今回のスコットランド旅行で訪れたグラスゴーのホテルで
最初に案内された部屋はメゾネット(二階)形式だった。
それは素敵な造りだったのだが
シャワールームは地下にあり
バスタブがあったのはなんと上の階。
間仕切り一つない、絨毯敷きの寝室の中央(!!)であった。
お、趣は大変結構なのだが・・・
私は、マリリン・モンローでも叶姉妹でもないので・・・・
この部屋は別の理由から替えてもらうことになり
何とか危機(?)は免れたが、
それにしても日本人の私には欧米スタイルの入浴方法は
やはり理解に苦しむところである。
これはアメリカ人夫と結婚9年目を迎える親友深雪ちゃんとも
ワシントンDCで大いに盛り上がった話なので
長く外国に暮らしても「お風呂だいすき日本人」の習慣と感覚は
なかなか抜けないものなのかもしれない。
替えてもらった部屋のバスタブは
何とかシャワーと同じバスルーム内にあったが
そのシャワーがこの形である。

この、真上から「天罰」のように降り注ぐ熱い洪水。
「処刑」という言葉すら連想してしまうシャワーブースである。
ハンドルを手で持って使えるシャワーに慣れた日本人には
どこをどうやって洗えばいいのか、
そもそも何故こんなに広くて立派なのに
こんなに単純(不便)な形をしていなければならないのかわからない。
(せめて排水口は隅にあってほしかった)
髪にシャンプーをつけて泡立てようにも
ただ真上から滝修行のようにお湯が降ってくるのでは
立ち位置を替えてお湯から逃げるしかない。
しかしそれではお湯が体に全くかからずもったいないし
6月でも寒い国ゆえ常にお湯に触れていなければ寒くていられないので
「腰から上だけひねって逃げる」という
「陽気なレゲエダンサー」みたいなポーズで髪を洗わねばならない。
いちいちお湯を止めようにもそのハンドルやレバーがまた、
何の筋トレかと思うくらい重く固い。
(これはスコットランド全域のあらゆる扉や
トイレの水洗レバーでも感じたが
子供や老人は実際大変なのではないか)
しかもこのシャワーの正面にトイレが設置してあるので
正面から向きあって眺めさせられる度
どうしても「天罰」という
言葉が浮かんでしまうバスルーム。
とは言え何事も順応の早い私。
意外にさっさとこの「天罰シャワー」にも慣れ
ファンキーなポーズをキメつつ髪を洗い
天井から直下に振り注ぐ、
それこそ「滝修行」級の荒々しい水圧を楽しむようになったのだが。
それでもやはり、ハンドルを握って使えるシャワーが便利だなと
思ったものである。
(そして以下は余談として「トイレ」の話なので
読みたくない方は是非とも飛ばしてくださいませ!
トイレと言っても設備の位置に関する話です。)
その次に泊まったホテルのバスルーム。
一応小さめの写真にしたのだが、
よろしければよく見ていただきたい。

写真左手に小さく見えるのがトイレットペーパー・・・
だとよかったのだがよく見ると違う。
ペーパーがあるのは写真右手の、
座った位置からだと遙か1メートルは離れた壁。
座ると、
「左手を伸ばしにっ 伸ばしてっっ やっと届く」
という距離である。
しかし事の都合上、左手だけ微かに届けばよいという問題ではない。
一体このホテルは宿泊客に何をさせたいのか。
ここもまた激しい前衛舞踏のようなポーズを要求されるホテルであった。