2022年05月23日

富山「神通町 田村」


高遠彩子、10年に一度するかしないかの
大マチガイをかましましたーっ!!


私としては大変ショッキングな事件ではありましたが、
いろいろ発見もあり、人気の訳もわかり
これはこれで良い経験だったので紹介してみようと思います〜


まず言い訳としては、
急に富山市でお蕎麦を食べることになり、
事前リサーチ、お店選びの時間がごく短かった。

しかしその短いリサーチの中で、
なんと6種類の産地の違うお蕎麦を食べ比べできるという
かなり人気のお店を発見し、面白そうなのでそこに決めました!

なんと、もりそばが一枚980〜1330円。
産地によって値段が変わるという、高級店であります。


たどり着いてみると、さすが人気のお店だけあって
行列ができています。
入り口の用紙に名前を書いて5組ぶん待ってようやく入れました。

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お店はとても綺麗で、思ったよりかなり広々。

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大きなガラス窓や中庭、吹き抜けなどのデザインが
実にうまく使われていて、
なんだか高級な邸宅に来たようなイメージ。

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おっしゃれなお蕎麦屋さんだなあー!




気になるお蕎麦のメニューはこちら。

じゃーーーん!

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いろいろと、すっごいですよね!?

まずこんなにたくさんお蕎麦の種類があることがすごい。
そしてその産地のセレクションが面白い。
そしてそして、お値段もかなりすごい。

また今日の「月替わりのお蕎麦」は信州だが、
「月替わりのお蕎麦」は年間スケジュールが決まっている。

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挽き方もくわしく解説されています。
気合入ってるなあ〜!

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何より私にとって大問題なのは、
6種類もあるのに「二種もり」などというメニューはないので
今あるお蕎麦は絶対に全部食べたい私は
6枚ぶん食べなくてはいけないということ。(◎_◎;)
そりゃいくら私でも無理ですー!
(本日は2名で来ているので実質一人3枚分ですが、
実はこの後2軒めも予定しております笑)

というわけで断腸の思いで6枚の中から4枚、
選ぶことにしました。
私のお蕎麦人生で初めてです、
愛するお蕎麦の選別をするなんて!!(号泣)



まずはお蕎麦の前に・・・

「黄金タモギ茸の天ぷら」

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独特の香りがあると言われている、愛知県東海市産のタモギ茸。
その天ぷらがあり、面白いのでぜひと思ってオーダーしてみました。
ところがなぜか、これといった香りも味もなく・・・
表面はカリッとしているのに食べるとなんとなくもっちゃりしていて〜
(衣のせいかタモギ茸のせいかよくわからず)
ちょっと不思議な天ぷらでした。



蕎麦前をもう少し楽しみたいところですが、
今日はとにかくお蕎麦をたくさん食べる予定なので
そうも言ってられません。
早くもお蕎麦なのですが、
もりそばをいっぺんに4枚も頼むとこういうことになります (^^;)

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蕎麦猪口軍団!!
ここはおかわり蕎麦とかないので、
蕎麦汁もしっかり4つ来ちゃいました〜


そして断腸決断力で選んだ4枚のうち
トップバッターはこの方。

「鳥海山(山形)」

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見るからにつるっつる、つやっつやの黒い肌。
今見ればよくわかるのですが
この時の私はなぜかまだ分かりませんでした〜


箸先から寄せた香りは、残念ながらほぼ何もなし・・・
ひとくち食べてみて、あーーっ!!と、やっとここでわかりました。
このお蕎麦なんと!!



手打ち蕎麦ではありませんでしたー!



( °o°)




私はどんなお蕎麦屋さんに行く時も必ず事前リサーチをし、
手打ちかどうかを調べるのはその中で最優先事項。
お蕎麦アップの写真を見れば大体わかるので
(判別できない時は打ち場の写真を探したり検索したり)、
こういう間違いはほぼしたことがないのです。

でもこのお蕎麦を食べた瞬間、
食感があまりにもこの時体験したお蕎麦にそっくりで!!


