長年手打ち蕎麦だけを熱烈偏愛してきたため
乾麺蕎麦というものはほとんど食べたことがなかった私。
それがコロナのおかげで随分と乾麺蕎麦を食べる機会が増えた。
最初の頃はとにかく乾麺蕎麦の「乾麺蕎麦ああああ!!!」という香りが苦手で
それがあまり気にならない十割の乾麺蕎麦を好んでいた。
小麦粉が入るとなぜか「ザ・乾麺」な香りが爆発しがちなのだ。
しかし、手打ちの十割蕎麦ならそんなことはないのだが、
乾麺の十割蕎麦はどうしても食感が粉っぽいというか、
ボソッとした感じになるという欠点もある。
それでも最初の頃は、食感が悪かろうが何だろうが
とにかく香りの良いものがいい、と十割を選んでいたのだが
いろいろ食べてみるうちに発見もあり、最近では蕎麦より小麦粉の方が多いものでも
これはすごいな、と思える乾麺蕎麦に出会うことも多くなった。
前置きが長くなったが、本日のステイホーム蕎麦はこちら。

「平成で一番売れたそば」というポップシールが
まぶしいですねえ〜すごいですねえ〜
「お主・・・さては自信があるのだな・・・」と
つい手に取ったわけであります。
結構いろんなスーパーで売られているので比較的手に入りやすく
このパッケージに見覚えある方も多いのではないでしょうか。
一束ずつ紙にくるまれているところも田舎っぽくていい風情である。
裏の原材料を見ると、蕎麦粉は五割以下しか入っていない。
つなぎに山芋も入っている。

茹で上がりの姿はなかなか良い雰囲気!

(乾麺蕎麦食べる時は有明海苔と生卵を欠かさない私 (≧∇≦))
黒っぽい肌に無数に散る褐色のホシが期待を高めますぅ〜

箸先から香りを寄せると、まず出会うのはやはりザ・乾麺な香り。
しかしそれを押しのけるように、
奥から黒く香ばしい香りがガンガン向かってくるのがすごい。
これは嬉しいー!
口に含むと独特のふるふる感、ぷるっととした軽いコシにハッとさせられる。
山芋のせいだと思うが、この食感もいいですねえ〜
何よりそのコシを楽しむ間じゅう、濃厚な蕎麦の風味が
溢れ続けるところが素晴らしい。
これで蕎麦粉5割以下とは、本当に凄い。
そしてこれは最近私がとても注目している部分なのだが
このお蕎麦は「よく増えます」!
私の体重の話ではない。
この乾麺蕎麦の体重の話である。
要は茹でる前と茹で上がってからの重さの差。
私は毎回、どんな乾麺蕎麦も「乾麺の状態で100g」食べることにしているだが
茹で上がりは十割蕎麦だと重さがあまり増えず見た目からして少ない。
小麦粉の割合が多いほど重さは倍以上にもなり
見た目もお皿にうず高くなるほどたっぷりになる。
例を挙げると、某・乾麺十割蕎麦だと100g→160gにしかならないところを
この「山形とびきりそば」は100g→270gにもなる。
お皿の上でも見るからにどーんとたっぷり。
小麦粉が多い乾麺蕎麦なので法則として予想できることなのだが
やはりお蕎麦がたっぷりあるというのは嬉しくなるものだ。
田舎っぽい蕎麦の香りは欲しいけどボソボソするのは嫌、という方におすすめ!
ご近所のスーパーで見かけた際にはお試しくださいね〜