2021年04月23日

新潟・魚沼「そば処 薬師」


愛する蕎麦と私の物語はいつだって
ロマンティックでドラマティックなのだが(本人評価)、
今回ほどドラマティックだったのは久しぶりだ!!


この日、私は新潟の低山二つに登って
春の山のお花を楽しんでいた。
人生最大量のカタクリの群生に出会ったり、
イワウチワ、ショウジョウバカマ、キクザキイチゲ、イカリソウ、雪割草など、
可愛いお花にたーーくさん出会って大満足。

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夜のお蕎麦屋さんに選んだのは「そば処 薬師」。
新潟のお蕎麦屋さんはいろいろ回っているので
「行ったことのないお店で手打ちのお店」ということで選んだのだ。
(新潟はへぎそば国なので「美味しいお蕎麦をたっっぷり出す機械打ちのお店」
が圧倒的に多いのです〜)

事前情報だと営業時間は19:30。
しかし時節柄営業時間変更はよくあることだし
山を降りて温泉に入ってから食べに行って間に合うのか、
二つ目の山の山頂から確認の電話をしてみた。

通し営業の「薬師」さんだが、
電話に出てくれたのは店主らしい男性。
「普段はラストオーダー18:30です。
でも今日はもうあと20食くらいしかないから
もっと早く閉まるかも、予約はできません」
とのこと!
ひえええええ(>人<;) !!

時計を見ると15:12。
私の体は低山と言えど山の頂上にある。
カタクリの群生が揺れ、3分咲きの桜の向こうに白い峰が見える静かな頂上。
あんまり気分が良いので、この後ちょっとお昼寝でもしてやろうと
楽しみにしていたところだったのだ。


でもそのお蕎麦に間に合わせるには、頂上でゆっくりすることも
お蕎麦の前に温泉に入ることも諦めなくてならない。
今日はかなり汗をかいたし、私は同行者に申し訳なくなり、
「大丈夫大丈夫、お蕎麦屋さんはそこだけじゃないんだし!
他にもいろいろ見つけてあるから、なくなっちゃってたら
そっちに行けばいいんだから、せっかくの頂上でゆっくりしましょう!」
と明るく言ったのだが、後にその人から
「顔が完全に蕎麦モードに切り替わっていたので
これは是が非でもその店に行かねばと思った」
と聞かされました(笑)。


というわけでそこから山を下りまくり、
(それでもお目当てのお花達に出会うとつい見入ったり写真を撮ったりして)
駐車場にたどり着いたのは16:35。
「薬師」はここから車で20分の距離になる。
20食は、どうなったのか!?

またまた申し訳ないが電話させていただき
「あの〜〜う、先ほど電話した者なんですが、
あと20分ちょっとで着けるんですが、お蕎麦まだありそうですか?」
とものすごーーくドキドキしながら聞いてみた。

すると、
「う〜〜ん、なんとも難しいところですねー
あと4、5食しか残ってないので。」
という、さらにスリリングなお返事Σ( ̄Д ̄;)!!

さっきは15:12で20食残。
今、16:35で4、5食残。
ご飯時じゃないし大丈夫かな?なーんて思っていたのは甘かった。
すごい人気のお店なんだなぁー!
あと4、5食、20分間、間に合うのか!?!?


とりあえず山の片付けをぶん投げるように済ませ車を発進!
「そば処 薬師」の駐車場に着いたのは16:58だった。

果たしてお蕎麦はあるのか、ないのか。

ああ胸が爆発する!!!!!



そんな、ある意味極限状態の私の前に現れたお店は、
残雪と木々に囲まれ、静かに穏やかに佇んでいた。

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こんなお店なんだ!
なんて可愛らしい建物なんだろう。

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玄関脇には小さな池まであって、
よく手入れされた草花がますますムードを高めている。

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そして何より嬉しいのは「営業中」の看板!!
もしやこれは、間に合ったんじゃないですか!?

