2015年05月19日

栃木・那須烏山「八溝そば街道そばまつり 2015」


今年も行ってきました、
「八溝そば街道そばまつり」!

那須烏山付近のたくさんのお蕎麦屋さんが出店するということで
昨年も大いに楽しんだこのお祭。

(席がいっぱいで大空の下大胆な立ち食いしたりしつつ何軒もハシゴした、
昨年の「八溝そば街道そばまつり」

今年は特別出店である高橋邦弘さん率いる「達磨」の出店が本当の本当に最後、ということで
ポスターにも高橋さんの写真と「千秋楽」の赤い文字が大きくレイアウトされている。


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昨年はお天気に恵まれまさにそば祭り日和だったが
今年私が行った16日(土)は残念ながら朝から雨でどんより・・


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しかし「達磨」のブースは9:50の時点ですでに長蛇の列!!
お祭りは10時からだというのに
店の前から赤い達磨カーの後ろにつながって、ずーーーっと列ができている。

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達磨カーの前で記念撮影する人も多く、
相変わらず高橋さんの人気はすごいなあ〜

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(KKさんのロンドンタクシー可愛い〜♡)



相変わらず蕎麦を打つ高橋さんのパワフルなこと、
そしてそれを見つめる人々の熱心なこと!

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いつもながら高橋さんの蕎麦打ちは自然現象のように美しく、よどみなく、
手品のようにどんどんどんどん蕎麦が打ち上がっていく。



達磨「もりそば」
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うっわぁ〜〜い
ばんざーいばんざーい!
うれしいなあぁー こんな時間から2枚も、高橋さんのお蕎麦を食べられちゃうなんて・・



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たぐりあげた瞬間思わず「うわっ」と声を上げてしまった。
「いい香りー!!」
青くフレッシュで、でも落ち着いた上質感もあって
それが私の全身を吹き抜けるよう。
なめらかな舌触り、余裕のしなやかなコシ。
その食感はいつもながら完璧すぎて、食べる度に私の中の
二八蕎麦というものへの感覚をリセットさせられる思いがする。
「これぞ王道、二八蕎麦とはこういうものだ!」と目が覚めるような思いだが、
そこで背筋が伸びる・・のではなく、羽が生えてポーンと飛べるような
最高に嬉しい気持ちになってしまうおおらかさがこの蕎麦にはある。

今日の蕎麦粉は尋ねなかったが常陸秋そばと北海道のブレンドかな?
最初のフレッシュな青い香りはだんだんに強い野性味を帯びてきた。
蕎麦汁が今日はちょっといつもより甘め?な気がしたが
この時私はちょっと車酔い気味だったのでそのせいかも(^^;;)



さて、2枚をぺろりと平らげましたが
私のお腹は本日予定がいっぱいなのです!
いろんなお蕎麦屋さんのブースを見に行かなくちゃ〜♪


一番にやってきたのはここ。
去年も食べて美味しかった「蕎川庵 高瀬」。
おおっ なにやらすごい人だかりが出来ているではないですか〜

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皆さんが熱心に見ているのは店主の蕎麦打ち。
うんうん、私も去年この店主の蕎麦打ち姿を見て
「ここのを食べよう!」って決めたのでした(^o^)
清潔感のあるいでたちにきちんと白い帽子をかぶって
ビシバシと蕎麦打ちする姿が清々しくていいんだなあー


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これこれ、「蕎川庵 高瀬」のざくざく粗挽き黒肌。
おいしそうー♪

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うわー 今年もまたすごい香ばしさ。
熟成感を感じるほどの、ピーナツや胡麻のようなもの深くて甘い香ばしさだが
嫌味は全くなく、すばらしく美味しい。
香りも甘く濃いが味わいも驚くほど甘く濃い。
食感はプルッムチッと独特で、極粗挽き肌のザラッザラの刺激が楽しい。
おいしいなあ〜
汁は鰹がガツンと効いたかなり甘め。




お次はこちらに初挑戦、「手打ちそば 楓」。

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決め手は店名の印象が気に入ったのと(そんな理由?いやそういうのも大事!)
なんといってもこの手前の黒いTシャツの呼び込みのおじちゃんが面白かったから(^^;;)


ここはプラス料金で天ぷらがつけられる。

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奥のバットにワンサカ入っている「たらの芽の天ぷら」がおいしそうで
しかも100円だったので「もりそば+たらの芽の天ぷら」にする。

ここはみなさん大変フレンドリーで、受付のおばちゃんは
「たらの芽すっごくおいしいですよ〜、ちょっと大きくなっちゃったけどね、
あ、今見せてあげる!ホラ!」

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「ねー!おいしそうでしょ?しかもこれね、すっごく高いの!
ほとんど原価で売ってるの!だから食べてって!」

父の遺伝でこういうお店の人と楽しく話が弾んでしまうタイプの私は
訊いてみるとなんとここは普段はお店はなく、
打った蕎麦を「久那瀬の直売所」というところで売っているらしい。
(帰りに偶然その直売所の前通りました〜(^^))

「奥にいるあの人が打ってるんです、お店が持てるように頑張ってるんですー!」

こういう面白い出会いはそば祭りならでは。
頑張ってくださいね〜 いただきまーす!


手打ちそば 楓
「もりそば」と「たらの芽天ぷら」
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えええええ
すんごい美しい粗挽きではないですかー!



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うわー・・
このふっくら明るく白めの肌に粗挽きのホシ、これは素晴らしい眺めだ〜〜
香りはごくごく淡く、味わいを探るとかすかにほんのりと甘い。
見た目通りのやわらかさで、肉厚ふわんふわんの食感。
汁は舌の上で甘みがぎゅーっと広がる、かなりの甘め。

たらの芽天ぷらはさすがにイベントなので揚げたてというわけにはいかず
冷たかったけれど衣はしっかりバリンバリンでした〜♪



お次は、去年も食べて美味しかった「田舎そば処 長山」。
「田舎十割」と書いてあり「寒ざらし蕎麦」の幟が上がっている。

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お店のウェブサイトを見てみると
「当店のそばは、すべて在来種の地そばを使用し、
自家栽培、天日干し、自家製粉、本手打ちにこだわった自慢の田舎そばです。」
とあるがしかも今日は「寒ざらし 田舎十割」と書いてある。
ええ〜っそんなすごいお蕎麦を、一枚500円でいいんですかあー!?

お蕎麦を頼み、茹で上がるのを待っている間に
ふらふら〜と地元の人らしいおばあちゃんがやってきて
受付の奥さん(たぶん)に話しかけた。
「ココ美味しいの?
あそこより美味しい?(達磨のことらしい)
あそこは美味しいの?
天ぷらはつかないの?
あっち(隣の店)はついてるよ」
ちょっと返答に困る質問を次々繰り出す無敵な感じのおばあちゃんだったのだが
その時のここの奥さん(たぶん)の対応の感じのいいこと!
終始やわらか〜な優しい笑顔を絶やさず
返事しているようで返事してないような、そよ風のような対応。
う〜ん、私には足りない控えめな柔軟さ、見習いたい!


田舎そば処 長山「寒ざらし 田舎十割そば」
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二店かなりの粗挽きが続いたので比べるとすんなりして見えるが
これも結構な粗挽き。

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ほわぁーっと濃厚に香るかぐわしさ。
香ばしいとかフレッシュとかいうより、
香りの時点でもう「蕎麦の旨み」を感じるようなかぐわしさだ。
かすかに熟成の要素も感じるが全く嫌味はなく、味わいも濃厚でとても美味しい。
肌そのものはざらついているのだが、食感はぷるんぷるんと独特!
こんにゃくゼリーのように、噛みしめようとすると歯から逃げるほどだ。

ここの汁も甘めではあるが、なんだかとても不思議なおいしさがある。
さきほど受付でお蕎麦を頼み茹で上がるのを待っている間、
「ん?なんだろう、ものすごく懐かしい、子供の頃にかいだような香りがする!」
と思っていたのはどうやらこの汁の香りらしい。
おひたしに使ったらすごくおいしいのができそうな、ほっとするような出汁。
お店のウェブサイトには
「かえしは開業以来注ぎ足し続け、出汁は毎日一日分をとり、すべて手作りにこだわっております。」
とあった。
手打ち十割蕎麦のネット販売もしているらしい。



さあー
さすがにもうお腹が限界になってきたので、いよいよ次で最後の一軒にしようかと!


となるとお店選びもさらに真剣にならざるを得ない。
恥ずかしながらこういうイベントでの私のお店の選び方を披露すると
「実物を見るのが一番確か」というわけで、
他の方がたった今買って運んで行く実際のお蕎麦を見たいのですね。
なのでそのお店でお蕎麦が茹で上がり、
会計の方が「ハイ◯番の方〜!」と大きな声で呼びかけたら
そこへスイーッと近づいていって見たいわけですが
あまりにもすごい勢いで近づくと
お店の人に私がその「◯番の方」だと思われてしまうので
動きには俊敏さに加え「さりげなさ」が求められる。
なんとなく通りがかりましたよ〜的なლ(ʘ▽ʘ)ლ。
しかもお蕎麦は遠目に見てもわからないのでなるべく顔を近づけて見たいのだが
それでは本当にキモチワルイ人になってしまうので、背後からそっと覗き込むか(犯罪者か)
正面からになってしまった時は
笑顔で「あらーおいしそうですねえ」といったフレンドリーな雰囲気を表現しながら一瞬で見る、
というしょうもないことをしている私を神様どうかお許しください・・・
(披露から始まったのに書くうちに反省されて懺悔で終わった人(^^;;))



そんなわけで、見た目が美味しそうだなと思ったお蕎麦のお店はコチラ!

「そば夢サロン 梁山泊」
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店名も個性的だがそれより気になるのは左上に掲げられた文字。
「メープル樹液そば&つゆ」って??


なんと、蕎麦打ちの加水に、水ではなく「メープル樹液」を使っているらしい!

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そんな珍しい蕎麦を打ちはじめれば当然人だかりが出来る。
店主は人懐こい笑顔で親切にいろいろ説明しながら
メープル樹液で加水、水回し、蕎麦打ちするところを見せてくれた。
樹液ってどんなかと思ったが見た目はまるきり水のような感じ。

面白い、変わったことするお店だなあ〜と思ったら
なんとこの「メープル樹液そば」はこのお祭りでだけで
いつもは普通にお水で打っているそう。
「いやいや、こんなの普段お店ではやりませんよ!!」と真剣に否定している。
どうやら
「お祭りだし、面白いからメープル樹液で打ってみたら?」
と言い出した人がいて(あの人、あの人、と指差す店主)
それに乗っかった、という話らしい。
アハッ 堅苦しくなく、ゆるくて楽しいお店だなあ〜
お祭りだもんね!!



これがその「メープル樹液」で打った蕎麦。

そば夢サロン 梁山泊「もりそば」
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わーい、私が見た目で美味しそうだと思ったお蕎麦だぁー(^o^)


「メープル樹液」が入った小さな紙コップが添えられている。

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えーっすごい、まるで砂糖水みたい!
メープル樹液ってこんなに甘いんだ〜!
まるで昆虫にでもなった気分だが、これでお蕎麦を打ったらどうなっちゃうのかな?

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シャープに香る、強い野生の香り。
あとから「八溝山系の蕎麦粉」と聞き、
そうだ、去年もこのあたりの蕎麦はこういう香りだったと思い出した。
しなやかで美しい最高のコシとなめらかな輪郭線、
素晴らしい二八の食感だ。
蕎麦には特に変わった甘みは感じなかったが、
汁はやはりメープル樹液入りだけあって大変甘い。
いつもはもう少し甘くないのかな?


この「八溝そば街道そばまつり」は遠方からのお客さんも多いのだろうが
やはり中心となるのは地元のお客さん達。
食べている間、並んでいる間に聞こえてくる土地の言葉のおしゃべりがとても楽しく、
特に「テレビで観たあの人がやってきたよ!見ちゃった、見ちゃった」と
達磨の話ではしゃぐおじちゃんおばちゃん達には私まで嬉しい気持ちになった。

食べていると
「お姉さん、それどこの蕎麦?あの一番高いとこの?え、違うの?おいしい?」
とか話しかけられたりするのも可笑しくて楽しい。

会場は大桶運動公園という那珂川沿いの広々綺麗なこところにあり、
蕎麦だけでなく、ピザ屋さん、お菓子やさん、八百屋さん、お土産物屋さん、
いろんな店が出店している楽しいお祭です。

来年あたり、是非いかがですか〜?(^o^)


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「八溝そば街道そばまつり 2014」
posted by aya at 11:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>栃木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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