2012年11月29日
長野・木曽町「時香忘」
山はもう冬支度。
紅葉した木々は背伸びするようにして、
その最後の色を日差しに輝かせている。
今日は大好きな方々と、大笑い大はしゃぎのピクニック気分♪
森のトンネルに入っていくかのような、「時香忘」の入り口。
一見簡素だが贅沢な建物だ。
木曽らしく、「中乗りさん」とお通し。
蕎麦以外のおつまみメニューは
「そばがき」「焼きそばがき」「自家製スモークベーコン」のみ。
しかも今日は残念ながら「自家製スモークベーコン」は売り切れなので
「蕎麦がき」「焼き蕎麦がき」「蕎麦」と、
もう私が蕎麦になってしまいそうな蕎麦づくし!
(いつものことでは・・・?)
「蕎麦がき」
ギチッ ボソッ と極めて素朴で密な食感。
ふわとろエアリー、なんていうのとは対局にある蕎麦がきだ。
予想に反して蕎麦らしい香りと味は殆ど感じられず
「原始の食べ物」という言葉が浮かぶようなつつましさ。
「焼き蕎麦がき」
香ばしく焼かれた「焼き蕎麦がき」。
こちらも蕎麦の香りはあまりないが、
焼かれた分、穀物の滋味深い味わいが感じられる。
甘みのない質素なイメージは「蕎麦がき」そのままで
ギチッ ボソッ とした個性はさらに強い。
この器 すき。
「極粗挽き おやまぼくち もり蕎麦」
来ましたー、「時香忘」のまんまる盛り(^o^)
わ、わ、今日はまた大変に素晴らしい香り!
「国内で一番荒い蕎麦粉」とメニュー説明にあるザックザクの超粗挽き肌から
ふわ〜〜〜とただようかぐわしさ。
フレッシュで、野性的で、
それでいて美しく全てをまとめるようなまろやかな香りにしばし恍惚。
粗挽きの肌はザラザラながらぬるぬるでつるつるのため
流麗な食感を楽しむうち口中がひんやり鮮やかに洗われるよう。
噛みしめるとこれまたまろやかな穀物の味わいがあふれ、
香りはだんだんヨモギめいてきた。
下に敷かれている葉っぱのせいかと何度も確かめたがどうも違う。
あとから追いかけてきた山の香り。
うーん、今日は今まで4回程来た「時香忘」の蕎麦の中でも一番の感激!
大好きな方々と、木々に囲まれたこんなに場所でこんなに美味しいお蕎麦が食べられて、
もう心も顔もゆるみっぱなし。
しあわせだなあー
たくさん笑ってたくさんしゃべるとお腹も空きまして、
こんなのも頼んでみました。
「極粗挽き おやまぼくち いかすみ蕎麦」
圧巻のまっくろそばすけ。
いか墨が練りこまれた蕎麦ではなく、
先程の「もり蕎麦」をいか墨で和えた蕎麦である。
色が色だけにアップにするとものすごい迫力だが
味はさっぱりしたイカスミパスタのよう。
甘めの味付けにワサビがよく合い、これはお酒のおつまみにもぴったりな蕎麦だ。
「時香忘」でゆっくりお酒を飲みたい方は、
最初に「いかすみ蕎麦」をとっておつまみにする作戦、おすすめですよ〜
入り口のギャラリースペースにあったライトにひとめぼれ。
かわいい・・(>_<)
2011年9月の「時香忘」
2012年11月28日
新高円寺「新ばし」
この10月、高円寺に生まれたばかりのお蕎麦屋さん。
「石臼挽き手打ち そば処 新ばし」。
一見普通の構えだが、よく見るとガラス窓に
「SOBA SO GOOD」の文字がある。
日本、オーストラリア、シンガポールで多くのお蕎麦屋さんのプロデュースを手掛け
シドニーで長く手打ち蕎麦屋をしていた店主が帰国して開いたという異色店なのだ。
オーストラリアからやって来たといっても
ビーフステーキやスキヤキもあるとかではなく、
メニューは奇を衒わぬ純和風。
奥さんが静岡の方ということで、こんな郷土メニューも。
「黒はんぺん焼き(静岡名産イワシのはんぺん)」
「たまご焼き(甘味)」
メニューに(甘味)と書いていあるだけあって
砂糖の焦げ目がいかにも香ばしそう!
ジュワ〜
トーキョーらしい甘辛の味付け。
「手羽から揚げ」
今日はとても楽しいパーティーがあったため
盛り付けがいつもとちょっと違うのですが(^^)
そしてお蕎麦。
おつまみメニューは純和風だが
この店の蕎麦はズバリ異国である。
エ、どこが異国?
見た目ではわかるはずもないが、
この店の蕎麦は、タスマニア産の有機栽培蕎麦なのだ。
「牡丹」を元に育成された「サン・ルチン」という品種。
みずみずしくプリッとした固めの食感。
ほんのりと白く淡い穀物の甘み。
これは熱ものでも美味しそうなお蕎麦だなあー
温そばメニューの「するが」っていうのも気になるし
「おすすめの逸品」として「厳選地酒24銘柄」っていうのも楽しそう♪
2012年11月27日
神田「眠庵」八種もりの会
毎回本当に楽しみな「眠庵」の八種もりの会だが、
今回はいつも以上にわくわくどきどき。
私が個人的に思い入れのある蕎麦や
事前にものすごい蕎麦との評判を聞いていた蕎麦が出るということで
友達のライブにでも来た気分なのだ。
いつも通り、お店のおつまみの「おから」「とうふ」、
そして参加者持ち寄りのおつまみやお酒を楽しみつつ蕎麦を待つ。
なにせ選りすぐりの美味しいもの、お酒ばかりが集まっているので
蕎麦までに食べ過ぎ、飲みすぎにならないよう
いかにそれらをセーブするかがこの会の楽しさでもある。
お酒だけでもこんなに!(しかも今回は少ない方)
案の定、蕎麦までにすっかりハジケまくってスーパー大変身しちゃった楽しい方がいらして
私は気を抜くと笑い死にしそうで大変でした!(^^;;)
和やかを通り越して大爆笑のテーブルに現れた、一枚目。
いつも通り、1枚目のみお店の「プロ盛り」、
2枚目以降は小鉢に盛られてきたものを
各自がパカッと笊の上にひっくり返す「セルフ盛り」である。
1枚目「秋田・仙北」2012年新蕎麦、品種は「富士一号」。
ごく繊細ながら凛と落ち着き、どこか枯れたような情緒をたたえた姿。
野性的な香りが最初はさわやかに、あとからどんどんふくらむように豊かになってくる。
実はこの蕎麦、私がご縁ある方からお預かりした「富士一号」という
大変珍しい品種の蕎麦である。
事前に丸抜き(皮を剥いた蕎麦の実)をかじる機会があったのだが
その時なんとニラのような個性的な香りが強く感じられて驚いた。
しかしその丸抜きがこの眠庵で製粉され、こうして蕎麦切りとなってみると
あれほど強烈だったニラのような香りはほとんどしない。
よーくよーく見つめてみればかすかに感じられるかなーという程度である。
それよりもこの蕎麦は、噛みしめたその味わいが凄い。
ちょっと珍しいほど濃い、苦味にも似た野生的でたくましい味わいが
ギューッと舌の上に染み渡るように広がるのだ。こんな蕎麦は初めて食べた。
しっとりぴたぴたと繊細な肌から溢れ続ける、蕎麦という穀物の力強い美味しさ。
秋田は米どころのイメージが強い場所だが、
こんなふうにずっと昔から大切に育てられている品種があるのだ。
2枚目「新潟・津南」2012年新蕎麦、在来種。
ほんわりしっとり、やさしい風情。
姿に違わぬ、まるいやわらかい香りがふわぁ〜と鼻腔を抜け、
(表現はあまりよくないが)粘土をイメージさせる滋味なる味わいがひろがる。
そしてなんと、この新潟も苦みに似た強い野生の味わいを感じたのには驚いた。
一枚目の「秋田・仙北の富士一号」の強い野性味が舌に残って敏感になってしまったのか、
と何度も思ったが違うらしい。
こんなに一度に、各地の野性味あふれる美味しいお蕎麦が食べられてしまうなんてすご過ぎる。
ふっくら美しいコシ、どんどん深まる味わい・・しあわせー
3枚目「長野・松本」2010年(2年熟成)、品種は「信濃一号」。
たまりません、このスモーキーなかぐわしさ!
2年熟成ならではなのか、蕎麦のかぐわしさをぎゅっと濃縮して燻したような
すばらしい香りだ。
それに対して味わいの最初の印象は、ほんのりやさしく清澄・・・
だったのだが、あとからこの「長野」にもまた苦みに似た野生を感じた。
もう今日は私の舌がおかしいのかもと思ったが
同じことを感じていた人が他にもいて、ほっとしたようなますます不思議なような。
でもくれぐれも書いておきたいのだがその苦みに似た野性味を含めて
大変美味しいのである。
4枚目「栃木・益子」2012年新蕎麦、品種は「常陸秋そば」。
衝撃の青緑。
何ですかこの澄み渡るような色は・・・・
美しすぎるブルーグリーン!
カメラがおかしくなったのではないかと思うほどの青緑だが
下の笊の色はそのままであることにご注目いただきたい。
そして私は壊れました。
この蕎麦の全ての素晴らしさに壊れ、
興奮を通り越して心がスーッと落ち着きました。
(ついに蕎麦で涅槃の境地に・・?)
あまりにも、全てが満たされる。
かぐわしい香りの全てが全方向から私を包み、
完全な美味しい味わいの上でもう私は何も考えない。
考えないと言ったそばから何であるが
あまりにも美味しいので、この時間が少しでも長く続いたらいいのにと思う。
繊細な束感が口中をめぐり、私は欲張って舌の前の方、後ろの方、全部で
この蕎麦の美味しさを味わいたいと思う。
これはつい先日「ら すとらあだ」でも大感激したのと同じ蕎麦なのです
栃木・益子の常陸秋そばなのです
はあああ・・・なんだかもう頭がぱーなのですが
このお蕎麦を作ってくださった方に、ただただ感謝であります
素晴らしすぎます・・
5枚目「北海道・音威子府」2012年新蕎麦。
力強くたくましい香り。
これもまた苦みに似た強い野性味があるが、全体の印象としては
甘味も少なく味わいは澄んですっきりさわやかだ。
比較的はっきりとした輪郭線が流麗なラインを描いているだけあって
口に含むと一本一本がハラハラと独立している感じがある。
しかし噛み締めたコシはごくごくやさしいのはやはり「眠庵」だ。
6枚目「秋田・羽後」2012年新蕎麦、品種は「階上早生」。
なんという鮮やかな緑・・・
この「秋田・羽後」も今日とても楽しみにしていた蕎麦だったのだが、
期待を遥か越えた眺めに私は息を飲んだ。
先程の「栃木」の澄んだ青緑とはまた違った、重みのある濃い緑。
こんな凄い発色は初めて見た。
「これは絶対にものすごく美味しい!」という津波のような予感と興奮に
私は固まったようになり、その見事な姿に見入った。
もう、素晴らしすぎて食べられないと思った。(何年かに一度こう思う)
と言いながら食べたのだが、
おいしい〜 やっぱりおいしい〜 これは、おいしすぎる!!!
ふっくらとまるく濃くたちのぼるような、最高の香り。
香りだけでも十分腰砕けなのに、味わいの素晴らしさがまた容赦ない。
たくましさ、力強さ、野性味を限りなくフレッシュな美しさがくるんでいる。
その全てがストレートにやってきて、しかもフェイドアウトすることなく
ずーっと口の中に味わいが残る。
7枚目「徳島」2008年(4年熟成)、在来種。
出ました、眠庵の熟成蕎麦。
今日は新蕎麦が続いただけに4年熟成のワイルドさが際立つ。
ガッツリと濃厚で、煙るように深い香ばしさ。
しかし味わいはすーっときれいで、まるくやさしくのびていくように続く。
4年間眠っていた蕎麦が、その夢を私に見せてくれているかのようだ。
8枚目「福井・大野」2011年(1年熟成)、在来種。
なんだか今日はあまりの個性派揃いで目まぐるしく
感動メーター振り切りすぎでトランス状態もいいところなのだが・・
いつもこの会のトリを飾る名蕎麦はさすがの貫禄。
ムハァーッと濃厚なかぐわしさ。
暴れん坊ながらキリッとした端正さもあり、香りも味わいも最高で
ああ もう今日は、本当に降参です・・・
壊れつつ、本日の丸抜きさんたちをご紹介。
野性味あふれる蕎麦は丸抜きからして野性的、
鮮やかな緑の蕎麦は丸抜きも驚くほど青々としているんですよ〜
「秋田・仙北」の「富士一号」
「栃木・益子」の「常陸秋そば」
「秋田・羽後」の「階上早生」
「福井・大野」の在来種。
2012年9月の「八種もりの会」
2012年7月の「八種もりの会」
2012年5月の「八種もりの会」
2012年3月の「八種もりの会」
2012年2月の「八種もりの会」
2011年12月の「八種もりの会」
神田「眠庵」
神田「眠庵」(豆のスープ)
2011年11月の「八種もりの会」
2011年9月の「八種もりの会」
2011年7月の「六種もりの会」
2011年5月の「眠庵」手挽き蕎麦
2011年3月の「眠庵」
2011年2月の「八種もりの会」
2010年11月の「八種もりの会」
2010年9月の「八種もりの会」
2010年7月の「八種もりの会」
2010年4月の「八種もりの会」
2012年11月24日
中野坂上「ら すとらあだ」
巨大なビルが立ち並ぶ中野坂上交差点。
しかし路地を一本入れば、そこは目眩がする程昭和である。
「クラブ湯」。
どういうクラブかと思ったら
由来はなんと、あのクラブらしい(夜の)。
私が大変気に入っている「理容ムトウ」の手づくりポスターは
若いイケメンモデルにチェンジしていた。
写真に四つ折りの線が入っているところを見ると、
何かの切り抜きなのかな?
ムトウさんの美意識に響いた旬のヘアスタイルの写真に
こまめに張り替えられるのだろう。
暖簾も看板も何もない「ら すとらあだ」。
路地にこぼれる灯りだけが頼りである。
「ら すとらあだ」の夜は
コップ酒の瓶に入れられた手拭いおしぼりと共に始まる。
店主らしいセンスの、楽しい演出。
今夜はテーブル席も予約でいっぱいだそうだ。
店の趣は簡素だが、驚くほど美しい器に出会えてしまうのも
「ら すとらあだ」の楽しいところ。
普段使いの器の間に、凄い器が次々現れる。
薄桃と紅のアクセントが可憐な酒器で飲む、「佐久の花」。
ガラスの欠片が内側の光を外に放出している。
「レンコンとにんじんのキンピラ」
しっかり太めで食べ応えあるキンピラはおつまみにぴったり。
「キノコのスープ」
これは「ら すとらあだ」に来たら絶対の一品。
芳醇なキノコとバターの香り、ザックザクの「食べるスープ」。
おいしいなあ〜〜
うん、これは飲みやすい。「佐久の花」より大分いけそう〜♪(当社比)
これもまた、ロマンティックな酒器。
満天の星が夜空に溶けていくような。
「焼きみそ」
ケイジャン風味のマッシュポテトと西京味噌を合わせたという
アイディア焼きみそ。
和風の甘い味噌味は苦手なのでこの無国籍なアレンジは大変嬉しい。
焦げ目の黒とスプーンの黒が合っているのもおしゃれ。
(「偶然ですよ〜」と店主。)
「トマトとモロヘイヤのおひたし」
トマトのおひたしって?
と思ったらおひたしはモロヘイヤのみで、そこに生のトマトがドン!
和のおひたしをサラダ化したような、これまたいいアイディアですね〜
出汁もすっきり美味しいので全部飲み干してしまった。
私の背後のテーブル席に後からやってきた予約のお客さんはカップルで
先程から美味しい美味しいを連発している。
おつまみが出てくる度に「この10倍くらい食べられる」と言っている。
その二人の反応が、蕎麦が出てきて少し変わった。
先程までははしゃぎ喜んでいるふうだったが
今度は明らかに驚き面食らっている様子。
「えっ・・・なにこれ、こんなおいしいお蕎麦・・え?!」
フッフッフ、そうでしょう そうでしょう、
「ら すとらあだ」のお蕎麦は美味しいんですよ〜
と知った風に一人ニヤニヤしていた私だったが・・
お蕎麦が現れてギョッとなった。
な、な、ナンデスカこのモノスゴイ蕎麦はーっ!
「栃木・益子(三度碾き)」
超絶、抜けるような青緑。
まわりの空気までも青緑色にひんやりと染めていくかのような、
アイス・エメラルドグリーンとでもいおうか。
こんなに美しい青緑は何年も見たことがない。
生まれて初めてと言ってしまいたいほどの感激。驚き。
色のみならず、ざくざくふるふるとした肌の美しさも超絶。
それをたぐり上げてひろがる香りの美しさも超絶。
青くフレッシュで清冽で、しかし落ち着いた正統派のイメージのかぐわしさも併せ持った超・完全美。
脳の奥まで全てが洗浄されて澄み渡って、私は雲上の人になる。
おいしすぎてもうまばたきができません。なにもかんがえられません。
あああ もうなにがなんだか・・
「粉がいいだけですよ〜」と謙遜する店主。
しかし店主はこの蕎麦に合わせて「三度挽き」という大変な仕事をしている。
「ら すとらあだ」の蕎麦は全て手挽き。
ご存知「手挽き」とは、重い石臼を手でゴリゴリ・・ゴリゴリ・・・と回して
微量ずつ粉にするという、気が遠くなる程時間がかかる作業だが
それをこの蕎麦に関しては3回繰り返したというのだ。
1度挽きでは自分が思い描く蕎麦にならなかったということだが
それにしたってその労力と根気はすごいものだ。
3度碾くと食べてみて何か違うの?と思う方もおられるかもしれないが、
違いました違いました。
手挽きならではのゴツゴツ感、不揃いなざらざら感を楽しませつつも
それらが不思議と整った、するするすべすべとした面の内側にあるのだ。
限りなく美しいひんやりとした青緑が
私の口中を、喉を、そして体内を、するすると流麗にめぐる夢。
これが、店主が思い描いた蕎麦なのだ。すごい!
「ら すとらあだ」では、いつもはだいたい2種類の蕎麦が用意され
「そば 1種類」
「そば 2種類」
のどちらかを選ぶようになっている。
しかし今日は3種類あるということで「そば 2種類」の量で3種類食べられることになった。
うはははははぁ〜〜〜(^O^)
「富山・山田在来種(一度碾き)」
ウワー・・・
これまたなんと美しい肌なのでしょうか。
透明感のある澄んだ肌に浮かぶ、極粗碾きの粒子たち。
ふるふると揺れる輪郭線、白く溶ける夢のような肌の陰影を見つめているだけで
時間が過ぎていってしまいそうだ。
こちらは先程の強烈なフレッシュ感はないものの、
白く澄み切った、しかし蕎麦の滋味なるかぐわしさも隅々までまとった
素晴らしい蕎麦だ。
先程の蕎麦の後でなければこれまた目がかっぴらいて
数日忘れられないような蕎麦だっただろう。
こちらももちろん手碾き。
ここまでやるか!というほど粗く不揃いな舌触りに心を澄ませれば、
手をつなぐ蕎麦の粒子たちが目に見えるようだ。
それでいて食感は優しく凛として、
はああ・・・これまた、ただただ美味しい。
素晴らしい。
「北海道・多度志(1度碾き)」
こちらは太打ちですね。
ほわぁーーん
雪山のてっぺんで深呼吸したかのような、白く清くまぁるいかぐわしさ。
しかし清すぎて退屈なことなく、蕎麦というたくましい穀物のじんわりとした味わいが
しっかりと下を支えている。
ふっくらもにょーとした太打ちの食感の中に、
粗碾きの粒子が優しく浮かんでいる。
しあわせまみれでもうヘナヘナ、なんとか椅子に座っているような状態の私の背後に
悲壮な雰囲気の男性客が入ってきた。
さっき電話してきた人だろう。
「よかった・・・どうなることかと・・もう限界で・・」
「ら すとらあだ」の蕎麦をしばらく食べないと禁断症状が出るらしいのだが
その禁断症状と海外出張が重なり相当つらかったらしい。
今日は営業時間内に間に合うように無理やり駆けつけたらしい。
わかりますわかります!
おいしいものには罪がある。
私も今日あれだけの蕎麦を食べちゃったからには
そうなる日も近い・・・?
中野坂上の路地裏に、こわ〜い店がある。
暖簾も看板もない建物に、禁断症状で朦朧となった人々が次々と吸い込まれていく・・・
きゃー!
2012年6月の「ら すとらあだ」
2012年11月22日
不動前「手打そば・うどん あざみ」
今日は勢い込んで「おいしいお蕎麦たべるぞぉー!」と出かけたお店が、
なんと臨時休業!?
・・いやいやチガッタ・・私が定休日を間違えていたのでした・・(>_<)
ってなわけで急遽予定変更。
今夜はここで気楽にやりましょう〜
目黒線「不動前」駅前と言っていい立地。
メニューの立て看板やお酒のディスプレイなど
外観からしてこの賑やかさだ。
豚のみそ焼き定食、アジフライ定食などのセットものから
ポテトチーズ、豚肉あぶりサラダなどの居酒屋メニューまで何でもあり。
お酒もおいしそうなのが沢山あります。
メニューの見本ディスプレイは日本が誇る楽しい文化。
こうして写真に撮るとミニチュアのようで可愛らしいものだ。
店内は地元のグループや家族連れで混み合い大変な活気である。
野球中継の賑やかな音、
外国人らしい若い女性店員さんたちの甲斐甲斐しい声、
地元ネタ話で楽しげに盛り上がるオジサマグループの笑い声・・
壁に掲げられたおすすめメニュー。
さあ何を食べようかなー!
「刺身盛り合わせ」
なんとな〜く鮪がべちゃっとして見えるのだが鮪が一番美味しかった。
人は見かけによらないな(^^)
「秋刀魚刺」
大好物の秋刀魚刺。
美味しいなあ〜〜〜〜
「浦霞」
うはは
このストレートな眺め、潔い美しさ!
「馬刺し」
「カキフライ」
ぶ厚い衣がバリッ!カリッ!と食べ応えあるカキフライ。
ボリューム満点!
とその時、店内中に響き渡る歓声が。
誰だかが打ったらしい。
今まで話し込んでいたおじさんもスポーツ新聞読んでいたおじさんも
口いっぱいに何か頬張っているおじさんも、皆一様にテレビに見入り
口々に何かを叫び、違うテーブル同士の人がまるで友達のようにしゃべり合っている。
いいですねえ、この一体感、地元感!
野球には疎い私も俄然盛り上がってまいりまして、いよいよお蕎麦であります。
しかしここ「あざみ」では決して、
「もり」だけ頼んで汁もつけずに蕎麦だけ味わう、なんて無粋なマネは致しません。
「鳥せいろ」
どっかーん
800円の鳥せいろがこの量だもんね。
一応表の看板には「手打」とあるのだが
私には手打ちらしい要素は感じられず・・手打ち機械切りなのかな?
(しかもなぜかかなりの熟成系)
でもここでは、そんなことはどうでもいいのだ!
この鳥せいろの汁が美味しい。
よくある煮詰めたような濃さがなく、意外にもすっきり上品な味わい。
あんなにあったお蕎麦があっという間になくなってしまった。
ここではこれもおすすめ。
「かき揚げせいろ」
大きい!凄いバリバリ!!
これもすぐお蕎麦がなくなっちゃいますね〜〜
真ん中のテーブルでは地元グループのオジサマ達が
沿線の居酒屋ネタも尽きてシメのお蕎麦を注文しようとしている。
皆が素直にお蕎麦を注文する中、
どうしてもお茶漬けが食べたいと駄々こねるジャンパー姿のオジサマが(^^;;)
一生懸命日本語を操る愛想の良い店員さんは少し困って、
それでも何とかしてやりたいと厨房に訊きに行く。
・・・だめですよね。そんなの、お蕎麦屋さんでムリですよね。
ジャンパーのオジサマは「え〜?だめなのぉ〜?困ったなア〜」とニヤニヤ困り、
「じゃあねえ、生卵ちょうだい!それとご飯!できるでしょ?オレ卵かけご飯食いたい」
とまた大胆な要求を。
お店の方もオジサマの押しの強さに負けたのか、何とそのオーダーは通っちゃったのだが
その後もなんとなく気になってそのオジサマの食べ方を見ていた私。
お?自分の前にキープしてあった何かを、生卵かけごはんに投入している・・・
塩辛だ!
なんとそりゃ美味しそうじゃないですかぁ〜〜〜
今度是非やってみなくっちゃ。
さすがは年の功、さすがは酔っぱらい。
美味しいものを知っているなあ〜
とジャンパーおじさんをちょっと尊敬?してしまった夜であった。
2012年11月17日
千葉・八日市場「そばの里 秋山郷」
千葉県匝瑳(そうさ)市。
のどかな田園風景の中にこんな店が現れる。
店というよりは倉庫のような、工場のような外観。
それもそのはず、建物のほとんどは製粉所なのだ。
いや訂正しよう。
面積からすれば店舗部分だってかなり広々しているので
「ほとんどが製粉所」ではないのかもしれない。
しかし店主の製粉にかける情熱、努力、労力にふれると
「ほとんどが製粉所」に思えるし、
店舗はあとからそこに併設されたものに思えるのだ。
製粉スペースの物凄い設備、雰囲気からすれば、
店舗部分はのんびりゆったり食堂のような雰囲気。
お品書きは蕎麦に集中した、シンプルなものだ。
「十割そば」
強い野性味を感じる瓜系の香り。
するんふるんと驚くほど軽く、ごくやわらかい個性的な食感だ。
こんな十割はめずらしいなあ
「田舎そば」
褐色の肌にふんだんにちりばめられたホシ。
平打ちの繊細な輪郭線。
先程の「十割そば」との対比が楽しい。
しかしながら香りの印象は意外にも「十割そば」と全く同じである。
これこそが店主の狙い定めた香りなのだろう。
「秋山郷」の店名から、長野・秋山郷の蕎麦かと思い込んでいたが
店主は理想の蕎麦を追求するため毎日蕎麦のブレンドを行っているそうだ。
今日はなんと4種のブレンド。
「キタワセ」「でわかおり「会津のかおり」「信濃2号」。
ごくやわらかくふるふると軽い蕎麦で、
その中で感じるやさしいザラジャリが楽しい。
「そばがき」
ん? なんだか表面がカピカピ・・・?
と最初は驚いたがこれは店主が試行錯誤の末たどり着いた
テフロンフライパンによる調理のためらしい。
食べてみると不思議とカピカピ感は全くなく、
なめらかな微粉のフワッと軽いそばがき。
先に出た2種のそばとは違う印象の香りで
甘くたくましい印象の、椀がきそばがきに近い風味である。
店に入った時から「どこかに小さい子がいるのかな?」と気になっていたのは
店主夫妻がかわいがっている「しゃべるぬいぐるみ」であった。
1人1匹ずつ飼って(?)いるそうで、その2匹が絶え間なくおしゃべりしている。
人なつこい笑顔でそのぬいぐるみの話をしてくれる時はいかにものんびり温和な夫妻だが
蕎麦の話となるとその熱さたるやものすごい。
工場内の設備の説明をしてくれているときの真剣な眼差し、
製粉にかける情熱は特に印象的だった、
他の店にはない個性が炸裂した「千葉の秋山郷」。
看板の「味の程いかがですか!?」っていうのも面白いなあ〜(^^)
2012年11月16日
ケララの風U
珍しくお蕎麦以外の食べ物でーす(^o^)
実は意外とインド料理好きでして。
インドには行ったことがないしあまり詳しくはないのだが
どうもさらりとした南インド料理が好きらしい。
最近感激したのが大森「ケララの風U」のミールス。
ミールスとは、インドの定食である。
(ブログに載せるつもりはなかったので無粋な写真・・)
ミールスは今までいろいろな店で食べてきたが
「ケララの風U」のは明らかに特別。
あのあっさりといたわるような滋味深さ、
重なるスパイスの混沌美味世界は凄い。
しかも内容は毎日違うのでまたすぐ行きたくなってしまう。
数日経っても忘れられないインド料理なんて初めてだ。
インド料理店らしくない明るい店内、
ゆったりと温和な雰囲気の店主夫妻も印象的だった。
というわけで日を置かずまた行った。
今度はなんと全体の印象をバナナの風味が占めている。
想像するとものすごく変そうなのだがこれがまた癖になるほどおいしい。
しかもこの店は1000円で、どこまでもおかわり自由ときている。
「え、なにこの美味しさ?なに?なに?」と
夢中で追いかけるうちすごい量を食べてしまいそうになるので大変危険である。
うーん、今日はどんなミールスなのか
考えただけでまた行きたくなってくるではないですか・・
ちなみにミールスとはとにかく全てを混ぜまくって食べるもの。
写真のプレートの上に乗っている全てのものを、分別なく容赦なく混ぜまくるのだ。
ぐちゃぐちゃ混ぜるのが苦手な日本人はつい
「これがパチャディ、これがキャベツのトーレン、これがアヴィヤル・・」
とそれぞれの小鉢ごとに味わって食べたくなるものだが、
ここは潔くインド式で!
混ぜましょう、勇気を出して混ぜまくりましょう!
するとインドの扉が開きます・・・
またすぐ来たくなってしまう、
何が何だかわけのわからない混沌微妙美味世界が・・
2012年11月15日
新橋「多佳津」が閉店・・・
新橋「多佳津」が閉店したと聞いて
少なからずも感無量の思いである。
自分の中の蕎麦への愛を自覚した頃から
幾度となく暖簾をくぐった店。
学校の帰りに一人で「多佳津」に行き
オジサマたちで満員居酒屋状態の店の扉を開けたら
それこそ店中に「何が迷い込んできたんだァ?」という顔で見られたこともあったっけ。
開店時間が早く中休みもないので
静かな時間もずいぶんと楽しませてもらった。
あの独特の、すべらかで極細かいざらつきをもったビスクドールのような肌。
1本1本が独立したようなハリのある太打ちの輪郭線。
甘く力強い香り。
もうあの蕎麦には会えないのだ。
あの場所に流れる時間も、もうない。
今年は四谷の蕎麦善も閉店してしまったし
さみしいなあー
2012年11月14日
赤坂見附「蕎介(きょうすけ)」
艶やかなネオンの下を絶え間なく行き交う人々。
赤坂見附の夜は、夜更けて尚昼間のように明るく賑やかだ。
しかし薄暗い路地に一歩足を踏み入れれば別世界。
背後の喧騒がすーっと遠ざかっていくかのようだ。
「蕎介」の、佇まい。
外観だけ古民家風の店は多いが、
「蕎介」の店舗は昭和初期に建てられた古民家を改造したもの。
店に入ると玄関スペースはぎゅっと手狭く、正面の階段もうんと幅が狭い。
その狭さがいかにも古民家らしい趣だ。
今日はその狭い階段を上った2階の座敷に通される。
電灯が照らす、ほっこりと居心地の良い空間。
しかも今夜は、大好きな大好きなご夫妻とご一緒ということで
もうこうなりますよ、こうなっちゃいます!
「王祿 超辛純米」
うひゃひゃ
あー今夜はなんて楽しいんだろう!
「刺身盛り合わせ」
秋刀魚がおいしいぃいぃいぃ〜〜〜
光りものには目がない私。
「銀鱈の西京焼き」
これも、見たら頼まずにいられない大好物。
こっくりとした脂の甘さが染み渡る〜
「〆張鶴 純米吟醸」
大好きなお二人と、小さな古民家の2階で美味しいもの尽くし。
嬉しさ余ってもうそれこそ浴びるように飲みたい気分だが(注:最大で1合)
今夜はこのあと大事な用事が控えている。
〆張鶴は味見程度でガマンガマン。
「活き〆 穴子の一本締め」
「鴨焼き」
お蕎麦の前にこれだけ美味しいものを沢山食べてしまったときは
ちょっとずつ両方たべられる「二色」が本当に有り難い。
「二色(二八と生粉打ち)」
「二八」
曇り無き均一な色味の、滑らかな肌。
口に含むと見た目以上にはっきりとした輪郭線を持ち、
弾むような歯応えのある二八蕎麦だ。
「生粉打ち」
こちらもまた、均一に整った色味のなめらかな肌。
あまりにも綺麗すぎてどこか人工的な印象を持ってしまうほど。
香りは二八よりは感じるがごく淡く、
口中で暴れるほどの直線的な輪郭線と頑丈なコシが印象的。
太打ちの上すごい歯応えなので、量以上に食べ応えを感じる。
大好きなお二人とすっかりくつろいで、
気づけばどこかの日本旅館にでもいるような楽しい旅気分に浸っていた。
ここが赤坂のど真ん中とは思えない。
この店は一人でやってきて蕎麦だけズルズル食べる店ではなく
気の合う人とほっこり、美味しい料理と小さな古民家の情緒を楽しみ
しかも最後にお蕎麦も食べられちゃいますよという店。
空間が小さいところがとても落ち着くのだ。
そう、デートには、とってもオススメなお店なのでありますよ〜
是非是非♪
2012年11月13日
千葉・滝不動「柿(こけら)」
お蕎麦屋さんです。
ええ、これがお蕎麦屋さんの入り口なんです。
ほらね。
お蕎麦屋さんらしくない外観の店は数多あれど
「柿(こけら)」の普通の民家っぷりはすごい。
暖簾も目立つ看板も通りからは見えず、かといって格好つけて隠れている風でもない。
ちゃんと立派な看板はあるのだが、
それが「なんでまた・・」というほど控えめなところに掲げてあるのだ。
付近は閑静な住宅街。
歩く人もほとんどおらず・・おや、なんだかかっこいい自転車に乗った
ライダーズ風ファッションのお姉さんが・・
あの人も「柿(こけら)」のお蕎麦を食べに来たのかな?
いやいや、ゆっくりのどかに通りすぎるところを見ると違うらしい。
手入れの行き届いた庭木。
「営業中」の小さな看板がなければ
不法侵入者的罪悪感に陥りそうなほどだ。
扉を開けると、これまたごく普通の玄関。
よかった、今日は待っている人が居ない。
ツイてるなあ〜(^o^)
「柿」には3日前までの予約が必要な「御膳」というメニューの他、
「とうふ(豆乳本葛練り)、揚げそばがき、ざるそば」の「そばセット」というものがある。
また普通の「ざるそば」を頼んでも小鉢類などがつくので
どれを食べてもボリュームも栄養バランスもランチとしてもってこいなのだ。
「ざるそば」を頼むとこうなります。
じゃん!
ウワー・・
なんとすべらか、クリーミーな印象の密な肌。
手繰り上げると思いのほか軽い質感で、
爽やかな野性味を帯びた香りがふわぁーっとはなやかに漂う。
なんとなく北海道かな?と感じた香りだったが八ヶ岳の蕎麦。
中心部に芯を感じるが全体の印象はしなやかでやわらかく、
香りも食感も「ふわぁー」とした印象の爽やかな蕎麦だ。
美味しい〜〜!
こんなにおいしい「ざるそば」に、自動的にかき揚げがついてきてしまうこのお得感。
しかもこのかき揚げがパリッパリで、なんとも食べ応えがあって美味しい。
「とうふ(豆乳本葛練り)、揚げそばがき、ざるそば」の
「そばセット」を頼むとこうなります。
「そばセット」1品目、
「とうふ(豆乳本葛練り)」
本葛が練りこまれているだけあって独特の艶のある肌。
味や香りはごく淡いが、驚くほどねっとりと濃い舌触りだ。
添えられたタレは酢豚・・でもない、みたらしだんご・・でもない、
甘みのあるとろりとしたタレ。
「そばセット」2品目、
「揚げそばがき」
カリッとしたタイプではなく
とろみのある甘辛の汁の中の、ほにょ〜とやわらかい揚げそばがき。
嬉しいことに、内部には桜海老さんが潜んでおります。
「そばセット」3品目、
「ざるそば(田舎)」
こちらはお蕎麦を「田舎」にしてみました。
田舎は人気につき売り切れ御免なのだが、ある時には無料で変更できるのだ。
田舎はぐっと黒く、ふんだんにホシが散りばめられた野性味のある姿。
太さはそれほどないがかなり固めの質感で、モグモグ噛んで味わう蕎麦だ。
味わいはすっきりとしていて、ざらつきがありつつもつるりとした肌から
時々ジャリッとした質感がこぼれる。
気づけば店内は満員。
さてそろそろお会計・・と席を立ったら
玄関先には何人もの人が順番を待っていた!
うわー、もっと急いで食べればよかったなあ。
しかもあれれ、
さっき店の前ですれ違ったライダーズジャケットのお姉さんも
順番を待っているではないですか。
やっぱりこのお店に来たかったのにわからなかったんだ!(>_<)
私が入ったのは見ていたはずなのだが、それでもどうしてもお店には見えなかったのだろう。
わかります、そのお気持ち・・
初めての方は、不法侵入者的罪悪感と戦いながら
勇気を持ってお店に入りましょうね〜
2012年11月03日
神奈川・鴨居「大久保西の茶屋 ららぽーと横浜店」
映画を観に、ららぽーと横浜へ。
しかし困った、このままだと観ている間にお腹が鳴ってしまいそうだ。
おやー 戸隠の「大久保西の茶屋 」が入っているではないですか!
入りますよ入ります そんなもん入るに決まってます。
ワーイ!思いがけずお蕎麦だあ!(毎日そんなこと言っているような・・)
「戸隠ざるそば」
トッピングで「きのこおろし」をつけてみた。
いつものようにお蕎麦のみをズルズル食べて美味しいお蕎麦もあれば
種物にしたほうが楽しめるお蕎麦もあるわけで・・
どっちかわからない時はこういうことをするんですね(^^;;)
ぬたーりと横たわるぼっち盛り。
しかもすごく美味しそう・・・ちゃんと手打ちだし・・きのこいらなかったかな?
ほわ〜と箸先からただようは、
小麦の甘い香りと蕎麦の渋いかぐわしさが混じり合った香り。
みずみずしい肌を噛みしめるとぎゅううと滋味深い味わいがひろがる。
わぁ〜これは美味しいではないですか〜
ショッピングモールでこんなお蕎麦が食べられるなんてありがたい。
当然の如くきのこを忘れてお蕎麦のみ完食してしまった私。
あとから追いかけて食べたきのこがまた期待以上の美味しさ。
香りもよく、大ぶりゆえ食感が存分に楽しめ
これまた予想外の嬉しい展開。
戸隠の「大久保西の茶屋 」のFC店であるこの店は
店構えもラミネート加工された華々しいメニュー表も
いかにもチェーン店のような雰囲気。
でも(どこにも手打ちと書いてはいないが)お蕎麦は美味しい手打ちが運ばれてきているし
きのこも長野で食べるきのこを思い出させる味だ。
次にららぽーとに来た時も、ここに来よーっと!(^o^)