本当に久しぶりの五(いつつ)さん!
実はこの店については、個人的にものすごーく悲しい思い出がありまして・・・
以前この店への思いを筆に漲らせまくり、例によってウザ長いブログで
長々と愛を叫んだのが、なんと書いた3日後にアプリの不具合で
書いたものが全部写真ごと消えてしまったのだー!!
もう、どんだけ落ち込んだことか・・・
たかがブログがひとつ消えただけで?とお思いかもしれないが
それだけ私は毎回全力で、
魂を迸らせて愛を捧げるようなブログを書いていたのだ(ますますウザすぎ!笑)
なので当時の思いは私の胸の中にしか残っていないが
この美しい店への感激はいつ来ても全く変わらない。
なんたって私は和久傳のお料理がだーいすき!
手打ち蕎麦屋さんがだぁーーいすき!
だから五さんのことは大好きに決まってるのだ。


1階は和菓子などの販売コーナーで、客席は2階。

窓から見えるナンキンハゼが
大きな映画のスクリーンのように、ここのインテリアの主役。
夜の「五(いつつ)コース」は3800円。
そこに単品をプラスすることもできる。

本日一品めのメニューは「たけのことワラビの若竹煮」に変更だそう。
他のお蕎麦屋さんではまあお蕎麦さえ食べられればいいので
オプション追加などはあまりしなくてもいい慎ましい私だが
(いや慎ましいんじゃなくてお腹の余裕があれば蕎麦お代わりまたは2軒目を狙ってるだけなような笑)
なんてったってここは愛する「和久傳」なのである!!
どうしたって欲張りたくなる!!
てなわけで、口頭で案内された本日のメニュー
「鯖すし」
「いわしすし」
「桜海老天ぷら」
「ふきのとう天ぷら」
も頼んじゃいまーーす!!
オーダーしただけで笑いが止まらないくらい嬉しすぎるぅー!!
⚫️コースメニュー「たけのことワラビの若竹煮」

椀に心を埋めてまずお出汁を一口。
脊髄を染めるような美味しさに感激ーーー!!
たけのこの煮具合も、
味を十分に染み込ませつつ新鮮なカリッと感が残されていて最高。
ワラビを入れることでなんとなくトロッとして、
そこに山椒の香りが素晴らしいアクセント。
このなんとも言えない、全体にとろみがあるわけではないのに密な感じは何なんだろう。。
と思っていたら、なんと秘密はお出汁にありました。
昆布出汁+蛤出汁でお塩はほとんど入ってないとか。
なーるーほーどー!そういうわけでしたか♡
⚫️コースメニュー「鯛の昆布締め」

なんたって私が世界で一番好きなお弁当は和久傳の鯛ちらし弁当♡
となればこの昆布締めへの期待はどうしても、とてつもなく大きくなってしまう。
そしてそれを全く裏切らない美味しさ!
昆布の深い旨みとねっとりとした質感が最高すぎる。
この柑橘は?と思ったら完熟のすだちでした。
⚫️単品追加メニュー「イワシすし」

酢で〆たイワシのお寿司。
この美味しさが度を越していたーー!!
大ぶりの脂ののったイワシの美味しさが、ガツンとしつつバランス最高の酢の旨みで
とんでもなく美味しい天国の味になっている。
なんですかこれは!?
お蕎麦の前に私をこんなにメロメロにするのはやめてもらえますか!?(笑)
これ10個食べてお蕎麦食べなくてもいいかもとか思っちゃうじゃないですか!(笑)
聞けばこの時期の富山のイワシはホタルイカをたらふく食べて太っていて最高なのだとか。
そんなの聞いただけで美味しそうだが、ここのイワシ寿司はレベルが違う。
おおおおおおいしすぎるぅ〜〜〜〜〜〜
⚫️単品追加メニュー「鯖すし」

何たって私は鯖を愛し過ぎて一生分食べてしまい
アニサキスアレルギーになったアホ女。(アニサキス症ではないところがポイント!笑)
和久傳の鯖すしなんて期待がもう北斎の神奈川沖浪裏並みになってまいますが
一つ前のイワシすしが最高過ぎてもうそれを超えることはないだろな・・・
と控えめな期待を持ってパクリ。
いっっやああーーーーー!!
大変失礼致しました。
こちらもとんっでもなく美味しかった!!
まず周りの昆布のおいしさが尋常ではない。
鯖は今の時期ゆえ脂こそ乗っていないが、それが何?ってくらい
恐ろしく美味しい。
酢の効かせ具合、ご飯とのバランス、派手さのない、しみじみとした
鯖すしの完璧なる完成系。
参った、あれだけ絶品だったイワシと甲乙付け難い!!
⚫️単品追加メニュー「桜海老とふきのとうの天ぷら」

繊細サクサク、脂っこさが全くない桜海老の天ぷらも大変美味しかったが
ふきのとうはそれを軽々超えていた。
天使のように軽やかふんわり、もう天ぷらと思えないくらいの世界!
土の上に顔を出した可愛らしい春の香りが
そのまま春風に掬い上げられて雲になってしまったような・・・
アカンもーうっとりし過ぎて言ってることがおかしい笑。
⚫️コースメニュー「蓮根と赤ピーマン」

茨城の蓮根と高知の赤ピーマン。
この蓮根がビックリの一品!!
見た目は綺麗なのにガッツリ焦がしてあるんです。
口に近づけただけで、食べる前からその香ばしさに悩殺されました!!
(香ばしいものと苦いものが大好物の私♡)
目をつぶって食べたらかなり黒焦げでは?ってくらい香ばしいのに
見た目は余裕で美しいというこの魔法。
すっごいわー
ちなみに天ぷらに添えられてきた粗塩は能登の天日干し塩。
キラキラと結晶が輝き、うま味と甘みがめっちゃ美味しいお塩でした♡
⚫️コースメニュー「もり蕎麦」


軽やかふんわり、ハラハラと一本一本が独立しつつ
やさしいコシと素朴な肌感を楽しめる手打ち蕎麦。
滋味を感じる香りは穏やかで味わいも淡め、
もう少し味香りを感じたい気持ちはあるが、
上品なこのコースの〆にはふさわしい気もする。

蕎麦汁がまた独特で
あまり動物性を感じない、どこまでも澄んだ蕎麦汁。
酸味はあるが、
とにかくいわゆる普通の蕎麦汁から全ての煩悩を削ぎ落としたような?(大笑)
澄みまくった味なのだ。
椎茸・・・?じゃないよね?
と思いつつ訊いてみたらなんと!
普通に鰹なのでした・・・
さ〜す〜が〜す〜ぎ〜る〜〜〜〜
奇を衒っちゃいないが普通にやってこの表現力。
「五」の世界、ここにあり!!
関西らしく蕎麦汁はうんと濃いポタージュ、なのだが
ここのはまた泳げちゃいそうなくらい大きな器で出してくれちゃう太っ腹っぷり。

蕎麦粉と蕎麦の切れ端を裏漉しして作っているらしい。
そして食べ終わった後に知った話。
ここ「五」は10年前、
京都「じん六」の店主・杉林隆行さんの技術、玄蕎麦供給協力を得てオープンしたのだが、
何と今日私が食べた蕎麦は、
その「じん六」から引き継いだ石臼で挽いた蕎麦だったそう。
3年前に杉林さんの急逝により突然閉店してしまった「じん六」。
蕎麦に人生を捧げた杉林さんの石臼が、
この美しき「五」で、今日も世界中の人を喜ばせているということ。
(本日私以外のお客様は全員欧米の方でした〜)
気づけば夜も更け、
先程まで映画のスクリーンのようにこの客席の主役だったナンキンハゼも
闇に隠れて見えなくなってしまった。
でもそこにある、見えないものの美しさ。
今日食べた一皿一皿も、目には見えない
とてつもない眼力と腕によって心を込めて作られた
繊細な、本物の世界だっただけに
最後に聞いた話が余計に嬉しく胸に残った。
おまけのおまけの話として、
東京に帰る日の夜に「五」で夕食を食べると
よくないことがひとつだけある。
それは
帰りの新幹線で
「世界一大好きな和久傳の鯛ちらし弁当」
を食べる楽しみがなくなるということ!
悲劇!笑


