2016年09月30日

帯留め。



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帯留めというものを生まれて初めて買いました。

象牙の梅の花。

何となく私にはまだ早いような?
フォーマルな印象を持っていたんですが
つけてみたら楽しい〜(≧∇≦)

夏っぽい浴衣は8月まで、
初秋向きの浴衣は9月までと勝手に決めてるので今年最後の浴衣。


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2016年09月28日

大阪・南森町「荒凡夫」


私が関西のお蕎麦屋さんが大好きだと言うと
エッと驚かれることがある。

確かにお蕎麦は関東というイメージがあるだろうし、
実際数で言えばダントツ関東の方が多い。
しかし西には西の風が吹いている。
特に私は西のお蕎麦屋さんの美意識、気概、それぞれの個性が大好き!

一般的な話ではあるが東京には「やらない、飾らない」という粋な心憎さがあり
関西には「バッチリキメる!」かっこよさがあると思う。
日本料理の本場だけあって味の水準がものすごく高いのは言わずもがな。

そんな関西のお蕎麦屋さんの中でもここは・・・キャ〜〜(≧∇≦)だいすき♡


近年蕎麦激戦区となりつつある大阪中心部。
「なにわ橋」駅が最寄だが「南森町」「淀屋橋」「東梅田」
どこからでも歩ける便利さで
すでに名高き「なにわ翁」から数十秒というすごい立地である。


店主が一人で営むカウンター7席の小さな店。
堂々たる看板の文字がかっこいい。

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「あらぼんぷ」という店名の響きはフランス語みたいでユニークだが
個人的にはシビレる漢字三字である。
荒・凡・夫。いいなあ〜〜〜!


店に入ると全然荒くなさそうな、
しかも確実に平凡でもなさそうな店主が一人で仕事をしている。
愛想をふるまう感じではなく真顔で誠実な受け答えはいかにも職人らしい。


こんな小さなお店でしかもその評判はすでに知れ渡っているので
常に混んでいるのだが、蕎麦運だけはやたらついている私は
今日はちょうどお客さんが途切れた時間に遭遇出来た。

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お蕎麦は基本的に三種類。

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「もりそば(二八)」
「十割(生粉打ち)」
「手挽き粗挽き十割」

全部あるのかかなりドキドキしながらやってきたのだが
全部あると聞いて感涙!!
ううう嬉しい・・・・・この幸せを当たり前と思ってはいけない。
お蕎麦の神様にちゃんと感謝しなくては!
(旅先で一種類でも売り切れていたショックはその後何年も続くので(>_<))



まず準備されるセット。


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茶の湯を思わせる完璧な景色に早くも見惚れる。
右に出されたのは岩塩。




「もりそば(二八)」
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えっ
うわああああーーーー!!!なんというものすごい緑!!

落ち着け!落ち着け私!
でもでもでも  こんな強烈に美しいお蕎麦を出されては
心が乱れ狂って・・・・もう・・・・

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美しい曲線を描きみずみずしく重なり合う青緑の肌。
トップノートの素晴らしいフレッシュさに目が覚めるーーー!!
なんというかぐわしさ・・と思ったら不思議とその香りは夢のように儚く消え、
美しい白い香りと味わいだけが浮かび上がってきた。
舌触りは思いのほかしっかり、輪郭線がはっきり感じられ、
みっちり密ですこし固めの食感。
それを噛みしめるとあまり出会ったことのない繊細な粉の感じがあり
それがすべすべした人間の肌のようでもあり(いつもながら表現が(* ̄∇ ̄*))
見た目からすると意外な個性、意外な美味しさ。
福井・丸岡在来種。


「十割(生粉打ち)」
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うわあ〜 これまたどうしたらこんな美しい緑になるのか、
美味しそうすぎる(>_<)
先程の「もりそば」よりやや粗挽き、やややわらかそうかな?


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こちらはすっきりと澄んだ野生の香りがフワーッ。
意外にも舌触りは「もりそば」以上にくっきりはっきりして少し固めの食感。
不思議な繊細な粉の感じはこちらの蕎麦にもあり、
澄んだ青い野生の香りと味わいが軽やかに広がり続ける。
うううーん こっちのほうがさらに好きかも♡



「手挽き粗挽き十割」
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き、きた・・・

もうダメだ

今までのお蕎麦も本当に美しかったけどこのお蕎麦は異常だ!おかしい!

おかしいくらい美味しそうすぎて、む、胸がっ


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ここで三尺玉大花火が打ちあがりました・・・・

なんというなんという素晴らしいかぐわしさ。

今までの蕎麦も素晴らしかったけどこれは宇宙を飛び抜けて素晴らしい。
蕎麦の香りの素晴らしさを全方向からかき集めて完璧な形で濃縮したような
このまま私ごと溶けてしまいたいような最高の香り。
見ての通りの粗挽きのため
ここの蕎麦の個性である繊細なざらざらすべすべがますます強調され、
味わいがこれまた・・・もうもう飲み込みたくないくらい美味しい。
味のバランスもすごすぎる。
青さ、フレッシュさ、滋味深さ、こうばしさ、甘さ、全て全方向から
ここにおさまっている。
口中にまあるく旨みが浮かんでいるような感覚があったが次第に
下のほうからギューとそれを支えるたくましさも感じられてきてますますメロメロ。
そしてこの「手挽き粗挽き十割」は先程の2枚より太めで口中で描くラインも直線的なのだが
不思議と硬さはなく優しい絶妙のコシがある。
なんというか、大好きすぎてメロメロすぎて
ああああああ

おおーーん

おおおーーーーーーん・・・・
(蕎麦犬の遠吠え)



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西のお蕎麦屋さんでは蕎麦汁も大好きな私だが
「荒凡夫」の汁は西にしては濃いめ。
お蕎麦を汁に最後まで一度も付けない私が汁について語る資格は何もないが
蕎麦汁は蕎麦湯の時に「チロッと舐める」のを楽しみとしている。
私にとって蕎麦湯がお酒で、蕎麦汁がおつまみ。
蕎麦湯ゴクリ、蕎麦汁チロリが至福の蕎麦湯タイムなのだ。
ここのは鰹がフレッシュに美しくスパーンと香った汁。
私の理想は「何も飛び出していない、まろやかにまるくまとまった汁」なのだが
「荒凡夫」の汁は舌に平たく強くスパーンと広がる出汁がなんともおいしい。

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そして蕎麦犬のあまりの挙動不審、奇行ぶりに店主が何かを察してしまったのか
なんとお昼は食べられないと思っていた
「そばがき」も食べられることになってしまった!
きゃああああああ 嬉しすぎて頭も胸も爆発!!
空いている時で本当にラッキー!!
お蕎麦の神様、そして店主さん、ありがとうございます(T_T) ♡


しかもここのそばがきは「手挽き」なんですよ・・・

「手挽きそばがき」
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ええええ
これまたなんという超絶なおいしそうさ・・・

お蕎麦だけでもうヘナヘナなのでもうヘナヘナヘナですよ・・・
こんなの食べる前から大好きに決まってますよ・・・

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思わず息を止めてしまうほど美しい極粗挽きの肌。
じっと見入ると挽くというよりカットされたような縦長の粒子まで見えるほどの粗さだ。

うれしくてうれしくてしっぽを振りながら口に含むと
うわ おいっしーーーーー!!!
「手挽き粗挽き十割」蕎麦と同じフレッシュで最高のバランスのかぐわしさ、
もうそれだけで腰砕け!メロメロ!
食感はふわとろエアリー系ではなくもっちりぺったりべたべたとして
極粗挽きのシャクシャクした繊維感がまた楽しい。


しっぽ振りまくって感涙にむせぶ蕎麦犬に店主はさらに海苔までくれた。
そんなに甘えていいのか蕎麦犬!

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遠き西の地でこんな御恩に預かって
江戸の蕎麦犬、かたじけなさにまた遠吠え・・イヤ黙ろう、扉が開きお客さんが入ってきた。


高級そうなスーツを着こなしたお洒落なビジネスマン4人。
おほーっ 揃ってビシッとかっこいい〜なんか勢いがある〜〜

と思ったら何やら舶来のセクシーな香水が蕎麦犬の鼻を直撃!


「蕎麦犬はちょっとしっぽをまるめたけれど
親切にしてくれた寡黙な職人に「ありがとう」とつぶやき
東のほうへ帰ったのでした」(新美南吉風)





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2016年09月26日

神奈川・金沢文庫「寿徳庵」


信念を持って人が行かない道を突き進む。
その情熱と気迫に、尊敬を込めて笑っちゃう名店!


京浜急行「金沢文庫」駅から徒歩10分ちょっと。
車通りの多い横須賀街道沿いにぽつんと佇む町蕎麦屋風の古い店は
なんとなく寂しそうにすら見える。

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しかし近づいてみると早速様子がおかしいです。

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気迫を感じる文字で書かれた
「当店の一押しメニュー 季節の香り蕎麦 胡桃切り
 韃靼蕎麦 自家製粉 十割蕎麦」。
それも面白いが、気迫余ってそのままそのマジックで暖簾に書いちゃったみたいな
「二十四種の香り蕎麦」って・・?
暖簾にマジックで手書き!! (* ̄∇ ̄*)


さらに、扉を開けて驚かされる。
昼時とは言え店内はギッチリ満員!
決して広くはない20席ほどの空間に家族連れも多いので
外からの印象からすると仰け反るほどの賑わいだ。

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(帰り際ちょっと空いてきた時にこそっと撮影 m(_ _)m)


店の雰囲気にふさわしい、いい〜感じのお酒やおつまみのメニュー。

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おでん、いか焼き、豚角煮!

楽しいな〜 頼んじゃいたいなあ〜
 
しかーし、ここでは私
それらの楽しいおつまみにうつつを抜かしている余裕はないのであります。

壁の案内。
何やら話は1750年まで遡り「みかん切り」「貝切り」「こぶ切り」など
珍しい「変わりそば」が紹介されている。

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「必ずしもおいしい物ばかりとは限らず・・」
「珍しい事だけでもご賞味いただければ幸いです」
っていうのが正直すぎて素敵で可笑しい(≧∇≦)

そしてなんと「寿徳庵」では1年を24の季節に分けて
「二十四節季の香り蕎麦」を毎年展開し続けているのだ。
入り口の暖簾にマジックで殴り書いてあったのはそれである、



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本日の「香り蕎麦」は一番右の「くるみ切」。
他に「韃靼そば」「生粉打ち蕎麦(十割)」「もりせいろ(二八)」があるので
当然それ全部いきます( •̀ .̫ •́ )✧!!

でもさすがに4枚は無理なのでううう〜〜と思っていると
こちらのメニューに「二色せいろ」っていうのがあるではないですか!

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値段から推察するに「二色せいろ」は普通は「もりせいろ+何か」なのだと思うが
もし他の組み合わせもお願いできるなら少ない量で4種全部食べられるのでは?
と悪巧みを始める私。
店員さんに相談するとできるという。
やったあー!よかったぁ〜
では
「生粉打ち蕎麦(十割)」
「もりせいろ(二八)」
「韃靼そば」
「くるみ切」
全部お願いします!


店内満員につき店は大忙し。
奥の厨房には店主夫妻(?)がてんてこまいで働く姿が垣間見え
明るい声が甲斐甲斐しい女性が全てのお客さんに大変手際よくサービスしている。

ところがここで事件発生。
私が頼んだ「変則2色せいろ」が繁忙時にはややこしかったらしく
気がつけば厨房内が「男はつらいよ」のワンシーンのような大モメの事態に!
(茹でる人と盛る人とでズレが生じてしまったらしい)

あちゃー 申し訳ない・・・(>_<)
やりとりは客席には丸聞こえなのだがしかしそれが険悪な雰囲気ではなく
まさに映画のような「ムード」になるところがこの店らしい。
無事解決し、結局私がオーダーした通りで何の間違いもなかったのだが
何度も謝りながら持ってきてくれた。
こちらこそ忙しい時にすみません・・・


「2色せいろ」は重ねでやってまいります。

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左上のお椀は何かな?と開けてみたら
「そばがゆ」でした。
「そばがき」も「そばがゆ」もお腹に余裕がなくて頼めないと思っていたから
うれしいサービス。


しかし兎にも角にもまずはお蕎麦にダイブ!
うひょひょひょひょーい

「生粉打ち蕎麦(十割)」
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決然と勢いのあるラインを描く、いかにも香りそうな生々しい印象の肌。
手繰り上げると見た目の印象に違わぬ
ややツンとするほど強い野生を含んだ香りが濃厚に漂ってきた。
こういう野生は時として全体のバランスを壊しその野生だけになってしまいがちだが
この「生粉打ち」の野生はかぐわしさ、滋味深さの中で嫌味なく個性を主張している。
コシはなく固めで口中で暴れる感じがあるが細打ちゆえ食べづらさはない。
とても足が早く乾きやすい蕎麦だがあっという間に食べてしまい問題ナシ!
だって美味しかったんだもん〜〜(^o^)


「もりせいろ(二八)」
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こちらはとてもわかりやすく二八。
十割よりも香りは二割減な感じで、
そこに小麦のしなやかさと柔らかさ、甘みが加わり大変おいしい二八そば。
こちらもとても足がはやくかわきやすいので
美味しいものはさっさと食べちゃいましょう〜


「韃靼蕎麦」
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来ました来ました、
韃靼蕎麦ならではの目が覚めるような黄色!

血液をサラサラにするルチンが普通のお蕎麦の100倍と言われる韃靼蕎麦は
苦味があるのが特徴と言われている。
しかしもともと味の中の「苦味」という要素がとても好きらしい私(苦い食べ物大好き)は
毎度あんまり感じないんですよね・・・
この韃靼蕎麦はどうかな?


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あらー!
案の定ほとんど苦味はあまり感じません・・
お茶のような渋い香りと味わいがとてもおいしい!
(↑てことは一般的には苦いのでは?(^^;;))
これが4種の中で1番みずみずしい弾力があり
結局味、食感ともに1番気に入っちゃったかも。
でもどこでも韃靼蕎麦が一番好きというわけではないので
やっぱりこの韃靼蕎麦が特に美味しかったんです♪



「くるみ切り」
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可愛らしい薄桃色。

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香りはクルミと言われなければわからないが
独特の豊かなナッツ系の香りがふあ〜。
「変わり蕎麦」とは更科にくるみを混ぜ込んだ蕎麦だが
いわゆる更科のようなツルツル感や弾むようなコシはなく
やわらかく大人しい食感で全体の印象もおだやか大人しい蕎麦。
そうか、「香り蕎麦」というだけあって
香り以外の印象は大人しいのが正解なのかも♪



蕎麦湯を頼むとこうなったので驚いた。

どどん!

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普通の蕎麦湯と、韃靼蕎麦湯。
そうですよね〜ルチンは蕎麦湯に溶け出すから飲まなきゃソンソン!
ルチンの効果は超低血圧(90-50)の私が証明しております・・(飲みすぎ)


蕎麦汁はこの店の外観、内観のイメージからすると
信じられない程甘くなくすっきり洗練されている。
しかし出汁は結構個性的ですっきりしているだけにそれがドンと前に出ている。


「そばがゆ」
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サービスのそばがゆ。
個人的に、蕎麦は炊いてしまうと一番印象としての蕎麦度が低い気がするのだが
(香り・味の点で)
やっぱり古くから世界中で食べられてきただけに素朴なほっこり感がいい。


気づけば店内は少し空いて
昼下がりののんびりモードに切り替わっている。


「寿徳庵 二十四節季の香り蕎麦」はこの後、

「黒胡麻切り」9/23(秋分の日)から10/7まで
「菊切り」菊切り 10/8(寒露)から10/23まで
「般若切り」10/24(霜降)から11/7まで

と移り変わっていきます。

「般若切り」は仏教界での日本酒の隠語「般若湯」から名前を取ったお蕎麦で
なんと「八海山」で打っています。
しかも他の変わり蕎麦は全て御膳粉で打っていますが
般若切りだけは全粒粉で打っているとか!

うううーん 気になる!!

期間は霜降から立冬まで。

般若に会いに行きませんか〜(≧∇≦)/




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2016年09月23日

山梨・高根町「紬山荘」


店は森の奥にある。

ひっそりと、というにはかなり大きな立派な建物。
駐車場で車を降りたが入り口がどこだか分からない。

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近づくと小さな看板があった。

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しかしもう少し、建物の全貌を確かめてから入ってみたくなり
裏に回ってみる。

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渡り廊下のあるユニークなお蕎麦屋さん・・?レストラン?



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スパルタンな黒。
古民家というにはモダン過ぎ、新しく作ったにしては分厚い迫力がある。
一体どんな形をしているのか知りたくて
さらに向こう側の森に迷い込んでみる。


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蝉時雨。
9月も半ばを過ぎたので山はもうすっかり秋かと思って来たのに
夏の名残が森じゅうに響いていた。

フィトンチッドが蕎麦の香りより好きな私は
深呼吸して歩き回る。

ざくろの実、柿の実、名前の分からないいろいろな実が実り
ちょうちょがヒラヒラと遊んでいる。

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でも肝心の建物は木々に隠れて全然見えないなあ〜
と思っていたらこんなものに出会った。

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え、これは・・・
もしや土塁ですか?ここお城なの?
昇太師匠教えて〜〜〜(≧∇≦)



離れるほどにやっぱり見えない建物の全貌。

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血中蕎麦粉度がもう限界に下がってきたのであきらめて店に近づくことにする。

入り口は意外にも都会的なガラスの扉。

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しかし二重扉になった中を覗くと
わわわ これは立派な古民家の趣ですよ・・・

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うわー すごい!
訊けば、築200年超の古民家を新潟から移築してきた建物だそう。

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全身黒、エプロン姿のきびきびしたスタッフの案内で
明るいテラス席に通される。

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お座敷は座卓の席。

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みんな歩きまわって喉が乾いたので
まずは何はなくともこれで、うはははー♡

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「紬山荘」は昼は八ヶ岳伏流水で手打ちする十割そば、夜はフランス料理という
ユニークな形式のレストラン。
山荘というだけあって宿泊もできるオーベルジュになっている。


昼のメニュー。

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かなり高級蕎麦屋な価格設定だがこの雰囲気なら十分納得。
右側の「蕎麦コース」は
蕎麦をいくつ選ぶかで値段が変わるシステムになっている。

眺めるほどに煩悩が刺激されまくりだが
今日は大好きなみなさんとご一緒なので
いろいろつつけることをちゃっかり期待して
結局私はいつものところに着地・・・・

「もりそばください」(≧∇≦)/


イケる口の皆さんはビールから早々とこちらに。

「男山 特別純米(北海道)」
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日本酒大好きな私。
いつもは必ず味見させてもらうのだが
今日は昨晩のお酒の記憶が体に残っていて舐めることもできず・・
とか言って昨晩もビール3口+お酒3口くらいだったんですけど・・
どんだけ小鳥?(* ̄∇ ̄*)



「厚岸産 牡蠣」
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うっぴゃ〜たまりません♡
アニサキスアレルギーを発症して2年、我慢大会のような毎日を送っている私ですが
牡蠣は大丈夫なんです(≧∇≦)
ああああ 磯の香りのしあわせ。
ミルキーでおいしい〜



「蕎麦コース」の前菜。

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なんと意外にも「キッシュ」でした。
さすがは夜はフレンチレストランなお蕎麦屋さん、面白い〜
しかもニシンのキッシュであります。



「紬山荘」名物と言ってもいい「すだちそば」。
その美しさには目を見張らされた。

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小さな高台付きの器もいいし
何より緑を背景に眺められるのが素晴らしい。

絶賛しまくってついに一口もらっちゃいました!(* ̄∇ ̄*)

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思った以上に超すっきりー!
甘さは潔いまでになく出汁も澄み渡っていて
すだちの香りがものすごく軽くすっきり感じられる。
ここまでやるか!のすっきり「すだちそば」、すっごくおいしい!!



単品でとってみんなでつついた、
「桜海老のかき揚げ」
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なぜかパニーニ的スクエア型を切ったようなユニークなかき揚げ。
食感もギッチリ海老みっちり、下のほうは板状になった部分もある。
海苔好きとしては青海苔がうれしい。


私のお蕎麦きたぁー!

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ああ やっぱり自然光の下で出会うお蕎麦は最高だ。
ガラスの汁徳利が涼やかでユニーク。


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うわっ
ちょっとこれはびっくり、
期待をはるか上回るめっちゃめっちゃいい香りがしておりますー!!
フレッシュでさわやかな青いかぐわしさに全身が洗われるよう。
一気に雲の上に連れていかれました。
繊細な極細切りのなめらか肌はつるんつるんムニュンムニュンとユニークな食感で
スタッフが
「お蕎麦は蕎麦の修行をした蕎麦職人でなく夜のフレンチも作るシェフが打っている」
と案内してくれたのを思い出した。
それが口内にそのまま伝わってくるような新鮮な感覚だ。
この時なぜか私のお蕎麦だけがものすごく乾きが早く
あっという間に固まってくっついてしまったのだが
その後に来た他の方のお蕎麦は全然大丈夫でした♪
(↑ナントカ言いながらそのお蕎麦もしっかり味見させてもらった蕎麦犬)
秋田の夏新蕎麦。



「すだちそば」の器も気に入ったがここは器が実に面白い。

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蕎麦汁は大胆なまでに甘さを排除、
出汁も変わった香りで超すっきり&個性的な味わい。



「もりそば」を食べ終わったらこんな楽しい景色に出会った。

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「蕎麦湯」
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「辛味大根おろしそば」も美味しいと聞いたので食べてみたくなり
共謀してはんぶんこすることに♡

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おおおお〜
おろしそばなのに天かすがのっているのが嬉しい。
しかもそれが絶妙に「少なめ」なのが上品〜♪
のりすぎちゃったら冷やしたぬきになっちゃうわけで ううーんウマイなあ〜
しかもこれまた「すだちそば」同様、潔いまでに甘み無く超すっきりな出汁。
そしてこの蕎麦の質感はものすごい。
もりそばで感じたつるんつるんムニュンムニュンがキンと冷えた汁の中でさらに極まって
つるんつるんつるん〜ムニュンムニュンニュン〜と目が覚めるような透き通った世界。


これも一口もらった「鴨せいろ」の鴨汁。

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あらっ これは逆に山椒が効いて酸味があってガツンとした旨みであります。
しかしこれまた甘味は少ないので洗練された感じで
嬉しい、意外なおいしさ。



「蕎麦コース」の方の「デザート」。

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チーズケーキと、添えられているのはマンゴーソース。



楽しいランチタイムが終わり帰ろうとしたら
なんとラッキーなことに館内を見せてもらえることに。
知らなかったのだがディナータイムのフレンチはここではなく
2階が使われているらしい。



外から見えていた渡り廊下を渡ると・・・

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ちょっと教会のような、屋根裏のような素敵な空間が。

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三角の天窓も寄木張りの床も素敵〜

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さらに階段を上がると宿泊できるお部屋が♡

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うっふふふー もったいないのでお部屋の写真はナシで〜〜♡
(泊まったわけでもないのに何を浮かれているのか)


2部屋しかないので2組で来ても楽しそうだし
何よりそんじょそこらのリゾートホテルではありえないプライベートな静けさが魅力。

夜のフレンチはどんな感じなのかなー♪






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2016年09月21日

埼玉・秩父「手打そば こいけ」


歴史に残る名店がその幕を閉じる。

一代で築き一代で消える星。
その存在の大きさ、影響力を思うと私には閉店することが今だに信じられないが
店はなんということもなく普通に営業を終える。

40年以上、驚くべき「普通さ」を持って頂天に輝き続けてきたように。




知らぬ人は蕎麦屋とも気付かず通り過ぎてしまうであろう
慎ましき外観。

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別に何も隠れていない。
駅からの大通りに面して非常にわかりやすい立地と言える。
しかしこの凄みすら感じるほどのさりげなさは何だ。

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私はこの眺めを「完璧だ」と思う。
そのあり方全てが完璧だと思う。

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店内もまた然り。

私が愛してやまない「手打そば こいけ」の景色。

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日本映画の監督が見たら涎を垂らして欲しがるに違いない、
飴色の時間が流れている。



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私はこの店のメニュー書きが大好きなのだが
今回はじめてそれが店主の手によるものと知って驚かされた。
素朴で誠実な、実に良い文字だ。

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メニューの書かれたこの和紙がまたいい。
私は和紙には詳しいのだがさすがは「こいけ」だけあって埼玉の和紙だそう。




「そばがき」
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お湯の中に身を寄せ合う、クラシックなコロコロスタイル。
このシンプルな器も大好き。



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ほわーんと香る誠実な蕎麦の香り。
とろける肌に浮かぶ蕎麦粒子たちに思わず目を奪われる。
もったりモチッとした食感で
味わいもまた誠実な印象の、一歩控えた王道の蕎麦の美味しさだ。



一枚目に来たのは

「田舎」
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窓からの自然光の中で眺める「こいけ」の「田舎」。

私は茶室や寺院で感じる精神的な美しさを
この景色にも感じずにいられない。
世界に誇りたいこの眺め!


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素朴なたくましさとやさしさを併せ持つ太打ち。
その肌に浮かぶ蕎麦粒子にみとれつつたぐりあげると・・・
うわー!野菜みたいなフレッシュな野生溢れる香り!
なんですかこの、葉物野菜のようなじゃがいものような爽やかな野生と
トウモロコシのような甘い爽やかさは!!
よくあるトウモロコシ系の香りは加熱した香ばしいトウモロコシの香りだが、
こちらは生のトウモロコシ+新鮮な生の野菜のような爽やかな野生の香り。
こんなに太打ちでしっかりした蕎麦ながら
噛みしめるとむっちりと余裕のコシがあり硬さはゼロ。
全体の印象はむっちりなめらかにやさしい。
フレッシュな野生の香りとじんわりした甘みに酔い、
絶妙過ぎる食感に酔い・・・
ああああああ
私はどれだけ「こいけ」が好きなのだろう。
愛が溢れて止まらない。



「せいろ」は「天せいろ」にしてみました♡
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キャー(≧∇≦)
なんて美しい緑!!

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いかにも気持ちよさそうに自然に笊の上にひろがる輪郭線。
こちらも野菜のようなフレッシュな香りだ。
しかし田舎と違ってこの「せいろ」は甘さのないシャープな野生。
ふんわりふっくら、やさしいむっちり感。
味わいはすっきりで野生の香りが鼻腔を抜け
「これぞ王道の、最高に美味しい蕎麦だ」と思わせる揺ぎ無い世界がそこにある。
なんでもなさそうなふりをしてヒョイと頂点に連れて行かれるこのニクさ!!
もうもうかっこよすぎますよ、メロメロですよ「こいけ」さん・・・(T_T)♡



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「こいけ」は天ぷらも素晴らしい。
ものすごくナニがナントカというのではなく
全体にジワジワやたらにおいしい。
程よくぱりっとした薄衣に閉じ込められた素材の味わい。
天ぷらって素晴らしいご馳走だなあ〜〜



本日の「変りそば」は「けし切り」。

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蕎麦の香りを嗅ぎたい一心の蕎麦犬としては
普段変わり蕎麦に対する関心は薄めなのだが
芥子切りは好きな変わりそば。
しかも「こいけ」の「けし切り」は特別なんですよ・・・


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これがまた美味しすぎて困っちゃうんですけどーー!!
「こいけ」の「けし切り」は反則的に美味しすぎる。こんなのありえないでしょ!!
豊かなオイリーな香りに加えて私の目に星が飛びそうなほど華やかなこうばしさがある。
食感はさらしなのようにちょっとプルプルしていて
平打ちなのでそれがヒラリヒラリと繊細にめぐる心地よさ。
あ”〜〜〜〜〜〜!!!
もうもうもう、この愛をどうしていいか・・・
9月末で閉店なんて・・・


「そばがきの天ぷら」
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なんと前代未聞の事件発覚。
涙にむせびながら三種類の蕎麦に耽溺している間に
「そばがきの天ぷら」はひとつも食べないうちに無くなってしまった!!
普段ならショックを受けそうな私だが今日は全然いいんです、
そのくらい私は「こいけ」での最後のひとときを最高に楽しんでいるんです・・・
(私も大人になったものだ(≧∇≦))


例によってここまで一度も蕎麦汁を使わなかった大悪党の私だが
蕎麦湯と共に大好きな「こいけ」の蕎麦汁を味わう。
少し濃いめの、キュンとした上品過ぎない汁。
うーん美味しいなあぁ〜・・・としみじみ感じさせられる「上手さ」だ。



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「こいけ」の「超越した普通さ」。
蕎麦もおつまみも外観も店の雰囲気も、
全てが私には「何をどうしたらこうなるのか」と不思議でたまらなくなるほどの
普通そうな超越っぷりである。
ついでに言うと店主の人柄も姿も。
(言っちゃった!!大ファンなんです(≧∇≦))。

そんな超越店主に今日の蕎麦の産地を尋ねると
数年前の大ヒット作に私が方方の店で大感激して以来ファンになった産地を答え
「なんかヘンだったね・・・ヘンな蕎麦だよね・・」
と若い人のように素朴に言う店主。


ええ?
ああ〜〜確かに!
あの野菜っぽさは変っていると言えば変わってるし
ここでもかつて食べたことのない個性的な蕎麦だったけど
それがまた超越して美味しかったのだからすごすぎる。


働き者の奥さんもまたしみじみと素敵な方なのだが
9月末日で閉店することもこの店主夫妻にとっては事件でも悲しいことでもないらしい。
閉店後時間ができるのが今から楽しみで仕方ないとニコニコしている。



たくさんの人に愛された時間が、あと少しで終わる。

最後まで普通そうに頂天に輝き続けた「手打そば こいけ」という星。

私も騒がず悲しまず、穏やかな気持ちで秋の空高くに見送りたい。



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2013年6月の「手打そば こいけ」





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2016年09月13日

長野・茅野「傍」


9月、長野の爽やかな空気。
今日は大好きなマイアイドル、めっちゃくっちゃ可愛い「たみちゃん」と
ドライブデートなんです♪
うほほほほ いいでしょ〜〜〜(≧∇≦)/

緑の中を気持ちよくドライブして「お店はどこですか〜」
と探していたら、まず「どらむかん」に出会いました。

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かわいい〜♡

そしてお店はあれですね。

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一昨年9月にオープンした
お蕎麦が食べられる農家食堂「傍」。

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近づいてみると、あ、野菜売ってる!

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うわー大変、めちゃくちゃ綺麗な野菜ばかり。
おいしそうすぎる!

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これは帰りに買うのが楽しみだなぁー

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向こうに絵のように緑が見える素敵なエントランス。

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店内に案内されると
まず目を惹くのはいかにも気持ちの良さそうなテラス席。

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すぐ下は車が通る道路なのだが、草木のおかげで気にならない。
何と言ってもこの大きな木が素敵。

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向こうのお山と青空が最高〜〜♡

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店内席もいい雰囲気。

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程よくランダムな感じがウマイ!




実は「傍」は私がブログに書くお店にしては大変珍しく手打ちではないお蕎麦屋さん。
でもそれをおいても書きたくなるのはやはりこれだけの雰囲気で
おいしい野菜が沢山食べられて、
しかもお蕎麦が「白そば」「黒そば」2種類あるところ♡
それも手打ちでないことを忘れさせる素朴な美しいお蕎麦なのだ。

しかもその2種類のお蕎麦をこんな楽しいセットにできちゃうんです〜〜(≧∇≦)/

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マイ・アイドルたみちゃんはお料理も上手で
美味しいものにはいつも興味津々なのでとっても楽しい♪
ふたりで頭をひねりいろいろ組み合わせて
全部のメニューを食べてみようというよくばり計画を打ち立てました(^^)



こちらがセットについてくる
「本日のやさい小鉢」。

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そして「本日のやさい小鉢」は
プラス300円でこちらに変更できます。

「傍のやさいプレート」。
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すべて農薬・化学肥料を使わない農法の野菜ばかり。
花オクラやまんまるの見かけないナスの煮浸しなど
おいっしいー!すばらしー!(≧∇≦)
ちょっとクミンが効いていたりして真似したくなる味♡


お蕎麦来たぁー!


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自然光の中の美しい景色。
明るい色のトレイ、笊、そしてモダンな和の器の取り合わせが実に上手い。
いつもいつも数限りないお蕎麦の景色にしびれているけれど
カフェ蕎麦のおしゃれな演出に新鮮に感激。


「白そば」
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思わず見入る素朴な肌の風情、粗挽き感。
長野らしいさわやかな野生がほんのりふわりと香る。
見た目からも感じたが舌触りや食感はかなりしっかりめ。
ハラハラ素朴にいびつに揺れるような固めの輪郭線が口中でやや暴れる感じがある。
味わいはすっきりさっぱりとしているが
食べ進むうちに二八らしい甘みもひろがってきて
食感もしなやかに食べやすくなってくる。
カフェだけに、このお蕎麦はのんびりゆっくり食べるのがいいな♪



「黒そば」
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むわ〜とした甘皮の香りがさわやか!
見た目からちょっと熟成感を感じただけに
さわやかフレッシュなかぐわしさに感激。
こちらも「白そば」同様、舌触りはかなり固めでいびつで素朴な輪郭線がクッキリハッキリ。
ところどころに節というか、ポキポキしたような感覚もある。
味わいも甘みもしっかりとして
今日はこちらの「黒」のほうが好きかも(≧∇≦)/
どちらも二八のお蕎麦。


ちなみにお蕎麦のセットには普通の「かえしつゆ」ともう一種類
「選べるつけ汁」がついてきます。
「トマトの汁」か「柑橘の汁」。

「トマトの汁」
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さっぱりとした中にフルーティーなトマトの風味。
すこし甘めだけどさわやか。


「柑橘の汁」
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こちらはさらに甘めで私にはジュースのような感じ?
でもすごくおもしろいアイディア!



そして普通の「かえしつゆ」がとてもいい。
うまみがまろやかに調和し、しかも甘すぎない美味しいつゆ。
これは誰にでも愛されそうだし、おいしいなあ〜



「天ぷらとおそば」のセットも美しい。

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カリカリに揚げられた天ぷら。
野菜はさすがの美味しさ!
下から海老さんも出てきたぁ(≧∇≦)



セットでもサイドメニューでも食べられる
「ローストビーフ小どんぶり」
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うっわー またまた素敵なルックス!
この器かわいいなあ〜 高台つき、ライオンさんの顔つき。
ぎゅっと盛り込まれたローストビーフとごはんの間に
フライドオニオン?が仕込んであるのが素晴らしいアクセント。
ごはんは白米に雑穀が散らしてある。
うん♡うん♡いろいろとうれしい♡




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食後は入り口の野菜売り場でワンサカと野菜を買いまくり、
ものすごーくゆたかな気持になって
近くにあるハーブのお店「ハーバルノート」へ☆

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ここ大好きなんです。
はあ〜〜〜〜〜山の香り♡
フィトンチッドだけはお蕎麦の香りより(たぶん)好き!


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お世話になっている方にフレッシュな作りたてハーブティーを買い・・・


マイ・アイドルたみちゃん、
またプチ蕎麦旅しようね〜〜〜(≧∇≦)♡








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2016年09月12日

神奈川・長谷「栞庵」


「今日は右側♡」
帰ってきましたこの場所に!.

前回「割烹・蕎麦 波と風」の記事でご紹介した前代未聞の事態・・・

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古都鎌倉の名所、長谷寺に向かうメインストリート。
木の格子柵で飾られた階段の足下の看板は・・・

店名が2つ!!

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「手打ち十割蕎麦と甘味 栞庵」
「割烹・蕎麦 波と風」
同じ建物の2階に手打ち蕎麦屋さんが2軒あるんです!( °o°)


もうどれがどっちの看板だか、すごいことになっております。

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階段を上がると、まず出会うのは「波と風」。

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そしてこちら側が「栞庵」。

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両者はこの距離で向い合っております・・・
こんなの初めて見た!モダンアートみたい!(どんな)

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先日「波と風」にやって来てこの景色に出会い衝撃を受けた私は
何としてもと本日張り切ってこの場所に帰ってきたわけであります。


「栞庵」は「手打ち十割蕎麦と甘味」のお店だけあって
明るく綺麗な店内はさすが女性客オンリー。

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お琴アレンジのトトロのテーマソングがやさしく流れ、ほっこりした雰囲気。
あ、あそこにもトトロがいたぁ

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ハイジの次にトトロが大好きな私はニマニマ(๑˃̵ᴗ˂̵)


お茶と共に、まずは揚げそばのサービス。

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ここはお蕎麦が極細なので揚げそばも繊細でおいしい。



メニューを開くとまず楽しげな甘味メニューがいろいろある。

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「アイスもなか」や「白玉あんみつ」。
古都らしいしお参り帰りにぴったりでいいですね〜


とか言いながらそのページはクールにスルーし
張り切ってお蕎麦のページへ(≧∇≦)/

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わ〜 大好きな「冷やしすだちそば」がある〜
そして手打ち蕎麦屋さんだと意外になかなか出会えない「冷やしたぬきそば」も♡
ここのは冷やかけタイプなんだ。



といろいろ悩んだ振りをして普通〜にいつもの場所に着地する人(≧∇≦)

「せいろそば」
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えっ

うわー!
ちょっとちょっと、なんですかこの美しさはー!!


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見つめるだけで私まで澄んでいくような美しい緑。
極細切りの曲線、その一本一本が素朴な震えるラインを描き
肌を見入ればこれまた素朴な粗挽きの蕎麦粒子が無数に浮かんでいる。
うううう美しい・・・・・・
これだけ極細なだけにまるでミニチュアに見入っているような気がしてしまうほど
極細の粗挽き十割だ。


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たぐりあげてさらに目が覚める。
なんと素晴らしいかぐわしさナノデスカーーー!
フレッシュな青い野生がさわやかでうれしすぎる。
口に含むと見た目の通り、端正な極細なのに素朴な輪郭線、肌がたまらない舌触り。
食感はちょっとパッキリ、コシはなくスパンと噛み切れる感じ。
滋味深くしかしかろやかな味わいも素晴らしく
うっは〜〜おいしいなあ〜!!

汁は老若男女に愛されそうなやや甘め。
つけて食べたかったけどお蕎麦が美味しすぎて例によって最後まで一度もつけられず
蕎麦湯の時に大事にいただきました(^o^)


見回すと周りの女性客はお蕎麦の後に「白玉ぜんざい」を頼んだり
お茶を飲みながら鎌倉の午後を楽しんでいる。


私は一人で来て蕎麦湯を全部飲み終わった後に
「すみません 冷やしすだちそばもください・・」
っていうのはやっぱりヘンよね〜とひるみ、
おとなしくごちそうさましたのでしたm(_ _)m

鎌倉という上品イメージの土地柄+女性客オンリーだと
私もマトモなふりができると発見!

これが浅草ならよゆーで2枚目いってたんだけどな〜(≧∇≦)


posted by aya at 10:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>神奈川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月11日

神奈川・長谷「割烹・蕎麦 波と風」


前代未聞の大変な事態となっております。

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古都鎌倉の名所、長谷寺に向かうメインストリート。
木の格子柵で飾られた階段の足下に、手打ち蕎麦の看板が賑やかに置かれている。


しかし、よ〜〜〜く見ると何故か名前が2つありませんか!?

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「割烹・蕎麦 波と風」
「手打ち十割蕎麦と甘味 栞庵」
2軒は全く別の店なのだが、
どちらもこの建物の2階にある!???


こちら「波と風」のメニュー。
奥に「栞庵」の看板も見えますね・・

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もう何が何だか入り乱れてすごいことになっております。

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「手打ち蕎麦」と「手打ち蕎麦」に挟まれるような複雑な幸福感で階段を上がると、
「波と風」に出会いました。

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シンプルで美しい佇まい。


しかーし、こんなことがあっていいのでしょうか!??

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て、手打ち十割蕎麦屋がこんな距離で向かい合っている・・・・
鏡ですか・・?


気を取り直しまして。
わたくし、本日は「波と風」にやってきたのであります。

中学高校時代の同級生の大好きなお友達とたまの贅沢ランチ〜♪
「お昼のおまかせ」のちいさいほうを予約して参りました。

うふ♡

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店は小さくシンプルだけれど
一流のおいしいものが出てきそうな雰囲気ムンムン。

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バシッとしたいでたちでキビキビ働く板長さんの姿にも
ますます期待が高まりまくり〜♪

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今日は事前に電話で私のアレルギーの話をしてあったのだが
その時の対応からしてプロフェッショナルぶりが凄かった。
アニサキスアレルギーという海のお魚が全部ダメな理解されづらいアレルギーなのだが
事も無げに「対応いたします、ご安心ください」と。
土地柄通常は魚メニューだらけであろうお店だけにびっくり感激。

もともとお魚が好きすぎて食べ過ぎてなってしまったアレルギーなので
海沿いの地域に来ると食べられない&食べたいものばかりで非常に寂しい私・・・
でも海老や貝類,たこ、川魚は大丈夫なことは伝えてあるし
あんな頼もしい電話対応だったので今日はワクワク♪


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うわあ・・・
素敵な器だなあー

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珍しい団扇形の器に盛られた明石の川津海老。
完璧な美しさとバリッとワイルドな食感と風味。
団扇の器のおかげで川床で食べているかのような楽しい気分になる。
おいしい〜〜


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この蓮の葉の器も大変にツボです〜〜
盛り付けも含めて素晴らしい景色。


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たこ。こちらも明石。
やわらかな弾力がおいしい。




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お野菜の炊合せは芋茎と万願寺とうがらし。
澄んだ出汁、スッと控えた完璧な味付け。
どんな料理でも素材のおいしさを感じたい私はこういうのに大変に弱い。
ヤラレマシタ!



そして

あああああああ

全世界に自慢したいこの眺め!

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木の盆、木の箸、竹の笊。
そこに盛られた蕎麦肌の美しさ。


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見入れば見入るほど心を奪われるこの肌、この曲線。
しっとりむっちりとした肌はいかにも香ってくれそうでドキドキ・・・
たぐりあげ、思わず目を見開く。
素晴らしい王道のかぐわしさ!!
蕎麦の香りのいいところを全てバランスよく濃縮したような
香ばしさも滋味深さも甘さもある、ザ・優等生な素晴らしい香り。
口に含むとはっきり、でもふっくらした
これまたザ・優等生な舌触りと完璧なコシに出会い
あまりの完璧さに「・・参りました!!」と思わずつぶやきそうになる、
お手本のようにすばらしい十割蕎麦だ。
おいし〜〜い!!できることならあと2枚くらい食べたい・・・
今日は埼玉と茨城のブレンドだそう。



蕎麦湯はこんなに濃厚。

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しかも濃厚なだけでなくものすごくおいしいー!
蕎麦粉の良さが伝わる美味しさだ。
すみません、あのー、お代わりしてもいいでしょうか〜〜(* ̄∇ ̄*)



デザートは赤紫蘇のシャーベット。

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古都鎌倉での優雅なランチタイム。

最高に美味しいお蕎麦を食べて「ごちそうさま〜」と暖簾を出ると
真正面に鏡のように、また十割手打ち蕎麦屋!


こんな摩訶不思議な面白い体験をして
黙っていられる蕎麦犬ではございません。

数日後、この人この場所に戻って参りました。

うはははは・・・続きは次回(≧∇≦)/











posted by aya at 07:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>神奈川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月10日

長野・南松本「深志荘」


お蕎麦を食べようとあらかじめ電話をしたら
「民芸旅館 深志荘でございます」
と言ったので驚いた。

到着すると、おお〜なるほど・・・

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いかにも旅館らしい立派な外観。
看板には「ご宿泊 ランチタイム・手打ちそば 懐石お重」と書いてある。
すぐ脇には水路が流れ、その手前は田んぼ。
リーン、リリーンと涼しげに鳴く夏の虫たち。
素晴らしい環境、日本の夜の風景にうっとりさせられる。


玄関脇には明かりに浮かぶ立派な松!
(松好きなもので・・♡)
電話するまでてっきりお蕎麦屋さんだと思っていた私は
予想外の展開にわくわくしながら中に入る。

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入ったらすぐに銀座がありました。

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「アルプス銀座」。
宿泊の方の朝食会場でしょうか。
山賊焼応援団って幟の迫力がまた・・・(≧∇≦)


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ここは喫茶&休憩スペース?
松本民芸家具がどっしりといい雰囲気。
ここで私はなんだかすごい方とすれ違いました。
その存在感は昭和の元祖セレブタレントを思い出すような、
とにかく声も姿もめちゃくちゃ華やかー!
どうやらここの女将さんらしい。
その女将さんの教育が素晴らしいのか
この「深志荘」はスタッフが全員ありえないほど完璧な接客態度である。
どの人も一歩控えた、しかしぴたっと寄り添う思いやりを感じる接客態度。
これは何だか物凄いところにきちゃったぞ・・・


通されたのは二階のお部屋。

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赤じゅうたんの立派なお部屋。
向こうの席では熟年男性グループの賑やかな宴が催されているが
広いので全然気にならない。


しかしここで悲報が!(>人<;)

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なんと〜〜〜
土日はそばメニューのみで、おつまみ類は一切ないらしい。
えーん、向こうのおじさんたちは
なんかいろいろ美味しそうなもの食べてるんだけどなあ〜(コラ)
きっと前々からの予約コースとかなんだろうなあ〜(;o;)
宿なので土日は忙しく仕方ないのだろう。


というわけで迷いなく「ざるそば」を。

税抜760円の「ざるそば(小盛り)」でも地物のほうれん草と
漬物がつくのが長野らしくて嬉しい。

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「ざるそば(小盛り)」
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え、高遠彩子が小盛り??と驚くなかれ。
なんと小盛りでも120gもあるんですよ〜

山葵をすってお待ちくださいということだったが
その横にはなんとお砂糖が( °o°)
「ねばりが出て香りが立って辛味が出るんです」
とのこと。
汁も相当甘めだし、なんだか子供の頃両親がよく連れてきてくれた頃の長野を思い出した。
東京の蕎麦しか知らなかった私は汁の甘さにとても驚いたのだ。



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ムワ〜〜
これがまた期待以上にかぐわしくて感激!
むっとたくましく力強く、でもフレッシュな感じが素晴らしい。
食感はちょっと不思議でみずみずしく軽くふるっとした感じがある。
この「ふるっと感」はここから近い唐沢地区の「山法師」の蕎麦をも思わせ面白い。
県によってエリアによって(都市部だと沿線によって)
近いエリアにあるお蕎麦屋さんには不思議な相似性があったりするのだ。
食感はこんなに軽いのに舌の上に旨味がジワーと広がるのがすごい。
うわあ〜おいしいなあ〜
地元・塩尻市片丘の蕎麦とのこと。


土日だけに宿泊客も多いらしく
お手洗いに立つと廊下はいかにも宿の夜らしいムード。
洗面所を使う人あり、嬉しげに廊下を行き来する子供あり。
私まで宿泊するような楽しい気分に。


外に出るとひんやり涼しい夏の夜。
もう信州には秋が来ている。

黒い田んぼを渡る虫達の声に誘われ
私も闇の奥に吸い込まれていく気がした。




posted by aya at 12:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>長野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする