2013年07月10日

長野・山形村 唐沢地区「石碾き蕎麦 水舎」


上高地の玄関口とも言われる場所に
「唐沢地区」という蕎麦集落がある。

乗鞍に家族のような知人がいる私には
乗鞍から松本に戻る途中ひょいと寄り道するエリア。

田んぼの奥、畑の奥をどんどん入っていくと、
突然目まぐるしいほど蕎麦屋の看板や幟だらけの蕎麦街道に突き当たる。

江戸の昔から唐沢川の水を利用した水車がここにあり
祭り時には蕎麦粉を碾き蕎麦を振舞う習慣があったという歴史ある蕎麦集落なのだが
うーーーん あまりにもお蕎麦屋さんが密集していて決められない!!
     
って実は今日はもう決まってるんですが(^^)



大好きなフィトンチッドの中に
ゆったりと佇む「石碾き蕎麦 水舎」。

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自家製粉石臼碾きの手打ちで
「粗びき蕎麦」「十割蕎麦」「八割蕎麦」「吟上蕎麦」
と4種類も蕎麦があり、
繁忙期は25台の駐車場もいっぱいになる人気店。
なんとこの山の村に行列までできてしまうのだ。


とは言え今日はぬかりなく(?)曜日も時間も外しに外して来ましたので
静かな「水舎」を独り占め!
(「水舎」は珍しく10:30から20:00まで通し営業なのが泣けるほど有り難いお店なのです)
  

独り占めにつき今日は奥の大広間ではなく入ってすぐのテーブル席に案内されました。

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まずはお漬物がないとどうにもなんにも始まらないのが長野です(^o^)


「天ぷら」
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海老、茄子、エリンギ、紫蘇、かぼちゃ、
そしてこのモチーとした野沢菜味のものは何かな?と思ったら、
「野沢菜おやき」の天ぷらだった!
衣の中にこっそり隠れた郷土性、楽しいなあ。


「トロ馬刺し」
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あまり肉の脂が強いものは苦手な私だがこれは適度なトロぶりがとても美味しい。
肉質はぽってりやわらかいが噛み応えがあり
噛むほどに贅沢な甘みと味わいがぎゅううとひろがる。
小さい一片をいつまでも噛んでいたくなる。
おいしい〜 こういう馬刺し大好き〜


あっ 「根曲がり竹」のメニューもあったんだ
気付かなかった・・(>_<)

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3月に秋田・仙北市の「そば食べくらべの会・タベクラーベ」で食べて美味しかったから
今日も食べたかったなあ〜
でも今日は早く東京に帰らなくてはいけないのでガマンガマン。


早く東京に帰らなくてはならない身ではありますが
4種類あるお蕎麦はもちろん全部食べます(^O^)

きゃほ〜〜〜〜〜♪

「粗びき蕎麦」「十割蕎麦」「八割蕎麦」「吟上蕎麦」
を運ばれてきた順に、いきますよ!


まずは「八割蕎麦」から。

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「八割蕎麦」
挽きぐるみ石臼挽き蕎麦粉八割の田舎蕎麦(メニューより)
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やや透明感のあるつややかな肌に黒い小さなホシ。
見た目からして熟成かな?と思ったがそうではなく
ちょっと北海道の蕎麦を思わせるような野性的な香りを濃厚にまとっている。
食感はごく軽く柔らかく、ふにゅんふにゅんとしたコシが印象的だ。
なんだかペロッと食べられちゃいますねえ〜
(蕎麦ならみんなペロッと食べちゃうくせに何の寝言か)




「十割蕎麦」
挽きぐるみ石臼挽き蕎麦粉十割の生粉打ち蕎麦(メニューより)
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十割だけに先程の八割よりも密度濃く、
直線的な輪郭線が大胆な印象の蕎麦。
野性的な強い香りは在来種のたくましさを思わせる。
この香ばしさいいなあー!
十割と思えないようなしなやか食感で、噛みしめるとなめらかなコシがあり、
そのたびに味わいがずんずん深まる。濃く、口の中にひろがる。
おいしい・・ しあわせ・・・




「吟上蕎麦」
蕎麦の実の中心部分を多く使った、特にコシがあり透明感のある白っぽい蕎麦(メニューより)
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更科としてはかなり色が濃い、黄色味を帯びた蕎麦。
むわあ〜と熟成の香りに満ちているが
つるり繊細、束感ここちよくしなやかなコシがあり
つゆとの相性もいい蕎麦だ。


店員さん、なんだか次々お蕎麦を運ばせてしまいすみません〜(>_<)
この建物は旅館のように大きく、しかもこの部屋は厨房から離れているため
長い廊下を運んでくるのは実際かなり大変。
しかし若い男性の店員さん達のキビキビ素早い対応は
さすが繁忙期に押し寄せるお客さん達をもてなしているプロだ。




「粗びき蕎麦」
北アルプス山麓の高地で栽培された玄蕎麦を用い星の多く残った超粗挽き八割蕎麦(メニューより)
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透明感のある柔らかそうな肌。
姿からしてこれも熟成かな?と思ったらやはりであった。
むわぁとした熟成の香りと強い野性味ある香りが濃厚に入り交じっている。
粗びきと言っても口の中では粗碾き感はさほど感じず、
やわらかくやさしい印象のほうが強い。
ピンと強い味わいがこれまた濃厚である。



今回は特にお客さんの少ない時期だったが
トップシーズンはもっと全然違う印象なんだろうな〜


まあいつもの「中くらいの」季節に、

また来ますね〜!




posted by aya at 17:55 | Comment(3) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>長野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この集落ではこちらのお店が一番お客さん入ってますよね。
土曜日の15時過ぎに着いたら駐車場が満杯だったことがありました。
唐沢の全軒で食べたわけではありませんが、水舎さんより奥にある山法師さんというお店のそばはスゴかったですよ。
風味が怒涛のように押し寄せてきて、まさに強烈という表現が相応しいほどでした。
Posted by Z33 at 2013年07月10日 23:21
集落の一番手前の方にあった水舎は変でしたよね (∩.∩)
やたらめったらと薬酒が並んでいて
 おいおい、こいつはえらいこっちゃ (>_<)ゞ 飲んで飲んで、飲みまくって健康になれとでも言うのか・・(っな、訳は無いか・・)
確かにあの集落の中では一番洗練された、良くも悪くも、都会的な蕎麦ですね。
でも、コースと言うのか微妙ですが、勝手にしこたまおかずがくっついてくるいかにも田舎だぞ〜〜っ!! そんな蕎麦屋も捨てがたいな・・
Posted by 而酔而老 at 2013年07月11日 17:32
Z33さま
山法師さんがたしか自家栽培でしたよね〜、時間が合わず
行ったことがないのですが、怒涛の風味なんて伺ったらキャ〜〜〜です♪♪是非行ってみたいです!


而酔而老さま
>コースと言うのか微妙ですが
コース、笑っちゃいました。ああいうのはコース料理だったんですね、強制的な!わたしも大好きですよそういうお店(^o^)
Posted by aya at 2013年07月12日 11:02
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