つるんっつるんのムニュンッムニュン。
そして香りがないと書きましたが、とにかくキンッキンに冷たく〆られているので、
そのせいもあるかと思い、少し待ってみました。
(待つと香りが出る蕎麦と逆に消えていく蕎麦もある)
しかし残念ながら香りは伸びず・・・。
粗挽きのザラチク感が時折感じられるのは楽しい刺激だったが、
とにかく香りがなく、味わいもごくかすかに感じられる程度でございました・・・。


という感じで、この後やってきた、

「山田(富山)」
「越前(福井)」
「信州(長野・八ヶ岳)」



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全てがキンキンに冷たい、超つるんつるんのむにゅんむにゅん!
香りも味わいもごくわずかにあるか、ないかでした。
(越前はごく微かにではあるが、黒っぽいゴマのような香ばしさを感知でき、
信州は中では一番しっかり、八ヶ岳産らしい野性の香りがあった)


どんなお蕎麦のことも悪く言いたくない私にしては
結構なネガティブワードを並べてしまいましたが
(手打ちと勘違いして入ってきた私が悪いのに)、
しかしここからはポジティブなお話になります(^^)


このあとちょっとミラクルな?出来事がありまして〜

あまりの風味の寂しさに
さすがに蕎麦汁をつけてみようと思った私。
まずはお蕎麦をつけずにひと舐めしてみて、
おおおお!?!?
びっくりです。すごく変わってる。
だけどすんごく美味しい!!

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「魚がおいしい富山県に来た」という固定観念というかイメージがあるせいか、
香りを嗅いだだけでなんだかワクワクするくらい、
美味しい海産物の香りがしたのだ。
例えて言うなら「いくらの醤油漬け」みたいな!
わりと甘めなのだがとにかく出汁が東京の蕎麦汁とはまるで違う、
まろやかな、たまらない、なんと言うか・・・
うーんやっぱりいくらの醤油漬けみたいなおいしさ・・・
(↑要はいくらの醤油漬けが大好物な人(笑))


そしてもっと驚いたのは、この蕎麦汁に、
薬味の大根とネギを入れ、お蕎麦をつけて食べると・・・


恐ろしく美味しい。
ナンダコレハ!!


ここのツルンツルンムニュンムニュンのお蕎麦ともめちゃくちゃ合うし、
とにかく蕎麦汁が大変個性的な美味しさなので、
なんだか食べたことのない食べ物のような美味しさでありました。

そして特筆すべきは、この店の雰囲気と客層。
この時の体験のお店と、本日のこの「神通町 田村」は
機械打ち十割であることや価格帯など、かなり共通する部分がある二店なのだが、
この「神通通 田村」は蕎麦汁で魅せてくれたし、とにかく雰囲気がまるで違うのだ。

まず大変心打たれたのはここのスタッフの女性達の接客マナー。
結構たくさんスタッフが居たと思うのだが、どの方もとても上品で感じが良く、
テーブルに器を置く置き方も、これ以上無理というくらい丁寧で静か。
極め付け、隣のテーブルの片付けを新人の女の子とベテランスタッフがしていたのだが、
そのベテランスタッフの指導のあまりの優しさ、そして周りを配慮した小さな声に
私は唸らずにはいられなかった。

店内もとても美しく、冒頭に書いたように高級でおしゃれな邸宅のようなイメージ。

集まっている人たちも、休日のデートを穏やかに楽しむカップルや
おしゃれをして集まったオバチャマグループなど
とにかく、上質でおしゃれな時間、空間を求めてやってきた人が多いように見えた。

私にとって手打ちかどうか、お蕎麦が香ってくれるかどうかは
生きるか死ぬかとは言わないにしても、もうそれはそれは激しく違うのだが、
そんなことはどうでもいいという価値観が、この店には幸せに満ちていた。
どのお客さんも楽しげにメニューを眺め、
お互い違う産地のお蕎麦を選んだりしていた。



こんなふうにお蕎麦が愛されているのも嬉しいなー



そう思いながら、店を後にした。




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posted by aya at 12:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 甲信越のお蕎麦>富山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする