2017年06月19日

鹿児島・屋久島「手打ちそば 松竹」


今年の私の素晴らしき事件だった屋久島ツアー。
初めて尽くしの最高に楽しく忙しい旅だったが
そんな中でも行ってまいりました、島の手打ち蕎麦に会いに! (≧∇≦)/

屋久島という島は一周すると100qほど、車なら4時間。
小さな島のようで行ってみるとその圧倒的な魅力のせいもあり大きく感じる。
この「手打ちそば 松竹」は私が滞在していた中心街(といっても大変のんびりしたところ♪)からは
ちょうど反対側ともいうべきエリアにあったのでまっすぐ行って帰ってきても往復で4時間かかる。
お仲間の皆さんをお誘いし巻き込むのは憚られたが
楽しみ上手で旅慣れた皆さんは筋金入りの食いしん坊でもあり
ニコニコと巻き込まれて下さいました〜(≧∇≦)/

好奇心旺盛でそれぞれの個性が面白すぎる3人組、
その道中も存分に最大限に楽しく観光しつつたどりついた先には・・・


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え、石碑だけ・・・?
いやこれは看板であり駐車場らしい。
お店はどこかとよく見ると、看板の下の方に「→店」とある。
矢印の先、あの幟があるあたりなのかな?
行ってみましょう〜〜
嬉しさ余ってあの奥の山駆け上がらないようにしなくっちゃ(≧∇≦)/



ありましたありました。

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濃い緑の香りに包まれた家。
虫達の声が静けさを数えている。



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なんと入り口で猫ちゃんがお出迎えしてくれてます。



玄関を入ると、
うわあ 素晴らしい雰囲気だ。

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天井が高く気持ちのいい座敷。

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広々とした店内に先客は2組ほど。
昼下がりの最後の時間に間に合って良かった。

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やっぱりせっかく屋久島にいるのだから
お蕎麦だけでなく島ならではのものも食べたい。
あ、あの「本日の定食」っていうのすごくいいじゃないですかぁー♡

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とび魚の塩焼きやお刺身、天ぷらもついてる♪
「ざるそば」が含まれないのが大問題だが
「ミニぶっかけそば」「ミニかけそば」の2種類が1種類になっても構わないし
別料金でもいいのでなんとか「ざるそば」にしてもらえないかなあ・・・
とソワソワハラハラ頭を悩ませていたら
なんと今日はもうこのセットは売り切れであった。ざんねーん!


気を取り直してメニューを見るとこんな感じ。

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目をひくのはやはり「魚めしセット」。
魚の焼き身混ぜご飯とお蕎麦のセットだそうで
うはは、島ならではですね〜〜(≧∇≦)



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いきなり「うな丼」があるのも面白い。
鰻は島のあちこちで見かけるのだが
訊いてみると特に屋久島産ということではないらしい。
でもとにかく島の人は鰻が好きらしく
こうしてお蕎麦屋さんにも鰻があるということも楽しい郷土性だ。
(屋久島でも鰻は獲れるが
とにかく巨大で捌くのが大変で味も大味とか?それまた面白い話!)


ローカルな島文化を楽しむという意味では
島の人が大好きな鰻を食べるのもいいけれど
やっぱりあと一歩、島ならではのものを追求したい貪欲な3人組。
再び訊いてみると
なんとセットの塩焼きとお刺身用のとび魚は売り切れたけれど
「とび魚のお寿司」ならあるというではありませんか!
えーっ是非それいただきます!
あと「天ざる」3つで、決まり〜♪


「天ざる」
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散々車を走らせてきたので「島の端っこ」という感覚すらあった
ひっそりと静かな家。
(屋久島は丸いので端っこというのはおかしいのだが)。
ここでこうしていわゆる「天ざる」の眺めに出会えると
懐かしいような不思議な気持ちになった。
蕎麦文化の定番スタイルとでもいうべきものが
こうして日本全国隅々にまで行き渡っていることに
しみじみとした喜びのようなものを感じた。
いい眺めだなあー



