2020年08月29日
曳舟「手打ち蕎麦 ながやま」
緊急事態宣言が発出されるだいぶ前の3月初旬、とても寒い日。
雨ニモ負ケズ住宅街をくねくねと突き進む。
普通だったら、こんなところにお蕎麦屋さんがあるわけがない、
と思うだろうが、数々の「住宅街の小さな名店」を知っている私は
もうそろそろか、この辺か、とワクワクする。
ふと看板が現れた。
「天ぷら」「にしん」の文字が踊る、手作り感溢れる看板。
こんな寒い中、会う前から誘われると
ほんとににしんが食べたくなってくるじゃあないですか〜(≧∇≦)
マンションの1階と聞いてはいたが
予想したよりもずっと小さなかわいらしいマンション。
看板や鉢植えの植物が明るく迎えてくれている。
住宅街だし中の様子は見えないしなので、
外で全てのメニューが見られるのはとてもいい。
通りがかった人もこれで大体の様子がわかる。
ここでも「にしん」が私に訴えかけてくる。
今日はそういう日なのだな (≧∇≦)
店があるのは1階のこの奥で、
インターフォンを鳴らして入るのです。
迎えてくれた奥さんのあかるい優しい声に癒されながら
奥に通される。
店内はさすがに新しく、清潔感あふれる感じ。
この窓際の席もいいなあー
テーブルで火が使えてそこに鉄瓶が。
あったかそう〜
たまたま空いていたからか、私は個室のようになっている
大変居心地の良い席に案内してもらえた。
個室から外を見たところ。
メニューでまず目を引くのがこちら。
蕎麦屋において例えほんの少しでもご飯を食べると
お蕎麦のために空けておいた貴重な胃のスペースをごはんに取られるようで
お蕎麦に申し訳ないような損したような気分になるので、それだけはいつも避ける私。
このセットも「そば茶ごはんつき」というところは問題なのだが
それ以外の内容が素晴らしすぎる。
天ぷらとせいろはもともと食べたかったし、そこに小鉢もついてこの値段!?
うーん、これは頼まないテはないですよね!
一品料理のメニューもとてもいいものばかり。
ウッ・・・
これまた誘惑される〜〜〜〜
特に1行目!4行目5行目もいいな!!
どうしましょう〜〜
うーん、本当にここはメニュー構成がいいですね〜
せいろ(十割)が前日までの予約というところがちょっと寂しかったが
(知らなかったぁぁぁぁぁ!!(T_T)(T_T)(T_T))
そばメニューは少数精鋭、
おつまみメニューはお酒を飲みたい人のハートを掴んで離さなそうなメニューから
家族連れにも喜ばれそうなヘルシーなものまで盛りだくさんだ。
「にしん煮付け」
冷たい雨の中で熱く誘惑された記憶は体に染み付き脳から離れず
やっぱりオーダーしてしまいました。
ホロリ繊細な肉感も味付けも大変美味しい。
余談だが和の甘い味付けが一切苦手な私は甘い魚の煮物も大の苦手。
しかし「にしんの煮付け」だけは、お蕎麦屋さんで食べるうちに
好きになってしまったという・・・
蕎麦乙女心は矛盾だらけなのである。
「ふきのとうの天ぷら」
私の手打ち蕎麦ストーカー人生において、
メニューに「ふきのとうの天ぷら」を見て頼まなかったことは一度もない。
あの苦味、食感、まさに季節の宝物ですよねえ〜!
「ながやま」の天ぷらは衣が繊細なシャクシャクした食感で、大変おいしい。
カラッと揚がっているのだが結構オイリーでボリューム感あり。
いよいよやってまいりました。
限定12食のランチセット!
うわぁ〜豪華〜〜〜
普段セット物を頼むことはなく、「おつまみの後シメにせいろ!!」
という融通のきかない人生を邁進しているため
こういう眺めは見慣れず大変賑やかに見える。
賑やかで嬉しいのだが、私の心は今、
「どうやってこの素敵なお蕎麦と二人きりになろうか」
ということで千々に乱れている。
普通なら蕎麦を食べて天ぷら食べてご飯も食べて〜となるのかもしれないが
私はとにかくこの目の前にいる愛しい人を、
できるだけそのまま、裸のまま感じたいのだ。
というわけで申し訳ありませんが私は揚げたての天ぷらさんの魅力を犠牲にして
まずはお蕎麦と二人きりの世界に入りたいと思います!
美しく切り揃えられ重なり合う輪郭線。
見惚れるうちに、ふわーっと優しくまろやかな常陸秋そばの香りが感じられ
一瞬で脳に陶酔のスイッチが入る。
口に含むと、これでもかとキンッキンに冷たくしめられていて、
この冷たさでこれだけ香るというのはすごい。
舌触りはかなりハッキリクッキリとしていて
噛みしめると硬めのコシ。
味わいはやさしく粉の甘みが伝わる上品な二八蕎麦だ。
そして私はお蕎麦の香りと風味を偏愛する余り
汁をつけずに完食してしまうのが常という大悪党だが
(たまにつけると必ず後悔してしまう)
今日はたまたまちょっとつけてみたのだ。
すると、ナニコレおいしい!!
私にとってこの感動は珍しい。
塩分強めでキリッとシャープな旨みがある独特の汁なのだが
この蕎麦とのバランスがいいのだろう。
さあお蕎麦さんと心ゆくまで二人きりの世界を堪能しましたので
ここでやっと天ぷらにお箸を伸ばします。
海老1尾と、ナスやかぼちゃ、インゲンなどの野菜の天ぷら。
先ほどの「ふきのとうの天ぷら」同様、カラッと揚がっているのだが
見た目よりオイリーで食べ応えがあった。
小鉢ってなんだろ〜!と楽しみにしていたので
メニューで見ていて食べたかった「つぼみ菜のおひたし」が来て大喜び。
これぞ、季節の喜び。
おかか入りでおいしい〜
そして私の天敵?であったはずの、ごはん!
「そば茶ご飯」なのだが残念ながら蕎麦の風味は私には感じられず・・・
しかしこの「ゆかり」がズルイですよね〜(≧∇≦)
自分で買うことはないが外で出会うとすごく嬉しい、
ご飯がすすむ麻薬のようなおいしさ(≧∇≦)
「デザート」
こんなにきちんとした演出でデザートがやってきたことに感激。
もてなしの心が伝わってくるサービスだ。
寒天のデザートというところもさっぱりしていいし、
サイズが思い切り小さいところも
可愛くてお腹にもちょうど良くて素晴らしい!
明るく清潔な店内にはジャズが流れ、
接客担当の奥さんの優しそうな甲斐甲斐しい声が
やわらかく耳に残る。
小さな静かなひととき。
店主もとても優しそうな笑顔の人で、
(手打ちそば教室の先生もしているそうです!)
帰り際は揃って挨拶し見送ってくれた。
次回は夜のコースも食べてみたいし、
いやそれよりも、前日に予約して十割を食べに来なくっちゃー!♡
2020年08月24日
森下「十七」
行き慣れた森下のあの場所に、
今日は歩いて行ってみることにした。
日が傾いて急に涼しくなり、空が美しい夕方だったから。
どの道を通って行くか迷ったが、
やはりあの橋を渡りたくて、大川端通りを南に歩く。
柳橋。
今日最後のオレンジ色に染まる、思い出の場所。
両国橋を渡り下町の住宅街商店街を抜けていけば森下はすぐだ。
交差点にある、私が長年愛してきた店はいつもと同じようにそこに佇み、
しかし看板だけ別の名前になっている。
「十七」。
ここはつい3年ほど前までは「京金」という超名店があった場所だ。
しかし閉店ではなく、「京金」の店主夫妻はこの同じ建物の上で
隠れ家のような静かな素晴らしい店を始めたので寂しさはない。
寂しさはないのだが、やはり時の流れに体を馴染ませるのには時間がかかる。
森下「京金」2017年2月最高に楽しかった訪問時のブログ
しかし新しい「十七」は、もともと「京金」で働いていた人が始めただけあって
大きく姿を変えることなく・・・と言うより、
嬉しくなってしまうほどそのまんまの形でそこにいてくれた。
「京金」ファンの私は、心底ほっとした。
靴を脱いで上がるスタイルだけは変わったが(今は靴のまま入る)、
テーブルも椅子もレイアウトもそのまま。
メニューはそのままのものもあれば、新顔もあって嬉しい、楽しい。
歩いてきたので、今日はやっぱりコレからですね♡
プハーッ たまりゃ〜〜〜〜ん!! (≧∇≦)
夏らしいメニューをと、まずはこれ。
「焼きなす」
予想よりかなり小さい器で「ちまっ」とやってきたが
この季節、焼きなすとビールは最高!
「新れんこんとゴボウのキンピラ」
こちらも ちまっとサイズ。
一人でつまむならちょうどいい量だろう。
甘みしっかり、家庭的なキンピラ。
天ぷらは「京金のスペシャリテ」と私が勝手に呼んでいた「蓮根の天ぷら」と迷ったのだが、
悩んだ末こちらにしてみた。
「白エビとお野菜 天ぷら」
これが素晴らしく美味しかった!!
サクサクと軽い揚げ方が最高で、
素材の美味しさが鮮やかに感じられるのがすごい。
特に白えびは食べてしまうのが惜しいほど、
一尾一尾大切に味わって食べました!! (≧∇≦)
しかもこの「天つゆ」がまたよかった。
なんてったってまず温度がアッツアツ!
「うちの天ぷらは揚げたてをアッツイまんま食べてくださいねー!」
と言ってくれているかのようである。
甘みはぐっと控えてあるのだが奥深い旨みが長く続く。
まさに、美味しい天ぷらがますますおいしく感じる天つゆだ。
「そばがき」は蓋つきでやってきて、
テーブルで蓋を開けるパフォーマンスが嬉しい。
ホワ〜〜ッとひろがるお蕎麦のオーラたっぷりの湯気がたまりません。
「そばがき」
わーい!「京金」とそっくり!器も雰囲気もまったく同じ!
でも何かが違うと思ったら、4分割にしてくれてありますね(^^)
見た目からはもっちり系かと思ったのだが
意外にもとろけるような舌触り。
その中に優しいざらつきがあり、ざらざらとろ〜〜んとした感じ。
噛みしめるとシャクシャクした繊維感も感じられた。
香りはごく淡く、味わいもほんのりやさしい感じ。
「せいろ」
細切り肌のに浮かぶ、オレンジや褐色の美しいホシたち。
箸先から、シャープな野生の香りが淡く漂ってくる。
口中に含むと極細の輪郭線たちがやさしく束になる感じがあり
噛みしめるとくにゅんとしたコシが受け止めてくれる。
初めはシャープな野生の香りを淡く纏っていたが
食べ進むうちにだんだん小麦らしさが加わった
やわらかく甘い香りになっていった。
味わいは淡くすっきりした感じ。
蕎麦汁は甘み少なくキュッと旨みの効いた個性的な味わい。
少し変わっているのだが、それがなんとも粋で美味しいのだ。
今夜は入店した時にはほぼ満席で、ご近所の人が多いのか回転が非常に早かった。
みなさん慣れた感じで楽しそうにくつろいでいて、
次に見た時には別のカップルが食べ終わるところだったり。
新しいこの「十七」も早くも人気なのだなあ〜と実に嬉しい気持ちになる。
私が行った夜の接客担当は学生さんかな?と見える初々しいスタッフたちが
一生懸命活躍していてとても清々しかったし、
帰り際にすこし話した店主も素朴な印象で感じがよかった。
開け放された入り口の外からは、
よく知っているこの街の晩夏の夜の気配。
こうして私は新しい「十七」に出会い、
時の流れに身を馴染ませたのだ。
2020年08月23日
破壊するのが得意です
私はよく、買った洋服やバッグ、アクセサリーなどに
自分で手を加えてしまいます。
洋服だったらまず日本のメーカーに多いごつい裏地が嫌いでとってしまう(乱暴)。
シルエットがモタつくので・・・自分で別にインナーを着た方が綺麗に見えます♡
形がいまいち気に入らない洋服は自分でダーツを入れたり切って短くしたり。
アレンジしているというより、自分では「破壊している」という感覚です( ̄▽ ̄)
先日は
「うっす〜いベビーピンクとベビーブルーのマスクが欲しい!」
と思い立ち、探して探してやっと通販で見つけたマスクを購入しました。
しかし届いた商品は、
写真とは似ても似つかぬ「濃いピンク」と「濃い水色」で😱
破壊の王者彩子は開封して数分後にはもう準備を始め
希薄した漂白剤(温度が大事!)で様子を見ながら30分、
見事希望していた色に変身させちゃいました (≧∇≦)
その日のファッションに合わせて使い分けています〜
2020年08月21日
六本木「蕎麦 おさめ」
蕎麦屋で、六本木で、このビジュアルとくれば
もうそれだけで事件である。
正確にいうとこの建物全体が蕎麦屋なのではなく、店はこの2階に入っているのだが
この建物のお腹の中のようなところに「おさめ」の文字がドン!と目立っている。
暗い画像だと伝わるかな?
この看板いいなあ
とにかく力いっぱい、逃げも隠れもしない感じ(≧∇≦)
二階に上がると入り口はちょっとマンション風?
白い暖簾が清々しい。
そして店内はさすが六本木、スタイリッシュ!
こんなところで手打ち蕎麦が食べられるとは〜
価格も大人な雰囲気であります!
客層も、私が日々行っているようなお蕎麦屋さんとはまるで違う。
しっとりした雰囲気の男性女性の皆様が大人の時間を楽しむ空間、
という感じ。
こんな場所でこんな雰囲気で
皆さんが手打ち蕎麦を楽しんでいる姿というのは新鮮で、
なんだかワクワクしてしまう私。
好きな人(蕎麦)が人気だと、自分のことのように嬉しいんですよね〜(馬鹿)
しかし周りの雰囲気を把握できていたのはこの時までで、
メニューを見ると私の心は蕎麦にだけ集中。
周りは見えなくなる。
だって、ここには
「せいろそば」
「粗挽きそば(数量限定)」
「玄挽きそば(数量限定)」
の、3つもあるんですよ〜!?
「本日のおすすめ」という手書きメニューにあった「そばがき」も絶対食べたいし
「冷やかけ」も気になるし大変だ!!
まずはビールのお供。
生姜の山葵醤油漬と蕎麦味噌。
小さいけれどガツン。
そして予想を超えてこの人が早速来てしまい
心の準備が〜!
(その日1番最初に出会う蕎麦というのは感動もひとしおなので!)
「そばがき」
ああああ
美しい・・・!!
もうこれは美味しい予感バンバンです!あなたは美味しい!絶対おいしい!
うわあ・・・
最っ高の、すっばらしい、新鮮フレッシュな青い香り!!
もう食べなくてもいい、いつまでもこの香りを嗅いでいたい、と思うほど
素晴らしいかぐわしさだ。
口に含むとグルタミンを感じる素晴らしい旨味があるが
それが濃厚ではなく、あっさりと旨味がある感じ。
食感も、ふんわりエアリー感があって最高!
面白いのは舌触りで、なめらかなのだが
全体に超細かいすりガラスのような肌であること。
そのせいかちょっと「シュワッとするふんわりエアリー」であるのが面白かった。
とにかくこの香りに衝撃的に胸射抜かれた私は、
長野山形村の乗鞍在来種と聞いてすっかり嬉しくなってしまった。
懐かしいエリアなもので〜・・・
「玉子焼き」
絶妙な焼き色が大変美しい玉子焼き。
出汁巻きではなく玉子焼きなので甘いかなと危惧したのだが(甘いの苦手)
これは美味しい!
塩分がギリギリ控えてあるので卵の旨味が濃厚に感じられ、
出汁もあくまでほんのり。そして甘さが絶妙。
味は上品なのだが油分がしっかりあり、ボリューム感のある玉子焼きだ。
そしていよいよ時は満ち。
「せいろそば」
うわーっ
やっぱりこの場所で、手打ち蕎麦って新鮮!!感動!
美しい・・・
感動余って激写しまくり (^^;)
お蕎麦の景色は枯山水に負けない美の宇宙である、と固く信じております!
「せいろそば」は長崎、対馬在来種。
箸先からふーっと香ばしいかぐわしさが伝わってきてワクワクする。
シャープではなく、やさしく厚みがあるような香ばしさだ。
口に含むと、思いっきりキン!と冷たくしめられている。
そのせいなのか、食感はかなり硬めだ。
輪郭線はパッキパキにはっきりしていて
口中をハラハラパラパラと巡る感触が印象的。
味わいはほんのりなのだが、噛みしめるうちにうまみが出てきて美味しい。
面白いのはこちらのお蕎麦にも、先ほどの「そばがき」と同様の
すりガラス肌な舌触りがあったこと!
噛み締めても食感としてのすりガラス感を感じ
これはなかなかユニークだった。
「粗挽きそば(数量限定)」
懲りもせず2つの角度から撮影。
どちらも美しすぎて抑えられず!! (≧∇≦)
本日はお付き合いくださいませ〜
「粗挽きそば」は千葉、成田在来。上野さんのお蕎麦♩
「せいろそば」よりかなり粗く、ゆらめくホシが華やか。
箸先で香りを寄せると、うわあ〜!
青い笹のような竹のような爽やかな野生の香りが漂ってきた。幸せ!!
口に含むとこれもしっかり硬めで、輪郭線がはっきりパッキリ、
もぐもぐ噛む蕎麦である。
味わいは極上の和菓子のような、上品な白いイメージ。
はじめはほんのりだった甘みは噛むほどに濃くなっていった。
そしてこれまたすりガラス感あり!面白い。
粗挽きだが、優しい感じの肌の凹凸があり、
その中にすりガラス感がある感じ。
「玄挽きそば」
やっぱりすごいなあ〜
この景色!
茶道のお点前が始まる前のような、美しい緊張感に惚れ惚れ・・・
おおおお!?
なんとびっくり、予想をしていなかった熟成がやってまいりました!
ムワムワムンムン、これが穀物だけの香りとは到底思えない、
強烈なだしのような、塩分さえ感じるような香りである。
蕎麦肌の舌触りはこれまたすりガラス。粉の挽き方に特徴があるのかもしれない。
こちらのお蕎麦が一番硬さがなく、
噛みごたえはあるがむっちりとした食感でコシもある。
味も香りに負けず劣らず超濃厚!!
甘みもうまみも爆発的に濃い。
鳥取伯耆町(ほうきちょう)の蕎麦。
蕎麦後の蕎麦湯。
私にとって蕎麦湯はお酒で、蕎麦汁はおつまみ。
蕎麦湯をストレートでゴクリ、蕎麦汁チビリ、が至福の時だ。
こちらは蕎麦汁も個性的で蕎麦汁というよりタレ、というほど濃厚である。
なんとなく粘性があるほど!
そして甘さも醤油辛さもガツンとあるが、
全体が丸く調和して大変美味しい蕎麦汁だ。
蕎麦に溺れて気がつけばあっという間に時間が経ってしまい
先ほどまで賑わっていたカウンターはすっかり静かに。
ちょっと前に来たテーブル席のお客さんが
楽しそうにメニューを選んでいる声が聞こえる。
そう、ここはさすが六本木だけあって、
営業時間が18~24時(L.O23時)と、仕舞が遅いのが素晴らしい。
深夜に手打ち蕎麦をたぐれるというのは実に貴重だし、
若き店主夫妻の感じの良さにも心和まされた。
そうそう、店名の「おさめ」はこの店主夫妻の苗字である。(スゴイ)
しかもお二人揃って下のお名前も古風でかっこよくてシビレました。
ここは来るたびに違う出会いがありそうで
今後がますます楽しみだなあ〜
2020年08月20日
乾麺蕎麦のおいしい食べ方♡
先日の
「勝手に乾麺蕎麦ランキング Vol.2」
大反響いただきましてありがとうございます!
さて、今日ご紹介するのは「乾麺蕎麦の簡単おいしい食べ方」です♡
手打ち蕎麦偏愛症候群の私は
お蕎麦やさんでは何十年ももりそば一本。
「蕎麦と私の間に入るものは水も空気も許サヌ」
と最初から最後まで何もつけずに食べきるのが当たり前になっているのですが、
乾麺蕎麦の場合は薬味や調理法の工夫で少しでも美味しく!!
と貪欲にいろいろ試しています。
私が行き着いた、
乾麺蕎麦を10倍美味しく食べられるコツをご紹介しますね〜!
⭐︎冷たい蕎麦(せいろ+薬味編)
@大根おろし&すりごま(私はオニザキのつきごま白 一択!)
A生卵&もみのり
B揚げ玉&大根おろし
⭐︎冷たい蕎麦(ぶっかけ編)
C納豆そば(納豆、生卵、しそ、みょうが、なめらか系豆腐、もみのり等)
⭐︎温かい蕎麦のとき
D豚肉&ネギ
E別盛りローストビーフ蕎麦
@ABは、どちらかではなく、このペアでの食べ方を、強く、激しく、熱烈におすすめします。
大根おろしだけじゃダメで、オニザキのつきごま白登場で
別次元の美味しさになります!
Aの生卵の時は、かならず「もみのり」を。
極細の刻み海苔より断然「もみのり」をおすすめします。
私は大きな海苔を手でちぎっています。(有明産♡)
B新鮮な揚げ玉が手に入るのであれば、揚げ玉最強です。
お蕎麦やさんから
「修行時代、自分の打ったどんな失敗蕎麦も揚げ玉があれば食えました!」
と聞いたこともあります(^^)
揚げ玉の時もおろしを忘れずに!
Dは簡単すぎちゃう鉄板おいしいメニューです!
炒めた豚肉とネギを投入するだけ(^^)
彩りは三つ葉で〜
Eは意外かもしれませんが最っ高に美味しいのでお勧めします!
私はローストビーフが大好物で自分でも作るんですが
(写真のローストビーフも自作です)
私にとって一番美味しいローストビーフの食べ方が
この「別盛りローストビーフ蕎麦」かも。
別盛りってところがポイントで、ローストビーフを温かい蕎麦の中に
投入してすぐ、すくい上げて食べる!
ローストビーフに熱が加わった瞬間、の美味しさはヤバイです (≧∇≦)
しかもそのあと蕎麦と一緒に食べると悶絶します (≧∇≦)
写真はすべて私が作った家蕎麦です。
中段右の別盛りローストビーフ蕎麦に特にご注目 (≧∇≦)
みなさん、ステイホームでも美味しいお蕎麦を〜!🎶
2020年08月17日
2020年08月10日
埼玉・新座「新座鞍馬」
止まぬ雨の中、圧倒的な存在感。
立派な造りだが、派手さはない。
無駄を削ぎ落としつつ、堂々とした構え。
中に入ると、都心ではあり得ない広い玄関に迎えられる。
田舎家らしいと言うには立派な造り。
うん、ちょっと「お寺に来たような」感覚かもしれない。
右には蕎麦打ち場、奥には製粉スペースがある。
年配の係りの女性が「今すぐ片付けますので」と声をかけてくれたので
玄関で少し待つ。
その抑えた、しかしとても感じのいい声の余韻が、雨音の間に響く。
客席のあるお座敷はさらに広々。
時節柄、座卓を減らし客席同士を離している、のではない。
ここはもともとこの贅沢な空間なのだ。
雨の音。厨房で働く小さな音。
にほんの家の美しさに、うっとり。
しかしのんびりうっとりしている場合ではない。
ここでは来るたび心千々に乱れさせられる禅問答・・・ではなく
大問題があるのだ。
「蕎麦が4種類+そばがきもある!!」
「もりそば」
「玄挽きそば」
「粗挽きそば」
「更科そば」
「そばがき」
さあどうしようこっちのお腹は一つである。
来たからには今あるお蕎麦をすべて食べたい。
過去そうしなかったことはどんな蕎麦屋でも一度もない私である。
(そんな恥ずかしいことをバラしてどうする)
しかしありがたいことに
ここには数種の蕎麦を少しずつ食べられるセットものがあるのだ!
しかしこれがですね・・・
また心千々に乱れる原因でもありましてですね・・・
「もり3種」のセットを頼めば3種類の蕎麦には会えますが
じゃあ後の1種類はどうするかっていう話です。
こういう場合、複数で来ていれば相談して組み合わせて
なんとしても全部食べられるようにするわけですが
例えば「もり3種」と「そばがき2種」を頼んだ場合
微妙に蕎麦の量が違うので
どれをどちらのセットで選ぶかがまた真剣な課題でして。
読んでくださる皆様にはややこしくどうでもいい話かと思いますが
私にはとんでもなく重大な問題なのです!!
ここで、先ほどの感じのいい係りの女性がやってきた。
品が良く、声は小さめで心はこもっている感じが素晴らしい。
そして大変控えめに感じよく、悲報を告げた。
「本日は玄挽きが売り切れでございまして・・・」
(T_T)
(T_T)
(T_T)
その時、午後1時。
今日は朝からずっと大雨だし、大丈夫かな〜〜なんて思ってきたのだが・・・
甘かった(T_T)。
玄挽きは生産に時間がかかるので、もともと量が打てないらしい。
それならそれで、今あるお蕎麦をその分めいっぱい愛そうではありませんか!
というわけで、本日は
「もり3種」
「そばがき2種」
の組み合わせで、お願いします!
少し待つ間に、さっき横目で見た
入り口に展示してある「蕎麦の実と産地名」がもう一度見たくて
確認の旅に出る多動児。
いや、これは見なければ絶対に損なのです。
ね、すごいでしょう?
特に左の二つ、ご覧ください。
「自家栽培」。
「新座鞍馬」は「地蕎麦」「自家栽培」で有名な店。
畑を持っていて、蕎麦を畑で作るところからやっているのだ。
残念ながら左の「玄挽き」は今日食べられないが
「もりそば」も「粗挽き」もわくわく〜〜!
特に「キタミツキ」って品種は食べたことないので興味津々である。
席に戻ると、お盆の上にこれから使うお薬味やら汁やらが
色々のったお盆がセットされていた。
その真ん中に ことり、と最初の一品が置かれる。
「蕎麦の実がゆ」
まず、食べる前からこの景色に見惚れてしまう。
この空間にしてこのスタイル、が素晴らしい。
お盆の上に色々並んだその真ん中に ぽん と配置された一品。
それはまるで茶道の盆の中のような、完成された世界だ。
見た目はシンプルだが中からさつま芋やじゃが芋、人参など
彩り豊かな野菜が出てきた。
出汁がとにかく美味しい。
蕎麦の実はぽろぽろ〜としている。
蕎麦は実ごと炊くと一番蕎麦の香りが感じづらいので
私にはもったいなく感じてしまう調理法なのだが
この蕎麦の実がゆは蕎麦の香りがしなくとも
大変美味しく楽しませてくれた。
「蕎麦豆腐」
ドンと思いの外大きく、堂々たる蕎麦豆腐。
蕎麦豆腐は味わいが乏しいものも多いのだが
これはほんのり滋味深く香ばしく、とても美味しい。
かかっているのが出汁+ゆる〜〜いそばがき?のような感じで
それがとにかく絶品。
冷たくてもっちりぷるぷるでおいしい〜〜
そしてまた、全世界に自慢したい景色がここに!!
「更科そば」
この揺るぎなき、完全美。
日本の家、日本の器。
その中で、私の愛する人は、
どうしてどうしてこんなにも完璧な美しさなのだろう。
またこの新座鞍馬の「盆の中」は本当に茶道の世界のようで
ちょこちょこと美しく、楽しい。
心まで澄み渡る、乳白色の曲線たち。
しかし意外にもその香りは濃厚で、
上品な感じではなくムワ〜〜と甘く濃厚な小麦の香りであった。
ぷにんぷにんとした食感が楽しい。
「もりそば」
おっほー!
これはまた攻めに攻めた「もりそば」がやってまいりました!!
おおおおおおお なんとふっくら、そそる輪郭線・・・
箸先にたぐりあげて、眼が覚めるような思い。
野生的な草のような香りが弾けるようにこちらに漂ってきた。
口に含むと繊細でありつついびつな輪郭線の舌触りが超個性的。
そして味わいの濃厚さがとんでもなくすごい。
ちょっと蕎麦だけで連続で食べると濃厚すぎるので
蕎麦汁つけようかしらなんて思うお蕎麦は滅多にあるものではない。
これが「自家栽培 新座市あたご産 春のいぶき」かあ・・・
店主が育てた蕎麦だと思うと香りも味わいもひとしおである。
「粗挽きそば」
す、すごい。
この迫力の輪郭線。
やや平打ちの、不規則な太さ、やわらかそうな粗挽き感は
相当個性的である。
こちらのみ自家栽培ではないらしく埼玉県三芳の
「キタミツキ」という品種の蕎麦である。
どんな蕎麦かとワクワク香りを寄せると、
おおおお これはかなり変わっております。
すこしオイリーな香り・・・強いて言えば芥子の実に近いか?
この手の香りの蕎麦はあるにはあるのだが、久しぶりだ。
見た目は柔らかそうだったが質感は意外と固め。
口内で固め太めの輪郭線が暴れ
それをもぐんもぐんと噛む感じ。
噛み締めた中から滋味深い香りがじわーっと伝わってくる。
ちなみに蕎麦の奥に控えている茶道具・・・ではなく
小皿のうち、右のにごったものは「胡桃だれ」でした。
これは蕎麦湯の時のお楽しみ(^^)
「そばがき」
粗挽きの美しい肌。
選び抜かれた皿の真ん中の、洗練の佇まいにうっとり・・・
箸先からは青く美しい香りがふわーっ。
素晴らしいかぐわしさだ。
口に含むとザラザラもっちりふっくら。
見た目があまりにも素晴らしいので、これは超〜!エアリーな、
2020年08月07日
代々木八幡「そばと酒 えもり」
代々木上原駅と代々木八幡駅の真ん中くらい。
いい感じに商店や飲食店が連なる「都会の商店街」に現るこの姿。
店名は暖簾の端に小さく書かれているのみ。
隣の大きな壁は「無」と言っているかのようにその表情を隠している。
店内の様子は伺えない。
入り口横のメニュー。
ここはちょっとユニークなシステムになっていて、
20時まではコースのみ。
20時以降からアラカルトが頼めるらしい。
本日は18時より、コースの予約をして
張り切って参りました〜! (≧∇≦)
店内は白木を基調としたすっきりと気持ちの良い空間。
ストイックな外観から、やや緊張感のある雰囲気を想像してしまったが
そんなことは全くなく、かえって郊外にでも来たかのように
自然で軽やかな空間だ。
テーブルが二つとカウンター席があるのだが、席数に対して
空間が思い切り広く取られている。
ひょっとしたら時節柄テーブルを減らしている可能性もゼロではないが
カウンターの後ろのスペースの広さを思うとおそらくそうではないだろう。
この広さは実に贅沢でいい。
テーブルにはあらかじめ本日のコースの内容が置かれている。
おひょーっ!!
これは見るからに美味しそう!!
センス感じるぅ〜〜
楽しみだなぁ〜〜〜〜
まずは喉が渇いたので♡
今日はこの後があってお酒が飲めないのでノンアルコールですが(^^)
「前菜」
「蕎麦豆腐のフルーツトマト餡かけ」。
夏らしいトマトを使いつつ熱々の前菜。
意外な楽しいメニューでのスタートにますますワクワク。
蕎麦豆腐は揚げてあるので揚げ出し豆腐みたい。
油の感じがずっしりして食べ応えがあり
あつあつのトマトの酸味との組み合わせが新鮮で美味しい。
そして何と言ってもこの盛り合わせが楽しすぎました!!
きゃ〜〜〜〜
「蕎麦前盛り合わせ」
いやー、だいたい私はどこの国に行ったって
前菜の盛り合わせってもんが大好きなのですがね。
「えもり」の「蕎麦前盛り合わせ」はとにかくセンスが素晴らしい!!
ちいさなひとつひとつがたいっへんに美味しくて
いちいちビンビン感動させてくれました〜!
雲丹の佃煮
木の子の煮こごり
鶏の西京漬
しらすと山椒
おから
出汁巻き卵
玉蜀黍の薩摩揚げ
鰊やわらか煮
「雲丹の佃煮」は、もう「お酒ぇーーーー!!」と
叫びたくなる位美味しかった!!(最高の賛辞 (≧∇≦))
反則すぎる旨味の塊!!
「木の子の煮こごり」もじゅわ〜っとやわらかく
出汁が深くて最高。煮こごり大好き。しかも木の子とは!
「鶏の西京漬」は西京漬感はなぜかあまり感じなかったのだが
うまみが凝縮されていて大変美味しかったです。
「おから」は甘めの味付け。
「出汁巻き卵」の美味しさにもビックリ。
全てを限界まで控えて卵のうまみが最前面に出ている見事さ。
それをしたから支える出汁のさりげない旨味。
す〜ば〜ら〜し〜い〜♡
「玉蜀黍の薩摩揚げ 」
見た目パイ?お菓子?みたいでなになにー?と思いましたが
優しい甘みで中は茶碗蒸しののようななめらかさ。
とうもろこしの香りが濃厚で、これもおいしい!
「鰊やわらか煮」も、これまた絶品。
どうしたらこんなにきれいな形のままこんなに柔らかく美味しく
炊けるのかというすばらしい食感で
味つけも大変美味しく、
ちびちび大事にだいじに食べました (≧∇≦)
「挽きたてそばがき」
縦長型を縦向き置きとはなかなか珍しいスタイル。
粗めのざっくりした肌に期待が高まるぅ〜〜〜
本日のそばがきの蕎麦の品種は鹿児島・鹿屋在来種。
大好きな品種です♡
無数に浮かぶ赤褐色のホシ、白いホシ。
その奥にゆらめく陽炎のような無数のホシたちに
吸い込まれるように見入り、ときめく。
箸先で香りを寄せると、フレッシュな緑の、たまらなく美しい香りに
目がさめるような思いがする。
口に含むとかなりやわらかめで、やさしいザラザラ感のあるもっちり。
もっちりだけれど嚙み切れる。
ゆるーくした道明寺桜餅のような質感だ。
しかもその中からグルタミン酸を感じるほどの、
上質な蕎麦だけが持つ究極の旨味がジワ〜・・・ああシビれる♡
ただ香りも旨味も最高に素晴らしかったのだが、
どちらもやや弱めで、そばがきとしてはおとなしいかな?
「からすみ蕎麦」
なんたって私はからすみが大好物。
香りの良いオリーブオイルも大好物。
こんなの美味しいに決まってますよねえ〜♡
このオリーブオイル、とっても良い香りです。
お蕎麦はもっちりしっかりした質感、手打ちの十割蕎麦。
ただ、この手のイタリアンアレンジ蕎麦って
とっても美味しいし大好きなのだが
手打ち蕎麦を偏愛する私はどうしても、
「これを手打ち十割のお蕎麦でやってしまうのって勿体なすぎませんか!?」
と思ってしまうのだ。
これはパスタでやっても十分美味しいし、蕎麦感出すなら
乾麺のピッツォッケリ(蕎麦粉のパスタ)で作っても大変美味しいと思う。
いやもちろん、この「からすみ蕎麦」もとっても美味しかったから
大満足ではあるのですが・・・
でもこれだとどうしても蕎麦の香りや味は感じづらいし
なにより手打ち十割蕎麦が勿体なく思えてしまう私って
やっぱり手打ち蕎麦愛しすぎ? (^^;)
普段から「私とお蕎麦の間を邪魔するものは水も空気も許サヌ」とか
言ってるもので。( ̄▽ ̄)
ごちゃごちゃ言わずこの美味しさを素直に楽しみなさーーーい!!
「肉料理」
「鴨ロースト」
大きなお皿の真ん中にちょんと置かれた野菜と鴨。
見た目はちょっと寂しげ?にすら見えるこのシンプルな一皿だが
食べてみて、その凄さに驚いた!!
まず鴨が一口食べて目を丸くしたほど美味しい。
肉質が実に繊細で、
その旨味を生かすべく味付けは限界まで抑えられている。
よく見ると広い部分にはいろいろな「味付け」が散らされている。
ゲランド塩と乾燥スダチと花椒、かな?
だんだん全体が見えてくる絵画のよう。
その散らされたものひとつひとつの美しさと美味しさに感激した。
鴨も美味しいがピーマンも絶品!
ただ焼いただけでピーマンってこんなに美味しかったっけ?
「季節野菜の天ぷら」
夏野菜のかき揚げ。
ゴーヤ、とうもろこし、玉ねぎ、えだまめ。
カリッと軽やか、香ばしくて大変おいしい。
とうもろこしや枝豆の粒がポロポロ崩れこぼれてしまうのだけど、
おかげでちびちび大事に食べられました!
いつも美味しいものはなぜかあっという間に
私の前から消えてなくってしまうので( ̄▽ ̄)
さていよいよ次は待ちに待ったあのお方・・・
最後の「十割蕎麦」がやってきます。
しかし思わぬ展開にかなりビックリ!?
な、なんと、「もりそば」ではなく
「冷やかけ」スタイルのお蕎麦がやってきましたああああああ( ̄▽ ̄)
蕎麦の香りを偏愛しすぎてどこでも「もりそば」一辺倒、
汁もつけずに最後まで「蕎麦と二人キリ」の世界に耽溺するのが常である私として
かなり衝撃の「締めのお蕎麦」がやってきてしまいました。
でも実は私冷たいお蕎麦の上になにかが乗った種物は大好物なんです。
いつもはもりそばが好きすぎてやせ我慢してるんです(^^;;)
ああこれ おいしそう・・・
お見事。
としか言いようがない美味しさである。
おろし、茗荷、シソ。
そして「揚げ」が限界に量を抑えて加えてあるのが憎いばかり。
センスありすぎ!!
すっきりと洗練された出汁もものすごく美味しい。
蕎麦は先の「からすみ蕎麦」のものと同じなのかむっちりしっかりした食感で
どうも蕎麦そのものの香りや味わいに関してはかなりおとなしめのよう。
ともあれ、全体のこの超すっきり洗練宇宙の仕上がりが素晴らしすぎる。
全てを限界まで抑えて洗練させた「都会の越前おろしそば」と言った感じだ。
「蕎麦湯」
蕎麦の感じから想像はついたが蕎麦湯も味や香りがほとんどない。
味はないが不思議な粘性のある白い蕎麦湯。
でも蕎麦湯は体にいいし、ほっこりしますね〜〜
楽しい時間はあっという間。
先ほどまでカウンターでお酒を飲みながら一人でコースを楽しんでいた女性はすでに帰り
静かな店内にはジャズがかかっている。
今夜は、蕎麦そのものの香りと味ばかりを追い求める
私のいつものスタイルとはだいぶ違う展開になった。
(蕎麦屋に来てもりそばを食べなかったのは何十年ぶり!?)
その代わり、最高に美味しく美しい「料理と蕎麦料理」をつぎつぎコースで楽しみ
とても楽しい夜だった。
次回は是非20時以降に来てアラカルトでもりそばと肴を・・・
といつも私なら言いそうだが、
ここはやはりもりそばより種ものがダントツ良さそうなのと
あの「蕎麦前盛り合わせ」には何度でも出会いたいので
また次回もコースを予約して来たいなーー!! (≧∇≦)