2011年06月26日

福岡・天神南「手うちそば 両国」


福岡・「天神南」駅上の国体道路沿い。

えーと、たしかこのあたりなのだが、
お店は何処に・・


おお、靴屋さんの上に「手うちそば 両国」の文字発見。


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他にも小さな看板がいっぱいあるところを見ると。
このビルの上に飲食店フロアがありそうだ。


「靴のうめや」の横の階段を上がり・・






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え。


何やら予想外の眺めですよ。
はるか遠くに「手うちそば 両国」の文字。

あのあたりがお店かな?

近づいてみる。



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んんん〜?

お店はいずこ。
更に奥?




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あったー あれか!
しかしどんなお店なのか・・・
(マンションの一室の将棋クラブのようなビジュアルイメージが・・・)


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びっくり、中は別世界。
木で囲まれた、ムードのあるインテリアである。

瓦を組んだ壁や天井のタイル飾りも
とてもお洒落。


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ここは今回ご案内くださった博多ガール美雪さんのおすすめでやってきた。
美雪さんのお友達の蕎麦好きさんのお気に入り店らしい。
そのお友達おすすめの蕎麦が・・メニューにない?

と、思ったら、壁にありました!

素朴な文字で、

「黒切太打 丸抜きを粗びきした蕎麦粉100%の太打」

わあー
ではその「黒切太打」と「ざるそば」をください!




「黒切太打」

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キター。

名前に違わぬ黒さ太さ。
ふんだんに散りばめられたホシ、しっとりとした肌に揺らめく白い陽炎。

うっとりと目を細めつつたぐりあげ・・

おおおおいしい・・・!!

期待をさらに超える香ばしさ。
深く力強い、大好きな「黒い香り」だ。
こういう黒々粗挽き系の蕎麦の香りにもいろいろあるが
この「黒切太打」の香りは、ただただ目を閉じるしかない芳しさである。

口に含むと、思いのほかやさしい舌触り。
しっとりとした粗挽きの肌から野趣あふれる味わいと甘みが溢れ出す。

今日この 「黒切太打」に出会えて本当によかった。
美雪さんもお友達さんもありがとう!
この店は以前から気になってはいたが
「黒切太打」の存在は知らなかっただけに感謝もひとしおだ。



「ざるそば」

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続けて持ってきてくれたので二枚が私の前いっぱいに並んでしまい
なんだか大食いの人みたいじゃないですか〜(今さら何を)

もう「黒切太打」で満足しきっていた私、
のんびりおおらかな印象の「もりそば」を
すっかりくつろいだ気持ちでをたぐりあげ・・

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ええええー


大変です、これまた素晴らしく美味しいではないか。

ここは「黒切太打を食べてこそ」の店かと思いきや
この「ざるそば」のかぐわしさ、味わいの深さ、甘さ。
「両国」さん、なんて素晴らしい・・・



今までは奥さんらしき女性が蕎麦を運んできてくれていたが
店がすいてきたのか店主がニコニコしながら
「はい。太打は、これもつけてみて」
とこれを置いて行ってくれた。



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お醤油ではありません。
なんと、黒みつ!

確かに、デザートメニューで「黒みつ&きなこかけそばがき」なんてのはたまに見るが
蕎麦切りにつけるとなると新鮮。


でもね、
「黒切太打」を美味しく打ちすぎた「両国」さんのせいですよ、
私が「最後に残った5cmくらいの切れっ端」にしか黒みつつけられなかったのは・・
(お蕎麦だけで食べるのをギリギリまでやめられなかった)


うーん「また来たい」お店だらけで、
福岡、困った街だ。









posted by aya at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 九州の蕎麦>福岡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月24日

福岡・祇園「信州そば むらた 」


おいしいものでいっぱいの楽しい街、福岡。
出会う人々も明るく親切で美味しいもの好き。
そしてここはなんと言っても名高き小麦粉圏である。

土地の人代表、ベーシストSeigo氏によると、
全国的に「博多ラーメンの街」と思われている自覚はあるし
博多人たるもの、誰もがとんこつラーメンにゃ一家言あるのだが
実際は「一番好きなのはラーメンではなく、やっぱりうどん」
という人が圧倒的に多いのだそうだ。
私はついぞ食べなかったが福岡のうどんてとてもやわらかいんですって?
(蕎麦で忙しくいつもその土地の名物を食べ損ねて帰る私)


魚が美味しくて、モツ鍋も大人気で、
しかもあの天下の博多ラーメンを超えるほど
うどんが愛されている街ですから、
もはや蕎麦が入り込む隙なんてほとんどないのではないか?


今回も私と一緒に何軒ものお蕎麦屋さんに行ってくださった
福岡県人の皆さんが口を揃えて
「福岡にも美味しいお蕎麦屋さんがあるって初めて知りました!!」
と言ってくれたほど、お蕎麦屋さんの存在は地味らしい。

しかしそんな中でもかなり知名度が高いのがこの
「信州そば むらた」である。
え、福岡で信州そば?なんて思うなかれ。
東京には博多ラーメン屋もモツ鍋屋も無数にあるし
日本中にニューヨーク・カフェがあるではないか。

冷泉町の裏通りで一際の存在感を放つ、
どっしりと趣のある構え。

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大人数ゆえここは楽しく「厚焼玉子」を分け合う。

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甘さも程よく、美味しい美味しいと皆に大人気。
奥の座敷席でのゆったりしたひとときを
こうして写真でちょっとだけ紹介すると、
なにやらやたらしっとり落ち着いた店のように見えるかもしれない。
たしかに店構えはあの趣だし、
最近リニューアルしたらしいメニュー表なども洗練の雰囲気なのだが
壁に張られたメニューを見ると途端に何だかなごんでくる。


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「君の名は・・・ビーフコロッケ 博多で一番美味しい 1ヶ300円」
「博多で一番おいしい親子丼」
「博多で一番おいしいぜんざい」
「大将出身北九州名物 肉うどんそば 一番人気」

やる気満々なコピーが可笑しくて一同注目。
そしてグルメで陽気な博多人、
「えー、博多一なんて言われたら、他にもおいしい店知っているから、食べとかんと!!」
としっかり乗る。親子丼を頼む人、ぜんざいを頼む人(^o^)。
やっぱり福岡、楽しいなあ〜

ここは天ぷらも人気のようだし
丼物も種類が豊富なのに
蕎麦のメニューも「もり」「田舎」「十割」とあり
それぞれに「小もり」「もり」「大もり」と
サイズが選べるようになっているきめ細かさ。

それはなんとありがたい、と
「小もり」「田舎小もり」「十割小もり」
を頼むことにした私。


「小もり」

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「田舎小もり」

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一枚ずつやってきたのだが
食べているうちに全部が揃ってしまい
絶景かな三色の眺め。

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「十割小もり」

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それぞれに色や肌の質感の差こそあれ、
どの蕎麦も細切りの繊細な食感。
涼やかに流れるようにつるつるしている。
しっかりしめられているせいもあり香りはごく淡いのだが
「田舎」は食べているうちに甘さと香りが深まってきた。

あまり信州そばっぽくないという気がしないでもないが
特にそれを求めているわけでもないので逆に非常に興味深く、面白い。

グルメな博多っ子に長年愛されてきた蕎麦は
こんなふうにひんやりつるりと、粋な喉越しなのだった。








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posted by aya at 22:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 九州の蕎麦>福岡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月21日

福岡・薬院「蕎喰いまとみ」


6月6日、ライブ2日目のお昼。

福岡に行ったら絶対!と思っていた「蕎喰いまとみ」に
なんとバンドのメンバーやスタッフの皆さんと
連れだって行って参りました〜

いやー、なんだか皆さんを巻き込んでしまったようで恐縮の限り・・
しかも最初からハシゴ予定でやる気満々だし(^_^;)!
「蕎麦屋のハシゴ」ということ自体がみなさん初めてということで(それが普通ですね)
ありがたいことにたいへんワクワクしてくださっております。

「薬院」駅から住吉通りを東へ行った右側、
東映ホテルの裏あたり。

店が近づいてきたら
「おおおっなんか高遠さんの速度が!?」

は、ハズカシイ
お店が近づくとうれしくてつい競歩状態になっちゃいまして〜(≧∇≦)/


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さて名店への期待と2軒ハシゴということをふまえ
知的な皆様は手堅く「せいろ」をご注文。
その中で

「ハイッ『せいろ』と『限定手刈り天日干しの挽きぐるみ(手挽き)』ください!」

いいんです、胃がはち切れようとそれは東京に帰ってから縫いつなぎますから!
(今夜のライブはどうするのか)

福岡でたぐれるだけでも嬉しいのに、
昨日一日お蕎麦食べていないので、もうすぐお蕎麦に会える喜びもひとしお。
嗚呼このしあわせを胸にとどまらせたい。


じゃん!

「せいろ」を汁なしのおかわりにしたため
「限定手刈り天日干しの挽きぐるみ」が先にやってきた。

水上村産と椎葉村産の手刈り天日干し蕎麦。
こちらせっかく手挽きなのにメニューには手挽きと書かれていないので
「い、いいんですか!」
とおせっかいな心配をしたくなってしまう。


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(お向かいはピアノの林さん♪せいろにニッコニコです)

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おお・・
黒々とうずたかき小山盛り。
予想を超えた粗挽きの眺めに吸い込まれる。

いかにも香ばしい香りがムワァ〜と漂ってきそうな眺めだが
箸先で香りを寄せてびっくり。
人生初、「もあ〜と、なんとなく生暖かい香気」が迎えてくれたではないか!!

無論「あつもり(冷水で全く締めないあたたかいもりそば)」ほどではないが
人肌よりは少しあたたかい空気が
深く香ばしいかぐわしさにしっかりと染められて
私の脳を喜ばせる。

口に含むと見た目の通り、重すぎないやさしい食感、
ザラ粒の粗挽きの肌の中から溢れ出る力強い味わいと甘み。
お、おいしい・・・すばらしい・・・

うーん福岡第一発目がこれでは、
先々が楽しみすぎるではないか!

こちらがおかわり(汁・薬味なし)で頼んだ「せいろ」。
先程から周り皆さんが食べていたので
遠くから姿はチェック済みだったが・・

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うわあー

こちらもまた、限界まで締めていません。
それだけにかぐわしさもひとしお・・・

「限定手刈り天日干しの挽きぐるみ」よりも
フレッシュで澄んだ香りが、ふんだんに漂ってくる。

食感は繊細でやさしい印象で、まろやかな風味がまたたまらなくいい。


何より、同行の皆さんが美味しい美味しいと喜んでいるのが嬉しかった!
このお店は地理的にも便利だし、また是非来たいなあ。

とは言えリハもあることだしゆっくりもしていられず。

さあっ2軒め、行きましょう〜〜〜(^o^)



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posted by aya at 11:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 九州の蕎麦>福岡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする