2022年11月30日

名古屋・東枇杷島「七里庵」


名鉄名古屋駅からたった2駅だというのに
駅を降りたら静かな住宅街。


店の前の通りの風情が、また最高なのだ。
(名高き名店の目立たなさにもびっくり)

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この右手がお店。
この街並みと青空に旅情を煽られ
あまりにも気に入って向こう側に回り込みます。


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いい!


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いい!!
ちょっとー
この風情、最高すぎませんか!?




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この限界まで削ぎ落とした、ひなびた店構え。
素晴らしい!!




中に入ると手前がカウンターで奥に長いお店。
スタンダードジャズが響く中奥に進みます。

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メニューはシンプルながら少数精鋭。

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お蕎麦は全て十割。


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ミニマムに食べたい人、粋に食べたい人、ガッツリ食べたい人に
幅広く対応してくれる感じですね〜
煮込みがあるのがさすが名古屋。

人気店ゆえ店内は入れ替わり立ち替わりお客さんが訪れ
それに対し店主がなんと一人で全部対応している。
淡々とした接客だがその対応は実に無駄がなく迅速でお見事。
お客さんの方もそれに呼応するように
セルフサービスの飲み物をとってきて静かに蕎麦を待っている。


私はこれにしました。

「天ざる」

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おーっ かなり黒っぽい太打ち。
いかにも香ってくれそうな肌にワクワク。


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まずは天ぷらをパクリ。
ちょっと個性的な天ぷらで衣の感じが
スナックっぽいというか?フリットっぽい?質感で、
油感もしっかりある天ぷら。
こういうタイプのって天ぷらだけで食べるより
まさに「天ざる向き」と私は思うのです♡



そのくせお蕎麦はお蕎麦だけで食べたいので
言ってることとやってることが噛み合ってないのですが〜 (^^;)

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箸先から香りを寄せると、まずは黒い香ばしさが
ふわーっ。
その香りはだんだんと変化し、北海道の蕎麦らしい
鋭い青い野生を含んだ香りになっていった。
(私の中ではウリっぽいジャンル、いつもながら私にしか伝わらない表現 (≧∇≦))
かなり粗挽きに見える肌は「細かい荒さ」を感じるすべらかな舌触り。
そしてこれだけの太打ちながら全く硬さを感じさせないのもすばらしい。
もぐんもぐんと噛み締めた膨らむ味わいは
たくましい甘さなどはなく意外とスッキリしている。

このスッキリ感はここの蕎麦汁にも共通していて
甘味も酸味もガツンと濃いのに
後味はスッキリしている蕎麦汁だった。



この時点で13:30。
店主が今来たお客さんにお蕎麦売り切れで煮込みしかできないと
断っているのが聞こえた。
早いですねえ〜すごい人気!


先にも書いたがここの店主はニコニコしたりはしない。
しかしワンオぺでどんなに忙しくても非常に慣れていて
落ち着いた声で淡々と礼儀正しい。
断り方も感じがよかった。
普段からテンション高めで忙しくなるとすぐパニクる私は
ほえ〜っと感心して見ておりました(笑)




私のバイブル、Sarah VaughanのLullaby of birdland
を聴きつつ蕎麦湯。

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この蕎麦湯がまた、ちょっと葛湯っぽい雰囲気の中に
蕎麦粉の風味と質感がある。
名古屋の他のお店でも感じたことがある印象なので
地域性もあるのかな?
(蕎麦の地域性って本当に不思議で面白いのだ。
例えば東京だとなんの関係もないけど同じ沿線のお店の蕎麦が似ていたりする!)


店の外に出てから気づいたのだが
今日のお蕎麦は「北海道幌加内産」でありました。



ところで、煮込みというのはうどんしかないと思っていた東京モンの私ですが、
ここのはなんとお蕎麦らしいです!
しかも私が先程食べた十割蕎麦ではなく、
うどんに見える白っぽい太打ちのお蕎麦で、
それがまためちゃめちゃ美味しいらしいです!

お蕎麦を愛しすぎて全国各地の名物を食べ損ねる人生の私。
大阪の粉もんも札幌のラーメンも食べたことありません( ̄∇ ̄)

ここの味噌煮込み蕎麦、気になる〜〜♡












<t7s8>
posted by aya at 12:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東海の蕎麦>愛知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月29日

神奈川・秦野「手打ちそば 石庄庵 」


神奈川といってもかなり山のほう。
水と空気の美しい、奥の細道を進んだわかりにくい場所にありつつも
昔から名高いお蕎麦屋さんである。
私がお蕎麦を食べ始めた頃も雑誌などにもバンバン出ていて
憧れのお店でした〜


立派なお庭もあるお店なのですが
夜だと全然わからず残念。

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外観は意外とモダンなのです。

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堂々たる暖簾はなんとなく「道場」って感じの雰囲気?

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中に入るといろんなものが所狭しとある感じが年月を感じさせます。
少し前と印象が変わったような〜

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わー!店内の印象もかなり変わりました。
長くやっているお蕎麦屋さんあるあるですが、
座卓だったのがすべてテーブル席になっています。

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テーブルに切り替えたお店ではどこでも、
座卓の方が和の風情としてはやっぱり素敵だったなあー
とは思っちゃうのですが、
座るのが苦手なお客さんのための配慮ですから大賛成。
立派なテーブルセットで高級感のある座敷席になっています。



メニューもすごく増えた気がする!
楽しい〜

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そばがきは絶対いくよね〜♡
そば懐石楽しそうだなあ


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(ピンボケ失礼)

もちろんお目当ては
「十一せいろ」
「玄挽き田舎切り」
なかなか高級なお値段でございますが
「冷やしぶっかけ」とかも食べたいし、
「うなとろぶっかけ」ってめっちゃ気になるんですけど!?♡



1977年創業ということは今年で45年。
この地に惚れ込み、その時代は珍しかった自家栽培・自家製粉を始め、
この地で愛され続けてきた歴史を感じ、
今から出会うお蕎麦がますます楽しみ!

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(これまたピンボケ失礼・・・登山後でお腹空いてて手に力が入っていない?笑)



「石臼挽きそばがき」
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意外にも椀がきのような見た目でやってまいりました!
濃厚な香りを期待して香りを寄せると・・・
アララララ?お蕎麦の香りはほぼせず、
ほのかに柚子の香りがしています・・・
ところが!口に含むと何が爆発したんですかというくらい
もんのすごい強烈な蕎麦の旨味がブワーッとひろがりびっくり!!
旨味が濃すぎて塩分があるように錯覚するほどの
グルタミン系の濃厚な旨味だ。
本当にお蕎麦ってすごい穀物だなあ〜
食感はネッチリべっとりかなり重く、
お箸がえらいことになるほどの粘度でありました (^^;)




「天ぷら盛り合わせ」
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美しいー!!
お料理の本の表紙のような眺めに気分が上がります〜♡
そして、美しいものは美味しいのだ。
一口食べて私、思わず「おいしいーっ!」と叫んじゃいました (≧∇≦)
衣が美味しい、とにかく軽い、香り高く軽い衣!♡
パリパリだけど薄くてやさしいという理想の天ぷら。
おめでたい感じの美しい形に仕上げられたエビ、
イカ、白身魚、かぼちゃ、ピーマン、、しそ、しいたけ。
巧い人の手にかかると一つ一つの素材が
宝物に変身しちゃうんですよね〜



「十一せいろ」
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限界まで削ぎ落とされた日本の絶景。
艶やかに輝く蕎麦肌が美しく、いかにも香ってくれそう!

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ところが、意外にも香りはごくごく淡く・・・
香りを見つめるとなぜかこちらも微かに柚子が香り、
さらにさらによーく五感を研ぎ澄ませると
白くまろやかな上品な香りを感知できた。
しかしですよ!こちらも先程のそばがき同様、
食べるといきなり蕎麦の穀物らしい香りがブワッと広がるんです!
すんごいですけど! (≧∇≦)
メニューには「石臼挽き自家製分の甘味」と書いてあり
確かに甘味もあるが、それよりも濃厚な、たくましい旨味がものすごい。
食感もさすがにすごい。
やわらかいのにむちーっとしたコシ、密で滑らかな質感。
ここまでしっかりとしたコシがあると
普通は硬めの印象が残るがそれが全くない!
時間経つとさすがコシは減るけどそれで普通のお蕎麦くらいのコシかな?



「玄挽き田舎切り」
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こちらはやや太切り。

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やや濃いめの肌、粗挽きの素朴な輪郭線が
いい〜ですねえ〜〜〜
太さはそこまで太くないがかなりしっかりした質感で、
手繰り上げようにも噛もうにも暴れる感じのある逞しいお方!
箸先から香りを寄せると、これまた最初の香りは限界まで淡く・・・
食べていくうちに渋い、落ち着いた蕎麦の香りが
どんどん膨らんできて嬉しくなりましたー♡


蕎麦汁は結構攻めていて、
かなりキュンッと酸味強め、濃度も濃い!
お蕎麦の香りを愛しすぎてお蕎麦はお蕎麦だけで食べちゃう大悪党の私に
蕎麦汁を語る口はありませんが、もう少し薄い方がいいような・・・
でもここのお蕎麦は味が濃いからコレで合うのかも (≧∇≦)



そして今日は登山で冷えたので
私には大変珍しく、あたたかいお蕎麦も頼んでみました。
なにか「石庄庵 」らしい個性を感じるメニューを食べたかったのもあります。

「あしながきのこ蕎麦」
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メニューには「創業時と変わらぬ味そば増量」って書いてあります。
サイコーじゃないか! (≧∇≦)

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きのこの温かいお蕎麦だから、だいたい味と香りの想像つきますよね?
ところがー!これがまた「石庄庵 」ならではの華麗なる裏切り♡
まず出会う香りに本当にびっくりさせられます!
めっちゃたくましいかぐわしさ!
出汁なのか何なのかわからないが、きのこだけの蕎麦というより、
肉も魚も野菜も豪華に入った鍋を煮詰めたような、
めちゃめちゃ美味しそうなものすごい力強い香りがしてくるのだ。
蕎麦は田舎で、温蕎麦だとそれがとても甘くなって
質感も柔らかけどむっちりしていてすばらしい。
ごま油で炒めた茄子がうれしい〜、これも頼んでよかったー!



帰り際に見た美しい蕎麦打ち場。

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歴史、というものが、この中にある気がした。


今夜私がここで過ごした時間は、
書かなければ何も、どこにも残らない。
蕎麦を食べるのは数分だし食べてしまえばなくなってしまう。
それが生み出されるまでに込められた思いと労苦は
目では見えない。
ただそこには、その店の「日常」の時間が流れているだけ。


それをなんとか掬い上げたくて、形に残したくて。


こんな駄文を私は書き続けているのだ。




posted by aya at 10:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>神奈川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月25日

山梨・甲府「一草庵 紬」


甲府の高級お蕎麦屋さん!

同じ甲府の「一草庵」の息子さんによる手打ち蕎麦屋で、
眺めの良い荒川沿いにどっしり構える「一草庵」に対し、
こちらは甲府駅にもほど近い街中にあるモダンなオシャレ系。


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今夜も大人気でやっと最後空いているところに入れた感じ。
すごいなあ〜


入り口入ってすぐ右脇に蕎麦打ち場があります。

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カウンターは奥行きがうんとあって広々。
オープンキッチンスタイルなのでどんどん入る注文を一人でこなす店主と
ホール担当の若い女性スタッフの忙しさが伝わってくる。

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お隣はワイン好きのグループのようで
ワインのペアリングを次々と楽しんでいる様子。
ワイン談義に花咲き優雅ですねえ〜♪


そんな横に、とにかくお蕎麦お蕎麦と目を爛々とさせた動物(私)が
座っております (≧∇≦)


こちらはお蕎麦の産地がその時々で変わるので
今日はどこかなー、楽しみ〜

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冒頭で「高級」と書きましたが
お蕎麦のメニューはこんな感じ。

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うっほー!
「二八蕎麦(もりそば)」は1,012円、
「限定十割蕎麦(十食限定)」は、せんろっぴゃくさんじゅうきゅうえん
でございます!!
もりそば2枚で2,651円という緊急事態( °o°)

「二色食べ比べ蕎麦」という有難いメニューにすれば
少し助かりますが、量的にも1枚ずつ食べたい私は
2,651円コースでいっちゃおうと思いまっす! (≧∇≦)



でも温かい蕎麦も美味しそうだなあ
豆乳蕎麦気になるぅぅぅぅぅ〜〜

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そして「もりそば」と比べると
「かき揚げ天ぷら蕎麦」とかすごくリーズナブルに感じますよね〜
桜海老も惹かれる♡



一品料理も充実。

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やっぱり甲府に来たからにゃ「とりもつ」だよね!♡
「そばがき」も「鴨肉アヒージョ」も「穴子の白焼き」も食べたい・・・


日本酒メニュー。
こちらもなかなか高級です。

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テーブルにはお蕎麦の食べ方の指南書も。

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かつて私は関西にあった某食べ方の厳しいお蕎麦屋さん(?)で
店主から直接、「まず何も付けずに食べてみてください」と言われ
「ハーイ!」と大喜びで食べ(ずっと見てるので視線が怖かったけど(笑))
「次に、添えてある岩塩を少しつけて食べてみてください」と言われて固まり、
困った挙句「え・・・イヤです・・・」と答えて
いつものように最後まで何もつけずに食べちゃったという珍話を持つ人間である。
(店主は去ってゆきました(笑))


というわけでこちらでもすみません、
いうこと聞かずに全部何もつけずにいっちゃうと思います〜( ̄∇ ̄) 
(お蕎麦屋さんは蕎麦と蕎麦汁のコンビネーションに命を懸けているので
 よいこはまねをしてはいけません。わるいこより。)



「二八蕎麦(もりそば)」
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なんかこのカウンターの素材と置いてあるお酒、トレイという雰囲気が、
私の行きつけNさんにすんごい似ている気がしてきた・・・
こちらのほうがずっとゆったりしてますが〜(笑)

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箸先から香りを寄せると、ふわ〜と軽やかに、
ちょっと強め激しめの野生が軽やかに香ってくる。
食感はエッジくっきりはっきりで
口に含んだ瞬間は硬めに感じるが噛み締めるとしなやかさもある感じ。






「限定十割蕎麦(十食限定)」
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うわわわ
お値段も違いますが存在感も違いますねえ〜♡

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箸先から香りを寄せると・・・おおお〜〜!!
なんとフレッシュで美しくさわやかな、最高の香り!!
それがしっかり濃厚に香ってくれて
初っ端からノックアウトされました(>_<) ♡
しかもですよ、その香りが食べ進むうちにさらに素晴らしくなっていきまして
たくましさ、香ばしさもプラスされ、
かぐわしさの全てが揃ったような、完全美の世界となりました。
食感は意外にも、先程の「二八蕎麦」以上のかなりパッキパキ。
シャープなエッジでしっかりかみごたえのあるやや硬めのお蕎麦。


そしてここは汁がまた巧い。

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濃厚な旨味、甘味が見事に合わさって
たいへんまろやか、バランスがよい。
そして濃厚なのになんだが上がストーンと開いたような
スッキリさがあるのがよい。

蕎麦湯は濃いめだったが味はスッキリ系。

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結局今日はどこのお蕎麦かわからなかったので
ぜひ聞きたかったのだが、とにかく店主は忙しそう。
カウンター7席、 テーブル12席?(個室もあるのでよくわからないが)
それで厨房一人な上にこの人気ぶりである。




次回は「豆乳蕎麦」と「そばがき」も食べるぞーー! (≧∇≦)


posted by aya at 13:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>山梨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月22日

長野・大町市「手打そば 美郷」


9月末。
白い蕎麦の花が一面に咲く蕎麦畑には、雨が降っていた。
濡れそぼる古い水車小屋を見つめ
私は何をするでもでなく、ただ立ちつくしていた。

というのは大嘘で!

その畑に面した、
こちらのお店に突進したのでありました〜 (≧∇≦)!

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蕎麦畑のすぐ向かいに製粉所とお蕎麦屋さんがあるって
めっちゃめっちゃときめきませんか!?
土から生まれ、青く育ち、美しい粉となって蕎麦切りになる
シンデレラ(?)ストーリーが一目瞭然の眺め!

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もうもうもう、私にはどんな高級ブランド街の眺めよりも
輝かしい、美しい、心ときめく眺めであります♡



製粉仕立ての地粉を使う本格的な手打ち蕎麦店でありつつ
メニューはそば、うどんのほかにカレーライスも名物なので
店内は気楽な食堂のような雰囲気。


早速メニューの右下に、見逃せない文言を発見。

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   「当店からの心づくし」
 そばうすやき一枚、自家製漬物、
ざるそばには、季節の天ぷらがついています

もう一度読んでみてください。
なかなか難しい日本語ですよね(笑)
どこからが、ついてくるのだろう? (≧∇≦)
「うすやき」と「自家製漬物」と「天ぷら」3つ全部ついてくるの?
それとも天ぷらだけかな??

よくわからないけどワクワクしながら
「ざるそば700円」を頼んでみました。

白い蕎麦畑を眺めつ待っていると・・・


やっぱり「そばうすやき」キターーーーー!!


「そばうすやき」
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蕎麦粉を水で練って、
蕎麦切りにせずにそのまま焼いたらしい素朴な薄焼き。

見入ると、わーい、お蕎麦な生地♡

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甘いお味噌が苦手な私はすみませんが全力で避けてしまいましたが
うすやきだけを食べてみると・・・
う〜ん、じんわり蕎麦の旨み、こうばしさもあって美味しい〜!


そして「ざるそば」には
本当に天ぷらもついてきました。
しかもこんなに大きなのが、
大胆にも直接お蕎麦の上にのっかっております!
すごい眺め (≧∇≦)

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うわあ この天ぷら美味しい〜

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天ぷらは、その日によって
食用菊、クワの葉っぱ、あおじその葉、キクイモの葉
といろいろらしい。
特にパリッパリとか衣が素晴らしいとかではないのだが
とにかく素材がよく、家庭的な美味しさの極みという感じ。



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写真は揃っているところを切り取ったが
実際の蕎麦は、ものすごい太さのばらつきがあった。
でも私、そういうのもすっごく好きなんですよね〜
揃ってるのは綺麗だし美味しいけど、
揃ってない美味しさも大好き (≧∇≦)
夏と冬で配合を変えていて
夏は3割、冬は2割のつなぎで打っているらしい。

香りは意外にも上品系。
淡いのだが白くやわらかい香りがほんのりと漂っている。
それでいて、舌に乗せると不思議とじわーっと味が染み渡る。
それも濃いわけではないのだがとっても美味しい。
事前に「ここのお蕎麦は最近やわらかくなった」との情報を得ていたが
全然そんなことはなく、コシは多少弱いが程よいおいしい食感だった。



私には蕎麦汁の個性の方が印象的だった。
まず、長野特有の強烈な甘さがないのは素晴らしい。
ところが出汁に全然鰹を感じないのだ。
椎茸でもないし・・・となると昆布かな?


いろいろ聞いていみたかったが
とにかく人気のお店で忙しそうだったので
またの機会に〜



ちなみにメニュー左下の「ズク出す」は長野の方言で
「労を惜しまずに励む」「やる気を出す」
という意味らしいです。
方言好きの私はシビレましたぁ〜♡♡♡

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posted by aya at 11:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>長野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月18日

東日本橋「手打ち蕎麦 樽酒 たむら」


祝日、真昼の問屋街。

共栄会通りには人影も見当たらず
今の時間、お店開いてるのかなあー・・・
と不安になるが、開いてます開いてます。

この画面右手に手打ち蕎麦屋さんがあるの、
なかなかわかりにくいですよね〜!

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見つけられましたか?

ホラ!♡

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こちらはですね・・・
なんとなんと、足を向けては寝られない、
一年365日ほぼ無休!しかも中休みなし!という
ありがたーい、ありがたーーーい手打ち蕎麦屋さんなのです!!


場所柄、問屋街で働く皆様のランチや、
夜はお酒と蕎麦前を楽しみつつ〆に蕎麦、
ってな粋な宴会コースで人気なこちら。

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結構広いお店ですが、
祝日の昼下がりにやってきたため
さすがに空いてますね〜

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入り口すぐ左手には蕎麦打ち場があります
蕎麦打ち場の眺め大好き。

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お目当てはもちろん「せいろそば」ですが
ここはお料理もいーっぱいあってすごく楽しいので
やっぱりメニュー本は全部見ます (≧∇≦)

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いっぱいありすぎて選べない〜!
どれもこれも食べたくなる♡
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「春菊の肉巻き」♡
「とり焼 ねぎ塩」♡
「山形庄内豚の角煮」♡
「からすみ蕎麦」♡
「山形庄内豚のしゃぶしゃぶ」♡
「大粒牡蠣の南蛮蕎麦」♡

あああ お腹がひとつしかないのが嘆かわしい。
全部食べたい!!

心千々に乱れて悩んだ挙句、
結局譲れないいつもの選択に落ち着く私(笑)。


「舞茸天」
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まずはこのものすごいボリュームにびっくり。
都心で、550円でこの量ってありえません。
パリッパリで油しっかりな感じだけど美味しい〜
蕎麦汁はかなり味濃いめで、お酒に合う天ぷらって感じかな?


「出し巻き卵」
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なんと美しいこの鮮やかな色彩、完璧な姿。
赤の器に鮮やかな黄色が眩しく、
見た目の演出、センスが素晴らしい。
しかもこれまた量たっぷり!♡
平飼い有精卵「あかり」使用、というのもすごいなあ〜
(平飼い有精卵ってなかなか買えないし高い!)


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お味はちょっと意外な美味しさで、
出汁巻きではなく卵焼きという感じなのだが
でも、甘くはないんです。(甘いのはよくありますね〜)
醤油辛い味濃いめの美味しい卵焼き、という感じで
お弁当に入っていたら嬉しい感じ?
うん、これも確かにお酒にはめちゃ合いますね!




「せいろそば」
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個性的な大きな器に、
大きくおおらかに盛られてきた姿。
調った野趣を感じる、美しい景色だ。


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直線的なダイナミックなラインが印象的な姿。
箸先から香りを寄せると、生々しいまでにたくましい、
それでいて素晴らしいかぐわしさが迎えてくれた。
食べるとこれまたたくましくも香ばしい蕎麦の風味が
濃厚に広がりものすごーく美味しい!
太さはわりとばらばらの平打ちで食感は硬め、モグモグ噛む感じ。
噛めば噛むほど味わいが濃くなるので
モグンモグンとしあわせに浸るひととき。


個人的にここでちょっと苦手なのが蕎麦汁。
宗田節使用のせいか鰹の匂いが強すぎるのと
ものすごく甘いんです〜
こういうのが好きな方ももちろんたくさんいると思うし
ここはお蕎麦がたくましい系の味わいなので
ある程度ガツンとした蕎麦汁が合うとは思うのですが
このお店の蕎麦やイメージからすると、
もうちょっと粋な汁の方が合うんじゃないかなあ〜・・・
と思っちゃいました。


すごいのは、蕎麦湯。

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今日は祝日でお客さんが少なかったのか
透き通ってかなり薄め?と思ったのですが。
こんな完全な釜湯でサラサラ透明なのに味が濃いー!
蕎麦粉がいいのが伝わります。美味しい〜


これにもハートを奪われました (≧∇≦)♡

「鴨とたっぷり葱のぶっかけ蕎麦」
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うっまーー!ペッパーが香りまくり♡
蕎麦も食べ応え、噛み応えがあるが
鴨もかなりしっかりな食感で、ひたすらモグモグモグモグ・・・
かなりペッパー辛い&ネギ辛くて
食べ終わると口の中が結構ヒーヒーになったが
これすんごいおいしい!
これだけ賑やかな味なので蕎麦そのものの味は全くわからないのは残念だが
お蕎麦はさっき「せいろそば」で堪能したからいいのです(๑˘ᴗ˘๑)♡



昼下がりののんびりした時間だが
お店のスタッフは皆さんキビキビとして、
挨拶も明るく大きな声でさわやか。
特にフロアのチーフらしいスタッフの動きとプロフェッショナルさは
見ていて気持ちよかったです。


でも、こんな昼下がりの贅沢な時間も最高だけど、
ここはやっぱり夜っスよね!!

次回は豚しゃぶで一杯やって
アレもコレも全部食べて〆に蕎麦、やりたいなー♡






posted by aya at 12:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>中央区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする