住んでいる人はバスを使いこなして実に便利そうに暮らしているのだが
慣れない者にはなかなか難しいのが京都での移動。
あのバス路線図は何度見ても目がぐるぐるチカチカするほど複雑だし
知らない者にはまずバス停の場所がどこだかわからない。
なのでこの店のように「地下鉄の駅からすぐ」なんて立地は
ひじょーうにありがたいのであります。
駅近でもこの風情、が京都の凄いところ。

うーん かっこいいお店だなあー
黒板塀が私の大好きな松本城風♡

鮮やかな暖簾もバッチリ決まって、実に気持ちがいい外観だ。
店内は京都らしく奥に長い。
ピカピカに新しいスタイリッシュな空間に
BGMのジャズ・サックスがやわらかく響いている。

大きなテーブルの真ん中にガラスの台がついているのがユニーク。
隣にビジネスランチのグループが来ていたがこの一段高くなったガラス台のおかげで
中華の丸テーブルのような?ちょっと特別な感じが演出されていたように見えた。
向い合っての相席の時は仕切りの役割も果たすだろう。
入ってすぐのコーナーもとてもいい。

空間を贅沢に使って斜めに置かれたテーブルが大正解。
一人客には素晴らしく居心地が良さそうだ。
実際今来たお兄さんは早速あの席に座って、
事もあろうにひとりで贅沢な三段重のコース?を食べている!
えーっアレすごいなあ、おいしそうだなあ、どんなコースなんだろう・・
と見たらなんと・・

どうやら きゅうひゃく円らしい!!
すごい・・・見たい・・・
なんだかものすごく美味しそうなんだけど・・

杉箱ってのがウマイ、ニクイ!
日本の器は本当に世界一すごいと思う。
こんな美しい木の箱に食事を入れてくるなんて。
「天玉重とおろしそば」っていうのもいきなりで面白いし
このお店はいろいろ工夫がいっぱいだなぁ〜

ううう・・・おいしそうなものだらけ
しかしアニサキスアレルギー発症1年目の私は涙を飲んでいろいろガマン・・
というわけで。
「そばがき」

これまた大胆不適な、鮮やかな鬱金色の器でやってまいりました。
黄色い水連の葉の真ん中で、じーーっと眠っているようなそばがきさん♡

ほわーっっ この食感は面白い。
ふわんっふわんっのとろんとろんで極上の軽さ!
口に入ってきたときのとろふわーんとしたエアリーさはもはや「色気」すら感じるほど。
そのままつつまれて眠りたくなるようなたまらない食感。
香りは淡めで、甘みのない墨のようなストイックなイメージ。
味わいも淡く澄んでいるのだがとにかく食感の素晴らしさであっという間に食べてしまった。
「百井玉子のだし巻き(小)」

東京の玉子焼きと違って甘くない京都のだし巻きがだーい好きなので
つい頼んでしまうメニュー(≧∇≦)
豊かな眺めだなあ〜〜

あつあつふっくら、出汁の味わいがジュワー!
甘さはなく塩分も極限まで抑えられていて
憎いほど上手い。素晴らしい。おいしー!!
「黒毛和牛の炙り焼き イチボ50g」

お魚を愛しすぎてアニサキスアレルギーになってしまった私は
最近は以前と比べると驚くほどお肉を食べています。
これはイチボにしては脂がすごくのっている。
イチボでもいろいろあるんだなあ〜
美味しいものを少量って贅沢♡
「十割ざる」

わっ これまたスタイリッシュな演出!
ざるにこの四角皿を合わせるの、素敵〜

みずみずしく投げ出されたように笊の上にひろがる端正な細切り。
赤いホシに見入るうち、むわ〜とたくましく強い香りが漂ってきた。
見た目よりみっちり密な肌は非常になめらかで
表面にかすかにぬめりを感じるような、とろりとした舌触り。
最初むわーと感じた力強い香りはだんだん変化して野生的なシャープさのある香りに変わり
香りも味わいも最初から最後まで濃厚!
本日は福井の蕎麦。
へえ〜こういう個性の福井のお蕎麦もあるんだなあ〜

汁は出汁がバシーンと効いて甘さはすっきり、美味しいつゆ。
私にとって蕎麦湯はお酒で蕎麦汁はおつまみ。
蕎麦湯をそのままでゴクリ、蕎麦汁をチロリ、を至福の幸せとしている私は
関西の蕎麦汁も大好き!
さてこの後は特別公開中のあの庭と、あの絵に会いに・・・
京都は本当に楽しくて、忙しい!