恐る恐る扉を開け尋ねると・・・


やったああああああーーーーーー!!お蕎麦ありました!
なんということでしょう、ちょうどラスト2人前だそうです!!
うっっ 嬉しすぎて泣きそう(T_T)



吹き抜けが気持ちの良い店内。
高いところに飾られた神棚や招き猫、達磨さんや宝船も、
この店で見ると清々しい美しさを感じるものだ。

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窓からは遠くに山が見え、
その山肌の赤みが夕暮れが迫っていることを告げている。

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この時の私の嬉しい気持ちは筆舌に尽くし難い。
楽しく素晴らしい登山の後の満足感に加え、
ずっと来たかったお店の、もうないかもダメかもと
ハラハラしまくったお蕎麦にもうすぐ会えるという、
この言いようのないときめき、高揚!



店内中央には先客がおり、そこに今料理が運ばれてきた。
ここの奥さんは可愛らしい小さな声で、一歩控えた素敵な接客である。
先客は地元の人らしいおばあちゃんと、おそらくそのお孫さんらしい、
20代くらいの男性という二人組。
(いや、カップルという可能性だってなくはないのだが)
おばあちゃんが頼んだのは「鍋焼きうどん」(遠目にも巨大な器にビックリ)。
男性は一人で「へぎ盛りそば(2人前)」を食べるんですってよ!!
なるほど、へぎそばが一般的な新潟では
このように「お蕎麦はたっぷり食べる」っていう文化があるんだな〜、
と感心しました。そりゃあお蕎麦なくなるのも早いですよねー!

ということは、私気づいてしまいました。
「あのおばあちゃんこそが私達の神様なんだ!」
だって、あのおばあちゃんが鍋焼きうどんじゃなくてお蕎麦頼んでたら、
私たちのお蕎麦はなかったわけですよね!?
おばあちゃん、ありがとうございます〜〜!(T_T)


神様が座っていた席 (≧∇≦)
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一般的に、新潟の「へぎそば」とはふのりをつなぎに使い
人数分のお蕎麦をこの辺りの名物「へぎ」という大きな器に
独特の盛り付けをするお蕎麦のことである。

「そば処 薬師」のお蕎麦はふのりは使用していないのだが
へぎに盛り付けられたスタイル。
人数によって器の大きさも変わってきます。

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二人なので、もちろん普通の「ざるそば」を二つ、という頼み方も出来るが
せっかくなので「へぎ盛り 二人盛りそば」をお願いした。


へぎ盛りのお蕎麦だけでなく
種物のお蕎麦やうどんメニューもこんなにたくさんある。


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そしておつまみにいいもの発見!

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ふきのとうの天ぷら♡
それと「天ぷら(1人前)」もひとつ、いっちゃおう〜




天ぷらが先に来るかと思っていたが、
まずお蕎麦が来ました!!

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うっわ〜〜〜い!!
新潟に来たって感じだなあ〜
素晴らしい眺めだなあ〜♡


と思っていたら天ぷらも同時に、二つとも来てびっくり。
ええっ

「ふきのとう天ぷら」
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おおおおおお おいしそう〜〜〜!! (≧∇≦)!!


「天ぷら(一人前)」
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あまりにも美味しそうな天ぷらだけに
揚げたてをたった今かぶりつきたいところだが、
その前に私にはしなければならないことがある。


私の舌が天ぷらに泥酔するまえに、
この澄んだ状態で、あなたに会いたい。

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美しいへぎ盛り、
崩してしまうのがもったいないなあ〜

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見入れば手打ちとわかる繊細な素朴さのある輪郭線。
微かに透明感のある肌には細かな凹凸があり
そこに浮かぶ褐色のホシ、白い影が美しい。
素晴らしい香りがしそう!!!


まずは箸先から香りを寄せる。
お?・・・意外にも香らない。
しかし食べ進むうちに黒く香ばしい香りとふっくらした穀物感、
そのふたつが同時に押し寄せてきた!!
なんて美しい香りと味わい!!
見た目ではずっしりした質感に見えたが
食感は軽やかで、繊細でやさしいコシが素晴らしい。
素朴な舌触りの肌を噛み締めると穀物感がますますふくらみ、
もうもうもう、美味しいったらありゃしない。


またまた、一度も汁も薬味も使わぬまま
お蕎麦だけで泥酔完食してしまった大悪党の私。
食べ終わってから見ると、薬味皿に東京では見かけないメンバー発見!

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紫蘇の香りのいいお漬物。

蕎麦汁はガツンと舌に広がる強い甘さがあり、
そんなところにもまた郷土色を感じる。



お蕎麦を完食したと書きましたが
実は天ぷらも揚げたてを食べたくて
途中つまみながら食べました〜

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この天ぷらがまた、激うますぎて目がかっぴらきました!!!
ななななんですかコレ!?
まずこの衣の美味しさ!重さゼロ!激軽!!
その中から現れるふきのとうの鮮烈な香り!
カリッシャクシャクー!
こんな、どうなってもいいほど美味しいふきのとうの天ぷらが
7つも入って700円。
ありえません。幸せすぎる・・・


「天ぷら(一人前)」
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海老、かぼちゃ、茄子、ししとう、紫蘇の葉、
しめじに見えたけど舞茸の味がしたきのこ (≧∇≦)
揚げ方がいいのでどれも大変美味しいが
特に海老もなんとも言えず香ばしく、ぷりぷりで最高だった。


厨房は店主一人だったはずなのに
全てのものが同時にドドドーーーンと出てきたことに改めて驚愕。
こんなに美味しい揚げたての天ぷらたくさんと
手間のかかるへぎ盛りのお蕎麦2人前ですよ?
ここの店主は魔法使いですか!?


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蕎麦湯は蕎麦粉を溶いたりせず、
釜湯そのままのようなのに非常に濃い。

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うわ〜〜 おいっしい〜〜
良質な蕎麦粉を使ったお蕎麦を
大量に茹でているからこその美味しさだろう。



店の外に出ると、まだ雪の残る峰々が今日の最後の光に照らされ
それに対して下界はぐんと暗く見えた。
里山にはもう夜が訪れようとしていた。


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しずかな、しずかな、魚沼の夕暮れ。



「この店は毎日こんな風に店仕舞いするんだなあー」


私にはこの時間が、物語のように美しく感じたのだった。


















posted by aya at 17:27 | Comment(0) | 甲信越の蕎麦>新潟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月22日

山本食品「究極そば」



リクエストにお応えして?
本日は、某蕎麦通の方から「私はこれが一番好きです!」とメッセージいただいた、
「究極そば」をご紹介しまーす。

同じ山本食品から出ているそっくりなパッケージのお蕎麦で
「特選そば」ってのもありますが、あちらは十割、こちらは九一。
私も以前何度か食べて美味しいなと思ってましたが、
今回あらためて食べてみました〜


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茹で上がりはこんな感じ。

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蕎麦粉が多ければ多いほど茹で上がりは少なく見えるので
さすが九割、いつもと同じ100g茹でても
十割と同じくらい少なく見えます。
(3回食べて、100g→189〜191gになりました。
蕎麦粉が少なめのものだと260g以上にもなります。)


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見た目に乾麺らしさは感じられるものの、
色濃いめで平打ち、なかなかいい雰囲気ですよね〜♡

箸先から香りを寄せると、スモーキーで渋い、
美味しい乾麺の十割蕎麦に感じられる香りが
濃厚に漂ってくる。
以前私が「勝手に乾麺蕎麦ランキング」
http://ayakotakato.seesaa.net/article/476387632.html
で一位に選んだ「滝沢更科 十割そば」にも似た、
渋い香ばしさと甘さのある香りがとにかく嬉しい。

食感に関しては「滝沢更科 十割そば」より上!
十割の乾麺蕎麦では難しい、粉っぽさやボソボソ感の問題が見事にありません。
みっしり密な肌、くっきりした輪郭線。
コシも感じられて大変美味しいお蕎麦です。
九一のなせる技!? ニクイですね〜っ


注意点としては、これは好みの問題かもしれませんが、
蕎麦粉率が高いほど、私は茹で時間を書いてあるより長めにしないと
よい食感にならないお蕎麦が多いがしています。

この「究極そば」は
「強めの火で沸騰させたまま5〜6分」
と書いてありますが、家庭用のお鍋だとどうしても
お蕎麦を入れた時点で一度温度が下がるので
私は、
「再沸騰してから6分30秒」
に落ち着きました。
(今回3回食べて決めました( •̀ .̫ •́ )✧)


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いやー、久々に食べて、やっぱり「究極そば」美味しいな!!
と感激しました〜♡
しかも食塩入りなのに蕎麦湯にあまり塩分が感じられず、
濃厚で美味しい蕎麦湯が楽しめるのも最高です(≧∇≦)
十割の「特選そば」とこの九一の「究極そば」なら
迷わずこちらをお勧めします!



ちなみに私は楽天で買いましたが、
「スーパーオオゼキ」でも見かけました。



最近また新たなる美味しい乾麺蕎麦との出会いがいろいろあったので、
また追ってご紹介しますね〜!







posted by aya at 16:03 | Comment(0) | その他の蕎麦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月15日

石神井公園「きくち」


久々に新鮮なパンチを食らったような気分。
やっと行くことができたその店は、あまりにも素晴らしかった!


石神井公園駅からすぐの小さな店。

ここは、今や押しも押されもせぬ人気有名店となった巣鴨「菊谷」の店主が
かつて2005年に、蕎麦屋としての第一歩を踏み出した場所。
その後2011年、「野饗(のあえ)」というこれまたいい蕎麦屋がこの地を継いだが
去年2020年、「野饗」にいた人が「きくち」という今の店をオープンさせたのだ。

「蕎麦に銘酒 野饗(のあえ)」2011年の記事
http://ayakotakato.seesaa.net/article/218647367.html

巣鴨「菊谷」2013年の記事
http://ayakotakato.seesaa.net/article/355528056.html



16年前、開店したばかりの「菊谷」に行ったあの時からの時の流れを思い感無量。

今は「きくち」となったこの店の前に立つと
菊谷店主が中にいるような、野饗店主が中にいるような気もしてしまう。



何度も来たことがある、まだ知らない蕎麦屋。

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まず目につくのは干物用の干し網である。
そしてメニューはなんと停められた自転車に引っ掛けられている。
面白そうな店だ! (≧∇≦)



店内は勝手知ったる懐かしい雰囲気。

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カウンターに座ると早速目の前にあるメニューに心を奪われる。


ウッ・・・なんですかコレ
恐ろしく美味しそうなものばかり!!

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端から端まで全部頼みたいくらいだが
そうも行かないのでコレは大変なことになったぞ、と覚悟を決める。



そして蕎麦のメニューは潔いまでにシンプル、まさに少数精鋭。

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お蕎麦そのものの香りと味を本能で追い求める虫のような私にとっては
「蕎麦メニューが少なくて残念」ではなく、
このメニューから店主の蕎麦への思い入れがバシバシ伝わってきてしまい
ますます期待高まるばかり!



しかも困ったことにこんなメニューまで。。。


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えええ〜〜〜もうやめてえええ
これも端から端まで全部食べたい!
どうしようほんとに困った!!



カウンターの背後にある黒板には本日の蕎麦の産地が書いてある。

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埼玉三芳♡
大好きなのでうれしい〜



「だし巻き」
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鮮やかな黄色でなく少し白っぽい薄黄色のだし巻き。
しかし私が自宅用に買う卵は
「一番高級で美味しい平飼い卵が一番白っぽい」ので
鮮やかなのが良いとは限らないんですよね♡


断面もきめ細かく美しい。

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一口食べて目が丸くなる。
超〜〜ふるんふるんでめちゃくちゃジューシー!
出汁の味が濃い!!
なんというか、やわらかな極上舌触りの肌の真ん中に、
出汁の味わいが浮かび上がるような美味しさに感動すら覚えた。
超ジューシーと書いたが、そのジューシーさが
「卵の部分とジュースの部分が分離せず生地の中に水分がとじこめられている」
感じがとにかくすごい。
おいしすぎるーー!





「あらびき蕎麦がき」
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ウッ・・・
現れただけで、その姿の魅力に固まってしまった。
いかにもフレッシュな、鮮やかな黄緑や橙色の粗挽きの粒たちは
まるで蕎麦畑をそのまままるめたようなイメージだ。
私が憧れ愛してやまない「SOBA ISBA いさと」のそばがきを
彷彿とさせるほどの「畑感」!!
「SOBA ISBA いさと」のそばがき↓↓
http://ayakotakato.seesaa.net/article/195078175.html



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ああああ・・・なんというこの魅力・・・
このままずっと見入っていたいほどの眺めだが、
待ちきれずに(どっちよ)ひと口。

おおおおおおお

フレッシュな野生の香りがトップに来て
それがすぐにお米のようなふっくらふくよかな香りに膨らむ。
もっちりふっくらした質感も最高だが
舌触りはとても個性的で初めて出会う感じ!?
こういった粗挽きのそばがきはいろんな形、大きさの粒が舌に伝わってきて
素朴な風情があるものだが、この「きくち」の「あらびき蕎麦がき」は
全く同じ大きさの細かい粒が、つぶつぶつぶつぶー!と
機械のように無数にある感じなのだ。
これはこれで大変心地よい刺激でおいしい。
面白いなあ〜
福井大野、令和元年の蕎麦。


そばがきの宇宙にうっとり溺れていると
店主が天ぷらを揚げはじめたのだが、その音に驚いた。
大きさとしては普通の音なのだが
それがまるで歌を歌っているかのような、明るい鐘が鳴るかのような
軽やかに響く美しい音なのだ。
え、あの音すごくない?と頭の隅で感じてはいたが
なにせ全身を素敵な素敵なそばがき様に抱き締められているような
恍惚状態だったので、そんなことはすっかり忘れていた。

ところに、やってきましたこちらの天ぷら!!


「春の天ぷら」
うどの芽、ふきのとう、葉たまねぎ
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あまり絶賛ばかりしているとリアリティに欠けるので
ここらでちょっと落ち着きたいところなのだが
そうはいかないほどものすごいものにまた出会ってしまったのだから仕方ない。

とにかく私が大好きなものばかりの天ぷらだったのでオーダーしたのだが
このふきのとうを食べた瞬間、頭で三尺玉大花火が上がりました!!
どっかーーーーん!!! 
なにこの食感!?♡!?
スーパー軽くてショワショワショワ〜!!油っこさゼロ!
その軽やかで香り高い美しい衣に包まれて
うどの芽もふきのとうも葉たまねぎも天国の食べ物かってくらい
おいしくて頭が爆発しそう!!


「桜海老のかき揚げ」
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「春の天ぷら」が美味しすぎたので、
これも絶対おいしいんだろうな〜・・・
と思ってはいたが、まずビジュアルの美しさにやられた!!
鮮やかな桜海老と九条ネギが絵のように美しいし、
量たっぷりも嬉しい〜

一口食べたらもう笑いが止まりません。
何をどうしたらこんなに美味しくなるんですか!?
超〜軽くて、ショワショワショワ〜とした衣の美味しさ!
桜海老の美味しさときたら!!
桜海老の香りも肉感も感じられて最高〜!!


以前この茗荷谷某店で食べた桜海老の天ぷらを思い起こさせる
激しい感激でした(>_<)♡
http://ayakotakato.seesaa.net/article/440001968.html
(↑この桜海老の天ぷらには店主の長い道のり、ストーリーが!)


お蕎麦の前に天ぷらの時点であまりにも感激してしまった私。
興奮のあまり回らぬ舌で絶賛してしまったら
「いや〜・・天ぷらよくわからないんですよ〜」
とのけぞるほど謙虚な店主。
これだけ美味しいもん作っといてわからないって、んなバカな (≧∇≦)

でもよくよく聞くと、やはりやはり、あの油とあの油とあの油、
3種もブレンドするという、研究の末の天ぷらだったのでした!

さっきの歌うような音からして只者でない天ぷらとは思っていたが、
上に挙げた茗荷谷某店にも似た「美味しさの理由」を聞いた気がして激しく納得。




最初の時点ではオーダーはここまでだったが
いろいろと、いろいろと!!美味しすぎたので
欲張ってもう一品お願いすることに。
お腹はもういい具合に満ち始めていたが
ここのお料理がもっと見たくなったのだ。



「芽キャベツと唐墨パウダー」
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ぎゃー
 
これはもう・・・出てきた時点でもう降参です。
こんなの美味しいに決まってる!!
自家製唐墨と芽キャベツ。
唐墨の旨味がとにかく最高で
芽キャベツの香りと甘さが引き立ちまくり!
センスが良すぎる!!



もうもうもう、今日はお蕎麦に辿り着くまでに興奮しすぎて
えらいカロリー消費した気分ですが(気分だけ)
このあといよいよ、待ちに待った瞬間がやってきます!!


ジャズピアノが流れる店内に
蕎麦の水切りの音がして、
私の中でスッと何かがリセットされる。


心澄ませて、あなたに出会う。



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あああああ

なんと美しい、世界中に誇りたい日本の景色。


こんな美しい食べ物が世界中のどこにあるというのだろうか?


遠目には優しげな表情に見えた蕎麦だが、
その肌を近く見入ってハッとする。

心を奪われる。


「もり」
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無数にホシが飛んでいるというよりは
もうこれは「ホシでできている」ような蕎麦である。
褐色、橙、白。
その肌に揺らめく無数のホシと影に、私は吸い込まれそうになる。

箸先から香りを寄せると、
おおおおお
むわぁ〜と香る、生々しいほどのふくよかさ!
食感はちょっと予想外で、思い切り軽くて繊細、
一本一本がハラハラと分かれる感じ。
ざらざらの粗挽き肌が心地よく、
繊細な軽いコシを噛み締めると
ふっくら分厚い香りと濃厚な味わいが口中に溢れ続ける。
おいしいいいいいいいい〜〜〜!!
あれだけ美味しいものをたくさん食べた後にこのお蕎麦。
ちょっと今夜は本当に凄すぎます!!
令和元年、埼玉・三芳の蕎麦(キタミツキ)。



最高のお蕎麦を食べてこれで〆・・・
かと思いきや、今夜はもう一発いってしまいます!!

ここの少ない蕎麦メニューの中に
「かまあげ」があるのが、私には大変目立っていました!
店主の蕎麦への思い入れが伝わってくるよう気がしたのだ。
そばがきもそうですが、あたたかいお蕎麦って
また特別の香り方をしますもんね〜〜




「かまあげ」

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おほ?
何やら大変面白い二人組がやって参りました!!
ふたりとも のっぺらぼうさんです (≧∇≦)
手前は釜揚げ蕎麦ですね。
奥は、冷めないようにと小皿で蓋をされたあたたかいつけ汁でした。
私は温度がやたら気になるタチで、
個人的にしょっちゅうこういう「蓋行為」をしてるので
この配慮を見て拍手しちゃいました〜


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もわあ〜〜とあたたかい湯気にのって香るかぐわしさ。
不思議なことにさっきの「もり」と香りが違って感じられ
こちらの方がシャープな野生がある。
そしてつけ汁に蓋をしてまで守ってきた温度だけにあっつあつ♡!
その中でまったくへたらずコシをキープしている蕎麦がすごすぎる。
あんなに繊細に感じたのに!?

ここで私はさらに、もっとこのお蕎麦の香りを感じたくなり、
蓋の役割で登場した小皿さんに
お蕎麦を盛り付けてしまいました。
お外にいらした方が香りは出やすいかと思い〜 (≧∇≦)

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かっ かわいい♡
そしてやはりこうするとますます香りましたあ〜〜!
おいしい〜〜!!

「かまあげ」のすばらしいところは
汁がほぼそのまんま蕎麦湯みたいなものなので
全部飲みたくなってしまうほどおいしい。


でも、これを飲み干してる場合ではないほど
もんんんのすごい蕎麦湯が出てきて、
それどころではなくなりました!!


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え。

こ、これは・・・

私が今まで出会った中でもこれだけ濃厚な蕎麦湯ってあったかな!?

しかも蕎麦湯なのに美しいホシが飛んでいて・・・
なんですかコレー!

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この濃厚さをお伝えしたく、片手で頑張って撮りました! (≧∇≦)

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蕎麦湯って濃厚なら美味しいってわけではもちろんなく、
このように後から蕎麦粉を足して濃厚蕎麦湯を作ってくれている場合は
当たり前ですがどんな蕎麦粉を足しているかが味を大きく左右してしまうわけです。
超濃厚だけど、味は・・・ってのももちろんあります。

しかーし!この「きくち」の蕎麦湯はすごかった!
美味しすぎた!!
脳が痺れていくのが見えるような恍惚の香り。
もぐもぐしながら飲みたくなるほどの美味しい蕎麦の味わいと
ぽってりとろとろの質感。



あああああ もう本当に今夜は
脳が溶けそう・・・ってか溶けました・・・




次回は
「九条ねぎとお揚げのつけ汁」
のお蕎麦も食べてみたいーーー!!








posted by aya at 12:20 | Comment(0) | 東京の蕎麦>練馬区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月24日

小川製麺所「山形とびきりそば」



長年手打ち蕎麦だけを熱烈偏愛してきたため
乾麺蕎麦というものはほとんど食べたことがなかった私。
それがコロナのおかげで随分と乾麺蕎麦を食べる機会が増えた。

最初の頃はとにかく乾麺蕎麦の「乾麺蕎麦ああああ!!!」という香りが苦手で
それがあまり気にならない十割の乾麺蕎麦を好んでいた。
小麦粉が入るとなぜか「ザ・乾麺」な香りが爆発しがちなのだ。

しかし、手打ちの十割蕎麦ならそんなことはないのだが、
乾麺の十割蕎麦はどうしても食感が粉っぽいというか、
ボソッとした感じになるという欠点もある。
それでも最初の頃は、食感が悪かろうが何だろうが
とにかく香りの良いものがいい、と十割を選んでいたのだが
いろいろ食べてみるうちに発見もあり、最近では蕎麦より小麦粉の方が多いものでも
これはすごいな、と思える乾麺蕎麦に出会うことも多くなった。


前置きが長くなったが、本日のステイホーム蕎麦はこちら。


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「平成で一番売れたそば」というポップシールが
まぶしいですねえ〜すごいですねえ〜
「お主・・・さては自信があるのだな・・・」と
つい手に取ったわけであります。
結構いろんなスーパーで売られているので比較的手に入りやすく
このパッケージに見覚えある方も多いのではないでしょうか。
一束ずつ紙にくるまれているところも田舎っぽくていい風情である。



裏の原材料を見ると、蕎麦粉は五割以下しか入っていない。
つなぎに山芋も入っている。


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茹で上がりの姿はなかなか良い雰囲気!

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(乾麺蕎麦食べる時は有明海苔と生卵を欠かさない私 (≧∇≦))





黒っぽい肌に無数に散る褐色のホシが期待を高めますぅ〜

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箸先から香りを寄せると、まず出会うのはやはりザ・乾麺な香り。
しかしそれを押しのけるように、
奥から黒く香ばしい香りがガンガン向かってくるのがすごい。
これは嬉しいー!

口に含むと独特のふるふる感、ぷるっととした軽いコシにハッとさせられる。
山芋のせいだと思うが、この食感もいいですねえ〜
何よりそのコシを楽しむ間じゅう、濃厚な蕎麦の風味が
溢れ続けるところが素晴らしい。
これで蕎麦粉5割以下とは、本当に凄い。



そしてこれは最近私がとても注目している部分なのだが
このお蕎麦は「よく増えます」!
私の体重の話ではない。
この乾麺蕎麦の体重の話である。

要は茹でる前と茹で上がってからの重さの差。
私は毎回、どんな乾麺蕎麦も「乾麺の状態で100g」食べることにしているだが
茹で上がりは十割蕎麦だと重さがあまり増えず見た目からして少ない。
小麦粉の割合が多いほど重さは倍以上にもなり
見た目もお皿にうず高くなるほどたっぷりになる。


例を挙げると、某・乾麺十割蕎麦だと100g→160gにしかならないところを
この「山形とびきりそば」は100g→270gにもなる。
お皿の上でも見るからにどーんとたっぷり。
小麦粉が多い乾麺蕎麦なので法則として予想できることなのだが
やはりお蕎麦がたっぷりあるというのは嬉しくなるものだ。


田舎っぽい蕎麦の香りは欲しいけどボソボソするのは嫌、という方におすすめ!

ご近所のスーパーで見かけた際にはお試しくださいね〜





posted by aya at 20:41 | Comment(0) | その他の蕎麦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月15日

まだ信じられないし信じたくない。





涙が止まりません。





瞬きできないほど人を惹きつける演奏、

共演させていただいたライブの思い出、

ポンタさんの人を魅了し続ける痛快で最高のトーク、

たくさんたくさんよくしていただいたこと。


思い起こせば、私はどうしてあんなにポンタさんによくしていただけたのか、
私は何か恩返しができていたのか、全くできていない気がして・・・



共演させていただいた曲を聴いていると涙が止まらないのに、また聴いてしまう。

ひたすら音楽に真面目で厳しくて、
自分が大切に思うものは命懸けで大切にする、
本当に偉大なミュージシャンでした。



村上ポンタ秀一さま。
どうかどうか、安らかにお眠りください・・・



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(2014年12月、達磨の高橋邦弘さんの古希お祝い会にて柴田敏孝さんと3人で演奏した時の写真です)



posted by aya at 18:55 | Comment(2) | aya>diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする