2014年03月04日

長野・茅野「そばのさと」


諏訪インターからすぐの、152号線沿い。

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国道に面している上に店も大きくて立派なので
ぱっと見た感じでは手打ちのお蕎麦屋さんには見えない。
チェーンの和食屋か何かのような印象で
そこでお蕎麦も出しているのかな?くらいに思われてしまいそうである。


ところがどっこいこの「そばのさと」、
攻めに攻めている物凄い手打ち蕎麦屋さんなのだ。


まず入り口にあるこの蕎麦メニューの攻めっぷりをご覧頂きたい。

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特に圧倒されるのは「どうづきそば」の写真で
目が覚めるような物凄い粗碾き、ザックザクのツブツブ肌のアップの写真に
「今までの常識を破ったまったく新しい製法のそば切り」
と書いてある。

その他
「粗きりそば」(限定品)
「玄挽きそば」(日替り限定品)
「変わり更科」(日替り限定品)

日替わり限定品もあるにせよ、これ以外に二八の「ざるそば」もあるので
今日は何種類のお蕎麦が食べられるかな〜?(^o^)


広々と綺麗な店内。


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メニューを開くとドカーン!

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えっ さっきの物凄いザクザクツブツブ蕎麦、十割だったんですか!
あんな物凄い粗碾きを十割でつなげるってどんなんだ!!
しかも、せ、せんろっぴゃくえんって・・ ホントに?



お店の人に聞いてみると今あるお蕎麦は
「どうづきそば」
「粗きりそば」(限定品)
「ざるそば(二八)」
らしい。
(もちろんその他、種ものや丼ものはありますよ!)


今あるお蕎麦は全部いきます!全部ください(^o^)!

「どうづきそば」
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うおー、写真通りのすんごいザクザクツブツブ肌!
しかもアレレ、天ぷらがついていますよ?
1600円にはびっくりしたけど「どうづきそば」は自動的に天ぷら付きなのでした。


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見れば見るほどものすごい肌!!
粗碾きの大きな粒がポコポコと、ネコヤナギの芽のように輪郭線から飛び出している。
たぐりあげると甘〜い、極上の米のような香り。
ザラザラを通り越して大きな粒を口中でも感じる初めての舌触り。
これが全部蕎麦粉でできているなんて凄すぎる、面白すぎる。
1本1本はかなり短く切れているのだが、それよりも
これだけの大きな粒がよくつながっているなあーと感心してしまう。
食感は固めだが口の中で暴れる感じはなく、かみしめるとじんわりそのまま切れる感じ。
そこからほんのり甘い上品な味わいがこぼれ続ける。
すごいなあ、ものすごい攻めっぷりだなあーー!
国道沿いの外観からは想像できない世界だ。




「粗きりそば」(限定品)
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「どうづきそば」ほどではないが
これも十分にすごい粗挽き!


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明るい肌に浮かぶ白い陽炎のような蕎麦の粒子。
いびつに揺れる輪郭線。
ビックリ尽くしの「どうづきそば」よりこの「粗きりそば」のほうが
落ち着いてその美しさにうっとりできる気がする(^^)。
こちらは「どうづきそば」より野性味のある、青い葉のような、お茶のような?
爽やかな香りをふわぁ〜・・とまとっている。
食感はしっかりめだが「どうづきそば」よりはやややさしくしなやかさもあり
その中に粗碾きのツブツブ感が感じられるのがとても美味しい。


しなやかで長さもしっかり長いので
一般的には「どうづきそば」よりこちらの方が人気がありそうだが
なにより私は、「どうづきそば」へのあのストイックな挑戦が凄いと思う。
店の営業のことを考えれば普通の二八のお蕎麦でもっとたくさんの種物を作ったり
セット物とかをやったりするほうが絶対にいいはずなのに
店主は「蕎麦への挑戦を続ける人」なのだ。
1600円出してあの一風変わったお蕎麦を食べようという人は多くはないと思うし
天ぷら付きですよとメニューに全然書いていないところにも
不器用さのようなものを感じてしまい、つい応援したくなってしまうではないか。


「ざるそば(二八)」
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今までの2つの蕎麦にはなかった、ムワァ〜と甘くたくましい蕎麦の香り。
見るからにこれが今までで一番しなやか、やわらかそうかな?
と思ったら大間違いで、はっきりとした固めの食感。
口の中で1本1本が暴れる感じすらあるしっかりした蕎麦だ。
蕎麦だけでそのまま食べると固めでコシがなくぷっつり噛み切れる感じの食感だが、
汁に付けてみるとアラ不思議、突然しなやかな印象になるのが面白い。

また「そばのさと」の蕎麦にはどれも「水そば」がついてくるのが特徴だ。
融通の効かない私はどうしても蕎麦は蕎麦だけで食べたく、
水すらも「蕎麦と私の二人の世界に入り込んでくる人」とつい疎んでしまうのだが
もちろんついているものはありがたく頂きました。
3種類とも、水につけると香りが消え、ギュッと締まってさらに固めの食感になり
汁につけた時との食感の違いにビックリ!
こんなに違うものなのかあ〜 面白いなあ〜



八ヶ岳山麓産、地の蕎麦だけを使い
こんなに凄い挑戦を続ける素晴らしいお蕎麦屋さんが
諏訪インターからすぐの国道沿いにあり、茅野駅からも近く、
しかもしかも、しかもですよ・・・!

「中休みなしで20時過ぎまで営業!!」

インターから数時間の山深いところにあったり、
「お昼で終わり」や「売切仕舞」というお店も多い長野において
この便利さ、ありがたさは筆舌に尽くし難い。


次回は「玄挽きそば」も是非食べたいなぁ〜〜〜



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posted by aya at 12:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>長野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いいタイミングで行けましたねぇ、長野。
先月予定していた長野旅行は、当日の早朝、
新宿駅まで行ったところで「その列車は運休です。
行き先の駅がこんな具合なので」と豪雪に埋まった
駅舎と線路の写真を見せられてパーでした。
「2月から新蕎麦です」と聴かされていたから
去年の10月からスケジュールを組んで準備していたのに。
悔しいので、駅の『本陣』と『思い出横町』の『かめや』を
はしごして来ました。
帰りに『カブト』を覗いたら「本日、品物の入荷が無いため、
臨時休業いたします。」という手書き貼紙。
2週連続の雪で東京の交通・輸送はめちゃめちゃになり、
色々と影響もでましたからねぇ。

しかしまぁ、ゴツゴツ。
桶川や神楽坂を思い出します。

それはそれとして、『眠庵』はどうなるのでしょうな。
ずぅ〜〜〜〜っと忙しそうにしているので、
ずぅ〜〜〜〜っと顔を出すのを遠慮してて、
やっと2人状態になったからぼちぼち行こうとしてたら
また募集ですって。
顔は出さずに絵手紙でも出そうかしら。『みつを』風の。
Posted by TC at 2014年03月05日 02:46
TCさま
うわぁー、ばっちり雪の被害に遭っちゃったのですね!動けなくなった人よりはいいとしてもがっかりでしたね(>_<)
TC的みつをな絵手紙,聞いただけで面白そうだしちょっと笑っちゃうしワクワクです!期待しています(^^)
Posted by aya at 2014年03月06日 08:27
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