2016年07月04日

栃木・日光市「野点庵」


降り出した雨から逃れるように私は走った。

杉木立が高くそびえているのではなく
私が杉木立の底にいるようだった。

6月の日光。

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例幣使街道沿いにふいに現れる小さな看板。

「野点庵」はこの林の奥にある。



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雨の中飛び込んできた私に、店の人がとても親切にしてくれる。

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静寂。

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お目当てはもちろん「もりそば」と「十割そば」♡

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ここでは「そばがき」も絶対にはずせない。
ああお腹が蕎麦だらけ(≧∇≦)

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「そばがき」
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ぎゃあああああ
ナンデスカこの美味しそうさはぁ〜〜!
こっ これはマズイ、おいしすぎる!!(取り乱して意味不明)


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(>_<)

(>_<)

なっ・・

なんという新鮮なかぐわしさ!!
ちょっとこれ以上は考えられない最高濃度の香りだ。
塩分、出汁を感じてしまうほどのぎゅうううと濃い香りなんてすごすぎる。
口に含むとざっくりした皮のようなものを感じ
そこからあふれる強烈な旨みにさらに目が覚める思い。
あたたかく、ふっくらざらもちっとして
あああああ おいしいよう〜
生きててよかったよう〜・・
(私につつかれ避けられ迫害され続けた小さい甘いおみそちゃんごめんね〜)



「もりそば」
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おー?
この姿はもしや・・?

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ピンポーン、意外にも!!
ピーナツゴマ系熟成の香りがむわぁ〜〜
しかし嫌味は全くなく、熟成の最高に美味しい形にうならされる。
輪郭線は粗挽きらしく素朴ないびつさで、肌がつるりとしているため
そのいかにも手打ちな姿を口内でたどる喜び。
食感はやさしいのだが噛み締めた奥に微かな硬さがあるので
かすかに暴れる感じが野趣にも思える。
うーん  これだけの個性でこんなにも美味しいとは・・・・
「そばがき」も強烈に美味しかったけどこれもとんでもなく美味しい。
ああ〜ほんとに来てよかった・・・


「十割そば」
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ウワー・・・

もう もう もう 素晴らしすぎますよ・・・

なんというかぐわしさ、香ばしさ。
黒く香ばしい香りと味わいの最高の形がここにある。
食感は見た目以上にものすごい粗挽きで
ザクザクじゃりじゃりを越えて歯にひっかかる感じすらあるが
それがまた楽しい、美味しい!
食感も見た目以上にしっかり固めで先程の「もりそば」よりさらに暴れる感じがあるが
不思議と食べづらさはなくとにかくとにかく香ばしさと味わいの濃さが素晴らしすぎる。
しあわせすぎる。
雨の音を聞きながら
たまらないかぐわしさに身も脳も染められて
おおお〜〜〜〜ん(遠吠え)


この地方の蕎麦屋でたまに感じるのだが「野点庵」の汁もちょっと面白い。
いわゆる一般的な関東の蕎麦汁より薄めに感じるのだが
鰹の風味はしっかりしていてしかも澄んでいて大変おいしい。



林の奥で私が出会った時間。



店を出て杉木立を抜けてしまえば
この時間は過去になる。


過去は胸の中でキラキラ輝いているけれど


私は忘れたくない大切なものを、
ブログという場所に並べているのだ。










posted by aya at 06:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>栃木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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