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なんとなくもっとのんびりした雰囲気のお蕎麦を予想していたので
思いがけず端正で美しい、そして揺るぎない優しい雰囲気も併せ持った細打ちに出会い
思わず姿勢を正す。
しかも手繰り上げてそのかぐわしさにびっくり。
あらーっ これはおいしい〜〜
フレッシュで誠実な、石のような静謐なイメージの香り。
二八?らしいふっくらとした小麦の香りもしているが
それがなんとも上品で上質で、大変美味しい香りなのだ。
そして食感は驚くほど軽い。
はらっはらふるっふる、やわらかいというのを超えてもはや儚い。
コシはあまりなく儚くふっと消える夢。
そこから溢れる味わいはふっくら豊かで、
こうばしさも甘さもバランスよく併せ持ったお蕎麦。



「真面目だ!」と私は思った。
派手さはないがしみじみと伝わってくる誠実な美味しさ。
その中に打った人の真面目さ、毎日向き合う素材への姿勢のようなものを
感じた気がしたのだ。



汁がまた意外にも甘くない。
意外にもというのは、屋久島は鹿児島県ゆえどこの店でも置いてあるお醤油や味付けが甘いので
きっと蕎麦汁もかなり甘いだろうと思っていたのだ。
出汁になんとも個性的なシャープさがあり鰹出汁ではないような。
屋久島だけにあご出汁とかなのかな?



天ぷらの衣はやわらかいが薄くてふんわり美味しい。

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海老、筍、芋、鱧、鶏肉、茄子。
この紫がかった金時草みたいな葉っぱはなんだろう?と思ったら
「ハンダマ」という熊本が発祥の葉っぱと教えてくれた。
後で調べると金時草は水前寺菜、ハンダマ、式部草と地域によっていろいろ呼び名があるらしく
沖縄ではやはりハンダマと呼ばれているらしい。
お浸しにしても美味しいし、大好物!



「とび魚のお寿司」
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お魚を愛しすぎて2年前よりアニサキスアレルギーを発症した私。
(漁業関係者に多いアレルギーと言われています(* ̄∇ ̄*) )
この2年耐え難きを耐え忍び難きを忍んで辛い魚抜き生活を送って来ましたが
恐るべし屋久島マジック。島ではほぼ全てのお魚を食べてしまいました〜〜(* ̄∇ ̄*)
同行のお仲間に同じアニサキスアレルギーで私が師匠と仰ぐ?心強い方が居たのが主たる理由ですが
師匠が居なくても意味不明な勇気で食べてしまい無事だったのはやはり島の魔法としか思えない。
そしてアナフィラキシーショックに備えて注射器をバッグに携帯しつつ
あらかじめせーので薬を飲んでまで魚を食べる師匠と私の魚愛は半端ではない。


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棒鮨というにはふっくら、酢のシメ方も軽やかで
新鮮で大変美味しいお寿司。
ご飯はやや甘めでお醤油も甘いのだが
「辛い醤油ください」とお願いすれば東京の醤油に近いものも置いてある。
ここで食べるうなぎはどんななんだろう〜(≧∇≦)





帰り際、会計時に初めて店主のおじさんに会えたので
「お蕎麦美味しかったです!どちらのお蕎麦なんですか?」
と話しかけてみた。
すると
「あ・・ありがとうございます。熊本の製粉所から・・」
と教えてくれた。

その受け答えもいかにも真面目そうで、
長い間ここでいつもこうしてお蕎麦を打ってきた
おじさんの時間を思った。
屋久島のお店は入れ替わりが激しいと聞いたが
そんな島のこんなひっそりとした場所で
島の人に長年愛される店を続けてきた凄さを思った。


そして東京に帰って来て見てみたら
「手打ちそば 松竹」にはウェブサイトがあり
トップページに「民宿始めました!!」って書いてありました〜♪

しかし全てのページの右上に大きく書いてある電話番号が
なんと1ケタ多くて11ケタもあるという、
なんともほのぼの、ますます応援したくなる事件が起こっております(≧∇≦)
たぶん真ん中の4がひとつ多いです(≧∇≦)

興味のある方は是非ご宿泊も松竹で♡
http://sobaya-matutake.com/index.htm



*お蕎麦やさんの民宿は秋田で体験しましたが最高に楽しかったですよ!!
http://ayakotakato.seesaa.net/article/354225883.html


posted by aya at 17:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 九州の蕎麦>鹿児島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする