2023年03月23日

スキーと「ばんどこ在来蕎麦」♡



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いよいよ今シーズン最後、大好きな乗鞍です〜
一泊二日でしたが二日目はかなりの雨で諦め。一日め楽しく滑れたのでいいとしましょう!


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二日目は雨のおかげで超ラッキーな事件が。
なんと宿の奥さんが、お昼に希少な番所(ばんどこ)在来のお蕎麦を
手打ちしてくれました!!

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おおお〜〜 美しい〜〜〜!



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めっちゃめっちゃ美しいお蕎麦でしょう?
意外と攻め攻めな粗挽きで、繊細かつ素朴な舌触り、程よいコシが最高!!
湯捏ねなので香りは余りなくて残念だったのですが、
ノンノン、私以外の皆さんは誰もこのまま食べたりはしないのです!

郷土そばの「とうじそば」♡

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スキーのプロである村のメンズ(平均年齢over65)に囲まれて楽しすぎる〜!
土地の言葉がますますおいしく感じさせてくれます。


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私はせいろ蕎麦を一枚ペロリと食べたあと、
とうじ蕎麦に挑戦。

何という贅沢な昼餉。
美味しかった〜♡
posted by aya at 16:34 | Comment(0) | その他の蕎麦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月08日

大阪・ 天神橋筋六丁目「蕎麦SANCS (山楠)」


魅力的なお蕎麦屋さんが多い大阪に
またどえらい名店が生まれてしまった。

蕎麦の素晴らしさはもちろん、
全体のセンスの良さにただただ脱帽!!



その名もちょっと不思議だが
外観も独特の雰囲気。


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この住所のはずなのだが
ここでいいのか不安になる景色・・・

なんだかお洒落なレストランのようなものが見えるのだが
看板はそれとは関係なさそうな
カラオケスナックのものだけが目立っている。


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んー?
私また間違えましたー? (^^;)



あ、合ってるわ!

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わーい!!

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流木かな?
素朴な木の板に貼られたメニューの数々。
伝えたい情報量が多いだけに難しいところだが
店に入らずとも早くもセンスの良さが垣間見える。


店内は、ご覧の通りのお洒落な雰囲気。

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メニューはレザーの表紙に真鍮のクリップっすよ!!
ううう・・・かっこよすぎん!?
おっしゃれやわぁ〜〜 (≧∇≦)♡♡♡

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メニューの表紙にときめいている場合ではございません。
このあとこの人、大変なことになります。

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ときめき過ぎてもうダメだああああ!!!
そしてね、そしてね、
私がなんでこんなにのんきにときめいていられるかと言うと
「もう電話でお蕎麦お取り置き済み」だからなんです♡
ギリギリで時間が空きそうだったので夕方電話してみたのだが
お取り置きしてもらえてよかった〜〜
してなかったら心配と不安で寿命が縮む!!



その他の蕎麦メニューはこんな感じ。

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うおおおお
美味しそうなメニューがいっぱい!
えーんえーん 誰か私にお腹を貸して〜〜〜!


おつまみのページ見たらもうほとんど泣きそう。
食べたいものだらけ!!センスが素晴らしい!!

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とりあえず夢だけ語っていいですか?
「ガレット風明太子とろろ焼き」
「だし巻き」
「明石焼き風だし巻き」
「鰻巻き」
「白子の醤油焼き」
「白子の天ぷら」
「揚げ出し豆腐」
「ホタルイカの酢味噌和え」
「鶏と菜の花のからし和え」
「ホタルイカと菜の花のかき揚げ」

全部食べたい・・・(笑)


しかし神様は私にお腹をひとつしかくれなかったので
仕方あるまい。


悩みに悩んで、店主に相談までして困らせた挙句(自分で決めろ(笑))
これにしました!

「明石焼き風だし巻き」

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蕎麦に全てを捧げ過ぎて全国のご当地名物を食べ損ねる人生を驀進中の私、
大阪のコナモンも福岡のうどんも名古屋のみそかつも食べたことがありません。
当然明石焼きも食べたことがないのだが、出汁で食べると聞いてから
おいしそうだなーと興味津々の食べ物なんです。

これは明石焼き「風」ってことで
ますます想像つかなかったのですがとってみて大正解!!

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なんですかこの美味しい食べ物はーー!!
ふわっふわの卵の中にタコの食感のアクセント。
出汁の香り、おいしさが素晴らしすぎる。
いやー ここのおつまみは
メニューを見ただけで美味しそう過ぎてクラクラしたが
食べてみて案の定、このセンスの良さ。
やっぱり全部食べてみたい〜〜


そしてこの後、私はハートをもぎ取られ
全てを忘れてしまうような、運命の出会いを果たす。


「十割そば」
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これまたオシャレな、
カゴバッグみたいな笊ですねえ〜
本日は福井の蕎麦とのことで、
素朴ながらも優しげな表情。
なかなかいい感じ・・・



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ぎゃあああああーーーーーーーーーー
なかなかどころではございませんでした!!!
なんじゃこりゃ!素晴らしすぎる!!
この只事ではないかぐわしさ・・・
ガツンとたくましいのだがよくある感じの甘さはなく、
海を思わせるようなたくましさを
うんっっと澄ませて美しくしたような、
目を見張らずにはいられない素晴らしい香り。
口に含むとつるりとして少しだけ太め。
噛み締めると意外にもしっかりとしたコシに出会い、
そこからあふれる味わいがまたとんでもなく濃い!!
蕎麦のたくましくも滋味深い味わいが
ガンガン舌に押し込まれ、
一目惚れで腰を砕かれた素晴らしい芳しさは
薄まることなくどこまでも伸びてひろがり私を埋め尽くす。

なに・・・?なんですか?ここはどこ??

もう何が何だかわからないほど、最高の美味しさで・・・

地球の皆さんさようなら・・・







「二八そば」

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こちらも福井の蕎麦。
見た目も先程の十割とかなり似ています。



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手繰り上げ寄せた香りも小麦粉感をあまり感じさせず
先程の十割とそっくり。
食べた瞬間もそっくり。おいしいーーーー!!!
しかしこちらの方が蕎麦の味わいが薄めで
コシも若干だけどマイルド。
香りも先程の十割が天突くようにどんどん伸びたのに対し
こちらは途中でふっと淡くなっていく感じがありました。
先程の十割の衝撃が鮮烈過ぎて、
それと比べるとややおとなしく感じてしまいましたが、
この二八も味も香りもスンバラシイ、感動の名蕎麦でした!!




「田舎そば」

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うわああ・・・
これまたすごいのが来てしまいました!!!
これはやばいですよね!?絶対やばいやつですよね!?!?



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見入れば見入るほど、吸い込まれそうな蕎麦粒子の宇宙。
やや透明感のあるたくましい褐色の肌に浮かぶ無数のホシたち。
箸先から寄せた香りがまた最高ーーー!!!
香ばしく黒くどんどん香り高くなるが、
甘くならないところがここの蕎麦らしい美しさ。
見た目にも香りにも透明感を感じたが味も同様で、
旨みが濃いのだがどこか透明なスッキリ感がある。
殻のジャキジャキ感はまばらに散りばめられているのも
大変程よく楽しい。
うーーん この田舎も素晴らしいーーーー!!

ちなみにこの田舎のみ新潟の蕎麦。
どの蕎麦も美味しすぎてショック状態に陥ったが
強いて言えば、十割、田舎、二八の順に衝撃だったかなあー
もうなんだか、何が自分を駆け抜けていったのか
思い出せないくらいへにゃへにゃでございます・・・



私をこれだけメロメロのへにゃへにゃにした名店だけに、
蕎麦汁がまたバカ旨なのであります。
これだけお蕎麦が完璧に美味しいので絶対に蕎麦汁にはつけたくなかったのだが
試しにちょっとつけてみてひっくり返りました!!


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結構醤油辛いですと言われたのだが、たしかに濃い。
でも甘みと出汁の味わい、酸味、
全てが合わさって絶妙の美味しさに着地している。
なんですかこの魔法の汁は!??? (≧∇≦)


もうもうもう、私いい加減お腹いっぱいなんですが
どうしてももう少しこの店を味わいたく
再びメニューを眺め始めちゃいました。

温かい蕎麦の太切り蕎麦は
予約しておかなかったので(存在を知らなかった!!泣)
今夜は売り切れ。
そもそももうお蕎麦は二八しか残っていないとのことで
種物界に進出することにいたしました♡


気になるお蕎麦もいっぱいあったのでまたまた悩みましたが・・・


「くみあげ湯葉そば」
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これはね、絶対美味しいと思うんです。
わかってるんです。
だいたいこのメニューがある時点で、もう見えています。
このセンスのいいお店がこんな美味しそうなメニューを
具現化したらどうなるか・・・



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お蕎麦のアップは何回でも撮りたい人(笑)。


くみあげ湯葉さんはこんな感じのとろとろ〜

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蕎麦汁にくみあげ湯葉を投入して混ぜると、
こんなクリーミーな汁の出来上がり。

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こーーれーーーがーーー!!!
犯罪としかいいようのない美味しさでして!!
以下、私の恥ずかしいメモをご覧ください。

「犯罪的おいしさ
 湯葉のとろとろクリーミーさ 
 そしてここの蕎麦つゆの超絶うまさがひきたちまくり
 死ぬほどおいしい
 そして海苔がニクイ 殺す気か」

なんとアタマの悪そうなメモ・・・(笑)

強いて言えば、これは名店あるあるですが
ここのこんな絶品のせいろを種物で食べるのはもったいない、
こんなに美味しい種物なら
もう少しテキトーな蕎麦でも(ってどんな蕎麦よ笑)
全然美味しいと思うからもったいない・・・
という気持ちが食べている間中拭えないこと。
でもなー やっぱりここの蕎麦だからこそ
この「くみあげ湯葉そば」もこれだけおいしいんだろうけど
でもやっぱりどうしてももったいないような・・・
ゴチャゴチャゴチャ・・・(な胸の内)。



店内にはずっと日本のロックが流れていて
長髪を結んだ店主が慣れた様子で働いている。
謙虚な話し振りが印象的で、
興奮を隠そうとキョドる動物(私)にもとても親切だった。


私は関西のお蕎麦屋さん巡りが大好きだが
今回はまたまた鮮烈なショックを受けて楽しかったーー!!

ここは次回はもっと盛大にいっぱい頼んで
今日食べたかったもの全部食べたい!!

皆さん、ご一緒に行きませんかー? (≧∇≦)♡








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posted by aya at 17:03 | Comment(2) | TrackBack(0) | 関西の蕎麦>大阪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月03日

宮城・仙台「妙庵」


店も、蕎麦も、接客も含めて、
これだけ美しい店も珍しい。


閑静な住宅街のなかに突如現る、この存在感。

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ライトアップされた緑が目に眩しい。

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誘われるように中に入る。

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店内も隅々まで完璧にととのっている。



庭の緑が絵のように飾られた大きな窓。

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漆喰の壁や趣ある仕切りは茶室のムードだ。

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どのテーブルの雰囲気も素敵で
あちこち座ってみたくなってしまう。



またここの奥さんの接客がすごい。
なんというか、優しいやわらかい真綿のようなおもてなしなのだ。

BGMはショパンやシューベルトのピアノ曲。



まず出されたのが、蕎麦湯。

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こーれーがー!!
せっかく優雅なところに、
例によって動物的に興奮して申し訳ありませんが
もうぶっ倒れそうなほどの美味しさでして!!
もんんのすごい濃厚さ・・・
そしてなんですかこのすばらしい香りと味はーー!
フレッシュな青い美しさがたまらない、最高の蕎麦湯。
これからの蕎麦がちょー楽しみで
全細胞が今、踊り出しました!!
(奥に柚子がしのばせてあるのだがその効かせ方もニクイ!)


メニューは意外にも大充実。
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ここに大問題が発生しました。
なんとそばがきが「田舎」と「荒挽き」2種類もあります!!
そしてお蕎麦は「ざるそば」と「田舎そば」があり
その両方を頼むことはもう紀元前から決まっています。
でもその上にそばがきもふたつってーのは・・・
いくらなんでもそれ全部はヨクバリすぎよね私・・・
ということで、そばがきをどっちにするか
めちゃめちゃ悩みました・・・辛かった・・・(涙)




「玉子焼き」
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まずは大きさにびっくり。
これはおいしそうだーーー!

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素晴らしいふっくら感。
柔らかく甘くて香ばしい〜!
私は甘くない方が好みなのだが、香ばしさがあるのが素晴らしく、
全体に味が濃くない絶妙の味付け。
醤油とおろしで完成するおいしさ!これはいい!!



「鴨スモーク」
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これは意外とあまりスモークの味はしなくて
ハムのようなおいしさ。
付け合わせの野菜がとても新鮮で美味しくて
ドレッシングの味もよく、サラダのようになっているのが嬉しい。




そしてついに、先ほど私を悶絶悩ませた方の登場です。
こちらに決めました!!

「そばがき(荒挽き)」
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ウアアアアアア
予想を超えた荒挽きっぷりに
胸が高鳴り本気で痛い!心臓大丈夫か!



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すごい。

すごい。

いくら眺めてもすごい・・・

なんというか、蕎麦畑がそのまままるめられたような世界であります。
この美しき蕎麦粒子たち・・・
食べずにいつまでも見惚れていたいほどの美しさだ。
しかしそれを許さずこちらにブッ飛んでくる香りが
とんでもない素晴らしさなのですよ!!
青くフレッシュでふくよかで、もう天国のその上みたいな最高さ!
口に含むとザクザクを通り越してブツブツな食感にも驚かされる。
砕いた蕎麦の実感がものすごい〜!
味わいも濃厚で最高。
口の中にいくらでも旨みが広がり、脳はとっくに青い蕎麦色に染められて
ああもう・・・しあわせすぎてどうなってもいい・・・




「ざるそば」
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これもまた・・・
ビシッとストイックで、
それでいて柔和な落ち着きも感じる美意識にうっとり。
世界に誇りたい日本の絶景だ。
しかも見入れば見入るほど、
蕎麦そのものも美しい・・・


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最初の香りは静かな石のようなストイックでフレッシュな香り。
素晴らしい〜!
しかもそれがだんだん香ばしくふくらんできて
ますますかぐわしくなった。
食感は見た目に反してしっかりめで、
硬くはないが噛み締めて旨みがひろがる蕎麦。
しっかりめのコシを噛み締めて広がる旨みも甘みも濃厚で
ああおいしい・・・ しあわせ・・・


「田舎そば」
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この肌、この輪郭線!
あまりの美しさにただただ見惚れるばかり。
風情あふれる素朴な肌だが、
輪郭線は優しくも端正にととのって、
「洗練の田舎」の雰囲気がこの店らしい。

期待を込めて手繰り上げ香りを寄せると・・・
意外にも香りはかなり淡い。
淡すぎてわかりづらいが、つかまえると大変よい香りで、
胡麻のような香ばしい香りの、上の美しい部分だけが軽やかにのっている感じ。
食感はもりそばよりさらにしっかりめで
ザラザラとして粗挽き感が楽しい。
味もすっきりで、軽やかに洗練された田舎そば。


私は蕎麦の香りを偏愛するあまり
蕎麦汁はつけないまま蕎麦だけで完食してしまう大悪党。
蕎麦汁をつけて食べるのが下手、と自分では思っているのだが
ここの蕎麦汁はなかなか面白かった。
そのままちろりと舐めると結構甘みがしっかりで
小慣れた旨みとスッキリ感もある汁、という印象だった。
ところが蕎麦をつけて食べるといきなり甘みがスーッと消え
やたらに粋なキリッとした汁になったのだ。

ここの蕎麦とのバランスというものだろう。



食後の蕎麦湯。

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仙台が誇る名店。


こんな美しい店で
美しいおもてなしと蕎麦に出会い・・・


夢を見ていたのではないかと思う夜だった。







posted by aya at 09:44 | Comment(1) | TrackBack(0) | 東北の蕎麦>宮城 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする