まるで初恋の人に会ったかのような。

久々の、「中清の粗挽き」。
熟成流行りの昨今、「中清」のそれがいかに特別なものだったか、
忘れかけていた私はどうかしていた。

一見似たものは、あるかもしれない。
似ておらずとも、美味しい蕎麦はいくらでもあるだろう。
しかし私にとって、
中清の粗挽きの代わりになるものはない。
どの「ひとたぐり」も、どの「ひと噛み」も、
わたしの中の感激のツボをピタリ突いてくる。

あらゆる方向からそのバランスを支え
完璧な「輪」を描くかのような、たまらぬ香ばしさ。
食べている間じゅう、口の中に広がり続け
味覚中枢を喜ばせ続けてくれる、熟成の旨みと甘み。
ただの「香ばしさ」ではない。
ただの「濃厚な旨み」ではない。
それぞれの要素に、
「これが欲しかった!」とこちらを夢中にさせるような魅力が
一つ一つしっかりと満ちているのだ。
「あー おいしいなあー」
目を閉じて天を向いたまま固まってしまいそうな。
扱いの難しい熟成。
いろいろな店で出会うようになるにつれ、
今日のはちょっと,というものに出会ったことも少なくはない。
最近ではやはり打ちたてを
より好むようになっていたことも告白しよう。
しかし、最初に好きになった人は違った。
私は、初恋の「熟成」の魅力にあらためて向き合い、
屹立する思いであった。
なーんて偉そうに書いているが
食後私がおかみさんに叫んだ言葉は
「もうダメだぁ、私吉祥寺に引っ越す〜〜」
であった。
話すほどに、女性らしくかわいらしいおかみさんも
枠にはまらず自由な感じが粋な店主も大好き。
久々に楽しく話もでき、
ああこんなにもしあわせな夜があるのだ。
こんなにもしあわせな夜があるのだ。
(昶さーん、今日はお会いできるかと思っていましたのに、
寂しかったですよ〜
もしこれお読みになっていたら、たまにはまた中清いらしてくださいね。
お元気で、またお会いしたいです。場末の歌姫より←昶さん命名)
448さまもつゆを使わない派なのですね〜。本当に申し訳ないですけれど、お蕎麦が美味しすぎると、仕方ないのですよね・・そのぶん、蕎麦湯の時存分につゆを楽しんでいます。
「いしたに」は何度か伺っていて大好きなお店です。石臼の話をするときのいしたにさんご本人のキラキラっぷりはたまりませんです(^o^)ああこうやってお話すると、すぐに行きたくなっちゃいます!
忘れてならぬ
膳
寺町京都
座膳 を忘るることなかれ
中書島の膳のことでしょうか?私、駅で行き方を聞く時、まず読み方からわからず困りましたぁf^_^;
「膳」では確かに、而酔而老さまのことも聞かれましたよ♪
今度、東京に行ったら「中清」訪れてみます!