2011年02月05日
五種の蕎麦と音楽の宴
杉並区某所で行われた華麗なる蕎麦の宴。
実は私が参加させていただいたのは今回で2回目なのだが
1回目の時は敢えてここで紹介しなかった。
このブログでは、
誰でも行かれる場所で誰でも食べられる蕎麦を紹介したいと思っているため、
お店でないところで食べた蕎麦は載せたくなかったからだ。
でもよく考えたら、お蕎麦を打ってくれたのはここの方なので
誰でも食べられます!しかも、習えます!
ということで、ご紹介〜♪
お料理は、宴の主催者の奥様方によるもの。
花わさびや山うどのおひたし、
庭で採れたというブロッコリー。
小さくて美味しい、オリーブの実とそら豆。
私が好きなものばかりではないデスカ!!
前回は蕎麦より美味しく感じてしまった蕎麦刺し。
今回もおいしい〜
「常陸秋そば」らしい、王道のかぐわしさ。
蕎麦寿司。
かぐや姫かお雛様かというような
とても可愛らしい雰囲気。
ほたるいか、大好きー!
とか言うから、大酒豪だと思われてしまうのです、私。
さあ始まりますよ!
ここから、本日の5種の産地の蕎麦。
まず最初は茨城、常陸秋そば。
青みの少ない緑がかった蕎麦。
たぐりあげるとふわっとただよう、野性的な香り。
常陸秋そばにしては不思議な、ちょっと北海道の蕎麦にあるような香りだ。
それが変化してくるから面白い。
口に含むと、うわー、これは、なんという舌触り、歯触り!
きめ細かくつるつるの肌は吸い付くようなやわらかさがあり、
しかし噛みしめると決して柔らかくはなく、
しっかりと心地よいコシがある。
その食感に酔いつつ気がつけば、
香りも味も、まさに常陸秋そばらしいバランスの良いふくよかさに変化している。
うっとりするようなかぐわしさ、甘さ、王道の味わい。
美味しい〜〜
まだ1枚目なんてうれしい〜〜
「これが5枚出てきますからねー」
と言われてエエッと驚いたゲストもいらっしゃいましたが
みなさん顔はニッコニコ!
おいしいものはスルスル入る〜
2枚目は、北海道キタワセ。
こちらも香りの変化を楽しめる蕎麦。
初めに感じられた北海道らしい香りが、
後半非常に個性的な、力強い香りへとふくらんでいく。
野草のような味わい。
そしてこの蕎麦もまた、1枚目と同様、最高の食感!
3枚目からは大笊で一緒盛りで運ばれてくるようになり、
みんなで鍋つつくような楽しさに。
手の出演はお隣にいらしたサックスプレイヤー、坂田明氏。
ダジャレが可笑しすぎますって。
福島、品種は会津のかおり。
なんとなんとこの蕎麦については、私、
「美味しそうすぎて早く食べたくて接写を忘れる」
という珍しいことをしてしまいました。
それほどの、素晴らしい香りでございました。
会津の蕎麦のいいところが全て表現されたような蕎麦。
ふっくらとまあるく品の良い香り、味わい。
そしてもうこれは本日のスタンダートなのでしょうか(贅沢)、
うっとりする程つるすべ素晴らしいコシの食感。
この蕎麦が口いっぱいに入っている時、
「羽が生えて飛んでいくなら今だ・・・!」
とか真剣に思っていた自分が今思うと可笑しい。
蕎麦の合間に、鴨焼きやつみれ汁など美味しそうなものも次々と出てきたのだが、
すみません、このまま突っ走らせていただきます。
4種め、福井、越前在来。
おお〜、これは見るからに黒っぽく、
野趣に富んだ雰囲気でありますよ。
たぐりあげた香りは、どこか墨のような、
侘寂の境地に勝手に浸ってしまいそうな類の野趣。
何事も理論よりイメージ先行の私には荒野の庵が見えている。
しかしひとたび噛みしめると、ふっくらと丸い甘みをあふれさせ
ゆたかで柔和な印象へと面変わりしてくる。
ムッチリと力強い、ひときわのコシ。
在来種の「種の強さ」を見た思いだ。
最後は山形「でわかおり」。
明るい肌の印象に反し、これまた個性的な野趣を感じる蕎麦である。
それにしても本日の5種の蕎麦すべてに通じる
食感の素晴らしさは特筆すべきもの。
食感については前回とは全く違ったので
予想外の感動が最初から最後まで続いた形だった。
食後には甘味としてのそばがき。
もうこのころから蕎麦の宴から音楽の宴へ!
本日のゲストはサックスプレイヤー坂田明さん、民謡の木津茂理さん、大島保克さん、
映画監督の大林宣彦さん御家族、そして高遠。
素敵な演奏やお話を聞き、ピーヒャラ歌って楽しかったです〜
みなさま、ありがとうございました!!
ちなみに、蕎麦教室桜庵では、月に2回日曜日に
産地別蕎麦食べ比べの会を催しているそうなので
ご興味ある方は是非♪♪♪
.
この記事へのトラックバック
>誰でも行かれる場所で誰でも食べられる蕎麦を紹介したいと思っているため
ありがたい話です。
一般客には提供されない特別メニューや特別対応のオンパレードをまるで誇るかのように
掲載しているところもWeb上では散見されますからねぇ。
まあヒトを見て特別扱いをしちゃうお店もどうかとは思いますが…。
会津のかおりは、会津若松の桐屋さんや香寿庵さんで食べた時は「?」でしたが、
川越の蕎花さんで先日食べたのは結構美味しくて、印象が改まりました。
うれしいコメントありがとうございます!こんなブログでも一応最低限守っていることはありまして、他にも、お店に対しては「伺う」とか「いただく」は使わないとか、大したことではありませんが自分なりの決め事をしています。
品種ごとの蕎麦の味は、お店によって印象変わりますよねー!地域や年によってももちろん変わりますが。美味しいのを一度食べるとぐんと親しみがわきます。
楽しそう(^^)
たぶん、それです〜
ほんとうに楽しかったですよ!
基本的に蕎麦教室なので教室を受講することが前提なのですが、月に2度は蕎麦の食べ比べというのをしています。蕎麦を4〜5種類とうどん1〜2種類の食べ比べで、この時は試食だけの蕎麦教室参加でもいいそうです。
その他、蕎麦刺し、そばがき、蕎麦寿司、蕎麦ピザ、温蕎麦、蕎麦数種類が試食できる蕎麦会というのを受講者3〜5人の時のクラスでやっているそうです。
もしご興味ありましたら、是非教室のWEBサイトから問い合わせてみてくださいね!