2020年10月29日

小川町「蕎麦といろり焼 創」


「小川町」駅からも、「新御茶ノ水」駅からも、
「淡路町」駅からもすぐの好立地。

この8月に「手打ち蕎麦といろり焼」がメインのお店がオープンした。
名前は「創(そう」。


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真っ白に塗り込められた壁に白い暖簾が鮮烈な印象。
いかにも潔い感じだ。



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「北海道雨竜町 新そば 入荷しました」
だって〜〜
きゃ〜〜〜〜♡
(新そばと聞いては喜び、新そばでないと聞いても喜ぶ私。
 どちらにもそれぞれの美味しさがあるので♡ (≧∇≦))



外のメニューでワクワク度を高めます。

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さすが「いろり焼」がいろいろあるけど
やっぱりお蕎麦と、お蕎麦屋さんらしいメニューに目がいってしまう私。
でもせっかくだからいろり焼も食べたいな〜♪困ったな〜 (≧∇≦)




店内に入るとさすが新しいだけあってピッカピカ。
開店祝いらしいの蘭の鉢植えが綺麗〜
空間は広々していて、
すでに3組ほどのサラリーマングループがくつろいている。



テーブルに着くとまず出されたのがお通し。
小鉢に入ったマカロニサラダである。
お蕎麦屋さんのお通しがマカロニサラダとは意外だったが、
ここは圧倒的に仕事帰りのサラリーマンの皆様が多いエリアかと思うので
客層を意識してのお通しなのかもしれない。




本日のおすすめメニュー。

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むむー!国産ラムですか!
牛肉より羊肉の方が断然好きな私だけにこれは見逃せない。
とか言いつつ下にある「牛スジ煮込み」は
見ると必ず頼んじゃう大好物なんですけど〜♡
愛はいつだって矛盾だらけなのよ( ̄∇ ̄) 




定番のお酒のメニューもたくさんあったが
お酒も別紙の「本日の日本酒」の中から頼むことにする。

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おお〜、すっきりしつつもキュッと短いコクがありおいしい!
これ、いいお酒ですね〜〜



「出汁巻き玉子」
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メニューで見た時は「出汁巻き玉子」で920円はちょっと高いな、
と思ってしまったのである。
しかし運ばれてきて納得。
ふっくらドーンと、素晴らしいボリュームで大変美しい。
しかも食べて目がかっ開きました!!
出し汁がジュワー!
ちょっとちょっと、この出汁巻きすごすぎますよ!?



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舌触りがたまらなく柔らかく、優しい弾力があって
そこから豊かに溢れるすっきり美味しい出し汁にうっとり。
これぞ、出汁巻きと呼ぶにふさわしい出汁巻きである。
いやぁ〜、これだけの出汁巻きは久々に食べました!
これは次回も絶対頼まなくちゃ!




「牛スジ煮込み」
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高さのあるお椀に盛られた雰囲気がとてもいい。
こんにゃくや野菜がゴロゴロたくさん入ってとてもヘルシー。
そして何が素晴らしいって、この牛スジ煮込み、全然脂っこくないんです。
すっきり美味しい出汁はごくごく飲めるほど。
ちょっと牛スジが少なめだったかな〜と思うけれど
これも次回また頼んじゃうな (≧∇≦)




「桜海老のかき揚げ」
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運ばれてきた瞬間「野菜のかき揚げ」が来てしまったのかと思ったが
そんなメニューはないのでどうやらこれが「桜海老のかき揚げ」らしい。
見た目にも桜海老がほぼ見当たらないが
食べても桜海老の味はほぼしない (^^;)
揚げ方もちょっとオイリーな感じで、
がっつりした野菜のかき揚げ、という感じだった。
こういうのは天せいろとして
お蕎麦と一緒に食べるとべらぼうに美味しくなるのですよ〜♡




「いろり焼 ラム肉」
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せっかくいろり焼を売りにしているお店なんだし〜、と
「ラム肉(ウチモモ)」をオーダー。
柔らかいけれど噛み応えがある食感が素晴らしい。
羊らしい香りはほぼしないのは羊好きの私にはやや寂しかったが
一般的には大変喜ばれる上質なラム肉だったと思う。




新しく綺麗なお店ですっかりいい気分になっていたが
その時が来て、私の世界は静まり返った。
もうあなたしか見えない。



「せいろ」
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うわあ〜・・・
なんだかあんまり心の準備ができてなかったのですが
対峙しただけでドキドキが止まらなくなるような景色であります。
ど、どうしよう 
これはすごい気がします
あなたは絶対に美味しい・・・!!



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あああああ

ああああああああ

もうダメです

なんという、目が覚めるような香ばしさ。
ふっくらと芳醇なかぐわしさ。
それに加えて、野生のたくましさも感じる素晴らしい香り、
それがこんなに超濃厚!!!
食感もなめらかで素晴らしくやわらかな美しいコシがあり
完璧と言っていいお蕎麦。
香りだけでなく味わいも濃厚で舌にぎゅうぎゅう押し込まれる感じ。
ちょっとちょっと、このお蕎麦最高すぎて困るんですけどーー!!


お蕎麦が美味しすぎて
案の定一度も蕎麦汁につけて食べることはできなかった大悪党でありますが
蕎麦汁は蕎麦湯の時の大切なおつまみ♡

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ウワ〜〜
やっぱりというか、蕎麦湯もとんでもなく美味しい。
香りも味も濃厚でまさにポタージュなとろみ。
10回くらいお代わりしたいくらい美味しい!
(2回で自粛しました (^^;) )


蕎麦汁は甘み少なくすっきりでありつつ
鰹出汁がたっぷりと効いた美味しい汁。





「鴨汁つくねせいろ」
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お蕎麦だけでこんなに美味しいのに
つけて食べるなんてもったいなくて断腸の思いだったくせに
この「鴨汁つくねせいろ」のつけ汁も美味しくって困ったものであります(* ̄∇ ̄*)
味付けはガッツリ系でネギたっぷり。
つくねは小さいのが4個入っていて、
しっかりした食感のいかにも手作りらしい美味しさだった。




お蕎麦以降、特に興奮して夢中で駆け抜け
食べ終わったらもうなんだかへにゃへにゃ。
疲れ果てたようにボンヤリしてしまいましたが・・・

楽しかったーーー!!
美味しかったーーーー!!
また来たーい! (≧∇≦)


次回がこれ食べたい!っていうメニューもあったけれど
今日食べたものでリピしたいものが多すぎて
結局そっくりなオーダーになりそうだな〜 (^^;)








posted by aya at 10:26 | Comment(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月31日

溜池山王「永田町 黒澤」達磨の蕎麦

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年の瀬の達磨蕎麦会。
高橋邦弘さんの蕎麦打ちは、美しいなどという言葉が軽く思えるほどの、見入らずにはいられない静かな迫力がある。

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鼻腔を抜け私の脳を染める新蕎麦の青い香り。
今日の蕎麦はいつもより少ししっかりめのコシがあり、しかし印象はどこまでも王道の中庸であるところに毎度ヤラレる。滑らかな肌、噛み締めて溢れる馥郁たる常陸秋そばの香り。大きな大きな、揺るぎなき魅力に飲み込まれるひととき。はああああ〜〜 幸せ・・・

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またしても最後まで汁はつけられなかったが、ここは汁も最高に美味しいので蕎麦湯の時のお楽しみがまた長い。
私にとっては蕎麦湯がお酒で汁がおつまみ。蕎麦湯と蕎麦汁別々に、蕎麦湯ゴクリ汁チロリ、が至福の時間だが、本当に素晴らしい汁は蕎麦湯で割った時に真価がわかる。あたたかい蕎麦湯で割ってふくらみひろがる出汁の香り。

今年も村上ポンタさんとご一緒できて嬉しい限り。お蕎麦を愛すると人とご一緒だと、美味しいお蕎麦がさらに美味しい。
はあああああ〜 幸せだあ〜
posted by aya at 12:50 | Comment(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月30日

東京・半蔵門「丹凛(あかり)」


丹凛と書いて「あかり」と読む。

全然読めない当て字というのはあまり好きではないが
「丹」も「凛」も「あかり」も全部好きなイメージなので
この店名は好きだ。
修業先でつけてもらった名前と聞くとますますいい。


梅雨時の昼間、レインコートに長靴でお蕎麦目がけて勇んで歩き
半蔵門駅を出てすぐの路地に看板はっけーん。



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路地の奥に植木が見える。あれかな?


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あかりちゃん 見っけ!


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美しく手入れされた鉢植えの紅葉と紫陽花が
雨に洗われて気持ちよさそう。

はあ〜うれしいな〜あかりちゃんのお蕎麦!
とのんびりうきうき扉を開け・・・

開かにゃい!?


なんとまあ店内満席、お待ちの方々が入り口付近までびっちり立っていらして
扉が開かないのでありました。


ではまあ、雨に濡れる紫陽花の風情を楽しみつつ
外でしばらく待ちましょう。


こんなおいしそうなメニューがいろいろ〜♪
「がごめ昆布そば」って面白いですねえ

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(紫陽花の風情を楽しむのではなかったか。メニューに釘付け(* ̄∇ ̄*) )


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「せいろ」は絶対頼むでしょ、
ん?この「平日限定ランチ」ってのは
「せいろ」も食べられるではないか♡
なかなか惹かれる・・・
でもねー!
「天丼のごはんに胃のスペースを奪われるくらいなら少しでも多くの蕎麦を吸収して帰りたい」
という決断に最後はいつもなるんだな! (^^;;



何人かのお客さんが出てきたので店に入る。

店内は思ったよりも広く、新しいだけあってとてもきれい。
暖色の照明がほっこりと居心地のよい空間だ。



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もう俄然嬉しくなっちゃった私は暴走します。
だっておいしそうなお酒がこんなに!

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なかなか贅沢なことになっておりますが・・・

「越乃景虎 名水仕込み(特別純米)」
行っちゃいますか (≧∇≦)/


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うっほー
これが〜
いつもながら当てずっぽうだというのに
飲食に関しては運もカンもやたらにいい私、素晴らしく美味しーーい!
入り口すっきり、中盤すっきりすぎず厚みが出て、最後キュッと短く終わる。
大変好みでございます(* ̄∇ ̄*)


添えられたアテがまたユニーク。

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甘めの味噌にあえられた黒豆がポリポリカリカリ、香ばしい煎り黒豆。
炊いてあるのが普通だと思うがこれは意外な美味しさ。
まあ香ばしいものになんでも弱いもので (≧∇≦)


しかしこの後、もっとすごい「香ばしい爆弾」が・・・

「桜エビと青のりのかきあげ」。

もう、メニュー名を聞いただけで平常心が保てません。
なんたって海苔好きエビ好きのわたくしでございます。
美味しそうすぎる。絶対大好きに決まってる。


いやいやいや・・・これは・・・
期待をさらに、はるか超えていた!!!

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ぎゃーーーー
これはまずい。まずいっておいしくないっていう話ではもちろんなくて、
美味しそうすぎてどうしていいかわかりません!!



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早く食べたいけど好き過ぎてあらゆるアングルで撮りたくなる私。
アイドル撮影会。


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一口食べて(ちいさめに)叫びました。
「おいしいいいいい!!!」

なんっという香ばしさ。なんっっという繊細お上手なパリサク感。
こうばしさと旨みがバリサクの中に凝縮されて、これはお見事。
蕎麦屋でありながら天ぷらの腕前にギャフンとしか言いようがない。
ああ〜これ10個でも食べられる。毎日食べたい。
し〜あ〜わ〜せ〜〜〜


「そばがき」
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ほわ〜〜んと蕎麦の香りに染まった湯気。
なめらかな質感、ずっしりねぱーと舌に絡みつく感じで
かなり食べ応えがある。
あたたかな蕎麦の塊をおもいっきりはむはむ・・・
はあ〜〜〜 そばがきって本当にしあわせな食べ物だぁ〜


美味しいおつまみやお酒でもうすっかりグデグデ昼酒モード。
(注・おちょこ2杯です(* ̄∇ ̄*) )


こんないい気分でこのあとだいすきなだいすきなお蕎麦さんに会えるなんて

もう

ああああ

きちゃった



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ビシッ!!!
と非の打ち所なく整った、ストイックな姿。

もりそばの景色は、世界に誇る日本の完全美である。


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黒っぽい肌に無数に散らされた褐色のホシ。
しかし、箸先に寄せた香りは意外にも穏やかで上品。
美しく踊るようなラインを描いて盛られ
やや固そうにも見えるほどクッキリはっきりした輪郭線だが
噛みしめると硬さはなく程よいコシ。
そこからごく静かに、誠実な蕎麦の香りが溢れる。
味わいは見た目よりおとなしいが、上品な夢をおいかけては
鼻腔に抜ける香りに酔うひととき。



夢のあと、蕎麦色の湯気。

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気づけば店内は、最初の殺人的昼時混雑アワーとは打って変わって、
つい先ほど入ってきた若い男女4人グループのみ。
オフィス街ゆえ1時を過ぎると途端に空いてくるのだろう。

こちらの
「平日ランチセット(お蕎麦、ミニ野菜天丼、漬物)1450円」
というのはオフィス街の平日ランチとしてはかなり贅沢であることを考えると
先ほどの混雑はますますすごい。

みんな美味しいものには目がないんだなあ〜 (≧∇≦)



ごぼ天好きの私としては次回は「ごぼう天そば」が気になるけど
きっとまた今日と同じ
「桜エビと青のりのかきあげ」と「せいろ」を食べちゃう気が・・・する!!




posted by aya at 15:03 | Comment(2) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月13日

神田「神田まつや」



日本が誇る、美しき蕎麦の景色。

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ビルとビルに挟まれて尚昔のままの姿で佇むそ建物は
私にとってはこれが国宝でなくて何なのかというほど美しい。愛おしい。




店先の樹木やつくばいは清々しく整えられ、初夏の陽に輝いている。

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紺地の暖簾に白く小さく染め抜かれた「手打」の文字。
私はシビれ、しばし恍惚と見入る。

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なんたって「好きな言葉は手打ち蕎麦」と本気で言い切る私、
「蕎麦」という漢字も「手打」という響きも、
見入るほどに恋人の名のような気がしてくる。



人気者は近所の人にも観光客にも愛されてしまうので
店内はいつも大賑わい。

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(人が多い時は天井に向けてコッソリ(^^;;))


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店内の印象は昔と変わらず
人々がぎゅうぎゅうひしめく古き良き蕎麦屋の風情。

実は座席のレイアウトは昔とは変わったのだが
先日とある場所で蕎麦関係者&蕎麦好きの会話に加わる機会があり
この店の昔のレイアウトを覚えていたのが
その時たまたま私と、60代?の某名店店主だけだったので
私は自分が一体何歳なのか不安になりました・・(^^;;




まーなんというか、メニューを見ているだけでも心が和みますね!!
隅から隅まで、これぞという直球スタンダードを
余すところなくおさえてくれている感じ♡

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おつまみ系もちょいといきたくなる粋なものがバシッと揃って
かっこいいったらありゃしない。
かーっ たまんないねえ(≧∇≦)

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店主じゃなくて亭主、なところも
まつやさんに言われるとなんだかグッときてしまう。
いやーん、すすめられたらそのまま素直に倒れます〜

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昼間に「まつや」に来たからには当然行くでしょ!(え じゃあ夜は?)

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そしてたいして飲めない私でもお酒が進みまくってしまう
超デンジャラスなちっさいカタマリがこちらにはございまして・・・

「うに」
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こ〜れ〜が〜ね〜〜〜
地上の旨みを全て凝縮したようなこの犯罪的魔力。
ひと舐めで目ぇかっぴらく! 
ひと舐め後3秒以内にお酒が口に入ってこないとぜったいイヤ!!
ってなわけで

うに・・お酒!! 
あ”〜〜〜〜〜〜

うに・・お酒!! 
あ”あ”〜〜〜〜〜〜

「酒量だけは小鳥」な私は10分で泥酔できてしまうわけなのです。
すみませ〜〜んお水ください〜〜〜(≧∇≦)



これも忘れてはなりません。

「青大豆 冷し豆腐」
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初夏の風が心を吹き抜けるかのようなさわやかな薄青緑。
そこに茗荷、白葱、紫蘇、生姜の香り高い薬味4種揃い踏み!


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薬味に大喜びした割にお豆腐自体が美味しすぎてぜんぜん使えません。
甘みに走ったイマドキなめらか豆腐と違い
甘みさわやか、旨みは濃厚!
すっきりと、でもじんわり深く舌に溶けていく大豆の旨みを追いかける喜び・・
このお豆腐は本当に美味しい!!




「焼鳥」
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ここで修業したお蕎麦屋さんにおいて、まつや風の焼鳥、というメニューが人気を博すほど
一つの地位を確立している「神田まつや」の「焼鳥」。
むっちりと弾力があり柔らかいのに食べ応えがある。
素材も焼き加減も最高で、さすがとしか言いようがない美味しさ。
だいすきー!!



久々に「神田まつや」でゆっくりとした時間を過ごし
時間の流れとか思い出とかいうものが景色の中にひょっこり顔を出す。
学生時代はよくここに一人で来て「もり」だけ食べて帰ったものだ。
相席になった、とある会社グループの女性部長さんが
「この子のぶんはアタシが払う!!」
となぜか「もり」をご馳走してくれたことも。
(その会社のものを見かけると今でも贔屓に買うようにしています(^^))
確かに20歳くらいの女の子が夜一人で「神田まつや」で「もり」をたぐっていたら
目につくのかもしれないがアタシが払うはすごすぎる。
そのくらい席が近くて心も近くなる、お江戸の蕎麦屋「神田まつや」なのだ。

柱時計や「生蕎麦」と彫られた立派なこね鉢を眺めながら
私は今心地よい「まつや」の喧騒の中にいる。

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どーん。

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うふ。
やっぱり食べたい「そばがき」。
「神田まつや」の「そばがき」は大きな塗りの木桶に入ったザ・老舗スタイル。
「花巻そば」などと同じく
蓋を開けた時のモワ〜という湯気と香りを狙った
江戸のニクイ演出なわけですが・・・・


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モワ〜〜〜〜♡

ああああああ

その日初めて体に入る蕎麦成分って液体だろうが気体だろうが
なんでこんなに感動的に私の全身の細胞を駆け巡るんでしょうね〜
本気で麻薬としか思えません!!
老舗らしい、木の葉型がお湯に沈んだタイプのそばがき。


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一口食べて、ウワーーー
これは感激!なんという美味しさ!!
青く澄んださわやかさ、ふっくらとした香ばしさ、まろやかな滋味深さ。
蕎麦の王道の美味しさと香りが最高レベルで、
しかもバランス良く私の脳を染めてくる。
もっちりとした質感もネチ過ぎずトロ過ぎず、粋さを失わない絶妙のバランス。
一口ごとに蕎麦の旨みが濃厚に舌に伝わって来て、
だんだんそれが重なってくると「何か味付けしましたか!?」というくらい
出汁のようなはっきりした旨みにすら感じてくる。
はあーー・・・・
奇を衒わぬ「王道の最高形」に射抜かれ
もう何が何だか へにゃ はにゃ・・・・




「もり」

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日本が誇るこの絶景。
私ははっと心を奪われる。

その曲線は優美に軽やかに私を誘い、
心を捕らえて離さない。

美しい・・・
穀物を水でこねただけのものが木の器に盛られただけで
なぜここまでの世界に達することができるのだろう。
大げさと言う勿れ、私は茶の湯の美意識に勝るとも劣らぬ美と本気で思っている。
この小さな30cm四方の中に、非の打ち所なき完全な世界がある。




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これだけうっとり賛美してきたが
「神田まつや」の蕎麦はぼんやり食べると
ぼんやりしたまま食べ終わってしまいそうに「普通っぽい」。
そこが畏敬せずにおられぬ「まつや」の素晴らしいところと私は思っていて、
「ここ」と狙った最高の「普通の美味しさ」なのだ。
「神田まつや」と比べると某有名老舗は私にとっては個性派だし
結構行くたびに印象が違ったりする(そういうのも大好きだけど♡)。
しかし「神田まつや」の蕎麦はいつ来ても
狙い定めたようにこの感じ。
その一分の隙もない姿には「中庸」の凄みすら感じる。
格別に香り高いわけでもなく、粗挽きの舌触りが楽しめるわけでもない。
ほんわかプンと短く香る蕎麦のかぐわしさとにくいほど完璧な二八ならではのコシ、
すっきりと誠実な味わいのバランスが素晴らしい。参りました。あなた最強です。
ああ〜「まつや」はやっぱりいいなあ〜〜




ちなみに学生時代は手が出なかった「天もり」なんてぇものも
大人になった私は拝めちゃうもんね(≧∇≦)

「天もり」
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「神田まつや」の「天もり」はちょっと個性的な二段重ねスタイル。



お蕎麦は下から出て来ます(^o^)

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この天ぷらがまた異常なまでの美味しさでありまして!!

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この衣のサクサクシャクシャクと細かい軽さ、味わい。
なんちゅう上手な揚げ方・・・
も〜〜〜〜 美味しすぎて困るんですけど〜〜
蕎麦も天ぷらも止まらないんですけど〜〜
(酒量以外は小鳥じゃないもんで(^^;;)




初めてこの店に来たのはいつだったのか、
私はもう覚えていない。

喧騒の中、賑やかな店内を見るともなしに見ていると
たくさんの思い出がその景色の中にひょっこり顔を出す。

そして私にとって一番新しい記憶である今日のこの店で過ごした時間は
何十年後かに私がここ来た時、
また景色の中に愛しく顔を出すのだろう。









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2017年03月10日

神保町「静邨」


神保町シネマで昭和初期のモノクロ映画を観るのが大好きな我が父。
http://ayakotakato.seesaa.net/article/416329581.html

その父の熱烈な勧めによって本日は私も神保町シネマにて映画鑑賞、
しかも2本〜
となると映画と映画の間は、当然ここでキマリ♪


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モダンなデザインの店舗に手入れの行き届いた植木が可愛らしく、
ダイニングバー的コジャレたお蕎麦屋さんにも見えるのだが・・


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店内は飾らぬ雰囲気、ほどよく町蕎麦屋な感じがいいバランス。

メニューも「カレー南ばん」や「力うどん」、
丼ものも
「玉子丼」「カレー丼」「かき揚げ丼」「開花丼」「親子丼」「カツ丼」「天丼」
と町蕎麦屋メニューが勢揃い。

で、ありながら自家製粉の手打ちで「せいろ」「田舎」と
お蕎麦が2種類あるのが嬉しい限り (≧∇≦)

さらに1枚の量もしっかりたっぷり。
しかしそうなると私のように「せいろ」「田舎せいろ」両方食べたい者は
なかなか悩ましかったりするのだが
ここは250円で「替え蕎麦(半量)」というスバラシイものがあるのですー!


「田舎せいろ」を替え蕎麦にすることもできるが今日は「せいろ」を替え蕎麦で。
さらにわがままを言い「替え蕎麦」を先に持ってきてもらうことにした。


「せいろ」
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小さなせいろが可愛らしいが結構厚みを持ってぎっしりお蕎麦が入っている。


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ふわあー!と濃厚に香る、檜のような爽やかなかぐわしさにまずびっくり。
こんな香りにはほとんど出会ったことがない。なにコレ〜〜
つるりぬったりとしたなめらかな舌触り、ずっしりむっちりした食感。
そこからこぼれる小麦の甘みと味わいもまた濃厚で
こんなに小さなせいろながら食べ応えがある。
福井・坂井市の丸岡在来と茨城・筑西市の蕎麦のブレンド。


「田舎せいろ」
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この迫力、超幅広の平打ち!
これだけの太打ちは都内でも珍しい。


「せいろ」と比べると色も太さもこれだけ違う。

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見た目そっくりで産地だけ違う2種、というのも楽しいけれど
やはりこういう鮮やかな対比は嬉しい。


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うわ−っ
スモーキーな黒い甘皮の香りがこれまた濃厚!
よくあるずっしりムワァーという感じよりどこか軽くて爽やかなのが素晴らしい。
そしてこれだけの幅広だけに一本一本が巨大と言いたくなる太さで
一本ずつでないとたぐれないし一本で口がいっぱいになる!(ヒョエー)
甘みもさほどなくすっきりしているのがこの手の蕎麦にしては非常にさわやかで
黒くスモーキーな香りに酔いながらひたすらモグン、モグン、モグン。
おいしいなあ〜



「静邨」では「せいろ」にはデフォルトでゴマだれ、
「田舎せいろ」にはたっぷりのおろしがつくのも魅力。

今日の私のように半量の替え蕎麦を付ける場合
どちらを半量にするかでついてくるものも変わってくるのだが
私はつい「せいろ」のほうを半量にしちゃうので
いつも「たっぷりおろしつき」なんですよね〜
おろしだーーーいすきなので大歓迎なんですが (≧∇≦)/

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ネギも通常の3倍かってくらいたっぷり。
ここの蕎麦汁はかなり甘いのでそれにこのおろしが合うんですよね〜♡



しかもテーブルには「白ごま」と「ゆず&一味を合わせたもの」が置いてある。

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「せいろ」についてくる「ごまだれ」にしても「おろし」にしてもこの薬味にしても、
「お客さんが好きなように食べておいしいのが一番!」という
店の思いやりのようなものが感じられ
ほのぼのとした気持ちにさせれる。



魔法瓶でドン!とくる蕎麦湯も嬉しい。

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「すみません、蕎麦湯おかわりください」
って言葉を寝言で言いそうなほど
方々で何度もお願いしている私なもので〜(* ̄∇ ̄*)



しかもこの「静邨」の何が素晴らしいかって
もうここは感謝を込めて力説したいのですが
なんてったって「中休みがない」のです!!

本日私が行った16時ごろはお客さんも少なく
最後は私一人という贅沢な時間を過ごさせてもらった。
店としてはここで休憩を取りたいだろうにそこを休まず
開けていてくれるこのありがたさ。


映画と映画の間でも
古本屋めぐりの休憩でも
スキー&スノボギア探しのあいまにも
ここにくればこんなおいしい手打ち蕎麦が食べられる。
派手な看板もBGMもない、のんびりやすらぎのひととき。



さあー神保町シネマ、本日の2本目は「婦系図」。
泉鏡花の原作の大ファンの私はなんだか恋人に会いにゆくような気持ちで
楽しみだなあ〜〜〜〜





posted by aya at 14:58 | Comment(1) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月30日

「永田町 黒澤」高橋邦弘さんの蕎麦



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年の瀬のお蕎麦屋さんはそれこそぶっ倒れそうに忙しい。

蕎麦愛余っていつも熱い思いをぶつけ押しかけお蕎麦屋さんにつきまとう
ストーカーのような私は
この時期だけは一年の反省と感謝を込めてなるべくお蕎麦屋さんに近づかないようにしている。
(しかしそうやって自主的に血中蕎麦濃度を下げたまま新年に突入すると
新年はお休みのお蕎麦屋さんが多いので毎年新年蕎麦飢餓に苦しむことを年末の私は知らない)



でもこの蕎麦会だけは別♡
ご縁あって例年参加させていただいている
「永田町 黒澤」達磨年越し蕎麦の会。

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いつものように一階では高橋邦弘さんが蕎麦打ちをしている。

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寸分の無駄も狂いもない美しい蕎麦打ち姿と音。


あろうことかなぜか私は素晴らしいお席にご案内いただき
今年も麗しき萬田久子さんと同席させていただきました。
テーブルに「たまたま写り込んでしまった」お姿で
麗しさをおすそ分け〜 (≧∇≦)

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さすがの手早さでやってきた一枚目!

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(あっ私が萬田さんにこっそり譲渡した秘密の白い粉が(^^;;))


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んん〜〜〜〜〜
まろやか爽やかいい香り!
スパーンと抜けるような青い爽やかさよりまるみを帯びた爽やかさで
むっちりとしたコシの中から上品な旨みと甘みが溢れ出す。
最近は常陸秋そばと北海道のブレンドが多かったけれど
今日はいつもとちょっと違う印象のまろやか上品な味わい。
違うとは言っても高橋さんの蕎麦はいつも
「揺るぎなき王道」のど真ん中、圧巻の美味しさだ。


というわけで二枚目〜(≧∇≦)♪

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いつもながら冷酒も美味しくてなんだか色違いが楽しいどぶろくもありまして
「酒量だけは小鳥」の私は実はかなりぐるんぐるんのオットットトット〜みたいな状況でしたが
シチュエーションがシチュエーションですから
ここ一番頑張っておとなしく座ってました!(≧∇≦)/


三枚目〜(≧∇≦) は「田舎」で♪
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大好きな、高橋さんの「田舎」!
黒い肌が嬉しい〜

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お〜
今日はいつもに増してガッチリとたくましそうな曲線。
甘皮特有のたくましく甘い香りがふわ〜♡
口に含むとやはりしっかりめの舌触りで、
強めのコシを噛み締めると甘皮の旨みと甘みが弾けるように溢れ出す。
お、おいしいぃ〜〜〜
3枚となるとかなり量もあるのだが毎年大喜びで食べてしまい
今年は萬田さんが食べ切れない分も食べてしまったという・・
萬田さんのように麗しく色っぽくは一生なれなさそう(* ̄∇ ̄*)

でもとーっても楽しかったから、来年はいいことありそうだな〜〜♪(←楽天的)



高橋さん、Kさんはじめ、みなさま本当にありがとうございました!




2015年12月の「永田町 黒澤」高橋邦弘さんの蕎麦

2013年12月の「永田町 黒澤」高橋邦弘さんの蕎麦

2011年12月の「永田町 黒澤」高橋邦弘さんの蕎麦

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2015年12月30日

溜池山王「永田町黒澤」


年の瀬はどこのお蕎麦屋さんもテンテコマイでブチ倒れそうに忙しそう!!
普段からお蕎麦にたいへんお世話になっている私は
年末は自主的に足を遠ざけるのが通例となっているのだが・・・

この蕎麦会だけは別♡

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高橋邦弘さん率いる達磨の蕎麦会@「永田町黒澤」。

隣は議員会館、向かいはホテル。
見渡す限り巨大な真新しいコンクリートとガラスだけの整然と冷たい世界に
ポッとこの木造の建物が現れるカッコ良さ。


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1階脇の部屋では、高橋さんが蕎麦を打っていた。
毎年のことながらこの部屋で眺める高橋さんの蕎麦打ちはいいなあ〜

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(Kさん、今年はますます嬉しい眺めでしたよ〜〜!)


しかも今年は、とんでもないほど錚々たるゲストの方々とご一緒させていただくことになりまして
ただでさえ美味しいお蕎麦で舞い上がっているのにいろんな意味で大興奮。
お蕎麦を前にするとスーハーしたり恍惚としっぽふったりいろいろ挙動不審になりがちな蕎麦犬は
とにかく目立たぬよう、一生懸命人間のふりをするのに集中しておりました。

だいたい私の両隣が村上ポンタさんとピンクレディーのミーちゃんって
すごすぎるんですけど・・
ギランギランとキラッキラのスーパーオーラに挟まれて
しかもこれからだぁ〜い好きなお蕎麦さんに会えるなんて
蕎麦犬もうなにがなんだかわかりまへん!!



まずは、蕎麦前とお酒が。

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確かに蕎麦前とお酒の写真・・・なのですが、
前の萬田久子さんと高橋恵子さんがあんまりにも美しくて魅力的で
これくらいなら許されるのではないか・・とちょこっとご出演いただいてしまいました(* ̄∇ ̄*)




来たーーーー!!

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いつもながら私の心を奪うこの眺め。
さも何でもなさそうに、やさしくおおらかに笊の上に広がるこの姿。
しかし今日の期待はいつも以上でして・・

実は先程高橋さんがお蕎麦を打っている部屋に入った瞬間
それはそれはものすごいかぐわしさに全身が染まったのです。
あまりにも美しい素晴らしい極上の蕎麦の香りが部屋中に満ちていたので
他の方もいたのに「うわぁーー!いい香り!!」と言ってしまったほど。
ああ〜〜 どんなかなあ、楽しみだなあ〜〜




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( °o°)

(>_<)

(>_<)

突き抜ける、感動・・・・!!
もうもうもう、かぶりを振ってそのままじっとせざるを得ない、
「参りました」という美しい香りに脳が溶けて
全身の細胞がどこかへ旅立ってしまいそう(流石の意味不明)!!!

なんっっっっちゅう美しい香りなのですか。
なんっっっっちゅう素晴らしいところだけをすくいあげて集めてここに持って来ちゃったのですか。
野性味や素朴さや香ばしさよりも、
青い、フレッシュな、でもとてつもなく澄んだ
心が天に浮き上がっていくような軽やかな美しさ。
今日はいつもの常陸秋そばをメインに弟子屈の蕎麦や清里町の牡丹そばなど
4種ほどをブレンドしているそうだが魔法と言っていい夢のようなことがここに起こっている。
蕎麦のかぐわしさのシャングリラにダイブするような感激!!

歯ざわりがまたむっちりと豊かで、かみしめたそのコシの中から美しい香りが
高らかにいくらでも生まれてくる。
ああ〜〜〜〜 美味しいよう〜〜〜〜

お隣のポンタさんも真顔で
「いつも美味しいけど・・今年はちょっと特別に美味しいな、香りが凄い!」
と感激のご様子(≧∇≦)キャ


というわけで

二枚目〜〜〜♡
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三枚目〜〜♡
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「永田町黒澤」のバシッと鰹が効いた蕎麦汁。
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あれだけの蕎麦粉ゆえ、蕎麦湯の美味しさもさすがとしかいいようがない。

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あまりに素敵な、美しい刺激でいっぱいの楽しいひとときだったが
楽しい時間はこれでは終わらずそのまま夜へ・・・


皆様ほんとうにありがとうございました♡


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2015年10月06日

神田「眠庵」(矢島さんの蕎麦)

 
神田「眠庵」にて、懐かしい人の蕎麦に出会う。

川越の「三たて蕎麦 やじま」の矢島さんが亡くなって2年。
店の近くの3ヘクタールの畑で蕎麦を育て、自家栽培の十割蕎麦だけを出す
「農家の蕎麦屋」だった。
本当に美味しい、大好きな名店だった。
http://ayakotakato.seesaa.net/article/258018057.html

矢島さんが亡くなり店も閉店したと聞いたときは
私の中からも何かが乱暴にもぎ取られたような思いだったが
今夜ここで、こんな風に彼に出会えるとは。

その蕎麦の実の特性、美味しさを引き出すことにおいて
天才的なセンスと技量を誇る「眠庵」店主が、
矢島さんの育てた蕎麦を最高の状態で保管し
最高に美味しい蕎麦切りにして出会わせてくれた!

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2012年秋の収穫とは思えない、フレッシュではなやかな香り。
見た目よりもふっくらつるつるとした肌を噛みしめると
深い旨みが舌の上にジワーッとひろがる。
常陸秋そばとは思えない個性だが、
矢島さんが川越の畑に持ってきて二十年以上も大切に育ててきた蕎麦だから、
もはやこれは「矢島秋そば」と言っていい、別種の美味しい蕎麦である。

矢島さんはもう居ないが、彼の蕎麦は今夜ここでこんなにも生きている。
その美味しさは新鮮に私の体に染み透り、
お客さん達は皆美味しい美味しいと喜んでいる。
彼が精魂込めて作ったものがこんなにも生きているということは
彼は亡くなったとは言えないのではないか、
彼が生きているのと同じなのではないかとすら思える。
矢島さんは今きっとここにいて、どんなに喜んで眺めていることだろう。
ちょっとぶっきらぼうだけれど
何故か私に話しかけてきて親切にいろいろ教えてくれた矢島さんの声や笑顔が目に浮かぶ。


もう一枚は「徳島」。

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いっやー、いつものことながら「眠庵」で食べる徳島は超絶に美味しい!!
在来種ならではの強い野生と旨み、たくましい香り。
それを最高の形で引き出し
「徳島のお蕎麦ってこんなに美味しいんだ!大好き〜〜〜!」
と感動させてくれる。
限界までやさしいのに凛とそこにあるコシを噛みしめると、
ああああ もう美味しすぎてとける・・
こんなにとけたら私がお蕎麦になっちゃうかも・・・・


それぞれの蕎麦の特性を鮮やかに魅せ尽くしてくれる魔術師「眠庵」にて。


「亡き人が育てた蕎麦を手繰りおり」
「鼻腔から脳射抜かれて蕎麦の香」
「蕎麦の香に五臓六腑がむせび泣く」
「全身にキラキラまとう蕎麦オーラ」



2015年2月の「眠庵」フランスの蕎麦とたまき庵
2013年3月の「眠庵」(八種もりの会)
2013年1月の「眠庵」(初蕎麦)
2012年12月の「眠庵」(八種もりの会)
2012年11月の「眠庵」(八種もりの会)
2012年9月の「眠庵」(八種もりの会)
2012年7月の「眠庵」(八種もりの会)
2012年5月の「眠庵」(八種もりの会)
2012年3月の「眠庵」(八種もりの会)
2012年2月の「眠庵」(八種もりの会)
2011年12月の「眠庵」(八種もりの会)
2011年12月の「眠庵」
2011年12月の「眠庵」(豆のスープ)
2011年11月の「眠庵」(八種もりの会)
2011年9月の「眠庵」(八種もりの会)
2011年7月の「眠庵」(六種もりの会)
2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「眠庵」(八種もりの会)
2010年11月の「眠庵」(八種もりの会)
2010年9月の「眠庵」(八種もりの会)
2010年7月の「眠庵」(八種もりの会)
2010年4月の「眠庵」(八種もりの会)







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2015年02月19日

神田「眠庵」フランスの蕎麦とたまき庵


神田の路地裏、隙間の奥に潜む「眠庵」にて・・


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フランスの蕎麦粉で打った十割蕎麦を食べました!


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ぎゃ〜〜〜〜 黒い!
黒さもここまで黒ければ立派!
ジャリジャリもここまでいけば立派!
国内産蕎麦粉ではあり得ない激しさである。

神楽坂の人気蕎麦ガレット店「ル・ブルターニュ」にいた名職人さんが
ただいま本場フランスのブルターニュ地方で活躍しておりまして
その方が入手してくれたというフランスの蕎麦粉。

店主によるとフランスでは日本のようにまず蕎麦の皮を剥いてから製粉するという
発想も技術もないらしくとにかく皮ごとまるごとそのまんま!ガガガと粗挽きしてしまうので
この黒さになるらしい。
そしてそのガガガ粗挽きこそが、フランスの蕎麦ガレットの美味しさの秘密らしい。

というわけで、普段は自家製粉の「眠庵」だが
このフランス産蕎麦粉に関してだけは丸抜き(皮を剥いた蕎麦の実)の状態でなく
粉の状態でやってきたということになる。
これがその粉。

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素人目にはそんなに黒くもなく、どちらかというとピンクみを帯びて見えるが
これを打つとあの真っ黒になるらしい。
確かに外皮らしい黒い粒が見えている。

それにしても・・・
ただ「十割蕎麦」を打つだけでも難しく世の中では苦労している人がいるというのに
こんっっな荒い外皮がジャッキジャキに入った超粗挽き粉を
ヒョイッと十割でつなげちゃう技術って・・・
いろいろとタダモノではない眠庵店主だが、すごすぎる!



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もっは〜〜と濃厚にただよう、焦がしたような渋い香ばしさ。
味わいは土のような石のようなイメージで甘みはなくどこまでも素朴な渋さ。
フランスの空の下の広大な蕎麦畑を思い、しみじみとした気持ちになる。

それにしてもこの香り、どこかで・・
と思ったら、これはイタリアのピッツォッケリにやっぱりそっくり!
色の黒さもまさにこんな感じだったなあ。
ピッツォッケリとはイタリア北部の蕎麦パスタで
一昨年私はコモ湖の畔の「城」に招かれ
その郷土料理であるピッツォッケリ・パーティーに参加させていただくという
人生の大事件があったのだ。
http://ayakotakato.seesaa.net/article/381895797.html

パーティーではあらかじめ濃厚ソースが絡めてあったので
日本でのように蕎麦粉の香りだけをムハムハ堪能するという奇行を展開するわけにはいかなかったが
おみやげに頂いた乾麺ピッツォッケリは
帰国して自宅でこっそりそのまま、何もつけずにいきました(^o^)
http://ayakotakato.seesaa.net/article/382463559.html

今回「眠庵」で食べたフランス産蕎麦の香りは
まさにこの乾麺ピッツォッケリを彷彿とさせるもの。
乾麺ピッツォッケリは半分以上デュラム・セモリナ粉が混ぜてあったので
食感にモッチリ感があったが(それでもあれほど黒く香り高いのだからビックリ)
この「眠庵」のは十割ときている。


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ところどころに荒い粒があるのではなく全部が荒い!荒い粒だけでできている感じ。
食感はややくだびれたような、ぐったりした感じだが、
そこに儚いコシを持たせて信じられないほど端正に美しくつなげている。
ジワ〜〜と口中に広がる渋い滋味深さ。
パリ・モンパルナスのクレープリー・ジョスランで
何度も私を悶絶させた蕎麦ガレットの美味しさは、やはり蕎麦粉にあったのだなあ。
私は本当に蕎麦という穀物の香りが好きなんだなあ。



ちなみに「眠庵」ではいつもこんな黒い蕎麦を出しているわけではもちろんない。
全国各地の蕎麦が産地別で二種類、日替わりで打たれている。
この日出会ったもう一枚は宮城の蕎麦。
仙台・秋保大滝近くにあった日本が誇る超名店「たまき庵」の製粉によるもの。

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ふわーーーっとこちらに飛んでくるかのように濃厚に漂うフレッシュな、たくましいかぐわしさ。
この濃厚さはすごい。
畑がそのまま鼻に飛び込んできたかのような感激!(どんな大きさの鼻の穴)
噛みしめるとアレレ、意外と味はさっぱりめ・・・と思いきや、
きたきたきたきた下の方から押し上げるようにジッワーーーと広がる味わい深い蕎麦の旨みが!


「たまき庵」からやってきた丸抜き(皮を剥いた蕎麦の実)。

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めくるめく思いに、涙が出そうになる。

たまき庵・・!

私にあんなにたくさんの思い出をくれた「たまき庵」が
思い出の中の店になってしまった。




2013年10月の「たまき庵」






posted by aya at 09:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月30日

淡路町「松竹庵 ます川」


「淡路町」駅、「小川町」駅、「神田」駅。
すべての駅から近い好立地にある「手打ち蕎麦と天ぷらの店」。

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車通りの多い都会の大通りに揺れる清々しい暖簾に心が洗われる。

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店に入りその雰囲気に驚く。
まず眼に入るのは板さんと数人のスタッフがキビキビと働く大きなカウンター。
活気ある店内には天ぷら油の華やかな香りがただよい、
カウンターに飾られた旬の野菜の彩りも美しく
「蕎麦と天ぷらの店」というよりまるっきり天ぷら専門店の体だ。
もっと蕎麦屋っぽい店を想像していた私は
一気に華やいだ気持ちになりめちゃめちゃウキウキしてきてしまった〜(≧∇≦)


「松竹庵 ます川」は創業150年以上という老舗。
このスタイルの営業になってからは2年目で、現在は若き8代目が大活躍。
明るい笑顔が印象的な仕事ぶり、接客ぶりで
店内には実に清々しい空気が流れている。
うーん、まだなんにも食べていないけどこれだけでもう名店だ!



目の前に置かれた新鮮な野菜達、その鮮やかな彩り。

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この雰囲気じゃあ、ほとんど飲めない私も飲みたくなってしまうではありませんか〜
お酒のセレクションも素晴らしすぎ!
私が大好きなのがズラリ♡

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「手取川 ひやおろし 純米大吟醸」
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むはっ 
おいひーーーい!!コレ好きーーーー!
なんだか私最近前よりは濃いめもイケるようになったらしいです( ◔ิω◔ิ)
いやもともと薄いのはイヤなんですが・・
入り口は澄んでやさしくあとでふくらんでコクのあるようなのが好きなつもりなんですが・・
お酒素人の私の発言はお酒好きの方から見ると相当ズレているらしい(^^;;)
それにしてもこの器、個性的で素敵だなあ〜
ちょっとあべさん的なものも感じるユニークさ。


初めてなので本日はコースにしてみました。
「前菜」「旬の天ぷら」「十割蕎麦」「デザート」。

「前菜」
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「車海老」
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頭の思い切ったパリッパリがすごい。
身も見た目以上にプチプリッと食べ応えがあって大満足の海老だった。


ここで店主が思い切り大きな赤茄子に包丁を入れ始めた。
見ているだけでいかにもふっかふか、やわらかくて美味しそう〜

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「熊本の赤茄子」
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油をたっぷり吸ってアチアチのふーっくら、すごいご馳走野菜!


「めごち」
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なんだか懐かしいようなしみじみとした美味しさ。


「アボカド」
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アボカドの天ぷらなんて初めて。
ネットリ濃厚さがますますリッチになって美味しい。


「名残鱧」
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天ぷら割烹の雰囲気を楽しんでいたところに
突然「お蕎麦の準備をさせていただきます〜」と
蕎麦猪口や汁徳利が運ばれてきて我に返る。
生まれた家に帰るような気持ちで、お蕎麦屋さんモードに(^o^)


「十割蕎麦」
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わぁー きれいな青緑!
美しくおおらかな印象の、北海道・摩周の新蕎麦だ。


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氷水でキンッキンにシメられたつるつる流麗な肌。
石のような静謐なかぐわしさがひんやりただよい
するりつるりと流れるような食感が実にさっぱりと清々しい。
天ぷらを食べた後には最高の流麗蕎麦だが
もっとその味わいを見つめたい私は一生懸命ゆっくり食べてみる・・
するとさらに出てきました出てきました・・・
やさしい肌の舌触り、そこから膨らむ
フレッシュなキタワセの清らかなかぐわしさ。
ああ 素敵なお店だなあー


デザートは
「酒粕のブランマンジェに巨峰のコンポートソース」
という洒落たもの。

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すっかり豊かな気持になったところへ
蕎麦湯が運ばれてきてますますのんびり、幸せな気分。


木や竹が用いられたシンプルな和の空間。
目の前では休むことなく新鮮な魚介や野菜が素早く美しくさばかれ、揚げられている。
カウンターにはサラリーマンや数人のグループが穏やかに集い
特にそれぞれ蕎麦をたぐる姿が私には際立ってまぶしく美しく見える。
流麗に、立ち上るようにあちこちでたぐり上げられる蕎麦。
日本の美しい昼の風景がここにある。
(私、蕎麦の風景が好きなあまり
 いつも人が食べている蕎麦をうっとり見過ぎなんですよね・・
 自分は食べ終わったのに、お腹が空いた子供みたい?(^^;;))


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(店内賑わっているので入口の方だけそっと撮る。)



そして最後のびっくりは帰りに入口付近で目撃したこの写真!!

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ええー店主さんすごい方なのではないですか!!
スキーが大好きで、スキーの上手い人を無条件で尊敬してしまう私は口あんぐり。
なんと店主は現在も休日はスキーのコーチとして活躍しているそう。
「アハハ痩せてた頃の写真ですよ〜!」と笑わせつつ謙遜する姿もさわやか。


しみじみ、楽しいお昼だったなあー



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2013年03月11日

神田「眠庵」八種もりの会


今年の2月は自分でも予想もしなかった
ドラマチックに激しい展開となってしまったのだが
そのドラマが始まったのはまさにこの蕎麦会の夜だった。

いやー、食べ切れなくなった方の分まで大喜びで引き受けて
小盛りとは言えトータル10枚お蕎麦食べた人が
まさかその夜から熱出してICUに五日間コースに突入するとは思いませんよね〜(^_^;)
(潜伏期間がかなりあるので罹患はずっと前なのですが)

でももしこの時これだけの、
もうこれ以上は無理というくらいたくさんの栄養を摂っていなかったら
事態はもっと深刻になっていたかもと思うと、
お蕎麦バンザイ、お蕎麦ありがとう!なのです(^o^)


というわけで一ヶ月の時を越えて、1枚目からご紹介!

いつも通り一枚目のみお店の方の「プロ盛り」。
2枚目以降は各自が小鉢から笊にパカッとあける「セルフパカ盛り」でございます。

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1枚目「長野・飯山」2012年、品種は「信濃一号」。
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少し乾いたようにも見える、空気をはらんだ軽い重なり。
でも舌触りはしっとりふっくらふるふるっ。
繊細な空気感、そこからふわ〜とあふれるかぐわしさがたまらない。
香りはさわやか系でなく滋味深く染み渡る感じ。
しかし滲み出す味わいはどこまでも澄んで美しく・・・
ああ〜1枚目からうっとりだあああ〜



2枚目「新潟・小千谷」2010年2年熟成、品種は「とよむすめ」。
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むっと強く香る綺麗な香り。この感じは珍しい!
それだけ「美しく熟成している」ということなのだろう。
味わいは淡めで、これも全く澄んで美しい。
肌は粗いが舌触りはみずみずしくちゅるっとして
これ以上ないほどやわらか〜〜いコシがいいなあ〜〜
おいしいなあ〜



3枚目「山形・高畑」2012年、品種は「でわかおり」。
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おお〜何やらこれはぐっと赤いお蕎麦ですね。
それもそのはず、色彩選別機であぶれた茶色い蕎麦ばかりを集めたものだそうだ。
でも色ではねられたからと言って味が良くないかというとそんなことはありません。
おいしい上に個性的で相当楽しいです!
くにゃふるぷるっとした食感。甘くかぐわしい香りと味わい。
味わいの中の、下の部分をぐっと支える「旨み」がガッチリあるのが
何よりうれしい。おいしい!




4枚目「栃木・益子」2011年1年熟成、品種は「常陸秋そば」。
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まずその色の美しさに参加者一同から歓声が!
前の山形が赤かっただけに、そのひんやりと青みがかった色の美しさが際立つ。
箸先にたぐりあげれば、目が覚めるようなふわーっと軽く美しい香りに心打たれ、
さらに口に含んでひたすら参る。ただただ参る。
この澄んだ味わい。どこまでも王道、中庸の食感・・・
うーん、常陸秋そばって本当に凄い。素晴らしすぎる(>_<)




5枚目「宮城・秋保」2012年、秋保在来種。
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比較的やさしく美しい味わいの蕎麦続きだった本日だが
ここで初めてのワイルド野郎登場!!
箸先から濃厚に香る野性味溢れる香りに胸が躍る。
ギューッと濃縮されたような旨みが、
舌に乗せた瞬間から舌じゅうに広がるのには
嬉しくて美味しくて思わずニヤニヤニヤ〜と笑ってしまったほど。
コシはしっかりめで食べ応えのある蕎麦だが
あっという間になくなっちゃった!



6枚目「北海道・瀬棚」2012年新蕎麦、品種は「キタワセ」。
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すみません、もう美味しすぎてだんだんトランス状態になってきまして
「美味しい」ということ以外何も考えられなくなってきたのですが・・
これまた、舌に濃い〜 みずみずしい〜 
ちゅるぷるコシ軽い〜 壊れたぁー



7枚目「大分・豊後高田」2012年新蕎麦、品種は「さちいずみ」。
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待ってました! 私の大好きな大好きな、「さちいずみ」さん。
うっはー、やっぱり期待を全く裏切りません。
この香ばしさは素晴らしすぎます!
そこに、たくましさ、甘さ、かぐわしさ、端正さ、
欲しい要素が全てあって、全てが濃い。
ぷるっとみずみずしく軽いコシも素晴らしく、
うーん、やっぱり何度でも惚れ直しちゃうわ〜
さちいずみさんダイスキ!



8枚目「福井・大野」2011年1年熟成、大野在来種。
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引き続きトランスでもうなにがなんだかわからないようです。
メモには
ウーワー ムワァー
こいー きれいー ぜんぶこくてすいこまれたい

という、日本語としてどうなのかという走り書きが残されています(^_^;)



この日は参加者が持ち寄ったお酒の種類もすごくて
写真1枚では撮りきれず2枚になってしまったほど。

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そして恒例の「本日の丸抜きさん」。
美味しいお蕎麦は丸抜きをかじっても美味しいし、
打ち上がったお蕎麦と丸抜きを見比べてみても面白いんですよ♪

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山形
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例えば、打ち上がったお蕎麦があんなに赤かった山形は
丸抜きからしてこんなに赤茶色い!
さすがは色選によって(ある意味)「選ばれし茶色達」。



大分
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私の大好きなさちいずみさんは、丸抜きも美しいなあ〜


福井
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「眠庵」の福井はいつも美しい緑!




今回もまたお蕎麦やお酒が美味しいばかりでなく、
参加者の盛り上がりが凄くていろいろな「事件」あり(!)、笑いあり、
楽しかったな〜


「眠庵」の蕎麦会は常連だけの集まりというわけではなく、
「お店に何度か来ているお客さんで、お蕎麦好きな方」
を中心に、いつも違うメンバーが参加しています。

興味がある方は一度「眠庵」にお蕎麦食べに行ってみてくださいね♪






2012年12月の「八種もりの会」
2012年11月の「八種もりの会」
2012年9月の「八種もりの会」
2012年7月の「八種もりの会」
2012年5月の「八種もりの会」
2012年3月の「八種もりの会」
2012年2月の「八種もりの会」
2011年12月の「八種もりの会」
神田「眠庵」
神田「眠庵」(豆のスープ)
2011年11月の「八種もりの会」
2011年9月の「八種もりの会」
2011年7月の「六種もりの会」
2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
2010年11月の「八種もりの会」
2010年9月の「八種もりの会」
2010年7月の「八種もりの会」
2010年4月の「八種もりの会」







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2013年02月07日

神田「周(あまね)」


神田という大変便利な駅から近い。
しかし大通りの目立つ構えなどではない。

角を曲がると突如小さな暗い路地。

ぽっ、と灯されたあかり。

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フラッと立ち寄って手繰りたい夜に、
何もかも理想的ではないか。



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前に置かれた瞬間からその美しさに目を奪われる。
その肌、輝き、輪郭線、盛り付け。
これは絶対においしい。
ここのお蕎麦は大変おいしいのだが、今日はまた最高においしい蕎麦だ!


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クッキリ、パッキパキの輪郭線と密な肌。
手繰り上げるとフレッシュなかぐわしさが
ふぁ〜〜っと軽やかに、ふんだんにこちらに漂ってくる。
食べる前からもうすでにしてしあわせ過ぎる。
口に含むとすべらかな舌触り、お江戸の真ん中にふさわしい程よいコシ。
あ〜〜やっぱり、おいしいお蕎麦だなあー

音威子府の大地の恵みに感謝する、東京・神田の夜。



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やや赤みを帯びた蕎麦湯。
これまたフレッシュな香ばしさがたまらない!
体に蕎麦が染み透るのが目に見えるようで、心から蕎麦に浸る。



今回は都合でお蕎麦だけだったが
こんな気の利いたお店には気の利いた粋なおつまみ類が
ビシーッと揃っているのですよ。


今度はゆっくり、フルコースで行くぞぉー(^o^)





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2013年01月07日

国会議事堂前「永田町 黒澤」高橋邦弘さんの蕎麦


2012年、年の瀬。

待ち合わせた店前に現れたアンシュの姿。

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長めのコートに帽子の伊達な姿は、
永田町黒澤の外観と相まって川瀬巴水の木版画のよう。
いや〜年の瀬にいいもの見たなあ〜

巨大なビル群の中に突如佇む映画のセットのような建物は
まさにあの黒澤映画の黒澤組が内装を手がけムードたっぷり。
普段はしゃぶしゃぶや美味しい手打そばが楽しめる店だが
今日の昼は「永田町黒澤」としての通常営業はなく、
広島「達磨」の高橋邦弘さんがやってきて年越し蕎麦を打つ特別な日である。


去年の今日もここに来る機会に恵まれたが、今年は更に
日本が誇るジャズピアニスト山下洋輔さん(山下庵アンシュ)と
スーパードラマー村上ポンタ秀一さんご夫妻とご一緒に
高橋邦弘さんの年越し蕎麦を食べるという、
濃すぎて楽しすぎて蕎麦食べながらジャズセッションが始まっちゃいそうな企画!


例年の如く、一階では高橋さんが機械のように蕎麦を打ち続け
それに見惚れるギャラリーの輪が出来ていた。


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蕎麦打ちの勉強中なのか映像を録画し続ける人もいるし、
素人目にも鮮やかな動きには、時折「わあ・・」とため息が漏れる。

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とにかく早いこと早いこと。

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手品のような早さで、箱の中が機械で切ったような蕎麦の束でいっぱいになる。

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そしてまた次の玉を練りはじめる。

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時折お客さんに軽い冗談を飛ばしながら
手の動きは全くリズムを崩さない。


ポンタさんもアンシュも感心して眺めていたが
特にこの会が初めてのアンシュの集中力はすごかった。
まるで見終わったら高橋さんと同じように
トントコ蕎麦打ち始めちゃうんじゃないかってくらい
じーっと子供のような瞳で一つ一つの動きを凝視していた。
井伏鱒二が職人の動きを何時間でも眺め
その詳細をいつまでも記憶していたという文章を思い出す出来事だった。


で、いよいよ・・

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ややクリーミーであんかけになっているのでとろとろ〜として
個性的で美味しい茶碗蒸し。




そして私は、朝からこの時を待っていました。
ああ嬉しくて胸がドキドキする。


1枚目
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2枚目
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3枚目
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アハッ (≧∇≦) ♪
おいしいものはどうしてこんなにたくさん食べられてしまうんでしょうね〜
不思議ですね〜
(しかも3枚食べても汁も薬味も手付かずですみません・・(^^;;))



一昨年と同様、12月は2回高橋さんのお蕎麦を食べる機会に恵まれたが
まあ〜どうにもこうにも美味しすぎる!

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ここが飛び抜けてすごいとか、こんな個性があるとかいう蕎麦ではない。
何一つ飛び出させないまま、全体が完璧。
ふっと香る穏やかな、美しい香り。
口中での「これが蕎麦である!!」というお手本のようなコシ。
そこからふくらむ香り、味わい・・

ただただ恍惚、あっという間のたのしいひととき。



粉川さん、いつもながら、何もかもありがとうございます〜〜




<おまけ>
店先でアンシュの帽子(一部漆が塗られた京都のもの)を素敵ですね!と言ったら
ポンッとかぶされちゃいました(^o^)

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photo by Yosuke Yamashita



2011年12月の 国会議事堂前「永田町 黒澤」高橋邦弘さんの蕎麦


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2013年01月05日

初蕎麦@眠庵


年末に打って打って打ちまくらなくてならないのは
お蕎麦屋さんの宿命。
故にお正月は皆さん心ゆくまでぶっ倒れているに違いない。

血中蕎麦粉度が下がってくると面白いほどに具合が悪くなってくる私は
2日からやっているデパート内の手打ち蕎麦屋に行ったりもするが
今年は3日まで忙しくそれも叶わなかった。

4日、私もやっと家でのんびり・・と思ったのだが
マズイ、なんだか具合が悪い。

たいへん、お蕎麦を食べに行かなくちゃ!

それも「ぜったい」美味しいのをね♪



宮城
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長野
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うっはー

しみわたるー しみわたるー

蕎麦が私にしみわたるー









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2012年12月25日

神田「眠庵」八種もりの会


12月23日天皇誕生日。
毎年恒例、「クリスマスイブを台無しにする眠庵蕎麦会」。

今年も昼・夜の部の参加者から集まった集まった、このお酒の数!

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テーブルを縦断する 日本酒山脈・・・



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視界が完全に遮断されて向こうが見えまへん・・(^^;;)



蕎麦前は、「眠庵」定番の「自家製おから」と「自家製とうふ」。

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クリスマス前ということでシュトーレンをお持ちよりくださった参加者も♪


私は風邪が治りきらずなんとなく食欲も落ち気味だったのだが
ここに来たら俄然元気!
わくわく、張り切ってまいりますよー!


いつも通り一枚目のみお店の方の「プロ盛り」。
2枚目以降は各自が小鉢から笊にパカッとあける「セルフパカ盛り」でございます。

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1枚目「北海道・雨竜」2012年新蕎麦、品種は「レラノカオリ」。
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新品種「レラノカオリ」。
見るからに密度濃くクリーミーな肌。
一枚目はいつも香り濃厚、感動も大きく感じるものだが、
これは軽くさわやかな甘い香りと味わいだ。
クッキリハッキリした輪郭線だけに口中でもハラハラとした直線感を感じる。
表面の細かなザラザラ感がおいしい〜



2枚目「北海道・雨竜」2012年新蕎麦、品種は「キタワセ」。
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一枚目と同じ場所で採れた品種違い。
こちらにはたくましい香ばしさがあるが、味わいはこれもすっきりさわやか。
くにゃんと自在なコシがあり、
そこから白く甘い味わいが軽くひろがるのが眼に見えるよう。



3枚目「栃木・益子」2009年(3年熟成)、品種は「常陸秋そば」。
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食べ始めた瞬間に「おいしいー!」との声続出。
本当に、常陸秋そばのバランスの良さには毎度参ります。
突出したところなく、蕎麦の美味しさを全方向から穏やかに集めてきたような。
静かに香るかぐわしさ、そして食べて広がる味と香りが素晴らしい。口中が染まる。
「ここがこう美味しい」とか「こんな香りがする」とか余計なことを感じさせずに
ただただまっすぐ「おいしい〜」と感激させてくれるのだ。
これが3年前の蕎麦だなんてすごいなあ〜



4枚目「長野・松本」2010年(2年熟成)、品種は「信濃一号」。
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たぐりあげただけでムン、と力強くこちらに漂ってくるかぐわしさ。
口に含むとその味わいの濃さにも驚かされる。
噛みしめずとも舌に乗っただけで穀物の旨みがぎゅうううと感じられる。
ああ・・お蕎麦ってなんておいしいのでしょう・・



5枚目「山形・高畠」2008年(4年熟成)、品種は「でわかおり」。
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香りが意外!
あまり感じたことのないさわやかで個性的なかぐわしさ。
なんというか・・花でもない・・植物的というべきか。
熟成らしいはかなさがよぎる、しかし凛としたコシと
上品な滋味深さを見つめ、追いかけ・・・あらもうなくなっちゃった。



6枚目「大分・豊後高田」2012年新蕎麦、品種は「さちいずみ」。
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これまた新しい品種、「さちいずみ」。
こちらは皆様から「個性的!」「食べたことない味!」
という声が上がったので私もわくわくして食べたのですが
すみません、全然わかりませんでした・・・(>_<)
もともと「さちいずみ」が大好きな私には
ただただ濃厚にかぐわしく、濃厚に味わい深く、
その自在なコシから溢れ続ける味がおいしくておいしくておいしい〜



7枚目「秋田・仙北」2012年新蕎麦、品種は「高嶺ルビー」。
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なんじゃコリャー!!!
比較的粒ぞろいで暴れん坊のいなかった今日のお蕎麦ラインナップの中に
突然現れた宇宙人。
出会ったことのない、どうにもこうにも個性的な香りにまずびっくりして
しばらく食べ始められませんでした・・・
白ではなく赤い花をつけ、観賞用としての栽培もされている「高嶺ルビー」だが
この個性は今まで出会った「高嶺ルビー」の中でも突出している。
例えれば言葉は悪いが紙のような?藁のような?・・不思議な香りと味わい。
それがフレッシュに濃厚に、このしなやかな蕎麦の中だけにある。
感じたことのない純血種のピュアさとでも言おうか。
「こんなに美味しい高嶺ルビーはじめて!」との声もあり、
秋田・仙北の蕎麦産地としての秘境ぶりに
前回に引き続き驚かされました。

しかもこのお蕎麦、少し赤かったんですよね・・
プロである店主に聞いてみると
「蕎麦の花が赤いからといって蕎麦粉が赤くなるわけではない、
 でも確かにこの蕎麦には赤みの要素がある」
と教えてくれましたが、ちょっと面白い。



8枚目「福井・大野」2011年、在来種。
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おだやかに漂う、たくましいかぐわしさ。
ひときわのやさしいやわらかな肌とやさしいコシがすばらしく
それがふっくらと口中を満たす夢のようなおいしさ。
毎度この蕎麦会のトリを飾る濃厚爆発野郎、福井の蕎麦だが
全体に優等生粒ぞろい(ルビーさん以外)だった本日は
この福井も穏やかで平和な美味しさだ。

「蕎麦の香りが脳みそのしわしわの奥までいきわたった!!」
という素敵な名言が同席の男性からこぼれ、私もつられてニッカニカ。



丸抜きさんコーナー。

「大分」
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「秋田」
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「福井」
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お酒はありすぎて全部を写すことは諦めましたので2種類だけ。
私が美味しいと思った「ロ万(ろまん)」と
今日の話題をさらった「超濃厚ヨーグルト酒」。

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伯楽星のメーカーが出している、ジャージー牛生乳できたヨーグルト酒、
おいしかったぁ〜〜

風邪ひいてたの、誰だったっけ?(^o^)




(「眠庵」の蕎麦会は常連だけの集まりというわけではなく、
「お店に何度か来ているお客さんで、お蕎麦好きな方」
 を中心に、いつも違うメンバーが参加しています。
 興味がある方は一度お店に行ってみてくださいね!)



2012年11月の「八種もりの会」
2012年9月の「八種もりの会」
2012年7月の「八種もりの会」
2012年5月の「八種もりの会」
2012年3月の「八種もりの会」
2012年2月の「八種もりの会」
2011年12月の「八種もりの会」
神田「眠庵」
神田「眠庵」(豆のスープ)
2011年11月の「八種もりの会」
2011年9月の「八種もりの会」
2011年7月の「六種もりの会」
2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
2010年11月の「八種もりの会」
2010年9月の「八種もりの会」
2010年7月の「八種もりの会」
2010年4月の「八種もりの会」



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2012年11月27日

神田「眠庵」八種もりの会



毎回本当に楽しみな「眠庵」の八種もりの会だが、
今回はいつも以上にわくわくどきどき。

私が個人的に思い入れのある蕎麦や
事前にものすごい蕎麦との評判を聞いていた蕎麦が出るということで
友達のライブにでも来た気分なのだ。


いつも通り、お店のおつまみの「おから」「とうふ」、
そして参加者持ち寄りのおつまみやお酒を楽しみつつ蕎麦を待つ。

なにせ選りすぐりの美味しいもの、お酒ばかりが集まっているので
蕎麦までに食べ過ぎ、飲みすぎにならないよう
いかにそれらをセーブするかがこの会の楽しさでもある。

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お酒だけでもこんなに!(しかも今回は少ない方)

案の定、蕎麦までにすっかりハジケまくってスーパー大変身しちゃった楽しい方がいらして
私は気を抜くと笑い死にしそうで大変でした!(^^;;)


和やかを通り越して大爆笑のテーブルに現れた、一枚目。

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いつも通り、1枚目のみお店の「プロ盛り」、
2枚目以降は小鉢に盛られてきたものを
各自がパカッと笊の上にひっくり返す「セルフ盛り」である。


1枚目「秋田・仙北」2012年新蕎麦、品種は「富士一号」。
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ごく繊細ながら凛と落ち着き、どこか枯れたような情緒をたたえた姿。
野性的な香りが最初はさわやかに、あとからどんどんふくらむように豊かになってくる。
実はこの蕎麦、私がご縁ある方からお預かりした「富士一号」という
大変珍しい品種の蕎麦である。
事前に丸抜き(皮を剥いた蕎麦の実)をかじる機会があったのだが
その時なんとニラのような個性的な香りが強く感じられて驚いた。
しかしその丸抜きがこの眠庵で製粉され、こうして蕎麦切りとなってみると
あれほど強烈だったニラのような香りはほとんどしない。
よーくよーく見つめてみればかすかに感じられるかなーという程度である。

それよりもこの蕎麦は、噛みしめたその味わいが凄い。
ちょっと珍しいほど濃い、苦味にも似た野生的でたくましい味わいが
ギューッと舌の上に染み渡るように広がるのだ。こんな蕎麦は初めて食べた。
しっとりぴたぴたと繊細な肌から溢れ続ける、蕎麦という穀物の力強い美味しさ。
秋田は米どころのイメージが強い場所だが、
こんなふうにずっと昔から大切に育てられている品種があるのだ。


2枚目「新潟・津南」2012年新蕎麦、在来種。
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ほんわりしっとり、やさしい風情。
姿に違わぬ、まるいやわらかい香りがふわぁ〜と鼻腔を抜け、
(表現はあまりよくないが)粘土をイメージさせる滋味なる味わいがひろがる。
そしてなんと、この新潟も苦みに似た強い野生の味わいを感じたのには驚いた。
一枚目の「秋田・仙北の富士一号」の強い野性味が舌に残って敏感になってしまったのか、
と何度も思ったが違うらしい。
こんなに一度に、各地の野性味あふれる美味しいお蕎麦が食べられてしまうなんてすご過ぎる。
ふっくら美しいコシ、どんどん深まる味わい・・しあわせー



3枚目「長野・松本」2010年(2年熟成)、品種は「信濃一号」。
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たまりません、このスモーキーなかぐわしさ!
2年熟成ならではなのか、蕎麦のかぐわしさをぎゅっと濃縮して燻したような
すばらしい香りだ。
それに対して味わいの最初の印象は、ほんのりやさしく清澄・・・
だったのだが、あとからこの「長野」にもまた苦みに似た野生を感じた。
もう今日は私の舌がおかしいのかもと思ったが
同じことを感じていた人が他にもいて、ほっとしたようなますます不思議なような。
でもくれぐれも書いておきたいのだがその苦みに似た野性味を含めて
大変美味しいのである。



4枚目「栃木・益子」2012年新蕎麦、品種は「常陸秋そば」。
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衝撃の青緑。

何ですかこの澄み渡るような色は・・・・
美しすぎるブルーグリーン!

カメラがおかしくなったのではないかと思うほどの青緑だが
下の笊の色はそのままであることにご注目いただきたい。

そして私は壊れました。

この蕎麦の全ての素晴らしさに壊れ、
興奮を通り越して心がスーッと落ち着きました。
(ついに蕎麦で涅槃の境地に・・?)

あまりにも、全てが満たされる。
かぐわしい香りの全てが全方向から私を包み、
完全な美味しい味わいの上でもう私は何も考えない。

考えないと言ったそばから何であるが
あまりにも美味しいので、この時間が少しでも長く続いたらいいのにと思う。
繊細な束感が口中をめぐり、私は欲張って舌の前の方、後ろの方、全部で
この蕎麦の美味しさを味わいたいと思う。

これはつい先日「ら すとらあだ」でも大感激したのと同じ蕎麦なのです
栃木・益子の常陸秋そばなのです
はあああ・・・なんだかもう頭がぱーなのですが
このお蕎麦を作ってくださった方に、ただただ感謝であります
素晴らしすぎます・・



5枚目「北海道・音威子府」2012年新蕎麦。
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力強くたくましい香り。
これもまた苦みに似た強い野性味があるが、全体の印象としては
甘味も少なく味わいは澄んですっきりさわやかだ。
比較的はっきりとした輪郭線が流麗なラインを描いているだけあって
口に含むと一本一本がハラハラと独立している感じがある。
しかし噛み締めたコシはごくごくやさしいのはやはり「眠庵」だ。



6枚目「秋田・羽後」2012年新蕎麦、品種は「階上早生」。
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なんという鮮やかな緑・・・
この「秋田・羽後」も今日とても楽しみにしていた蕎麦だったのだが、
期待を遥か越えた眺めに私は息を飲んだ。
先程の「栃木」の澄んだ青緑とはまた違った、重みのある濃い緑。
こんな凄い発色は初めて見た。

「これは絶対にものすごく美味しい!」という津波のような予感と興奮に
私は固まったようになり、その見事な姿に見入った。
もう、素晴らしすぎて食べられないと思った。(何年かに一度こう思う)
と言いながら食べたのだが、
おいしい〜 やっぱりおいしい〜 これは、おいしすぎる!!!

ふっくらとまるく濃くたちのぼるような、最高の香り。
香りだけでも十分腰砕けなのに、味わいの素晴らしさがまた容赦ない。
たくましさ、力強さ、野性味を限りなくフレッシュな美しさがくるんでいる。
その全てがストレートにやってきて、しかもフェイドアウトすることなく
ずーっと口の中に味わいが残る。



7枚目「徳島」2008年(4年熟成)、在来種。
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出ました、眠庵の熟成蕎麦。
今日は新蕎麦が続いただけに4年熟成のワイルドさが際立つ。
ガッツリと濃厚で、煙るように深い香ばしさ。
しかし味わいはすーっときれいで、まるくやさしくのびていくように続く。
4年間眠っていた蕎麦が、その夢を私に見せてくれているかのようだ。


8枚目「福井・大野」2011年(1年熟成)、在来種。
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なんだか今日はあまりの個性派揃いで目まぐるしく
感動メーター振り切りすぎでトランス状態もいいところなのだが・・

いつもこの会のトリを飾る名蕎麦はさすがの貫禄。
ムハァーッと濃厚なかぐわしさ。
暴れん坊ながらキリッとした端正さもあり、香りも味わいも最高で
ああ もう今日は、本当に降参です・・・




壊れつつ、本日の丸抜きさんたちをご紹介。
野性味あふれる蕎麦は丸抜きからして野性的、
鮮やかな緑の蕎麦は丸抜きも驚くほど青々としているんですよ〜


「秋田・仙北」の「富士一号」
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「栃木・益子」の「常陸秋そば」
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「秋田・羽後」の「階上早生」
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「福井・大野」の在来種。
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2012年9月の「八種もりの会」
2012年7月の「八種もりの会」
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神田「眠庵」
神田「眠庵」(豆のスープ)
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2012年09月19日

神田「眠庵」八種もりの会


神田「眠庵」のお客さんの中から希望者を募り
定期的に開催されている八種もりの蕎麦会。

今回はこの蕎麦会をいつも楽しみにしている、とある江戸っ子気質の女性が
「退っ引きならない理由で」泣く泣く欠席。
聞いてみると理由は「祭」だった。
今頃お神輿担いでるらしい。

そりゃー退っ引きならないわ!と出席者同士で言い合いながら
「今回は特別に美味しかったんだよーってあとでイジメちゃおっか♪」
なんて言っていたのだが・・

それがほんとになっちゃった!


神田「眠庵」の蕎麦会では
毎回選りすぐりの、全国8箇所の名蕎麦に最高の形で会えるのだが
今回はまたいつも以上に美味しい蕎麦揃いで
ものすごかった!めまぐるしかった!


いつも通り、1枚目のみお店の方のプロ盛り。
2枚目以降はお椀に入れられて来たお蕎麦を
自分でパカッとひっくり返す「セルフ盛り」。


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1枚目「埼玉」2012年三芳の夏蕎麦の新蕎麦、品種はキタワセ
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いつも一枚目の感動は鮮やかだが、この埼玉の新蕎麦の香り高さと来たら!
甘く、深く、どこまでも濃厚な香りがおいしすぎる。香りだけで恍惚すぎる。
こんなにも素晴らしい香りにパンチを喰らったのは久しぶりだ。まさにノックアウト。
ハラハラとやや粉っぽいような食感も個性的。
ああー美味しいなあー
1枚目だからこんなに美味しく感じちゃうのかなあー




2枚目「群馬」2012年、夏蕎麦の新蕎麦、品種は階上早生
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見るからにしっとりとやさしい風情の肌。
香りはこれまた濃厚だが非常に爽やかな印象で
食べてみると予想以上に味わいが濃い。
やさしいやさしいコシの肌を噛みしめると
内側から水分とともに旨みがにじみ出てくるようなジューシーな食感。
ひゃ〜 これまたおいひい〜〜まだ2枚目でうれしい〜



3枚目「茨城」2011年、品種は常陸秋そば
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これがまたものすごい蕎麦!
やや赤みを帯び、一際の勢いを持って流れるようなラインが印象的な茨城。
1枚目も2枚目もあんなにおいしく大感激したというのに、私のメモには
「いちおくまんてんのいばらき!!」
と実に頭の悪そうなことが書いてある。
恥ずかしながらその後も披露しますと
「香りぜんぶある めちゃこい しとぴた やわらかコシすばらしーこわれた」
早くも壊れたらしいです。
でもこの時は私だけじゃなく、周りの男性陣の唸り声もすごくて
あちこちからウーン、ウーンと携帯電話のバイブレーター音みたいだったんですよ!




4枚目「富山」2011年、山田在来種
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くにょんくにょん ふにゃんふにゃん
こんな食感で最高に美味しいなんて不思議過ぎる。
そこらの茹で過ぎ麺と何が違うんだろう?
粗挽きの肌はがっちり密につながっているというよりは
蕎麦の粒子と粒子が水で軽く疎らにつながっているという感じ。
限界まで軽くやわらかいのに、やさしく受け止めてくれるコシがある。
香りはこれまた甘く濃く、味わいは最初さわやか、あとから濃くなる感じ。
はあーこれもおいしいー
なんかいまいちなのも挟んでくれないと勿体無いような気がしてきた・・



5枚目「宮城」2009年、秋保在来種
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さわやかな山のフィトンチッドのような香り!
ビスクドールのように「荒くて細かい」肌、ジューシーな食感。
味わいはさわやかさっぱり・・と思ったら、
おお〜 これは一つ前の富山以上に、後からどんどん味が濃くなる。
驚いたことに蕎麦が口の中から消えてからも
口の中でどんどん味が濃くなる。
恐るべし、東北の蕎麦。




6枚目「長野」2011年、品種は信濃一号
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あのー もう美味しい蕎麦続きすぎて
だんだんトランス状態になってきて
どうおいしいか、とかわからないんじゃないか?と思ったのですが・・

この長野はそうはさせてくれなかった!
とにかく味が濃い。香りが濃い。
舌に載せた瞬間から味がグワァーと口いっぱいに広がるなんてすごすぎる。
このかぐわしさ、味と濃厚さ。
もうなんというか濃すぎてくさみに近い気までしてくるほど。
信濃一号もすごいんだなあ〜
と思っていたら店主は
「どうもこれ、打ってても食べても牡丹ぽいんですよね・・変だなあ〜」
とオリジナルな見解を。
新生児取り違え事件?!




7枚目「徳島」2009年、徳島在来種
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私の大好きな徳島。
3年熟成のこちらは、落ち着いた、どこか老成したような
野性的なこうばしさがおいしい〜
ひたひた ふるふる とした、儚いような、しかし凛とした食感。
味も香りもこれまた濃厚、もう今日は全部美味しい全部凄すぎる。





8枚目「福井」2011年、大野在来種
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きたー・・・
トリを飾るこの福井の美しい緑は、毎度のお楽しみだ。
ふっくらと全方向が満たされるようなかぐわしさ。
炊きたての白米のような、上品な甘さと穀物の旨み。

いつも最後に華々しくも強烈なパンチを食らわす福井だが、
今日は全部が全部スゴ過ぎて福井も特には際立たず、
最初から最後までトップスピードで走りきった感じ。



はじめて参加したというとても上品でほっそりとした女性は
最初「えっ・・・これが8枚くるんですね・・」と驚いていたようなのに、
最後には「美味しいので入っちゃいました」と控えめにニッコリ。

そうなんです!私なんか何度人の分を引き受けちゃったことか!(^^;;)




今日もまた皆様持ち寄りのおいしいおつまみ、お酒が揃いまして
私もお蕎麦最優先とは言え、いただきましたよ〜

ちびちび、味見程度ですが今日一番美味しいと思ったお酒はこれ。

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古酒なんて私には無理かと思ったのだが(強いのが多い)
これは真鍮の玉の重みを手のひらにぽってりと受け止めるような、
まっすぐで確かな旨みがズシッと短くやってきて美味しい。
(いつもながらお酒の形容が変すぎる私)

苦手な部類の「大人の酒」ながら
これは私にもわかっちゃいましたよ、イケちゃいますよ〜〜(^o^)



本日の丸抜きさん達。

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お三方をピックアップしてみました。

「群馬」
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きれいな緑〜

「富山」
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小粒!

「長野」
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例の、すごかった信濃一号。


美味しいお蕎麦は丸抜きをかじっても美味しいんですよ♪





2012年7月の「八種もりの会」
2012年5月の「八種もりの会」
2012年3月の「八種もりの会」
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2011年12月の「八種もりの会」
神田「眠庵」
神田「眠庵」(豆のスープ)
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2012年07月16日

神田「眠庵」八種もりの会


ライブの後もなかなか忙しくてバタバタ・・

蕎麦会前日の夜は前々から企画していた
親友の深雪ちゃん&Jon夫婦の送別会を
小さく盛大に(^o^)開催しました〜

腕にヨリかけ選んだ焼肉屋さんが大好評で、うれしかったな〜

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@銀座


しかしみんながガンガン焼肉を食べる中
ホルモンをちょっとつまむ程度の私にみんなは
「???」。

いえいえ、焼肉が得意でないだけで病気でも少食でもありません。

翌日の「神田・眠庵 八種もりの蕎麦会」では
「80g×8枚=640g」の蕎麦をニヤニヤと平らげ、
「食べられない」とギブアップした方の分までウハウハ引き受けたんですから!
ちなみにギブアップした方は男性です(^o^)



うははは
はじまるよ〜

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主役ダンサーの如く舞台中央に蕎麦がパーンと現れる、ときめきの時。
今回はなんと「やったー!」と思った瞬間
「グッラァ〜〜〜ン」と激しいめまいがしてしまいました・・
興奮は程々に。食べる前から倒れられてもお店も困るだろう。


1枚目「大分」2011年、品種はさちいずみ。
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見るからに、ふわり軽い空気感。
香ばしく甘く濃い香りが嬉しすぎる・・・
肌の表面は しとぴたっとして、穀物の濃い味わいと甘みが
いくらでも溢れ出してくる。




2枚目「広島」2011年、品種は信濃一号。
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ウワー、香ばしさがさらに強い。
でありながら上品さもあるところがすごい。
つるりにゅるり、限界までやわらかく、
ふにゃふにゃしていると言ってもいいくらいなのに
なぜか茹で過ぎという感じはしない不思議さ。
さらりと淡白な味わいがジワーと舌全体にひろがる。




3枚目「栃木」2011年、常陸秋そば。
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穏やかにただよう、端整な常陸秋そばの香り。
これも限界までやわらかいがフワリとしたコシがあり
それを噛みしめた時の感激は大きい。
噛みしめる度に、口中に「蕎麦かぐわしい空気」がホワホワ生まれるのだ。




4枚目「山形」2008年、品種はでわかおり。
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ムハァーーッ
こりゃいい香り、でわかおり!!
今日一番のハッキリした輪郭線を持つ、比較的しっかりした食感の蕎麦。
味わいは淡め・・と思いきや、ずんずん濃くなってくるたくましさ。
東北は、いいどごだねーえ・・




5枚目「宮崎」2008年、品種は鹿屋在来種。
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ちゅるんちゅるんジュワー
見た目はそうでもないが、
運悪くちょっと水切れが悪い部分が来てしまったらしく
香りも味わいも水の向こう側にある感じ・・・
同席の皆様の「いい香り!」「粘りがある〜」という感激の声が羨ましく
すこし置いて水分を飛ばしたかったが、次のが来てしまうのであきらめる。
ひやむぎ気分でちゅるりんっ!




6枚目「福島」2010年夏そば、会津のかおり。
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な、なんですかこれは!!
香りブワァー!!
古い家のような(表現悪すぎ)渋く深い香り。
そこにやたらにフレッシュな華やかな香りが時折混ざって感じられ
もう何が何だか大変に美味しい!
なんという不思議な魅力・・と思っていたら
そうでしたそうでした、これは以前も食べた超個性派の福島でした。




7枚目「徳島」2011年、在来種。
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キターーー!!
元々徳島大好きなんですが、これまたキタ!最高です!!
香ばしい、甘い、たくましい、深い、
蕎麦のかぐわしさの全要素が私に降り積もるようだ。
もう壊れましたよ私は・・・あああおいしすぎる・・・




8枚目「福井」2011年、大野在来種。
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見るからに香り高そうな、このうつくしい青緑。
ときめくねえ・・うれしいねえ・・とただただ蕎麦酩酊状態。
福井さんちの大野さん・・なんという深い香ばしさ・・
ここまでしてくれなくても十分美味しいのに
期待の何倍もおいしすぎる(にほんご?)。
ジワージワーと濃厚な味わいが舌に広がり口中全てを染め、
脳が蕎麦色、蕎麦で壊れるこのしあわせ・・




本日もまた皆様選りすぐりの持ち寄りの銘酒がこんなにー
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蕎麦を食べ終わるまではほとんど何も飲まなかった私も
蕎麦後いろいろ味見させていただきまして・・

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この2本はなんと別の方が持ってきてくださったそう。
すごい偶然〜
マッコリなど、にごりが結構好きな私は早速飲み比べ。
白は酸味も甘みもしっかりあって、期待通りのずっしり感。
でも私が気に入ったのには「どpink」!
酸味はしっかり甘みは少なく、なんとも言えずヘンな味で
これヘン〜すごくおいしい〜〜




最後に恒例、本日のお蕎麦さんたち丸抜き状態。

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福島
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徳島
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福井
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お蕎麦も美味しかったけど
なんといっても今回初めてこの蕎麦会に出席したというある方の
静かな、素朴なお言葉が忘れられない。


「人生で一番といっていいくらい楽しみにしてきました・・
 今日は人生で一番楽しいです
 ありがとうございます」


そんなすごいひとときをご一緒させていただいたなんて!
私は何にもしてないくせに
つい「わあ〜バンザーイ!」と大喜びしてしまった(^^;;)

こちらこそ、ありがとうございましたー!



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2012年05月06日

神田「眠庵」八種もりの会


恒例・神田眠庵の蕎麦会。

店のお客さんの中の希望者が集まるこの会は
昼の部12名、夜の部12名が定員なのだが
毎回希望者が多いため
出席希望を前回出席時に出してしまう強者もいるほど。

お店からは定番の自家製豆腐と自家製おから、
そして8箇所の産地のお蕎麦が出されるのだが
さらに出席者持ち寄りのお酒とおつまみがモノスゴイ。

特に今回はとんでもなく豪華で美味しいおつまみとお酒が集まってしまい
蕎麦が出てくるまでのブレーキに苦戦する者多数!
お腹いっぱいになっては8種の蕎麦が入らなくなってしまうので
「どうしよう・・!」と本気で困り果てながらも
美味しくてついパクリ、お酒チビリ。
和気あいあい、楽しい蕎麦前じかん。

実は今回は私も食べ飲みし過ぎたのか、
それとも単なる蕎麦酔いか(トランスとも言う)、
後半のレポートはかなりフニャララなのですがお許しを!


ジャーン
1枚目の登場!

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いつものように1枚目のみお店の「プロ盛り」。
2枚目以降は小鉢に盛られてきたものを各自ざるにパカとひっくり返す
「セルフ盛り」につき、盛りの乱れはご了承ください。
もうちょっと気持ちが落ち着いていれば、
上手に散らすことも出来そうなものなのだが
なにせ「蕎麦を前にした私」というのは
一日の中で最も心が荒れ狂っているときだと思うので・・・
その瞬間が8回も来てしまう蕎麦会。
心中はもはや北斎「神奈川沖浪裏」である。


1枚目「北海道・江差」2011年、品種はキタワセ。
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いかにも、濃厚な香りをふんだんにまとっていそうな
震える輪郭線、色とりどりの粒子が見え隠れする肌。
珍しく「見た目からして北海道!」とまで思ったのだが
たぐり上げた香りは思ったよりずっと淡かった。
ところが。あとからフワーーーと、以前ここで何度も出会った
あの倶知安ビーフジャーキー野郎を思わせるようなびっくりたくましい香りが、
ごく微かに煙るように追いかけてくる!すてきー!
見た目の通り、軽い、しとぴたっとした肌。
はああ 1枚目からなんという奥深き美味しさ・・・



2枚目「静岡」2010年、在来種。
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水水しく、どこか老成した風情。
甘く香ばしい香りを放つ肌は、意外なほど繊細な食感で
水々しい肌が口中で繊細にこぼれていく様にうっとりだ。
味わいは濃厚スモーキーで、墨にも似た香ばしさ。
これもおいしいー!




3枚目「富山」2011年、清水(旧山田村)在来種。
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これまたみずみずしく、ややグッタリとやわらかそうな肌。
しかもこれが!!とんでもないほどのかぐわしさ!!
炊きたてのお米のような濃厚な甘さと香ばしさが
ムンッムンッに飛び散るように香っていて
最高においしいー!(まだ食べていない)
そして食感にもびっくり。
見た目の通り実にやわらかいのに、
それを感じさせないコシ?があり
むしろガッツリとした食べ応えすら感じてしまうから不思議だ。
テーブルからは美味しいー美味しいーと唸り声があちこちから上がっている。
この夜、この蕎麦に感謝。



4枚目「茨城・笠間」2011年、常陸秋そば。
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え”! さらに濃い香ばしさ、かぐわしさ。
この前の富山であんなにヘベレケ(?)になったのに・・
今回のトランスはこうして始まった。
もはや何が何やら全部美味しくてわからない物語。
メモを見ると頭の悪そうな字で
「きょうれつ、コシぜつみょう、味こい こわれる〜〜〜!
 味 新蕎麦と思えない 煮詰まったようにこい」
と書いてある。
ここで壊れたらしいので皆様どうぞよろしく。  




5枚目「長野・松本」2011年、信濃一号。
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素直でおおらかなな印象のライン。
そしてこれまた強烈なほど濃厚な芳しさ!
今日は本当に凄い蕎麦続きでわたしゃもうへにゃへにゃである。
口に含むと見た目通りのおおらかで直線的な舌触りで
しかもそれでいて「やさしくやわらかい」のが眠庵らしい。




6枚目「大分・豊後高田」2010年、新品種・さちいずみ。
RIMG0643_.jpg
 
これは前回の蕎麦会でも登場した新品種・さちいずみ。
どうやら私はこの品種がとても好きである。
今までの5枚と違い、香りの中に甘さの要素がなく、
下を強く支える野性的な香りがギューーーー!
肌はスルスルとすべらかで、食べても甘味は少なくスッキリ。
そのぶんかぐわしさが
濃厚なまま天高く広がっていくように感じられる。




7枚目「鹿児島」2008年、鹿屋在来種。
RIMG0655_.jpg
 
ビスクドールのような、なめらかな泥のような
ごく細かいざらつき。
みずみずしいせいか、舌に触れたときは
味が濃いような淡いような珍しい感覚だったのだが
やわらかくやさしいコシを噛みしめると、なんという味わい深さ!!
甘くたくましく、まさに老成したイメージの味わい。
こんなに味が濃いのに水水しいさっぱり感があるから不思議である。
3年半熟成の魔法?
適切に管理された蕎麦は年月を経てこんな美味しさをまとうのだ。


8枚目「福井」2011年、大野在来種。
RIMG0667_.jpg

他の人のところへ運ばれてきた段階で
色の美しさに目を奪われる。(人のを見過ぎ)
うっすら、ひんやりとしたような美しい青み。
これまた、ひとつ前の鹿児島に似たビスクドールな肌で
何よりも、超がつく華やかフレッシュ、濃厚な香りが素晴らしい。
ほんのりと甘くすっきりした味わい。
いつもながら眠庵蕎麦会で食べる福井は最高においしい!



美味しい蕎麦が続き過ぎて
背骨も脳もトロけてへにゃんへにゃんのメモだったが
翻訳(?)したらどうにか形になってヨカッタヨカッタ。

しかしへにゃへにゃ&同席の皆さんとの時間が楽しすぎたため
今回は玄蕎麦の写真も「お酒マンハッタン(林立し過ぎ)」の写真も
撮り忘れたぁ〜




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2012年03月23日

神田「眠庵」(八種もりの会)


遅ればせながら3月の蕎麦会のご報告。

今回も楽しい面々が集まり楽しかったなぁー!
笑いが止まらない名場面が何度あったことか・・

初参加の方々も含めてお酒好きが集まっておりますので
お酒も、こんなに。
圧巻の眺め!

RIMG1043.jpg

しかもこれでも全部ではないらしく(多すぎて把握不可能)
私が一番美味しいと思ったあの子の姿が見えないぞ〜
イマドキなラベルのお酒が多い中、何事も伝統好きの私は
右から2番目、三千盛純米の超古典ラベルにシビレました。
上のラベルの「ミチサカリ」っていう赤い字がかわいいの。


選りすぐりの美味しいお酒。
「眠庵」の「おから」と「豆腐」。
そして各々持ち寄った美味しいおつまみを
「食べ過ぎないよう」「飲みすぎないよう」
いかにセーブするかがこの蕎麦会のキモです。

なんたって八種の蕎麦が主役ですから!



待ってましたトップバッター。
いつも通り、1枚目のみ眠庵の「プロ盛り」。
2枚目以降は「小鉢パカっとひっくり返しセルフ盛り」です。

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今回はなんとトップ2が「外タレ」という珍しい構成。
どんなかなあ〜 楽しみだな〜



1枚目「内モンゴル」2011年、在来種。
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ほっこりと甘い穀物の香りがふわぁ〜。
つきたてのお餅のようなイメージもある香りだが、味はさっぱりすっきり。
そして何より食感が面白い。
見た目でもちょっとわかるかと思うが
何とも言えない「軽さ」と「直線的ライン」が個性的だ。
例えは悪い(かもしれない)がマロニーちゃんぽいというか・・
初めての食感の中から生まれてくる甘く軽い香り。
おいしいなあー



2枚目「韓国」11年。
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あ、赤い・・赤茶色い・・
ちょっと見た目にびっくり。
赤い蕎麦というのはいまひとつ印象が良くないものだが
この蕎麦は大変フレッシュな状態でこの色らしい。
たぐりあげると、むっわーとパンチの効いた強烈な香りに細胞が目覚める。
この蕎麦会で何度か遭遇したあの「超強烈倶知安」にも通ずる
ガツンと深く、濃く、たくましい香り。
かなりやわらかく、ギリギリ歯にくっつ・・かない、という
これまた「眠庵」では珍しい、個性的な食感。
香りはこんなにも強烈なのに味わいは正統派のバランスの良いもので
すごいなあ、韓国にもこんな美味しい蕎麦があるんだなあ。
平昌という、韓国有数の蕎麦どころの産だそうだ。




3枚目「埼玉・三芳」11年、品種は「常陸秋そば」。
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写真では伝わりにくいかもしれませんが
この埼玉、大変優等生な美しい姿でありました。
2組の外タレ様の後だけに
さながら美しく掃き清められた石庭でも見るような思いで
「ああ日本に帰ってきた」という感慨に耽った、
ノリが命の高遠でございます。

芳しい香りはふわぁっと鼻腔をくすぐるが、味わいは淡くて意外・・
と思いきや、後からじわーと舌にずっしりした味わいが。
甘みはほぼなく、渋い深い味わいが長く続く。
常陸秋そばにしては個性的、と思ったら
三芳の地でもう20年以上育てられている常陸秋そばだとか。
なるほど〜 おもしろいなあ。




4枚目「大分」11年、品種は「さちいずみ」。
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新潟朝日村の蕎麦と対馬在来種を交配させ生まれた
新品種「さちいずみ」。
もとは「九州3号」と呼ばれていたものだが
これが、おいっしいー!!
深く、香ばしく、甘いかぐわしさ。
見ての通りの輪郭線、角が口の中でもハッキリとしているが
噛むと意外なほどふわりと軽く、
そこからかぐわしい香りがいくらでもふくらむ、ふくらむ!
味わいはおとなしめだがそんなことを見つめるのが困難なほど
香りと食感が素晴らしい。おいしすぎる!
名前は台風みたいだったのがお酒みたいになったんだねえー(^o^)




5枚目「富山」11年、山田在来種。
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がっつり濃い香り!!
じわーとやさしい食感で、表面にかすかなぬめりのようなものを感じる。
とにかく濃い、香ばしい、力強い香りが素晴らしく、
味わいもまた強烈なたくましさなのだが
その全てが新鮮さ、フレッシュさのなかにあることが何よりも素晴らしい。
清潔感に満ちたワル、てな感じ。
ワル、いいわぁー 滅法ヨワイわぁー
私幼稚園の頃からトシちゃんより断然マッチ派だったしねっ(エ?)




6枚目「広島」11年、品種は「信濃一号」。
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ほわぁ〜 ああ かぐわしい・・
と香りに酔いつつひとくち。
アレ、味はかなりおとなしい、と思ったら。
これも3枚目埼玉と同じく、後から出てくるわ出てくるわ、
じわーじわーと濃厚な味わいが!
食感はごく軽いだけにそんなにも奥深いのが不思議なほどだ。




7枚目「北海道・羅臼」07年、品種は「牡丹」。
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これまたがっつり、ものすごい濃厚さ!
香りの要素の中の下を支える部分が非常に強く、たくましく、力強い。
はああ 食べなくてもこの香りだけに永遠に酔っていられそうだ。
4年半熟成とは信じられないほど、フレッシュに、鮮やかに香っている。
しっとりぴたっとした肌。
どこかはかなさを感じる、やわらかくやさしいコシ。
口いっぱいが羅臼に染まる。体中に染み渡る。
濃い〜 甘い〜 すてき〜



8枚目「福井」11年、大野在来種。
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お楽しみ、この蕎麦会でいつもトリを飾る福井・大野在来。
深いかぐわしさはいつも通り、期待通りだが
今回はなんとなく明るく爽やかなイメージ。
いつもの強烈さはなく(7枚目羅臼が強烈すぎたせいかも)
正統派の美しい香りと食感だ。
しかししかし、味わいは・・やっぱり物凄い力強さ。
やっぱりいいなあー おいしいなあー






いくつかですが、丸抜きの写真も撮ってきましたよー

まずは今回一番の美人さんと思われた福井さん。
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若々しい薄緑、きれいですねえー



そして赤さに驚いた2枚目「韓国」。
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やっぱり実からして赤いのだ。
気候のせいなのか、土のせいなのか。


4年半熟成の北海道もこんな綺麗な色でびっくり!
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2012年02月11日

神田「眠庵」八種もりの会


尾道のあと松山を周り、
頭の中を綺麗な景色でいっぱいにして帰ってきた東京。

美しい旅先で思い出すと強大な化物のように思えた都会だが、
戻ってみればやはりほっとする。
私はこの街が好きなのだと気付かされる。

今回はあろうことか3日間蕎麦抜きの旅だった。
今まで国内旅行でお蕎麦食べなかったことは一度もない私には
それこそ危機的スケジュールだったのだが
帰京翌日にこの予定があったからこそ乗り切れた。

眠庵「八種もりの会」。



RIMG7028.jpg

お店の常連さんを中心とした希望者が
手に手に好きなお酒やおつまみを持ち寄っては集う楽しい宴。
今回は昼の部だ。

血中蕎麦粉度が下がりきった体ゆえ
食べた瞬間に口の中で蕎麦が溶けちゃうんじゃないかと思うくらい
全身の細胞がうれしくてジタバタしている感じである。

あー早く1枚目来ないかな!!



1枚目「福島・会津」11年新蕎麦、柳津在来。
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おー 何やら 
スパーンと直線的な潔いラインを描いているぞ・・
楽しみ!!


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あああああ 
脳がしびれる。

3日間の蕎麦断食明けゆえ
お蕎麦ならもう何だってありがたいくらいなのに
贅沢すぎる幕開けだ。

甘くふくよかな香りは極上白米のようなイメージもあるのだが
上品というよりは野性味を感じるところが面白い。
これが在来種というものの魅力なのかもしれない。
野性味と言ってもガツンと下を支える強さのない
軽やかな、品の良い野性。
「眠庵」の蕎麦の中でははっきりと際立った輪郭線で
噛み締めたコシも比較的しっかりとしている。
あああ お蕎麦ってなんでこんなに美味しいんでしょうねえ!!



2枚目「福島・会津」11年新蕎麦、品種は「会津のかおり」。
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香ばしいかおりがギュー!
1枚目が私にはちょっと珍しい印象だっただけに
この濃厚&正統派な香ばしさは「これこれ!」という感じ。
表面にさほど水分が多いようにも見えないのに
ものすごいみずみずしさで、「ちゅるり」・・でもない、「つるり」でもない
独特のみずみずしいすべらかさが魅力的だ。

1枚目と同じ会津だが、こちらは「会津のかおり」。
こちらの方が少し標高の高い畑だそうで
そんな具体的なことを聞くと私の心はウキウキと
会津ののどかな景色の中へ飛んで行ってしまう。




3枚目「茨城」11年新蕎麦、品種は「常陸秋そば」。
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驚きの黒さ。
それもそのはず、
玄蕎麦を挽いたものが7割、丸抜きを挽いたものが3割という蕎麦だそう。
たぐり上げて目に星が飛びそうになる。
なんちゅう渋いかぐわしさ・・・
香ばしいと言ってもよいが、華やかさや若々しさはまったくない、
渋く枯れた印象の、滋味を感じるかぐわしさだ。
こちらもみずみずしく、ややちゅるりとすべらかな舌触りなのだが
噛み締めた時の「限りなくやさしいジャリ感」がたまらない。



4枚目「富山」11年新蕎麦、山田在来種。
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ガツーンと香ばしい!
ふっくらした空気感を感じる食感だけに
噛み締めた時の香りの広がり方がすばらしく
フワンフワンの「香りのカタマリ」という印象すらある。
濃厚な味わいと甘み。
よーく見つめるとごく細かいジャリ感も感じる気がするが
食感が軽いだけにどんどん口に入ってしまい
アーアもうなくなっちゃった・・




5枚目「北海道・音威子府」10年、品種は「キタワセ」。
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ふわ〜、ふっくら〜と甘い香り。
表面にごくごく細かいざらつきがあり
あまりに細かいので粉に近いような舌触りに思えるのが面白い。
そのこまかいざらつき肌の上にはたっぷりとした水分を感じ
その水分の壁のせいか口に入れた瞬間はさっぱりした風味に感じる。
ところが、比較的しっかりした輪郭線、コシを噛みしめると
そこから濃厚な甘みと味わいがあふれ口中を染める。
なんて甘い。なんて味わい深い・・


6枚目「長野・松本」11年新蕎麦、品種は「信濃一号」。
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かすかに赤みを感じる肌。
甘く、軽く香ばしいかぐわしさによろこびつつ口に含むと
ウワー なんと深い穀物の甘み。
テーブルのあちこちからも「甘ぁい!」の声が聞こえる。
これまたみずみずしくちゅるりするりとすべらかな食感なので
何だか今日はあまり「おいしいものこそゆっくり味わおうブレーキ」がかけられずに
あっという間に食べ終わってしまう。




7枚目「福井・越前大野」10年、大野在来種。
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いつもトリを飾る福井が今日は7枚目に出てきた。
「いつもの凄い福井ではなく、これはフツウの福井なので・・」
と説明受けてから食べたのだが・・
どこがフツウなんじゃー!!

