2022年12月02日

巣鴨「菊谷」(菊谷で、あらきそば!)


巣鴨の「菊谷」さんにて
山形の「あらきそば」さんのお蕎麦に出会うという
たいへん面白い体験をしました。

「あらきそば」と言えば全国にその名を轟かせる
山形・村山市の超有名店。
お蕎麦のみならず江戸末期の茅葺き屋根の建物でも有名で、
山形のみならず「日本の宝」のような存在のお店です。
そしてなんということか、私一度も「あらきそば」を書いたことがないということに
今更気づきびっくり。今年も行ったので近々書きますね〜
(と思っているお店が常に何十軒もある( ̄▽ ̄)  )

「あらきそば」のお蕎麦と言えば、
まな板みたいに大きな板にひろーーーーく広がった
これでもかというゴン太の黒いお蕎麦。
「菊谷」の、東京らしい粋で繊細なお蕎麦と
全然イメージがつながらないのでますます楽しみ。



いつ来ても素晴らしいのです。
巣鴨とげぬき地蔵の商店街のこの風情。

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この可愛らしいお地蔵様にご挨拶してから入ります。

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「菊谷」はお蕎麦も素晴らしいんですが
とにかく酒肴が素晴らしすぎて。
「酒量だけは小鳥」の私も、ここでは飲みたい欲が爆発します!!


「おまかせ酒肴五品盛り」
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私が愛してやまない「菊谷のさばの燻製」を始め
糠漬けやきんぴら、昆布の佃煮、切り干し大根やチーズの味噌漬けなど、
素朴にして最高の酒の友ベストメンバー。


ちょびっと、秋のお裾分けをいただきました。
紅玉とむかごの天ぷら。

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紅玉のてんぷらは前回もいただきましたが
http://ayakotakato.seesaa.net/article/486354633.html
個性があっていいですね〜



お蕎麦は

「益子産常陸秋そば(新そば)」

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箸先から香りを寄せると、
うわああ なんと鮮やかで印象的な香り。
やや野生味を帯びた青く美しい香りプラス、
不思議な甘さがあるのだ。
バニラ・・・まではいかないにしろ、
通常お蕎麦に感じられる素朴さや逞しさのある甘さではなく
ちょっとお菓子的な?上品な甘さ。
(それがだんだん柚子の香りに感じられてきたのはさらにびっくり)
味わいはすっきり澄んでいて、
滑らかな舌触りと余裕のコシでさすが素晴らしい食感。
うーーん、おいしい!!



そして早くも、本日の目玉のお蕎麦です。

「山形・あらきそばの蕎麦粉」
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わっ

わわわわわ 
こりゃすごい!!

やっぱりか!という感じもするし
こんなに!?とびっくりもしちゃう、
「菊谷」ではありえない色、太さ、質感、雰囲気!

まずとにかく、ビビるほど赤いです。
現地「あらきそば」の蕎麦ほどは太くないが
「菊谷」としては珍しいこの太さ。
そしてこの不思議な透明感・・・

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箸先から香りを寄せて思わず声を上げました。
ナンデスカこの個性的な香りはーー!!
まず感じるのはシャープに尖った野生。
それにこの表現は書くたびに響きの悪さで申し訳ない気持ちになるのだが
蕎麦の個性として時々出会う香りの質なので敢えて書くと
カビのような古い墨のような?ひなびた印象の香り。
(しつこいようですが悪い意味でも香りでもなく、新鮮な蕎麦の個性です)
シャープな野生とひなびた個性で、
なんというか、古くからその土地で育まれてきた在来種のような
尊いイメージ、印象を受ける。
(実は在来種ではなく、でわかおりと最上早生のブレンドでしたが!てへっ)
そしてこちらは「あらきそば」さんの方で90メッシュという
超微粉に仕上げられた粉だけあってさすがにつるつる食べられる。
ただ肌そのものはそこまでつるつるというわけではなく
90メッシュと聞くともっとつるんつるんの肌かな?と思っていたので
聞いてみると、粗挽きの打ち粉のせいかも?とのことだった。
へえ〜打ち粉でそんなに変わるんですねえ〜
そして特筆すべきはこの蕎麦の軽さ。
見た目の透明感から少し想像はできていたが
噛み締めると不思議な空洞感のある歯触りなのだ。
ネッチリもぐもぐみたいな重い蕎麦ではなく
実に軽やかな「菊谷」の「あらきそば」だった。




「益子産・秩父在来種」
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うわー
これまた美しい!
めちゃめちゃ好みなルックスです〜
すき!!
私ってばほんとメンクイだわ〜♡(笑)


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やや粗挽きの肌、かすかに震える輪郭線の美しいこと。
香りは大変バランスの良い香ばしさ、甘さ、素朴な滋味を感じるかぐわしさ。
しかし食べると見た目に反してかなりパキパキな質感。
やさしそうに見えたのでほんと意外!
そして味わいはすっきりで、そのあたりも在来種っぽくなく
予想した感じとは違ったけれど美味しいお蕎麦でした〜



最後にいただいた小さな一枚♡

「益子産・秩父在来種と桜川の新蕎麦のブレンド」
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実は、意外にも、
こちらが一番気に入ってしまいました〜!!
フレッシュな青さと素朴な香ばしさを感じる軽やかな芳しさが最高!
そして何より噛み締めて広がる味わいのおいしいことと言ったら・・・
蕎麦という穀物の滋味深いありがたいうまみが口いっぱいにひろがり
しあわせで二の腕がシビレました♡




今日は思いがけずめちゃめちゃ素敵な素晴らしい方々にもお会いでき、
こんなに美味しいものを立て続けいただき
それはそれは楽しひとときだったというのに、
私ときたらその後仕事があって、お酒も飲まずに!?
お先に帰らねばならなかったなんて・・・
神様ナンの罰ですかい!?


きっと今夜もお蕎麦なのが神様にバレてるんだわ・・・( ̄▽ ̄) 









posted by aya at 13:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今までに聞いた事がない、お蕎麦の情報です。蕎麦は人を繋ぐと云われてますが、不思議な繋がりに感動致しました。是非、私もお蕎麦屋さんに行き、食べてみたいと思いました。
Posted by 岩井秀雄 at 2023年12月05日 21:07
コメントありがとうございます。ぜひいらしてみてくださいね!
Posted by aya at 2023年12月13日 11:28
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