2016年12月10日

目黒「手打蕎麦 川せみ」


代々木上原と神楽坂の「山せみ」の姉妹店であるこちら。
中では一番新しい神楽坂「山せみ」は今や観光地のように賑わう神楽坂で
街の顔のように目立っているのではやるもうなずける。
しかしこの目黒「川せみ」は便利とは言えない立地だけに
その人気ぶりには毎度驚かされる。

目黒駅から急な行人坂を下りまくり、目黒川を渡る。
駅から近いわけではないが駅近の店にはないほっこりとした落ち着きがあり
美味しいおつまみもお酒も充実しているのにお蕎麦はしっかり手打ち。
飲みたい人もお腹がすいている人も大満足できる「ちょうどよさ」が人気の秘密だろう。
とにかく昼も夜も大賑わいなのだ。

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いつきても混んでいるのだが、ここはとにかくお客さん達の笑顔がいい。
地元の人が多いのか、みんな実に楽しげにくつろいでいる。

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とにかくお酒もおつまみもメニュー豊富。
「煮物」の項目だけで

「鴨汁の揚げ出し豆腐」
「スペアリブの柔らか煮」
「牛すじのシチュー」
「かき冶部煮」
「かきときのこの卵とじ」

などわくわくするものばかり。
その他

「合鴨ロース焼き(塩またはたれ)」
「古白鶏ネギ塩焼き」
「軟骨入り鶏つくねのたれ焼き」
「帆立ときのこのかえしバター焼き」
「鶏チャーシュー」
「だし巻き玉子焼き(出汁または甘口)」
「自家製さつま揚げ」

そして「川せみ名物三浦半島直送の鮮魚」もたくさん!
天ぷらもいろいろ!
その上お蕎麦は2種類もあってどうするんだお腹はひとつだ!

今夜は楽しい集まりでもあり、
早くもすっかり楽しい気分でウキャキャキャ(≧∇≦)

「義侠、純米」
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今年の新酒。
入り口はしっかりだがスパッと切れるすっきり感!
これって新酒だからなの?(たしかに古酒は苦手)
おいしい〜〜(≧∇≦)♡

ここはお酒の品揃えもすごくて私は飲んだことないのもいろいろ(≧∇≦)
「悦凱陣」「伯楽星」「奥播磨」「加茂福」「竹鶴」「武勇」
「花垣膳々」「玉川」「磐城壽」」「白壁屋」
「小左衛門のゆず酒」


日本酒にはやっぱりこれですよねー!

「三浦半島直送 イシダイ」
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魚好き余ってアニサキスアレルギーを発症するほどの私ですから
これは絶対に美味しいのが見てわかる!!
私は残念ながら食べられませんでしたが
新鮮でめちゃめちゃ美味しいと大好評でした〜(≧∇≦)



「かきの冶部煮」
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アニサキスは牡蠣やエビ、貝類などにはつかない(つきづらい)のでOKなのです。
冶部煮のほっこり感はこの季節ならでは。
食べた瞬間「今、冬がきた!!」と思いました(^^)



そしてメニューの「サラダ」の項目で
輝いていたこちら。

「そばクレープ野菜巻」
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生春巻きとか北京ダックとかマキマキもの大好きな私は
こういうのに弱いんです♡
ちなみに生春巻については学生時代に
「3ヶ月連続毎朝朝食にベトナム生春巻をいろいろ試して作ってひとりで食べていた」という
今思うと相当変な黒歴史があります(* ̄∇ ̄*)


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現在は自宅にて「蕎麦パンケーキ」「蕎麦ガレット」研究に勤しんでいる私ゆえ
(学生時代とあまり変わってない(* ̄∇ ̄*))
やはり気になるのはこういう生地感。
こちらのはクレープとしては結構厚めで水分も多い感じ。


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肉味噌?のようなものが結構甘いのと
皮の質感ももちっとしているのでちょっと北京ダック風の味?
マキマキは楽しいなあ〜♡


「そばがき」
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「川せみ」の「そばがき」はクラシックなコロコロお湯入りスタイル。
この小さい塊がいくつもお湯に浸ったスタイルがクラシックということもないのだが
最近はお湯に浸っていない一個のまあるいそばがきが
ぽこんと鉢盛りになったのが圧倒的に多いように思うので
(大きいの一つのほうが手間は省けるし
お湯に浸ってない方が香りやすそうですもんね)
このタイプはなんとなく古典的なイメージに感じるのだ。


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お湯の中でさらに柔らかそうに見える素朴でな肌。
香りはごく淡く、みつばの香りが華やか。
なぜか入っていないはずの柚子も香る気がするのだがそれは蕎麦犬現象かもしれない。
(私は蕎麦が出てくると香りを感じたいあまり嗅覚が本当に100倍くらいになって
突然店中の香りが鼻腔に入ってくるのです(* ̄∇ ̄*))
食感はもっちりややネトッ、すこし粉感も感じる。
これから冷たいお蕎麦を食べる前にあったまるなあ〜


この「川せみ」や代々木上原と神楽坂の「山せみ」のうれしいのは
「二色せいろ」があるところ!
これだけおつまみが充実しているとやっぱりお蕎麦まるまる2枚は大変なので
ありがたい限りだ。


まずやってきたのはこちら。

「田舎せいろ」
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がっつり黒い太打ち、これぞ田舎な「田舎せいろ」。

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むぅぅ〜と低く渋く香る外皮の香ばしさ。
味わいも濃く甘みはほどよく、まっすぐ硬派な感じの味の濃い田舎蕎麦。
これはおいしい〜〜
食感は固めでしっかり噛む蕎麦だが極太ではないので食べやすい。


「せいろ」
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こちらは対照的に細打ちの明るい肌。
「田舎せいろ」との対比が鮮やかだったので
食べかけなのに登場させちゃいました(^^;;)


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キンッと思い切り冷たくしめられた肌。
冷気をたどり香りを寄せたがほぼ感じられないほど淡い。
「これはきっと・・」と思いしばらく待ってみると端正な香りが漂ってきた〜(≧∇≦)
その上噛みしめると大変かぐわしい、これまた端正な香気が口中に生まれる。
箸先でよせる香りはやはり淡いのだが食べて広がり続ける味と香りがとてもいい。
食感はスルスルと軽くやさしく、ほどよいコシ。

「山せみ」もそうだが店内には「本日の打ち手」という表示が大きく掲げられていて
今日蕎麦を打った人の氏名が書いてある。
個人経営の店とは違い「山せみ」「川せみ」のような大きな店になると
打ち手もひとりではないのだ。

蕎麦汁がまたなんとも美味しい。
私の好みよりは鰹も甘みもやや強めなのだが
まろやかで自然なまとまりが素晴らしい。

私にとっては蕎麦湯がお酒で蕎麦汁は最高のおつまみ。
蕎麦湯をそのままゴクリ、蕎麦汁チロリの極楽浄土。


「帰り道蕎麦湯湯たんぽ腹の中」









posted by aya at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>目黒区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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