2024年11月27日

清澄白河「ふかがわ翁」


今年に入ってから曲作りとライブ活動に追われてちっとも蕎麦へのラブレターを書いていない私。
蕎麦ブログ書いて下さ〜いというありがたいお言葉をいただき、考えました。

今までのようにウザ長く叫びたいだけの愛を叫ぶのではなく、ごく手短に書く、ショートラブレターというかたちで続けたいと思います。
それだと高遠彩子らしさ(常に時代に逆行してウザ長い文章を押し付け読む人を疲れさせる)は失われますが、まあお読みになる方には逆に喜んでいただけるかも? (≧∇≦)

それでも、私の心の中にある愛の量は何も変わっていないので、ついドバドバ溢れ出して文章は長くなりがち。
なので、画像1枚につき、100文字以上は書かないように自分に戒めつつ始めたいと思います(どんだけ!(笑))。

さて本日のショートラブレターはこちら!



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言わずと知れた名店でございます。
もうすっかり街に馴染んで、風格を漂わせていますね〜
この日も大人気大盛況で、しばし外で並んでやっと入れました。

ここはメニュー自体が素晴らしく精鋭揃い。
おつまみもお酒もお蕎麦も、私を激しく揺さぶりまくるメニュー揃いで毎回嬉しい悲鳴!

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「自家製牡蠣のオイル漬け」
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中にはクリームチーズも潜んでいるのがニクイ。
無尽蔵にお酒が欲しくなる犯罪的おつまみ。



「柿の天ぷら」

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こういう季節感の楽しませ方をしてくれるところがいかにもこの店らしい粋。
カーッ シビレちゃうよね〜!
味わいはもちろん、トロットロの柿の甘さと塩をつけて食べる衣の美味しさが絶妙のバランスで最高!
あ、100文字超えた?笑



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あああああ
好き!!大好き!!
手短に語るなんて無理!!

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スーッと深く香る爽やかな野生と深い香ばしさ。
たぐりあげるとしっとりみずみずしくもやわらかな輪郭線。
口に含むふんだんなコシが迎えてくれ、滋味深い味わいと二八らしい甘さが広がる!!


どちらかといえば香ばしさより野生が強く、今日は北海道が強めかな?
本日は茨城、北海道など3種類のブレンド。


「冷たい湯葉そば」
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いついかなる時もせいろ一直線の私だが、ここはいろいろ魅力的な種物が誘惑してきてクラクラする。
これはつい頼みがちな一品だが、毎度その美味しさに感激!!
湯葉という食べ物の美味しさを最高に巧く演出している名作だと思う。

「舞茸の天ぷら」

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思った以上に大きくてびっくり。
大サービスだあ〜♡
結構がっつりオイリーなので天せいろ向きッスね!
もなあ〜お蕎麦が美味しすぎてなかなかお蕎麦と一緒には食べられませぬ。。。



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素朴な店主の人柄も魅力的ですが
この美しい欄間も大好きポイント!!












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2023年10月30日

森下「京金」


好きすぎてどうしようもない。

この「好き」は憧れであり、長い長い片思いであり、
尊敬でもあり、家に帰ったような安らぎでもある。

この店については語れば語るほど痛い、
いや痛いを通り越して怖い自覚があるので(笑)
なるべく感情を抑え、淡々と紹介する努力をしま〜す(≧∇≦)


青空の眩しい森下駅の交差点、6階建てのマンション。

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かつてはこの一階に、私の愛する愛するこの店があった。
創業1831年、とんでもない歴史を誇る老舗である。
しかし言葉を選ばずに言えば老舗とは思えない、
老舗であるということを超えた魅力に溢れる店だった。
まず蕎麦がいわゆる「老舗の蕎麦」というのとは別物。
その他に出されるものも全て心のこもった最高の美味しさで、
店の雰囲気は粋でありつつ家庭的。
(なんと珍しくも靴を脱ぐスタイルでした)
店主夫妻の人柄や、特に奥さんの接客は私は「国宝」だと思っているほど
優雅でチャーミングで、私はお二人に会えることも
どれだけ楽しみにしていたことか。


我ながら愛が爆発しすぎている当時のブログ(笑)↓↓
飲み過ぎ食べ過ぎ、楽しかった〜↓↓
http://ayakotakato.seesaa.net/article/446791434.html


しかしその店も、数年前に意外な、新しい形に生まれ変わった。
店主夫妻は一階を店で働いていた人に譲り、
二人はその建物の6階の自宅を改造して店を始めたのだ。


その店がまた、激烈に素晴らしい!!!!!!!!

びっくりマークがいくつあっても足りない。
自宅改造で、しかもマンションで、こんなに素敵なお店ってあり得ますか!?
格が違う、と言うと誤解を招きそうだが
人柄、人としての余裕が滲み出るような
センスに溢れた素晴らしい空間、時間がそこにあるのだ。


私は今まで何度もこの新しいお店にも行っているのに
毎回胸いっぱいすぎて興奮しすぎて全然書けず
今回初めてやっと書けるくらいに落ち着いてきた(どんだけ笑)。


建物の前に立つとこんな看板が。

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この奥にエレベーターがあります。

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今回私は何を思ったかなんとなく階段を登って2階からエレベーターに乗ってしまった。
エレベーターには男性が一人乗っていて、すでに6階のボタンが押されていた。
ということはその方も京金のお客さんな訳で
私は6階に着いた時に「お先にどうぞ」と譲ったのだ。
しかしその方は私に「どうぞどうぞ」と快く譲ってくださり
私は先に降りることとなった。


エレベーターを降りるとこんな感じ。

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降りた時から、素敵な素敵な奥さんが
ソフトペダルを踏んだピアノのような柔らかな声で
にこやかに迎えてくれるので、
吸い込まれるように入ってしまう。


入ってすぐ右のスペースは自然光の入る温室のようになっていて
そのインパクト、雰囲気がとにかく素晴らしい。

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(お客さんがいたので全部撮れず残念でしたが〜)


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11時開店で 11:08に店に着いたというのに
私が席に着いたらもう満席。
えっ満席!?

なんと、さっき エレベーターで
私にどうぞと先を譲ってくれた男性は外で待つことになってしまったらしい!!
それはイカーーーーン!!と私は玄関の方に飛び出し
奥さんに私の方が後だったことを告げたが、
もうもうもう、芍薬の花びらのように優雅で柔らかな奥さんは
笑顔でふんわり〜〜ととりもってくれ、
男性のご厚意で私はそのまま席に戻ることとなった。

店の人の心のあり方に余裕があると
そんなお客さんが集まるんだなあ〜・・・と実感。
あの時の男性様、ありがとうございました!



メニューはこんな感じでございます。

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やっぱりこのAセットが好きで、いつもコレ頼んじゃうんですよね〜


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頼んでから「だし巻き」とかにも思いっきり惹かれるのだが・・・
「そばがき」は絶対頼みますけどね♡



だってね、Aセットのこの眺め!!
めちゃめちゃ良くないですかーー!?


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ぎゃーーーーーー!!!
好き!!


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大好き!!

もう見ただけで素晴らしすぎる。
何が違うのかわからないけどここはやっぱり特別!!
愛が溢れて止まらないーーーーーー!!

「鴨の治部煮」
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「鴨の治部煮」と言われて想像をするものの何倍も楽しいこの世界!
コレは何かな〜♡と宝探しするのが楽しく、
一つ一つが、泣けるほど美味しい。
さりげなく海老やアワビまで入ってる豪華さ!
野菜も生麩も、下に潜んでいるすだれ麩もめちゃ美味しい。
普段、食べ物に関してあれだけ饒舌な私が
美味しいしか言えなくなっとる(笑)。




「ごま豆腐」
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ほんわり柔らかく、小さくてさっぱりしているのに
胡麻の風味豊かで最高〜



そばがきはドーーーン!と
こんな立派なスタイルでやってきます。

「そばがき」
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お湯に沈む素朴な肌に吸い込まれる・・・

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湯気にのってほわーっと漂う香りは
王道の落ち着いた、バランスのとれた素晴らしい芳しさ。
香り爆発、というよりは少し落ち着いた、それでいて満ち足りた香り。
食べると美味しさに目が丸くなる!!
なんですかこの味わいの素晴らしさはー!!
グルタミン系のつよーい味、と言うのより一歩手前の、
上品なレベルでの味わいの濃さがぎゅうううううう!!
ずーーーっと続くのだ。
そして意外と個性的な点として、
すこーーーしだけ、2パーセントくらい粉っぽさ生っぽさがあり
ねちっとしてざらつきがあり、それがちょっと椀がきのそばがきっぽい。
蕎麦の生々しい魅力もちょっと味わえ、
椀がきと鍋がきのいいとこどりって感じ?(≧∇≦)
エアリーさは全くないので、密ですんごい食べ応え。
薬味もゴージャスで、コレだけでお腹いっぱいになるそばがきだ。



そして、もう涙目になるほど、
私はもういっぱいいっぱいでございます・・・


あなたに、会えて、うれしい!!

「せいろそば」
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全てが美しい・・・

この眺めを世界中に自慢したい。

こんなに美しい景色が、食べ物が、日本にはあるのだ。

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箸先から香りを寄せると・・・おおっ?
今日は意外な香りに出会いました。
軽やかで、さわやかな野生味!
なるほど、今日は白神山地の新蕎麦だそうだ。
ちょっと北海道の蕎麦を思わせるなシャープさもあるが
強すぎずフレッシュで美しい香り。
食感は繊細でハラハラ、コレがたまらないんですよねえ〜!!
やさしい食感に酔わされるひととき。
ああ〜〜しあわせだあああああーーーーー




「粗挽き田舎そば」
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打って変わってこの肌。この笊。
美しさに胸射抜かれて、私はただただ固まるしかない。
(と言いつつ実際は好き〜!!好き〜!!と小声で吠え続けていた(笑)痛すぎる)


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おおー
このお蕎麦の産地は聞いていませんが
ほぼ同じ香りなので同じ白神山地と思われます。
同じ香りの上に、皮の軽い黒い香ばしさをふんわりと纏っている。
極細繊細ながらねちっと感のある質感。
せいろもそうだったが、いわゆる弾むようなコシってのは全然なくて
優しい優しい質感です。
しっかりした甘みがあるが、極細の美しい繊細さからか
甘さもすっきりとしていて、まあなんかつべこべ言ってますが
とにかく田舎として最高なんです!!大好きなんです!!
ああああ好きだあああーーーーー!



そしてね、ここはなんと10月でもコレがあるんです!
嬉しくなって「デザートに」頼んじゃいました〜♡



「すだちそば」
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うっわーーい!
きれいだなあ〜〜〜〜



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ここの「すだちそば」は旨みしっかり、味しっかり。
私はもっとシャキーッと冷えて味もスーパーすっきり、
みたいなのが好みだと思ってきたが
もう秋だからかこれはそこまでキンキンに冷たくはなく、
旨みしっかり、味しっかり。
一杯をゆっくりしっかり楽しめる感じ。
薬味の爽やかさが最高〜



最後になったが、ここの凄さは
その蕎麦汁を味わった時に
恐ろしいほど私の脳と体に訴えてくる。

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舐めた瞬間、その美味しさに飛び上がる、
と言っても全く大袈裟ではない。

私は度を越した手打ち蕎麦偏愛者なので
行儀が悪いのは百も承知の上で蕎麦汁を無視しがちなところがある。

「 お蕎麦屋さんは、その蕎麦と蕎麦汁のバランスに人生をかけているのだから
 お蕎麦屋さんに行って、蕎麦汁をつけずにお蕎麦だけ食べるなんてのは言語道断、
 お寿司屋さんに行ってネタだけ剥がして食べるようなものだ。
 決して良い子は真似しないように」

と言いながら 全然蕎麦汁をつけないで
この30年手打ち蕎麦を完食し続けてきた大悪党である。

もちろん、そんな私にも蕎麦汁はとても大切なものであり
「蕎麦後の蕎麦湯」タイムの大切なお供。
私にとっては蕎麦湯がお酒で蕎麦汁はおつまみ。
蕎麦湯ゴクリ、蕎麦汁チロッが至福の時なのだ。

しかし蕎麦の香りへの愛が激しすぎるため
蕎麦を食べる時はその香りだけを純粋に、できるだけたくさん身体中で感じたくて
蕎麦汁を付けて一口食べてみると大抵
「やっぱり付けなければよかった、そのまま食べたい」
となり、その結果、

「蕎麦と私の間に入るものは空気も許サヌ」。

という暴力的な人間が出来上がってしまった。

しかしどういうことだろう、
「京金」の蕎麦汁は、全てを超越して、もうそれだけで
飛び上げるほど美味しいのだ。
うっとりするような旨みの塊でありながら、何一つ飛び出すものがなく、
深くまろやかで、しかもすっきりとしている。

この私が、
「この美味しい汁に、この蕎麦を付けたらどんなことになっちゃうんだろう!?」
と誘惑されてしまうのだ。
そして付けてみると思った通り、夢のように美味しい。

蕎麦を蕎麦汁につけるってこういうことなんですね神様!?

と天にその新鮮な感激を報告したくなるような感動がある。



ああやっぱり「京金」については
語れば語るほど痛くなるのでやめときゃいいのに・・・(笑)



好きです。

大好きです!!



この「好き」は憧れであり、長い長い片思いであり、
尊敬でもあり、家に帰ったような安らぎでもあるから、



いつまでも、そのままでそこにいてほしいのだ。











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posted by aya at 12:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>江東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月16日

西大島「銀杏」


本日は、めずらしく女子会蕎麦〜♡

しかも我が愛すべき中高の同級生4人なので
まあ〜とにかくしゃべる笑うしゃべる笑うで忙しくて!!
というわけで本日は、いつもとちょっと違い
「全身全霊で蕎麦と向き合い待ちうる限りの愛を捧げる」のではなく
「3割くらいの脳と細胞で蕎麦を味わい愛しんだ記録」ですが
これはこれで面白いかな〜



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住宅街に突然現れる、クールで美しい存在感。
「有名建築家の私邸」
という雰囲気なのに手打ち蕎麦屋さん、
というギャップが素晴らしい。


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連日大賑わいの大人気店。
それもそのはず、「銀杏」のようなお店はなかなかない。
というか私は知らない。
そう思うほど、素晴らしい個性を持ったお店なのだ。
開店した頃から知っている私としては
時の流れに感無量である。


その大きな個性の一つがこの店の「料理」であり、「種物そば」である。
とにかく一つ一つが平凡でなく、センスと工夫に満ちていて
どれも素晴らしく美味しい。

私は私が好きなどんな手打ち蕎麦屋さんに行っても
友人に「何がおすすめ?」と聞かれると、
まずはシンプルなもりそば。
そして田舎や粗挽きなどがあれば
その食べ比べをつい勧めてしまうのだが
この店に限っては「やっぱりお料理や種物!」と言わざるを得ない。
美味しい
「せいろ」「産地限定十割蕎麦」「粗挽き田舎蕎麦」
などもあるのに、それほど魅力的な種物そばなのだ。



だって、これですから。
メニューそのものも、イラストも、素晴らしすぎますよね!?

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このメニューについては10年以上前に既に愛を語り尽くしているが
とにかくかわいくて美味しそうでどれもこれも食べたくなってしまう。


愛すべき同級生たちはしゃべりまくりつつも
実によく飲みよく食べ全員大変な食いしん坊という
めちゃめちゃ頼もしいメンバー!
(しかもみんなビビるほど美人 (≧∇≦))

メニューも一同真剣に協議し見極め選び抜きました。

「お通し・牡蠣の白和え」
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もうね〜
お通しですでにノックアウトされてしまいますよねー!
牡蠣の、白和えですよ!しかもお蕎麦屋さんのお通しで。
しかも案の定めちゃめちゃ美味しい!
白ねり胡麻も入ってるのかな?かなりねっとり濃厚な白和えで
牡蠣の香りも味わいも素晴らしい。
おいしい〜〜この10倍くらい食べたい! (≧∇≦)
あまりにも美しくて完成度が高いので、写真だと
なんだか大きなプレートに盛られたイタリアン?
みたいに見えるかもですが、実はすごーく小さなお皿で
可愛らしいお通しです。



「筍の姫皮煮」
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美味しいだろうなとは思ったが
最高の香りと食感!!
筍の香りも出汁の香りも質感も繊細で
季節のよろこびがこの小さな一品に詰まっている。


「蛍烏賊の天ぷら」
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「蛍烏賊みたいにそれだけで美味しいもん
天ぷらにしたら美味しいに決まってるだろ!」
と思ったらそうでもなくて、
実は過去に「うーん、いまいち合わないね?」と感じたものも
出会ったことがある。
しかーし、そこは「銀杏」さんでございます。
この蛍烏賊うまーー!
その他もいろいろ入ってるけど
私がたまたま食べた山菜(こしあぶらかな?)も最高でした。



さてここより早くも蕎麦の部でございます。

私に「種物そば」がおすすめと聞き、
そのイラストの可愛さに感激していた女子達は
当然そのまま「種物そば」を食べるのかと思いきや!

私が「二色せいろを食べた後に種物そばを食べる」
と一般的にはおかしな欲望を宣言したら
全員「私もそうするー!」と言うではないか。
マジか!キミたち素敵すぎるんですけど!(大笑)
(しかも飲む方も「ワタシつぎ新政ー!」「ワタシ赤ワインー!」とガンガン (≧∇≦))


というわけでまずは「二色せいろ」から。
ここはなんと4種類もお蕎麦がありその中から選ぶという
胸が張り裂けそうなシステム。

「せいろ」
「産地限定十割蕎麦」
「粗挽き田舎蕎麦」
「変わり蕎麦(本日はよもぎ)」

少なくとも上の三つは絶対に食べたいので
いつもならあらゆる手を使って3枚食べるワタシですが
本日は女子会モードでしおらしく(断腸の思いで)
二つ選びました!


「産地限定十割蕎麦」
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うおおお
すごい、予想以上のルックス!
ゆらめく陽炎のような白い影、褐色のホシ、
素朴極まりない輪郭線がそそります〜
たぐり上げるとフレッシュな野生と深い香ばしさがフワーッ。
しかも甘さもあって、最高のかぐわしさ!すばらしい〜〜
食感はかなりしっかり目でそれほど太くはないが
もぐもぐ噛む感じがある。
短く切れているものも多いが私はそれは全く気にならないので
噛み締めて膨らむ味わいに恍惚。
成田の上野さんのお蕎麦。さっすがだなあー!



「粗挽き田舎蕎麦」
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先程の十割もかなり粗挽きだったが
こちらは、粗挽きと名乗るからには半端ない粗挽きっぷり。
箸先から寄せた香りはほぼなかったのだが
噛み締めたその質感の楽しいこと!
少しぷるっとした質感で、
その中にふんだんに散りばめられた激しめのジャリ感が楽しいですね〜
噛み締めると在来種らしいじんわりした滋味深さも感じられました。
福井の蕎麦。


ちなみに「せいろ」もつまみ食いさせてもらいましたが(奪ってません)
めちゃくちゃフレッシュでいい香りでした。

変わり蕎麦(よもぎ)が運ばれてきたらその色に一同びっくり。


「変わり蕎麦(よもぎ)」
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鮮やかー!!
これも一口いただきました (≧∇≦)
最初の香りはよもぎというより
何か他の草?笹?のような香りに感じましたが
食べるとよもぎらしい香りが膨らみました。
ふるぷるの更科な質感も相まって、さわやかなお蕎麦ですね〜


お料理が大変に美味しい「銀杏」だからこそ、ではありますが
ここは蕎麦汁がまた素晴らしく美味しい。
香り高く旨みも深いけれどどこまでも上品で、
全てが完璧なバランスで合わさっている。
クー!やるなあ〜


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濃厚な蕎麦湯も、質感が濃厚なだけでなく
旨みが濃厚!蕎麦粉の香りも素晴らしい。
めちゃくちゃ上質な蕎麦粉のいいものが
この中に凝縮されているのがよくわかる香りだ。


さてここより、「銀杏」の真骨頂、種物そばの部。
ここは「小盛りサイズ」でも注文できるので
すでに二色せいろを食べている私たちには
一応スタッフが聞きにきてくれたが、全員揃って
「普通盛りで!」と答えた我が友たち、惚れるわぁー(笑)



私が選んだ種もの蕎麦はこちら。

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実は私、最近このお豆腐屋さんにハマっておりまして〜
(買いに行ったら3丁は買います!)
飛びつくようにこれに決めました。
イラストも可愛いですが実物はヤバいくらいの可愛さです!

「豆杏そば(冷)」
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かわいい〜〜〜ナニコレ〜〜〜
ありえない〜〜〜!
「手打ち蕎麦屋さんの種物そばのかわいさコンテスト」をしたら
間違いなく上位は「銀杏」が独占する気がします (≧∇≦)
機械打ちのお店ならまだ分かりますが
こんな可愛い凝ったお蕎麦の中に
丹精込めた手打ち蕎麦が潜んでいるって
私は考えただけで感動してしまいます。すごすぎる!
たっぷりの豆乳の中に浮かんだ山菜や筍、
そこに松の実の香ばしさがいい。


これは同級生が頼んだ、

「豆杏そば(温)」
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器も違うし全ての素材の質感が冷とは違いますね〜
面白い。


「銀杏そば」
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大根おろし、奴ネギ、揚げ玉、その上揚げ餅って!!
こんなの美味しいに決まってますよね!?ずるいわ〜このメニュー。
分けてもらいましたが、予想通りめっちゃくちゃおいしかったです。
これ選ぶ友もすごい! (≧∇≦)


「浅利そば(温)」
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かつて私が忘れられないほど感動した
「銀杏」の「浅利そば」!(私は冷でした)
温ものもほんっとーーーにおいしいです!
こちらも激しくお勧めいたします!



食後にはなんとこんな可愛いデザートまで♡
4人全員のハートがまとめて鷲掴みにされました。

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て、手打ちそば屋さんのデザートで、
これってありえますか!?
か〜わ〜い〜〜い〜〜〜〜!!
かわいすぎるーーーー(T_T)♡♡♡
下部のグリーンはよもぎのムース。
あまりよもぎ感はなく素直な味わいで
ここでも松の実が効いています〜


とにかく最初から最後まで楽しくて
一瞬で過ぎてしまった3時間。


今日はいつものように、
「お蕎麦と私の間に入るものは水も空気も許さない」
という、お蕎麦への異様な激愛モードではなく
ごく一般的な女子として銀杏の世界を楽しめた感じが
私としては大変新鮮でございました!


数ある手打ち蕎麦屋さんの中でも
唯一無二の個性と魅力を持った「銀杏」。

夏の種物そばも今から楽しみだなあー!
(欲を言えば「三色せいろ」もメニューに欲しい〜)



2011年7月の「銀杏」

2011年11月の「銀杏」


posted by aya at 17:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>江東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月19日

清澄白河「ふかがわ翁」



今日は久しぶりにお会いできた素晴らしい方々と、
めちゃめちゃ美味しいお蕎麦屋さんで昼酒 !!


まず佇まいがいいですよね〜

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こぢんまりと粋でありつつ、あたたかくやさしい面持ちの外観。



カウンターのみの小さな店だが
温かみのある落ち着いたインテリアで居心地がいい。

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お蕎麦のメニュー。

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翁系ならではのメニューあり、おっと目を惹くメニューありで
めちゃめちゃワクワク〜
(この時点でお蕎麦は二つ食べる決意を固めました (≧∇≦))



お酒は、四季桜はもちろんあるし(達磨系ですから♡)
私が見たことないのもあるなあー
そしておつまみがまたいい!!
スタンダードでありつつ通好みな粋なセレクション。

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まずはこれっしょ!カンパーーーーイ!!

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酒量は小鳥の私、
ビール半分でもう腕がヘナヘナ?
すごいピンボケで失礼( ̄∇ ̄)

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そして早くも日本酒〜 (≧∇≦)

「上喜元(生もと純米)」
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入り口はすーっと澄んでてあとでしっかり膨らむ
私が好きなタイプ!
やばい、飲んじゃう。


「そら豆の塩茹で」

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春の畑の恵みそのまま、シンプルで最高。



「春キャベツと桜海老の煮浸し」

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春限定のメニュー表の中で一番惹かれたメニューだったが
期待を遥か超える美味しさにびっくり。
この桜海老、めちゃめちゃいいの使ってますよね〜
ふっくら、ふんわり、香りが素晴らしい!
春キャベツの甘みやみずみずしい食感も最高、
こに出汁の良さが引き立ちまくり。
ひゃ〜〜コレめちゃくちゃ大好きーーー!!
(あまりに感激して帰ってすぐ自分でも真似して作ってみました!
桜海老もこんなにいいのじゃないし全く及びませんが、
これはメニュー自体が素晴らしいので
今後春の定番メニューになりそうです♡)



「天ぷら」

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海老、稚鮎、キス、しいたけ、いんげん、なす。
カリカリでなくふんわりやさしい食感の天ぷら。
なんたって稚鮎、キスってのがいい。
いかにも江戸、いかにも深川の蕎麦屋というイメージにぴったりだ。



そしてメニューで見て気になりまくっていたこちら。

「自家製牡蠣のオイル漬け(写真は2個)」

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(またピンボケ・・・お酒ってコワイわ (≧∇≦))

これがまた犯罪的美味しさ!!
牡蠣のオイル漬けだけでも最高に美味しいのに
そこにハーブやガーリックを加えた
クリーミーなチーズが添えてくるなんてズルイ〜〜(>_<) ♡
こんなの美味しいに決まってる。



そしていよいよ・・・


目も心も奪われる景色。

まさに達磨系の美しさ!!

「ざるそば」

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明るい色の自然な笊に、
おおらかに気持ちよさそうに広がる姿。
眺めているとこちらの心まで澄んでくる気すらして、
それは日本庭園に対峙する時に似ているかもしれない。

近づかずとも香りがこちらにガンガン飛んできそうな
お蕎麦を手繰り寄せると・・・


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っはあああぁ〜〜〜〜♡
まさに「天晴れ常陸秋っ!」と叫びたくなるような
最高の香りかぐわしさ。
フレッシュで美しい、澄んだ青さも香ばしさもまろやかさもある
これ以上ないほど素晴らしい香りだ。
口に含むと予想したよりかなりしっかりめの輪郭線を感じ
噛み締めた感触、コシもやや硬め。
その噛み締めた中からも、さらにフレッシュなかぐわしさと
澄んだ滋味深さが溢れ出しくるのがたまらない。



例によってお蕎麦の香りに耽溺していたくて
蕎麦汁に一度もつけないまま完食したくなってしまう大悪党の私。
(蕎麦汁は蕎麦湯の時のお楽しみ♡)
しかしここは、蕎麦汁がとんでもなく美味しいので
一度くらいはつけて食べないと、つけて食べないと!!と、
精一杯頑張って最後にひとくちだけ汁をつけました (≧∇≦)

おいしいいいいい〜〜!!
まさに達磨系らしい、すっきりとした甘味と旨み、澄んだ出汁。
お蕎麦のとのバランスも完璧。
私、蕎麦の香りを愛するあまり、
たとえば最後の一口だけ汁につけてみたりすると
多くの場合「つけなければよかった・・・」って
思っちゃう本当に悪い奴なんですが
「ふかがわ翁」の蕎麦と汁は、
ウン!おいしい!!と納得させられてしまいました。


そして皆さんの中で私だけお蕎麦2つ食べやがりました (^^;)


「冷たい湯葉そば(生湯葉の冷やかけ)」

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先日「いよ翁」にて「はつゆき」というメニューに大感激というか
かなり破壊されてしまった(美味し過ぎてアタマがぶち壊れた)ため、
本日も飛びついたこちらのメニュー。
「いよ翁」では蕎麦の上に汲み上げ湯葉が載って
その上に蕎麦汁をかける「ぶっかけ」タイプだったのに対して
「ふかがわ翁」のは汁の多い「冷やかけ」タイプです。

まずは一口、冷たいかけ汁を飲んでみると・・・
澄み渡るーーーーーっっっ!!♡♡♡
なんですかこのおっそろしく美味しい汁は!!
すっきりと澄んで、出汁加減といい、
旨み甘みの程よさといい全てが完璧。
このままかけ汁飲んでいるだけで幸せと思えるほどの美味しさだ。

湯葉もお蕎麦ももちろん美味しい。
ただ、湯葉の載った冷たいお蕎麦メニューとしては
水分が少ない「ぶっかけ」の方が
クリーミーな湯葉とお蕎麦をより濃厚にからめて食べられるので
「冷やかけ」より好みかも。
それでもとにかくこのかけ汁が美味し過ぎて
結局全て飲み干してしまった私でした (≧∇≦)


今日は蕎麦業界の知る人ぞ知るすごい方々から
いろんなお話を聞けたのも楽しかった!




深川の街にスッと溶け込んだ粋な蕎麦屋。


帰りにあちこち散歩するのも楽しいエリアですよ〜


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2021年02月15日

亀戸「にし田」


不要不急の外出は控えなくてはいけない昨今。
しかし長年、蕎麦中毒と言っていいほどお蕎麦に溺れてきた私にとって
愛するお蕎麦に会いに行かれないのは辛すぎる。


ステイホーム蕎麦と題して乾麺蕎麦や半生麺蕎麦、
自分で焼く十割蕎麦パンケーキやガレットなどをせっせと食べて
血中蕎麦粉度が下がらないようにはしているが
それで私のこの有り余る蕎麦欲が全て満たされるわけもない。


密を避けたお店と時間を狙いギリギリまでマスクして
パパパッと手繰るのなら・・・と
選びに選んだこのお店、この曜日、この時間帯!


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亀戸天神の門前に輝く灯り。
門前にお蕎麦屋さんがあるってやっぱりいいですよね〜〜


入り口の看板には
「亀戸で一番縁起のいいそば屋はこちら」
と書いてあるらしいのがなんだか微笑ましい。

空いているといいなあ〜と思って入ると
やはりこちらも人気店なので先客はもちろんいたが
狙っただけあって2組のみ。
席数が結構あるため遠くの席にいる感じなので
これならOKでしょう!

入り口脇にはアンティークな棚があり
和食器がぎっしりと収められている。

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小上がり。

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私が大好きなのはあの張り紙 (≧∇≦)


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自分のお店のお蕎麦に誇りと愛情を持っているのが
まっすぐに伝わってくるのがいいなあ〜
もちろん、大好きな益子の鈴木さん♡のお蕎麦であることを教えてくれる
左下の張り紙も、私のハートを鷲掴みにしております!!



メニュー本はカラー写真付きで
たくさんあるメニューが丁寧に紹介されている。


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蕎麦のページの左にあるのが「にし田」の名物「天神そば」。

「豚挽肉と芝海老をそば汁で煮立てとろろを入れてさらに煮立てたおそば。
昔のお蕎麦を記した江戸そば百珍より再現いたしました」

って面白いでしょう?
すっごーく食べてみたいんですけど、
もりそば愛に一生縛られている私はなかなかオーダーするのが難しく
まだ食べたことないんですよね〜

「蕎麦前」を全て諦めれば「もりそば」と「温そば」くらいぺろっといけるが
ここは蕎麦前も大充実なのでそういうわけにもいかないのだ!!


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すごいでしょう〜?♡
迷っちゃうでしょう〜?♡


その上、手書きのこんなメニューまである。ああ困った。

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壁には常連さんおすすめのメニューが紹介されている。

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魅力的なコピーにガンガン誘惑されて、ほんとに困る〜。。。





「そばの刺身」

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一刻も早くお蕎麦に出逢いたいと私の体が申しておりましたので
こちらを選びました。
というか、これはあったら必ず頼んじゃう大好きメニュー♡



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ときめく、蕎麦粒子たち。
それは満天の星空のように私の心を魅了し、
蕎麦の宇宙に頭から引きずり込まれるような気持ちになる。
むちっとした質感でほどよい噛み応え。
かすかなざらつきもとてもいい。
蕎麦の香りと味わいがほぼなかったのが残念だったが
「返し醤油」「酢味噌」「ごま油」
という3つのタレで楽しんで食べることができた。
特にごま油。なんだか蕎麦刺しなのに馬刺し感?焼肉感?が出る!
おもしろーい!




「出し巻き玉子(ハーフ)」

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ハーフなのにこの大きさ。
濃く鮮やかな黄色が見事で、いかにも卵の味わいが濃そうで、
ワクワクしながら一口。

やっぱりここの出し巻き玉子はおいしーい!
出し巻きとしては甘めなのだがなんともバランスの取れた豊かな味わいで
素晴らしく美味しい味付け。
食感も、見た目は結構フラットでそんなにふっくら見えないのだが(ハーフだからかも)
食べると大満足のふっくらさ、ジューシーさなのだ。

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長年「蕎麦肌写真家」ですが
「出し巻き断面写真家」にもなりつつあるこの頃 (≧∇≦)




「ミニ天ぷら」
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海老、メゴチ、かぶ、なす、にんじん、こごみ。
素材の選択からしてセンスを感じるが
揚げ方も薄衣でサクッと軽く、大変美味しい。
じゅわーっと優しい甘みのかぶ、ふっくら臭みのないメゴチ、
ぷりぷりの海老、おいしかったなあ〜



「地鳥焼き」

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ここに来たら必ず頼んじゃうこちら。
ご覧の通り、焼き具合が最高なんです〜!
皮はパリッ、中は思い切りジューシー!
シンプルだがものすごいご馳走だ。




ここで、私は心を澄ませ、瞳を澄ませて

大好きなその人を待つ。


周りの空気が一変し

あなたしか見えなくなるこの瞬間。



「せいろ」

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あああああああ

ああああああああああああ


私は、もりそばの眺めというものがどれだけ好きなのだろう。

久しぶりに会えて幸せ・・・(涙)



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箸先から香りを寄せると、その香りはかなり淡かった。
しかしそれは確かに、たまらなく美しいフレッシュなかぐわしさで
私はその香りに溺れたくて嗅覚100倍の蕎麦犬モードで夢中で追いかける。
最初は淡すぎて捕まえるのが大変だった香りが、
できるだけゆっくりと食べ進むうちに
なんとどんどん深く濃くなってきてくれて、ボリュームのある美しさに!!

淡かった味わいもやや深くなってきて、ああああなんという幸せ。。。
しなやかなコシのある細切りも見事である。
栃木の鈴木さん♡のお蕎麦で、割合は外一。




蕎麦汁は下町らしくかなり甘めだが
全体がまるくまとまっていて美味しい。

こんな汁だそうです(^^)

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ジャズピアノアレンジのボサノヴァが流れる落ち着いた店内の隅には
なんとボクシングの優勝トロフィーがたくさんある。
店主がかつて獲ったタイトルらしい!!
これだけのメニュー数を一人で作れるのは
やはりセンスだけでなくパワーもすごいんだろうなあ〜


今日は食べませんでしたが
ここの「コーヒーミルで挽いた粗挽きそばがき」
は大好きなので、次回は絶対食べまーす!!











posted by aya at 17:22 | Comment(2) | 東京の蕎麦>江東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月24日

森下「十七」

 
行き慣れた森下のあの場所に、
今日は歩いて行ってみることにした。

日が傾いて急に涼しくなり、空が美しい夕方だったから。



どの道を通って行くか迷ったが、
やはりあの橋を渡りたくて、大川端通りを南に歩く。




柳橋。


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今日最後のオレンジ色に染まる、思い出の場所。



両国橋を渡り下町の住宅街商店街を抜けていけば森下はすぐだ。



交差点にある、私が長年愛してきた店はいつもと同じようにそこに佇み、
しかし看板だけ別の名前になっている。

「十七」。

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ここはつい3年ほど前までは「京金」という超名店があった場所だ。
しかし閉店ではなく、「京金」の店主夫妻はこの同じ建物の上で
隠れ家のような静かな素晴らしい店を始めたので寂しさはない。
寂しさはないのだが、やはり時の流れに体を馴染ませるのには時間がかかる。

森下「京金」2017年2月最高に楽しかった訪問時のブログ



しかし新しい「十七」は、もともと「京金」で働いていた人が始めただけあって
大きく姿を変えることなく・・・と言うより、
嬉しくなってしまうほどそのまんまの形でそこにいてくれた。
「京金」ファンの私は、心底ほっとした。


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靴を脱いで上がるスタイルだけは変わったが(今は靴のまま入る)、
テーブルも椅子もレイアウトもそのまま。


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メニューはそのままのものもあれば、新顔もあって嬉しい、楽しい。



歩いてきたので、今日はやっぱりコレからですね♡

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プハーッ たまりゃ〜〜〜〜ん!! (≧∇≦)




夏らしいメニューをと、まずはこれ。

「焼きなす」

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予想よりかなり小さい器で「ちまっ」とやってきたが
この季節、焼きなすとビールは最高!



「新れんこんとゴボウのキンピラ」

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こちらも ちまっとサイズ。
一人でつまむならちょうどいい量だろう。
甘みしっかり、家庭的なキンピラ。



天ぷらは「京金のスペシャリテ」と私が勝手に呼んでいた「蓮根の天ぷら」と迷ったのだが、
悩んだ末こちらにしてみた。


「白エビとお野菜 天ぷら」
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これが素晴らしく美味しかった!!
サクサクと軽い揚げ方が最高で、
素材の美味しさが鮮やかに感じられるのがすごい。
特に白えびは食べてしまうのが惜しいほど、
一尾一尾大切に味わって食べました!! (≧∇≦)

しかもこの「天つゆ」がまたよかった。
なんてったってまず温度がアッツアツ!
「うちの天ぷらは揚げたてをアッツイまんま食べてくださいねー!」
と言ってくれているかのようである。
甘みはぐっと控えてあるのだが奥深い旨みが長く続く。
まさに、美味しい天ぷらがますますおいしく感じる天つゆだ。




「そばがき」は蓋つきでやってきて、
テーブルで蓋を開けるパフォーマンスが嬉しい。
ホワ〜〜ッとひろがるお蕎麦のオーラたっぷりの湯気がたまりません。


「そばがき」

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わーい!「京金」とそっくり!器も雰囲気もまったく同じ!
でも何かが違うと思ったら、4分割にしてくれてありますね(^^)


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見た目からはもっちり系かと思ったのだが
意外にもとろけるような舌触り。
その中に優しいざらつきがあり、ざらざらとろ〜〜んとした感じ。
噛みしめるとシャクシャクした繊維感も感じられた。
香りはごく淡く、味わいもほんのりやさしい感じ。






「せいろ」
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細切り肌のに浮かぶ、オレンジや褐色の美しいホシたち。
箸先から、シャープな野生の香りが淡く漂ってくる。
口中に含むと極細の輪郭線たちがやさしく束になる感じがあり
噛みしめるとくにゅんとしたコシが受け止めてくれる。
初めはシャープな野生の香りを淡く纏っていたが
食べ進むうちにだんだん小麦らしさが加わった
やわらかく甘い香りになっていった。
味わいは淡くすっきりした感じ。


蕎麦汁は甘み少なくキュッと旨みの効いた個性的な味わい。
少し変わっているのだが、それがなんとも粋で美味しいのだ。




今夜は入店した時にはほぼ満席で、ご近所の人が多いのか回転が非常に早かった。
みなさん慣れた感じで楽しそうにくつろいでいて、
次に見た時には別のカップルが食べ終わるところだったり。
新しいこの「十七」も早くも人気なのだなあ〜と実に嬉しい気持ちになる。


私が行った夜の接客担当は学生さんかな?と見える初々しいスタッフたちが
一生懸命活躍していてとても清々しかったし、
帰り際にすこし話した店主も素朴な印象で感じがよかった。



開け放された入り口の外からは、
よく知っているこの街の晩夏の夜の気配。




こうして私は新しい「十七」に出会い、
時の流れに身を馴染ませたのだ。







posted by aya at 20:41 | Comment(1) | 東京の蕎麦>江東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月08日

森下「京金」



今夜は、久々にお会いできた大切な方のお祝いの日。

斯くなる上は、私の大・大・大好きな「あのお蕎麦屋さん」で
やりたい放題「盛大なる蕎麦祝宴」やっちゃうもんね〜〜〜!
バンザーイバンザーーイ!!
(お友達のお祝いが嬉しいのかお蕎麦が嬉しいのか・・どっちもデス♡(* ̄∇ ̄*) )

お江戸下町・森下の交差点で一際の風格と一歩控えた上品さをたたえたこの外観。

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大のお気に入り故数え切れないほど来ているこの店。
しかし何時来てもここの奥さんの接客には目を見張らずにはいられない。
店に入った瞬間から店を出るまで
お花畑にふんわり身を任せてしまったかのような柔らかく優しいもてなし。
思わず見入り聞き入ってしまうほど美しく上品な接客ながら
こちらを全く緊張させない程よいのんびり感がありもはや「店の宝」としか言いようがない。

今日はもう我慢ならず帰り際に以上の絶賛を店主にぶつけてきたのだが
そんなヘンな困った客の相手をニコニコとしてくれる店主もまた全く飾らない、
ほのぼのとした感じの良い人だ。
これが、創業1831年、186年の歴史を誇る江戸の老舗蕎麦屋の店主夫妻なのである。


店内もほんわか上品な雰囲気。

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昔はお座敷もあってテーブル席はスリッパ着用の店だったが
今は靴は脱がず全席テーブル席となった。


ここに来たらとにかく「せいろそば」「田舎そば」両方を食べたい私。
売り切れを心配して席に着くや否や両方を予約したからもう安心!くくっ(๑˃̵ᴗ˂̵)
ということは最後にお蕎麦がたっぷり二枚来るので
そこから逆算して食べていかないとお腹が大変なことになるのだが
今日は「盛大なる蕎麦祝宴」につき大丈夫かな〜 (≧∇≦)


まずはお祝いですから・・
あ、私の大好きなのがあったぁ♪

「黒龍(純米吟醸)」
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この黒龍はまた特別に軽くてすっきり。
入り口でほんのちょっとまろやかな味わいを感じた刹那
パアアアーッと空に澄み渡って消えていく感じ。
あっらー こんなのいくらでも飲めちゃって困るんですけどぉ〜


ここはお蕎麦も素晴らしいがおつまみも大変に素晴らしい。

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「そばとうふ」
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お蕎麦屋さんの定番メニューでありながら、
実は美味しい蕎麦豆腐にはなかなか出会えなかったりするのだが
京金の蕎麦豆腐は大変においしい。
出された瞬間からふるんっ、とろーんとした質感が見るからに美味しそう。
ふるふるとろとろの胡麻豆腐のようでもあり
蕎麦の味わいも感じられてたまらないー♡



「鴨焼き」
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「京金」において一際目立ってゴージャスな価格のおつまみではあるが
今日は楽しい蕎麦祝宴!
もうおつまみは端から端まで全部行ってしまえ〜!くらいな勢いで
エイッと頼んでしまいました(* ̄∇ ̄*)
ムチムチの肉厚鴨肉に、なす、しいたけ、ネギ。
甘辛の味付けで、それぞれの食材が大ぶりで新鮮なのが嬉しい。


「伯楽星(純米吟醸)」
こちら黒龍よりもキュンとした旨味があり、それがあとをひかずに小さくまとまる感じがおいしい。
てかもう今夜は楽しすぎて何でもかんでもおいしい。
楽しすぎて写真も撮り忘れる始末(珍しい!)。
「京金」バンザーーーイ!\ (≧∇≦)/


「やきみそ」
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正統派クラシックスタイルのお蕎麦屋さんの大定番。
この店で眺めるとますます、しみじみいいですね〜
「京金」のは鰹節がガッツリきいてねっとりなめらか。


「蓮根の天ぷら」
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「京金」のスペシャリテと言ってしまいたい「蓮根の天ぷら」。
この厚みがいいでしょう〜?
食感も味わいも揚げ方もこれ以上はない最高のおいしさ。
この、硬くないのにサクッとした薄衣は見事としか言いようがない。
添えられているのはたらの芽(大好物)で
春の香りにうっとりしました〜ああ♡



「そばがき」
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お盆の上のこーんな立派なセットでやってきました。

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お湯の中に見え隠れする姿からは全貌がつかめませんが、
整えられていない自然な形が湖に沈む岩石のような迫力があります・・・


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モワ〜とあたたかくただよう誠実な蕎麦の香り。
今時なふわとろエアリーとかザックザクの粗挽きというようなそばがきとは一線を画す、
モッチリねっちり密な質感でまさに「昔のそばがき」といったイメージ。
大きいしすごい食べ応え〜



「銀杏の素揚げ」
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シンプルで美味しい、最高のお酒の友。
ま、まずい、限界値(半合〜1合の間くらい)を超えそうだ・・(≧∇≦)



「そばがきのつけ焼き」
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メニューを見て全くビジュアルの想像ができなかった、
「京金」オリジナルのアイディアメニュー。
しかし姿はまるで江戸から続く定番のような貫禄で
そばがきをしゃもじのうえにこんもり盛って三度お醤油つけてつけ焼きにしたというもの。
日本人ならだれでもキューンとしてしまうお餅のつけ焼きのようなたまらぬ香りで
これはやっぱりアレが欲しいでしょ〜〜〜〜
「や」で始まって「り」で終わるアレ!! (≧∇≦)♡



「やきのり」
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これまた正統派クラシックスタイルでやってきましたが
早くそばがきを巻きたい一心で肝心の蓋を開けた写真を撮り忘れました・・・
海苔で巻くとお餅よりねっちり硬めの質感でムッチムチ食べるのが美味しかった〜
けどこんなに食べて私最後にお蕎麦二枚入るんでしょうか・・・(^^;)


でもねえ、こんなの見ちゃったら・・見ちゃったら・・・
美しい〜〜〜〜!

「出し巻き玉子焼き」
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一目で心奪われるこの焼き目、この豊かさ。
まるで草月の「黒松」のような、
トラトラな焼き目が美味しそうな卵焼き。


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焼き目も美しいがその断面も恐ろしく美しい。
出汁の味わいは意外と少なく
出汁巻きというよりは薄味薄甘上品な卵焼きといった感じ。
お醤油かけたおろしと食べるとおいしい。



もうもうもう、この時点で相当お腹いっぱいな訳ですが

愛する人をお迎えする時は心を澄ませて・・

瞳を澄ませて・・・


「せいろ」
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ふわーっ!と濃厚にかおる、誠実なかぐわしさ。
蕎麦という穀物の香りの真ん中のいいところだけを集めたような
まろやかでまっすぐなかぐわしさに、小麦粉の甘みと優しい味わいが混じり合う。
食感がまたすんばらしい。
つるつるというよりとぅるんとなめらか〜!
細切りの平打ちのため舌触りはハラハラと繊細で
舌触りはうっとりするほどのなめらかさだ。
むにゅんとやさしくやわらかなコシも素晴らしい。
ここまでであんなにお腹いっぱいだったのに
何度「おいしーーい!!」と言いながら食べたことだろう。
あああ・・・しあわせすぎる・・・
茨城「外二くらい」の蕎麦。
(小麦粉の方が重いからもし昔のやり方で升で2対8にすると重さは2.2対7.8くらいになる、
という話も店主が教えてくれた。そうなんだ!!おもしろい〜)


「田舎そば」
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ついに来てしまいました!!

私はここの「田舎そば」の眺めがどんなにか好きだろう。
この蕎麦にしてこの高台付きの笊。
是非とも日本百景に加えていただいたい、
世界中に自慢したいこの絶景。

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うううう ほんきで むねが高鳴っております・・・

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見つめるほどにときめく、無数の蕎麦粒子をはらんだ黒っぽい肌。
こちらも平打ちのためヒラヒラと自在な曲線を描いて軽やかに美しく盛られている。
長野、外二くらいの蕎麦。

箸先にたぐりさらに。
はあああああああーーー
なんでしょうこの、一歩控えた黒い香ばしさと誠実な蕎麦のかぐわしさのたまらぬマリアージュは!!
ことさらでない、しかし確かな外皮の黒い香りを
正統派の蕎麦の中であざやかに楽しませてくれるニクさ。
口に含んで出会う食感がまた素晴らしい。
極細の平打ち、先ほどのせいろよりまだ細い。
ざらつきのある粗挽き肌は心地よいぷつぷつもまばらに感じるほどの粗さだが
極細の繊細さの方が際立っている。
質感はなめらかに密で私の大好物である中国の干豆腐を思わせるねっちりさもあるのだが
これまた極細の繊細さのほうが際立っている。
全体には洗練されたイメージの田舎蕎麦なのだ。

ああ

もう

完全にヤラレました・・・

おいしいよう〜
大好きだよう〜



本当にほんとうに、今日はここに来てよかった。

大切な方のお祝いを大好きな、こんな素敵な場所でできて・・


ここに来るといつも「せいろ」と「田舎せいろ」に夢中で
手が(お腹が)回らないのだが
いつかは「すだちそば」「冷たい肉そば」も食べてみたい!!それ夢!!

ねえねえ、今度いっしょに行きませんか〜?
(誘惑は略奪の香り・・( ̄∇+ ̄)vニヤリ









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2011年11月23日

西大島「手打ち蕎麦 銀杏」 



夢の続き


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ジュレの出汁も湯葉も海老も枝豆も
ものすごーく美味しい、銀杏らしいつきだし。
「酔鯨」にもぴったりで、スタートから大喜び!



「穴子の煮凝り」
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好物の煮凝り
「銀杏」のは生姜たっぷり、煮凝りトロトロ、穴子ふっくらでさすが!
甘さは下町らしくしっかりめ




「さつま揚げ」
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どんこシイタケにも見える?
見るからに美味しそうな手作りさつま揚げ
ザクザクとゴボウたっぷり



「せいろ」
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密な肌からほんのりとした味わいがこぼれる、せいろ


「田舎」
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久々に出会えた、「銀杏」の田舎



店内は楽しげに憩うお客さん達で賑わい
そんな忙しさの中でも店の人は皆笑顔で親切
心があたたまる



店を出ると西大島の暗い路地

あたたかな秋の宵


ああ しあわせだなあー



2011年07月の「手打ち蕎麦 銀杏」




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2011年08月11日

門前仲町「手打ちそば 深川 萬寿庵」


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門前仲町は永代通り沿い。
富岡八幡宮のすぐ南側にある
「手打ちそば 深川 萬寿庵」。

かつて赤坂にあった「手打ちそば 萬寿庵」が移ってきたのだが
まあ場所が違えば店の印象とはこうも違うものか。


以前は赤坂ど真ん中、
しかも地下の小さな店だったので
あまり雰囲気がいいとは言えなかったが
現店舗は下町の商店街に面してのんびり広々。
こうなってくると色々なことが
意味なく好ましい方に受け取れてしまったりする。

やけに賑やかなグループ客も、
ちょっとやわらかめの蕎麦も、
「うーん下町来たねえー ズルズルッ」
てなもんで。

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本日の蕎麦は茨城。
箸先で香りを寄せると、深く香ばしい香りがふわぁ〜。
これは・・赤坂時代よりずっといいではないか!
歯ざわりは少々ムニュンとしてやわらかめなのだが
香りのよさと味わいに誘われて
夢中で、あっという間に食べてしまう。



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広々し過ぎてスペースが有り余った入口付近では
ミツカさんの製粉機が居心地悪そうに佇んでいる。
「お客さん来ないかな」と窓の外を覗いているようだ。




じゃこが炒ってある「じゃこ豆腐」も
とてもおいしかったですよ〜
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2011年07月28日

西大島「手打ち蕎麦 銀杏」


どんな涼しい顔でどこに隠れていても、
人気者は放っておいてはもらえない。

西大島の住宅街。
用がない人はまず通らない通りに面した、
路地裏のクールビューティー。

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こんなに商売気のない佇まいながら、
時分時には来るわ来るわの大賑わい。
誰だって美味しいものには弱いのだ。


まずは「黒龍飲み比べ」。

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純米大吟醸、純米吟醸、本醸造の三種。


久々に訪れてみれば
お?メニューが1冊増えている。

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「銀杏希和子ギャラリー 蕎麦・酒・肴編」

これが凄い。
とんでもなくすばらしい!


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この楽しさ、かわいらしさ、わかりやすさ。
一瞬でこのメニューの世界に引き込まれ、
あまりの美味しそうさにどれも全部注文したくなってくる。



私は常々、
「イラストというものは情報紹介としては時として非常にもどかしい」
と思っているのだ。
旅行ガイドブックなどで、風景や建物や土産物などがイラストで紹介されていると、
趣はとてもいいが実物がどんなものなのかは結局つかみにくく
「わかりにくくてもどかしい・・」ということになりがちである。

特に食べ物についてはその骨頂。
イラストで食べ物をおいしそうに表現する、という事自体無理難題に思えるし、
情報を紹介するという役割では、やはり写真に勝るものはない、
とずっと思ってきたのだが。
今日はすっかり考えを覆された。


驚きはメニューばかりではない。
この最初の一品、

「とろろじゅんさい」
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デミタスカップの中にひんやり泳ぐじゅんさいと、小さくまとめられぽってり浮かぶとろろ。
それならなんとなく味の想像がつく、と思うなかれ。
実際私も驚いたのだ。
こんな小さな世界ながら、じゅんさいもとろろも、
そして底に沈められた海老も、
一つ一つが口に入る度「アッ おいしい」と言いたくなる。
こういった感動にはなかなか出会えないものだ。

うーん「銀杏」さん、
なにやら恐ろしいほどパワーアップしているのではないですか〜?


さて今日は、実は歴史に残る大変な日(?)である。
銀杏の「夏の種物そばメニュー」がいろいろ美味しいということで
今日は是非それらをと思っているのだが、そばメニューのあまりの豊富さに
事によってはこの私が「せいろそば」や「田舎そば」を食べずに
終わるかもしれないという・・

何だか別の星に移住するような気持ちであるが
とりあえずメニューを見てみることにする。

参考までに、これが従来のメニュー。

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確かにすごい充実ぶり。
そばメニューとして、「夏野菜のじゅれ」「紅の雫(とまとそば)」など
涼し気で個性的なオリジナルのメニュー名がわんさか並んでいる。

どれにすればいいか迷った・・・ので、
イラストメニューの方を見てみようーっと。


「梅時雨」
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ぐわっ 

なんでしょうこの美味しそうさは!!!

なんとうつくしい色彩表現。
これは絶対食べたい!食べなくては!!

でもイラストだし、本当にこれが、このまんま来るのかな?





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・・まんま来ました。

イラストそのまま、
うつくしい深緑の、青さ海苔と梅干とオクラの冷やかけ。
ほどよい太さの蕎麦にからまってくるあおさが、ああ〜いい香り〜

ええ、私は海苔に滅法弱いんです。




「夏野菜のじゅれ」
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これまたイラストそのままの姿でやってきた。
素直で美しい出汁のきいたジュレに浮かぶコーンにオクラ、
底にどーんと沈んだ大きな茄子。
野菜はふんだんに入っているが
全体の味わいとしては「すっきりした出汁と茗荷」が主役を張り
実にシンプルでさっぱり。
これならどんなに食欲がない時もするんと胃に収まってしまうだろう。





イラストが楽しすぎて注文が止まりません。

「紅の雫(とまとそば)」
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最近あちこちに見かけるようになったトマト蕎麦というメニューだが、
ここの汁はトマト味でもトマト色でもなく、澄んだ味わいの出汁。
「他の素材と一緒に調理されたトマト味」を味わうのではなく、
洗練の出汁の中で「トマトそのまま」と「蕎麦そのまま」を味わう。
これだけの洗練、これだけ品の良い美味しさには私は出会ったことがない。




そしてこれが本日私が最も感激した、

「冷製浅蜊蕎麦」
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これおいしすぎます、大好きすぎます(>_<)
浅蜊の酒蒸しをそのまま冷やかけにしてしまうという
アイディアにまず大拍手!!

元々大好物だけに「浅蜊の酒蒸し」にゃちょいとうるさい。
とは言え「浅蜊の酒蒸し」てえ奴はやはりどうしてもお酒のおつまみですね。
ご飯のおかずにはなりにくいし、だから私はいつもひたすら、
お酒もなしに「浅蜊の酒蒸し」を単体で楽しんできた。
しかし自分でも気づかないうちに、どこかバランスの悪さへのストレス?があったらしい。

その長年の意識下のストレスが、
本日この「冷製浅蜊蕎麦」との運命の出会いによって一気に解決されたのだ。

おいしい浅蜊の出汁の汁と、おいしい手打ち蕎麦と、
おいしい浅蜊がいっぺんに口に入ってくるしあわせ。

しかもこの浅蜊が見事な大ぶりで、味が中にぎゅっと閉じ込めれられていて
見た目も美味しそうだが食べるともっと美味しい。



そうそう、途中でこんなものもつまみました。

「とうもろこしのかき揚げ」
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見せ方も揚げ方も上手い!
香ばしい衣の中、とうもろこしの凝縮された甘みは想像以上でまるでお菓子のようだ。


デザートの「生粉打ちあいす」
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蕎麦粉入りなのでとろ〜り不思議な食感。
トッピングの「炒った蕎麦の実」、これは何にかけても美味しい。



気づけばやはり本日は、
「せいろそば」や「田舎そば」を食べずに終わってしまったが
あんなに美味しいアレンジ冷やかけをお腹いっぱい堪能し大満足。

確かに
「好きな人に会いに来てチラッと顔は見たけど話をせずに帰ってしまった」
ような感覚は残ったが。


好きな人には今度ゆっくり会いに来ますから。
待っててね〜
銀杏のせいろさん、田舎さん!





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posted by aya at 06:16 | Comment(4) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>江東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月03日

「竹馬」→「大江戸」→「喜のした」♪


夏の暑さにもマケズ、
したまちはしごそば〜〜



「手打ち蕎麦 竹馬」(菊川)

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新店ほやほやのきれいなお店。
特に夜は「軟骨のにんにく炒め」、
「手羽先の唐揚げ」、「彩り野菜の蒸篭蒸し」など、
お酒に合うおつまみが充実しているので
たぐるだけでなく飲むのが楽しいお店かな?





手打蕎麦「大江戸」(住吉)

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広々居心地良い店内も
ふんわりやわらかなお蕎麦も
地域密着型のいい〜雰囲気。
「四ツ目通り沿い」かつ「住吉駅上」という
アクセスも素晴らしすぎます!




「喜のした」(住吉)

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下町住宅街に突然現れる、しっとりした風情の店。
目に鮮やかな粗挽きの
ジワ〜と味わいの広がるお蕎麦に出会えます。




紫陽花は暑くないのかな

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posted by aya at 22:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>江東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする