2016年10月15日
用賀「手打ちそば 双樹」
用賀の街が何となく好き。
駅が地下化されていて駅舎が見えないのはちょっと残念だけれど
(駅の建物で街の印象って変りますよね〜)
駅前付近のにぎやかさとのんびりさのバランスが好きなのだ。
その用賀駅からすぐのわかりやすい角に
こんな美しい佇まいのお蕎麦屋さんがあったら
そんなの嬉しいに決まってる!!
潔くシンプルな暖簾といい
大胆にポーズを決める枝垂れ紅葉(紅枝垂かな?)といい
つい見惚れてしまうこの外観。
近づくとなんと
金魚のクロちゃんとアカちゃんまでいるー!(≧∇≦)♡
しかもメニューを見てください。
うふふ〜
食べたいものは例によってもう決まっているのです!
「せいろ」「田舎そば(限定十食)」、2種類あるのがうれしいこちら。
しかもその2種の合盛もやってくれてるんですよ〜〜〜♡
店内はカウンターのみ。
明るく清々しい木のしつらい。
まだ開店して2年経たないだけあってピカピカできれい。
目を惹くのはカウンター前にラップをかけて置いてある
「出汁巻きたまご」や「おにぎりいなり」♪
おばんざいやさんみたいで楽しーい!
おいしそうでついひょいっと手に取りたくなっちゃいますよね。
しかもまんなかに輝く「せいろと田舎の合盛そば」の文字。
もう見てるだけでこんなに嬉しいって人には絶対に理解されないだろう。
字までとっても可愛らしい絵本のような素敵な字に見えてくる。
嬉しくてついそこをじいいい〜〜とガン見してしまうコワイ一人客。
カウンター内には天ぷら専門?の調理の女性がいるのだが
その天ぷらがものすごい。
なんで知ってるかってお隣の方のを目撃したからです(≧∇≦)/
「天せいろ」1800円の天ぷらの豪華なこと美味しそうなこと!
大きなエビが2本に野菜がたーっぷり、
そそり立つように高さをつけて美味しそうに盛りつけてあり・・って
自分のじゃないのに見すぎだってば(≧∇≦)/
ご夫婦連れの旦那さんは
「これは一人では食べきれないねえ〜」
とニッコニコ顔で奥さんと分け合って食べ始めたのだが
余程美味しいらしく二人揃って
「美味しい♡」「これは美味しいねえー!」と大絶賛している。
それに胸を揺さぶられたか反対隣の奥様は
「天ぷらが食べたいけどあれは食べきれないわ・・」
とお店の人に相談。
「エビ天もり」1200円には野菜もつくと聞いてそれをオーダーしました。
私までわくわく楽しみに待っていましたが
おーっ それは全然「エビ天もり」じゃないですよ?
しっかり野菜もついてる天もりでした。
しかも揚げ方がほんとに美味しそう♡
ここまで魅力的な天ぷら海峡の真っ只中にいながらも
全くブレない融通の利かないこの人・・・アホです!!
「せいろと田舎の合盛そば」
うっぴゃ〜 うれしいうれしい合盛の眺め。
本当に、二種もり、合盛りっていうのはありがたくて楽しくて嬉しすぎる。
なんていうか・・・
アイドルとかも二人とか大勢いると嬉しい・・?んですよね?そんな感じ?(* ̄∇ ̄*)
次々に魅了されて目がぐるぐるチカチカ、ひとつに集中できない嬉しい悲鳴!
美しい・・・これは大変においしそう・・・
(特にせいろに釘付け)
しあわせな眺めだぁ〜
「せいろ」
うわー!!
爽やかで誠実な、素晴らしいかぐわしさに出会い目がかっ開く。
舌触りはしっかりめで輪郭線はっきり、密な質感だが硬さはなく
程よいコシを噛みしめるたびにかぐわしさがさらにふくらむ。
その先に味わいがひろがる。
おいしい・・ しみわたる・・・・(>_<)♡
「田舎そば」
意外にもこちらの香りはすっきりと淡い。
かなりキンと冷たくしめられているせいもあるかと思うが
こちらは「せいろ」よりさらにかための直線的な輪郭線。
食べようとしても口からピンピンとはみ出す感じがするほどで
押さえつけるようにモグンモグンと噛みしめて味わう。
ねっちりとした質感の中から生まれる
皮入りの黒い蕎麦特有の深い味わいと甘み。
しかしすべてが淡めなので全体の印象は爽やかですっきり決然とした印象の田舎蕎麦だ。
例によって蕎麦汁を一度も付けなかった大悪党、
ここで初めて蕎麦汁を味わいました。
鰹の風味も甘みも濃厚な、老若男女に愛されそうな汁
店主も天ぷら担当の女性も調理中は真剣そのものの表情だが
お客さんと話すときは実ににこやかで感じがよくそのギャップがとてもいい。
サービス担当の女性(奥さんかな?)はずーーっとにこにこしてくれていて
ほのぼのとした気分になった。
暖簾を出ると用賀の街にのどかな秋の日差し。
今日は訳あって(!)お蕎麦のみだったけど
次回は絶対あの天ぷら食べるんだー!(≧∇≦)/
2016年10月13日
SYNALONE ライブのお知らせ SYNALONE
久しぶりのシナロン ライブのお知らせです。
横浜エアジン〜横浜国際なんでも音楽祭2016<秋>『うた祭り』
ぜひいらしてくださいね。
会場でお会いしましょう〜♡
【3ヴォーカル&3ベースの新感覚アンサンブル】SYNALONE Vocal:EMiKO VOiCE、LUNA、高遠彩子
Bass:飯田雅春、佐藤”ハチ”恭彦、田嶋真佐雄
★ 10.18 火 横浜 AIREGIN エアジン
〜横浜国際なんでも音楽祭2016<秋>『うた祭り』〜
open19:00 / start19:30
adv. \2,500 day¥3,000 (+order \500〜)
*U23 \1,000 down
横浜市中区住吉町5-60(馬車道近く ペプシの看板が目印)
TEL 045-641-9191
Mail umemotomusika@gmail.com
http://airegin.yokohama/
2016年10月07日
静岡・裾野市「蕎仙坊」
何しろものすごい人気である。
その名も「裾野市」であるから富士山にもほど近い山の中。
開店時間の11:30より少し前に着いたというのに、
なんと駐車場に入れない!?
車でないと来られない立地ゆえかなり広い駐車場が用意されているのだが
停められない車が手前で行列を作っている。
店は木々に隠れて建物はほとんど見えない。
暫く待っていたらすでに停めてある人のご親切も重なって
隅に停められるスペースが出来たのでそこに停める。
ふうーそれにしてもすごい車の数だ。
まだ開店時間前なのになんだか心配になってきちゃった・・・
店はこっちかなと小径を入ったが
店に出逢うより前にこんな看板に出逢った。
日頃からの大行列を伺わせる案内。
子供の頃の私は完全にアウトです。(武勇伝多すぎ^^;;)
緑に埋もれる大きな古民家。
高さのある立派な屋根は唐招提寺にすら似て
静かな迫力を持って緑の中に潜んでいる。
玄関を入ると
うわー 靴がこんなに!
すごいー
でも田舎のお祭に来たみたいで楽しいなあ。
玄関入ってすぐの部屋は待合室になっているようだ。
古民家を利用した店舗ならではの高い天井。
待合室も満員でぎゅうぎゅうだったけれど
高い天井と飾られた民芸品に和む。
待合室はいかにも古民家らしい薄暗さだったが
店内はひろびろ開放的で素晴らしい雰囲気。
広い座敷は緑の空気に抱かれるような。
うーん
こんな素晴らしい雰囲気で手打ち蕎麦なんて嬉しすぎる・・・
大人気なのも頷ける!
宗因の句が書かれたお品書きは
「一茶庵」の流れを汲むこの店らしい細長スタイル。
私のお目当てはこちら。
うふ♡
「田舎」「せいろ」「さらしな」の3種類のお蕎麦が
全部食べられる「3色そば」と
なんといっても「生粉打ちそば ふじのね」!
「天ぷら付」というのもいいですがやっぱり天ぷらは先にいただいて
お蕎麦さんとはおちついて二人きりで会いたい・・・
というわけで「天ぷら」は別に単品で♪
あとこのページも見捨ておけないですね。
鴨に対する情熱伝わるこのカモカモしさ!
何事もできるだけ素材そのまんまが好きな私としては
やっぱり一番右のがいいな・・いっちゃう!?
休日の贅沢ってことで〜♡
「鴨焼き」
うわー さすがにゴージャス、肉厚の鴨肉がたっぷり。
むっちりふっくらすごい弾力で食べ応えがある。
しかもうれしかったのはこちらの鴨焼きは大変珍しく
「味付け一切なし」で焼かれているのです。
そこに汁をつけて食べるスタイル。
素材の味好きの私には自分で味が調節できるのは最高〜\(^o^)/
おろしが添えられているもうれしい。
「天ぷら」
どどーん
こちらももんのすごい豪華ー!
なんとびっくり大きな海老が4本も入っております。
野菜はおくら、きのこ、茄子、さつまいも、みょうが、
それに豆腐とシソのハサミ揚げのようなもの。
この天ぷらがまた大変個性的でして
写真からも少し伝わるかと思いますがフリットのような見た目と質感。
味わいはどこかかっぱえびせんような?
衣に海老が練りこんであるの??と思うくらいのおいしい香ばしさがある。
時間が経ってもパリッパリのままで、
天ぷらというより大きな田舎家でおやつを食べる気分でパクパク食べてしまった。
「三色そば」
三色はさすがの壮観!
しかし、アレレ!?
なにやら事件が発生している!?
こ、これはどう見ても「さらしな」ではない?
と思って確認してみたら
本日は「さらしな」ではなく「ゆず切り」になっているのだそう。
ひー そっそれは・・・
「ゆず切り」に恨みはないが
実は「ゆず切り」が及ぼす他のお蕎麦への影響が非常にひじょーに怖い私。
柚子ってかなり香り高いので同じ釜で茹でた他のお蕎麦も
全部柚子フレイバーになっちゃったりするんです・・・
蕎麦の香りが柚子の香りでくるまれて全然わからなかったという泣ける経験も多く、
全部のお蕎麦が柚子の香りならトクしたじゃないかって思おうよ!
と必死で自分を励ましたりもするのだが、
蕎麦そのものの香りを偏愛する私はやはり立ち直れない。
まあそれも一般的には何も問題のない程度の香りの移りなので
私の異常体質の方がおかしいのだ。
我ながら不思議なのだがとにかく私はお蕎麦そのものの香りを感じたいあまり
お蕎麦が出てくるとその瞬間に突然嗅覚がそれまでの100倍かというほど鋭くなってしまい
その空間中のすべての香りが鼻の中に入ってきてしまうのである。
これをわたしは蕎麦犬現象と呼んでいる。
そして蕎麦犬はいつでもどこでも蕎麦の香りが嗅ぎたい一心なので
ゆず切りがでてくるとついどうしても敵意を覚え身構えてしまうのだが・・・
「せいろ」
わ!! ラッキー!!
こちらのお蕎麦はもしや釜が別なのでしょうか?
全然柚子の香りに犯されておりません!よかった〜
柔らかそうな見た目に反して
一本一本独立したようなパラパラ感があり噛みしめると程よいコシ。
柚子の香りもしないのだがお蕎麦の香りも味もかなり淡め・・と思ったら
食べ進むうちにだんだんややつんとした野生がひそやか〜に感じられてきた。
北海道のお蕎麦のように感じたが
店員さんはみなさんてんてこ舞いの大忙しなので
訊かずに想像だけで楽しんでおきました(^^)
「田舎」
バンザーイ こちらも柚子の香りはしません!\(^o^)/
甘皮入りの蕎麦独特の甘く濃い香り。
ネチッとした粘土感のある太打ちなのでモグモグネチネチしっかり嚙みしめる、
正統派ザ・田舎そば!
噛みしめるほどに味わいも甘みも濃くなってくる。
そして他の人に襲いかからない?(^^;;)大変良い子のゆず切りさん!
と思ってよく見てみると・・
いまさらなのですがあなたはゆず切りさんではなく
しそ切りさんではないのでしょうか?
この美しい黄緑は・・
やっぱりそうだー(^o^)
青く爽やかなシソの香り。
これで訳が分かりました。
しそ切りさんはもともと他のお蕎麦に香りが移りにくいエライ変わり蕎麦さんなので
それで今日は「せいろ」も「田舎」も純粋にその個性を楽しめたわけです(^o^)
こちらは3種の中で一番儚く繊細で乾きも早いので急いで食べました!
そして待ちに待った本命の方が登場しました。
「生粉打そば ふじのね」
わわわわ 美しい・・・・
遠くから見てすら別格の存在感を感じる
この美味しそうさ!!
うっ嬉しくて胸が・・・ほんとうにふるえる・・・(>_<)♡
あああああああ
これは
別世界すぎます
このすばらしいかぐわしさ!
在来種的なフレッシュな野生味に加え
甘皮が入ったようなたくましさ香ばしさがある稀有なかぐわしさ。
香りだけで脳が打ち抜かれた思いだが食感も素晴らしい。
これだけの細打ちでありながら粗挽きで素朴な肌、
このたまらんニクさはなんでしょう!
こんなに繊細なのに粗くて素朴。
こんなに繊細なのに心憎いほどのコシがある。
あああ 今日あなたに会えてよかった・・・
今日今までの時間はこの蕎麦に会うためにあったのだと思えるほど
全身を駆けるよろこび。
北海道・名寄の蕎麦。
山中の古民家でのんびりお蕎麦を、というイメージからすると
今日は大行列大混雑に驚かされたので
人気が出すぎてしまうのも大変だなあと思わずにはいられない。
しかしやはり都会での混雑などとは全く違って
ここは席と席の間がうんと広くスペースがとってあるし
座卓もとても大きいので席ではゆったりとした時間を過ごすことが出来た。
混雑してはいたが山の中の大きな古民家だけに
思い返すとみんなで仲良くお祭のように集まっていた感じで楽しい。
でも空いている時に来られたら、
きっと本来の、静かな美しい時間に出会えるんだろうな・・・
ここは11:30〜18:00までの通し営業なのが素晴らしいので
どれかのお蕎麦が売り切れたりさえしなければ
空いた時間を狙いたい!
でも売り切れコワイ!
ああ〜 切ない蕎麦乙女心〜
(私が座っていた席から見える位置に小鳥さんがあそびにきてくれました♡)
その空間中のすべての香りが鼻の中に入ってきてしまうのである。
これをわたしは蕎麦犬現象と呼んでいる。
そして蕎麦犬はいつでもどこでも蕎麦の香りが嗅ぎたい一心なので
ゆず切りがでてくるとついどうしても敵意を覚え身構えてしまうのだが・・・
「せいろ」
わ!! ラッキー!!
こちらのお蕎麦はもしや釜が別なのでしょうか?
全然柚子の香りに犯されておりません!よかった〜
柔らかそうな見た目に反して
一本一本独立したようなパラパラ感があり噛みしめると程よいコシ。
柚子の香りもしないのだがお蕎麦の香りも味もかなり淡め・・と思ったら
食べ進むうちにだんだんややつんとした野生がひそやか〜に感じられてきた。
北海道のお蕎麦のように感じたが
店員さんはみなさんてんてこ舞いの大忙しなので
訊かずに想像だけで楽しんでおきました(^^)
「田舎」
バンザーイ こちらも柚子の香りはしません!\(^o^)/
甘皮入りの蕎麦独特の甘く濃い香り。
ネチッとした粘土感のある太打ちなのでモグモグネチネチしっかり嚙みしめる、
正統派ザ・田舎そば!
噛みしめるほどに味わいも甘みも濃くなってくる。
そして他の人に襲いかからない?(^^;;)大変良い子のゆず切りさん!
と思ってよく見てみると・・
いまさらなのですがあなたはゆず切りさんではなく
しそ切りさんではないのでしょうか?
この美しい黄緑は・・
やっぱりそうだー(^o^)
青く爽やかなシソの香り。
これで訳が分かりました。
しそ切りさんはもともと他のお蕎麦に香りが移りにくいエライ変わり蕎麦さんなので
それで今日は「せいろ」も「田舎」も純粋にその個性を楽しめたわけです(^o^)
こちらは3種の中で一番儚く繊細で乾きも早いので急いで食べました!
そして待ちに待った本命の方が登場しました。
「生粉打そば ふじのね」
わわわわ 美しい・・・・
遠くから見てすら別格の存在感を感じる
この美味しそうさ!!
うっ嬉しくて胸が・・・ほんとうにふるえる・・・(>_<)♡
あああああああ
これは
別世界すぎます
このすばらしいかぐわしさ!
在来種的なフレッシュな野生味に加え
甘皮が入ったようなたくましさ香ばしさがある稀有なかぐわしさ。
香りだけで脳が打ち抜かれた思いだが食感も素晴らしい。
これだけの細打ちでありながら粗挽きで素朴な肌、
このたまらんニクさはなんでしょう!
こんなに繊細なのに粗くて素朴。
こんなに繊細なのに心憎いほどのコシがある。
あああ 今日あなたに会えてよかった・・・
今日今までの時間はこの蕎麦に会うためにあったのだと思えるほど
全身を駆けるよろこび。
北海道・名寄の蕎麦。
山中の古民家でのんびりお蕎麦を、というイメージからすると
今日は大行列大混雑に驚かされたので
人気が出すぎてしまうのも大変だなあと思わずにはいられない。
しかしやはり都会での混雑などとは全く違って
ここは席と席の間がうんと広くスペースがとってあるし
座卓もとても大きいので席ではゆったりとした時間を過ごすことが出来た。
混雑してはいたが山の中の大きな古民家だけに
思い返すとみんなで仲良くお祭のように集まっていた感じで楽しい。
でも空いている時に来られたら、
きっと本来の、静かな美しい時間に出会えるんだろうな・・・
ここは11:30〜18:00までの通し営業なのが素晴らしいので
どれかのお蕎麦が売り切れたりさえしなければ
空いた時間を狙いたい!
でも売り切れコワイ!
ああ〜 切ない蕎麦乙女心〜
(私が座っていた席から見える位置に小鳥さんがあそびにきてくれました♡)
2016年10月06日
NHK「美の壺(江戸の蕎麦)」再放送のお知らせ
The TV program that I appeared on will be rebroadcasted again tomorrow!
以前私が出演したNHK「美の壺(江戸の蕎麦)」
明日再放送いたします♪
私が選んだ「蕎麦と器の美しいお蕎麦屋さん」4店!
NHK BSプレミアム
10/7 (金)19:30〜20:00
撮影秘話?をちょっぴりご紹介〜
今回のテーマは「蕎麦と器の美」。
蕎麦猪口だけでなくせいろや笊、湯桶など日本ならでは、蕎麦ならではの美しい器がたーくさんありますよね♪
でも私が最も愛しているのはやはり蕎麦の器ではなくお蕎麦そのものでして・・
この4店もとびっきり美味しいお店ばかり選んだだけにそのお蕎麦を前にしたら口にしたら腰砕けのメロメロ、全身が蕎麦色に染まって器のことなんて語れないにきまってる(>_<)・・と心配していたら、番組を作るプロはやはり違います!
美味しいお蕎麦を食べ全身に染み渡る香りに溺れその愛と感動を回らぬ舌で叫ばずにいられない私にひとしきり叫ぶ時間を与え、そのあとうまーく器についての話を引き出して、それをうまーくつなげてくださいました。すごいっ。なんかちゃんと私語ってる!?(注:一部の店でかなーり酒気帯び)
という素晴らしい番組でございます(^^)
まだの方も一度ご覧になった方もそんな目線でもお楽しみ下さいませ。
2016年10月05日
山梨・長坂「白州手打ち蕎麦 くぼ田」
甲州街道「台ヶ原宿」。
江戸幕府によって整備されたこの街道は
日本橋から下諏訪まで56里(約219km)の道程。
そこに設置された38の宿場のうちの一つが台ヶ原宿だ。
今も本陣、脇本陣、問屋場などにその面影を感じるが
観光地というには静かでのどか。
そのバランスがとてもいい。
静かな通りで目を惹くのは
七賢で名高い山梨銘醸の酒蔵の建物である。
黒々、かっこいい!
シビれるぅ〜〜〜(≧∇≦)♡
その酒蔵から100メートルほど東に
なにやら人だかりができている。
なになに。本陣跡?脇本陣跡?
いやいや、お蕎麦屋さんなのでしたー!
店内玄関付近は待つ人でギッチリ、店前の道路にも人がいっぱい。
(写真は帰り際に撮影)
宿場町とは言え人通りは少なく山梨銘醸の前にチラホラと人影が見えるくらいだったのに
この大人気ぶりはすごすぎる。
店の横の駐車場はもちろん車でいっぱい。
一応玄関にある順番待ちのリストに名前を書いてきたが
どうも8番目になるらしい。
ううううぅ〜〜 心配。
ここは「二八そば」「十割そば」の2種類あるので
どちらかが売り切れちゃわないかものすごく心配。(>_<)
玄関内にいるとついソワソワしてしまうので
店の前に立つことにする。
するとこんな美しい景色が。
実は盆栽大好きの私。
順番待ちは楽しくないけれど一瞬にして心が洗われた。
なんて美しいのだろう。
この宇宙。この曲線。このバランス。
惹きこまれる・・・・
玄関内にもこんな松の景色が。
簡素だけれどセンスを感じる和の風景。
癒される〜〜〜
と盆栽ちゃんたちのおかげで楽しく過ごせた待ち時間。
意外にも早く順番が回ってきた。
しかも「二八そば」「十割そば」両方まだあるって!!
よかったぁ〜〜〜〜〜(T_T)
食べたいものはもう決まっております。
お蕎麦2種類でしょ、
その前に甲州のお蕎麦屋さんでは定番の「鳥もつ煮」!
店内は満員につき厨房は大忙しのよう。
しかししばらく待っているとなにやらおっそろしく良い香りが・・
このたまらない、濃厚な香ばしさ・・
アッもしや私達が注文した「鳥もつ煮」では!?
キャー やっぱりそうだった♡
「鳥もつ煮」
出ました、甲州名物「鳥もつ煮」!
山梨のお蕎麦屋さんではどこでも当たり前のおつまみなのであります。
ガツンと甘く、ぎゅううと濃い。
ハツ、レバー、砂肝に山椒がガッツリ、柚子も効いている。
これはお酒に合いますね〜〜
ちなみに「くぼ田」にはご近所の
七賢「甘酸辛苦汁」「絹の味」「なま生」
白州「森香るハイボール」などが揃っております♡
「二八そば」
ランダムに光をはじく、素朴な粗挽き肌。
褐色のホシ、その奥に影のような粒子も見え隠れし、
平打ちの輪郭線がやわらかい曲線を描いている。
箸先での香りはごく淡く、口に含むとみずみずしい独特の軽い食感に出会う。
味わいもみずみずしく淡いのだが、
独特の軽いコシを楽しむうちにかすかに香りが感じられてきた。
二八っぽい香りではなく優しい蕎麦の野生の香りであるところが嬉しい。
「十割そば」
丸鉢に四角い竹簀という組み合わせがユニーク。
鉢が深いので竹簀がちょうど浮かんで水が切れるようになっている。
印象も「二八そば」より特別感がある演出。
こちらも平打ち、やや粗挽きで、二八よりは密そうな質感。
二八で感じたのとはまた別の、不思議な野生的な香りをひそやかにまとっている。
噛み締めた質感は密で、やや固め。
味わいも淡いのだがその肌と舌が触れたところぎゅっと澄んだ野生が伝わってくる。
それを追いかけ、見つめるひととき。
(私の蕎麦駄文が官能的とか言われるのはこういうところなんでしょうか(^^;;))
「くぼ田」は汁もなかなか個性的。
甘さはやや甘め、くらいでなじみやすいが
出汁の風味がちょっと変っている。
それでいてちゃんとおいしい。
先程まであんなに大混雑、大賑わいだった店だが
今はもうすっかり静か。
昼の暖簾を下ろす直前の、一時の静けさを垣間見ることが出来た。
玄関を出ると力強い「手打ち蕎麦」の文字が見送りに出てくれている。
なんたって好きな言葉は「手打ち蕎麦」の私。
シンプルで力強いこの幟、大好きなんですよね〜〜!!
その文字、ハネ、ハライを見つめると・・ドキドキしませんか!?
しませんね!?
やっぱり私だけか・・・・(^^;;)