新緑の中に佇む家。

午前11時前。
たどり着いた先で出会った美しい光景に、私の心は躍った。
しかしこの後ものすごい展開が待っているとは
この時の私は知る由もない。
静かな朝
誰もいない
風の音 鳥の声
・・・・
と林の風情に浸れたのもほんの5分ほど。
そのあと来るわ来るわ、車が次々と乗り付け
どの人も車を降りて玄関先を覗き込み、まだ開店前であることを確認している。
・・・アレ?
なんだか皆さん手に取ってませんか?!!
これはマズイと私ものんびりを返上し玄関に近づいてみると

「開店11時30分
番号札をお取りになり開店前にお戻りください」
がーーーーーんっっ!!(lll ̄□ ̄)
知らなかった!!大ショック!!
しかし運良くギリギリで「六」の札を取ることができた。
どうやらこれが最後の一つらしい。
あ〜〜〜あぶなかった。


「この札は開店(11時30分)にお席に座りたいお客様の為の札です
開店までに必ず玄関前にお戻りください
遅れますと 順番が変わります」
な、なんだかすごいことになってるぞ・・
緊張してきちゃった・・・
いよいよ開店時間。
それぞれに札を持った6組がそのだいぶ前から
競走馬の如く入口の周りに集まってきていた。
競争が苦手な私は、あー6番でよかった、と一番後ろに立つ。
ついに扉が開くというその直前に
中から見ていたお店の奥さんに大声で注意された人が居た。
「枝が折れてしまいます!大切な枝ですからお触りにならないでください!」
玄関前のアプローチを通るときに飛び出していた枝を手でぐいっと避けたらしい。
それにしてもその声はかなり大きな、しかもはっきりとした美声だったので耳に残り
私はすっかり萎縮してしまった。
私も怒られないようにかなりビビりつつ皆さんに続いて大人しく店内に入った。
店内はひろびろと天井が高く、アンティーク調にまとめられいい雰囲気。

テーブル席がメインだったが6番の私は玄関に入ってすぐの座卓に通された。

また余計なことではあるがこの時私は相席になっていた。
外で待っている間に「札は1組にひとつ」と聞き
私の次に来てがっかりして回れ右していたご夫婦に声をかけ、
同じ座卓に座ったのだ。
(お節介は江戸っ子の身上でして(^^;;)。)
朝イチ六組のお客さんがドドドッと入店し、注文がいっぺんに入った店はものすごい忙しさ。
厨房はフル回転らしく、奥さんは広い店内じゅうをそれこそ飛び回っている。
しかし忙しいながらも注文の取り方はとても丁寧で親切だ。
ここのメニューはとてもシンプル。

メニューは4つしかないのだが
奥さんは間違いのないよう大きな声ではっきりと確認しながら、
一人ひとりに思いやりを持って接している。
その間にも何人も新しいお客さんが玄関に立つので
その都度奥さんは玄関に行って今は満席であることを説明しなければならないのだが
またその説明の仕方が独特である。
「お客様がお席におすわりになれる時間は、12:10になります(40分後)。
よく相談なさってお決めください。」
デパートのアナウンスのように大きな美声ではっきりと告げる。
ふっくら色白でお化粧も完璧に綺麗にしている奥さんが玄関に立って
響き渡るような声で告げるその姿は「迫力」と言ってもいい説明っぷりだ。
言われた人はやはりちょっと面食らったようになっている人が多いのだが
それでも奥さんはまたすぐに、店内じゅうを飛び回らなければならない。
私が座っていた座卓からは美しい庭が見えた。

奥は住居になっているのかな?
待ちながら店内をぼんやり見ているうちにだんだん意外なことがわかってきた。
ちょっと迫力があってコワイ・・?と思っていた奥さんだが
実はとってもおちゃめな人らしい。
それを証拠に今日が初めてでないお客さんにはとても愛されているようで
そんな人達に間違い?を指摘されてキャ〜〜と思わず抱きついたりしている。
意外!
私には何故か子供に言うように
「ごめんね・・もうちょっとだけ、まっててね〜」
と通りがかりに声をかけたりしてくれる。
それもまた大きな美声だ。
私は何だか急に安らいできた。
一生懸命な人なんだなあー
そのうちにテーブル席が空き、私はさっき誘ったご夫婦と一緒に
そのテーブル席に移るよう案内された。
そこで出会った蕎麦にビックリ!!

写真では私が伝えたい事が何も伝わらないのが悔しいばかり。
この器、洗面器くらい大きくて深いのである!
(真ん中に小さくあるのが一人前の蕎麦の量)
しかも陶器に銀彩を施した大変美しいアーティスティックな器。
その中に蕎麦がほとんど見えないほど野菜が盛られている。
実はこれ、同席のご夫婦の頼んだ「春の白雪そば」なのだが
私のお蕎麦よりも先に来てしまい「入れていただいたのに先で申し訳ない」と
写真を撮らせてくれたのだった。
横から見るとこんな器。

うっつくしい〜〜〜〜
今日はこの後ここですごい器を沢山見たが結局これが一番気に入ったかも!(^o^)
その後にやって来た私のお蕎麦♪
「もりそば」

「もりそば」の器はごくスタンダードな正統派。
右上についているのはたっぷりのおろしだ。

土佐和紙のような素朴な風情。
無数に散りばめられた褐色や白色のホシに目を見張る。
素朴な粗挽きだが、その肌は表面に水をたっぷりたたえピカピカ輝いている。
やや生々しいようなみずみずしさを感じる香り。
弾むようなコシは感じないが細切り硬めの食感で
手びねりの陶器のような素朴な舌触りが心地よい。
旧馬頭町産の蕎麦粉を挽きぐるみにした二八蕎麦。
「高原野菜そば」
(野菜とゴボウのきんぴらを載せた冷たいそば)

これも大変に大きな、アーティスティックな器に
蕎麦が全く見えないほど野菜が盛られている。
ものすごく重いので少し動かすのも大変なくらいだ。
お店の人は大変だなあー

甘めのきんぴらと美しく繊細に切られた野菜がたっぷり盛られた創作蕎麦。
「春の白雪そば」
(春の野菜、山芋、大根おろしをのせた冷たいそば)

うっわー
この器もめちゃくちゃどっしり大きい!
しかもシマシマが大好きな私にはめちゃめちゃ魅力的なデザイン(>_<)
かわいい〜♡
先程隣のご夫婦が撮らせてくれたのと同じ蕎麦なのだが
器の個性がこんなにも違うので別のメニューに見えてしまう。

こちらの蕎麦は山ならではの野菜の苦味がとてもおいしい。
ねぎ、せり、なばな、たけのこ 、ふきのとう、ながいも。
そしてね・・食べ終わってビックリしたのはこの器のデザイン!!

可愛い〜〜シマシマにロケットだあ〜〜〜
ここは汁もとても美味しい。
ちょっと個性的な感じもあるが鰹が効いてとてもよくまとまった美味しい汁だ。
蕎麦湯で割るとまた絶品。
普段は蕎麦湯は蕎麦湯だけで飲んでしまうのだが
美味しそうな汁だとたまーに蕎麦湯に入れてみる。
そうすると美味しい汁は本当にその美味しさを発揮するので
汁とはすごいもの、難しいものだなーといつも思う。
蕎麦湯を飲みながら、まだ目の前にある美しい器たちを愛でるひととき。
窓からは緑を透かした陽射しが柔らかく入り込んでいる。
食後、もう少しゆっくりしていたかったが、
外の林の中に待っている人達がいると思うとゆっくりもしていられない。
いつも、思うのだ。
人気があることは素晴らしいが
人気店ほど、お店の人が表現しようとした世界が
人でぎゅうぎゅう埋め尽くされてしまって大変だ、と。
この店も自然の中でゆったり、大きな器でのーんびり蕎麦を・・
のはずだったんじゃないかなあー
帰り際には奥さんが明るく笑いながら
鐘が鳴るように高らかな声で見送ってくれ、また走るように仕事に戻っていった。
店を出て振り返ると
林の中で店がにっこり笑ってくれたような気がした。

しかも陶器に銀彩を施した大変美しいアーティスティックな器。
その中に蕎麦がほとんど見えないほど野菜が盛られている。
実はこれ、同席のご夫婦の頼んだ「春の白雪そば」なのだが
私のお蕎麦よりも先に来てしまい「入れていただいたのに先で申し訳ない」と
写真を撮らせてくれたのだった。
横から見るとこんな器。

うっつくしい〜〜〜〜
今日はこの後ここですごい器を沢山見たが結局これが一番気に入ったかも!(^o^)
その後にやって来た私のお蕎麦♪
「もりそば」

「もりそば」の器はごくスタンダードな正統派。
右上についているのはたっぷりのおろしだ。

土佐和紙のような素朴な風情。
無数に散りばめられた褐色や白色のホシに目を見張る。
素朴な粗挽きだが、その肌は表面に水をたっぷりたたえピカピカ輝いている。
やや生々しいようなみずみずしさを感じる香り。
弾むようなコシは感じないが細切り硬めの食感で
手びねりの陶器のような素朴な舌触りが心地よい。
旧馬頭町産の蕎麦粉を挽きぐるみにした二八蕎麦。
「高原野菜そば」
(野菜とゴボウのきんぴらを載せた冷たいそば)

これも大変に大きな、アーティスティックな器に
蕎麦が全く見えないほど野菜が盛られている。
ものすごく重いので少し動かすのも大変なくらいだ。
お店の人は大変だなあー

甘めのきんぴらと美しく繊細に切られた野菜がたっぷり盛られた創作蕎麦。
「春の白雪そば」
(春の野菜、山芋、大根おろしをのせた冷たいそば)

うっわー
この器もめちゃくちゃどっしり大きい!
しかもシマシマが大好きな私にはめちゃめちゃ魅力的なデザイン(>_<)
かわいい〜♡
先程隣のご夫婦が撮らせてくれたのと同じ蕎麦なのだが
器の個性がこんなにも違うので別のメニューに見えてしまう。

こちらの蕎麦は山ならではの野菜の苦味がとてもおいしい。
ねぎ、せり、なばな、たけのこ 、ふきのとう、ながいも。
そしてね・・食べ終わってビックリしたのはこの器のデザイン!!

可愛い〜〜シマシマにロケットだあ〜〜〜
ここは汁もとても美味しい。
ちょっと個性的な感じもあるが鰹が効いてとてもよくまとまった美味しい汁だ。
蕎麦湯で割るとまた絶品。
普段は蕎麦湯は蕎麦湯だけで飲んでしまうのだが
美味しそうな汁だとたまーに蕎麦湯に入れてみる。
そうすると美味しい汁は本当にその美味しさを発揮するので
汁とはすごいもの、難しいものだなーといつも思う。
蕎麦湯を飲みながら、まだ目の前にある美しい器たちを愛でるひととき。
窓からは緑を透かした陽射しが柔らかく入り込んでいる。
食後、もう少しゆっくりしていたかったが、
外の林の中に待っている人達がいると思うとゆっくりもしていられない。
いつも、思うのだ。
人気があることは素晴らしいが
人気店ほど、お店の人が表現しようとした世界が
人でぎゅうぎゅう埋め尽くされてしまって大変だ、と。
この店も自然の中でゆったり、大きな器でのーんびり蕎麦を・・
のはずだったんじゃないかなあー
帰り際には奥さんが明るく笑いながら
鐘が鳴るように高らかな声で見送ってくれ、また走るように仕事に戻っていった。
店を出て振り返ると
林の中で店がにっこり笑ってくれたような気がした。

頭の「石」は一緒だけど
もう一つの「石」が頭に付く (石頭 (>_<) じゃないか・・) わりと近い他店で憩っておりました。
そこも良いですよ・・店主のオヤジさんが中々・・・
見惚れてしまいました。
あっひらがなかなー!?(^o^)
25¢ さま
アーティスティックな「作品」でした!
http://blogs.yahoo.co.jp/nazo_otoko/65015503.html
コメントありがとうございます。面白いハンドルネームですね、自己紹介いただき安心いたしました。ブログの雪の風情いいですね〜♪青木屋さんも行ってみたいです!
これから、蕎麦のお店を探すときはブログを参考にさせて頂きます。
嬉しいコメントをありがとうございます。この記事は我ながらちょっとハラハラしつつでも感じたことは全部書きたいと思って書いたのでお言葉ますますありがたいです。お店のご紹介もありがとうございます♪