小田急線「経堂」駅から徒歩数分。
洗練されつつも居心地の良い空間で
美味しいお蕎麦が食べられる店がある。
その名もほっこりとかわいらしい、
「しらかめ」。

店主はまだ若いながら
蕎麦にしろ料理にしろ演出にしろ、
センスの良さを随所に感じる店だ。


おお〜
今日の蕎麦は、前回より色が濃いめ、
期待も高まるではではないか。
細打ちながら、
繊細さよりも油断ならぬ「気配」を感じるような、
「お、お主・・・」と覚悟を決めなければいけないような、
まあそれほどに美味しそうな眺めである。
これだけでもう素晴らしい!
来てよかったバンザーイ!
箸先の香りは、それはそれはかぐわしかった前回よりは淡い。
しかし素晴らしいのは口の中でふくらむ味わいである。
噛みしめるごとに香ばしい空気が口中に小さく生まれるのだが
それは軽みを持った「香り」として消えて行くのではなく
じんわりと静かに舌に広がる「味わい」となり溶けていくのだ。
いつまでもその味わいをたどり夢見ていたくなるではないか。
しかしそれほどのたくましさがある蕎麦ではないので
美しい夢は儚くもするりと消え。
残るは余韻ばかりである。
ここは器の趣味もいい。
高級店のような贅沢なものではないが
蕎麦猪口にしろ小皿にしろ、
置かれて、使って、
「あ、いいな」と思えるものばかりなのだ。
葡萄の絵柄が好きな私。
ちょっとそんな雰囲気のこの湯呑みは
特にお気に入りだ。

夜来たのははじめてなので
楽しいおつまみが色々あるなか
お蕎麦だけでは申し訳なかったが
それは次回のお楽しみと言うことで。
また近々、
今度はもっとゆっくりと行きますよ〜