今夜は、久々にお会いできた大切な方のお祝いの日。
斯くなる上は、私の大・大・大好きな「あのお蕎麦屋さん」で
やりたい放題「盛大なる蕎麦祝宴」やっちゃうもんね〜〜〜!
バンザーイバンザーーイ!!
(お友達のお祝いが嬉しいのかお蕎麦が嬉しいのか・・どっちもデス♡(* ̄∇ ̄*) )
お江戸下町・森下の交差点で一際の風格と一歩控えた上品さをたたえたこの外観。

大のお気に入り故数え切れないほど来ているこの店。
しかし何時来てもここの奥さんの接客には目を見張らずにはいられない。
店に入った瞬間から店を出るまで
お花畑にふんわり身を任せてしまったかのような柔らかく優しいもてなし。
思わず見入り聞き入ってしまうほど美しく上品な接客ながら
こちらを全く緊張させない程よいのんびり感がありもはや「店の宝」としか言いようがない。
今日はもう我慢ならず帰り際に以上の絶賛を店主にぶつけてきたのだが
そんなヘンな困った客の相手をニコニコとしてくれる店主もまた全く飾らない、
ほのぼのとした感じの良い人だ。
これが、創業1831年、186年の歴史を誇る江戸の老舗蕎麦屋の店主夫妻なのである。
店内もほんわか上品な雰囲気。

昔はお座敷もあってテーブル席はスリッパ着用の店だったが
今は靴は脱がず全席テーブル席となった。
ここに来たらとにかく「せいろそば」「田舎そば」両方を食べたい私。
売り切れを心配して席に着くや否や両方を予約したからもう安心!くくっ(๑˃̵ᴗ˂̵)
ということは最後にお蕎麦がたっぷり二枚来るので
そこから逆算して食べていかないとお腹が大変なことになるのだが
今日は「盛大なる蕎麦祝宴」につき大丈夫かな〜 (≧∇≦)
まずはお祝いですから・・
あ、私の大好きなのがあったぁ♪
「黒龍(純米吟醸)」

この黒龍はまた特別に軽くてすっきり。
入り口でほんのちょっとまろやかな味わいを感じた刹那
パアアアーッと空に澄み渡って消えていく感じ。
あっらー こんなのいくらでも飲めちゃって困るんですけどぉ〜
ここはお蕎麦も素晴らしいがおつまみも大変に素晴らしい。

「そばとうふ」

お蕎麦屋さんの定番メニューでありながら、
実は美味しい蕎麦豆腐にはなかなか出会えなかったりするのだが
京金の蕎麦豆腐は大変においしい。
出された瞬間からふるんっ、とろーんとした質感が見るからに美味しそう。
ふるふるとろとろの胡麻豆腐のようでもあり
蕎麦の味わいも感じられてたまらないー♡
「鴨焼き」

「京金」において一際目立ってゴージャスな価格のおつまみではあるが
今日は楽しい蕎麦祝宴!
もうおつまみは端から端まで全部行ってしまえ〜!くらいな勢いで
エイッと頼んでしまいました(* ̄∇ ̄*)
ムチムチの肉厚鴨肉に、なす、しいたけ、ネギ。
甘辛の味付けで、それぞれの食材が大ぶりで新鮮なのが嬉しい。
「伯楽星(純米吟醸)」
こちら黒龍よりもキュンとした旨味があり、それがあとをひかずに小さくまとまる感じがおいしい。
てかもう今夜は楽しすぎて何でもかんでもおいしい。
楽しすぎて写真も撮り忘れる始末(珍しい!)。
「京金」バンザーーーイ!\ (≧∇≦)/
「やきみそ」

正統派クラシックスタイルのお蕎麦屋さんの大定番。
この店で眺めるとますます、しみじみいいですね〜
「京金」のは鰹節がガッツリきいてねっとりなめらか。
「蓮根の天ぷら」

「京金」のスペシャリテと言ってしまいたい「蓮根の天ぷら」。
この厚みがいいでしょう〜?
食感も味わいも揚げ方もこれ以上はない最高のおいしさ。
この、硬くないのにサクッとした薄衣は見事としか言いようがない。
添えられているのはたらの芽(大好物)で
春の香りにうっとりしました〜ああ♡
「そばがき」

お盆の上のこーんな立派なセットでやってきました。

お湯の中に見え隠れする姿からは全貌がつかめませんが、
整えられていない自然な形が湖に沈む岩石のような迫力があります・・・

モワ〜とあたたかくただよう誠実な蕎麦の香り。
今時なふわとろエアリーとかザックザクの粗挽きというようなそばがきとは一線を画す、
モッチリねっちり密な質感でまさに「昔のそばがき」といったイメージ。
大きいしすごい食べ応え〜
「銀杏の素揚げ」

シンプルで美味しい、最高のお酒の友。
ま、まずい、限界値(半合〜1合の間くらい)を超えそうだ・・(≧∇≦)
「そばがきのつけ焼き」

メニューを見て全くビジュアルの想像ができなかった、
「京金」オリジナルのアイディアメニュー。
しかし姿はまるで江戸から続く定番のような貫禄で
そばがきをしゃもじのうえにこんもり盛って三度お醤油つけてつけ焼きにしたというもの。
日本人ならだれでもキューンとしてしまうお餅のつけ焼きのようなたまらぬ香りで
これはやっぱりアレが欲しいでしょ〜〜〜〜
「や」で始まって「り」で終わるアレ!! (≧∇≦)♡
「やきのり」

これまた正統派クラシックスタイルでやってきましたが
早くそばがきを巻きたい一心で肝心の蓋を開けた写真を撮り忘れました・・・
海苔で巻くとお餅よりねっちり硬めの質感でムッチムチ食べるのが美味しかった〜
けどこんなに食べて私最後にお蕎麦二枚入るんでしょうか・・・(^^;)
でもねえ、こんなの見ちゃったら・・見ちゃったら・・・
美しい〜〜〜〜!
「出し巻き玉子焼き」

一目で心奪われるこの焼き目、この豊かさ。
まるで草月の「黒松」のような、
トラトラな焼き目が美味しそうな卵焼き。

焼き目も美しいがその断面も恐ろしく美しい。
出汁の味わいは意外と少なく
出汁巻きというよりは薄味薄甘上品な卵焼きといった感じ。
お醤油かけたおろしと食べるとおいしい。
もうもうもう、この時点で相当お腹いっぱいな訳ですが
愛する人をお迎えする時は心を澄ませて・・
瞳を澄ませて・・・
「せいろ」


ふわーっ!と濃厚にかおる、誠実なかぐわしさ。
蕎麦という穀物の香りの真ん中のいいところだけを集めたような
まろやかでまっすぐなかぐわしさに、小麦粉の甘みと優しい味わいが混じり合う。
食感がまたすんばらしい。
つるつるというよりとぅるんとなめらか〜!
細切りの平打ちのため舌触りはハラハラと繊細で
舌触りはうっとりするほどのなめらかさだ。
むにゅんとやさしくやわらかなコシも素晴らしい。
ここまでであんなにお腹いっぱいだったのに
何度「おいしーーい!!」と言いながら食べたことだろう。
あああ・・・しあわせすぎる・・・
茨城「外二くらい」の蕎麦。
(小麦粉の方が重いからもし昔のやり方で升で2対8にすると重さは2.2対7.8くらいになる、
という話も店主が教えてくれた。そうなんだ!!おもしろい〜)
「田舎そば」

ついに来てしまいました!!
私はここの「田舎そば」の眺めがどんなにか好きだろう。
この蕎麦にしてこの高台付きの笊。
是非とも日本百景に加えていただいたい、
世界中に自慢したいこの絶景。

うううう ほんきで むねが高鳴っております・・・

見つめるほどにときめく、無数の蕎麦粒子をはらんだ黒っぽい肌。
こちらも平打ちのためヒラヒラと自在な曲線を描いて軽やかに美しく盛られている。
長野、外二くらいの蕎麦。
箸先にたぐりさらに。
はあああああああーーー
なんでしょうこの、一歩控えた黒い香ばしさと誠実な蕎麦のかぐわしさのたまらぬマリアージュは!!
ことさらでない、しかし確かな外皮の黒い香りを
正統派の蕎麦の中であざやかに楽しませてくれるニクさ。
口に含んで出会う食感がまた素晴らしい。
極細の平打ち、先ほどのせいろよりまだ細い。
ざらつきのある粗挽き肌は心地よいぷつぷつもまばらに感じるほどの粗さだが
極細の繊細さの方が際立っている。
質感はなめらかに密で私の大好物である中国の干豆腐を思わせるねっちりさもあるのだが
これまた極細の繊細さのほうが際立っている。
全体には洗練されたイメージの田舎蕎麦なのだ。
ああ
もう
完全にヤラレました・・・
おいしいよう〜
大好きだよう〜
本当にほんとうに、
今日はここに来てよかった。
大切な方のお祝いを大好きな、こんな素敵な場所でできて・・
ここに来るといつも「せいろ」と「田舎せいろ」に夢中で
手が(お腹が)回らないのだが
いつかは「すだちそば」「冷たい肉そば」も食べてみたい!!それ夢!!
ねえねえ、今度いっしょに行きませんか〜?
(誘惑は略奪の香り・・( ̄∇+ ̄)vニヤリ)