2013年07月09日

雑司ヶ谷「そば処 和邑」


ひっそり内緒にしておきたいような名店。


その佇まい。
しみじみとした蕎麦の美味しさ。
居心地の良さ。


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飾り立てること無く、隅々まで調った店内。



静かな時間に身を委ねる。


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しかも
「こんな店にこんな女将さんがいたらいいな」
と胸に描いたような女将さんが迎えてくれるのだから
たまらないではないか。
朗らかで上品な接客には毎度惚れ惚れとさせられる。
人柄の良さが伝わる店主の笑顔も、ほっと嬉しくなる。


私にとってはとても大切で大好きな店ながら
前回から相当時間が流れてしまったので
今日は殊のほか懐かしく嬉しい気持ちだ。



「鬼殻焼」
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女将さんがニコニコと
「さっき脱皮したてなので柔らかいですよ〜」
と教えてくれた通り、皮がふにゃりとやわらかく
そのままかぶりつくとジュワッと旨みが広がる。
こんなの初めて食べた〜♪



「鴨ロースサラダ」
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ランダムに盛られた鴨肉は見た目以上にしっとりふっくらした舌触りで
香ばしい鴨の香りがすばらしい。
おいしいなあ〜



「そばがき」
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ウワーーーーー
これは・・!!
絶対においしい警報が突然なリクルっております!!
鳴り狂うの変換も狂うほどに!!
このなめらかな質感、かすかな輝き・・
もう食べずともわかるに決まっている。

あなた、絶対に美味しい!!

間違いなく美味しい!!

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ああああああ

きましたー・・・

もったりと箸ですくい、ドキドキとくちびるに触れた
その肌の極上のなめらかさにまずノックアウトされる。
なんとなめらかであたたかな夢。

その密なとろ肌とほわほわエアリーなふっくら感を口中の宝のように楽しむうち
次第に迫るように膨らんできた端正な美しいかぐわしさの中で

ああ もう わたしは


ほわもたとろふわ〜

ほわもたとろふわ〜


脳もエアリー、スカスカになっちゃいそうです・・




ハッッ

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ふと我に帰れば
こ、こ、事もあろうに「挽きぐるみ(中太)」のお蕎麦が
売り切れているではないですか!!

普段ならどうにも平静を装えないほどわかりやすく落ち込んでしまう私ですが
今日は久々の「和邑」にすっかり気持ちよく酔っ払って(注・ノンアルコール)
もう何があってもニヤニヤのニッコニコ。
そっかー、じゃあまたすぐに「挽きぐるみ」食べに来なくっちゃ(^o^)

今日は「せいろ」「しらゆき」と季節の変わり蕎麦の「笹ぎり」の
「三色そば」、お願いしまーす♪


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懐かしくも美しい、この眺め。
今日の蕎麦は埼玉県三芳町の「常陸秋そば」だ。


「せいろ」
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(>_<)





おいしいいいぃいいいいい〜〜!
元々美味しいお店ですがさらにさらに美味しさが極まってます!
深く香ばしいかぐわしさ。
うっとりするほどなめらかで、きめ細やかな肌。
端正な細切りの、なめらかな輪郭線をかみしめると
やわらかくふっくらとしたコシが迎えてくれ
はあああこれが十割なんて!
もうとにかくただただメロメロである。
いいなあ うれしいなあ
やっぱり「和邑」大好きだぁー!


「しらゆき」
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清らかに透きとおる、純白美肌。
香りも味わいもないツルツル感だけの更科そばとは全く異なり、
たぐりあげるとフワァ〜と美しい甘い香りが漂う。
(花のような香りがした錯覚すら覚えたがやっぱり気のせいかな?)
端正な細切り、ふるプルした食感は独特の繊細な軽さながら
噛みしめると余裕のコシがあるのがまた憎い。
これは美味しい「しらゆき」だな〜 しあわせだなあ〜


「笹ぎり」
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透明感のある美しい若草色。
その姿から青い野性的な香りを想像したが
どこか抹茶のような、焙じたような香ばしさを美しくまとっていた。
最初は店の雰囲気も相まってお茶室にいるような穏やかな気持ちになったが
いやいやこれはまさに笹の香り、瑞々しい笹の自然な香りであると感じられてきた。
食感は「しらゆき」と見事に同じで
ふるぷるの舌触りと程よいコシが素晴らしい。



すっかりくつろいで長居してしまい
最後のお客さんになってしまったため(すみません)
店仕舞でいつもの素敵な外観が撮れず残念・・

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帰りは、ちょうど裏の鬼子母神で夏祭をやっていたため
風に吹かれてふらふら迷い込む。


朝顔市。
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金魚すくいはいつの時代も大人気!

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ちいちゃい子の浴衣&兵児帯姿や、
ラムネを真剣に飲む表情が可愛かったなあ〜




この雑司ヶ谷で学生時代を過ごした頃の自分。

もっと遠い日、母に兵児帯を結んでもらって
近所のお祭に行った日の自分。



いろんな時間の旅をしながら歩けば
池袋駅なんてすぐなのだ。





posted by aya at 20:12 | Comment(3) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
和邑いいですよね〜、思わず反応してしまいました。
金曜日のお昼、猛暑のなか往復そば走りで行ってきました(笑

> ふっくらとしたコシが迎えてくれ
そうなんですよ〜、三好町産になった頃からグッと進化していて美味しいんです。

お昼に小上がりで「せいろ」を頂いてしまうと・・
女将さんもそうですが、時間軸がゆっくりしているのか心地よくて、
温泉旅館にいるような気分でグニャグニャに
最近は危険なのでテーブル席にしてます(笑

鬼子母神・・食べたあとに通るとほんとうに気持ち良いですよね〜
往復そば走りのなか、敷地内だけはゆっくり歩いてます。

刺激されてお昼にと思ったら・・・定休日でした・・・残念。
Posted by やまもと at 2013年07月10日 16:36
だから、そこ、私が座らされる席なので、
撮ってる写真のアングルが同じ! つい笑ってしまう。
今年の5月に『小夏』を食べたっけ。
『挽きぐるみ』に変わる前の『田舎』をかけでもらうと、
これはもうよそでは考えられない至福でした。
今は、ちょいと細めになりましたかね。

昨日は浅草の四万六千日で、御参りして酸漿買ってきました。
蕎麦はひさご通りの『本陣』。悪くないですよぉ。

帰り道、以前カミさんに教えられていたバーの場所を
確かめに行ったらカミさんの好きな猫がお店の前にいて、
しかもそのバーの向かいには新しく蕎麦屋がOPENしていた!
土地に呼ばれている感じが嬉しかったですよぉ。
いくらこっちが勝手に行きたいと思っていても、
迎えて貰えないのでは叶わないコトが世の中にはいっぱいあります。
未訪問の蕎麦屋が2軒に増えて、さっそく御利益ありました。

暑くなさそうな日にまた浅草へ行かなくちゃ。

忙しくするのも幸せだけど、
休める時には身体を休ませてあげてね。
Posted by TC at 2013年07月11日 18:21
やまもとさま
>温泉旅館にいるような気分でグニャグニャに
わかります〜(^^)端正な空間で自分だけがグニャグニャになっちゃう。でも端正なだけの空間だったら絶対グニャグニャにはなれないですものね。たまらないお店ですよね〜

TCさま
たぶんきっとお蕎麦屋さんにはお客さんには内緒の小次郎席(526シート)っていうのがあるんですよ!同じ席に座る運命なんですね〜(^o^)
その猫、きっとみんな知っているんじゃないかなあと思いました。みんな知っているから、呼んでくれたんじゃないかなあって。こちらなんにも知らない猫ですが心がいっぱいです。
Posted by aya at 2013年07月12日 10:56
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