2025年10月11日

岐阜・関「そばきり萬屋町助六」


天晴れと言うしかない美意識、その蕎麦、その世界。

今回は大変久しぶりになってしまったが、

ここで過ごした時間のきらめきと楽しさは、あらためて衝撃に近いものだった。


ととのった、美しい外観。

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正面だけでなく、脇には良く手入れされた朝顔が。


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今は本町というありふれた名前になってしまったが、

かつてここは萬屋町という土地だった。


店に入ると、これまた美意識を感じる凛と美しい空間。

以前奥にあった小上がりはなくなっていて、そこここに茶室を思わせる美しい花が生けられている。

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桔梗と、撫子。

額にあるのは店主の娘さんの五歳のときの傑作 !

下段はメニュウ名なのよ (≧∇≦)

心温まる洗練。



美濃和紙の趣もあってここにしかないメニュー本になっている。


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研ぎ澄まされているけど、あたたかい。

いいなあ〜〜 (≧∇≦)




「そばがき」

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ギャーーーーーーー!!

キタァァァーーーーーーー!!!


これは、ぜっっったいに、美味しい!!

全宇宙に私が公約宣言!!

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爆発しそうな胸を押さえつけて香りを寄せると・・・

おおお〜

王道のふくよかさ、滋味深さであります。

しかし!!口に含んでそれはそれはビックリしました。

この甘さは一体・・・!?

こんなに甘みがある蕎麦は初めてかも、というとんでもない甘さ。

しかしよくよく見つめるとそれは甘みだけでなく、強い旨みが下に重なっていることがわかる。


飛騨宮川の蕎麦から店主が引き出した、飛び抜けた味わい。

クリーミーと言ってもいいコクと甘み。

ふっくらモチモチどろペタ〜とした質感の中に感じる大きめの粒感の新鮮な刺激。

この稀有な美味しさ、本当に驚き!!

いっや〜〜 ビックリしましたあー!!

最高!!




「卵焼き」

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「だし巻き」でなく「卵焼き」。

てことは甘いのかな?

東京だと「だし巻き」と書いてあっても甘かったりするのだが・・・

助六のは、全てを削ぎ落とした超薄味!!


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もちろんお砂糖などの甘味は加えず、塩分も限界まで控えてあり、卵の味わいのみが閉じ込めてある。

もう・・・参った。さすがとしか言いようがない。



「天ぷら盛り合わせ」

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うわあ・・・美しいーーーー!!

絵のような美しさとはこのこと。

本物なの?と思ってしまうほど、薄衣から透ける綺麗な野菜の色がカラフルでころころしていて、可愛らしさのある美しさ。


口に運ぶ瞬間、素晴らしく美味しい天ぷらから感じられる揚げたての衣のいい〜香りが・・・

アレ?しない。

シーンと、静寂。

ところが口に入れてみると、ウワーッなんという軽さ!

脂っこくないどころか、羽が生えて飛んでいってしまいそうなほどかろやかで美しい天ぷらなのだ。

衣の香りや味わいはほぼ感じさせず、新鮮な野菜の香りや味わいだけが極薄衣の中に閉じ込めてある。 

ゴーヤ、茗荷、トマト、飛騨高山のすくなかぼちゃなど。

こんなに野菜の味だけが鮮やかに美味しい天ぷらって初めて食べたかもー!


そしてこの「助六」の、そばきり以外のスペシャリティはなんといっても

「そばがきの天ぷら」!!

「そばがきの天ぷら」!!

感極まって2回叫んでおります。

これについては、世界一美味しい天ぷらと言っちゃっいます(※日本一の蕎麦浮気者です)。

口に入れちゃったので単体の写真がなくて誠にすみません(笑)。

薄衣の中から、ほにょんっほにょんとろとろとろ〜ととろけるそばがきのなめらかさ、香り高さ、滋味深さ・・・

もーまっすぐ座ってるのは無理です。。。

これはさー、やっぱり「そばがきの天ぷら」1200円

を単品オーダーすることを

全人類に激しくお勧めいたします!!



「ざる」(栃木鹿沼、夏新、十割)

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ぎゃーーーーーーーーー!!!


もう もう もう

胸が張り裂けそうです


美しすぎて!!嬉しすぎて!!



「萬屋町そばきり助六」の、ざる。

蕎麦そのものの美しさもさることながら、

この高台つきの笊とくり抜きの盆が、唯一無二の佇まいを決定づけている。


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素朴に震える輪郭線、ホシを湛えた肌は、手作りの風情に満ち、蕎麦を育てた人打った人の愛情まで湛えたようなやさしいやさしい姿。

どんな香りかな?とワクワクしまくって香りを寄せると・・・

おっほー!!これはこれは、予想もしないユニークなかぐわしさ。

新蕎麦という印象よりずんと落ち着いた穀物の香りと味わいを淡くふわっとまとっている。

そして何より、やさしさと素朴さのバランスがたまらない肌の質感と豊かなコシが最高!!

あああああああ

しあわせだあ〜〜〜〜



「田舎」(島根・三瓶山)

打って変わってこの迫力。  


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黒々、ずっしりとした田舎蕎麦の姿だが、荒々しさというものは全く感じられない。

全てが計算され尽くされたようにととのった佇まいは、まるで何百年もそこにいる日本庭園の庭石か何かのような静かな迫力がある。

かなりの粗挽きだが本日はこれでも「狙いより細かく挽いた」らしい。 


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香りを寄せると

うおおおおおおおおおお

すっごいたくましさ、力強さ!

大地というより海を思わせるような豊かな有機感を感じる香りだが、咽ぶようなたくましさではなく澄んだ美しさも合わせ持つところが素晴らしいー!

もう食べなくても最高すぎぃーーー!

口に含むとジャッキジャキの殻の刺激とぬったりしたやわらかさのバランスがニクイ。

そしてそこから溢れる黒い味わいの美味しいことってったらアナタ!!

  

あああああああああーーー


助六さんだいすき。。。。。


「円空なた切り」

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キタキタキター!♡

助六ならではのこの楽しい姿!! 


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美濃国生まれの円空和尚がもしお蕎麦を作ったらこんなんじゃないかな、

という楽しい空想から生まれたお蕎麦。  

もうー、助六さんのアーティストっぷりには参っちゃうよぅ〜ニクいなー!(≧∇≦)


粉は先ほどの「田舎」と同じなので同じ味のはずなのに、「エッ本当に同じ?」と確認してしまったほど違って感じる。

こちらもジャキジャキではあるがこちらのほうがやや微粉に感じ、手作りの草餅くらいの(そんな形容詞わかんないだろ笑)ジャキジャキさ。

極太の平打ちなので舌とお蕎麦が出逢える場所が広く、深く抱きしめているような抱きしめられているような満ち足りた幸せ。

軽やかに美しい黒い味わいがたまりゃにゃい〜〜〜〜〜!!♡♡♡


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例によってそばきりに興奮しすぎて結局全然つけられなかった大悪党だが、

ここは蕎麦汁も超絶に美味しい。

おいっしいねぇえぇぇえ〜〜〜〜!!

と爺さんのように唸り続けてしまう、すっきりしつつも深い、それでいてひょいと全てを超えたような美味しさ。

できることならこの美味しい汁にお蕎麦をつけまくって食べまくりたかったが、

それは胃があと2個くらいないとできなさそう。

お蕎麦が美味しすぎるのがいけない!!(笑)



もうもうもう、なにもかもが素晴らしすぎて美味しすぎて

グデングデンの私(※この日は飲んでません笑)に、トドメのコヤツ。


「わらび餅」

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ちょっ


待って何コレ


美味しすぎるんですけど!?


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私が人生で食べたわらび餅の中でもブチ抜けた美味しさ。

しかもなんとこれ、全て手作りなんです!!

あれだけのお料理と数種の蕎麦を打ち分けながら、どこにそんな時間が!?


助六さん、やっぱりフツウの人じゃない。。。


この日はお昼に行きましたが、私夜寝るまでに「楽しかった」「美味しかった」って何回言ったかな?

壊れたおもちゃみたいに言い続けてました(笑)



美濃国萬屋町に助六あり!



ああ

距離を忘れて

またすぐ行きたくなっちゃうんだなぁー・・・









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posted by aya at 17:31 | Comment(0) | 東海の蕎麦>岐阜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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