2012年01月30日
秋葉原「匠」
今夜は・・・
「何故だかお兄さんのように」
勝手に思っている素敵な方と、蕎麦デート。
あいかわらず魅力的なおつまみだらけの「匠」さん。
おいしそう〜なメニューが、ひょいひょいっと紙に書いて貼ってある。
「菜の花のわさび和え」
「穴子の煮凝り」
「本鱒の粕漬焼」
「真鯛と金目鯛のお刺身盛」
「あさりと大根さっと煮」
「才巻えびと穴子天」
ああどれも食べたい。
っていうか全部食べたい!!
でもね、私達2軒目なんです。
1軒目でお蕎麦2枚いってるんです。
(そう言えば私はお昼もお蕎麦、しかも2枚)
というわけで「匠」のおつまみは泣く泣く断念。また次回。
今夜は、一番愛する人にだけ、会わせてください。
私の定番、愛する
「ざると田舎の合盛り」
ときめく、田の字盛り。
昔より笊が大きくなったのか
最近は島と島がゆったり盛られている気がします。
「ざる」
箸先でフワと香るかぐわしさ。
穀物の滋味ふかい味わいと甘み。
少し伸びるような、やさしいけれどしっかりとあるコシ。
おいしいなぁー しあわせだなあー
「田舎」
姿も黒いが香りも黒い。
香ばしくたくましい、しかしすっきりとしているのが素晴らしい田舎。
すっきりとはしているが味わいが淡いようなタイプではなく
澄んだ甘みがじわーと広がる感じ。
どっちも大好きだけど、今日はコッチかな!
今日あきらめたおつまみの季節が過ぎないうちに
また行きたいなー
2012年01月27日
広尾「蕎麦 たじま」
私にとっては
「何度行っても前を通り過ぎそうになる店」
の一軒である。
スタイリッシュな外観は、通りの反対側から見れば目をひくが
看板がないため店側の歩道を歩いてくるとどこにあるのか把握できない。
今回も
「おかしい、今日はたじまがない!」
と思った瞬間に、自分が店の前に立っていることに気がついた。
そんなの私だけなのかしらん。
寒い夜がたのしくなるもの。
「三千盛 純米」を熱燗で。
水のようにすっきりした飲み口、と説明にある通り
熱燗でもスーッと澄んだ入り口が私にはありがたい。
そして私はこの店の器のセンスが大好きだ。
一つ一つが選びぬかれたもので実に眺めがいい。
「あん肝ぽん酢」
濃厚で脂の甘みが美味しいあん肝。
添えられた薬味類が気が効いている。
「寒ブリ刺身」
肉はさっぱり、魚はこってり好きの私、
鰤と聞いたらガマンできません。
特にそうは書いていなかったが、この脂の清澄さ・・天然ものかも!
一切れ一切れ部位が違って味が違って、
その楽しいこと美味しいこと。
「かぶら蒸し」
これも、寒い夜のお楽しみ。
熱燗とかぶら蒸し、聞いただけで嬉しくなるではないか。
「蕎麦 たじま」のかぶら蒸しは淡白ながら甘めの味付け。
「もり」
洗練スタイリッシュな空間に
蕎麦はいきなり素朴な姿で現れる。
簡素、質素と言っていい印象の笊に
さらりと盛られやってきた主役。
なんとも謙虚で、粋だ。
たちのぼる、さわやかな香気。
香りの湖に身を沈めていくように
全身がかぐわしさに染まる。
水の中は思い切り澄んでいる。
味わいは淡白で、潔いほど甘みはない。
王道の完璧なコシと香りに酔う夢。
満員だった店内はようやく落ち着いてきた。
どのテーブルのお客さんもゆったりとくつろいで、実に楽しげなのが印象的だ。
雑誌に載ったり有名なランキングだかに取り上げられることで
変わってしまう店もあるが、
ここは逆にますます素敵な店になっている気がする。
人柄の伝わる接客も素晴らしい。
さあー帰り道も相当寒そうだから、
お腹の中の「蕎麦湯たんぽ」が頼りだぁー
.
2012年01月25日
三軒茶屋「玄そば 東風」
日差しは明るいが風の冷たい午後。
大好きな東の風に、会いに来た。
うわぁーい、今日はいいタイミングで
お気に入りの半個室スペースが空いているではないか。
ギター担いだ二人連れだったので大いに助かる。
ついてるなあ。
「しらすおろし」
私の定番だが、こちらでは初めて頼んだらしく
意外なルックスに嬉しくなる。
何だか黒っぽいと思ったら
じゃこ山椒と大根と昆布が合わせてあるのだ。おいしい!
「だし巻き玉子」
ふっくらドーン、豊かな眺め。
甘辛の味付けでだし巻きというよりは玉子焼きに近い感じだ。
「せいろ」
あああ
相変わらず美しい蕎麦。
美しい笊。
自然光に照らされた絶景にうっとりせずにいられない。
完全美を誇る、端整な姿。
清澄な肌を手繰り上げると、ふわぁーっ。
蕎麦という穀物のかぐわしい香気が、
ふんだんに、ダイレクトに伝わってくる。
なんてフレッシュですばらしい香りなんだろう。
口に含むと姿のままの端整な輪郭線が口中をめぐり
繊細な割にはしっかりとしたコシを楽しませてくれる。
「田舎」
その姿を見ただけでときめかずにはいられない。
「玄そば 東風」の洗練、都会の「田舎そば」。
褐色の肌に無数に浮かぶ、黒いホシ、白い影。
じゃりじゃりと音がしそうな肌を見つめつつ手繰り上げると、
香ばしい「黒い香り」。
しかもそれがたくましい感じではなく
飽くまで澄んだ、軽い香ばしさなのが小気味良い。
今日はいつもよりしっとりやわらかそうだと思ったら
やはり今日は驚くほどやわらかめの食感だ。
じわ〜、もにょ〜、じゃりじゃり〜とした舌触りだが、コシはしっかり。
濃厚でありながらあくまで軽い、美しい味わいに酔う午後。
通りには冷たい風がぴゅうぴゅう吹いているらしい。
でもガラスの内側、この陽だまりの席だけは
たんぽぽでも咲きそうないい日和だ。
2010年12月の「玄そば 東風」
2012年01月24日
乃木坂「祈年 手打茶寮」
外苑西通り沿いの美しい顔。
瀟洒なデザインの建物は小さな教会のようだが
そこに純白の暖簾が不思議と似合っている。
店内は白を基調に赤がポイントに置かれた明るい雰囲気。
昼間は外からの光で店内中が白く輝き
さらにスタイリッシュなイメージになる。
今回は初めて夜訪れたのだが、夜のほうが親しみやすい印象だ。
ふた穂(奈良)特別純米
あまりにも寒いので今日は燗酒!と決めていた。
決めたはいいが二口で真っ赤というのはどうなんだ。
これ以上飲むと「テーブルが津波」になってくる。
おいしいのになあ、もっと飲みたいなあ。
「九十九里浜 背黒いわしのごま漬け」
「あじとトマトのおぼろたたき」
「あじ、トマト、薬味におぼろ昆布を混ぜてサックリとたたいたもの」
とメニューにあり、気になっていたのだが、これ大ヒット!
鯵のなめろうをさっぱりと最高に美味しく食べられる感じ。
入っているメンバーが全員大好き。
ちょっと意外なようで素晴らしい、絶妙な取り合わせだ。
欠点といえば美味しすぎて
この3倍くらい食べたくなってしまうところでしょうか・・
「鴨ねぎ焼き」
お蕎麦は3種類。
「定番のもり(粗目)」
「吟白(水捏ね更科生一本)」
「豊穣(発芽そば)」
がある。
私は「定番のもり(粗目)」が一番好きなのでそれを1枚と、
「吟白(水捏ね更科生一本)」と「豊穣(発芽そば)」が
二色もりになったものを頼むことにする。
「定番のもり(粗目)」
丸く深いせいろ。
堂々とした貫禄がありいい眺めだ。
見入りハッとさせられる、超粗挽きの肌。
明るめの肌に大きな陰影が無数に浮かんでいる。
たぐりあげた箸先でふわぁーと迎えてくれる、澄んだ香りがたまらない。
あああうれしい・・・
私まで澄んだ気持ちになり、口に含み軽く驚く。
見た目以上に大きくゴロゴロとした粗挽きの食感。
丸みを帯びてやさしい、超粗挽きの肌は
よくあるザラザラとかツブツブとかチクチクとかではなく
「ゴロゴロ」というのが近い。
そうきくと硬いイメージに聞こえるかもしれないが決して硬くはなく
程よいコシ、そこからあふれる味わいが素晴らしい。
来てよかったなあー
「吟醸二色」
「吟白(水捏ね更科生一本)」
更科の美しい香りが、かなり濃厚にムンと香る。
食感は独特のつるすべ感。
たぐりあげても口に含んでシャープな角の立った輪郭と
直線的なラインを保っている。
この「吟白(水捏ね更科生一本)」もまた
「定番のもり(粗目)」同様、ユニークな食感だ。
「豊穣(発芽そば)」
こちらが「祈年 手打茶寮」の名物とも言える「発芽そば」。
修行先の長野県上田の「手打百藝おお西」直伝の蕎麦で
「手打百藝おお西」出身の職人の店ではよく出会う。
蕎麦の芽を一晩水に浸し芽が出てから打ったもので
都内ではこの「祈年 手打茶寮」でしか食べられない蕎麦だ。
「発芽米」同様、普通の蕎麦より栄養価が何倍も高くなっているらしい。
軽く粘りのあるしっかりした食感で、
今日のは熟成らしいむわぁーとした香りだ。
そしてこちらが好評につき通年メニューになったという
「トマトとガーリックの冷製」
イタリアンレストランでの大好物、
「冷製トマトのカペッリーニ」のようなものを想像したが
こちらのはかなりスパイシー。生のガーリックの辛味かな?
蕎麦は「定番のもり(粗目)」なので
これだけしっかり強い味だとせっかくの蕎麦がもったいない・・
とジレンマに苦しむのは、私の常でございます。
メニューを見るとこの店は、美味しいと思ったものをとことんやる、
という感じが伝わってきて面白い。
おつまみの欄には
あじメニューのコーナー、鴨メニューのコーナーがあり
美味しい素材をいろいろなバリエーションで食べられる。
天ぷらそばにも思い入れがあるらしく
「天ぷらそば・関東(濃い口だし、天ぷらは上乗せ)」
「天ぷらそば・関西(薄口だし、天ぷらは別皿)」
と2種類ある。
天ぷらそば文化については何も知らない私には
メニューを見ただけで面白い。
見上げると半個室部分の天井は
和紙でやわらかな照明が演出されていた。
今回初めて気づいたが、綺麗で見入ってしまった。
同じ店でも、訪れた時間やシチュエーション、こちらの心持ちの都合などで
なにか新しい発見があるものだ。
2012年01月23日
関内「古式手打蕎麦 凛正庵 宗由 」
時間が作れずすっかりブログから遠ざかってしまっていたが
そういう時期ほど蕎麦摂取量が多いのが常である。
もう何が何だかごちゃごちゃだが、
とりあえず今日は昼夜蕎麦だったので
(例の「ちゅうやそば」ではなく昼食と夕食)
the latestということで、夜の蕎麦。
店名の読みは「りんしょうあん そうゆ」。
なんだか西の河原で果し合いを申込まれそうな名前である。
戸隠蕎麦のお店だけあって、メニューには長野の郷土料理もいろいろ。
特に馬肉料理の充実が面白く、
「馬刺し(特上ロース)」
「こおね脳(たてがみ)」
「馬たん燻製」
「おたぐり(馬モツの煮込み)」
など。
その他、焼き物、揚げ物、天ぷらも種類いろいろ。
周りを見わたせばグループのお客さんが多く、
皆本当に楽しそう。
向こうのテーブルからは先ほどから
「この馬刺し美味しい!」
「これうまい!」
など、つい「どれどれ!」と覗きに行きたくなるような
新鮮な反応が聞こえてくる。
もう何だか私、
ただ「戸隠(ざるそば)」だけ食べて帰るのが俄然寂しくなってきました。
メニューの写真に出ていた「鶏わさ」が美味しそうだったので
それと「戸隠(ざるそば)」とも考えたのだが
山菜が別盛でついてくるという「真田」が面白そう。
じゃあそれだ!
(お店のお姉さんかわいくてさりげない親切がいいなあ)
山菜が思った以上にたっぷりで嬉しい。
お蕎麦は戸隠、ぼっち盛りだ。
ぼっち盛りは江戸蕎麦のような水切りをしないので
なんとなーくびちょーとした印象のものも多い。
蕎麦が水の膜の向こうにある感じが私には寂しかったりするが
「凛正庵 宗由 」の蕎麦はすべすべした肌の感触がダイレクトに楽しめる。
強いて言うとこのお蕎麦、田舎の、空気も水も綺麗なところで食べたいな・・
とは思ってしまったが、ここは関内、繁華街。
すっきりした汁にたっぷりの山菜を入れて
お蕎麦もたくさん猪口に入れて食べると
なんと豊かな山のごちそう、大地の恵み。
戸隠の清冽な空気と雪景色を思いながら、
蕎麦湯を飲む。
気づけば店は満席となっていたのだが
どのテーブルも実に楽しげなのが印象的だ。
先刻おいしいおいしいと盛り上がっていたグループは
どうやら全員で温泉旅行に行くことが決まったらしい。
蕎麦味噌も絶賛している。
私はといえば・・
自分の頭上にこんなメニューの張り紙があったのに
帰り際やっと気づいた。
ぎゃーー!
これ食べたかった!!!
2012年01月17日
浅草「尾張屋」(二夜連続)
都合により、2日続けて「尾張屋」。
立地の便利さ。
中休みがないこと。
並木藪などより遅くまでやっていること。
などの理由もあるが
やはり何と言っても私には「食べ慣れたマイ・ファースト蕎麦屋」。
ご飯ものやうどんもおいしいので
特に蕎麦好きではない人と行く場合は迷わずここになる。
お蕎麦は大盛りにすると量もたーっぷりなので
お腹が空きまくっている時も迷わずここになる。
なんだかんだでしょっちゅう行ってしまうのだ。
昨日は「貝柱おろし合え」だったので
今日は「山芋の千切り」を取ってみた。
そしてこれは高遠家定番人気メニュー。
「中天丼」
ご飯に海老が2本ドーン!
この単純な眺め。
正式名称は「中えび天丼」。
「中」というのが微妙でちょっと可笑しい。
私は中学生の位の頃「中くらいだから」という理由で
父に「おい、中天丼!」と呼ばれていた時代もある・・・
「中えび天丼」は1200円、「天丼」は1400円、
「上天丼」2000円だと車海老の天ぷらになるらしい。
ちなみに今日「中天丼」を食べたのは母上様です。
「鍋焼うどん」
これは姉のオーダー。
ね、こうしてみると私の家って全然蕎麦っぽくないでしょう。
私は突然変異らしい。
そして二夜連続の私が頼んだものは
一秒の迷いもなく、「大ざる」!(^o^)
ものすごーく疲れてたので
染み渡ったぁーー!
2012年01月の浅草「尾張屋」
2011年09月の浅草「尾張屋」& レミ・パノシャン・トリオ!!
2011年06月の浅草「尾張屋」(ここは蕎麦屋ではない )
2010年05月の浅草「尾張屋」
2012年01月16日
浅草「尾張屋」
日本でただ一軒、
私が「もり」でなく「ざる」を注文する店。
もっと言うと、必ず「大ざる」を注文してしまう店。
常々思っているのだが、浅草には浅草っぽい人が歩いている。
この店に実によく似合う。
今日は珍しくおつまみも頼んでみた。
「貝柱おろし合え」
「大ざる」
蕎麦も汁も生まれる前から食べていたような気がする味。
そしてここで欠かせないのは、
このピカピカの海苔と鶉の卵なんですね〜
「もり」を注文している場合ではない。
いつ来てもホッとする同じ味。
と思っているのだが、今日は大変珍しく「薄味」な蕎麦だった。
汁でなく「蕎麦の尾張屋味」が薄い。
でも私はそういうのも大好きなんですね。
水と穀物だけで作っているのだから、
穀物の質次第で変わって当たり前。
なんて素朴で素敵な食べ物なんだろう!
とうっとりしてしまう蕎麦偏愛馬鹿。
今夜もしあわせー
2011年09月の浅草「尾張屋」& レミ・パノシャン・トリオ!!
2011年06月の浅草「尾張屋」(ここは蕎麦屋ではない )
2010年05月の浅草「尾張屋」
2012年01月15日
牛込神楽坂「soba dining 和み」
もともと賑やかな場所ではあるが
近年観光地化しますます人の増えた神楽坂。
人と一緒にお蕎麦屋さんもぼんぼん増えたのは嬉しい限り。
蕎麦選択肢が多すぎて
「私が神楽坂で蕎麦以外のものを食べる日が
いつか来るのだろうか 否来ないであろう」
と予言者のように思ってしまうほどである。
裏道のお蕎麦屋さんは、
「どの路地から入るんだっけ?」
とわからなくなってしまったりもするが、
神楽坂のセブンイレブンの裏あたり、と覚えればわかりやすい。
「芸者新路(げいしゃしんみち)」という粋な名前の路地。
2階を見あげれば、
「soba dining 和み」。
ここで面白いのはなんといっても
「十割」「シルク」「赤米」「二八」
と4種類も蕎麦があるところ。
さあ2階に上がってみよう!
静かだな・・
扉を開けて、
あら素敵。
それにしても静かだな・・
やっているのかな?
ごめんくださ〜い・・・
「ハーイ!」
と元気よく愛想のいい店員さんに迎えられ
席に案内してもらえた。
すっきりとしたミニマムデザインのインテリアを
やわらかな照明が照らす。
すぐそばにカウンターがあるのだが
お店の人も実に感じがよく、居心地の良い空間だ。
お蕎麦は「シルク」と「赤米」が食べ比べできる
セットがあるのが嬉しいところ。
「2色そば」
おー赤米、ほんとに赤い。
メニューには
「福島県会津産のそば粉に京都産の食用シルク(絹)を混ぜ合わせ打った蕎麦」
「福島県会津産のそば粉に石川産の赤米を混ぜ合わせ打った蕎麦」
とある。
ワクワクするなあ〜♪
手前がシルク。
たぐり上げて驚く。
この、フワンフワンの軽さ!
すべらかな空気感のある食感もまさに初体験だ。
シルクを混ぜるとこんなふうになるんですねえ、面白いなあ。
ふわりと香る二八の濃い香りの中、
フワンフワンのシルクのゆめ。
右側は赤米。
これが意外と一番気に入ってしまった。
するすると軽やかな蕎麦ながら、しっかりとした歯ごたえ。
何よりも、玄米のような独特の香りと味わい深さがたまらなくおいしい。
当たり前かもしれないがこんなお蕎麦は初めて食べた。
いやー、これは初体験にしてひとめぼれですよ。
そういえば私、昔良く玄米を炊いていた頃
赤米を混ぜるのが好きだったのを思い出した。
「十割」
先程の2種類がかろやかな食感だっただけに
蕎麦粉100%の十割はさぞみっちりギッチリ感じられるかな?
と思いきや、これまた軽やかな食感である。
女性店主が打つ、優しく軽やかな食感の蕎麦。
今日の十割はかなり熟成感が強い風味。
次回は二八も是非食べてみたいところだ。
ちなみに「ランチセット」というのもございまして、
好きなお蕎麦に+100円で
「選べるおにぎり2個+選べる日替わり一品料理」
がついてくるという楽しいもの。
+300円だとハーブティーとケーキもつく。
これが+100円コース。
おかわり蕎麦が「おいかけ」ってメニューに書いてあったのが
面白かったな〜
聞いただけで3枚くらい追いかけたくなる響き!(^o^)
2012年01月13日
石神井公園「そば切り なかやしき」
改装してここまでイメージの変わった店も少ないだろう。
築120年を超えていた庄屋造りの田舎家から
コンクリート打ち放しのスタイリッシュな店舗へ。
石神井公園の畔、「そば切り なかやしき」。
入り口に掛けられた古伊万里の蕎麦猪口デザインの暖簾が
無機質なコンクリートに程よい和の雰囲気を添えている。
布一枚が、門のような役目を果たしている。
暖簾というものは実に便利で面白いものだ。
コンクリートに木目が映える店内。
平日限定「お昼のサービスランチ」は
1 ランチせいろ
2 野菜天丼セット
3 小海老天丼セット
4 天ぷらセット
どのセットにも「せいろ」か「かけ」がついている。
「ランチせいろ」
せいろ、一口天ぷら、雑穀ごはん、つけもの。
「せいろ」
シャキーンと清冽、潔いまでに冷たくしめられた、自家製粉の二八蕎麦。
こんなにもしめられているのに、ふわぁっとさわやかな香りに出会い感激する。
みずみずしい肌の内側から溢れる、正統派の美しい味わいも嬉しい。
かなり繊細な蕎麦なのか、今日は後半香りが弱まってきた・・かな?と、
思ったときにはもう食べ終わってしまっていた。
どうして私の蕎麦は早くなくなってしまうんだろう。
そして名前からして魅惑の響きです。
大好物が3つ重なった、
「舞茸天おろし蕎麦」!
これが凄い眺め。
写真では意外とちんまり見えるが、大きめの丼に
ドカーンと岩のようなボリュームの天ぷらが
高さをもって重なっている。
しかもそれが潔いまでにバリンと固い。
うわー美味しい。私こういうの大好きー!
石神井公園側から太陽光が斜めに差し
陰影がゆっくりとうつってゆく店内。
公園の脇にこんなお蕎麦屋さんがあるなんて
石神井公園はいいな。
すべての公園にお蕎麦屋さんがくっついていたらいいのにな!
2012年01月12日
東十条「一東菴」
東十条の駅を降りると正面に階段がある。
その階段を降りてすぐ。
数軒の飲食店の灯りの中に現れる、一際の趣。
「石臼挽き自家製粉手打ち蕎麦 一東菴」。
昨年12月にオープンした新店、そしてすでに名店だ。
店内の美しさにも驚かされる。
それは「景色」と言っていい。
唐箕の置かれた日本家屋の庭先のような眺めだが、
これ、店内なんですよ。
ほらね。
この唐箕、素晴らしいインテリアだなと思っていたら
なんと店主の両親が実際に使用していたものだという。
古道具屋で見つけてきたというのとは訳が違う。
側面には筆字で書かれた店主の苗字が読み取れ
この唐箕が使われていた日を遠く思い浮かべる。
しかもその古い農具が、真新しく美しい店内に
すんなり溶け込んでいるところがまた凄い。
その唐箕から振り返れば
客席側の壁はコンクリート打ち放しだったりする。
伝統と洗練の、やわらかなバランス。
「四季桜 特別純米」
大好きな四季桜。
すっきりとした入り口、まろやかな深み。
いくらでも飲めそう!と思うのだが
今日は本当に「一口で」真っ赤になってしまった。
「一東菴」が嬉しくて浮かれていたからかな?
「手作り豆富」
十字型の皿に盛られた楽しい眺め。
濃厚クリーミー、なめらかな舌触りはまるでデザートのようだが
味わいには潔いほど甘みがなく
すっきりとした豆の味わいだけが舌にひろがる。
「豚肉と大根のプラム煮」
甘い味付けが苦手な私なのでちょっと冒険かな?と思いつつ
オーダーしたのだが大当たり。
プラムと大根という取り合わせもいいし、
何と言っても豚が美味しい。
豚の大きさ(切り方?)がまたちょうどいいのかも。
「わさび味噌」
「焼き玉子」
卵焼きではなく「焼き玉子」。
これがまた大変に私のツボに入ってしまいました。
お皿の上でふるんふるんと揺れるほどやわらかいのだが
意外と味わいはしっかり。でも甘ったるくない。
これは一体なんなんでしょう。何だかやたらとおいしすぎます!!
普段玉子焼きをオーダーすることは少ない私だが
「一東菴」では毎回頼みたくなっちゃうなあ。
さていよいよ待ちに待った時間である。
「一東菴」には「もりそば」の他に
10食限定の「十割もりそば」というのがあるですよ。
それがラッキーなことに今日はまだあるというではないですかー!
しかも1枚ずつ頼まなくても「二種味くらべ」というのもある。
これはもうたまらなく嬉しい。
嬉しくて普通の顔をしているのが困難な程嬉しい。
「もりそば」
美しく端正な、王道の蕎麦に見えて
さらに見入ればその肌にゆらめく無数の陰影にはっとさせられる。
たぐり上げただけでふんだんに漂う、フレッシュな香り!
この澄んだかぐわしさ・・私にとってはまさに麻薬である。
もうこのまま食べなくても、香りだけで充分満足だ、
と思った時にはもう口に入っていた。
見た目以上にずっしりとした質感。
しかし噛みしめると硬さはなく、むしろ瑞々しいやわらかさがあり、
かといって噛み切らせはしない強靭なつながりがある。
その絶妙の食感が全部フレッシュなかぐわしさの中にあるのですよ。
こんなの美味しすぎます!!
多分相当おかしな顔になりながら(目が開かない)
夢中であっという間に食べてしまった。
「十割もりそば」
美しき笊の上の、美しき穀物。
こちらも先程の「もりそば」と同じく
たぐり上げただけでときめくようなかぐわしさ。
こちらには「もりそば」のフレッシュさに加え
渋い香ばしさも感じられるのが楽しい。
ずっしりした質感も似ているが
こちらの方がやはり十割らしい密な強靭さがある。
噛み締めてひろがる味わい、
脳を染め続けるかぐわしさ・・
もう何が何だか・・・おいしすぎますよ・・
「そば大納言」
甘いもの苦手な私が言うのもなんですが
これ、おいしいです!!
蕎麦とあずきで出来ているらしい?のだが
葛が入っているような食感といい
蕎麦後にぴったりなデザートだ。
私が闘牛のように蕎麦に夢中になっているうちに
店内は満席となったのだが、入り口にはまた新規のお客さんが来てしまった。
あ、と思ったら、何と正面に見えていた建物のようなしつらい部分は
個室席だった。
へええ どんな個室なんだろう
見たいな〜・・
と、あとで覗いてしまった。
うわー、これはほっこり落ち着けます。
楽しそう!ここで新年会やりたい!
今日は四季桜一口で、蕎麦に酔い、店に酔い
もう大変にいい気持ち。
つい浮かれて唐箕のことなどを尋ねてしまったのだが
入り口にある石臼も、店主のご両親が使用していたと聞き驚いた。
こちらがお父さん方ので
こちらがお母さん方の石臼。
唐箕といい、石臼といい・・
もうもう、彩ばあさんはジーンときてしまいましたね。
「立派な店に置いてくれてありがとうね〜 ばあちゃんはうれしいよ〜〜」
と誰かが乗りうつったように泣きたい気持ちでした。(怖い)
<おまけ>
かけそばもおいしいよ!
その階段を降りてすぐ。
数軒の飲食店の灯りの中に現れる、一際の趣。
「石臼挽き自家製粉手打ち蕎麦 一東菴」。
昨年12月にオープンした新店、そしてすでに名店だ。
店内の美しさにも驚かされる。
それは「景色」と言っていい。
唐箕の置かれた日本家屋の庭先のような眺めだが、
これ、店内なんですよ。
ほらね。
この唐箕、素晴らしいインテリアだなと思っていたら
なんと店主の両親が実際に使用していたものだという。
古道具屋で見つけてきたというのとは訳が違う。
側面には筆字で書かれた店主の苗字が読み取れ
この唐箕が使われていた日を遠く思い浮かべる。
しかもその古い農具が、真新しく美しい店内に
すんなり溶け込んでいるところがまた凄い。
その唐箕から振り返れば
客席側の壁はコンクリート打ち放しだったりする。
伝統と洗練の、やわらかなバランス。
「四季桜 特別純米」
大好きな四季桜。
すっきりとした入り口、まろやかな深み。
いくらでも飲めそう!と思うのだが
今日は本当に「一口で」真っ赤になってしまった。
「一東菴」が嬉しくて浮かれていたからかな?
「手作り豆富」
十字型の皿に盛られた楽しい眺め。
濃厚クリーミー、なめらかな舌触りはまるでデザートのようだが
味わいには潔いほど甘みがなく
すっきりとした豆の味わいだけが舌にひろがる。
「豚肉と大根のプラム煮」
甘い味付けが苦手な私なのでちょっと冒険かな?と思いつつ
オーダーしたのだが大当たり。
プラムと大根という取り合わせもいいし、
何と言っても豚が美味しい。
豚の大きさ(切り方?)がまたちょうどいいのかも。
「わさび味噌」
「焼き玉子」
卵焼きではなく「焼き玉子」。
これがまた大変に私のツボに入ってしまいました。
お皿の上でふるんふるんと揺れるほどやわらかいのだが
意外と味わいはしっかり。でも甘ったるくない。
これは一体なんなんでしょう。何だかやたらとおいしすぎます!!
普段玉子焼きをオーダーすることは少ない私だが
「一東菴」では毎回頼みたくなっちゃうなあ。
さていよいよ待ちに待った時間である。
「一東菴」には「もりそば」の他に
10食限定の「十割もりそば」というのがあるですよ。
それがラッキーなことに今日はまだあるというではないですかー!
しかも1枚ずつ頼まなくても「二種味くらべ」というのもある。
これはもうたまらなく嬉しい。
嬉しくて普通の顔をしているのが困難な程嬉しい。
「もりそば」
美しく端正な、王道の蕎麦に見えて
さらに見入ればその肌にゆらめく無数の陰影にはっとさせられる。
たぐり上げただけでふんだんに漂う、フレッシュな香り!
この澄んだかぐわしさ・・私にとってはまさに麻薬である。
もうこのまま食べなくても、香りだけで充分満足だ、
と思った時にはもう口に入っていた。
見た目以上にずっしりとした質感。
しかし噛みしめると硬さはなく、むしろ瑞々しいやわらかさがあり、
かといって噛み切らせはしない強靭なつながりがある。
その絶妙の食感が全部フレッシュなかぐわしさの中にあるのですよ。
こんなの美味しすぎます!!
多分相当おかしな顔になりながら(目が開かない)
夢中であっという間に食べてしまった。
「十割もりそば」
美しき笊の上の、美しき穀物。
こちらも先程の「もりそば」と同じく
たぐり上げただけでときめくようなかぐわしさ。
こちらには「もりそば」のフレッシュさに加え
渋い香ばしさも感じられるのが楽しい。
ずっしりした質感も似ているが
こちらの方がやはり十割らしい密な強靭さがある。
噛み締めてひろがる味わい、
脳を染め続けるかぐわしさ・・
もう何が何だか・・・おいしすぎますよ・・
「そば大納言」
甘いもの苦手な私が言うのもなんですが
これ、おいしいです!!
蕎麦とあずきで出来ているらしい?のだが
葛が入っているような食感といい
蕎麦後にぴったりなデザートだ。
私が闘牛のように蕎麦に夢中になっているうちに
店内は満席となったのだが、入り口にはまた新規のお客さんが来てしまった。
あ、と思ったら、何と正面に見えていた建物のようなしつらい部分は
個室席だった。
へええ どんな個室なんだろう
見たいな〜・・
と、あとで覗いてしまった。
うわー、これはほっこり落ち着けます。
楽しそう!ここで新年会やりたい!
今日は四季桜一口で、蕎麦に酔い、店に酔い
もう大変にいい気持ち。
つい浮かれて唐箕のことなどを尋ねてしまったのだが
入り口にある石臼も、店主のご両親が使用していたと聞き驚いた。
こちらがお父さん方ので
こちらがお母さん方の石臼。
唐箕といい、石臼といい・・
もうもう、彩ばあさんはジーンときてしまいましたね。
「立派な店に置いてくれてありがとうね〜 ばあちゃんはうれしいよ〜〜」
と誰かが乗りうつったように泣きたい気持ちでした。(怖い)
<おまけ>
かけそばもおいしいよ!
2012年01月11日
荻窪「せきば」
荻窪駅から北へ歩いて10分足らず。
近年お蕎麦屋さんが急に増えた嬉しいエリアである。
女性店主が営む「せきば」は開店3年目。
入り口扉は古民家にでもあったものだろうか。
ガタガタと多少開けにくいところがまたいい趣である。
メニューを見ると「もり」が580円。
手打ちでこれは安い。
「かしわ南ばん」「カレー南ばん」「揚げモチそば」「天もりそば」などのほかに
季節ものとして「ごえもんそば」「ごぼう天そば」「牛すじそば」
「そば寿司(山ごぼう)」「牡蠣の天ぷら」などおつまみもいろいろ。
これは夜来たら楽しそうだ。
「もり」
二八らしい、粉の甘い香りと味わい。
じんわりやさしいコシ。
大きくはないが奥に長い店ゆえ
一番奥の席はえらく落ち着く。
髪をトトロのメイちゃんのようにブンブンと二つ結びにした店主は
飾らぬ雰囲気でそれも落ち着く。
楽しい蕎麦湯タイム。
季節限定だった「牛すじ蕎麦」、
ものすごーく美味しかったので絶賛したら
「じゃあ定番メニューにしようかな!」と嬉しげに言ってくれte
私も嬉しかったのだが、なっているかな・・♪
牛すじ好きの方にはおすすめですよ〜!
2012年01月10日
江戸川橋「椿山荘 そば処 無茶庵」
椿山荘の庭園内。
「無茶庵」とはまた無茶な名前であるが
無茶苦茶な庵という意味ではないだろう。
茶人の庵ではないとあらかじめ断っているのか。
確かに、茶会にでも招かれたような気分になる構えだ。
しかし近づけばちゃんと蕎麦屋メニューがあり安心する。
注目いただきたいのは左下の蕎麦の写真。
この、真横にダーッと揃えて横たえられた盛り方が
すごいインパクトなんですけど・・・
この撮影の時だけの演出かな。
店の門は庭園の歩道から少し山を登る形で奥まっているが
門をくぐっても店はさらに奥にぐっと控えている。
緑を抱く店内。
無茶庵ではあるが、お茶は出てきた。
蕎麦茶。
えびせんつきというのが珍しい。
さて先程メニュー写真で見て盛り方が気になっていたお蕎麦であるが・・・
えー! 本当にこういう盛り付けなんですか!
「せいろそば」
ダーーーーーッ!
滝のような圧巻の眺め。
これは一体どうやって茹でるんだろう。
どうやって盛るんだろう。
私には手打ちに見えなかったが
まあ味わいもそういう感じである。
ムンとした粉の香りとしっかりした味わい。
昼時を外したというのに店内は混んでいる。
静かな山の庵のようだが外に並ぶこともあるらしい。
たしかに、椿山荘では一番手頃な食事処だろうし
山に来たようなこの雰囲気は何にも代え難い。
店を出ると、時代がツギハギされたような眺めにハッとする。
フォーシーズンズホテルの建物と無茶庵の門。
椿山荘内の端に位置する無茶庵であるから
庭園の歩道に出れば、もう椿山荘の出口はすぐである。
山になっているだけに「下界に降りた」という気になるが
出て尚続くこの眺め。
神田川沿いを歩く老夫婦。
東京は、小村雪岱が眺め描いた街であることを
うれしく思い出す。
2012年01月08日
東京駅丸ビル「手打そば鎌倉 一茶庵 丸山」
高遠一家がよく利用する丸ビルであるが
蕎麦好き人口の少ない家ゆえ、
残念ながらこの店に家族と来たことはない。
東京駅前のビル6階。
さすがに鎌倉の店とはかなり違う、都会的な雰囲気である。
「王禄 本醸造 燗」と
「〆鯖」
私が燗酒を美味しいと思うようになったのだから
世の中何が起こるか分からない。
かすかに木の香りがする(ような気がする)のが美味しい。
大好物の鯖にこれまた合う!
「バクダン納豆」
これも絶対頼んじゃう大好物。
納豆、生卵、まぐろ、ウニ、帆立、イカ、いくら、おくら、
かなりゴージャスなバクダンである。
これを海苔で巻いて食べるのだから、そんなの美味しいに決まってます!
明日の朝ごはんもこれが食べたい。
ぐはは(^O^)
「牛すじ煮込み」
いつもいつも頼むものがワンパターンですみませんねぇ
どうにも脂魚&煮肉好きで・・
味付けは甘めだがプルプルの牛スジがたっぷりで嬉しい。
こういうのに添えられたネギって宝物のようにおいしいですねぇー
「茹で豚タン」
小さな声で「ゆで・・ブ・・」と言いかけたのだが
「ハイ ゆでトンタンですね!」とオーダーをいれてくれた。
トンタンって読むのかー
蕎麦浸りで世間知らずの私。
「せいろ」
色は白くないが
「一番粉 基本のそば」とメニューにある通り
更科蕎麦のような透明感がある。
たぐりあげた香りも舌触りもまさに更級蕎麦。
細切り、硬めの食感で、蕎麦と蕎麦が口中で重なる度に
チュルンと滑るような繊細な舌触り。
更科蕎麦独特の香りが濃厚に香り続ける。
「田舎そば」
こちらはぐっと太く色黒の、田舎らしい姿。
丸いせいろも田舎のムードだ。
ほわ〜と香る甘い粉の香り。
つるつるした肌はこれも硬めで、しっかり噛みしめる蕎麦である。
噛む毎に深まっていく穀物の甘みが嬉しい。
汁はかなり甘めだが
夜景を眺めながら蕎麦湯をゴクリ。汁チビリ。
至福。
次回は
「蒸し鶏の琥珀蕎麦(鶏肉とオリジナルそば屋のジュレ)」
頼んでみたいなー
ネイミングがいいし、面白そう!
.
2012年01月07日
六本木「rutin bar lounge」
六本木通り沿いのちょっと不思議な顔。
鮮やかな緑の扉はポップだが
扉以外はコンクリートで埋め尽くされ、堅牢なイメージ。
とは言えここは六本木。
店舗としてはそう珍しい雰囲気でもないだろう。
普通と言ってしまってもいい。
しかし近づくと
「手打ち蕎麦 BAR rutin」
これはどうにも普通ではない。
ヘンだ。ヘンで面白い。
この外観デザインで、手打ち蕎麦で、しかもBARって。
扉を開けるの、ちょっとドキドキするなあ・・
ウハッ
やっぱり面白い。
一見した印象はバー。
しかしバーカウンターには、ガラスに囲まれた
「シャンデリアつきの打ち場」
という世にも珍しいものが!
今まさに蕎麦打ちの真っ最中だ。
バーであるから暗めの店内。
バーであるからソファー席もある。
ソファーの上にもアナ・スイ風の黒いシャンデリア。
そこで出されたメニューに
「せいろ」「ざる」「天せいろ」「たぬき」「カレー南蛮」
といったメニューが並んでいる.
これはまことに面白い。
「八海山 純米吟醸」と、
いろいろ揃った炙り物から「エイヒレ」。
スタイリッシュな徳利と猪口で飲むと
味わいも一層美しくすっきり感じられてしまう。
エイヒレは、たっぷりマヨつきでございますよ!
凍えるような風が吹きすさぶ今夜、
大喜びした「佃權のおでん」。
大根、はんぺん、白滝、昆布、玉子など、
いろいろあるおでんメニューからウキウキ選んだ。
(私って選ぶものがいつも同じ・・ちなみに好きな順です(^o^))
佃權の名代半ぺんはさすがの美味しさ!
汁もこれだけすっきりしたのは珍しく、
おいしい〜〜
あったまるぅ〜〜〜
「天然鶏とほうれん草のサラダ」
ドレッシングというものが時として苦手な私は
可能な限り「別添で」と頼む。
オイルでコーティングされ端から端まで味がついた野菜ではなく
裸の野菜そのままか、それに何かをつけて食べたいのだ。
このサラダも胡麻ドレをちょんとつけながら。
鶏は見た目以上にボリュームがありほんのり温かく美味しい鶏だった。
「せいろ」
好きな人が現れて、突然店内の暗さがもどかしくなる私。
暗くてあなたがよく見えない。
もっとあなたの肌を見たい。
おお
なんとか見えました。
角のない、やわらかそうな印象の細打ち。
口に含むとそうやわらかくはなく、
すべすべした肌が流麗に口内をめぐる。
香りも味も淡いが、ここはバーであるからこの流麗なすっきりさこそ
お酒の後にぴったりな蕎麦なのだろう。
北海道と福井のブレンド、二八蕎麦である。
特筆すべきはここの汁。
言ってしまえば蕎麦に汁はまったくつけない私は
汁に対して非常に寛容?で
汁がいまひとつでも蕎麦さえ美味しければ大満足してしまう。
しかし「蕎麦湯を飲みながら汁をチロッと舐める」というのを
蕎麦後の喜びとしているのでやっぱり汁は美味しい方がいい。
「rutin bar lounge」の汁は意外なほどすっきりしていて
それだけでは寂しいのだがまろやかな奥行き、味わいがある。
これは大変美味しい。
驚いて聞けば一本釣りの鰹節を使い、じっくり寝かせているのだそう。
はぁ〜すごい。
わさびも美味しいなあと思ったのでついでに聞くと
気に入ったものを静岡から取り寄せているという。
ピカッ
突然店内が明るくなったと思ったら
今まで消えていた蕎麦打ちスペースのシャンデリアが点灯したのだった。
蕎麦を切る時だけはさすがに手元が暗いので、ということだろう。
実は次回此処に来たら、気になっているものが・・
「ぶっかけそば(大盛り)
汁なし温そばに生醤油をかけて
卵、おかか、ねぎ、揚げ玉、のり」
これ、絶対美味しいと思う!
次回は必ずあれ食べるんだぁー!
2012年01月06日
護国寺「笊そば 蕎すけ」
遅まきながら初詣に、護国寺へ。
元禄の世から変わらぬ姿の観音堂。
東京音羽、空が広いことに驚く。
お参りのあとはもちろんここへ!
「笊そば 蕎すけ」。
拙著「蕎麦こい日記」打ち合わせで
個室スペースを使わせてもらって以来だから
ひっさしぶりだなぁ〜
ちょうどランチタイムだったので店内はほぼ満員。
サラリーマンのお客さん達は圧倒的に
「天ぷら+ご飯+小鉢+蕎麦」のランチセットの注文が多い。
ご飯はシラスと青豆が混ぜてあっておいしそうだ。
驚いたのはお店の迅速さ、手際のよさ。
新しく注文が入ると、ホールスタッフも厨房も最速スピードで対応。
ランチセットなどはお盆の上に全部セットしてから運ぶのではなく
小鉢、ごはん、など、準備できた順から次々運ばれていた。
そんな中で「笊そば一枚」という私の注文は
厨房の流れを乱さないだろうか・・
はみ出し者は意外と遅くなったりするものだけど・・
こっれがまた驚くほど、あっという間に来た。
すごい!
笊の真ん中に、美しくととえられた姿。
見るからに「おいしそう!」と思った肌からは
フワァーッと爽やかな穀物の香りが漂い、
さっき見た青空が目に浮かぶ。
口に含むとちょっとムニュンと伸びるようなつながりがあり
爽やかな香りの中でそのコシを楽しむ。
はぁー 初蕎麦じゃないけど
初詣の後だけに初蕎麦気分。
うれしいなー
ふと周りを見わたせば
あれだけ賑やかに混んでいた店内が様変わりしていた。
温かいお蕎麦をゆっくり楽しんでいた上品な老婦人が帰る。
店内にはあと、個室で盛大に真昼の新年会?らしい
重役風のサラリーマングループだけ。
少しずつ薄らいでいく新年の雰囲気が
まだそこここにあるのを喜びながら
護国寺の蕎麦屋に座っていた。
元禄の世から変わらぬ姿の観音堂。
東京音羽、空が広いことに驚く。
お参りのあとはもちろんここへ!
「笊そば 蕎すけ」。
拙著「蕎麦こい日記」打ち合わせで
個室スペースを使わせてもらって以来だから
ひっさしぶりだなぁ〜
ちょうどランチタイムだったので店内はほぼ満員。
サラリーマンのお客さん達は圧倒的に
「天ぷら+ご飯+小鉢+蕎麦」のランチセットの注文が多い。
ご飯はシラスと青豆が混ぜてあっておいしそうだ。
驚いたのはお店の迅速さ、手際のよさ。
新しく注文が入ると、ホールスタッフも厨房も最速スピードで対応。
ランチセットなどはお盆の上に全部セットしてから運ぶのではなく
小鉢、ごはん、など、準備できた順から次々運ばれていた。
そんな中で「笊そば一枚」という私の注文は
厨房の流れを乱さないだろうか・・
はみ出し者は意外と遅くなったりするものだけど・・
こっれがまた驚くほど、あっという間に来た。
すごい!
笊の真ん中に、美しくととえられた姿。
見るからに「おいしそう!」と思った肌からは
フワァーッと爽やかな穀物の香りが漂い、
さっき見た青空が目に浮かぶ。
口に含むとちょっとムニュンと伸びるようなつながりがあり
爽やかな香りの中でそのコシを楽しむ。
はぁー 初蕎麦じゃないけど
初詣の後だけに初蕎麦気分。
うれしいなー
ふと周りを見わたせば
あれだけ賑やかに混んでいた店内が様変わりしていた。
温かいお蕎麦をゆっくり楽しんでいた上品な老婦人が帰る。
店内にはあと、個室で盛大に真昼の新年会?らしい
重役風のサラリーマングループだけ。
少しずつ薄らいでいく新年の雰囲気が
まだそこここにあるのを喜びながら
護国寺の蕎麦屋に座っていた。
2012年01月05日
神田「眠庵」
昨年末の最終営業日、12月30日に行った「眠庵」に
偶然新年最初の営業日、1月5日にも行ったら、
30日の顔ぶれがいっぱい・・
楽しかったなぁー!!
栃木
この、パァーッと軽やかな香ばしさ!
食べる前から脳も体も栃木の蕎麦色に染まったかのよう。(怖いよ)
香りも味わいも美味しすぎる。
今日は相当粗挽きで儚そうにも見える繊細な肌だが
食べると強靭な、伸びるようなつながりがあり
でもまあそんなことはどうでもいいほど
もうもう、口の中がしあわせでよくわかりません・・・
富山
ほうううう!!
これは面白い!
ひとたぐりした瞬間は栃木より香りおとなしめ?と思ったのだが
次の瞬間実にたくましい、ガツンとした強い香りが「フワ」と品良く香る。
香りそのものはガッツリなのだが全体の印象はあっさりと上品。
これもおいひい〜 すごく好き〜
広島
うふっ
今日は新年会で大人数のお客さんがいたため
お蕎麦の追い打ちをしたそうで3種食べられてしまいました(^o^)
最後の広島は、12月の蕎麦会でも食べた信濃一号。
ホワンと甘い香り、儚そうで強いコシ。
味わいはこれもすっきりしている。
今日は一日忙しかったそうで
釜湯の濃いこと美味しいこと。
調子に乗って何度もおかわりをいただいてしまい
でもそのおかげで私のお腹の「蕎麦湯たんぽ」、
夜道もたぽたぽ暖かかったですよ〜
2012年01月04日
父初登場
年末に実家に帰ると
父が刀の手入れをしていた。
お、面白すぎる眺め・・・
一体何時代から時が止まってるんでしょうか。
父は「褌(ふんどし)愛用、書簡は毛筆」でありながら
好きなショップは無印良品とマーガレット・ハウエルで
女性に対しては満面の笑顔で「また綺麗になったね」なんて朝飯前の人。
「イタリア生まれの武士」と名付けたのは私である。
実はずーっと前に私が父について書いたコラムが
別のサイトにあります。
もし興味を持たれた方はそちらをどうぞ〜
「父の授業を受けてきた」
.
2012年01月03日
銀座三越「箱根 暁庵」
お正月は、デパ上蕎麦屋さんが私の命綱。
年越し蕎麦で疲れ果ててお休みの蕎麦屋さんが多い中
新年早々中休みなしでやってくれているのだから、
血中蕎麦粉度が下がりすぎて倒れる心配もない。
というわけで2日続けて、デパ上蕎麦!
立地が便利、無休が便利で、広尾にあった頃より
訪れる頻度は格段に増えている。
「浦霞」
東北大震災復興応援キャンペーンとして
福島「奈良萬」、岩手「あさ開」、宮城「浦霞」があり
1合につき100円が義援金になるそうだ。
浦霞はかなり種類もランクが幅広いらしいけど、いつも美味しいなぁ〜と思うお酒。
「季節の青菜お浸し」
ここでは必ず。
甘ったるくないスッキリした味も茹で加減もいい。
「生湯葉」
ひとかたまりが大きくて湯葉好きには嬉しい。
湯葉らしい「膜」の感じがありつつも柔らかく、
これは大変美味しい湯葉!
「箱根山 暁 豆腐(冷奴)」
暁庵名物の豆腐。
今流行の濃厚系ではなく、古典的なみずみずしい絹豆腐。
今日のは特にふるふるしてました。
「ざる蕎麦」
もう、他のテーブルのお客さんに運ばれて行くお盆の上に
目が釘付けでした。
ちょっとちょっと、美味しそうな淡青緑なんじゃないですか?
あれ、他人の芝は青いじゃなくて
まさに「他人の蕎麦は青い」。
自分の前に来てみるとそれほど青緑でもない・・・?
ところが、たぐりあげたらニカ〜〜〜と笑顔が我慢できない。
ふっくらと甘い蕎麦の香り。
口に含むとすべすべのしっかりした舌触りで
噛み締めた時の強靭なコシがすごい。こりゃすごい。
でも実は私今日は暴走族でお替わりもしまして・・
2枚目はもうちょっとやさしい印象の舌触り、
弾むような柔らかな弾力だった。
またまた蕎麦湯が美味しすぎて長居してすみません・・
2010年9月の「箱根 暁庵」空中蕎麦ランチ
2012年01月02日
新宿タカシマヤ「総本家 小松庵」
狙っていたわけではないが去年に引き続き
今年も初蕎麦は新宿タカシマヤ13階にやってきた。
う、嬉しい・・・お蕎麦食べるの久々な気分。
北海道西十勝・新得産の新蕎麦。
去年の今日もおいしくて大感激した蕎麦だけにますます嬉しい。
実は今日はひとりのはずだったのだが
直前にタイミングよく素敵なお誘いを受け、こんな展開に。
新宿の夜景に獺祭がキラキラ☆
美味しい獺祭がますます美味しいねえ〜
メニューを見るとまず
「今月の味くらべ」というのに目が釘付けになる。
「二八蕎麦」と「生粉打ち蕎麦」がセットで1000円。
ここが「生粉打ち蕎麦が1枚1160円」という高級店であることを考えると
何があったんですかというお得なセットである。
これに野菜天がつくと1800円。
しかし今日はもっとお得なセットを発見。
今夜はお正月特別メニューなのか
いつもはランチでしかやってないというセットが夜もあったのだ。
「二八蕎麦」と「生粉打ち蕎麦」に
「揚げ出し餅」「野菜天ぷら」「4種小鉢」「サーモンの手鞠寿司」
がついてなぜかこれも1800円!
えーっそんなの絶対これにしますよ!
せっかく獺祭も美味しいしね、このセットくださーい!
ジャン!
お蕎麦の入っている笊は小さいがギッチリぎっしり
結構量もしっかりある。
「二八蕎麦」
なんてフレッシュで美しい香り・・・!
たぐりあげた瞬間、目の覚めるようなかぐわしさが全身を吹き抜け思わず
「おいしいーー!」と小さく叫んだ。
期待はしていたがそれ以上のすんばらしい香りだ。
もっちりとした二八の歯ざわりからあふれる香りも味わいも、
新年早々嬉しすぎる。美味しすぎる。
「生粉打ち」
たぐりあげた瞬間の香りは二八よりも淡い・・と思いきや
あとからジワ〜〜とふくらんでくるこうばしさと味わいが
これまたものすごーーく美味しい。たまらない。
密な肌を噛みしめると味わいは更に深まっていき、
これを食べた後に二八を食べると、あれほど感激した二八が
やや淡白に感じられたほど。
今日は「トップノートに感激の二八、香り味わいゆっくり深まる十割」という印象だ。
お蕎麦だけにがっつきすぎて
ワタクシここで初めて、おいしそうな他のおかずに目が行きました。
(本当に初めて「見た」)
蕎麦のみ完食。
全くこれでは蕎麦原理主義とか言われても仕方ありません。
非難、慎んで受け止めます。
でもね、お蕎麦は早く食べた方がいいし、
心落ち着けてのんびり、おかずと獺祭を楽しむってのもいいですよね!(言い訳)
小松庵さん、今日は大盛況だけに
蕎麦湯もナチュラルに濃くておいしい。
今日はまだ2日ということで
9時までの営業というのがちょっと残念。
楽しくてついくつろいでしまい、
最後のお客さんになってすみません~
というわけでスタバで「獺祭冷まし」。
新年初睨み!
.