2014年01月08日
恵比寿「松玄」
1月4日。
まだまだ油断ならない危険な街トーキョーである。
どう油断ならないかと言うと
いつもはニコニコお店を開いていてくれるはずのお蕎麦屋さんが
まだお正月休みである可能性が非常に高いという意味での、
手に汗握る油断ならなさである。
お店に「やってますか?」と一本電話を入れればいい話、
HPをチェックすればいい話なのだが
年末年越し蕎麦を打って打って打ちまくって
疲労困憊ぶっ倒れていたいであろうお蕎麦屋さんのご苦労を思うと
それもできない気弱な私。
というわけでいそいそと「絶対にやっている大箱店」に赴くのであります(^o^)
「松玄」は麻布十番のお店にしても銀座の「松玄 凛」にしても
個室があることや遅くまでやっているという意味でとても便利。
場所柄か、客層も私が普段行くようなお蕎麦屋さんとは一線を画しており
なにやら華やかな装いの方々やらゲーノー人(風?)やら若い男女の笑い声やら
バブリー(死語)な雰囲気に一瞬押されるが
くつろいでみれば店内暗いだけになかなか居心地がいい。
ダイニングバーのような感じでおつまみも充実しているので
どんなシチュエーションでも楽しめる。
しかもそれらがちゃんと美味しい(^o^)
「生ゆば刺身」
まだまだお正月気分ゆえ、ちょこんと飾られた紫蘇の花にまず感激。
日本は素敵な国だなあ。
刺身というイメージよりはふわふわとろとろ〜とやわらかい湯葉。
とても美味しかっただけに
最後お皿にくっついてとれないぶんが切なかった。
スプーンもらえばよかった〜
宮城「阿部勘 亀の尾 純米吟醸」
「カンパチカマ炭焼」
魚好きの私、カマ焼などは「食べにくいほど燃える」タイプでございます(^o^)
ワシワシ掘り進んでお魚さんが悲鳴をあげるまで食べ尽くします。
ところがこのカマ焼きはやたらスタイリッシュな細身の姿でやって来た割に
肉厚で食べやすくて脂が乗って美味しいったらありゃしない!!
炭火焼だけに焼き具合も最高、
なんてゴージャスな600円なんでしょう・・大変得した気分です。
「刺身 三点盛り合わせ」
時は新年1月4日。
築地市場は今日まで休みで、まあ言うなれば今日出されるお魚は去年のお魚である。
そんな時にお刺身を頼むなんて愚の骨頂・・・? いえいえ、大間違いでありました!!
このお刺身が、何がどうしたんですかという位おいしかった!!
しまあじ、まぐろ、大トロ、いか。
どれもすっきり綺麗な味わいで、脂の甘み旨みが最高、100点満点の刺身づくし!
お蕎麦屋さんとしてはお値段もゴージャスでしたがそれ以上の価値がありました。
新潟「八海山 純米吟醸」
基本的にお酒には大変弱いので「酒量だけは小鳥」な私ですが
大好物過ぎる「生のお魚」が出てくると突然ヤル気が・・・!!
お刺身と日本酒ってどうしてこんなに合うのでしょう・・・合いすぎです。
文字通り危険すぎます。ああ 八海山すばらしい くにゃるー
「幻の金華豚 炭火焼」
平田牧場のブランド豚さん。
さすがは炭火焼、皮パリで美味しい!
肉の脂身は得意でないがこれは脂が軽いのでパクッといけてしまった。
炭ってすごいなあ〜
お蕎麦はもちろん「田舎」と「もり」。
「松玄」に来て片方しか食べなかったことは一度もありません(^o^)
うほほーーい
絶景かな絶景かな
しかしここで大問題発生。
カウンター隣席のお若いカップルが注文した「チーズカレーうどん」も
今まさに時を同じくして運ばれきてしまったのだ!!
30分ほど前、このカップルの前にいたミドルエイジ・カップルが「カレーうどん」を食べていた時
「ああよかった、私と蕎麦の逢瀬の時とかぶらなくて・・」
とほっとしていたのに、今度はそれにチーズ入りですかい!!
蕎麦が目の前に来ると突然「蕎麦スイッチ」が入り、
嗅覚がそれまでの何十倍にもなってしまう蕎麦犬の私・・・
ああ・・カレー過ぎる・・・世界はカレー過ぎる・・・
ガンバレ蕎麦犬!
「もり」
キーンとしっかりしめられているだけにごく淡いが
ほんのり香るさわやかな蕎麦の香り。
淡いだけに愛しくて一生懸命感じようとするあまり、
頭がカレーとカレーとその向こうの人のタバコと
出どころ不明のカボスの香りでいっぱいになってきた。
するするの肌と弾力ある食感のさっぱり爽やかそば。
噛みしめるとほわっと淡く穀物の味わいがあふれ、それを愛しく見つめるひととき。
田舎
飾るように派手に散らされた大きなホシが目に鮮やか!
口に含むとぬめるようなつるんつるんの肌で
はねるような弾むような強い強い腰は容易に噛み切らせない感じすらある。
噛みしめるとジャリというより「つぶつぶ」と感じるほどの大きな粒感がまた新鮮。
香りはこれまたさらに淡いが、かみしめると土のようなたくましい味わいがひろがり
しかし全体の印象はさっぱりしているのがとてもいい。
お店の人に尋ねてみると今日北海道の蕎麦とのこと。
「北海道に玄蕎麦っていう蕎麦があるんです!そこからとった名前で松玄て言うんです!」
と言われ思わず聞き返してしまったが、とても親切で感じのよいお兄さんでした(^o^)
お正月明けののいろいろと不便なときに、
変わらず元気に営業していてくれてありがとう!
さて明日辺りからは、あのお店もあのお店も、もうやっているかな?(^o^)
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