2023年01月27日
八王子「やお庵」
当たり前だが、いい店は愛される。
それがどこにあっても、目立たなくても、
客の方が探して見つけて集まってきてしまうのだから
当然とはいえ不思議なものだ。
少し奥まっていて目立たないが
美味しそうな予感がする外観♡
一見して手打ち蕎麦屋さんには見えませんよねえ〜
案内されたのはカウンター席。
(写真は退店時。最初はお客さんがいっぱいいました〜)
オープンキッチンなので
私の目の前には、この店の冬の名物である「おでん」のお鍋がどーん!
ここはとにかく地元の常連に愛されているらしい。
テーブル席からは笑いが絶えず、
カウンターに入ってくる客は次々と店主と楽しそうに話し始める。
粋な雰囲気の店舗だが気取らず人懐こい接客。
とにかく料理が美味しくて、
来るたびに全然違うものが揃っていて
最後に美味しい手打ち蕎麦が食べられる。
こんなお店、愛されちゃうよなあー!
メニューは、メニュー本があるわけでなく、
メニューまるごと日替わりで替わる。
そのこと自体がすごいし、
このメニューを毎日書く手間だけでもビックリ。
お蕎麦メニューは変わらず定番ですね。
お酒は長野に絞ってます。
こういうテーマのあるセレクション、いいですねえ。
蕎麦ハイボールって聞いただけでそそられるわ〜 (≧∇≦)
「自家製豆腐のサラダ」
わあー!
写真では伝わりづらいかもしれませんがこのサラダ、
めちゃくちゃ魅力的なルックスなのです。
とにかく綺麗、大きい、おしゃれ!
見た目の感激通りの美味しさで、
まんなかの自家製豆腐がめちゃおいしい。
滑らかで豆の味が軽やか、甘すぎずすっきりとろーり、最高。
ドレッシングもおいしい&程よい量(ココ大事)だし、
薬味はたっぷり、いちいちセンスがよい。
豆腐のサラダというどうやっても似た感じになりがちなメニューで
こんなに感動させてくれると
余計すごいなあ〜と感心してしまう。
そしてお次も、これまた、見ただけでときめきました。
「惣菜小鉢三品盛り」
可愛らしい三品盛り〜♡
さてお味はどうでしょう?
●春菊としらすのナムル
ごま油がいい香り、それでいてさっぱり、これおいしいー!
しらすも下の方まであって隅々までしっかり味が行き届いていて嬉しい。
●柿の生ハム巻
思い切り熟した柔らかな柿に生ハムとペッパーが素晴らしいマリアージュ!
全体にふっくらした食感がたまらない。
私は生ハムはやっぱりハモンセラーノが大好きで
(好きな銘柄のお買い得パックを買ってめちゃめちゃケチケチ食べる(笑))、
日本の生ハムは買ったことがないのだが、
これ、すんごい美味しくて動揺してしまいました(笑)。
●ブロッコリと浅利の酒浸し
最初にブロッコリーかじっただけで脳内にピカッと嬉しい豆電球がついちゃいました。
なにこのスモーキーな美味しさー!?♡
浅利ももちろん旨味たっぷりで美味しいし、あまり見ない組み合わせだけど最高!
思い余ってこんな小さな三品盛りでこの文章量・・・ (^^;)
このお店、やっぱりセンスいい〜!
しかもこれ3品で880円って信じられない。
一人で飲みに来て食べるおつまみとしては神と言いたいレベル。
野菜たっぷりだし〜美味しいし〜
しかも日によって違うのだから、
これはもう通ってしまう人の気持ちが痛いほどわかる。
「冬の名物てんこ盛りおでん」
美味しい日替わり料理が人気のこちらだけに、
実は本日の目玉と言っていいメニューが「おでん」で
私はちょっとだけがっかりしたのだ。
おでんって・・・お料理なの?というナマイキな思いもあったし (^^;)
甘いものが苦手な私は竹輪とかはんぺんという
練り物系すら甘く感じて好みでないことが多いというワカラズヤだからだ。
(おでんファンの皆様すみません)
ところが、ここの名物というのでおでんを注文すると
店主が目の前の大鍋から具材を取り出し
盛り付け始めた。その丁寧なこと!
これは美味しそうだぞ・・・
とやっと思いはじめたところに対峙したこちら。
わー!綺麗だなあー
まずは絶対に大好きな大根をぱくり・・・
おおお〜これはおいしい。
崩れる寸前なのに食感がしっかり残されていて最高。
ちくわはかなり黒っぽくてつみれみたい。
ぜんぜん甘くないしおいしい〜
こんにゃく、はんぺんには柚子の香りがフッと効かせてあって
これも参りました。
個人的に、柚子の使い方にはめんどくさい持論があり
柚子でも柚子胡椒でも柑橘系というのはつい効かせすぎて、
メインの具材の味が負けてしまっているところが多すぎる。
というわけで柑橘が効いたものは極力避ける人生なのですが
こういうさりげない効かせ方は、一本取られたというか
目からハート型になっちゃいます〜 おいしい♡
そしてなんとなく今までお蕎麦屋さんであることを
忘れそうになっていましたが
ここで、一瞬で空気が澄み渡ります。
「せいろ」
飾らず気取らず、スタンダードなもりそばの眺め。
そして量はたっぷり!
なんとなく修業先の系列である川上庵の雰囲気も感じさせる佇まいだ。
箸先から香りを寄せると
まず伝わってくるのは香りより冷気。
相当キンキンに冷たくしめられているのだが
それを乗り越えて!ムワーとたくましい香りが濃厚に漂ってくる。
こんなに冷えているのにここまで香るのはすごい。
しかもムワッとしつつも軽やかで澄んだ香りなのがいい。
食感はつるり滑らかでしなやかなコシがあり、
ほんのちょっとだけパキポキ感がある。
噛み締めると粉のうまみがじわーと伝わる
大変美味しい二八の蕎麦。
蕎麦汁はこっくり濃厚、個性的。
甘さもあるがまろやかな感じではなく
ズシッとストイックなスモーキーさがある。
これが、すごく美味しい。
私は蕎麦を蕎麦汁に全くつけずに完食してしまう大悪党だが
それは蕎麦汁をつけると後悔することが多いから。
蕎麦の香りが好きすぎるせいではあるが
この蕎麦汁はつけて食べた味が心に響いた。おいしい。
鰹は三年熟成の鰹を使い宗太節も合わせているそうだ。
気がつけばカウンターのお客はみんな帰り
離れたところで本日のバイトくんがまかないを美味しそうに食べていた。
(この高校生のバイトくん、とても礼儀正しく素晴らしい接客でした!)
忙しい時間が終わってほっとしたような店主は
バイトくんにも私にも同じ笑顔で明るく話してくれる。
粋な雰囲気の店舗だが気取らず人懐こい接客。
とにかく料理が美味しくて、
あ来るたびに全然違うものが揃っていて
最後に美味しい手打ち蕎麦が食べられる。
こんなお店愛されちゃうよなあー!
<s8.5>
2023年01月24日
秋葉原「つなぎ庵」
今宵、しみじみ、お蕎麦が美味しかった!
あまりにも美味しくて、身体中で貪るように夢中で食べながら
「ああおいしい・・おいしすぎる・・・
私をえぐるようにおいしい・・・」
と思った自分に噴き出しそうになりました (≧∇≦)
静かな路地に佇む、いい〜感じの外観。
店前には、明るく光るバシッときれいなメニュー看板がある。
あまりにもバッチリ整いすぎていてチェーン店のようにも見え
手打ちでないのではないか?という不安を覚えるほどだが(私だけか)
いいえいいえ、ここは常時手打ちが2種類あり、
しかも片方は富倉蕎麦という、
東京ではなかなか珍しくも素晴らしい手打ち蕎麦屋さんなのであります( •̀ .̫ •́ )✧
店内に入るとすぐ今日のお蕎麦さんに会える。
わーい、摩周だあ〜♡
場所もわかるし、ホントこのポップは偉大!
テーブル席3つとカウンターの、奥に長いお店。
メニューは多くないが
日替わりのおつまみに目が釘付け。
そしてなんと言ってもこのお店の特徴は富倉蕎麦をやっているところ。
富倉蕎麦ってこういうものです!
私も今日は久々に食べます〜♪
富倉蕎麦でない普通のお蕎麦もあって、普通のお蕎麦は九一、
富倉蕎麦は十割である。(蕎麦粉十割+オヤマボクチってことですね!)
もちろん両方いきまっせー!♡
まずはお通しが出てきたのだが
これがびっくり、フルーツの白和え!
白和えと言っても和えてあるというより
載っている感じ。それがいい。
しかも和に合いそうな無花果とかならともかくキウイ!
を使いつつ、大変おいしいところに着地している。
炒った蕎麦の実があしらってあるところも私にはポイント高い♡
これは期待高まりますね〜
ってことで、やっぱこれでしょ。
「ハートランドがある店はいい店だ」
私が大好きな人の言葉です。
うまっ (≧∇≦)
おつまみで気になるものをいくつか選んだが、
最後まで迷ったのは「卵焼き」。
とにかく甘いものが苦手な私。
「だし巻き卵」は好きだけれど東京の甘い卵焼きは苦手。
普段は卵焼きと書いてあったら頼まないのだが
今日はなんかビビッと来たのでいっちゃいました。
「卵焼き」
うおおおおお 美味しそう!!
とりあえず見た目は100店満点の美味しそうさなのですが・・・
サテお味は・・・
ウワ おいしーーーーーい!
これは美味しい!大当たり!
まず見た目からして完璧なのだが食べるとおめめがかっ開きます。
とにかくものすごーくジューシィー!
あったかふっくらゆたかにジューシィー!
なんですかこの美味しさは・・・
美味しい美味しいという言葉がついこぼれてしまう。
あまりのジューシーさに、
コレだし巻きって名乗った方がいいんじゃない?と思ってしまった。
甘さはしっかりあるのだが出汁の味が濃く卵の旨味も強いように感じ
全体がこっくりとよく合わさって最高。
味としては、私が熱愛偏愛する
代田橋「まるやま」の「玉子焼き」にも似てるかも♡
そして〆張鶴好き、純米好きな私はこちらも♡
でもこれちょっと〆張鶴ぽくない?
意外なお味でした〜
「やきとり(たれ)」
これまた味濃いめ甘さもしっかり。
柔らかく弾力があっておいしい鶏。
焦げとかカリッとしたところはなく
なめらかなやきとり。
「まいたけ天ぷら」
大好物につき見るとかならずオーダーしてしまいます。
やや衣多めでがっつり系、パリパリサクサクの天ぷら!
これは天せいろとして食べると美味しそうだけど〜
お蕎麦が美味しい店ほどそれができない私・・・ (^^;)
さていよいよお待ち申しあげた方の登場です。
「もり(九割)」
ありそうでない赤い器に高山寺鳥獣戯画の蕎麦猪口。
個性もあっていい眺めだ。
美しい細切り、なめらかな肌にうっとり。
箸先から香りを寄せると・・・
ふあー!とひんやり軽やかに香る、フレッシュでさわやかな北海道感。
これはいい!!
ウンウン、摩周キタワセだもんね〜
個人的に摩周のお蕎麦は北海道の中で好きなんです。
北海道らしい野生のさわやかさもあるが
白いまろやかクリーミーさも感じる好きな香り。
口に含むとますます素晴らしい。
思い切り極細で、繊細な輪郭線がはっきりと感じられるに
硬さは全くなく、なめらかな肌としなやかな食感。
味わいは澄んで美しく、とにかくずっと食べていたくなるお蕎麦。
すごい・・・個性的でありつつ完璧!!
おいしい・・・おいしすぎる・・・
ハイもうこの辺りから私はだんだんトランス入ってきました(笑)
「富倉そば(十割)」
ウッッ・・・
一眼見ただけでこれはヤバイ・・・
これは来ます!来ました!どうしましょう!!
まずは期待を込めて箸先から香りを寄せます。
オヤ? 意外にもこちらの方がおとなしい香り。
じんわりと渋く黒い香りを奥に感じる。
口に含むとこちらの方がさらにくっきりはっきりした極細感。
でありつつこちらも硬さはなくしなやかで(そこがすごい)
いわゆる富倉蕎麦っぽいシャクシャクした食感はあまり感じない・・・
と思ったが、噛み締めるうちに時々感じてきました!!
オヤマボクチらしいシャクッとした独特の食感!!
そして噛み締めるほどに、黒い土着的な香ばしさが口中に膨らみ、
アラ?アラ?あらららら?
お、おいしい・・・めちゃらくちゃらに美味しい・・・
私をえぐるようにおいしい・・・
と、いつのまにか冒頭の完全トランス状態に入ってしまったのでした(笑)
いやーここの富倉蕎麦、美味しいです。
てかここのお蕎麦はどちらも美味しい。甲乙つけがたい!
蕎麦汁もおいしい。
甘みはあるがこっくりとよく合わさって
出汁の香りも「中庸」な感じで素晴らしい。
例によって私は「お蕎麦と私の間に入る者は水モ許サヌ」と
何もつけない食べちゃう大悪党なのですが
ここは山葵もすごく美味しくて
立派なおつまみになっちゃう山葵でした〜
私にとっては「蕎麦汁がおつまみで蕎麦湯がお酒」。
蕎麦汁チロリ、蕎麦湯をゴクリが至福の時。
あ”あ”あ”〜〜 しあわせ〜・・・
私が居た時間は空いていて
店内には店主が慣れた様子で仕込みをする音と、
ちょっとこの店の気楽な雰囲気にしては
やたらオシャレな洋楽が聞こえていた。
途中、常連が立ち寄って釣ったお魚を置いて行ったりと、
この店がとても愛されている様子も伝わってきて
そんなところも全部含めて、大変居心地の良い店。
ランチ時はお蕎麦と丼もののセット(焼き鳥丼とか、ブリの漬け丼とか!♡)
をやってるらしいですよ〜
個人的には二種盛りもやってほしいなあ( ̄▽ ̄)
<m10t10>
2023年01月17日
R.I.P.
お蕎麦屋さんの訃報を聞くたびに、
突き落とされたような気持ちになる。
あの素晴らしい世界を作った人が、
あの忘れられない時間を私にくれた人が
ふっ、といなくなってしまった。
私がこの手のひらの中でその温度を慈しみ
輝きに目を見張っていたあの世界は
どこへ行ってしまうのだろう。
その人の作った世界の大きさ、美しさ
その人の遺した言葉の深さ
優しくしてくれた笑顔を思うと
心の真ん中にあいた穴をふさぐように
この宇宙の真ん中に永遠に残るように
おおきくおおきく
あの世界の美しさを歌い続けていたくなるのです
R.I.P.
2023年01月12日
ビスコのオンナノコ♡
2023年01月03日
初蕎麦
初蕎麦はいつものマイ・ファースト蕎麦屋で。
海苔つきなのにゃワケがある!
私が「もり」でなく敢えて「ざる」を注文するという
全国でただ一軒のお店です♡↓↓
http://ayakotakato.seesaa.net/article/148853108.html