ここまでの蕎麦もかぐわしく、味わい深く、最高に美味しかったが
「レベルが全く違います!」。
香ばしい、甘い、深い、ふっくら、豊か。
全方向から最高濃度で攻め入ってくるかのようなかぐわしさ。
口が染まる。私が染まる脳が染まる何も考えられなくなってくる、
もうけいようしとかよくわかりません
ハイここで完全に壊れました。


8枚目「静岡」11年新蕎麦、在来種。
RIMG7127.jpg

7枚目にあんな福井を出されてしまったからには
8枚目トリへの期待は否が応にも高まる。
しかも静岡って・・?と思ったら
なにやら秘密の集落から手に入れた珍しい在来種らしい。

たぐり上げて目を見張る。
これまた全方向足りないものは何も無い、濃厚かぐわしさ。
確かに、凄い!
甘く深い香ばしさに早くも酔いつつ口に含むと
ちゅるふるふわぁー
最高のかろやかさ、やわらかさ。
といってもふにゃふにゃした頼りなさはゼロで
ふるりフワとした、みずみずしいコシがすばらしい。
「この蕎麦は味はすっきりですが最初の香りがすごいです」
との説明があったが味も甘みもすっきりどころか
それはそれは濃厚でございますよ。
あーん おいしいよう おいしすぎるようー



8種の蕎麦を楽しみ尽くし、幸せ満ち足りたような
終わってしまって寂しいような。

そして今日は珍しく、最後までお酒をひと舐めもせずにきてしまったことに
今さら気づき我ながら可笑しくなってしまった。
どんだけ血中蕎麦粉度の危機だったんじゃい・・
店の玄関から目を爛々とさせて入ってきて
そのまま蕎麦山に頭を突っ込んでしまいそうな勢いだったかもしれない。

せっかくですからあとからお酒もいただきましたよ〜
真ん中の「奥」っていうのが美味しかったな(にごり好き)!
お燗にしたらビリビリが更にすごくて、びっくりしたぁ

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(本日集まったお酒の一部)


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(一番の丸抜き美人ちゃんと思われた福井)


2011年12月の「八種もりの会」
神田「眠庵」
神田「眠庵」(豆のスープ)
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2012年01月30日

秋葉原「匠」


今夜は・・・


「何故だかお兄さんのように」

勝手に思っている素敵な方と、蕎麦デート。

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あいかわらず魅力的なおつまみだらけの「匠」さん。
おいしそう〜なメニューが、ひょいひょいっと紙に書いて貼ってある。

「菜の花のわさび和え」
「穴子の煮凝り」
「本鱒の粕漬焼」
「真鯛と金目鯛のお刺身盛」
「あさりと大根さっと煮」
「才巻えびと穴子天」

ああどれも食べたい。
っていうか全部食べたい!!

でもね、私達2軒目なんです。
1軒目でお蕎麦2枚いってるんです。
(そう言えば私はお昼もお蕎麦、しかも2枚)

というわけで「匠」のおつまみは泣く泣く断念。また次回。



今夜は、一番愛する人にだけ、会わせてください。

私の定番、愛する
「ざると田舎の合盛り」
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ときめく、田の字盛り。
昔より笊が大きくなったのか
最近は島と島がゆったり盛られている気がします。



「ざる」
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箸先でフワと香るかぐわしさ。
穀物の滋味ふかい味わいと甘み。
少し伸びるような、やさしいけれどしっかりとあるコシ。
おいしいなぁー しあわせだなあー


「田舎」
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姿も黒いが香りも黒い。
香ばしくたくましい、しかしすっきりとしているのが素晴らしい田舎。
すっきりとはしているが味わいが淡いようなタイプではなく
澄んだ甘みがじわーと広がる感じ。
どっちも大好きだけど、今日はコッチかな!



今日あきらめたおつまみの季節が過ぎないうちに
また行きたいなー









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2012年01月08日

東京駅丸ビル「手打そば鎌倉 一茶庵 丸山」


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高遠一家がよく利用する丸ビルであるが
蕎麦好き人口の少ない家ゆえ、
残念ながらこの店に家族と来たことはない。

東京駅前のビル6階。
さすがに鎌倉の店とはかなり違う、都会的な雰囲気である。

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「王禄 本醸造 燗」と
「〆鯖」
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私が燗酒を美味しいと思うようになったのだから
世の中何が起こるか分からない。
かすかに木の香りがする(ような気がする)のが美味しい。
大好物の鯖にこれまた合う!




「バクダン納豆」
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これも絶対頼んじゃう大好物。
納豆、生卵、まぐろ、ウニ、帆立、イカ、いくら、おくら、
かなりゴージャスなバクダンである。
これを海苔で巻いて食べるのだから、そんなの美味しいに決まってます!
明日の朝ごはんもこれが食べたい。

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ぐはは(^O^)




「牛すじ煮込み」
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いつもいつも頼むものがワンパターンですみませんねぇ
どうにも脂魚&煮肉好きで・・
味付けは甘めだがプルプルの牛スジがたっぷりで嬉しい。
こういうのに添えられたネギって宝物のようにおいしいですねぇー




「茹で豚タン」
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小さな声で「ゆで・・ブ・・」と言いかけたのだが
「ハイ ゆでトンタンですね!」とオーダーをいれてくれた。
トンタンって読むのかー
蕎麦浸りで世間知らずの私。





「せいろ」
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色は白くないが
「一番粉 基本のそば」とメニューにある通り
更科蕎麦のような透明感がある。

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たぐりあげた香りも舌触りもまさに更級蕎麦。
細切り、硬めの食感で、蕎麦と蕎麦が口中で重なる度に
チュルンと滑るような繊細な舌触り。
更科蕎麦独特の香りが濃厚に香り続ける。





「田舎そば」
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こちらはぐっと太く色黒の、田舎らしい姿。
丸いせいろも田舎のムードだ。

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ほわ〜と香る甘い粉の香り。
つるつるした肌はこれも硬めで、しっかり噛みしめる蕎麦である。
噛む毎に深まっていく穀物の甘みが嬉しい。




汁はかなり甘めだが
夜景を眺めながら蕎麦湯をゴクリ。汁チビリ。
至福。

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次回は
「蒸し鶏の琥珀蕎麦(鶏肉とオリジナルそば屋のジュレ)」
頼んでみたいなー
ネイミングがいいし、面白そう!





.
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2012年01月05日

神田「眠庵」


昨年末の最終営業日、12月30日に行った「眠庵」に
偶然新年最初の営業日、1月5日にも行ったら、
30日の顔ぶれがいっぱい・・

楽しかったなぁー!!



栃木
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この、パァーッと軽やかな香ばしさ!
食べる前から脳も体も栃木の蕎麦色に染まったかのよう。(怖いよ)
香りも味わいも美味しすぎる。
今日は相当粗挽きで儚そうにも見える繊細な肌だが
食べると強靭な、伸びるようなつながりがあり
でもまあそんなことはどうでもいいほど
もうもう、口の中がしあわせでよくわかりません・・・



富山
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ほうううう!!
これは面白い!
ひとたぐりした瞬間は栃木より香りおとなしめ?と思ったのだが
次の瞬間実にたくましい、ガツンとした強い香りが「フワ」と品良く香る。
香りそのものはガッツリなのだが全体の印象はあっさりと上品。
これもおいひい〜 すごく好き〜


広島
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うふっ
今日は新年会で大人数のお客さんがいたため
お蕎麦の追い打ちをしたそうで3種食べられてしまいました(^o^)
最後の広島は、12月の蕎麦会でも食べた信濃一号。
ホワンと甘い香り、儚そうで強いコシ。
味わいはこれもすっきりしている。



今日は一日忙しかったそうで
釜湯の濃いこと美味しいこと。

調子に乗って何度もおかわりをいただいてしまい

でもそのおかげで私のお腹の「蕎麦湯たんぽ」、

夜道もたぽたぽ暖かかったですよ〜



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2011年12月29日

国会議事堂前「永田町 黒澤」高橋邦弘さんの蕎麦



12月29日ともなると
永田町付近に人影はほとんど見えない。
白いコンクリートとガラスのビルの街。

そこに、ドドン!(和太鼓)
いきなりこんな建物が現れる。

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「永田町黒澤」。
黒澤明監督からその名がつけられ
食通で知られる監督の好んだ食べ物と蕎麦を出す店だ。


通常営業時のここの蕎麦は、
元・長坂「翁」、現・広島「達磨」の高橋邦弘さんの
門下で修行した職人によって打たれている。
今日はその師匠・高橋さんの蕎麦がここで食べられる、年に一度のイベントの日。


私は高橋さんの蕎麦と人柄の大ファンなのだが、
今月は2回も高橋さんの蕎麦に出会えるという機会に恵まれた。
前回も今回も、
「楽しみすぎて自動的に血中蕎麦粉度を下げまくる」という便利な機能が働き
蕎麦に飢えに飢えまくった蕎麦狼状態で会場に到着。



1階では高橋さんが蕎麦を打っていた。

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イベントなどでは一日1000枚をひとりで打つという超人。
その無駄の無い動きは人々の目を奪い、時の経つのを忘れさせる。
まさに蕎麦打ちマシーンのようなスピードで打ち上げていくのだが
次々と生まれ続ける蕎麦はこれまた人間業とは思えぬほど美しい。


これは別の機会に撮ったものだが、高橋さんの打った蕎麦。
(是非ともクリック拡大してご覧ください〜)

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寸分の狂い無き蕎麦の河。
美しいにも程がある。


ちょっとこちらがぼんやり見てる間に、
こんな蕎麦が次々と新しく、大量に打ち上がっていくのだから
ただただ感服するしかない。

ああー このお蕎麦、はやく食べたい!


今日は2階に通された。
実は「永田町 黒澤」で2階は、私初めてですよ。
眺めもよく料亭のようだ。

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まずは生ビールとおつまみで乾杯!

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お酒も美味しいのがいっぱいあって
ひゃー 素晴らしいけど

でも私には会いたい人が、会いたい人が・・・



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来た。

しかも思ったよりも早く。

あああ なんてきれいな薄青緑。

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たぐりあげて叫びたかったが思いとどまる(嘘かも。叫んだかも)。
なんという香り高さ・・・
香り高いとかかぐわしいとかいう形容詞がもどかしいほど
美しく澄んだ蕎麦の香りが、パンッ!とそこで何かがはじけたかのように
それこそ爆発的に香りまくっている。


もう これはね 私は食べなくてもいいですよ。
食べないで「嗚呼ありがたありがたや・・」と
拝んで帰ったっていい。
香りだけでおいしすぎる。

食べなくてもいいと言ったそばからやっぱり食べるのだが、
口に含んだその瞬間から、まだひと噛みもせぬうちから
口中も、全身もそのかぐわしさに浸ったようになる。
目が開かなくなってくる。

「あの素晴らしいコシがそこにある」と期待して噛みしめると
ああ・・ 出会えました出会えました。
この、やわらかいのに弾むような、たまらないコシ。
ムチッと若々しい力がみなぎったような弾力が私をノックアウトし続ける。
そこからジワワワーーーと舌の上にひろがる穀物の深い味わい。

もおおお 何なんですかあーこれはぁー 
おいしい〜  おいしすぎるよう〜 


2枚目
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結構量もしっかりなのだが2枚は余裕。
前回も前々回も3枚いってしまった私。
美味しいものはスルッと入って元気になるのだ!

ここで「1枚目と2枚目で味が違うとかってあるんですか?」と
私に話しかけて下さった方がいらした。
私はあまり生意気なことを言いたくなかったのと
蕎麦に夢中で頭がパーだったので
「いや〜 全部美味しいです・・」
とか答えになっていないことをモゾモゾ言って
待ちきれぬ思いで蕎麦をたぐりあげた。

そうしたら!

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「明らかにさっきと違う!」(食べるのに夢中で言いませんでしたが)

先程のも最高にかぐわしく、目が開けられないほど味わい深く感じられたのだが
これは更に、ドバーッと濃い。
全く同じ蕎麦でも茹で加減の微妙な差で味わいが違うことはよくあるが、
あれだけ最高と思った1枚目の更に上をいくかぐわしさに出会い驚いてしまった。
2枚目は感激に慣れて薄まって感じられても当然なのに。

パッと迎えた香りはたくましいばかりに香ばしく、
しかしその後は1枚目と同じ澄んだかぐわしさが華やかに続く。

常陸秋そばという名品種の美味しさが、最高の形で今、私の口の中にある。
この香り、やわらかく弾むコシ、ジワーッと深い味わい。
この蕎麦を育てた農家の人もこれを食べたらさぞ嬉しいだろうなあー

蕎麦のあとは楽しい歓談のひととき。
私は高橋さんのお人柄のファンと書いたが
高橋さんを師と仰ぐお弟子さん達もまた大好きである。
お弟子さん達の師匠を見るキラキラと綺麗な目。
高橋一門の師弟関係の美しさをみてしまうと
私はいつも、感動のあまり無口になってくる。(当社比。大変珍しいことです)


「ごちそうさま。良いお年を!」


店を出るとまた白いコンクリートとガラスのビルの街。


師走の永田町には、日本が誇る恒例行事がある。






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2011年12月23日

神田「眠庵」(八種もりの会)


天皇誕生日はクリスマス・イブのイブ。
そして一年の最後の、眠庵「八種もりの蕎麦会」の日である。

年に数回、お店のお客さんを対象に定期的に行われている蕎麦会だが
この日は「クリスマス・イブを台無しにする日」なんて言いながら
それぞれ持ち寄った自慢の銘酒をチビチビガンガン飲み比べ。

これまた持ち寄りの美味しいおつまみも本当に楽しいのだが
その後には8種の蕎麦が待っているのだから
お腹のスペース確保のためのブレーキが参加者12名全員の課題である。

あまりに美味しくてついブレーキの緩む人あり、
ブレーキも瞳孔もギンギンの私のような者ありの中
待ってました、お蕎麦!
今回は新蕎麦多めのメニューで5枚目までは新蕎麦だそうである。

いつも通り、1枚目はお店の方で盛ってくれるので美しい盛りだが
2枚目以降は私が小鉢からひっくり返した「セルフ盛り」なので
ラインの乱れはどうぞお許しを〜



1枚目「栃木」11年新蕎麦、品種は「常陸秋そば」。
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むっはぁー
いつもながら1枚目の感激は大きい。
私の大好きな栃木のスモーキーな香り!
それが非常に濃厚でありながら、
この蕎麦はどこかおだやかで落ち着いた感じがある。
やや重量感のあるみずみずしい質感、それを噛み締めた時の
意外なほどのやさしいコシがたまらない。ああおいしい・・・




2枚目「新潟」11年新蕎麦、片山虎之助さん栽培の妙高こそば。
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こちらは大変に珍しく粉の状態で眠庵にやってきた蕎麦。
自家製粉の反対はなんていうの?他家製粉?(^_^;)
そのせいかここでは珍しい肌の質感で、くっきりと黒いホシも飛んでいる。
最初たぐりあげたときは香りが内にこもっているような
おとなしい感じだったのが、だんだんと野性味のある、
「蕎麦の原種」というようなイメージの香りがふくらんできた。
ぷるんとした肌はこれまたやさしいやさしいコシで
噛みしめるとジュワーとしたみずみずしさが美味しい。
表面の水切れが悪いのではなく、蕎麦そのものがみずみずしいのだ。



3枚目「広島」11年新蕎麦、品種は「信濃一号」。
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香りがおいしいー!
ふっくりとまろやかな甘い香り。
ほにょーとやさしい繊細な歯ざわり。
その中から極上の白米にも似た豊かな味わいが溢れ口中を染める。
そしてこれまたジューシーにみずみずしい。
何と表現したらいいのか・・
みずみずしくしなやかな、強さすら感じるつながりながら
噛みしめるとおどろくほどやさしく繊細なのだ。




4枚目「富山」11年新蕎麦、山田の在来種。
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軽く香ばしい香りがふんだんに、ふわぁーっ。
重さがないだけに余計そう感じるのかもしれない。
味わいにも濃厚さはなくすっきりとしているのだが
そこに在来種特有のえぐみがある(らしい)。
でも私はえぐみも好きらしくあまり感じず、見つめれば確かにそこにあるが
すっきりした味わいの下を支える旨味のひとつに思えてしまう。
でも今度から在来種を食べるときには見つめてみよう!




5枚目「北海道」11年新蕎麦、音威子府のキタワセ。
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まずはきれいな青緑の肌にうっとり!
この蕎麦を育てた農家がとてもよい農家とのことで
こんなにきれいな色の蕎麦が出来るのだそうだ。
へええー、とひとたぐり。



「おいっしぃぃぃぃーーーーー」


思わず叫んでしまった。(まだ食べていません)
ウワーン この香り すてきだよう。
私のメモにはムッハァ〜〜〜〜の後にハートマークが書いている。
ここで壊れたらしい。
この後はメモそのままでいいですか?
「口にふくむとザラザラジューシー さっぱり そこからジュワッとうまみがでる!
 味がこい!!おいしすぎる!!味マックスまでのうこうに」
動物が書いた文章でしょうか。




6枚目「鹿児島」10年、鹿屋在来種。
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ここから初めて新蕎麦でない蕎麦。
こんなにも濃厚な香りをまといつつどこか穏やかな印象は
1枚目の栃木にも感じたが、こちらはさらにふっくらと豊かな味わい。
やさしいコシの中から生まれ続けるまろやかな甘みといい、
これは何ともバランスの良い美しい蕎麦だ。




7枚目「徳島」06年、5年熟成の蕎麦。
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出ました、「眠庵」のヴィンテージ蕎麦!
むわわわわ〜〜〜と通奏低音の如く下に響き続ける濃厚な香りに
まずノックアウトされる。
この蕎麦もまたまたみずみずしいのだが
ビスクドールのような儚い粗さを持った繊細な肌が
はらはらと口中でほどける感じがたまらない。
つながりはしっかりしているのに、何ともはらはら儚いのだ。
味わいは意外にもすっきりとして
ただただ「通奏低香」に染まる恍惚の時。




8枚目「福井」05年、6年熟成の蕎麦。
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なんと美しい青さ!
これが6 年熟成なんて信じられない。
ガツン、ムワァー!と濃厚な香り。
この蕎麦は6年間もこの香りをまとい、ふくらませ続けてきたのだ。
穀物のたくましさをあらためて思い知らされる。
粗挽きの肌感、優しいコシはいかにも「眠庵」らしい。
味わいも香りと同じくらいの強烈さを予想したが
これがまた意外とさっぱりしたところに着地している。
香りも実に繊細で、最初あんなに濃厚に感じたのに
どんどん薄まっていくような・・

でもね、実はこのあたりからワタクシ持病の胃痛が
華麗に始まってきておりまして・・そのせいかな?
ううう 痛くて蕎麦湯が飲めないなんてくやしいー


でもまだこの写真を紹介するぞっ

今日の8枚の中でも何枚か「青くてきれい!」とご紹介しましたが
それは玄蕎麦からして青いのですよーという写真です。

参考までに6,7,8枚目の玄蕎麦。

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8枚目の「福井」の青さ、綺麗でしょう?




今日は最後胃痛でお見苦しいところをお見せし
同席の皆様ごめんなさいでした。
今はもう泣いたカラス、ふんぞり返って(胃が楽)ブログ書いていまーす。

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皆様楽しいイブ&クリスマスを☆



神田「眠庵」
神田「眠庵」(豆のスープ)
2011年11月の「八種もりの会」
2011年9月の「八種もりの会」
2011年7月の「六種もりの会」
2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
2010年11月の「八種もりの会」
2010年9月の「八種もりの会」
2010年7月の「八種もりの会」
2010年4月の「八種もりの会」

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2011年12月17日

神田「眠庵」

 
今夜は写真を撮らずにゆっくりするつもりだったのだが・・

今月でこの店を卒業するヒビヤンが、とっても嬉しそうに
「1年半目にして、今日の豆腐は会心のカタチですっ」
なんて言うもんだから
これは記念に納めねばと。

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私は「眠庵」の豆腐の大ファンなので
形なんて全然気にしていなかったのだが
そうか〜作る人はやはりそういうことにも心を配っているんだな。
確かにきれいだけど、でもいつもとそんなに違う形なのかな?

(鉢を半分回してみた)
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たしかに!
こんなスゥーッときれいな直線はじめてだ。
「眠庵」では豆乳買ってきて固めて「自家製豆腐でーす」というのではなく
豆を煮るところから作るので毎回加減が難しいらしいのだ。
でも味はいつも美味しいですよ〜
濃厚で味が濃いのにさっぱり、という稀有な豆腐。大好物だ。


さてもうカメラは仕舞って
落ち着いてゆっくり食べよう。
最近大好物となった「豆のスープ」。
ところがこれまた一口飲むと、あれま!

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また今回はかなりインド、いやフレンチな味わいです。
豆腐も蕎麦もそうだが毎回微妙に味が違って
「みんなちがって みんないい」楽しさ。


さあいよいよゆっくり・・と思ったら
アラー 今日から「青のりの出汁煮」が始まったんですか〜
じゃあそれも!

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「眠庵」の安心なところは「絶対に甘くない」ところである。
砂糖のない家に育ち、世の中の煮物類が甘くてたまらない私には貴重な存在。
私は甘みが苦手なのではなく素材の甘みはむしろ大好き。
砂糖のガツンと強い甘みが苦手なだけなので
砂糖が入っていてもバランス次第では素直に美味しいと思う。
しかし火の入れ方、出汁や塩加減などのバランスで
素材の甘みをぐっとひきだしてくれているものが
一番美味しいと感じるのだ。


さあもう今度こそ、写真なんか撮んないでゆっくり食べますよ。

お蕎麦一枚目は栃木。
ほよ〜
香ばしい〜大好き〜
お、味は今日はさっぱりめだな
やさしいコシがたまらない。


さあ2枚目。
と思ったら、何ですかこのルックスは!
「眠庵」では大変に珍しいこの黒さ、じっとり感に釘付けだ。

「いつもはこの店では出さない蕎麦なんですが、手に入ったので・・
宮崎椎葉在来、焼畑農法手刈り天日干しの蕎麦です」

ええ〜・・・
じゃ、じゃあやっぱり、記念に撮っとく・・?


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なんとぉー
確かに初めての蕎麦です。
「焼畑手刈り天日干し!」と口の中に大書きされたような味わい。
よく陽のあたった土のような。
いぶされた藁のような。
焼畑、手刈り天日干しということをこんなにも「味」として
実感したのは初めて。

宮崎の大地と太陽の夢を、神田の路地裏で見る。


さあもう今度こそカメラは仕舞って

ゆっくり蕎麦湯飲むぞぉー




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2011年12月02日

神田「眠庵」(豆のスープ)


一番好きなお蕎麦というのは決められないが
一番好きなお蕎麦屋さんのおつまみというのは決められるかも、
書いたことがある

それほどまでに、私は「眠庵」の「おから煮」を愛しているのだが
このほど強敵が現れた。

3月まで限定の「豆のスープ」。

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見た目は果てしなく地味だが
底の方には砕かれた(砕けた?)豆が沈んでいて、
これは一言でいうとインドと日本のいいとこ取りですね。
クミンの香りにじっくり染まったさらさらの温かいスープ。
ほんのりとしたバターの風味と和の出汁が下を支えている。
南インドのやさしい豆のスープ、サンバルに似ているが
それよりもさらにやさしい。

あっらー、また名作が生まれちゃいましたよ!


昨日のお蕎麦は

「栃木」

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大好きな「栃木」ゆえその香ばしいかぐわしさを堪能したが
味わい、甘みはごくさっぱり、すっきり。
でもその中で見つめ、追いかける香りというのもよいのですね〜〜
なんというか、香りも味も四方八方から濃厚に攻められるよろこびとは違う、
淡い夢の中で集中して一つの香りを追いかけるよろこびというか。
言ってることが不気味ですね。


「富山」
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こちらはまた、こっくりと濃厚な香り。
味わいも甘みも濃厚で、味わおうとせずとも脳が蕎麦色に染まる。
ハァー いつもながらやっぱり後のお蕎麦がいいですね、しあわせ・・



これからの季節「豆のスープ」はハズせない。

でもでも、やっぱり一番好きなのは「おから煮」なんだぁ!(^o^)




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2011年11月04日

神田「眠庵」(八種もりの会)


11月だというのにぽかぽか日和の文化の日。

神田・眠庵恒例の「八種もりの会」夜の部に行ってまいりました。

今回はまた、すごかったですよ〜

いつもどおり一枚目のみ、笊にのってやってきます。
(2枚目からはお椀に盛られてきたものを「セルフ盛り」)

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1枚目「山形」09年、品種は「最上早生」。
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ムワァーー!!

こっ これは・・・

以前ここで出された幻の香り爆発蕎麦、北海道は倶知安のあの蕎麦を
彷彿とさせるかのような物凄い香り。
熟成のプロが玄蕎麦のまま2年熟成させただけあって、
むわんむわんの濃厚さ、もう一枚目から完全にノックアウトである。
見た目の直線的なラインが印象的だなあーと思ったら、
食べてみると今まで出会ったことのない、やさしい不思議な粉感を感じる。
輪郭線がはっきり感じられるのも眠庵では珍しい。
というか一枚目から既に完全恍惚状態で
メモを取るのが早くもイヤになってきた。
はあああ・・・おいひい・・・・・


2枚目「宮城」10年、品種は「常陸秋そば」。
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ムワァーーーー!
これまた物凄い香りの濃厚さ。
先程の山形よりは軽やかで、香ばしい香り。
たぐりあげただけで「おいしーー!」と叫んでしまった。
これまた輪郭線や角がハッキリ感じられ、噛みしめるとコシもしっかり。
これほどしっかりした食感の蕎麦は眠庵では初めて食べた。
しっかり噛みしめる分、甘みが増したい放題増していき・・
濃厚・・おいしい・・あまい・・だいすき ひー



3枚目「福島」10年夏蕎麦。
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ムワァーーーー!

もう分かりました。
今日はこの「ムワァーーーー!」がスタンダードなんですね眠庵さん。
省略すればいいのだが、やはり正確を期すため(?)
正直にしつこく書かせていただきます。

しかしこの蕎麦・・・
店主の説明によると
「農家さんから品種はキタワセと聞きましたが、
 打っているとこれは会津のかおりです」。

面白い!

でもね。
このお蕎麦、箸先でたぐりあげた香りは大変香ばしく素晴らしいのだが
食べてみると味と香りがぜんぜん違って、
北海道の蕎麦でたまに出会う、個性的な香りがするのですが〜

・・・やっぱりキタワセも混じっているのでは・・?

と店主に聞いたら、なんとその香りこそが「会津のかおり」らしい。
品種名が品種名だけに、面白い!



4枚目「鹿児島」09年、品種は「春のいぶき」。
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「春のいぶき」はあたらしい品種。
名前の通りの爽やかで明るい姿。
これまた書かせていただきます、「ムワァーーーーー!!」
熟成らしい「甘さ」や「たくましさ」だけでない、
軽やかな美しさをも併せ持った熟成感にうっとり。
熟成蕎麦には美しさや清らかさの要素が不可欠なんだなあーと
つくづく実感させられる。
この蕎麦もまた、1枚目「山形」に似た不思議なやさしい粉感があり
噛み締めるとその粉感から味わいと甘さがジワーッとあふれ出る。
あー すてきだー おいしいなああ・・・


5枚目「長野」11年新蕎麦、信濃一号
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キターーー!
ちょっとちょっと、これは今回一番かもしれません。
深く、濃く、こうばしく、かぐわしく、何もかもが豊か!
私の走り書きメモには
「爆発 満月 大きく満ちる。たりないものはない」
と書かれています。もう完全に壊れております。

でも本当にそんな感じ。
香りが大きい。
美味しさが大きい。
しあわせが満ちている!
おいしーーーーい!


6枚目「北海道」11年新蕎麦、江差
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あのー
こうも香り爆発最高に美味しい蕎麦だらけでは書きようがないんですけど・・
と思った矢先に、この北海道。
箸先にたぐると、フワァ〜っとまろやかなかぐわしさ。
十分にかぐわしいが、
香り爆発系揃いの本日の出場蕎麦達のなかでは品が良い印象。
やや太めに打たれ、そしてこれまた2枚目宮城と同じように
眠庵では初めて出会った強靭なコシを持っている。
弾力を楽しむうちに、最初殆ど感じなかった甘みがほんのりとふくらんできて
そのかそけき情緒が、爆発系の中にあって魅力です・・



7枚目「徳島」09年、在来種。
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やや太め、ふっくらとやさしい姿。
徳島大好きの私はここで再度壊れまして、
壊れながら頭に浮かんだフレーズに一人ウケしてました。

「もう香りが鼻に入らない・・・」


本当に、今日は濃厚かぐわしい蕎麦続きで頭のてっぺんからつま先まで
美味しい香りに染まった気分。

「美味しすぎてトランス!!」
「ムワァー ムワァー ムワァー」

とメモにはあります。



8枚目「福井」05年、大野在来種。
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いつもこの蕎麦会のトリを飾る福井大野在来種。
05年、物凄いヴィンテージものの登場である。

静かな滋味溢れる、たくましい香り。
なんという香り高さ。なんという美味しさ。
噛みしめるとなんとも個性的なやさしい食感で
粉と粉がそっと手をつないでいるのが見えるようだ。
独特のはかなさが、大切に食べなくてはという気持ちにさせるが
それにしては味も香りも甘さもたくましい。
穀物の生命力というものを感じさせられる。




お酒もおつまみもおいしいものが沢山あったのに
ブログではそこまで手が回らず・・

あっお酒は青森の「喜久泉」というのが美味しかったでーす!






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2011年9月の「八種もりの会」
2011年7月の「六種もりの会」
2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
2010年11月の「八種もりの会」
2010年9月の「八種もりの会」
2010年7月の「八種もりの会」
2010年4月の「八種もりの会」







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2011年10月11日

淡路町「神田まつや」


昨日は、福岡から来ているMiluqueのベーシストSeigoと
マネージャー美幸氏をご案内して小さな東京さんぽ♪

お昼を食べようと「神田まつや」に近づいていみると・・

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まじっすか

すごい行列!!

そう言えば考えてみると「昼時まつや」は初体験かも知れない。
(中休みのないありがたいお店には、他が中休みな時間にばかり来るもので)
しかも最終日とはいえ連休中だしね〜〜

しかし、ぽかぽか秋日和の行列の眺めはそう悪くない。平和に感謝。
そして、お蕎麦が人気なのは、うれしいことだ!


老若男女がぎゅううとひしめき、
賑々しさ極まる店内。

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ひとり本読みながら昼ビーのおじさま。
息子に「大人の世界」を見せに来たのか、小学生の子連れのお父さん。
「健全な大人は昼からノム」という常識を植え付けている!?(^^;;)

相席の、観光客らしい仲の良い母娘はうれしそうに
メニューを眺め、あれやこれやとずっと悩んでいる。
何だか新鮮でステキ、たのしそう!

私は寝ても覚めてもコレなので・・・(^^;;)


「もりそば」
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ほわわ〜 とただよう、やさしい粉の香り。
口に含んで「えー!」
久々のせいもあるが、
こんなにふんわり〜とした「まつや」の「もりそば」は初めてかも。
ふんわりとした空気感、ほわ〜んと香り続けるやさしく深い香り。
ア〜コリャ おいしいねえ・・

一同が美味しい美味しいと口々に言いながら食べる、しあわせなテーブル。

食後は、デザイナーHさんの案内で
近江屋洋菓子店(レトロかわいい!)→古書街おさんぽ♪

何だか今日は私まで観光客目線で東京を眺めることできて
すごく新鮮だった。

お蕎麦も、街も、
東京って楽しいところなんだなぁー


本も2冊も買っちゃった(^o^)☆





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2011年09月24日

神田「眠庵 」八種もりの会


やってきました恒例の眠庵「八種もりの蕎麦会」。

今回もまた楽し過ぎる面々が集まって
面白かったなぁー!

いつものことながらお酒もおつまみも
美味しいものがたーくさんあって素晴らしかったのだが
すみません、私の愛はやっぱりここに集中しておりまして・・



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1枚目北海道(2011)、瀬棚のキタワセ。
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採れたて出来立ての新蕎麦だそう。
「乾燥機から出立てでまだまだ暴れているんですけどー」
という店主の言葉にドキドキしながらたぐりあげ
「おいしぃーーーー!!」
と思わず叫んでしまった。
なんという、香ばしさ。
甘くないフレッシュな香ばしさが素晴らしすぎる。
のちにふくらむ米のような甘さ。
いつものことだがやっぱり1枚目って感激が大きいなあ。
(昨日は張り切って蕎麦抜きしたしねっ♪)




2枚目栃木(2009)、2年熟成の常陸秋蕎麦。
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お〜、これはまたじわーと、落ち着いた濃厚な香ばしさ!
1枚目も素晴らしい香りだったが
この濃厚香ばしさも素敵すぎる。
私、栃木のお蕎麦が大好きなのです。
この蕎麦、眠庵にしてはしっかりめなコシ、弾む楽しさがある。
そこからあふれる甘み。こういうのもいいなあ。



3枚目長野(2010)、松本の信濃一号。
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甘い、濃い、香ばしい!!
今日はなんだかものすごい蕎麦続きだ。
この信濃一号はまた独特のはかない食感が魅力。
眠庵なやさしいコシ、はかない輪郭線をたどると
意外にも粘度の高い歯ざわりに出会う。
こんなにはかないものからじわじわと味わいと甘みが出てくる不思議。



4枚目新潟(2010) 、小千谷の「とよむすめ」という新種。
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ひゅるーと流れるような、直線的な輪郭線。
栃木在来が元になった種だけあって、
私が好きな深い香ばしさがうれしい。
口中でも感じる直線ライン。
それを噛みしめると比較的しっかりしたコシがあり
そのぶんたっぷりふくよかさを堪能できる気がする。
それにしてもこの甘さ・・・今日の蕎麦は本当に全部凄い!


5枚目鹿児島(2010)、鹿屋在来種。
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ムワー!たくましいまでに濃厚なかぐわしさ。
穀物のパワーにあらためて驚かされるような、
ちょっと目がさめるような力強い香りだ。
しかもこれだけ強烈な香りを放ちながら、この食感・・・
ふわっと繊細でやわらかな、
これをコシと言っていいのかためらうような絶妙のつながり。
噛みしめると何も頑張らずにあっさりと噛み切れるのだが
その刹那、ギューーー・・・と最後まで濃厚につながっている
蕎麦の粒子が見えるのだ。


6枚目宮城(2010)、秋保在来種。
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もうおんなじことばっかり言っていてすみませんが
これまた甘く濃厚なかぐわしさがものすごいのであります。
私のメモには汚い字で「MAX!!」と殴り書いてあるほどでございます。
そして食感については「はらはらふわー」と書いてあります。
はらはらふわー、気持ちよい!!
しかもこの蕎麦、食べ終わって何分か経っても
ずっと口の中が甘かったのには驚いた。
東北の蕎麦ってすごいなあ。



7枚目徳島(2006)、5年熟成の徳島在来種。
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5年熟成とは、また凄いものが出てきました。
おー、これはまた独特な、
ものすごい強烈な香りが内側に閉じ込められているような感じ。
音で言えば重低音。
軽やかな高音がなくズーンと響くような感じが伝わってくる。
しかもこのお蕎麦、かみしめているとなんだろう・・・
ハーブでもない、お香でもない、なにか別の、
なんとも良い香りがかすかにかすかに潜んでいるのだ。
この香りは5年の間に蕎麦が産んだものなのだろうか。面白い!

8枚目福井(2006)、大野在来種。
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毎度のことだが蕎麦会最後の福井は色味が素晴らしい。
そしてこの、全方向から攻めて来るような強烈な香り!
甘さ、香ばしさ、ふくよかさ、野性味・・
もはや足りないものはないかぐわしさである。
この蕎麦、今日の今までの蕎麦とくらべると甘味がないのだが
それがかえってさっぱりすっきりして美味しい。



今回は冒頭に書いたように
あまりにも面白い、事件のような仕上がりになった方などがいらして
そのたのしい酔っ払いぶりに大笑いする人、対抗する人で
異例の?大盛り上がり。
私も間近で起こることが可笑し過ぎてどうしても笑っちゃって
いろんなものが上から降ってくるガレキの中で
必死で味わうことに集中しているような気分でした。
それがまた、そこまでして味わおうとする自分がバカ過ぎて可笑しくて
お蕎麦食べながら笑いすぎて涙まで出ました。

最高に美味しくて、楽しくて。


今も書きながら顔がニヤニヤするほど
やたらにしあわせ蕎麦でしたー(^^)





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2011年7月の「六種もりの会」
2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
2010年11月の「八種もりの会」
2010年9月の「八種もりの会」
2010年7月の「八種もりの会」
2010年4月の「八種もりの会」



10月7日(金)、ライブ@江古田バディ、来てくださいねー!



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2011年09月13日

神保町「松翁」


今夜は、大好きな「松翁」でかんぱーい!

6時半に店の前で約束しているので
るんるんるん〜っと見慣れた角を曲がり
この先をもうひとつ曲がれば・・・・あれ? ここじゃない。

もうちょっと先だっけ?・・・・ない。


またまいご〜

何度来てもまいご〜

15年以上、やって来る度にまいごになる規則正しい私。

言い訳すれば、この店は一度ごく近所で移転していること、
(移転してからも10年以上経っているのだが・・)
目印としていた簿記学校の何号館だかがなくなってしまったこと等いろいろあるが、
私が必ず迷子になるお店はここだけでないことを考えると
言い訳禁止!!
10分以上遅刻し友よスマヌ!!


店前でペコペコ謝り
まずは「黒龍 特選吟醸」でかんぱーい!

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「穴子の煮凝り」
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ここのおつまみは何でもおいしいが
この「穴子の煮凝り」はおいしすぎる。
煮凝り部分は透明でなく白濁していて
口に入れると天然の煮凝りのやわらかな弾力が
ほろり〜と夢のように溶ける。穴子も溶ける。
味付け加減もベスト。毎日食べたい・・


天ぷらが超美味しい「松翁」だけに壁のメニューの
「秋の天ぷら」というのと
「活海老と活穴子の天ぷら」というのが
両方美味しそうで選べない。
じゃあせっかくだから、と両方いってみた!
その中からいくつか。


海老の頭。
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キス
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匠の技とか言いようのない、
薄いのにしっかりとした旨味を感じさせる衣の美味しさ。
キスのふんわり感と味わい。
素晴らしいの一言!


活海老。
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活穴子
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うう・・・
穴子も美味しいのだがまず衣が美味しすぎる。
この衣・・何の魔法かと思うほど味わい深いのだ。
そしてそのパリっと美味しい衣の中に出会うふっくらとした穴子。
参った!



メゴチと松茸。
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薩摩芋。
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お菓子のように甘く、ギュッと密度の濃い薩摩芋。
友はこの薩摩芋に大感激!



お蕎麦は、ここではこれしか食べたことありません、
「並そばと田舎そばの合もり」♪

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あー!!
この田の字の盛りを見ただけで血圧が上がる!!
(いつも90-50以下なので丁度いいんでは)

「並そば」
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ときめく、フレッシュなかぐわしさ。
その美しい香りに誘われ恍惚と口に含めば
ほんのりとした歯ざわり舌触りがやさしく迎えてくれる。
口いっぱいに広がるフレッシュな香りと味わい。
ああああ 来てよかったようー 
おいしいようー



「田舎そば」
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箸先ですでに魅了されてしまう、香ばしく深い香り。
今日は並そばもいつもよりやさしい表情に感じたが
田舎は今までになく、びっくりするほど
フワンフワンのやさしい歯ざわり。

香ばしくほにょー
滋味なるふわぁん

「穴子の煮凝り」から美味しいものの連発で
今日はニヤニヤヘラヘラしっぱなし。


しかし今夜はまだ行きます!

なんと大馬鹿な私はこの「松翁」において
今夜初めて「変わり蕎麦」を食べます!
これだけ「変わりそば」の美味しさが名高い店なのに、である。
蕎麦原理主義なんて言われてしまうだけあって、
蕎麦の中の蛙、世の中まだまだ「初めて」だらけで楽しいです(^^;;)


「しそ切り」
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まずはこの色の美しさに
目が覚める思い。

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うわぁー
今日はちょっとした記念日かも知れない。
しそ切りってこんなにおいしいんですか!

以前山下アンシュや紋屋三田様とお招きいただいた宴の第1回目において
蕎麦教室桜庵の先生方による「しそ切り蕎麦サラダ」というものに出会い
いたく感激したこともあるが、今日は改めて大感激。

大体が私は、並そばや田舎そばといった「フレイバーなしの、蕎麦味の蕎麦」を偏愛するあまり
それらの風味を釜茹越しに染めてしまう可能性が高い
柚子切りや桜切りといった変わり蕎麦をつい敵視してしまう短所がある。

しかしこのしそ切りの爽やかな美味しさに出会ってしまうと・・・(>_<)

しそ切りさんは釜湯をしその香りで染めたりもしないしね〜
嗚呼、遅まきながら恋におちてしまったかも知れない。



そうそう、お蕎麦が美味しすぎて例によって一回もつけられなかったが
「松翁」には『甘汁」と「辛汁」があってどちらにするか聞かれる。

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私はいつも辛汁だが、今日はしそ切りも取ったので
二つの汁を比べることができた。
代わりばんこにチビリと舌に乗せて楽しみながら
延々と、蕎麦湯。

薄めの甘汁は越前おろしそばの汁のようで
おろしと良く合いそうだ。



気がつけばすっかり夜も更け、暖簾もおろされた。
最後の客にならぬよう店を出る。


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いつも帰りに付近の道をよく観察し
今度こそ覚えて帰ろうと思うのだが

蕎麦酔い、蕎麦宵。


いい月夜だなあー






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2011年07月27日

神田「石臼挽き自家製粉手打ち蕎麦 廉」


20時、神田の繁華街。

電飾に照らされたサラリーマンの皆様がやけにイキイキと見える。
賑やかな通りを抜けようやく灯りも落ち着いてきたあたり、
四つ角の2階にぼんやり浮かぶ店。

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店に入ればこれまた喧噪の駅前に戻ったかというような
大盛況大賑わいぶりである。





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ほんわり白くやさしい蕎麦は福井の在来種。
あっという間にたぐってしまう。




すでに随分長居しているらしき各テーブルの楽しそうなこと。
お客さんがみんなニコニコしている店は、いい店だ。



入店10分ですべて終わってしまう自分はひどく損しているような
なんだか冷たい人間のような(?)気すらするが
店主らしき人は忙しいなか、さわやかな笑顔で丁寧に対応してくれる。
「ありがとうございました」
の言葉に心がこもっている。




20時半、神田の繁華街。

しあわせな 、蕎麦酔い歩きだ。













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2011年07月20日

神田「眠庵」(六種もりの会)


2月に店主が事故で怪我→復帰してからはじめての蕎麦会である。

まだまだ肩に具合が本調子ではないということで
今回は八種でなく「六種もりの会」。
その代わりのメニューとして「ガスパチョ」と「食後にお楽しみ」があるとか♪

いつもの「自家製豆腐」と「ガスパチョ」。

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ガスパチョは野菜のさわやかな青い香りがふわーっと香り
うんうん、これはおいしいガスパチョだ。
そしてこの店の豆腐は相変わらず素晴らしい!
濃いのにさっぱり。なめらかすぎない素朴さ。
このバランスはなかなかないのだ。




さてお待ちかねの1枚目。
今回は「群馬の夏蕎麦、品種キタワセ」からスタートを切る。

1枚目のみ、お店の方で盛ってくれるのでさすがに美しい。
蕎麦山のなだらかな稜線、一本一本が描く流れるライン。


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お?夏だからか、それとも今回は夜の部だからか、香りは淡い。
しかしそれも、いつものこの店のレベルと比べてのこと。
例えば先週食べた長野と福井など、あまりのかぐわしさ味わいの素晴らしさに
まったく目が開けられない状態に陥らされた。
それまで隣で話していた某N氏に
「すみません私今ちょっと口きけませんから!」
と言渡してしまったほどである。

この群馬は、ガツンとわかりやすい強烈な香りはまとっていないにせよ、
探ると段々高原の爽やかな空気のような芳しさが感じられてくる、
食感は非常に軽く、ふあ〜〜としているのだが
1本1本はなんとなくねっとりした存在感を感じるところがたくましくていい。



2枚目「茨城(2010年)」。

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ふるえるラインから見て取れる粗挽き感。
どこまでもやさしい舌ざわり歯ざわり。
これは眠庵ならではの個性だが、この蕎麦は更に何とも言えないすべらかさと
ややチュクチュクした楽しい食感を持っている。
噛みしめると香ばしい味わいがどんどん感じられてくるのが嬉しい。

これもまたわかりやすく強烈な香りや味わいのある蕎麦ではないが
だいたいこの店ではいつも全てが香り高すぎて味わい深すぎて
高遠が大袈裟なだけだと思われそうなので
こういう日もあると私の落ち着いた人となりが表現でき(?)とてもいいではないか。


3枚目「福島、会津のかおり (2010年)」。

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およっ
これはまた随分としっとりねっとりした感じの風貌。

食べてみればまさに。
一際しとーっとやわらかく、絶妙の「眠庵なやさしさ」。
香りは今までで一番淡いのだが、
やさしさの奥からにじみ出てくる滋味深き味わいにふいに出会う。
それを夢中で追いかけるよろこび。
福島、いいとこだぁ〜〜



4枚目「長野 信濃一号」。

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繊細なしっとり感、しっとりなのにフワッ。
箸先での香りは淡い・・と思いきや、
細かくめぐる食感を楽しむうち
香ばしいかぐわしい空気が口中に生まれ、染めてゆく〜
たまらない〜〜
蕎麦の内側から生まれる香ばしいきれいな空気・・



ここまでで既に4枚。
いつもならまだまだ、なのに本日はあと2枚なんて寂しすぎる。うわあん。
しかし同席の皆様はお酒とおつまみでお腹の余裕がかなりタイトなことになっているらしく
私のこの寂しさを分かち合ってくれる人が居ないのが更に寂しい。
というか大食いみたいで恥ずかしい(今更何を)。

5枚目「徳島 在来種(06年)」。

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おーっ
その前の福島や長野に比べると何やら貫禄と気品を感じる眺めである。
たぐりあげて思わず短く一声「おいしいっ!」。
存分に私を引き寄せ染めていく、香ばしく美しい香り。
1本1本はしっとり、じんわりした歯ざわりなのに
全体の食感は驚くほど、それこそ空気のように軽い。
その中でふくらむ甘さ、濃い味わい・・
これは美味しいーーーー!!唸るしかない。
圧巻の眠庵5年熟成である。




6枚目「福井 越前大野在来」。

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キター。

この青さ美しさ・・・
写真で伝わるだろうか。

毎度のことだが、この蕎麦会でトリをかざる福井は凄い。
美しい青い肌がまとう、たまらぬかぐわしさ。
香ばしい、深い、甘い、青くフレッシュ、たくましい、力強い、やわらかい。
蕎麦の香りのいいところだけを濃縮してすべて持っている感じである。
さらに噛みしめて深まる味わいと甘み。
それを追いかけるうちにも際限なく濃縮され深まっていくかぐわしさ。

あああああ
もう まいりましたのです 

降参です





6種の蕎麦夢のあとの、甘い蕎麦夢。

蕎麦を使ったデザート、店主の説明によれば
「名前はありません。蕎麦のかたまりです。」。
えっ名前それでいいじゃん すごくいいよ!
「蕎麦のかたまり」、なかなか文学的なネイミングではないか。

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見た目はミートローフかセミフレッドかといったところだが
食べるとなかなかユニークな美味しさ。
ケーキではなく、ちょっとモチッと、ずっしりした食感である。
ほんのり香るラム酒とココナツの風味がとてもよく、
甘いもの苦手の私も完食!


完食といえば、今回は途中で体調を崩された方がいらして(;_;)
しかもその方が私の目の前のお席でして(;_;)
結果的に3枚の蕎麦が余ってしまいまして(;_;)
そういう時、食べるものを残すのはよくないことですよね?
しかも、なんたって美味しいお蕎麦ですから、
干からびていってしまったらもったいないですよね?

と、いうわけで

斜め前のお席の人気フードライターさまと「いっただっきまーす♪」と
なかよくいただいてしまった私・・・

皆様そんなに怖そうに見ないでくださいよ〜
お酒のぶん、私には皆様より余裕があるのですよ〜
(ということにしてください)




(本日のお酒)
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幻となりぬ「奥羽自慢」「奥羽自慢まめ宝」、
「生\x{915b}戦隊どぶレンジャー」,
「I love you & I need you ふくしま 限定ラベルの花春」
など名酒、珍種が勢ぞろい。
右から4番目の青いラベルのが酸味があるのに私でも美味しく飲めるという
嬉しいお酒だったけど名前覚えてない〜







2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
2010年11月の「八種もりの会」
2010年9月の「八種もりの会」
2010年7月の「八種もりの会」
2010年4月の「八種もりの会」









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2011年05月14日

神田「眠庵」手挽き蕎麦


浮気者の私が、今週2回も同じお店に行ったのは・・

月曜日に行った時に今週2日間限定で手挽きをやると
聞いてしまったから。

そんなこと聞いたら!行きますとも!ホイホイ!(^^;;)



怪我により店主休養中とは言え、あとをまもる方々によって
相変わらずユルーく楽しく営業中の、神田「眠庵」。


私が愛してやまない定番おつまみは今日はお休みして
珍しく「自家製納豆」に。

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臭みも粘りもおだやかなのだがじんわり、非常に美味しい。
おつまみにするにはベストな発酵具合だ。
実は今月下旬誕生日の私、
ヨーグルトメーカーをプレゼントしてもらえることになっておりまして(きゃー♪)
温度設定次第では納豆もできるらしく
今日の納豆を見てさらに楽しみになってきた!


さあ今日はもうお蕎麦にいっちゃうもんね。
「手挽き蕎麦」は最後のお楽しみにして
今日ある蕎麦は全部食べたいと欲張る。(いつもだが)

1枚目は、月曜日も食べた栃木。

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ああああ・・・
すばらしい。
この香ばしさ、かぐわしさ。
食べる前から「おいしいー!」と叫ばずにいられない(叫びました)。
全体のパンチは月曜日より弱く感じるがそれでもすんばらしい。
いつもの眠庵(店主の蕎麦)と大きく違うのは
なんと言っても見た目と食感。
香りはいかにも眠庵らしい突き抜け方なのだが 
こちらはくっきりとした輪郭線を持ち、つるつるの食感。
粗挽きではあるが表面に水分をたっぷりとまとっているため非常にすべらかなのだ。



2枚目も月曜日と同じ、宮崎。

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栃木と比べるとキメが細かく、
太めの輪郭が何となくほのぼのした印象の蕎麦。
香りはこれまた「眠庵」らしく、スーパーかぐわしい!!
香ばしい系の栃木よりもふっくらした穀物感を感じる香り。
太めだが重たくないつるりとした食感、噛みしめてひろがる風味は
どこか会津の蕎麦を思わせる。
通い慣れた店で出逢う、いつもと全く違う蕎麦。
実に新鮮で楽しい。



さていよいよ、ジャジャジャジャーーーーン!!

本日のお目当て御本尊、
これが
「いさと(市川)の石臼で手挽きした福井」
である。
ああなんて面白い。


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うわ 
なんですかこれーーーーっ
予想を大きく上回る、大変に個性的な姿。
楽しすぎます!!

まずこの太さよりも、肌の透明感が凄い。
粗挽き感や輪郭線は
富士市の「こばやし」
を思わせるが
どこかフワンとした、軽やかな感じは肌の透明感がなすものか。
大好きな、白く揺らめくかげろうのようなホシは
目を細めずに入られない恍惚の眺めだ。


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どきどきとひとたぐり・・

あれ

「眠庵」の福井にしては香りは大変におとなしい・・・か?
(いつもの「眠庵」の福井の香りが凄すぎるからだが)

しかしふるふるとした肌から品良くただよう香りは
非常に美しく、深く、私の感動メーターを振り切らせるには十分であった。
これまた食べる前から「おいしいぃーー!」。
今度は叫ばず「つぶやく」。
(隣にお客さんが入ってきたため(^^;;))


口に含むとこれまた。
栃木も宮崎もそうだったように、
「眠庵・店主不在バージョン」の持ち味の
「すべらかなつるつる感」が存分に生かされたフルフルのつるつる。
これだけの太打ち・粗挽きながら口の中をめぐる感触は実に軽やか。
なんとも稀有な魅力を持った蕎麦だ。

何より感激したのは、噛みしめる内にどんどん溢れ出してきた
福井らしい濃厚な香りと味わい。
きゃー 今頃出てきてくれるんですかー
ううううう シビレまする・・・

これは、東京の人にも新鮮で美味しいが、
太打ち好きでつるつる感を好む傾向にある関西では
「神な蕎麦」になっちゃうんじゃないかな〜


いつもの場所で出会えた、
見たことのない蕎麦。

あー楽しかった!




2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
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2011年04月26日

小川町「そば酒房 福島」(東北を食べよう!その3 )


悲しむより、風に惑わされるより、

立ち止まらずに愛したい。


美しき福島。

おいしい福島!


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神保町と小川町の間の便利な場所に、
福島のアンテナショップがあるのをご存知だろうか。
「グルメマルシェ福島」。
ちいさな店にはまばゆいばかりの地酒もいっぱい。

店の奥は、なんと蕎麦屋になっている。
福島の郷土食と会津の十割蕎麦が食べられる、
「そば酒房 福島」。


酒房に来たからにゃ私も今夜は飲みますよ!
強くないだけで飲めないわけではないのです。
特に日本酒、だーいすき。

お店の人はみなさんとても明るく家庭的な雰囲気。
まずはこちら試飲させていただき1杯目はこれに。

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うほほっ
「好きなんです ふくしまの酒」。
この升和みますのぅ〜 (^o^)


この店の楽しさは、お酒は勿論おつまみの豊富さにもある。
福島の地元の食堂に来たような、家庭的でおいしいものがいっぱい!


「モツ煮」
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「無農薬ブロッコリーのごまドレ」
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「会津地鶏焼き鳥」
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次なるお酒は、こちら。

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おー、これは焼酎にも似て感じるほどの辛口スッキリ、いいお酒!
なーんてエラそうなこと言っているが
私が飲んだ量はどうぞ聞かないでけさい〜


食べているとメニュー以外にも
「あーそうそう今日はね、こんなのもあるんだけどー」
なんてニコニコ教えてくれてるので
それもつい食べたくなりどんどん頼んでしまう。

「ハタハタいしる干」
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「馬刺し」
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「ほうれん草のおひたし」
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なんてことないおひたしが何だかやたらに美味しいなと思ったら
どうやら秘密はお醤油にあるらしい。
ここは蕎麦つゆもとても美味しいのだが
聞けば「階上町(はしかみちょう)のお醤油屋さんが作ってるの。おいしいでしょ?」
とのこと。3月以降ニュースでよく聞く名前だけにハッとする。
しかしお店のおばちゃんの明るい笑顔に曇りはない。
嬉しくなって私もニコニコ「おいしいです!」。



さあ♪ さあ♪ お蕎麦だ♪

本日は「福島県泉崎村」の手打ち十割蕎麦。

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おー、これはまさに福島のお蕎麦屋さんで出会うような蕎麦ではないか。
つやつや輝く肌、ふっくらとした輪郭線。
透き通るような肌にはごく細かな黒いホシが一面に散りばめられている。
たぐりあげると、十割とは思えぬほど軽やかなつるつる感。
ほんのりとした甘みを追いかけ、口中を滑らかにめぐる束を見つめれば
心は福島を旅したあの日々に帰る。


悲しむより、風に惑わされるより、

今週行ってみませんか、

「グルメマルシェ そば酒房 福島」!


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(手打ちのお蕎麦は毎月2回限定でーす)




*高遠彩子4月〜5月のライブ出演予定*

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2011年03月18日

神田「眠庵」


昨日夕方。

「大規模停電の恐れ」もなんのその屁のカッパ。


私はこんな方と「二人の世界」でした〜♪


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栃木のお蕎麦に弱い私。

目をかたく閉じずにいられないほどの、香ばしいかおり。
じんわ〜〜〜っと舌を、口の中全てを染める、貴い穀物の味わい。



直後の浮気。
今度は「福井」のお方と二人きり・・
汁さん薬味さん、ちょっとしばらく離れていてね。

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っあ〜〜〜〜!!


失礼。


たくましく力強い福井の蕎麦の味と香りに
染まっていく自分が見え、
あまりに、ありがたくてよぉー・・うぅ・・泣ける(>_<)



東京じゅう大移動大混乱の中、
いつもの暖簾を下ろしてくれていた「眠庵」。
そこに、お蕎麦を愛するお客さんが次々集まり
みんな嬉しそうに、それぞれの元気を充電している。


20:00からのスタジオリハを控えた私、
街に戻ればどこもかしこも快適なほどガラガラ!電車もガラガラ!
ダイヤも通常、あっけないほどすんなりとスタジオに到着〜


帰宅後ニュースで、夕方の危険極まる、群集殺到大混乱の駅の様子をみてびっくり。

私の方はスタジオの停電もなく、リハも順調に進み、
帰り道もガラガラでラクラクでしたよ〜♪



蕎麦にもらえる元気、歌が歌えるよろこびを大切に、
いろんなものを、
ぐるぐるまわしていきたいでーす!





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2011年02月12日

神田「眠庵」(八種もりの会)


雪散る休日、小さな古い隠れ家にて・・・


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真昼の楽しい蕎麦まみれ!




神田「眠庵」恒例の「八種もりの蕎麦会」。
今回は稀少な変り種も登場とのことで期待度マックス、
抜かりなく前日から蕎麦抜きで臨んでまいりました!

いつものように1枚目のみ、笊に盛られてやってきます。
2枚目以降は小鉢に盛られてきたものを各自がパカっと笊にあけるセルフ盛り。

てなわけで2枚目以降の「蕎麦束の乱れ」は
そのまま私の「早く食べたい、でも見つめたい」という
心の乱れを表しておりますのでご容赦を。


では。


いざ。




1枚目は「神奈川の蕎麦」。
秦野の「手打そば くりはら」さんが去年育てた蕎麦である。

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ひんやりと静かな、美しい香り。
この「静か」は「淡い」という意味ではなく
「濃厚なのだが暴れた野趣などなく、穏やかに、そこにいてくれる香り」。
相変わらず「データ苦手イメージ先行」の私のメモには
「白い大理石の夢」とある。
は?とお思いかもしれないが、私にはこの言葉であの時の夢が思い出せる。

ひんやりぴたムニとした、少し伸びるようなコシを持つ肌。
私ごと澄んでいくかのような味わいと香り。

ふわぁー 

うつくしい〜

ゆめをみる〜


くりはらさんたら素敵・・・





2枚目は群馬。去年の夏蕎麦、キタワセ。

RIMG3598_2.jpg

ほおおぉっ これは面白い。
写真で伝わるだろうか?
中国の干豆腐に似た、粘土を思わせるようなねっとり密な肌。
いかにもずっしり熟成系の濃厚な香りが漂ってきそうだが
香りは驚くほど品の良い、凛としたかぐわしさ。
その質感のせいだろう、「眠庵」の蕎麦には珍しい
やや直線的なラインを描いている。

食感は見た目の通り粘土のようなニチャ感があるのだが
端整な切り口、ハラハラとした舌触りで洗練の印象すらあり

はあー・・おいしい・・・まだ2枚目でうれしい・・・





3枚目、長野。去年の蕎麦。品種は信濃一号。

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1、2枚目はしっとりぴとぴとな印象の肌だったが
これは本日初めての、つるっむにっとした見た目。
香りもまた、穏やか濃厚系だった1、2枚目とは違い、
プン、と小さな勢いを持ってこちらに漂ってくるかぐわしさ。
ああなんて愛おしい!!(落ち着け・・・)

肌はつるつるではなく素朴な凹凸があるのに
舌触り涼やかにつるつるとして、かみしめると「眠庵」らしい、
「これをコシと言っていいのかわからない、これ以上ない程やさしいのに確かなコシ」。



と、ここで気づいたのだが、

感想、長過ぎっすね!!

この調子で全部書いたら私は蕎麦ハイになるだけですが
読んでくださる皆様がヘトヘトになってしまうので短めに、短めに・・・





4枚目、北海道せたな町、去年のキタワセ。

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2枚目と同じキタワセ。
やや粘土質の見た目、ハラリ端整な食感といった共通点はあるが
味わいは全く違う。
こちらは渋い、老成した野趣を感じる蕎麦。
かすかに墨のような、野性的な深い香りをまといつつ
味わいはあっさり、ほの甘い。






5枚目福井。去年の勝山在来種。

RIMG3656_5.jpg

ふっくら、ほのぼのとした輪郭線。
福井というだけで期待高まるところだが、
香りの濃さという点ではそれほど強烈ではない。
しかし今日は今まで穏やかな澄んだ香りが多かった中で
やはり私の中では「ちょいワル」な福井。
上からも下からもしっかり支えてくるような力のある香りだ。
食感は見た目の通りのんびりブワンとしていて味わいは上品。
と思ったらこれが・・
噛みしめるほどにすごい深まり方をしていくではないか・・・





6枚目、出ましたこれが本日の超目玉。
ほんの少しだけ手に入ったという、
静岡は湯沢、5軒ほどの小さな集落で作っている稀少な蕎麦。

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見た目は、「綺麗な緑」とのことだったが
私にはそれほど感じず。
姿としては5枚目福井に似た、ほのぼの系かな?
しかし、ハイすんませんでした食べたらびっくらこきました。
その香り。味わい。
これは特別な蕎麦だ!

食感は見た目のとおりのふっくらさなのだが
穀物の生命力を感じる力強い、たまらなくかぐわしい香り。
いつまでも噛んでいたいような甘み。
う、ううううう・・ おいしい・・・






7枚目は、最近この「7枚目」という走り位置が定番となってきている徳島。
06年度「4年熟成」の蕎麦だ。

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こっ
これをどう「手短に」書けるものかは。

素晴らしい!!
「眠庵」の熟成万歳!!!
天仰ぎ目を固く閉じ諸手を挙げて万歳三唱するほかはない。

私は、これが欲しかった。
あふれんばかりにふんだんに香る、濃密なかぐわしさ。
舌に乗せた瞬間にブワーと「舌じゅうに」ひろがり染み渡る味わい。

こんな激しいのに、食感はこんなにやさしくて。
ニクイ、ニクすぎるお方・・・だいすき・・・・



ウプッッッ。

失礼。

何でしょう今日はいつになく
もんんのすごいお腹いっぱいなんですけど!!

なにやらニヤニヤしている店主・・・
なんと今日は訳あって(?)「少なめ希望」の参加者が複数いたため、
その分がそれ以外の人たちにまわっていたとか!


あのー・・

確かに「少なめ希望」はしていませんが
「多め希望」もしていないのですが・・・


そりゃあこんな美味しいもの出されたら食べちゃいますがね!!


だまーって、ニヤニヤ〜って。
全く「眠庵」らしいイタズラサービスだ。





ラスト8枚目はいつも通り福井。4年熟成の越前大野である。

RIMG3748_8.jpg

ふっくら、手びねりの陶器のような素朴な肌。
ちょいワルでなく澄んだ印象の香りだが、
口に含めば、またまた「ブワー!」。
舌に乗せたその瞬間に口中全てが濃厚な味に染まる。目が覚める。
いつもよりは大人しい福井とはいえ、
やはり、やはり。
ちょいワルに、ちょいヨワな私なのだ。



そして、どんなにお腹いっぱいでも
蕎麦湯をお替わりする私・・・

血圧は上が90以下ですけど、愛を止めないで。







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2011年02月08日

市ヶ谷「手打そば 大川や」


1月、大好きな仲間たちと「新年会をお蕎麦屋さんで!」
ということになり、大好きな「大川や」さんを予約♪

なのに・・・私の風邪のせいで延期に(>_<)
翌日ライブだったもので無理も出来ず、
皆さんほんとにごめんなさい!

という経緯があっての、今回の「手打そば 大川や」さん。


もう、もう、どれ程楽しかったか。
どれ程美味しかったか。
大好きな楽しい仲間と美味しいものを食べるということが
こんなにもしあわせなことかと、しみじみとしてしまった。

それにしたって「大川や」さん・・・
美味しすぎるよなぁ〜〜〜

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「前菜小鉢三種」はいろいろある中から選べるのだが
どれも気が効いていて、味つけのセンスが大変よい。

春菊の胡麻和えにも感激。
まず胡麻和えと聞くと甘さを警戒する私だが
これは甘すぎないのがありがたい。
何より、この驚くほどねっとりとなめらかなゴマっぷりが
非常に美味しく、一同感嘆の声を上げていた。



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かぶら大根は、3人で1つとって分けたのだが、
遅れてきた2人が来ていないうちからもう一つ追加したほどの美味しさ!!
これはね〜〜、美味しいですよ〜〜
寒いうちに「大川や」さん行って食べないと損ですよ〜〜
次回は是非一人で1個食べたい!いやこんなに美味しかったら2個いけるかも。
「かぶら大根」と「せいろ」と「粗挽き」。
ああいいなそれ素晴らしい!明日やりたいくらいである。


美味しそうな天ぷらメニューの中から
みんなでワイワイ選んだ「わかさぎの天ぷら」。

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蕎麦屋でわかさぎ、かーっ粋だねえ。
魚の顔を食べるのが怖い私もこれだけ美しければすんなり騙されます。
カリッサクッと食感も見事で、実に美味しい。



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豆腐の天ぷらも大人気で、食べているそばからもうひとつ追加。
パリっと固い衣の中で、あたたかい絹豆腐のなめらかさが際立ち、
一瞬これが豆腐かと驚かされる。

そしてそこへ現れたのが・・・

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来たー・・・
「そばがき」である。
これがもう、困るほど、すんばらしく美味しい。
私の脳の中枢を狙い撃ちしてくるかのようなかぐわしさもさることながら、
この食感は何ですか大川やさん!!

極上のなめらかさ、きめ細かな肌。
くちびるにふれ口の中に とぅるんっ と入ってくる感覚。
京都で食べる麩饅頭に似た舌触りだが(大好物)
このあたたかさ、噛みしめてとろける食感は麩饅頭にはないよろこびだ。
みんなで分けあって食べていたのですが・・
私のがっつき、バレバレだったでしょうか・・・

そこに「せいろ」がとどめをさしにやって来た。

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もうダメ、素晴らし過ぎる。


ただただ、完璧な美しい姿、美しい味。
そばがきと同じ、ふっくらと品良く均整のとれた
王道のかぐわしい香り。
噛みしめれば見事なコシ、食感が迎えてくれ、
甘みと味わいがそれを追いかけ包み込む。
私だけでなく、一同がこの美味しさにびっくり!

お蕎麦が絶賛されていると、全然関係ないはずの私が嬉しくてたまらず
ニッコニコのニッカニカ。
ああしあわせなよるだー


こちらは「粗挽き」。

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おっ美味しそう・・・
と今書いていても、もどかしいほどの眺めである。
見た目からの期待を裏切らない、野性的な香ばしい香り。
しかもそれがむうっと生々しくではなく
軽やかに、言うなれば「粋にプンと」香るのがこの店である。
「私こっちが好きー!」という者あり「俺はやっぱりせいろ!」と言い切る者あり、
楽しい楽しい。



気づけばすっかり長居してしまい閉店時間に。

RIMG3684.jpg


ああ楽しや、「大川や万歳」。

実はこの言葉を公に書くのは2度目、
しかも1度目は8年も前である。
まだ蕎麦の連載を持ったり本を出版するなんて夢にも思っていなかった頃に
こんなアホな文章を書いていた私。


あの日も、今夜も、私をしあわせにしてくれてありがとう。


大川や、ばんざーい!







posted by aya at 23:11 | Comment(5) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月24日

神田「眠庵」(八種もりの会)


毎年恒例、天皇誕生日の祝日は
「クリスマスイブを台無しにする八種もりの会」。
皆で後先考えず飲み食い楽しみ、
頭のてっぺんまで蕎麦にまみれるこのしあわせ。

参加者12名。
それぞれ持ち寄った絶品おつまみや名酒を楽しんだ後に、
いよいよ8回転の蕎麦ラリースタート!
今回は5枚目までは全て新蕎麦という
「眠庵」にしては珍しい新蕎麦率の高さなので
そのあたりも注目されるところ。

お蕎麦は小鉢に盛られて迅速に配られ、
参加者が各自パカっと自分の笊の上に盛るスタイル。
故に写真に写った蕎麦の盛り方、散らし方が雑なのは私のせいなので
何卒ご容赦を。



1枚目は、私の大好きな栃木の新蕎麦。

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1枚目の感動はいつも筆舌に尽くし難い。
いくら香りが濃厚ったってここまでやるか!
想像、期待の何倍もの濃厚さである。
そしてこれこれ、私の大好きな栃木のスモーキーなかぐわしさ。
しっとり、ぴたぴたとしたやさしい肌の感触もたまらない。




2枚目、山形は高畠の新蕎麦。品種はでわかおり。

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1枚目の栃木と比べるとやさしい香り。
しかしふっくらとした豊かさを感じるかぐわしさである。
「眠庵」の蕎麦にしてははっきりとした輪郭があり
口中で感じる束の感触が心地よい。
すぐに次の蕎麦が来てしまうので見た目の美しさに恍惚とする時間は無いのだが
この蕎麦、もう少し眺めていたい美しさだった。





3枚目、北海道・鹿追の新蕎麦。品種は牡丹。

RIMG2449.jpg

キャー(>_<)
何だか今年は北海道にシビレやすい私。
この鹿追も、素晴らしい!
写真ではたくましい印象の蕎麦に見えるが実際見たときは細切りで端整な印象だった。
それを手繰り上げると、うわーっと声を上げてしまうほどの力強くふんだんな香り。
輪郭のはっきりした感じや口中を流れる束の心地よさは
山形と似ているところが面白い。
今日の「眠庵」店主のムードは、この方向なのだろう。





4枚目、長野・松本の新蕎麦。品種は信濃1号。

RIMG2471.jpg

もう何だか自分が狼少年のようで嫌になるが
これもまたものすごい香り高さである。
しかし噛みしめるとなかなか個性的な上品さのある蕎麦。
甘みや味わいは淡いのだが、そこにかえって浮かび上がってくるような
何とも言えない、品の良い粉の風味がある。
その不思議な美味しさを追いかけ、
ああ〜・・とうっとりしようとしたら、なくなった。





5枚目、富山・八尾の新蕎麦。在来種。

RIMG2492.jpg

むーーーんっ
肥沃な大地を思わせる豊かな香り。
極上の米に通ずる甘さを含む、豊穣のよろこびの象徴のような香りだ。
見た目の太さはそれ程変わりないように見えたが
口に含むと実際の太さ以上の食べ応えのあるムッチリとした食感。
やや伸びるようなふんだんなコシの中から
驚くほど濃厚な美味しい蕎麦の味わいがいくらでもあふれてくる。
これが新蕎麦?信じられない。




6枚目、08年新潟の蕎麦。品種は津南在来。

RIMG2507.jpg

おおっ
何やら迫力のある赤みを帯びた蕎麦。
かと思いきや、本日の蕎麦の中では唯一淡白に感じた。
ヤル気まんまんの濃厚キャラ続きのなかでは
癒し系とすら感じるおだやかな蕎麦だ。





7枚目、聞いただけで嬉しい、大好きな徳島。06年つるぎ町在来種。

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これぞ、「眠庵」。
しっとりとしたざらつき。
どこまでもやさしく、しかし確かな存在感。
下からぐわっと支えてくれるようなたくましい香りと
口中いっぱいにひろがる濃厚な味わいと甘み。
私のメモには
「むわぁー! 美味しすぎて味わえない」
とある。意味不明だがよくある真実。



8枚目、06年福井。大野在来。

RIMG2554.jpg

また狼少年登場である。
私が悪いのではない。
「これが最高だ!」と思わせた蕎麦の次に
すかさずその上をいく蕎麦を出してくる「眠庵」が罪である。
まあいつもここでトリを飾る福井の凄さはわかっていたことではあるが
それにしてもこの唯一無二の強烈な魅力には
大人しくノックアウトされるしかない。

箸先にたぐり上げ、全身全霊で心を鎮めこの蕎麦に対峙してみた。
なんとたくましき穀物の生命力。
香りの濃さは一つ前の徳島もそうだが、
この福井の香りはこちらにぶつかってくるかのようだ。
しっとりやさしいが、男気のやさしさ。
これをコシと呼んでいいのかためらうほどの
「やわらかいのにしっかりしたコシ」。

流石は、「眠庵」の手にかかった福井の蕎麦である。




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2010年11月10日

神田「眠庵」(八種もりの会)


またまた行ってきました、
神田「眠庵」恒例の「八種もりの会」。
毎回あまりにも楽しみで前日から血中蕎麦粉度調整を試みるほど。
(低めだとやはり染みわたり方が違うのだ)

今日は、先週行われた「八種もりの会」を
ダイジェストでご紹介!




RIMG2404.jpg

1枚目、栃木の新蕎麦。
ほおおっ「眠庵」にしてはおおらかな太さ。
それでもやはり「眠庵」らしい繊細な印象を失わないのは
その輪郭線がやさしく震えるラインを描いているためだろう。
箸先の香りはふわっと軽く、
口に含むとこれまた「眠庵」としては異色の、モコッとした食感。
ちょっと福島の蕎麦のような。
しかしそれを噛みしめると、じわーと、
今度は唐突に力強い味わいが現れる。
店主の「香りが出にくいので太く太く心がけて打った」との言葉も興味深かったが
うーん、今日はスタートから個性派でますます楽しみ!
(ダイジェストのくせに長いー 手短に手短に)




RIMG2303_2.jpg

2枚目、北海道江差の新蕎麦、品種はキタワセ。
「非常につながりにくいのでそこを気をつけて打ちました」
とのコメントを聞いてから一口、くちに含んで驚く。
この食感は!!
こんなにもこんなにもやさしい歯触り。
その中に、何とも言えぬ「静かな、たしかなコシ」があるのだ。
味わいや甘みが淡い分、草原のようなさわやかな香りが
軽やかな空気のように口中を染めるのが眼に見えるようだ。
しかしそれより何よりこの蕎麦はこの食感である。
つながりにくい蕎麦を、逆にここまで「食感で魅せる蕎麦」にしてしまうとは・・
うーん・・
(1枚目よりは手短に・・なってない)




RIMG2310_3.jpg

3枚目は09年、昨年の富山。
写真で見ると太めに見えるが実際見たときは特にそうは感じず
その素朴な輪郭線と曲線に見惚れていた。
手繰り上げると、おおーっ 今日一番のムワァーとした香り。
噛みしめるとモニョとした独特のコシがあり
これまた味わい甘みは濃くないが
ムワァーと力強い香りが絶えず溢れてくる。





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4枚目、福島の新蕎麦。
今日は新蕎麦の季節だけに「眠庵」の蕎麦会にしては「今年の蕎麦」が多い。
2年、3年、はては5年熟成なんていうのを豊富に隠し持っている(?)この店だが
やはり新蕎麦も、季節を感じ楽しいものだ。
実はこの4枚目は産地がどこか聞き逃して食べ始めたのだが
「ん?1枚目の栃木も福島っぽさを感じたがこれも?」。
そう、こちらが本物の福島であった。
肌はつるつるとしてはおらず、素朴な凹凸を感じるのだが
食感としてはつるつる、するする。
全体にかろやかな品が良さがあり、
そのあたりが福島かなあーと感じさせたのだ。





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5枚目、08年の宮崎、品種は鹿屋在来。
ウワー この香りは!
メモには「全部吸い込みたい」とある。
かなり興奮していた模様。
むわぁ〜〜〜と力強い、ぎゅう〜と押し寄せるような香り。
今日は甘みや味わいは淡く、香りの海に頭から飛び込む感じの蕎麦が多い。
「眠庵」店主は以前、
「八種もりの会は、どれか個性的な蕎麦の個性に全体が引っ張られることがありますね」
と言っていたことがある。
引っ張られる、という感覚も面白いが、
私から見るとそれは「その日の職人の、アーティストとしてのムード」
でもあるのではないかと思う。
そう思うと、ますます一期一会の感があり
私は非常に楽しい気分になるのだ。
(あっ またしゃべりすぎた)



RIMG2350_6.jpg

6枚目、06年の徳島。
見た目はほのぼの淡白な表情だが、「眠庵」の4年熟成をナメてはいけません。
これまた、一つ前の宮崎に優るとも劣らぬ、いや優るかな、
とにかく下から左右から押し寄せてくるような素晴らしく濃厚な香りである。
しかもこちらは味わいも濃い。
噛みしめずとも、舌に乗せた途端、横にぐわーと味わいが染み渡る。
「眠庵」にしてはつるつるとした食感は見た目の通り。
時間をかけて味わいたいのにするするどんどん食べてしまう。
食べながら何度か「むぅううー」と意味不明の奇声をあげたことを覚えていますが
今思えば同席の皆様は動物と思って無視してくださったのでしょう。




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7枚目、09年の北海道倶知安。
もうここ最近の眠庵ではおなじみの、例の暴走族野郎の登場であります。
見た目からして赤黒く荒く、しかし細切りの輪郭は繊細なラインを描き
もうなんだかこの方は色々と超越しておられるので
食べる前から冗談じゃなくドキドキします。
バイクの唸る音をなんと呼ぶのか知りませんが
あのウ〜ンウウ〜ンウウウ〜〜〜ン!!という音が聞こえる気すらし
それとは別に私の気持ちはレース前の競走馬気分。
あと、数秒後に、奴が来る!(暴走族と競馬と決闘がごっちゃになっている)
さあ箸先にたぐり上げ。
「んぅー!!」(口に入っているのでこの声)
わかっているのに毎回驚いてしまう。
もう、変です。あなた絶対に変です!
香りはいつもの熟成ビーフジャーキーを通り越して
薬草のような、薬草が更に熟成したような刺激的な香り。
間違いなく、人生で出会った唯一無二の超個性派蕎麦だ。
そして味わいはいきなり品が良い。
上新粉を思わせるような、白いイメージのやさしい甘さ。
全くここの畑には何が起きてしまったのか。




RIMG2371_8.jpg

いよいよフィナーレ8枚目。
いつもこの蕎麦会でトリを飾る福井の登場である。
「いつもよりはマイルドな福井です」
と説明してくれたが十分濃い。
香ばしさ、甘さ、力強さ。
どれもがはっきりと濃密に感じられるバランスのよい香りが
ぎゅううと押し寄せてくるようだ。
そして歯ざわりは、今日の「眠庵」のコシ。
ひそやかに、やさしい。




1人前の量は一般的なもりそばの半分?程度とは言え
毎回
「うーお腹いっぱい、え、まだあと2枚も来るの?!」という人あり、
「えー、もう5枚目になっちゃったの?」と終わりを心配する人あり(私だが)。

それもそのはず、
この蕎麦会では蕎麦と小さな肴以外は持ち寄りなので
毎回、それはそれは素晴らしいおつまみとめずらしいお酒が
テーブルに乗り切らないほど集結するのだ。
集まる方もいい方ばかりなので、蕎麦前の時間は本当にたのしい。
しかしお蕎麦が出てくるまでに存分にそれを楽しんでしまうと
確かに8枚は大変かもしれない。

私のように朝からできるだけ胃を大きく広げて、
大広間に赤毛氈敷いて「どうぞここに、ドーンとおいでください」と
ニヤニヤしながら蕎麦の団体さんだけのために席を空けて待っている人は
少数派(というか一人)だろう。

とは言え、みなさん「お腹がぁ〜」と言いつつも、
「あー、おいしくて何だか食べちゃった・・」
と完走してしまうのも毎回の眺めである。


今回はなんと私のカメラの電池切れで、
同席の方がご親切にもカメラを貸してくださいました!!
いつもとちょっと写真が違うのですが・・わかりましたでしょうか?
(1枚目のみ私のカメラです)
Sさん、ありがとうございました。

アップ遅くなってすみません〜





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2010年10月10日

神田「眠庵」(真昼の眠庵)



いつもと違う眺め。



真昼の眠庵。



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トップノートは淡白ながら滋味深き味わいの宮城。

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「これがほしかった」と脳まで届くふんだんな香りと
それを下から支える濃厚な味わいの北海道。

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開け放した扉。

路地の奥にも、秋は来ている。








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2010年09月27日

神田「眠庵」(八種もりの会)



急に寒くなった。

その上一日中暗い雨とあれば
あれだけ暑くてうんざりしていた夏が
懐かしいような気にもなるところ、であるが・・

私の心は朝から蕎麦色〜♪

年に数回催される、「八種もりの会」。


もう嬉しくって嬉しくって
まさにレース前、遮眼帯着用の競走馬状態、と言っては馬に失礼なほど興奮!!


さあ1枚目、
北海道は蘭越の「キタワセ」の新蕎麦。


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おおー
見た目からして何やら迫力が。
黒みがかり、ビシッと緊張感のみなぎる輪郭線を描く蕎麦は
いわゆる眠庵らしい優しい風情よりも
やや枯れた凄みを感じさせる。
これが新蕎麦と言われてもあまり実感がわかない。
たぐりあげればムワァー!!
もう嗅ぐ方だってこれ以上無理というほど濃厚なかぐわしさである。
新蕎麦のフレッシュな香りというのとはイメージの違う、力強いたくましい香りだ。
味わいも強烈なまでに濃く、1枚目で完全にノックアウトされてしまった私。
ちょっとちょっと、1枚目でこんなすごいの出しちゃって、
あとはどうするんですか!




2枚目は茨城。
08年、2年熟成の「常陸秋そば」である。

RIMG2431.jpg

1枚目の北海道蘭越の後だと
ぐっとふっくら、空気感を感じる姿。
そして、その香りのふくよかさと言ったら!
たまらなく豊かな、最高級の白米を思わせるような甘い穀物の香り。
茨城の肥沃な大地が目に見えるようだ。
そして口に含むと、ふわあっと香ばしさが広がり、
しっかりとした味わいと甘さが溢れ出してくる。
まさに常陸秋そばらしい「足りぬもの無きバランスの良さ」を
最大限に楽しめる見事な蕎麦だ。
その上、このコシ加減はなんなのだ。
「歯を受け止めてくれる」感覚。
弾むようなコシではなく、ふっくらやわらかく、受け止めてくれる。
はああ・・・夢か現か。




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3枚目は長野。品種は信濃1号。
密度の濃そうな、しっかりとした印象の肌である。
たぐり寄せて、ぐにゃり。
蕎麦が、ではない。私がである。
この香りの濃厚さ、かぐわしさ!
1枚目で「嗅ぐ方だってこれ以上無理」と書いたが
本日の眠庵はこの爆発的濃厚レベルがスタンダードらしい。
何がどうなったらこんなことが出来るのか。
脳に蕎麦粉を点滴されたかのように、私は早くもトランス状態に陥り
細部まで味わう余裕がなくなってきた。
これは・・弾力が非常にしっかりと、コシが・・
嗚呼もうどうでもいい。
おいしい〜〜
濃い〜〜〜
香ばしい〜〜〜





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4枚目は徳島の在来種。
3枚目との間にお隣の方とお話したりしまして、
すっかり正気の世界に帰ってまいりました。
気持ちも新たにお迎えした徳島、大好きな産地であります。
姿は、眠庵らしいやさしい風情でありながら、
またしても私をぐにゃぐにゃの骨抜きにしてしまう激しい魅力をたたえたお方。
この、200%の濃厚なかぐわしさ。
1枚目から3枚目まで「これ以上ない程濃厚でかぐわしい」と吠え続けてきたが
驚くなかれ、これ、今までで一番、全てが濃いです・・
「あ〜〜」と極上の温泉に浸かったじいさんのような声が聞こえた。
と思ったら私であった。
しかし周りのお客さんも、皆この徳島の美味しさに夢中!
眠庵万歳 。しあわせだあー





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5枚目は福島、品種は「会津のかおり」。今年の夏蕎麦。
福島は「お酒が濃厚で蕎麦があっさり」という
比較的私には向いていない地方である。
(もちろん例外はあり、驚かされたこともあるが。)
なめらかでクリーミーな印象の明るい肌と
直線的なラインに凛とした品の良さを感じる蕎麦である。
手繰り上げると、やはり。本日の蕎麦の中では一番香りは淡く感じる。
甘みもあっさりめ。
しかし噛みしめるとじわじわと、
味わいが追いかけてくるのが東北らしい蕎麦だ。
時折、感じたことのない、
不思議な薬草のような香りも微かに混じってくるのも面白い。
4枚目まで濃厚スペシャル続きで全力疾走し続けた彩子オー、
ここで一旦福島の空の下、のんびり日向ぼっこの心持ちであります。




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「えーっもう6枚目?!」とがっかり声をあげ苦笑されました。
周りの方々はお酒やおつまみをたしなみつつお蕎麦を楽しむ大人の方ばかりなので
6枚目ともなるとお腹も満ちてきているご様子。
朝からこの八種の蕎麦のみに焦点を合わせて生きてきた私は
枚数を重ねるごとに蕎麦食いハイになり
早くもこの夢の終りを心配するほど楽しくてたまらないのだが・・

6枚目は富山、八尾在来。去年の蕎麦。
香りからして甘い!
この上なく豊かな、ふくよかな香りに
食べずとも何分でも恍惚としていられそうだ。
口に含めば舌の上に溢れ出す穀物の味わい、甘み。
コシ加減も素晴らしい。
2枚目の茨城・常陸秋そばでも感じた「ふっくらと、歯を受け止めてくれる」感覚。
あの茨城よりも微かにしっかりとした弾力を持ちつつも
同じ感覚がこの富山にもある。
絶妙としかいいようがない。




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こう立て続けでは読んでくださる方も
そろそろお疲れではないかと心配でありますが
食べた時はそれこそ駆け抜けるばかり、
あっという間の8枚の夢でございました。

7枚目北海道、去年の倶知安の蕎麦。
来た来た来た、
やってきてしまいましたよ、例の大胆不敵なヤツが!

これはこの店において今まで何度もひっくり返らされている、
唯一無二の暴走族蕎麦。
赤黒く密度濃く、見るからにどっかりとたくましげな姿。
箸先に手繰り上げただけで、大袈裟でなく「ギャー」と叫びたい気分。
蕎麦じゃないってば、これ!
何故こんな素朴な穀物が、こんなにもこってりとした
ビーフジャーキーのような熟成感のある香りをふんだんにまとい得るのだ。
噛みしめてまたびっくり、歯にニチャとまとわりつくような密度の濃さである。
その上強烈なまでに濃厚な香りと味わいが
最初から最後まで途切れることなく最大値のまま続くのだから
これにノックアウトされずにおらりょうか。
あなた・・ほんとにお蕎麦?





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いよいよ最後の一枚。
8枚目はいつもフィナーレを飾る福井。大野在来。
福井らしい美しい緑色も、暴走族倶知安のあとでは
より一層フレッシュに、目にまぶしく映るというもの。
淡くほんのりと浮かぶ、橙色の影のようなホシも
またたまらなくよい景色である。

手繰り上げると、んん〜
ふんわりと、香りが豊か。甘い。
ふっくらとした女性を思わせるような、美しい香りである。
噛みしめるとジワッと広がる甘みと味わいが何とも嬉しい。
はああ〜やっぱり福井はいいなあ、美味しいなあ。

しかしいつもは一際輝いて魅力的なはずの福井なのに
今日は全てがあまりにも物凄いレベルの高さだったために
福井がさほどは目立たなかったのには驚きであった。
そう告げると店主は「今日の福井はいつもほどいいのではないので・・」
と説明してくれたが、いやいやいや・・・・
全部が、美味しすぎましたよー!


今日のお蕎麦。
あまりにもどれも素晴らしくて、なかなかどれが一番とは言えないが
強いて言えば、徳島。
いや茨城も。
うーんやっぱり福井は良かった、となかなか決められない。


次回が今から楽しみ!

ごちそうさまでしたー!






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2010年07月19日

神田「眠庵」(八種もりの蕎麦会)


昨日は、恒例の眠庵「蕎麦会」へ。
産地の違う八種類の蕎麦を食べ比べられる、
それはそれは楽しい会。


毎回楽しみすぎて、体は前日から準備態勢に入り
最近めっきり小さくなったはずの私の胃も、
この時ばかりはやる気と意気込みが人にバレる程
見違えて元気である。


トップバッターは何と珍しくも、
埼玉・三芳町の蕎麦。
浦和の気鋭店「庵 浮雨」の店主の経由の玄蕎麦なので
庵 浮雨では食べたことがあるが
この店では初めての蕎麦。

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確かに。こんな蕎麦この店で食べたことありません。
やや粘土系の淡い香り。
そして何よりこの輪郭線のクッキリハッキリさが
この店においては新鮮である。
埼玉産だが品種はキタワセ。




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お次は宮城、去年の常陸秋蕎麦。
ゆるやかな太めで、面白いことに香りが埼玉に似ている。
こういうのが、面白い。
蕎麦の味は素材の味が一番だが、
素材だけですべてが決まるのではもちろんない。
打ち手にも依るし、気候にも依るし、同じ打ち手でも
その日の「ムード」のようなものを感じることがある。






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3番目は去年の鹿児島。
この蕎麦、品種名が「春の息吹」というのだそうな。
なんと美しい名前だ。
最初のインパクトは淡いが時間が経つにつれ
秘めていた力強さを放ち始める。
すこし置きたいので
なるべくゆっくり食べたいのに、口が、勝手に!!





ここまでいつもの蕎麦会に比べると
やや品の良い味わいの蕎麦が続き、
私もそれほど興奮せずにきちんとした女性としての自意識の元
椅子に座っていたのだが、
4番目の徳島がやってきて、突如緊急スイッチが!!
これ、見るからにものすごく美味しそうではナイデスカー!!

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粗挽きの肌に揺れるかすかなかすかな陽炎のようなホシ。
眠庵の蕎麦のラインには独特のやさしい素朴さがあるが
これはまた、素朴さと繊細さのバランスが
うっとりするような風情を醸し出している絶景蕎麦である。

出てきた時から「あなた、美味しい!」と怪しい占い師の如く
蕎麦に宣告した(?)私であったが、予言は的中。
今日一番の味の濃さ、野趣に富んだ香りの濃さ、
それにぼんやり酔う私を微かなジャリ感が時々撫でていく。
ひゃー たべたくない なくなっちゃうから 
あっ たべちゃった





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5番手は長野、品種は信濃一号、08年もの2年熟成。
念のため、眠庵においての「熟成」とは
打ってからしばらく置いておくあの熟成ではなく、
玄蕎麦を湿度温度管理しつつ寝かせておく
「玄蕎麦の熟成」である。
この長野、見た目はすんなりと品が良いが
大変に個性的なムニュと伸びるような歯ごたえを持っている。
香りは強烈ではないがその歯ごたえを楽しむうちに
現れてくる味わいがなんとも美しい。
信濃1号と聞くと必ず「はーっち時ちょうどのーーっ♪」と
歌い(叫び)たくなる自分がいることは、
まだ誰にも話したことがない。





6番手。もうこの辺から私の心はお通夜です。
だってだって、あと3枚で終わっちゃうの。ちーん。
もう既に300gの蕎麦をたいらげているはずなのに。
全然後ろは顧みない私はなんて前向きなんだろう。

6枚目と7枚目は北海道の個性派蕎麦食べ比べという
店主の楽しい演出。
これは陸別の06熟成。品種はキタワセ。

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箸先で軽く驚く。確かに変わった香り!
「あっ こういう香りかな?」と感じた瞬間
何だか別の方向から違う要素の香りが次々と浮かび上がってくる。
かすかに香ばしく、かすかに生々しく、かすかに優等生で
かみしめた味わいはまた何とも言えず深い。
ああ、こんな美味しさにも出会えるなんて。
しあわせだなあー





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そしてこちらが「北海道個性派蕎麦食べ比べ」2種目。
もう見た目からしてものすごい、
倶知安の蕎麦、品種は牡丹である。
この龍のように小回りのきく自由自在なライン、
赤みを帯びざらついた肌。
刺青の龍がこちらをニヤリと見やったような迫力ある蕎麦である。
これは今年この店で何度もお目にかかっている、
あのとんでもない、次元違いの暴走族蕎麦のマイルド版の玄蕎麦だとか。
(前回はビーフジャーキーの味がしたというあの例の蕎麦である)。

おおおお、確かに。
あの時の強烈な衝撃を薄めたような味わい。
でもまだまだ十分強烈である。
ビーフジャーキーのような野蛮な香りもはらみつつ、
大地の力強さを感じる香ばしさ、甘さに富み
こういうのを「楽しい蕎麦」っていうんだろうなあー
面白い!楽しい!




そしてファイナルは
この蕎麦会でいつもトリを飾る「福井」。

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この福井、いつもはその見た目といい香りの濃厚さといい、
図抜けた魅力を持った蕎麦なのだが
今回はいつもよりかなり品の良い印象。
しかもあの倶知安の強烈異次元蕎麦の後では分が悪い。
でもやはりこの蕎麦会は福井でしめたいし、
この福井への私の愛は深いのだ。




はああー
眠庵の蕎麦会の帰り道は、いつもちょっと寂しい帰り道。

だって次の蕎麦会が
一番遠い夜だから。








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2010年07月02日

神田「眠庵」(一番好きなお蕎麦屋さんの・・・)



蕎麦に関しては、
できるだけろくでなしな浮気者でありたいと願う私には
「一番好きなお蕎麦屋さん」なんて到底決められない。


でも「一番好きなお蕎麦屋さんのおつまみ」は
決まってしまっている気がする。


神田「眠庵」の、「おから」。


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これについては愛が深すぎて何から語っていいかわからないが、
とにかく蕎麦前のつまみとして
私にとっては最高の「名品」である。


おからといえば、豆腐の製造過程で豆乳を絞った後のかすを煮たものだが
ここのおからは一般的に想像されるものよりかなり個性的。
それもそのはず、豆腐屋でもないのにこの店のおから、
「自家製」なのだ。


眠庵では「自家製豆腐」を大豆を煮るところから作るので
当然この「おから」も「自家製おから」なのである。


とにかくこのおから、形状はだいたいおからではあるが
しっかりとした食感といい、濃厚なうまみといい
おからというより大豆をそのまま食べているかのようである。


しかも珍しいことに「眠庵」の「おから」は全く甘くない。
台所に砂糖がないという稀有な家に育ったのが幸か不幸か、
お店などで出会うひじきやおから、煮魚などは
苦手なことが多い私には驚愕、感激の存在。


素朴かつ濃厚な大豆のうまみが
出汁によってすっきりと洗練され、
実に澄んだ美味しさに仕上がっている。

温度もまたいい。
おからであるのにしっかりと冷やされ
それがまたその澄んだ味わいを際だたせるのだ。
ちんまりした小鉢にぎっしりたっぷり盛ってくれるのが嬉しい限りなのだが
食べ終わって「オカワリホシイ・・・」と思ったことは一度や二度ではない。
と言うより毎回である。
しかし何分この後にお蕎麦さんと約束がある身であるから
そうそう好き放題もしていられないのが辛いところである。



絞りカスであるおからに
これだけ濃厚なうまみを残しておきながら
この店の「自家製豆腐」はこれまた濃厚な味わい。
濃厚と言ってもぎっしり系の濃厚でもクリーミー系の濃厚でもない。
食感はしっとりとやわらかく、
クリーミーというよりはむしろあっさりしているのに
「素朴な豆の味わいが濃厚」なのだ。


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この豆腐のファンは多いらしく、
一人で来て「倍豆腐」、「3倍豆腐」と注文する人を目撃したことも。
私も「倍おから」、やってみたくなるではないか。



そしてこの店の、蕎麦である。

眠庵では毎日お蕎麦を産地違いで二種打っているので
「二種もり」を頼むのが私の定番。

本日1枚目は「徳島」。
その鮮烈な魅力たるや。

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先程私、「おから」への愛を語ったような記憶がありますがね。
おからは、所詮おからですから。

この「徳島」・・・
箸先に香りを寄せただけで、
そのまま後ろに倒れたくなるような、恍惚のかぐわしさ。
(いや大袈裟でなく、
 これを香っては倒れ、香っては倒れということをやっていいというのであったら
 私は何十回かは飽かずコントのようにやっているに違いない。)

食べ始めるのが惜しいような、
鼻先でずっと香っているだけでも恍惚の蕎麦だが
口に含めば、しっとりとやさしい歯ざわりの内側から、
滋味溢れる濃厚な味わいが豊かに口中を、そしてわたしの脳内を染める。

何をどうしたらここまで強烈な魅力になるのか知らないが、
「大好きですよーーーー!」
と愛を叫びたいような素晴らしさ。
しかしカウンターの一人客である以上、
どこか苦しいのかというような斜め体勢で
美味しさにしびれているしかないのだ。



そして,本日2枚目は、先日私を腰砕けにした「北海道」。
これが・・・熟成でもないのに熟成以上の暴れん坊。
とにかくその玄蕎麦からしてとんでもない蕎麦なのだ。


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今日もひとたぐり、箸先で香っただけでびっっくり!
び、ビーフジャーキーを思わせる香りがします・・・・

食べてみればもちろんビーフジャーキー味ではないが
それでも「こんな味のお蕎麦もあるのか!」と驚くような、
これまた濃厚な味わいである。
まあこれだけ個性的な玄蕎麦にはなかなか出会えないそうなのだが。




いつ行っても、
違う空の下、違う畑で育った蕎麦を味わえる楽しみ。


今日は私行きませんので、
どなたか行ってどんな蕎麦だったか教えてくださーい(^o^)







posted by aya at 23:44 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月18日

神田「眠庵」(帰国一番蕎麦!)


昨日は10日以上ぶりの蕎麦断食明け。

いやあーーーー

骨の髄まで、染み渡ったです!!


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わたしの愛する栃木の、スモーキーな香ばしさ、
ざらつきつつもしんなりとやさしい舌触り。




そして昨日は例の北海道にありつけてしまった。

・・・何なんですかあの強烈なパワーは一体。

香りも味わいも
「あなた本当にただのお蕎麦さん?」
と訊きたくなるくらい、熟成ばりの濃厚さ。
もちろん熟成ではないのにである。


ムワワワワァ〜〜〜と濃厚な箸先の香りは、
濃厚なだけではない。
香ばしいだけではない。
嗅いだことのない荒々しいまでの力強さを持っている。
脳の奥に鋭く届くような、恍惚のかぐわしさ。

カウンターで一人座りつつ、この時点でもう私は
「はひゃ」
とか変な声が出ている。


そして口に含んだらあなた。

まだわたし噛んでません。
舌の上に乗せただけです。


それだけで、舌中が口中が
この上なくふくよかな、濃厚なお蕎麦の味で染まってしまうという、
どうにもこうにも唯一無二の蕎麦。



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「1本が10本分くらいある!」
とか意味不明の言葉を叫んだ私を無視してくれた隣のおじさま、
ありがとうございました。
「こちらのお蕎麦には1本1本にそれぞれ10本分くらいの
強烈な力と味わいが漲っております」と言いたかったのだが。

あそこまでグデングデンになって椅子から落ちなかった私、
よくぞ頑張り果せた。



この北海道。
その素材そのものが確かに凄い蕎麦なのだが、
打ち手次第では非常におとなしい味わいに
仕上がったりもするようで。




穀物が持って生まれた力をそのまま爆発させるも、
ちょいとブレーキをかけるも自由自在。


拙著において私が「教えたくない」と本音を漏らした
神田の路地奥、小さな隠れ家。



東京には、「眠庵」があるのだ。










posted by aya at 21:26 | Comment(5) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月30日

神田「眠庵」(Roller Coaster of Soba!)



ウ〜〜ワ〜〜〜〜





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落っこちちる〜〜〜〜


美味しすぎて何が何だか
わからない〜〜〜





8回転のスーパー・ジェットコースター、
毎回息も吐かせぬ大回転の連続に嬉しい悲鳴なのだが
今回は比較的粒ぞろいの優等生揃いのため静かにうっとり・・・のはずが
最後から2番目、北海道牡丹さんの強烈なこと!



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色はなんとも赤裸々っちゅうか赤兎馬っちゅうか
大胆不適な赤さ。


そして箸先にたぐった香りといったら!
アナタ・・・ほんとに蕎麦?と聞きたくなる程ものすごい個性。

コーヒーのような、甘く香ばしい香り。
噛みしめるとまた香りからの想像を軽く裏切る
不思議な草のような?味わいが濃厚にひろがる。
何せ7ロール目、もうこのあたりいい加減
あたまぐるぐるトランス状態で食べていたので
感じ方もおおざっぱだが、とにかく驚くほど個性豊かで楽しい蕎麦だった。




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ラストロールの福井は、北海道の後という演出のおかげで
美しい緑がまぶしかったこと!



は〜〜〜



楽しかった。



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2010年04月13日

神田「眠庵」(蕎麦てえ奴は・・・)



私は今日見た。


いや、実際見たのではないが、
はっきりと目に見えた気がした。

私が蕎麦を食べ、夢中になっている間に
私の体に起きていたこと。



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ひとたぐり。

箸先からこぼれるトップノートが、私の脳の奥を突く。

水の輝きをまばらにまとう、ざらついた肌の究極美。

その恍惚の眺めに誘われるまま口に含めば、
素朴な肌が舌に寄り添い、歯に触れたそのコシの限界までの優しさ、たしかさに驚く。

ふくらみ続ける香りとじんわり舌にひろがる味わいに、私が染まる。




その時見えたのだ。


光り輝く宝物のようなものが、私の胃の腑に落ちてゆくその感覚。




あんまり書くと変態としか思われなくなりそうなので控えめに書くが
とにかく私は、その前に蕎麦前もかなり食べていた。
お酒も少しだが飲んだ。


それらを食べている時は何も感じなかったのに、
蕎麦を食べはじめたら、口の中だけではない、
香りや味を感じる首から上だけではない、
蕎麦という愛しいものが食道を通って胃の腑に落ちてゆく感覚が
はっきりと目に見えるように感じられ、
それがたまらなく、全身に染み渡るように気持ちよかったのだ。

(この文章、実は何度も書き直した。
正直に書くほど、我ながらおかしな世界の文章になってしまい(^_^;))



ぐにゃんぐにゃんに蕎麦酔いながら、
私は心の中で何度もつぶやいた。

「全く、蕎麦てえ奴は・・・」





口の中で香りや味がおいしいだけでなく、
食道でも胃でも美味しさにしびれてしまった、
蕎麦と私の新たな記念日であった。




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posted by aya at 22:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>千代田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする