ミラノから大学の同級生もとこが帰国しているので
同じく同級生のてると集まって、嬉しい楽しいお蕎麦ランチ♪
美味しいお蕎麦屋さんは数あれど、
そのシチュエーションによって喜ばれる店というのは違うもの。
故に人とお蕎麦を食べに行く時は
「どこにすれば一番喜んでもらえるか?」
と頭を悩ませるのが楽しみの一つでもある。
今回は、帰国中大忙しなのに何かと気を使うもとこが
「私はとにかくゆっくりしたいだけだから、彩子、何も選ばなくていいからね!!」
と何度も念を押してくれるので、
あーハイハイ頑張りません選びませんと聞き流しながら
それは頑張って選びましたとも、愛を込めて!(^_-)♡
静かで、眺めがよく、三人でゆったりとしたひとときが過ごせるお蕎麦屋さん。
鎌倉の「松原庵」、表参道と麻布の「川上庵」の系列店で
中では一番新しい「松原庵 欅」。
原宿クエストビル4階のエレベーターを降りると
料亭のようなドーンとした構えが現れワクワクする。
鎌倉・由比ガ浜の「松原庵」を思い出す演出だ。

広い店内にはお座敷や個室風の席などいろいろあるが
本日予約したのは窓際の席。
なんと言っても、表参道の並木の眺めが良い。

お昼に来るといつもこの一番小さなランチのセットを頼むのだが
これが大満足の内容。
「前菜4種」+「選べる好きなお蕎麦」
というセットだ。
前菜は色鮮やかな盛り付けも美しく、
静かでゆったりとした店の雰囲気もありすっかり贅沢な気分に。

「長芋とセロリの蕎麦汁つけ」「青豆豆腐の醤油豆がけ」
「鴨ロース」「芋揚げ」「銀杏」「栗」・・・
毎回「これを4種類って言っちゃっていいんですかーっ!」
と喜びのクレーム?をつけたくなるくらい嬉しい前菜なのだ。
お蕎麦の前に寄り道して、
アラカルトメニューからこんなものを取り、分け合ってみました。
「そばがき」

ザックザクの素朴な姿がそそる〜

渋い、炭にも似た甘みの無い香ばしい香り。
ふわとろではなくムッチリもっちり、その中にたまらないザクザク感がある。
お二人はそばがきが初めてではないとは言え
温かい蕎麦の香りに新鮮に感激しながら食べてくれるので
こちらもますます美味しく感じる。
楽しいー!!
そして「選べるお蕎麦」であるが、
私達が頼んだ1500円のコースで選べるお蕎麦はこちら。
「せいろ」「海苔せいろ」「ゴマだれせいろ」「かけそば(温)」
最初、当然の如くわたしは「せいろ」を頼んだのだが
その後に続く二人が実にすんなりと
「私、ゴマだれでお願いします」
「私も!」
と言うではないか。
え〜〜・・なんか羨ましい(´・_・`)・・ (コドモか)
しかも「せいろ」でも「ゴマだれ」でも同じ値段。
じゃーせっかくだからと、私もゴマだれにしてみた! (≧∇≦)/

しびれます、この眺め。
だいたい私は自然光の下で眺める蕎麦がだーーーーい好きなのだ!


端正な細切り。
細かな黒い星をかすかに浮かべた肌からは
やや野性味を感じる蕎麦の香りがストレートに伝わってくる。
そばがきとはだいぶ違う印象の香りだ。
固めのはっきりした歯ざわりで、しっかりと噛みしめるうちに穀物の甘みが広がる。
と、せっかくのゴマだれを完全に忘れて
蕎麦のみに集中・没頭しているのは私一人・・
気づけば二人はゴマだれ祭ですごいことになっていた!!
「えー ちょっとなにこれ!!」
「こんなのはじめて食べた、美味しすぎる!!」
てるは大きなお目目をキラッキラに輝かせて
夢見るお姫様みたいに嬉しがってくれている。
もとこに至っては無意識にイタリア語連発の事態となり
私の目をヒタと見つめ、美しい発音で
「ヌーメロ・ウーノ(ナンバーワン)よ」。
ヒェー かっ かっこいい、私もそんなふうに色っぽくお蕎麦を褒めてみたい!
食べてみると、なるほどお二人大絶賛の通り。
確かに「松原庵 欅」のゴマだれは
超濃厚で出汁の味もとても良く、大変美味しかった。
何もかも美味しかったのだが、
それより何より楽しすぎた。
今書いていてあの時間を思い出すと涙が出そうになるほど。
ひっくり返って笑って、たーのしかったなあ・・・
また美味しいお蕎麦屋さん、一緒に行こうねーー♡
2011年11月の「鎌倉 松原庵 欅」