2016年12月09日

奈良・菖蒲池「蕎麦きり 彦衛門」


近鉄「菖蒲池」駅から暗い住宅街を歩く、歩く。

距離としてはそんなにないので実際歩いたのは10分ほどだったと思うが
まっすぐな道が殆どなくなかなか把握しづらい道のりのため
たどり着くまではかなり不安だった。
紺色の空に月が明るかった。


やっと現れたのは予想よりずっと大きな店。

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少し大きい道に面してはいるが周囲は暗く静か。


しかし店に入って驚いた。
外に静けさに反しての大賑わい!
予約してあったので席はあったが、
住宅街にぽつんとあるこんなに大きな店が満席とは。


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ミシュランガイドでも紹介されたらしいのでその影響か、
とにかく賑わっているのはいいことだ(^o^)

私もわくわくメニューを眺めましょう〜


まず目立つようにおいてあった「夜の一品」メニュー。

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うわーい
あれと、あれと、あれは絶対食べたい♡



でもお蕎麦2枚ぶんのお腹はとっておかなくっちゃ。

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「自家石挽 絹びきせいろ」
「玄そば石挽 あらびきせいろ」

なんか名前からしてスゴイでしょう?(≧∇≦)



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お昼はなかなか楽しそうな「おまかせ膳」っていうのがあるんですね。
そしてあったかい「南高梅と磯の香そば」って気になる〜


もうなんか俄然わたくし盛り上がってまいりましたー!
今夜は飲んじゃうもんね!(まいど口だけはりっぱ)

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「上喜元 純米吟醸 超辛口」
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おお〜
入り口はまろやかであとが結構ズシンとくるオトナなお酒、さすが東北。
そしてこれが超辛口というのが私にはたいへんむずかしい。そうなのかなあ〜
いつものことながら辛口とか甘口とかという
ジャンル分けがあまり理解できない私(^^;;)


「お通し」
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「京の生ゆばのお刺身」
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ゆばと一緒にミョウガやパプリカなどの野菜が綺麗に飾られてやってきた。
ふんわり柔らかいタイプでなくうすーくて固めの食感。
たしかにゆばと言うものがこんなに流行る前は
こういうのが「ゆば」の印象だった気がしてきた。
3枚で650円と思うとアラ高級!大事にいただきました(^^)



「塩豚の燻製」
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メニュー表を見た瞬間「食べたいっ」と飛びついた悩殺メニュー名。
塩で、豚で、燻製ですから〜〜(≧∇≦)
もともと「脂ののった魚と、脂が少なく味が濃い赤身肉」が好きな私。
この脂身は見た瞬間ひるんだが燻製の香りが素晴らしく美味しく、
脂身もおそるおそる食べてみると不思議とあまり脂っこさは感じず
パクパク食べちゃいました♪


「あらびきのそばがき」
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うっわー!
なんと可愛らしいこの演出っぷり。
トトロが雨宿りしちゃいそうな葉っぱが大胆にもよく合って
蕎麦の芽のピンクが可愛らしくて
もはやメルヘンなそばがき♡

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見るからにむっちりしっかりしていそうな粗挽き肌。
ムハーッと濃厚に香っているのだが
それが不思議と、ちょっと言葉は悪いかもしれないが
乾麺のお蕎麦(もちろんおいしい十割の)に近い香りなのが不思議!
姿の通り食感はかなりしっかりもっちりとして食べ応えがあり
粗挽きのザラつぶ感が嬉しい。



「馬刺」
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赤身肉好きの私は馬刺しと見たら必ず頼みたくなってしまいます。
うっわー この熊本の馬刺はやたらめったら美味しいですよ〜〜!
固すぎないやわらかい噛みごたえがあり、何もつけなくてもいいと思えるほど味が濃い。
タレも添えられていたのだがお醤油好きの私は
結局お醤油で美味しく食べちゃいました(≧∇≦)
(しゃぶしゃぶもタレ全拒否で醤油か塩で食べるので通常運転)


「鴨のそば粉焼き」
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あっらーこれはおいしいです。
フランス産マグレ・ド・カナール。
しかし私には鴨肉云々よりとにかく調理が上手いように感じました(≧∇≦)
「猫にマタタビ私に蕎麦粉」なので蕎麦粉のせいなのかもしれないが
それにしたってやたらに美味しい。
脳がシビれるようなおいしさは失礼ながら化学調味料かと思ったほどだが
おそらくそうではなくキュッとした赤ワインと塩の使い方の上手さかな?


さていよいよこの時がやって参りました。

本日はどちらのお蕎麦も石狩・沼田産らしい。

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「玄そば石挽 あらびきせいろ」
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おおー

なんだかちょっと予想外のルックス。
店の雰囲気と「玄そば石挽 あらびきせいろ」という名前からすると
ずっとのんびりとした田舎っぽい印象の蕎麦。

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角がなくのんびりした輪郭線。
むわーと深くかおる香りはまさに先程のそばがきと同じで
何故か「美味しい十割の乾麺そば」のイメージ・・・不思議!
口に含むとちょっとブワンとしてうどんのようですらある舌触りだが
噛むとムッチリ、ものすごいコシ!
噛もうとするとパーン!と内側から跳ね返してくるような強靭なコシで弾むようだ。
香りも味も甘みもずっしりと濃い〜




「自家石挽 絹びきせいろ」
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こちらは「玄そば石挽 あらびきせいろ」と比べると細打ちだが
ふっくらずっしりとした印象は似ている。


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かすかに熟成味を帯びた香り。
全体の香りは淡く味わいもあっさりしているのだが甘みがすごい。
見た目の印象以上に繊細さな細切りの舌触りで
まさに絹びきの名に相応しくなめらかな食感だ。



ここは汁も意外な個性でかなり生々しい強さをもった汁である。
ところが汁単体で舐めた印象と蕎麦湯に入れた印象がまるで違った。
濃厚蕎麦湯に入れると意外な美味しさに変貌して
わ〜 これはうれしい〜〜

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まったくの余所者の私は
こんな知らない住宅街の建物の中で過ごしていることに
不思議な楽しさを覚える。


駅からここまでの道のり、ここで過ごした時間。


奈良に来るとなぜか月が恋しくなる。

帰り道もあの月に会えるといいな。



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2016年12月08日

京都・宇治「しゅばく」


さすがは宇治である。

京都駅から電車に揺られ宇治駅につくと
京都中心部とはまた違った観光地のムードに自然と胸が踊った。
街全体のスケール感が広々としていてそれでいて明るい賑わいがある。
何より大きな川があるので空が広くて気持ちがいい。

「しゅばく」はそんな観光地の美しい町並みにスッと溶け込んでいる。
店の前の通りは自然石の舗装になっていていい雰囲気だ。

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くるくると風に揺れる「十割蕎麦」の文字。
私の心もくるくるくる〜(≧∇≦)/

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この「しゅばく」、看板や箸袋には「酒蕎麦 しゅばく」と書いてあるが
なんと営業は11:30〜15:00の売り切れ仕舞い。
昼から飲んどけってことですね!(≧∇≦)/
そのせいかお酒のメニューは多くないのだが少数精鋭な感じ。
あ、喜久酔もあるー♡

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観光地だけに喫茶としての利用も多いのか
アイスクリームメニューの充実も目立つ。
甘いもの全般苦手なくせに京都に来るとなぜか突然「和パフェ」に憧れる私は
この和フレーバーアイスのメニューをじーっと見ちゃいました。


しかしじーっと見なくても電飾がついているかのように輝いて目に飛び込んでくるのは
やはり「十割蕎麦」の四文字である。

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個人的には「冷やしたぬき」があることと
それがこの店の一番高いメニューであることが大変気になります。
冷やしたぬき大好きなんですが手打ち蕎麦屋さんでは意外と出会えないし
それが一番高いというのはなかなかない展開である。
説明を見るとたぬきだけどきつねがのっているんですね(≧∇≦)

このように私は冷たいぶっかけとか冷やしたぬきという
「冷たい種物」が大好きなのであるが
悩ましいのは私のおなかが一つであることである。
旅行中だけ4つとかになるといいのにな・・といつも思うのだが
いつも通り一つである以上やはり私の一身はこの人のものである。


「ざる」
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美しく重なる超極細。
「宇治のしゅばく山」と呼びたいほど
日本画の中の霧にけむる霊峰のようにすら見えてくる。


蕎麦にはこんな案内カードが添えられている。

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以前あるお店で「最初に一口は塩でお食べください」と言って
そのままじーっと私を見ていた店主に困ってしまい
「あのう〜・・・すみません、何もつけなくてもいいですか?」
と言ったという珍体験を持つ私。
このようにただ案内が添えてあるだけというのはありがたい。
私はお蕎麦には最初から最後まで何もつけずに食べるという大悪党なので
(汁とのコンビネーションに命をかけているお店の人に超失礼)
いつもできるだけ目立たない席で蕎麦だけを食べている。
蕎麦の香りを感じたいあまり私と蕎麦の間に割り込もうとするものは
すべて敵視するという性質がDNAに刷り込まれた虫のようなものなので
塩をつけるのも水蕎麦すらも拒絶するという・・・
よいこは真似してはいけません(* ̄∇ ̄*)


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繊細な蕎麦と蕎麦の隙間から、ふあーっと香る爽やかな野生!
北海道沼田産というのがまさに頷ける、ちょっとクセのある野生を感じるさわやかさ。
食感も姿の通り、食べた瞬間のふわっとした感触にハッとする。
まるで超極細の繊細な一本一本の間に蕎麦の香りをまとった空気がふくまれているかのようで
ふんわり優しい食感の隙間からややシャープな野生の香りがふんだんにあふれてくる。
味わいもフレッシュでさわやかだったが、食べ進むうちにシャープな野生の印象が強まり
さわやかというよりはかなり個性的な印象になっていった。


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ここは汁もとても美味しい。
私はいつも「蕎麦湯はお酒で蕎麦汁はおつまみ」と
蕎麦湯は蕎麦湯だけでゴクリ、蕎麦汁をチロリというのを蕎麦後の極楽としているが
この汁は・・と思った時は蕎麦湯で割ることもある。
美味しい蕎麦汁は蕎麦湯で割ったときにさらにものすごい美味しさに化けるのが面白いからだ。
「しゅばく」の蕎麦汁はあまりにおいしかったのでここではかけも食べてみたいな、と思ったほど。
しかも訊けばここの温蕎麦はつなぎのはいった粗挽きらしい。
え〜っそうなんですか〜〜!とさらに食べたくなったが
やはり人気なのか温そばは先に売り切れていた。


冷やしたぬきと温そばに後ろ髪を引かれつつ
暖簾を出ると美しき宇治の街、広い青空。


もう日が暮れるのが随分早いから
夕暮れ前の平等院に急がなくっちゃ〜




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2016年12月07日

京都・西向日「蕎麦工房 膳」


もう何年ぶりになるだろう。
久々に訪れた「蕎麦工房 膳」は
あたたかな冬の日差しに包まれていた。

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初めて来た頃は郊外の静かな小さな工房、といった雰囲気だったが
今やすっかり有名店。


それでも店の周りの緑は変わらず長閑だ。
畑仕事が趣味という店主。
ひだまりの石臼がのんびりそれを眺めている。

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店前にはこれも店主の趣味であるアイアン細工の作品が増えに増えている。

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どれも素敵だなあー
このセンス好きだなあ〜
(私アイアンもの大好きで部屋の椅子もアイアンなんです(≧∇≦))


看板ももちろんアイアンだ。

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有名店である上に金・土・日のみの営業なので混んでしまうことが多いが
今日は時間ギリギリにやってきたせいで奇跡的に空いている。

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相当久々にやってきたが白いポロシャツ姿がすがすがしい店主も
やさしい雰囲気の奥さんも全然変わらずうれしくなる。
BGMはジャズサックス。


以前いろいろな蕎麦メニューがあったが
現在は「もりそば」のみ!
その「もりそば」のみを求めて県内外から沢山の人がやってくると思うと
ますますすごいですよね〜(≧∇≦)♡
(どうしてお蕎麦が人気だと我が事のようにこんなに嬉しいんでしょうね〜
 オマエはお蕎麦ではない!といつも自分にツッコんでるんですが(^^;;))


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「蕎麦工房 膳」では「もりそば」を注文すると
「細挽き」と「粗挽き」のお蕎麦が半人前ずつ出されるようになっている。
今日は私がギリギリの時間に来たせいで「粗挽き」のみしかないことがわかっていたが
いいんです全〜然いいんです、大人ですから泣きません(>_<)


だってこ〜んなすごいお蕎麦なんですから!
泣く子も黙るこの超絶粗挽き肌。
しかも十割!

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目も眩む、極粗挽きの肌。
そこから吹き抜ける超フレッシュな青い香りに思わず目がかっ開く。
ひんやりと清冽な美しい香りに食べる前から全身の細胞がしびれる思い。
まだ食べていないのに「おいしい・・・!!」と
ヘナヘナしているカウンターの変なお客さん(* ̄∇ ̄*)
いよいよ口に含むと

あああああ

ああああああああ

この白く美しい味わい・・・・
すばらしすぎますのでもう私は溶けてしまいましたさようなら・・・

極粗挽きのザラつぶだけがつながっているような輪郭線は
くっきりはっきりやや固めなのだが、どこかしっとりとした優しさもある。
ザラザラザラ〜と口中を流れていくかぐわしき粒達の夢。
最後はかなり短く切れてしまっているのが多かったが
蕎麦の長さに関してあまり気にならない私は
それも大事にちびちびモグモグ楽しむ。


ここは汁も個性的な美味しさ。
私が好きな京都らしい蕎麦汁とは違う、
こっくり濃くて甘さもしっかりあって
なんだか懐かしいようなしみじみとした旨みと香りのある汁だ。



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蕎麦湯を飲んでいたら
店主が今日の蕎麦の「丸抜き」を見せてくれた。

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普通自家製粉をしているお蕎麦屋さんではこの写真のような「丸抜き」を仕入れ
それを自分のお店にある石臼で製粉することが多いわけだが
「蕎麦工房 膳」は黒い皮のついた「玄蕎麦」の状態で仕入れ、
「石抜き」「磨き」「脱皮」を店でしている。
(それでようやくこの丸抜きの状態になる)。
設備的にも時間的にも大変な作業であるため
この丸抜きの状態も私には店主の子供のように思えてくる。

普段から栃木県益子産・長野県塩尻産・福井県丸岡産をメインに打っているそうで
本日は長野県塩尻産であった。



京都の郊外で金土日のみ、しかも昼のみの営業なので
なかなか機会を作るのが難しいのだが
その不便さもこの店の魅力のひとつである気がする。

今日は細挽き売り切れちゃっていたので
次回は開店時間を目指してこなくっちゃー(≧∇≦)




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2016年12月06日

京都・五条「蕎麦工房 蕎麦の実 よしむら」


気がつけば京都の中でずいぶん増えた「よしむら」。

もとは嵐山の絶景を誇る「嵐山よしむら」一軒だったが
その後「蕎麦工房 蕎麦の実 よしむら」や「別庵よしむら清水庵」が出来、
去年は「北之蔵 よしむら北山楼」という立派な店舗も北山にオープンさせた。


それぞれに個性が鮮やかで
古くから絶景つきの手打ち蕎麦屋としての個性を放ってきた「嵐山よしむら」、
立地の便利さ+営業時間の長さで超便利な「蕎麦工房 蕎麦の実 よしむら」、
清水坂のぎゅうぎゅう混雑で死にそうになっても
お蕎麦で復活できる「別庵よしむら清水庵」(実はここも眺めが素晴らしい)、
おしゃれなゆったり感と駐車場が強みの「北之蔵 よしむら北山楼」。

ポイントとしては「蕎麦工房 蕎麦の実 よしむら」と「北之蔵 よしむら北山楼」は
お蕎麦が二八、十割、田舎と3種類楽しめますが
観光地ど真ん中の「嵐山よしむら」と「別庵よしむら清水庵」は
一応十割そばのみってところでしょうか。
(メニューにはないけど実は二八も頼めたりしますが(^^))

今回の「蕎麦の実 よしむら」は
地下鉄「五条」駅1番出口目の前という観光客にも嬉しすぎる立地の良さ!
京都の人は住所を聞いただけでだいたい場所を理解してしまう上に
あの蜘蛛の巣のように複雑なバスの使いこなし技がすごいが
旅人はそうはいかないので地下鉄駅からすぐというのはありがたすぎる。
しかも中心部と言っていい五条で、蕎麦以外のおつまみも相当充実していて
おまけに22時ラストオーダーという頼もしさ。
これなら人との集まりにも使い易いし
お蕎麦屋さんは早仕舞いのところが多いのでうれしいなあ〜。



