私自身は藤沢という街に馴染みは薄いが
通っていた中学・高校が江ノ島を見下ろす山の上にあったため
当時同級生の多くは藤沢市、鎌倉市、逗子市あたり、
いわゆる湘南エリアに住んでいた。
となると、彼らにとって身近なショッピングゾーンと言えば藤沢。
私はクラスの中では一番遠い地域から電車で通っていたので
藤沢駅付近には殆ど行ったことがなく
クラスでよく耳にする
「ダイクマ」「コスタ」「さいか屋」
などは、私には聞いたことのない名前ばかり。
行ったことのない場所は素敵な場所に思えるもので、
「どんなところだろう、行ってみたいなあ」
なんて思っていた。
(今親友に電話で確認したら「ダイクマ」は茅ヶ崎だそうな。
ついでに当時私は「ヨーカドー」という場所にも是非行ってみたいと思っていた。)
学校帰りの寄り道も厳禁の、
先生方が一生懸命厳しくしている学校だったので
帰りに藤沢に寄ってみるわけにもいかず、
学校と家をひたすら往復するだけだったあの頃。
ピーンヨロロロ〜とトンビの鳴き声ものどかな学校だった。
そんな三つ編み中学生の私の憧れだった(?)「コスタ」は現オーパとなり・・
そのオーパのちょうど裏あたり、
駅から歩いて2分とかからない距離にあるのが
「すい庵」である。
何度来ても藤沢という街に慣れないのは
あの頃「こんな街かな」とずっと何となく思い描いていた街と
違うからかもしれない。
路地の奥の「手打そば」の看板が
私を現世に引き戻すかのようだ。

元々鎌倉の「なかむら庵」の分店だった「すい庵」。
今日は1年ぶりほどである。
相変わらず入り口は素っ気ないが
店内には離れ座敷のような演出のなされた個室もあり、
風情ある雰囲気。
落ち着いた空間ながら
いつも地元のお客さんで賑わう人気店だ。
私はもちろん毎回「もり」と「田舎」の相盛♪
しかし今まで私以外にこれを頼んでいる人は私は見たことがありません・・・
何といってもここは品の良いご婦人づれが圧倒的に多く、
今日は家族連れやカップルも楽しげに憩っていたが、
とにかく天ぷらのセットが大人気!
天もりだけで4種類もあるし(イカ天、海老天、穴子天、かき揚げ天)
隣の女性はここの冷やしたぬきの揚げ玉の美味しさを力説していたので
天ぷら、実際美味しいのでしょうね〜
ちょっと羨ましいなと思いつつ、
自分の蕎麦に対峙すればそんな思いは吹き飛ぶ。
私は、何も(天ぷらも)持たぬあなたと
こうしてまっすぐに向き合い二人きりになりたかったのだ。

「もり」

「田舎」

連日猛暑の季節柄か香りはどちらも穏やかだったが、
やはり田舎には田舎らしいたくましい香りが感じられるのが嬉しいところ。
そして面白かったのは、この二つを見比べたら
「もり」より「田舎」の方がざっくり、という印象も受けるのだが、
実際は「もり」のほうに微かに「ザリッ」という
ハードな食感が忍ばせてあったことである。
やや重量感を感じる冷たい蕎麦が
スルスルと口中を駆け巡る、暑中の極楽。
さて、今日は寄り道しても怒られないから
オーパでヘアクリップを買って帰ろうーっと♪
いつも参考にさせていただいてます。
藤沢のお話、
地元の人間としては、よくわかります(^^)
「すい庵」は、
鴨もウリのひとつみたいです。
落ち着いた雰囲気の、
お気に入りのお店です☆
はじめまして!レオンさまは藤沢が地元なのですか〜
すい庵は鴨もウリなのですね。周りをきょろきょろするとつい平皿の上の天ぷらが目立つのですが、器系のものを食べている方々は鴨だったのかもしれません♪
そういえば私の中学校にはプールが無かったので水泳教室は藤沢駅のそばで行われたような記憶が・・遠い記憶(^_^;)