2017年05月27日
Many thanks for many birthday wishes!!
皆さま
たくさんのお誕生日メッセージありがとうございます!!
今日は雨ですが、あたたかいお言葉に朝からしあわせな気持ちでいっぱいです。
雨の音を聞きながら、みなさまとのご縁に感謝・・・雨の恵みにも感謝・・・
たくさんの愛と感謝をこめて、今後ともどうぞよろしくお願いいたします✨
(写真は先日、大好きなゆうこちゃんとスリランカ料理屋さんで♪
お蕎麦以外も食べるのですよ〜〜
私がモデルをしたミハイル・ギニスのスカーフを巻いています♡)
https://www.michailgkinis.com/about-me
2017年05月21日
2017年05月12日
大阪・北浜「笑日志」
大阪のど真ん中、北浜は
東京で言えば日本橋か霞ヶ関かという金融街らしい。
その一角に、この長屋のようなこぢんまりとした建物・・
瓦屋根にレトロな窓、羽目板の外壁に小さなのれん。
可愛らしいお店だなあ〜
張り切って開店時間ちょうどに行ったので
厨房から出ていた店主が「どうぞ〜」と招き入れてくれる。
うわあ・・・
開け放たれた大きな窓。
夕方の緑と水の眺めが店全体を青く染めている。
こぢんまりとした外観からは予想できなかっただけに
この空間の美しさには感激!
ここからも近い北浜にあった「そば切り てる坊」(現在は駒ヶ根に移転)も
外観からは想像できない素晴らしい眺めがあったのを思い出す。
あの眺めも忘れられない。
http://ayakotakato.seesaa.net/article/236043033.html
客席の面積はさほど大きくないが大きな窓からの眺めがあるのと
吹き抜けなので広々と感じられる。
しかもあちこちいろいろとデザインが可愛らしくて本当に素敵なお店!
大阪は本当に店舗の美意識が高い街だと思う。
その「バシッとやってくれる」感じがカッコいいなあーといつも思う。
その上ここはおつまみお蕎麦も「やってくれちゃう」のだから参ってしまう。
この誘惑っぷりはなんなのだ!!
いかにもビールやお酒に美味しそうなものがズラリ。
特に目を奪うのはやはり猫にマタタビ私に蕎麦粉、蕎麦が入ったもの。
「カモネギ蕎麦チヂミ」食べてみたーい!
「そばがきの蒲焼き」って何!?
そして「そばがき」が「絹挽き」「田舎」「粗挽き粒」とあるんですけど〜〜
もう全部食べたくて逆に悲しくなってくる。
えーーん 誰かもう一つお腹を貸してください〜〜(TOT)
しかもおつまみメニューだけで泣いてる場合ではございません。
このお蕎麦メニュー・・・!
ぎゃーーーーー
なんですかこの美味しそうさは!!!
どんだけ私の煩悩の恥ずかしさを私に自覚させるのですか!
だってだって、
「絹挽きせいろ」
「田舎せいろ」
「粗挽き粒せいろ」
3種類もあって、それぞれのネイミングや説明が魅力的すぎる。
(日によっては「白せいろ」という更科もあるらしい)
とにかくお蕎麦は3種類全部食べられる「三色せいろ」に決定。
その前に美味しいものをつまみつつ・・
お酒の品揃えも楽しそうなのだが今日は蒸し暑いのでビールで♪
ところが私よっぽど煩悩でぐるぐるすぎたらしく、
珍しく写真を撮り忘れてしまいました・・(* ̄∇ ̄*)
青い窓の眺めとビール、綺麗だったのに残念〜
「そばがき(粗挽き粒)」
湯気にのって漂うむわぁ〜とたくましい香り。
ザクザクモチモチの食感は食べ応えがあるが
味わいは白く上品なイメージ。
「ピーマンのおかか和え」
超シンプルなメニューだがなんだか初夏らしくて美味しそうだなと思ってとったら
これがすごく美味しい。
七味をかけるとさらにビールに合いますね〜♪
(って半分も飲めなかったくせに偉そうに(* ̄∇ ̄*) )
「鴨はつ焼き」
これまた「超シンプルに上手に焼いただけ!」という感じが素晴らしい。
お蕎麦もそうだが素材の旨味や甘みをシンプルにそのまま感じたい欲求が強い私には
この感じは超好みであり意外と出会えないもの。
余計な味付けをせず素材の旨みが最大限に引き出されていて
鴨さんに感謝したくなってくるくらい素朴なありがたい美味しさ。
おいしぃぃぃ〜〜
鴨はつがあまりに美味しかったのでこちらも。
「鴨焼き」
うわ〜ふっくらむっちり食感のすばらしい鴨肉♡
こちらは蕎麦汁を使用しているのか甘めの味付け。
そしてこの「天ぷら盛り」の造形美をご覧ください・・・
「天ぷら盛り」
窓の眺めといい、この野菜の切り方や天ぷらの盛り付け方といい、
うーーん本当にこの店は美しい景色だらけ!
きっと店主がよほど美意識の高い人なのだろう。
店主は厨房に入ったきり姿が見えないが
奥さんなのかサービスの女性のとびきりの笑顔もまた一級だった。
サービスもその店の大切な景色だ。
離れて眺めても美しいが近くで見ても完璧な美しさ。
パリッパリの薄衣の美味しいこと!!
かなり固めのパリッパリなのだが薄いのでそのパリパリ感が心地よく
衣になんともいえない旨味がある。
海老もぷりぷりでしかも大きくて大満足。
すばらしい〜〜〜
「絹挽きせいろ」
あああ 嬉しい・・・
開け放たれた窓の眺めと美しい蕎麦。
私は外の光を感じながら眺める蕎麦が本当に大好きなのだ。
心を奪われる蕎麦の景色に出会うたび
この美しさを世界中に自慢したいと心から思う。
「絹挽き」という名前からするとやや粗挽きで素朴な、しかしやさしげな肌。
ところが見た目に反して香りはむわーと海のようにたくましい。
噛みしめると舌にギューと押し込まれるような蕎麦の旨みと、
何と言っても甘みがすごい。
舌触りは見た目より密でなめらか、繊細な極細切り。
それにしてもこの甘み・・・穀物からこんな強烈な甘みが出るとは!
「田舎せいろ」
おお〜
今度はぐっと黒い肌。
眺めがいちいち美しくてうっとり見とれてしまう。
蕎麦猪口もこの店に合ってるなあ〜♡
いかにも香ってくれそうなザックザクの黒い肌だが
意外にも最初の香りは淡い・・・?
ところがそれは肌が非常にみずみずしいためだったらしく
だんだん黒く香ばしい香りが深まってきた。
噛み締めた感じも非常にみずみずしく手作りこんにゃくを思わせるような
ぷるぷるざらざらした食感。
香りはストイックな黒さでスッキリと透明な感じなのだが
これまた食べるとびっくりするほど甘く
それがどんどん深く強烈なまでになってくる。
先ほどの「絹挽きせいろ」もそうだったが
これは今日の蕎麦粉の個性なのか、店主の蕎麦打ち技によるものなのか?
とにかく凄い個性だ。
ちなみに本日の蕎麦粉はこちらでございます♡
店の一角にある製粉機コーナーの随所にも美意識を感じる。
「粗挽き粒せいろ」
日が暮れてきて外の青さはこわいくらい鮮やかになってきた。
そこに映えるこの粗挽き肌の宇宙・・・・
見入るほどに吸い込まれそうになる蕎麦粒子の宇宙。
ゆらめく白い影の上に浮かぶ様々な色の粒子は
赤みを帯びたのもあれば鮮やかな緑の粒すらある。
ドキドキとたぐり上げると一枚目と似た
たくましいむわーと海のような香りに、これは上品な白いイメージの粉の香りが続く。
ずっしりと重量感のある質感だが食べると二枚目の「田舎そば」に近いザラツブぷるぷる感もあり
みっしりとした粉の感じもある食感。
そしてこの「粗挽き粒せいろ」も強烈に甘みが強い蕎麦だ。
1枚目、2枚目、と続いてきて蓄積しているからかもしれないが
大げさでなくコーヒーが必要になってくるほどの甘みを持った蕎麦なんて初めて!
面白い個性だなあ〜〜
超濃厚なずっしり蕎麦湯。
蕎麦湯をゴクリ、蕎麦チロリが私の「蕎麦後」のお楽しみ。
ここは蕎麦汁の甘みもかなり強めで
それとバランスを取るかのように出汁には独特なシャープさがある。
開け放した窓は夕暮れ時も気持ちが良かったが夜の空気もまた素晴らしい。
気がつけば店は満員ですっかり賑やか、その雰囲気のよさにも思わず見入る。
常連さんが多いらしく皆この店が大好きのようで
聞こえてくる会話の楽しいこと。
どのテーブルにも笑顔があり、旅人である私は眺めているだけで楽しい気持ちになり
いつまでもここに座っていたくなった。
そして気になっていた「そばがきの蒲焼き」をインターネットで調べてみたら
衝撃画像をたくさん見つけてびっくりしました〜〜
どう見ても「鰻の蒲焼き」にしか見えない蒲焼き、
しかもその中でも大変美味しそうな「一流店の鰻の蒲焼き」が
お蕎麦で表現されていましたΣ( ̄Д ̄;)
もうそれこそ食品サンプル級の精密さで!!
最初に出会ったこぢんまりと可愛らしい外観からは想像できなかった大阪の楽しい夜。
大阪はほんまに楽しいところやなあ〜〜〜(≧∇≦)/
2017年05月11日
浅草「蕎亭 大黒屋」
言わずと知れた名店中の超名店。
その存在は最早私にとっては蕎麦屋ではない。
完全に「蕎亭 大黒屋」というひとつの眩い星である。
決して誰にでも薦めたくなるステレオタイプの店ではない。
運が悪ければ待ち時間は気が遠くなるほど長く、値段も安くない。
(私は最長で、着席してからお茶が出されるまでに40分待ったことがある。
しかも店は混んでいなかった!?のでその昔話のような時間に身を任せた)
しかしここで出されるものはどれもこれも飛び抜けて美味しい。
派手さのない、しみじみとした本物のありがたい美味しさが
脳に染み付いて忘れられなくなる。
それらすべてをひっくるめて、この店は私にとって浮世離れした「星」なのだ。
浅草観音裏の闇にひっそりと浮かぶ灯。
鬱蒼と建物に絡みつく草木、灯篭に浮かぶ粋な文字。
私の目には全てが完全に映る。
「蕎亭 大黒屋」として完璧だ、と思う。
店内は細長く、掘りごたつ式の座敷席とテーブル席がある。
メニューの体裁も浮世離れ。
白扇子に筆書きだ。
本当にここで食べるものは蕎麦もおつまみも素晴らしく美味しいので目移り・・♡
しかし今日は好きなものを頼むわけにはいないのだ。
実は今日は私たっての希望で
長年の夢であった「大黒屋の名物鴨すきうどんなべ」を食べに来たのです〜〜
ばんざーい ばんざーい*\(^o^)/*
(もちろん最後にお蕎麦も食べます!)
やはり鍋ですから人数がいたほうが楽しい、ということで
なかなか実現しなかっただけに、もううれしくてたまらない。
まずこの店のanother大名物である女将さんが
鍋のセットをしてくれる。
(今夜は今まででも一番の剽軽ぶり&すっぴんの美肌ぶりがすごい)
もう数十年も使っているという「陣笠鍋」。
墨のように黒く驚くほど重く、美術品のように美しい。
由緒ある製造のものなどではなく
「知り合いに銅板を叩いて作ってもらった」というところが
いかにも一茶庵「友蕎子」片倉康雄さんの直弟子の店らしいところと感じさせられる。
しかもこのコンロのカバーともいうべき木の箱は店主の手作りだ。
コンロがお客さんの手に触れて熱くないようにという実用品だが
片倉さんの教えは常に「実用」であり、
それが最高の美に至っていることには全く無意識であるところに
私はいつも驚かされ、畏敬する。
同じく直弟子で昨年惜しまれつつ閉店した秩父「こいけ」の店舗も
片倉康雄さんの教えによるこいけ店主の手作りで
私にとっては重要文化財に指定してほしいくらいの建物だった。
http://ayakotakato.seesaa.net/article/442114672.html
店の奥には片倉さんの書いた言葉が
店を見守るように掛けられている。
今日はお酒通、美味しいもの通のみなさまとご一緒ゆえ
お酒の方でもこれでもかと「蕎亭 大黒屋」を堪能します!
と言いつつ「酒量だけは小鳥」の私、
本日は皆様のお酒通っぷりをほえーと眺める殻付きヒヨコに格落ち気味でしたが、
ここは酒器のコレクションがまたすごいので
それだけでも楽しめました〜♪
注ぐ時にピロロロと小鳥のように鳴く徳利は見たことがあるが
なんとこれはお猪口も鳴く珍しいもの。
片口の注ぎ口のようになっている部分から飲むと
「ピロロロ・・・」
男性が小鳥のように鳴いているとなんとも可愛く
また飲むたびに「私飲んでまーす!」とテーブル中にアピールしてしまうという
話題と笑いの尽きない楽しい酒器。
五角に梅と垣根の絵付けも邪気のない美しさだ。
「焼き味噌」
蕎麦屋の大定番だけにあちこちで出会うが
なんでここのはこんなに魔法のように美味しいのでしょうねえ・・・
ふんだんな蕎麦の実が思いっきりざっくざくなこと、
焦がした部分の素晴らしい香ばしさ、生姜などの薬味のことさらでない風味。
甘さは結構しっかりあるのだが要はバランスの妙ということなのだろう。
とにかく大変に美味しいのだ。
底に富士山の写真(!)がある珍しいお猪口。
お隣の方のは北斎の赤富士でした。
「覗き富士」、おもしろい〜〜
いよいよメインの登場であります。
長年の憧れであった「大黒屋名物・鴨すきうどんなべ」。
どどーん!!
大皿に山盛りの、畑の恵みの美しさ。
新鮮な鴨肉の明るい色味も大変美しいのだが
それが視覚的に後回しになる程この野菜は特別に美しかった。
なんというか立体的にハリがあって
いきいきとした生命力が感じられるような、
みずみずしさが弾けるような野菜ばかりなのだ。
そのひとつひとつに丁寧に面取りなどの仕事がしてあり
僭越ながら鍋奉行を仕った私は愛しく嬉しくそれらを箸で扱った。
鍋はこのお出汁で食べる。
このお出汁がまた絶品である。
よくある鍋用の出汁ポン酢などとは別世界!
強いところ濃いところが全くない、しみじみとさりげない出汁。
そこにたっぷりのおろしが入っていて、どこかさわやかな軽やかさがある。
このさわやかな軽やかさはなんだろう?と思ったら柚子だったので
私はまたしても全く参ってしまった。
私は日頃柚子とか柚子胡椒とかポン酢の味つけのものをすすんで選ばないのだが
(遺伝性醤油中毒のせいもあってしゃぶしゃぶはお醤油で食べる♡)
それはそれらが嫌いなのでは決してなく
効かせすぎて素材の味が見えなくなっているものがほとんどなので
つい避けてしまうのだ。
蕎麦もそうだがなんでも素材の味を楽しみたい私としては
柚子ものはほんのり幽かに効かせてこそ全体の美味しさを引き立てると思っている。
この「蕎亭 大黒屋」の汁はまさにそんな効かせ方で主役はどこまでも野菜であり鴨肉。
出汁は存在を最小限に消して素材の味をそっと支えている感じで
見つめるほどに参りました・・・・
おーいーしーいーーー(≧∇≦)!
九重堆朱のような漆塗りに
裏と表でおかめひょっとこになっている楽しい酒器。
今夜のお酒はどれも私にはかなりオトナがっつりなお酒が多かったので
お酒は器についてばかり書いていますが
中ではこの「至」が入り口が細くてまっすぐで美味しかった(≧∇≦)
鴨肉もこの写真の見た目は華やかだが質感も味わいも実に上品。
ガツンとした派手さはまったくなく美しい野菜と鴨肉をしみじみと味わう鴨鍋。
食べ物のありがたさ美味しさがシンプルに私に染み渡っていく。
山の絵が描かれたユニークな急須型の酒器と
逆さ富士のお猪口。
こういう形の酒器を見ると和装バッグに見えて
着物姿でこれにお酒入れて澄まして外歩いてたら
面白いなあと思ってしまうんですが(* ̄∇ ̄*)
野菜と肉をほぼ食べつくしてしまうと、
今夜は常に絶好調な感じの女将さんがカタカタカタ!と下駄の音かき鳴らして
うどんを持ってきてくれた。
このうどんももちろん手打ち、しかも小麦粉も自家栽培らしい!
金町にある蕎麦畑で小麦粉も育てているのだそう。
知らなかったーーー!
この迫力の色、姿。
わたくし普段の悪い癖がつい出まして
お鍋に入れる前に1本そのまま食べてみちゃいました。
お、おおおいしいぃ〜〜〜〜なにこれー!
小麦粉の豊かなうまみと甘み、香り、ぷりぷりの食感。
本当に美味しい手打ち蕎麦屋さんの手打ちうどんというのは
美味しすぎて参ってしまう。
秩父「こいけ」の手打ちうどんも絶品だったなあ・・
あまりのおいしさにうどんを追加注文したくなりましたが
みんなでぐっと堪えました。
なんたってこの後、あの方にお会いするんですもの・・・
「おせいろ」
うわ
これは・・・
めくるめく鴨鍋ワールドに夢中になっていた私は
突然枯山水の眺めか何かに出会ったような気がした。
テーブルの隅に宇宙が生まれた。
店主が長年表現してきた蕎麦のあり方が、ズンと私に伝わってきた。
この、何でもなさそうな顔をした迫力・・・!
静かに、ただそこにある宇宙。
繊細な極細、平打ちの黒い肌。
その上にまばらに浮かぶ無数のホシたち。
ふーっと低く深く香るたくましいかぐわしさに誘われ口に含むと思いの外つるりすべらか。
さりげないざらつきはあるのだが質感が密なので舌触りはつるりとしている。
繊細な蕎麦束が口中を流麗にめぐり、そっとかみしめると
これをコシというべきなのか迷うほどの儚いさりげない弾力に支えられる。
箸先で寄せる香りはやや生々しさを感じるほどたくましいのだが
食べてみるととすっきり黒く香ばしいのが軽やかで嬉しい。
ああああ おいしい〜〜〜〜〜
おいしいよう〜〜〜
今日は今までこの店で出会った中では一番黒く一番極細だったし
印象も少し違うところがあったが
そこは蕎麦の香りや甘み、食感を引き出すべく11台もの石臼を使い分けて
その時の粉に合わせて自家製粉しているというこの店ならでは。
底に静かに流れるしみじみとありがたいような美味しさは
まさに「蕎亭 大黒屋」らしい蕎麦だった。
今年で開店40年となる「蕎亭 大黒屋」。
長年店主と奥さんとで忙しく切り盛りしてきたが
この数年は昼の営業はやめて夜の予約のみの営業となっている。
少し不便にはなったけれど
もともと便利な店ではないから全然いいのだ(≧∇≦)!
この浮世離れした「星」が
観音裏にいつまでも輝き続けていてくれますように。
そう願いつつ、皆で楽しくゲラゲラ笑いながら
浅草の路地を歩いて帰った。
月がすぐそこにあるかのように紺色の空に浮かんでいた。
「浅草寺屋根で飲んでる春の月」
2017年05月06日
中井「green glass」
住宅街の小道の奥へ奥へと進み、
もうこんなところに絶対にお店はないだろう、と確信した先に
赤い灯がぽつんと見える。
ヴィヴィッドな赤と緑の灯りは灯りというよりネオンと呼びたい不思議な雰囲気。
以前はあまりにもさりげなさすぎて戸惑う外観だったが
随分明るくなったのでこれならお店とわかる。
しかし相変わらず看板は全く目立たないので
外からは何屋かさっぱりわからない。
この中に、一人の人間をトランスの海に溺れさせる超絶蕎麦世界があると
誰が窺い知ることができるだろう。
玄関で靴を脱ぐスタイルの店は奥に長く意外に広い。
全体を考えると広くて立派なお店なのだが
店の手前の部分は使われていないこともあり
どこか秘密のスペースめいた雰囲気がある。
そこが楽しく面白いのだがこの店の面白いのはそれだけではない。
まずこのメニューを見ただけでもう私は正気が保てません。
特に下の方!
下の看板を見ただけで体温が数度あがります(≧∇≦)
玄関で靴を脱ぐスタイルの店は奥に長く意外に広い。
全体を考えると広くて立派なお店なのだが
店の手前の部分は使われていないこともあり
どこか秘密のスペースめいた雰囲気がある。
そこが楽しく面白いのだがこの店の面白いのはそれだけではない。
まずこのメニューを見ただけでもう私は正気が保てません。
特に下の方!
下の看板を見ただけで体温が数度あがります(≧∇≦)
まず一番上に「手挽き」がある♡
「もり」は産地別に2種、本日は「長野」と「栃木」があって
その上「かまあげ」と「塩かまあげ」って!
「土用寒セット」というのは「あつい」「冷たい」のセットということで
「もり」と「かまあげ」を2産地ずつ4枚食べられるらしい。
うーーん面白い!
上の看板を見るとますますクラクラする。
まずこの店のスペシャリテと言える「鴨ロース」。
(これは否応無く第三宇宙に拉致される異常な美味しさ)
続いてこれまた前回悶絶した「鹿肉のみそ漬け炙り」。
個性的なところでは
「おつまみ焼き蕎麦」
えっお蕎麦焼いちゃうの?
「シャークサラダ」
「もり」は産地別に2種、本日は「長野」と「栃木」があって
その上「かまあげ」と「塩かまあげ」って!
「土用寒セット」というのは「あつい」「冷たい」のセットということで
「もり」と「かまあげ」を2産地ずつ4枚食べられるらしい。
うーーん面白い!
上の看板を見るとますますクラクラする。
まずこの店のスペシャリテと言える「鴨ロース」。
(これは否応無く第三宇宙に拉致される異常な美味しさ)
続いてこれまた前回悶絶した「鹿肉のみそ漬け炙り」。
個性的なところでは
「おつまみ焼き蕎麦」
えっお蕎麦焼いちゃうの?
「シャークサラダ」
は?シャーク!?ジョーズ!?
「ブルーチーズの出汁巻」
うおおお何なんだ〜〜全部美味しそう(>_<)
しかもまだこれで全部ではなく
この店の大きな特徴である「おでん」メニューが
こーんなにいっぱいあるんです。
うっ
「ブルーチーズの出汁巻」
うおおお何なんだ〜〜全部美味しそう(>_<)
しかもまだこれで全部ではなく
この店の大きな特徴である「おでん」メニューが
こーんなにいっぱいあるんです。
うっ
これは・・・
食べたいものばかりで本当にどうしたらいいんでしょう・・・・
だってね、おつまみだけならいけますよ。
でもここはお蕎麦がものすごいことになっているので
今夜の私のお腹の予約はお蕎麦で相当埋まっているんです。
なのにこんなに美味しそうなものだらけでは
もうここに泊まって明日の朝ごはんもここで食べなくちゃ(* ̄∇ ̄*)
しかもここはお酒まで全部私好みの静岡酒オンリーときている。
常々書いている通り私は「酒量だけは小鳥」である。
5mlのお酒で5秒で酔っ払い15分後に醒めるという
食べたいものばかりで本当にどうしたらいいんでしょう・・・・
だってね、おつまみだけならいけますよ。
でもここはお蕎麦がものすごいことになっているので
今夜の私のお腹の予約はお蕎麦で相当埋まっているんです。
なのにこんなに美味しそうなものだらけでは
もうここに泊まって明日の朝ごはんもここで食べなくちゃ(* ̄∇ ̄*)
しかもここはお酒まで全部私好みの静岡酒オンリーときている。
常々書いている通り私は「酒量だけは小鳥」である。
5mlのお酒で5秒で酔っ払い15分後に醒めるという
人間離れしたサイクルを展開する小鳥星人なのだが、
お酒の味はだーいすきだし好みもかなりはっきりしているのだ。
でもここのお酒はみんな「なんで??」ってくらい私好みのものばかり・・・
またこの書き方が素晴らしい。
私は見た瞬間女性のお化粧のファンデーションの色見本を思い出してしまったが
こんなふうに表になってるだけで実に楽しく眺めたくなるではないか。
(ちなみにファンデーション色見本↓↓ 載せるのか(* ̄∇ ̄*) )
「臥竜梅(純米吟醸)」
いっや〜〜〜目が醒める。
今夜「green glass」に来られた楽しさもあるとは思うが
なんっっっって美味しいのだろう。
「臥竜梅(純米吟醸)」は前回もここで飲んだが
こっくりまろやか、なのに全体に清澄なのが最高!
「自家製豆腐」
お隣に偶然座っていらした「お友達のKTGさん」に
「今出来立てで美味しいですよ」とオススメされて注文したお豆腐。
うわ〜〜確かにこれはちょっと図抜けた美味しさであります。
もったりとあたたかく、素朴で少し粗い肌。
何と言っても驚かされるのはこんなにも水分が多くふるふるジューシーなのに
味はぎゅうううと濃厚なところ。
豆を煮るところから作る手間のかかる豆腐だが
豆の美味しさをこんなにもダイレクトに繊細に食べさせてくれる料理が
世界中に他にあるだろうか?
北海道・蘭越産の豆。
「特製おから」
豆腐を豆から煮てつくる店には美味しいおからがある♡
おからに関しては「green glass」の店主が修行した
神田「眠庵」のおからを永遠に溺愛する私だが
http://ayakotakato.seesaa.net/article/155244567.html
この「特製おから」は特製というだけあってアレンジおから。
クミンが効いていてちょっと甘みがありでもすっきりさっぱりとした味わい。
ザクザクの食感も美味しい。
「正雪(純米吟醸)」
うわ〜なんと鮮やかなフルーティーさ。
夕張メロンみたいという声が上がったほどの濃厚なフルーツ感で
その手のフルーティーさは私はそれほど得意ではないはずなのだが
この目が醒めるような澄み渡り方は何なのだ。
http://ayakotakato.seesaa.net/article/155244567.html
この「特製おから」は特製というだけあってアレンジおから。
クミンが効いていてちょっと甘みがありでもすっきりさっぱりとした味わい。
ザクザクの食感も美味しい。
「正雪(純米吟醸)」
うわ〜なんと鮮やかなフルーティーさ。
夕張メロンみたいという声が上がったほどの濃厚なフルーツ感で
その手のフルーティーさは私はそれほど得意ではないはずなのだが
この目が醒めるような澄み渡り方は何なのだ。
私は軽やかに高みに連れて行かれてしまい
澄み渡る夕張メロンが軽やかにまるくひろがり、最後味わいがキュンと閉じる。
おいしい♡♡♡
「シャークサラダ」
シャークサラダって名前のインパクトがすごいですよね〜
「シーチキンみたいなもんですよ〜」と店主は言うが
イヤイヤ・・・もっとしっとり、繊細で密な肉感が大変美味しい。
サメの旨みの美味しさでドレッシングにも出汁が入っているような気がしてしまったが
ごまとオリーブオイルのシンプルな味付けだそう。
ごまの効かせ方が上手い!
そして前回も私をメロメロにした「green glass」のおでん♡
お魚好き&食べ過ぎが祟って
2年前アニサキスアレルギーという厄介なアレルギーを発症した私。
煮ても焼いても海のお魚は食べられない十字架を背負った苦難の人生につき
おいしい♡♡♡
「シャークサラダ」
シャークサラダって名前のインパクトがすごいですよね〜
「シーチキンみたいなもんですよ〜」と店主は言うが
イヤイヤ・・・もっとしっとり、繊細で密な肉感が大変美味しい。
サメの旨みの美味しさでドレッシングにも出汁が入っているような気がしてしまったが
ごまとオリーブオイルのシンプルな味付けだそう。
ごまの効かせ方が上手い!
そして前回も私をメロメロにした「green glass」のおでん♡
お魚好き&食べ過ぎが祟って
2年前アニサキスアレルギーという厄介なアレルギーを発症した私。
煮ても焼いても海のお魚は食べられない十字架を背負った苦難の人生につき
おでんの練り物は全滅なのだが「green glass」のおでんは
私の大好きな「煮肉」が充実しているんです♡
(焼肉ではなく煮肉というジャンルを偏愛)
「おでん」
うははは・・・
うははははは・・・
この世界征服的ゴージャスな眺め、ゴージャスな美味しさ!!
「煮肉と大根ときのこ」なんて私には最高の組み合わせで
ステーキよりもハンバーグよりも輝くスターのようなご馳走だ。
「大根」
「きのこ」
「牛すじ」
「岩手の豚肩ロース」
一人でぺろっと食べちゃいました♪
そしてお隣にオーダーが入って耳を疑ったおでんダネ。
今なんとおっしゃいました?
「アカマンボウ」
なんとアカマンボウとは。
これはアニサキスアレルギー的には避けるべきお魚なんですが
どうしても我慢できないと騒いだ私に店主がちょっとだけ切ってくれました(* ̄∇ ̄*)
カジキマグロに似た脂のノリと味わいで中はジューシー、美味しすぎる。泣ける。
ああ〜こういうお魚を普通に食べられる私に戻りたい・・
そして懺悔になりますがウ〜〜マンボ!と言いたい気持ちがどうしても我慢できず
最後に言いましたごめんなさい。
プルンップルンの弾力の卵。
中の黄身は見事な半熟とろとろ〜♪
小さくて可愛い新玉ねぎは旨み甘みが濃厚。
皮が2枚あったけどなんでも食べちゃう私はそれも食べちゃった。
おいしい♡
「金明(純米)」
こちらは全く上に広がらずギュッと平らに味が濃く、
なのに後味はすーー!としているのが素晴らしい。
え〜〜なんでここのお酒はこんなに私が好きなのばっかりなんですか〜〜〜
そしていきなり、冒涜的な塊が殴り込んできました。
「ピンクのそばがき」
私の愛する愛する「そばがき」が、あろうことかピンク色!!
なんとこれ「トマトのそばがき」なのです。
(たぶんそっちが正式名称だが店主が「ピンクのそばがきで〜す」と
出してくれたのが面白かったので(^^))
蕎麦という穀物の香りを嗅ぎたい一心の虫のような私にとっては
まさに冒涜的と言っていい、そばがきの風紀の乱れるピンク色。
変わり蕎麦などもそうだがやはり何かを混ぜるとどうしても蕎麦そのものの香りはしづらくなるため
「柚子切り蕎麦」などはほとんど先天的に敵視している蕎麦虫な私。
そばがきも何も味がついていないそのままを食べたいのだ。
ところが。
これが悔しいくらいめちゃくちゃ美味しいんですけどー!
かなり反抗的な気分で食べたのに一口食べたらコロッと大感激。
トマトの味が超フレッシュ!
ほっかほかにあたたかいのにトマトの味がトマトソースっぽいのではなく
まさにフレッシュトマトなのだ。すごい〜〜
しかもほとんど喧嘩腰の私(^^;)はどうしても蕎麦の香り、味わいを探してしまったのだが
香りはトマトに負けて感じられないとはいえ
このずしっとした旨みがじわーっと舌に広がる感じ・・・
これはもうなにがなんでもおいしいです、参りました(≧∇≦)
そしていよいよ時が満ちた。
私の大好きな「煮肉」が充実しているんです♡
(焼肉ではなく煮肉というジャンルを偏愛)
「おでん」
うははは・・・
うははははは・・・
この世界征服的ゴージャスな眺め、ゴージャスな美味しさ!!
「煮肉と大根ときのこ」なんて私には最高の組み合わせで
ステーキよりもハンバーグよりも輝くスターのようなご馳走だ。
「大根」
「きのこ」
「牛すじ」
「岩手の豚肩ロース」
一人でぺろっと食べちゃいました♪
そしてお隣にオーダーが入って耳を疑ったおでんダネ。
今なんとおっしゃいました?
「アカマンボウ」
なんとアカマンボウとは。
これはアニサキスアレルギー的には避けるべきお魚なんですが
どうしても我慢できないと騒いだ私に店主がちょっとだけ切ってくれました(* ̄∇ ̄*)
カジキマグロに似た脂のノリと味わいで中はジューシー、美味しすぎる。泣ける。
ああ〜こういうお魚を普通に食べられる私に戻りたい・・
そして懺悔になりますがウ〜〜マンボ!と言いたい気持ちがどうしても我慢できず
最後に言いましたごめんなさい。
プルンップルンの弾力の卵。
中の黄身は見事な半熟とろとろ〜♪
小さくて可愛い新玉ねぎは旨み甘みが濃厚。
皮が2枚あったけどなんでも食べちゃう私はそれも食べちゃった。
おいしい♡
「金明(純米)」
こちらは全く上に広がらずギュッと平らに味が濃く、
なのに後味はすーー!としているのが素晴らしい。
え〜〜なんでここのお酒はこんなに私が好きなのばっかりなんですか〜〜〜
そしていきなり、冒涜的な塊が殴り込んできました。
「ピンクのそばがき」
私の愛する愛する「そばがき」が、あろうことかピンク色!!
なんとこれ「トマトのそばがき」なのです。
(たぶんそっちが正式名称だが店主が「ピンクのそばがきで〜す」と
出してくれたのが面白かったので(^^))
蕎麦という穀物の香りを嗅ぎたい一心の虫のような私にとっては
まさに冒涜的と言っていい、そばがきの風紀の乱れるピンク色。
変わり蕎麦などもそうだがやはり何かを混ぜるとどうしても蕎麦そのものの香りはしづらくなるため
「柚子切り蕎麦」などはほとんど先天的に敵視している蕎麦虫な私。
そばがきも何も味がついていないそのままを食べたいのだ。
ところが。
これが悔しいくらいめちゃくちゃ美味しいんですけどー!
かなり反抗的な気分で食べたのに一口食べたらコロッと大感激。
トマトの味が超フレッシュ!
ほっかほかにあたたかいのにトマトの味がトマトソースっぽいのではなく
まさにフレッシュトマトなのだ。すごい〜〜
しかもほとんど喧嘩腰の私(^^;)はどうしても蕎麦の香り、味わいを探してしまったのだが
香りはトマトに負けて感じられないとはいえ
このずしっとした旨みがじわーっと舌に広がる感じ・・・
これはもうなにがなんでもおいしいです、参りました(≧∇≦)
そしていよいよ時が満ちた。
今日は相当な種類のお蕎麦食べる予定なので
もうなんというか楽しみすぎてここはジャンプ台か滑走路かというドキドキ感・・・
「もり(栃木・日光)」
ぎゃー
なんかすっごいのが来た!
なんですかこの肌、このおいしそうさは!!
ときめく超絶美肌、粗挽きの宇宙。
もうなんというか楽しみすぎてここはジャンプ台か滑走路かというドキドキ感・・・
「もり(栃木・日光)」
ぎゃー
なんかすっごいのが来た!
なんですかこの肌、このおいしそうさは!!
ときめく超絶美肌、粗挽きの宇宙。
炊きたての新米にも似たフレッシュで美しい白いかぐわしさがふわー!
かなりの粗挽きゆえ舌触りはさらさらザラザラとして
その「細かい粗さ」はさながらビスクドールの肌のよう。
太めなのでややもっちりとして
そのコシの中からつよい旨味が生まれるのがたまらない。
しかし太めもっちりなのにどこか軽さがあるので
全体の印象は粋にすっきりというこのニクさ。
おおおおおいしい〜〜〜〜〜〜
かなりの粗挽きゆえ舌触りはさらさらザラザラとして
その「細かい粗さ」はさながらビスクドールの肌のよう。
太めなのでややもっちりとして
そのコシの中からつよい旨味が生まれるのがたまらない。
しかし太めもっちりなのにどこか軽さがあるので
全体の印象は粋にすっきりというこのニクさ。
おおおおおいしい〜〜〜〜〜〜
「かまあげ(長野・南相木)」
「green glass」のひとつの大きな特徴と言える「かまあげ」。
「かけそば」ではなくお湯の中のあたたかいそばに
お好みで(っていうか普通は)蕎麦汁をつけて食べるスタイル。
お行儀の悪い私はこれもそのままいっちゃいますが・・(^^;;)
あたたかな湯気にのって香る、お餅のようなかぐわしさ。
その中にかすかに長野らしい野生が感じられ、心は南相木村の蕎麦畑を浮遊する。
この長野らしい野生はやはり信濃一号かな?と思ったら
なんと東十条の超名店「一東菴」が育てた在来種であった。
「一東菴」さん、もう何もかも凄すぎます・・!!♡♡♡
「もりそば」だと味わいが強くなっていくものが多いが
これは「かまあげ」なので淡くやさしくとけて甘みになっていく感じがまたいい。
それにしてもこれだけの粗挽きで超繊細な儚いまでの蕎麦なのに
お湯の中でしっかりとつながっている見事さには参る。これが十割蕎麦とは!
そしていよいよ、本日一番楽しみにしていたと言っていいものの登場である。
手刈り天日干しの蕎麦を手挽きした、スペシャルな蕎麦。
「手挽き(茨城・笠間)」
うわ
これは・・
期待はしていたがそれ以上のものが出て来てしまい
ただ息を飲み見入るばかり。
なんと強烈な肌色、粗挽きの宇宙。
食べる前からもうどうなってもいいと思えるのが凄すぎる。
この恐ろしいまでの肌色の美しさ、私の胸を埋め尽くす粗挽きの粒たち。
見入れば見入るほどに吸い込まれて好きすぎて私が居なくなってしまいそうだ。
(挙動と鳴き声に注意、ここは公共の場)
たぐりあげ香りを寄せてさらに感激が全身を突き抜ける。
これまた1枚目の栃木・日光にも似た美しい炊きたて新米のような白い香り、
プラスとんでもなく強烈な、フレッシュな緑の野生がたまらなすぎる!!
たまらなすぎる!!
たまらなすぎる!!(壊れた)
食感はこれももっちりとしているがそれと相反するはずの軽〜い粗挽き感が楽しい。
この萩焼の肌のような儚く軽い肌。
でありながらもっちりとしてジューシーなまでにみずみずしいという
どこにもない稀有な個性は何とも尊い「てづくり」の趣に満ちている
これはあまりにも大事な蕎麦だ。
実を言うと私は「手刈り天日干し」の蕎麦に過度に期待しないようにして来たところがある。
それはわざわざ山間の手刈り天日干しの農家蕎麦屋などに出掛けて行って
アラ・・?という感じだったり、
東京でも意外と機械刈りのものの方が美味しかったりした実体験に基づくもので
「手刈り天日干し」が好きでないと言うよりは
「コンバインなどの機械の進歩ってすごいんだなあー」というものだったのが
この蕎麦のこの尊い感じは何なのだ!!
あとから聞けばこれも「一東菴」の育てた蕎麦。
それを東京の若手蕎麦職人達が手伝ってみんなで手刈り天日干ししたものらしい。
その「てづくり感」がこんなにもはっきりと味として私に伝わって来たことに
しみじみと、ほとんど畏敬の念すら覚えた。
もうなんだか長々ごちゃごちゃ書きましたが
今日はとんっっでもなく美味しいお蕎麦食べちゃった!
水府在来種ばんざ〜〜〜〜〜い*\(^o^)/* !!
「長崎」
おおっ
今度はやや黒め、粗挽きの粒も大きめで男性的な印象の蕎麦。
あああああ
これまた、なんという・・・
むわーと香ばしく深い香りが私を脳を射抜き埋め尽くし、どこかに連れて行かれそうになる。
味わいもたくましく濃いのだがそれでいて全体にはスキーッと澄んでいるのがニクい。
食感は先ほどの栃木や茨城に似て
全体に空気感をもった軽い粗挽き軽いサラサラ、それでいながらムッチリという稀有な個性。
もうもうもう、どれもこれも美味しすぎてなにがなんだかわからなくなってきました!
まさにトランスとしか言いようがない・・・はにゃはにゃ・・
「徳島・祖谷」
もうトランスぐでぐで蕎麦酩酊状態の私ではありますが
やって来たお蕎麦にはぐぐっと引き寄せられ見入ります。
特に今日は「徳島のお蕎麦が食べたい」とリクエストしてしまったため
(この間徳島のお蕎麦を全国に広めたいという徳島在住の方にお会いしたもので(^^))
ちょっと目を覚まして心を澄ませてこのお蕎麦に向き合いたい。
これまたときめかずにはいられない、楮皮入りの土佐和紙のような素朴な粗挽き肌、
ふわーっと軽くこちらに飛んでくるような、
ちょっと藁っぽい墨っぽい渋い香ばしさが素晴らしい。
味わいは期待した通り、甘みが独特で在来種ならではジワーッとした味わいの濃さ。
それをややチクッとするほど粒が大きな粗挽きにした店主のセンス、技に参らされる。
はああああ・・・
ものすごく楽しみに期待してきたものの
それを上回る超絶美味しい蕎麦の連続にただただ目が絡むばかり。
前回も大変美味しい面白いお店と感じたけれど、ここまで強烈に素晴らしくなっちゃうとはー!
もう今夜はどれも美味しすぎて私は溶けて流れて床になってしまいそうです。
店内の皆さんさようなら・・・・
遠ざかる意識の中で、なんだか異様な円盤を作っている店主の姿が見えた。
はっ?
なんですかそれは??
「おつまみ焼き蕎麦」
なんとお蕎麦を薄くピザ状に焼いてしまった焼き蕎麦!
蕎麦粉のガレットとかパンケーキとかならわかるが「そばきり」をこの形状にする
店主の勇気とアイディアが面白すぎる。
塩胡椒のシンプルな味つけでバキバキの食感、焦げの香ばしさが美味しい。
(焦げ味大好き♡)
「アレンジ蕎麦(オリーブオイル蕎麦)」
あったかくもっちりざらざらとした先ほどの長野の粗挽き蕎麦を
もったいなくもオリーブオイルで和えたという「オリーブオイル蕎麦」!
海外のは香りが強すぎるそうでなんとこれは静岡のオリーブオイル。
と言っても香りが弱いわけでなく、フルーティーな香りでいっぱい!
オイルの量も超たっぷりふんだんなため
まとまってくっついてるような感じがオリーブオイルをたくさんつけたパンを思い出させる。
これはお酒のおつまみにいいですね〜
「アレンジ蕎麦(鴨のミートソース)」
ミートソースとお蕎麦が半々に映る角度で撮影するあたりから
私の蕎麦肌への愛と執着を感じとっていただけますでしょうか(* ̄∇ ̄*)
万人に好まれそうな甘みと味わいのミートソースだが
鴨肉だけにギュッとした旨みがあるのがうれしい。
しかも店主が分けてくれた魔法の粉をかけるさらにおいしい。
花椒(ホアジャオ)♡
しかも赤と青の花椒をブレンドしているという店主のセンスがすごい。
これで鴨ミートソースにシャープな芯が通って、めちゃくちゃ美味しくなりました〜!
ここはお蕎麦が美味しすぎて「もり」や「手挽き」は
例によって蕎麦汁をつけずに全部食べてしまったお行儀の悪い私。
いつものことではあるけれど最後に初めて蕎麦汁を味わった。
「green glass」の蕎麦汁はこっくり濃くてかなりの甘さひかえめ。
独特の細いまっすぐさをもってキュンとしているのだが
まろやかなのがとてもいい。
そしてここの店主はクイズが好きです。
さて、このお茶は何のお茶でしょう〜〜?
ピンポーン!
高遠彩子当てました! (≧∇≦)♪
香ばしくて美味しい豆のお茶「卯の花茶」♡
これも豆腐と同じ北海道・蘭越の豆だった。
もうお腹いっぱい、胸いっぱいで大満足のはずなのに、
足るを知らない私はまだこんなものを・・・
だってこれはここのスペシャリテ♡
食べないで帰ったら損しますよ〜〜
「鴨ロース」
左がロース、右がモモでそれぞれに味わいの違いが楽しめる。
ちょっと勇気がいる程半分くらいが脂なのだが食べてみると驚くほどさっぱりなめらか。
絶妙の味付けが鴨の旨みを最大限に引き立て
美味し過ぎるぅぅぅ〜〜!
私はどちらかと言えばより野生的でゴリゴリしたモモが好みだが
ロースの軽やかなめらかさも美味しい!!
あまりにも味付けが深く素晴らしいので
余程いい赤ワインか何かを使っているのかと思い尋ねたら
「いえ、あの、出汁と醤油で・・・」
ってあなたは魔法使いなのですか??
「鴨ロース」が美味し過ぎてついついさらに・・・(* ̄∇ ̄*)
「志太泉」
こ〜れ〜が〜ま〜た〜〜
最後に私の理想の天国がやってきたかと思うほど
「スキーッと澄み渡りつつコクは分厚い」、
正に私好みど真ん中!
もうもうもう
もう今夜はどれも美味しすぎて
私は溶けて流れて床になってしまいそうです。
地球の皆さんさようなら・・・
合掌
2016年8月の「green glass」
その中にかすかに長野らしい野生が感じられ、心は南相木村の蕎麦畑を浮遊する。
この長野らしい野生はやはり信濃一号かな?と思ったら
なんと東十条の超名店「一東菴」が育てた在来種であった。
「一東菴」さん、もう何もかも凄すぎます・・!!♡♡♡
「もりそば」だと味わいが強くなっていくものが多いが
これは「かまあげ」なので淡くやさしくとけて甘みになっていく感じがまたいい。
それにしてもこれだけの粗挽きで超繊細な儚いまでの蕎麦なのに
お湯の中でしっかりとつながっている見事さには参る。これが十割蕎麦とは!
そしていよいよ、本日一番楽しみにしていたと言っていいものの登場である。
手刈り天日干しの蕎麦を手挽きした、スペシャルな蕎麦。
「手挽き(茨城・笠間)」
うわ
これは・・
期待はしていたがそれ以上のものが出て来てしまい
ただ息を飲み見入るばかり。
なんと強烈な肌色、粗挽きの宇宙。
食べる前からもうどうなってもいいと思えるのが凄すぎる。
この恐ろしいまでの肌色の美しさ、私の胸を埋め尽くす粗挽きの粒たち。
見入れば見入るほどに吸い込まれて好きすぎて私が居なくなってしまいそうだ。
(挙動と鳴き声に注意、ここは公共の場)
たぐりあげ香りを寄せてさらに感激が全身を突き抜ける。
これまた1枚目の栃木・日光にも似た美しい炊きたて新米のような白い香り、
プラスとんでもなく強烈な、フレッシュな緑の野生がたまらなすぎる!!
たまらなすぎる!!
たまらなすぎる!!(壊れた)
食感はこれももっちりとしているがそれと相反するはずの軽〜い粗挽き感が楽しい。
この萩焼の肌のような儚く軽い肌。
でありながらもっちりとしてジューシーなまでにみずみずしいという
どこにもない稀有な個性は何とも尊い「てづくり」の趣に満ちている
これはあまりにも大事な蕎麦だ。
実を言うと私は「手刈り天日干し」の蕎麦に過度に期待しないようにして来たところがある。
それはわざわざ山間の手刈り天日干しの農家蕎麦屋などに出掛けて行って
アラ・・?という感じだったり、
東京でも意外と機械刈りのものの方が美味しかったりした実体験に基づくもので
「手刈り天日干し」が好きでないと言うよりは
「コンバインなどの機械の進歩ってすごいんだなあー」というものだったのが
この蕎麦のこの尊い感じは何なのだ!!
あとから聞けばこれも「一東菴」の育てた蕎麦。
それを東京の若手蕎麦職人達が手伝ってみんなで手刈り天日干ししたものらしい。
その「てづくり感」がこんなにもはっきりと味として私に伝わって来たことに
しみじみと、ほとんど畏敬の念すら覚えた。
もうなんだか長々ごちゃごちゃ書きましたが
今日はとんっっでもなく美味しいお蕎麦食べちゃった!
水府在来種ばんざ〜〜〜〜〜い*\(^o^)/* !!
「長崎」
おおっ
今度はやや黒め、粗挽きの粒も大きめで男性的な印象の蕎麦。
あああああ
これまた、なんという・・・
むわーと香ばしく深い香りが私を脳を射抜き埋め尽くし、どこかに連れて行かれそうになる。
味わいもたくましく濃いのだがそれでいて全体にはスキーッと澄んでいるのがニクい。
食感は先ほどの栃木や茨城に似て
全体に空気感をもった軽い粗挽き軽いサラサラ、それでいながらムッチリという稀有な個性。
もうもうもう、どれもこれも美味しすぎてなにがなんだかわからなくなってきました!
まさにトランスとしか言いようがない・・・はにゃはにゃ・・
「徳島・祖谷」
もうトランスぐでぐで蕎麦酩酊状態の私ではありますが
やって来たお蕎麦にはぐぐっと引き寄せられ見入ります。
特に今日は「徳島のお蕎麦が食べたい」とリクエストしてしまったため
(この間徳島のお蕎麦を全国に広めたいという徳島在住の方にお会いしたもので(^^))
ちょっと目を覚まして心を澄ませてこのお蕎麦に向き合いたい。
これまたときめかずにはいられない、楮皮入りの土佐和紙のような素朴な粗挽き肌、
ふわーっと軽くこちらに飛んでくるような、
ちょっと藁っぽい墨っぽい渋い香ばしさが素晴らしい。
味わいは期待した通り、甘みが独特で在来種ならではジワーッとした味わいの濃さ。
それをややチクッとするほど粒が大きな粗挽きにした店主のセンス、技に参らされる。
はああああ・・・
ものすごく楽しみに期待してきたものの
それを上回る超絶美味しい蕎麦の連続にただただ目が絡むばかり。
前回も大変美味しい面白いお店と感じたけれど、ここまで強烈に素晴らしくなっちゃうとはー!
もう今夜はどれも美味しすぎて私は溶けて流れて床になってしまいそうです。
店内の皆さんさようなら・・・・
遠ざかる意識の中で、なんだか異様な円盤を作っている店主の姿が見えた。
はっ?
なんですかそれは??
「おつまみ焼き蕎麦」
なんとお蕎麦を薄くピザ状に焼いてしまった焼き蕎麦!
蕎麦粉のガレットとかパンケーキとかならわかるが「そばきり」をこの形状にする
店主の勇気とアイディアが面白すぎる。
塩胡椒のシンプルな味つけでバキバキの食感、焦げの香ばしさが美味しい。
(焦げ味大好き♡)
「アレンジ蕎麦(オリーブオイル蕎麦)」
あったかくもっちりざらざらとした先ほどの長野の粗挽き蕎麦を
もったいなくもオリーブオイルで和えたという「オリーブオイル蕎麦」!
海外のは香りが強すぎるそうでなんとこれは静岡のオリーブオイル。
と言っても香りが弱いわけでなく、フルーティーな香りでいっぱい!
オイルの量も超たっぷりふんだんなため
まとまってくっついてるような感じがオリーブオイルをたくさんつけたパンを思い出させる。
これはお酒のおつまみにいいですね〜
「アレンジ蕎麦(鴨のミートソース)」
ミートソースとお蕎麦が半々に映る角度で撮影するあたりから
私の蕎麦肌への愛と執着を感じとっていただけますでしょうか(* ̄∇ ̄*)
万人に好まれそうな甘みと味わいのミートソースだが
鴨肉だけにギュッとした旨みがあるのがうれしい。
しかも店主が分けてくれた魔法の粉をかけるさらにおいしい。
花椒(ホアジャオ)♡
しかも赤と青の花椒をブレンドしているという店主のセンスがすごい。
これで鴨ミートソースにシャープな芯が通って、めちゃくちゃ美味しくなりました〜!
ここはお蕎麦が美味しすぎて「もり」や「手挽き」は
例によって蕎麦汁をつけずに全部食べてしまったお行儀の悪い私。
いつものことではあるけれど最後に初めて蕎麦汁を味わった。
「green glass」の蕎麦汁はこっくり濃くてかなりの甘さひかえめ。
独特の細いまっすぐさをもってキュンとしているのだが
まろやかなのがとてもいい。
そしてここの店主はクイズが好きです。
さて、このお茶は何のお茶でしょう〜〜?
ピンポーン!
高遠彩子当てました! (≧∇≦)♪
香ばしくて美味しい豆のお茶「卯の花茶」♡
これも豆腐と同じ北海道・蘭越の豆だった。
もうお腹いっぱい、胸いっぱいで大満足のはずなのに、
足るを知らない私はまだこんなものを・・・
だってこれはここのスペシャリテ♡
食べないで帰ったら損しますよ〜〜
「鴨ロース」
左がロース、右がモモでそれぞれに味わいの違いが楽しめる。
ちょっと勇気がいる程半分くらいが脂なのだが食べてみると驚くほどさっぱりなめらか。
絶妙の味付けが鴨の旨みを最大限に引き立て
美味し過ぎるぅぅぅ〜〜!
私はどちらかと言えばより野生的でゴリゴリしたモモが好みだが
ロースの軽やかなめらかさも美味しい!!
あまりにも味付けが深く素晴らしいので
余程いい赤ワインか何かを使っているのかと思い尋ねたら
「いえ、あの、出汁と醤油で・・・」
ってあなたは魔法使いなのですか??
「鴨ロース」が美味し過ぎてついついさらに・・・(* ̄∇ ̄*)
「志太泉」
こ〜れ〜が〜ま〜た〜〜
最後に私の理想の天国がやってきたかと思うほど
「スキーッと澄み渡りつつコクは分厚い」、
正に私好みど真ん中!
もうもうもう
もう今夜はどれも美味しすぎて
私は溶けて流れて床になってしまいそうです。
地球の皆さんさようなら・・・
合掌
2016年8月の「green glass」
2017年05月02日
京都・長岡京「牽牛」
関東の人間からすると「長岡京」という駅名があることからして
御伽の国の世界である。
長岡京ってあの、歴史の時間に習った、桓武天皇の長岡京ですよね??
ドナルド・キーン氏が初めて日本に来た時
夜行列車が「関ヶ原」の駅に停車して思わず涙したという話を聞いたことがあるが
歴史深い街の名前はその響きだけで十分に感動的なものだ。
駅を降りたらそこは8世紀の長岡京、のわけはないが
そんな楽しい妄想に駆られつつ、
でも目的地は例によってまたまたお蕎麦屋さん・・(* ̄∇ ̄*)
ん?お蕎麦屋さん?
路地を入ってすぐの小さな店はご近所の神社の幟のせいもあってか目立たない。
「神足(こうたり)神社」ってなかなか読めないですねえ、
ちなみにここは住所も神足。
外観に「蕎麦」の文字はないし店名はなんとアルファベットだし
何の店かもわからない。
初めてやって来た者にはなかなか入りづらい雰囲気だ。
でも近づけば「蕎麦切り定食」の小さな看板があるので
エイヤと扉を開けてみましょう〜〜
「いらっしゃいませ!」
迎えてくれた奥さんの感じの良い笑顔にホッとする。
店内は玄関で靴を脱いで上がるようになっていて
右手にカウンター、左側が座卓の席。
カウンター内ではどことなく淡々と落ち着いたムードの店主が静かに調理をしている。
何組かの先客は皆常連さんらしくいかにも慣れた雰囲気。
奥さんは見慣れぬ顔である私に
「こちら、初めてですか・・・?」
と笑いかけ、メニューの説明をしてくれた。
説明と言っても簡単です。
こちらのお昼のメニューは「蕎麦切り定食」のみ!
なので入店すると自動的にそのメニューを食べることになります(^^)
しかもここは夜の営業はなく昼のみなので
(以前は予約貸切で夜の会席料理、居酒屋としての営業をしていたそうだが最近はしていないらしい)
現在はとにかくこの「蕎麦切り定食」のみのお店となっております!
おもしろい〜〜〜〜
しかも壁にはあちこちに
「お得な回数券販売してます
蕎麦切り定食チケット 11枚綴り 10000円」
という張り紙があるので、いかに常連さんが多い店かが窺い知れるというものだ。
「蕎麦切り定食」
「冷ざる蕎麦」
「鯛めし」
「かしわと山菜の酢味噌かけ」
ピッカピカに輝く蕎麦は見た目以上に密度が濃く
たぐり上げるとずっしり重量感がある。
重くてツルツルなので箸から滑り落ちそうな感覚すらあるほど。
むわ〜と甘い香りとつるんつるんの舌触りは
乾麺に似た印象を受けるほど整っていて
噛み締めるとふわんと粉の甘みが広がる。
外二、北海道の手打ち蕎麦。
汁はやや甘め、こっくりとした印象のもの。
セットのご飯は日替わりで、今日は「鯛めし」。
京都という土地のイメージからすると魚の香りがガツンと感じられる
ややたくましい感じの鯛めしだ。
「鯛めし」にしても小鉢の「かしわと山菜の酢味噌かけ」にしても
やはりお蕎麦やさんというよりは料理屋っぽいメニューで
本当に個性的な面白いお店だなあ〜
帰り際も奥さんはカウンターから玄関のところまで出て来てくれて
ニコニコと実に感じよく京都産の蕎麦のことなどを話してくれた。
お昼のみ、「蕎麦切り定食」のみの小さなお店。
京都の郊外で、常連が通うこんな蕎麦文化があることに
なんだか私まで嬉しい気持ちになって白い暖簾を潜って出る。