烏丸五条交差点からすぐの五条通沿いに、
威風堂々大きな「蕎麦」の看板。

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(なんと今回はうれしい集まりにはしゃいでしまい外観を撮り忘れるという大失態!
 ウェブサイトから外観写真お借りしました〜m(_ _)m)



近づくとなんと外からも蕎麦打ちの様子が伺えワクワク・・

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店に入ると民芸風の渋い空間に迎えられる。

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正面では若い職人さん達がせっせと蕎麦を打ちまくっている。

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予約してあったので案内されたのは二階の個室。
吹き抜けになった空間の階段を上がっていく。

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通路は外のような砂利と飛び石という凝った演出だ。
これは外国人が見たら喜ぶだろうなあ〜

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案内してくれた店員さんの雰囲気は居酒屋っぽい感じもしたが
通された個室にはあちこちに花が飾られもてなしの心が感じられる。

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なによりメニューの豊富さが嬉しいこちら。

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(載せきれないので画像をつないだこの私のアホな努力のエネルギー源は
 いついかなる時も蕎麦への愛であることに注目されたい(≧∇≦))



これだけのメニューの充実っぷりは大勢での集まりでも心強いですよね〜
「蕎麦屋のコロッケ」「そば皮春巻き」から「鍋料理」まである。

その上こんなおすすめメニューも♡

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まずは楽しい今宵にかんぱーい!

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「おばんざい三品」
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いわゆる居酒屋だと野菜メニューが少ないことが多いだけに
こんなふうに野菜がいろいろ食べられるのは大変嬉しい。



「あなご一本天」
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思ったより小さめ細めだったが
やっぱり穴子天は大人気!



「牡蠣フライ」
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この牡蠣フライがまた穴子天同様小ぶりだったのだが大変に美味しかった。
クリーミー系ではなく旨みがぎゅっと詰まったような味の濃い牡蠣を
サクッと薄く軽く揚げてあって
うわ〜〜これもう一皿頼みませんか?(≧∇≦)



「だし巻卵」
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おお?
このだし巻は・・・

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なんだか見た目が綺麗過ぎるというか
質感がつるつる均一すぎてイマイチ美味しくなさそうな気がしてしまったのが
これまたとても美味しかった。
いわゆる京都の出汁巻きというイメージよりもちょっと濃いめの出汁で
あの〜・・ひじょーうにナマイキを申すようですが
私が作る出汁巻き卵に味が似てました・・・(^^;;)




「そば皮包」
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生春巻きとか北京ダックとか「マキマキもの」に弱い私。
それが蕎麦皮とあっては頼まずにおられません(≧∇≦)
「蕎麦の実よしむら」のは
「とり肉・蕎麦の芽・きゅうり・にんじん・トマト・細ネギを
そば皮で包んで辛口そば味噌を付けて」食べるというもの。

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蕎麦皮は期待よりは蕎麦感が薄かったが
モチモチ食べ応えがある感じ。
焦げたところが嬉しい♡

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みんなでマキマキするのは楽しいし
これで680円ですから素晴らしいアイディアメニューですよね〜




「二八」
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「二八」「田舎」「十割」と三種類ある場合の「二八」といえば
つるつるモッチリ系を想像するが、おお〜?

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なんと意外なこの荒挽きっぷり。
しかし食感はするするとすべらかで二八らしいしっかり弾むコシがある。
見た目に反して味や香りはごく淡く、飲んだ後に良さそうなすっきり蕎麦。



「田舎」
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こちらは思い切って黒い、やや太打ち。

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透明感のある肌に華やかに散りばめられた褐色のホシ。
こちらも香りはごく淡く
透明感のある見た目通り味わいもみずみずしく透明な感じ。
しかし食べ進みつつ見つめるうちにごく淡〜く
外皮入りの蕎麦らしい香ばしい香りが感じられてきた。
それがまたちょっと麦こがしのような私の好きな香ばしさであったため
微かな香りを一生懸命追いかけ・・・
でもこの香りはあとで蕎麦湯に濃厚に出ていて嬉しかったな〜♪



「十割」
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こちらは細切りで十割らしい密な質感。
味と香りはこちらもまたごく淡く・・


さすがに今回は、お蕎麦だけで言えば
「嵐山よしむら」や「別庵よしむら清水庵」のほうがおいしいかな〜・・
と思ってしまったがそれも言ってしまえば全く定かではない。
こういう大きな店になると蕎麦打ち職人もたーくさんいて、
特に随時蕎麦打ちスタッフを募集し続けている「よしむら」では
かなり若手の職人が多いようだ。
そうなってくると当然一定の蕎麦のレベルを保つのは難しいだろう。

しかし私はどこまでもアホな蕎麦ファンなので
「それはそれで面白い、毎回違って得した気分」(≧∇≦)
と楽しんでしまいそれもまあどうかと思うのだが、
でもそういうお蕎麦屋さんもあっていい、と思ってしまう。
もちろんそういうお蕎麦屋さんばかりでは困るが。
機械打ちではなく手打ち蕎麦であるだけでも嬉しい、
手打ち蕎麦という仕事に携わる人や
こんな3種類もの手打ち蕎麦を食べる機会に出会えた人が多くなっただけでも嬉しい、
と思ってしまうのだ。

以前東京の某大手おしゃれ系ダイニング手打ち蕎麦店で
ライブのリハーサル前にすばらしく美味しいせいろを食べた私は
終演後の深夜、共演者やスタッフを誘ってみんなでまた同じせいろを食べに行ったことがある。
まさかの一日二度同じ蕎麦!のはずであったが
まさかの別物そば!が出てきて本当に驚いた。
見た目も味もまったくの別物。
その店は昼前から24時過ぎまでやっているので
昼と夜では別の人が打つ事になりそういうことが起こるのだろう。

「すっごく美味しいから!」と連れていった共演者やスタッフの方々には申し訳なかったが
みんな私が拍子抜けするほど喜んで食べていたのが印象的だった。


なので次回「蕎麦の実 よしむら」に行ったときは
きっとまたぜんぜん違うお蕎麦が食べられますよ〜♪
こんな便利な場所で夜遅くまで3種類もの手打ち蕎麦が食べられるのは
やっぱり貴重な存在。

でもまた牡蠣フライのある季節に行きたいな(^o^)




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(濃厚蕎麦湯、香ばしくておいしかった〜♡)

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2016年12月03日

京都・大徳寺「五」


あの「和久傳」がお蕎麦屋さんをはじめると聞いた時
私は「そう来たか」と思った。
京都に数ある料亭の中でも時代に合わせたビジネスが実にうまいなあと
長年感じさせられてきた「和久傳」だからである。

「高台寺和久傳」の格はガッチリと守りつつ
古くは「紫野 和久傳」で気軽に食べられた「陶箱弁当」のヒット。
近年は京都伊勢丹11階にカジュアルな眺望レストランを開き、
お弁当は今やデパ地下でも買える。
特に「鯛ちらし」弁当のアイディアと美味しさは
「こんなのズルイ」と感じるほど図抜けている(大好物♡)。

「和久傳」のお蕎麦は京都に住む超絶美貌&女傑である私の大叔母と一緒に
伊勢丹店のコースの最後に「にしん蕎麦」を食べたこと
はあったが
お蕎麦屋さん「五(いつつ)」に行くのは今回初めて。


開店の際にはなんとかアノ方が!アドバイザー(?)として携わったと聞き
期待に胸をふくらませつつ大徳寺へ。


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私にはここが建物の正面と思える入口には
「紫野 和久傳」という立派な暖簾がかかっているが
なんとこれは勝手口である(不思議)。
この場所は「五」が開店する以前は料亭「紫野 和久傳」だったが
その頃からここは勝手口で、
今はさらに左側に「五」の看板が添えられたダブルネーム状態になっている。

え、じゃあ「五」の入り口はどこ?

初めて来た人にはわかりづらいかもしれないが
お蕎麦屋さんの入り口はもう少し左奥にある。


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そう、あれです!
看板と手水鉢の間を入ったところが「五(いつつ)」の入り口だ。




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ちなみに京都の人は「五(いつつ)」を
関東で言う「トトロ」と同じイントネーションで発音するんですよ〜
それだけで風情が全然違っていいんですよね〜 (≧∇≦)♡



入口を入った一階はお弁当や大人気のレンコン菓子「西湖」をはじめとする
「おもたせ」の販売スペースとなっている。

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ここは「五」の待合も兼ねており
私が行ったときはすでに何人もの人が並んで待っていた。
全員女性というところがすごすぎる。
奥様グループ、着物のおばあちゃまグループ。
私のあとにも着物姿の女性が来て、係の人が
「ただいま混み合っておりますのでお待ちいただくことになりますが・・」
と声をかけると「待ちます!」と決然と答えていたのが可愛らしかった。
みんな和久傳さんのお蕎麦が食べたいんだなあ〜
(お蕎麦が人気だと意味もなく嬉しくなってしまう私)


「五(いつつ)」は階段を上がった二階。
(ハイみなさん「トトロ」のイントネーションでお読みいただけてますか〜(^o^))

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二階にあがるとL字型のカウンター席がまず目に入り
窓際には二人がけのテーブル席もある。


12月の緑を抱くあの窓際の席がいいなと思ったが
その時は満員であったため私はカウンター席に案内された。

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メニューはシンプルながら少数精鋭、
美味しそうなものばかり。

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さすがと思わせるメニュー構成と価格だが
「和久傳」の料理をこの価格で食べられると思えば
拍子抜けするほど安い。
というわけで女子たちで満席なのである♡

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うっわーこの珍味コーナーいいなあ

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私が大好きなものばかり!
そして食べられないものばかり(T_T) !
(アニサキスアレルギー2年目のがまんちゅう)



おしぼりとお箸が出てきた時点で
美しきショーが始まったかのようだ。
この美意識。

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「天ぷら盛り合わせ」
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煮穴子、舞茸、蓮根、海老、万願寺、 占地。
煮穴子というのが面白い。
薄衣の上品な天ぷら。



「そばがき」
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うわー
この肌、このぽってり感・・・
これは期待以上に素晴らしそうなそばがきだぁ〜〜〜

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(>_<)

すっ

すばらしすぎる・・・・!!!

なんというフレッシュな芳しさ。
恍惚の香りに包まれながらお箸で切ろうとしてその質感にさらにハッとする。
この上もなくふわっぽてっエアリーでとろんとぅるんと密な肌。
舌に広がる味わいも濃く、香りは食べている間じゅう私を染め
あああ〜〜 これは美味しい、素晴らしい・・・


添えられていた山葵の小さな器にも一目惚れ。
薄手で、繊細な絵付けがかわいい〜〜♡

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「蕎麦(冷)」
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お〜
白い皿盛りときましたか!
全て無地の器で色と質感を変えた取り合わせ。

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フーッと香るさわやかな、ちょっと珍しいかぐわしさ。
青畳から強さを全て取り除いたような、マイルドで上品な草っぽい香りだ。
意外にも太さはかなりまばらで食感もこれまた意外なことにとても柔らかい。
もちゃっとした印象すらあるが硬めが多い昨今では新鮮だ。
上品な草の香りの後にふっくらした上品な穀物の味わいが追いかけてきて
とても美味しい。
今日は北海道と福井のブレンド。
4パーセントだけつなぎを入れているらしい。


蕎麦汁はさすがの美味しさ。
出汁も甘みも予想よりしっかりしてちょっとキュンとしてるのだが
すんなりとまとまっている。
京都のお出汁は本当においしいなあ〜


「かけ」の眺めも美しい。

「蕎麦(温)」
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この汁がまた意外にも「超上品」ではなく
しっかりとした「旨さ」に参った。
私が一番好きな京都の料亭の大将が
「最近の蕎麦屋やうどん屋は和食のような鰹出汁をひいている、
 本来は酸味のしっかりある宗田節が一番 美味しいのだ」
と言っていて、少し蕎麦汁の味わい方が変わったのだが
(それでも相変わらず好みの幅は広〜〜いのだが(^o^))
「和久傳」の汁は甘みもうまみもしっかりな美味しさだった。
山椒を入れると酸味が強まり出てますますがっつりとした「旨さ」に♡




蕎麦湯の演出にもビックリ。

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どどーん
入っていきたいくらいの大きな湯船♡♡(ちがう)



ちなみに「五」とは「蕎麦の五色」からつけた名前だそうだ。
黄の根、紅の茎、白の花、黒の実、葉の緑。
とウェブサイトにあり最後が「緑の葉」でないところに
個人的に注目してしまった(≧∇≦)


店内は相変わらず満席で
私もそれなりに長居したつもりだったが
かしまし京都女子達のおしゃべりは一向に止む気配はない。


さぁ〜
午後は大好きなあの場所へ・・☆






posted by aya at 08:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関西の蕎麦>京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする