
新宿駅前という便利さ、
夜も遅くまでやってくれているという頼もしさ。
お正月にお休みで泣いた日もあったりしたが
何度も急な「低血中蕎麦」の危機から救ってくれた
ありがたい存在である。
お店は2階。

この階段の真鍮?のビス留め大好き。
「アウグスビール・オリジナル」

ドイツ大麦麦芽100%で造られた、無ろ過樽出しの日本のビール。
お通し
「茄子の煮浸し」。

この店にはランチタイムにすごいサービスがある。
コース仕立てになった「お昼の大庵膳」や「小丼 & 蕎麦セット」などの他に、
「オプション そばをご注文のお客様限定メニュー」というのがあり
各200円で以下のものが頼めるのだ!
・せいろ
・田舎せいろ
・季節の変わり蕎麦
・そばの大盛り
・そばがきハーフ
・蕎麦で作った「お稲荷さん」1ヶ
お稲荷さんはまだわかるとして、
「せいろ」のおかわりが200円とか、「そばがき」がハーフで頼めるとかは
素晴らしすぎる、私には嬉しすぎるではないか!
で、さっそく
「そばがきハーフ」

200円でこの演出。
日本は美しい国だ。
「せいろ」

透明感のある肌に浮かぶ、粗挽きの陰影。
最初は殆ど香らずひんやりとし清澄な冷気のみが漂ってきたが、
それが底の方からだんだん香りが膨らんできて穀物らしい香りになってきた。
どこか生々しい水のような味わいもあるが
穀物の旨みを追いかけながら、繊細な舌触りを見つめる。
「田舎」

おっなんだかワルそうな、暴れ野郎なルックス。
甘皮の香りがむわぁとしておいしい。
こちらのほうが食感もしっかりして程よいコシが楽しめる。
「大庵」にはその月ごとに
「今月のおそば 季節の変わり蕎麦」というのがある。
いつもは変わり蕎麦にあまり興味のない私だが
ちょっといってみましたよ〜
「バジル切り」

右の蕎麦猪口の透明の汁はなんと「トマトのつけ汁」。
そしてせいろと同じ普通のつけ汁も左に用意されている。
イタリア料理で見かける、
バジルを練りこんだ鮮やかなグリーンのパスタのようなものを想像したが
意外と見た目のバジル感は控えめ。
香るのかな〜?

ひゃーー!
これはですね〜、結論から言って大変に美味しいです!
バジルの香りが思った以上にふんだんで
それがこの蕎麦の素朴な食感と絶妙に合っている。
程よいざらつきのある肌、平打ちのためか繊細でしなやかな舌触り。
つるりと密なパスタには出せない、
なんとも儚いようなしかし凛としたような、和なイタリアン。
普段お蕎麦には何もつけない私だが、
このバジル切りは断然塩で食べるのが気に入ってしまった。
ちなみに9月は「しそ切り」。
大庵(だいあん)という店名にふさわしい
86席もある大きな店はランチタイムも大盛況。
しかし竹のスクリーンなどでうまく空間を仕切り
カウンターなども広々としているので
人の多さもあまり気にならずゆっくりくつろぐことができる。
レジの奥にある絵が「エルマーとりゅう」みたいで
すごくかわいいんだよなあぁー