一緒にお蕎麦屋さんに行きたいとお誘いを受けることが、よくある。
こんなに手打ち蕎麦屋さんばかりを動物的に追い求め続ける人間が身近にいたら
確かに気になるのかもしれない。
高遠彩子と行くからにはめちゃくちゃ美味しいお蕎麦が食べられる、
と期待されているのかもしれないし
お蕎麦のことはよく知らないので楽しみ!と言ってくれる人もいる。
となると、こちらも自然とお蕎麦屋さん選びには慎重になるわけだが、
一応そんな時に私が選ぶポイントがいくつかある。
@手打ち蕎麦が複数種類ある(産地別とか、せいろと田舎とか、粗挽きとか)
Aそばがきがある
B1と2がめちゃくちゃ美味しい上に、酒肴の類も充実している
Cチェーンとか大箱店ではなく、打ち手は一人である
という店が、「最初は」好ましいと思っている。
@とAに関しては、お蕎麦そのものの味やその違いを知ってほしいから。
Bは、やはり最初はお蕎麦だけで満足できればいいというわけではなく
蕎麦前の楽しさもあってこそだと思うし、賑やかさは親切さかな、という思いから。
Cは一応、過去の経験からでして・・
打ち手が複数いる某有名・おしゃれチェーン系・大箱手打ち蕎麦店に
朝と夜、1日に2回行ったら(行くなよ笑)、夜は朝とは似ても似つかない、
ベツモノの蕎麦が出てきたという珍体験があるからだ(笑)。
私一人で行った時ならいいが、皆様をお連れして「あれっ違った〜」という賭けは怖い。
もっと欲を言えば、店の雰囲気も素敵なら嬉しいし、
お店の人の感じも良かったりしたら安心だし、
ってそんなの欲張りすぎですよね〜っ?
いやいやいや、あるんですあるんです、
理想のその上を行っちゃう大好きなお店が♡♡♡
「よし房 凛」さん!
その蕎麦、酒肴の類、その雰囲気、ロケーション、そのホスピタリティ、
何もかもが完璧かよ!!という素晴らしさで、もう素晴らしすぎちゃって・・・
美味しいお蕎麦屋さんに連れてって!と言われたら
真っ先に上がる候補店のひとつです。
今回は中高の同級生に
「めちゃくちゃ美味しいお蕎麦屋さんに連れてけーー!」
というあからさまなリクエストをいただき(笑)行ってまいりました。
(自慢になりますが私の同級生はみんな超美人です♡)
年々有名&大人気になってしまい昼間などは行列になってしまっておりますが
私の同級生は美人な上に笑っちゃうほど食いしん坊が多いので
喜んでみんなで並びました。
この店構えの風情もまたいいんですよねえ〜
まず店に入るといつも楽しみなのはこちら。
蕎麦打ち場に本日の蕎麦の実や、産地名が飾られています。
ああ赤城大好き・・・楽しみ!!♡♡♡
本日は友人グループでやってきたので
私も普段ほどの集中力は保てなさそうですが
それでも次々現れるこの店の魔法に目が輝かずにはいられません〜
「豆腐の味噌漬け」
ねっちりねっとり、旨み凝縮。
日本酒に合いすぎて困る〜〜!!
飲ませにきてるーーー!!(お前が頼んだのだ)
早速、お楽しみのこちら♡
「そばがき」
ほんわりと漂う、ふっくらと、やや香ばしい香り。
質感は割と重めでもっちりねぱー、ねちっとかなりお箸につくタイプ。
滋味深い味わいが、軽やかに口中に広がるが
最初芳しく感じた香りは意外にもかなり淡め?
周りの蕎麦湯もほんのり滋味深く美味しい〜
普段そばがきをあまり食べたことのない友人は、
添えられてきた薬味の美しさにも感激。
本当にここは美しいお店だなあ〜
今日はここにして本当に良かった!
「ごぼうの天ぷら」
ごぼ天はやっぱり最高!!
なのに意外とお蕎麦屋さんで
ごぼう天だけ単品って少ないですよね。
(というかごぼう天自体が少ない気が?)
舞茸天はよくあるのに不思議〜
特に「よし房凛」の天ぷらは衣の香りが良く、程よく薄皮、程よく食べ応えがあり、
まさに蕎麦前にぴったりの天ぷら!
ニクイねえ〜〜っ
さて
「もうすぐお蕎麦だな・・・でもその前に天ぷらが来るな・・・」
と、相変わらず愛するひと(蕎麦)との逢瀬が近づくと
早くもそのための心の準備を始めてしまう私の眼前に
突然こんな超大玉花火が打ちあげられて
腰抜かしましたーーーー!!!!
「天ぷら盛り合わせ」
ええええーーーー!
すごすぎるうううーーー!!
勿論テーブルからは歓声が上がり、皆大喜び。
この演出、この美しさ、やっぱり素敵すぎます〜〜よし房凛さん!!
定番の天ぷらネタが美味しいのは勿論、
稚鮎とか♡いちじくとか♡トマトとか♡明太子とか♡
心揺さぶられる具材選びがたまらない!
そしてどれもこれも美味しくて、テーブルは大盛り上がり。
美味しいもの食べるとみんな自然と顔が笑っちゃうんですよね〜
そしてついに、時は満ち。
キターーーーーーーー
「田舎」
これです!!これ!!!
手仕事の精巧さが伝わる清々しい笊に盛られた
褐色の肌。そこに浮かぶ無数のホシたち。
大胆さと繊細さを併せ持ちながら、踊るような輪郭線。
この美しさはやはり「よし房凛」ならでは。
まず箸先から寄せた素晴らしい香りに感激。
むわあ〜〜と逞しく、でも嫌みは全くなく軽やかに香ばしい。
口に含むとむっちりはっきりとした輪郭線とコシ。
容易には噛み切らせないぜ、という強靭さを持ちつつ
固さはなく、豊かな弾力の中から穀物の旨みがいくらでも溢れ出てくる。
「せいろ」
ああー
もう対峙しただけでうっとり!
この端正な美しさとゆるやかな余裕・・・
カッケーーー!!
こちらもバンバン香っております!!
甘さと、香ばしさと、ふくよかさと・・・
蕎麦という穀物の素晴らしい香りを全てバランスよく兼ね備えた香り。
そして歯触りはこちらもかなりしっかりめ!
しっかり噛んで、そこから膨らむ味と香りを
体全体に染み込ませる時間・・・
「彩ちゃんってお蕎麦出てくるとこっち見ないし
お話もしなくなるよね」
とは、本日は言われませんでしたが
何度も言われたことのある言葉です(笑)
凛さん〜、今度はまた姉と義兄と、行きますね〜!!