2016年03月30日
練馬「玄蕎麦 野中」
こんな名店、誰だって大好きだ!
みんなが大好きな名店はいつ来ても混んでいる。
店前で席が空くのを待ちながらももうすぐ会えるお蕎麦にワクワク。
楽しみすぎて目を爛々とさせてお店を見つめすぎて
あの暖簾の奥に頭から吸い込まれていきそうな気がする。(こわい)
ようやく席が空きお店の人が奥の席に案内してくれる。
私がよく座る席。
不思議といつも同じ席になるお店ってあるものだ。
お座敷もあるのだがお座敷は上がったことがないなあ〜
黒豆茶。
これ、香ばしくて大好き。
いつも豆まで食べ尽くします。
そしてねーー!
今日は水曜日なんですぅ〜〜♪♪♪
水・金・日は一日10食限定で「蟻巣(アリス)の田舎蕎麦」がある日!
この右側に説明があるのですが・・
パッと読んだだけではアリスという文字ばかりが目立ってしまい
頭の中でアリスちゃんが蕎麦ダンスを踊るばかりでかなり不思議の国かと!(^^;;)
しかし私からすると、このやや不器用な説明文の行間に
製粉への情熱が燃えたぎっている感じがたまらなく魅力的・・♡
要は、こちらはたいへんにありがた〜〜い「手挽き十割蕎麦」なんです。
蟻巣(アリス)という珍しい石で出来た重〜い石臼を
手でゴロ〜〜〜ゴロ〜〜〜と回し続けるという
大変な重労働によって挽いた蕎麦粉で打たれたお蕎麦。
黒豆茶の次にやってきたのはお箸。
なんとロイヤルコペンハーゲンのFluted Signatureシリーズの長皿を
お箸皿にしてしまうというアイディア。
ロイヤルコペンハーゲンにはちょっと思い入れがある私。
(「ちょっと不思議なデンマークの本店」と「オーデンセの市場で買ったアンティーク」!)
デンマークの人がこのお箸のアイディアを見たら面白がってくれそう〜♪
「蟻巣の田舎蕎麦」(手挽き十割)
ぎゃぎゃぎゃ
手挽きの方から先に来てしまいましたぁ〜〜〜!!
どこの店でも「順番はお任せします」と言っているので全然いいのですが、
愛が深いほど、熱いほど こっ 心の準備がっっっ
あああああ
そんなに誘惑しないでください・・・
ひんやりした空気が運ぶ、静謐な、石のようなイメージの香り。
ストイックに澄んだかぐわしさは私の脳を駆け抜け突き抜け
私は黙って感激してるつもりであったがどこかで「うわはーっ」と変な声がする。私か。
口に含むと大きな粒の凹凸をゆるやかに感じ
ことさらなボコボコではないのが実にニクいところ。
目を閉じて見つめるとその肌全てにごく細かなざらつきを帯び
それに加えて大きな粒の凹凸がある。
食感はかなりしっかりとして容易には噛み切らせないので、
その分噛み締めて楽しむ時間が長い。
静謐なかぐわしさに酔いつつ
「ゆるやかな凹凸」と「きめ細やかなざらつき」の両方を追いかけるひととき。
栃木は益子の常陸秋そば。
ああああおいしいよう〜〜〜今日もきてよかったよう〜〜〜
「せいろ」
無骨なまでに分厚い手びねりの器に盛られてきた田舎蕎麦とは対照的に
こちらは明るい色の笊の盛られた端正な姿。
見ただけでこちらの心も明るく澄んでいくような気持ち。
本日は北海道・音威子府のキタワセ。
この肌も見れば見るほど・・・たまらなく美味しそう〜香りそう〜〜〜!
こちらはフレッシュな青さを感じるさわやかなかぐわしさ!
するりつるりとした肌は見た目より密な重量感があり
これまたしっかりかための歯触り。
噛みしめるほどに甘みも味わいも深まり、ああ〜おいしいなあ〜〜
人気店の店内は始終混雑しているのでお店の女性スタッフは大忙しだが
皆さんとても親切。
「玄蕎麦 野中」は天ぷらとセットの蕎麦が充実しており
「海老天おろし」「いか天おろし」「海老天とろろ」
「かき揚げ天せいろ」「小振りな海老の天せいろ」「穴子天せいろ」
「魚介天せいろ」「大きな海老の天せいろ」
とあるのでさすがに天ぷらもののオーダーがバンバン入っている。
隅の席で二種の蕎麦に耽溺しつくした私は
もう少し蕎麦酔いの余韻に浸っていたかったが
次のお客さんに席を譲るとして・・
次回は「淡い緑の荒挽き蕎麦」を食べに
火・木・土曜日に来ようーっと!(^o^)