
それは、美しき漣。

驚くほどの極細でありながら、こんなにも、
ドキドキするような粗挽きの穀物感のある肌。

見つめているだけで、私の脳内は何かおかしなことになってくる。
恍惚、というのが一番近いが、どうしていいかわからなくなってくる。
吸い込まれたい。いや吸い込みたい。
たぐりあげると、あああああ、麻痺した脳をゆさぶるかのような
かぐわしい香りをふんだんにまとっている。
極細ゆえちょっとショワショワしたような感触もあるのだが、
歯ざわりに頼りなさは全くなく、むしろ凛とした、端整な印象。
穀物の香ばしさと地味深い味わいがたまらない。
久々に来た「吉田屋 玄庵」、なんだか以前よりすごいことになってるぞ!
しかし今頃そんなこと言ってる私はどうやら遅れているらしい。
なんたって私が入店した時、店内は「満員」。
しかも皆さん非常に楽しそうで、のんびりゆっくり、
おつまみから楽しんでいる人もいる。
決して交通の便がよいとは言えない店だが、
美味しいものを食べさせてくれる店には人が集まってしまうのだ。
「おろし浅草」という変わったネーミングの蕎麦は
おろしだけじゃあ ありません。
おろし、ネギ、鰹節、海苔、そこに天かすまで入ってしまい、
これが美味しくないわけがないという反則技の危険な美味しさ。
あー!お腹が2つあったらいいのに!!


それにしても、隣のご夫婦が食べていた「玉子焼き」。
玉子焼きに興味が薄い私も釘付けになるほど美味しそうだったなあ〜

メッシュは24(だったかな? 汗;)くらいで粗挽き感は強いのに、非常にコシノ強い、にもかかわらずえらく細くて、もうもうどうしてこういう…
というような印象しかありませんでした。まあ、5年も前だしね...
それが、写真で拝見するばかりですが、これはかなりな変遷です。新メニューもあるようだ。
都心には行く気はありませんが、野川や三鷹の下連雀辺りをブラブラとモールトン転がしていくのはツクヅクいいと思う。
…ああ、また行きたい。