2017年04月12日

新橋「新橋ときそば」


今夜は特別にたのしい蕎麦宵だった。

素晴らしき店に酔い、蕎麦に酔い。
しみじみとしあわせな新橋の夜の隙間に
ぽっとりあたたかい雫のように落ちていくような気がした。


私の祖父は新橋で飲むのが好きな人だったらしい。
駅近くの店で「コハダで一杯」ひっかけてから帰るのが定番だったらしい。
顔は私と似ているのにこの世ではすれ違ってしまった祖父。
歌や旅行やお洒落が大好きで、車もお酒も落語も絵画も好きだったというこの祖父には
私はなんとなく親しみを感じていて会いたかったという思いが強い。


祖父が今の新橋を見てどう思うかはわからないが
この路地の眺めを見たらこりゃいいねと思ってくれるのではないだろうか。

暗い路地にぽつんと灯る「ときそば」の文字。

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古典落語の傑作「時そば」を思わせる店名と
この路地のムードが胸をくすぐる。


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店内は左手がカウンター席、奥がテーブル席。

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BGMは音楽ではなく「時そば」の名演が小さく流れているというのがユニークだ。
入り口では電動の石臼がゆっくり回り
カウンター内の厨房では店の人がキビキビと働いている。
まだ早いので空いているが、おいしい時間を予感させる眺め。


メニューにはいかにも飲みたくなるようなおつまみがズラリ。
特にこの最後にある「だし巻き玉子」の楽しさをご覧ください〜

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「だし巻き玉子」「ネギだし巻き玉子」と2種ある上に
「卵一個から十個くらいまで可能です」って(≧∇≦)。
一個も十個もどうやって作るのかわくわくするし
その懐の深さ、書き方が楽しすぎる。
(普通は商品の大きさが決まっていてそれをいくつ頼むか、ってなりますよね)

この楽しい「だし巻き玉子」にも大変惹かれたが
ここは本当に食べたいものばかりなので目移りしまくり。
その上地酒のページには美味しそうな地酒がズラリと並んでいる。

うっ・・
こんなの見ちゃってお酒を飲まないなんてありえないんですけど〜〜〜
しかし私はほんとーーーうに「酒量だけは小鳥」なので
一人で入ったお店でお酒を注文するわけにはいかないのです・・
(5mlのお酒で5秒で酔っ払い15分後に冷めるという人間離れしたサイクルを展開する私には
一人でお酒を注文する資格はない)

というわけで無粋ではありますが
お酒がなくたって美味しいものは美味しいですよねっ


「菜の花ごま和え」
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太めのしっかりした菜の花が見るからに私好みと思ったら
案の定ものすごく美味しい。
ぎゅっとした食感を残した茹で具合で
茎の部分に新鮮な食べ応えがある。
何が素晴らしいと言って甘ったるくない澄んだ味付けが私には最高だ。
(世の中の胡麻和えは私には甘すぎるのが多くて(T_T))
さ〜す〜が〜〜しょっぱなから感激♡


続いて頼んだものはこの店の名物「肉どうふ」。
アレ〜どんなのだっけ、何度も来ているこの店だが、私頼んだことあったかな?


えっ

ナンデスカこのまっくろけのおとうふはぁぁーーーー!


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仰け反る、まっ黒さ。
よく見ようとしても黒すぎて質感がよくわからないほど黒い。
私はなぜか今までこの名物を頼んだことがなかったらしい。
こんな肉どうふ一度見たら忘れないでしょ!!

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何を狙ってこんなぶっ飛んだ黒さにしたのかと思うほどインパクトのあるビジュアル。
つい店主に尋ねると
「赤ワインと醤油で7年間つぎたしつぎたし作ってるうちにこんな色になっちゃって・・」
と謙虚に笑う。
なるほど、ひょっとしたら私がだいぶ以前にこれを頼んだ頃は
ここまでの色でなかった可能性はあるわけだ。

それにしてもこの黒さ、
「マノワール・ダスティン」のブーダンノワール級の漆黒だ。
一体中はどうなっているのか、中まで黒いのか、どきどきとひとすくい。

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きゃ〜 中は豆腐そのままの白さなんですね♡
モダンアートのようにドキリとさせられるコントラストの美・・
とウットリ見入ったのは実は3秒以下で
口に入れてしまったらもうなにがなんだかわかりません。

ナンデスカこのおいしさは!?!?
おいしいにもほどがあるんですけどーー!


うっっ・・・・・


どうしよう、飲みたい。(お酒)

小鳥だけど飲みたい!!

小鳥の分際ではありますがちょっとメニューを見てみよう。
お、メニュー本以外に別紙の「本日のお酒」というのがあるではないですか〜♪

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ニヤリ。ここは半合からグラスで飲めるので
それならなんとか私でも頼んでいい気がするじゃあないですか〜

早速店主に相談し私の日本酒の好みを伝えて選んでもらったのがコチラ。

「大信州 手の内」
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長野が大好きな私としては嬉しいお酒。しかも何やらドキッとするネーミング。
入り口からキュンとくるのだがその太さのまま味わいを保ってまっすぐ進む感じで
うーーんこれはたいへんに美味しい!
いいのを選んでもらってよかったなあー
うぴっ うぴっ うきゃ(≧∇≦)

・・と喜んでいたら店主がこんなものをくれました。

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「美味しいお水です」。
(お水だけでは写真が寂しいので招き猫さんにもご出演いただきました)

きっと私の様子のおかしさに店の危機を感じたのでしょうね、
店の安全平和と危険予知だいじです、店主さんありがとう!!
仕込み用の湧き水おいしいなあー


さてその「大信州 手の内」を味方にますます魅力を増した「肉どうふ」、
もうとんでもないことになっております。
あたたかい絹豆腐はふるふるやわらかくなめらかで、
その上にのったスジスジしたほぐしたような煮詰まった牛肉が美味しすぎて悶絶!!
真っ黒の部分は赤ワインの味というより
ブドウそのものを感じるようなこっくりとした酸味があり
もうどうなってもいいと思うくらい美味しい。
しかし豆腐は中まで味がしみておらずなめらか上品なので
全体として全然味が濃くなく甘くなくバランスが素晴らしい。
どんなフレンチより美味しいかもと思える、洗練すら感じる至高の「肉どうふ」!!
いや〜〜〜ん これは飲んじゃいますよ〜〜〜〜
(とか言いながらこの日私が飲めたのはなんと半分 ・・
4分の1合で限界って(* ̄∇ ̄*) )



「季節の天ぷら盛り合わせ」
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見るからに尋常でなく美味しそうと思った予想通り・・・
これはお蕎麦屋さんの天ぷらのレベルをはるか越えております!!
車海老、ふきのとう、たらの芽。
食材の新鮮な美味しさをそのまま閉じ込めた繊細な薄衣が素晴らしい。
しかも私の大好物ばかり♡♡♡
特にふきのとうの衣の見事さとスパーンと弾けた春の香りにはシビれました・・・


「蒸し牡蠣」
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生牡蠣もあったが店主のオススメは生より蒸し牡蠣。
私は生牡蠣も大好きだが貝類やイカなどは
加熱した方が味が濃く出て美味しいと思っているので喜んで蒸し牡蛎を選択した。
店主が惚れ込んだ東松島の牡蠣は
クリーミーすぎず磯の香りが上品。おいしいなあ〜


もう今夜は一人で飲んじゃって大暴走気味の私なので
(4分の1合ですけど(^^;;))
お蕎麦もいつもはやらないことやっちゃいます。

ここではいつも「ざる(細打ち)」と「田舎(太打ち)」の
「二色蕎麦(ざるセット)」しか頼んだことがないのだが
先ほどの「肉どうふ」の美味しさが忘れられず
「肉そば」の「二色」にしちゃおうかと!

でも二枚ぶん食べるのはもういい加減お腹もいっぱいだったので
ヨッパライを言い訳に店主に相談すると
「いいですよ、一枚ぶんの量でできますよ」
ばんざーい!じゃあ是非それでお願いします〜〜〜

「肉そば(二色)」
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うわー
なんと美しい、嬉しい、この二色の眺め・・

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うははははは・・・・
あまりの絶景に宇宙を征服したかのような気分になり
顔のニヤニヤと全体の挙動不審が止められない。(←カウンターの一人客)
「ざる」も「田舎」も素朴な粗挽き肌で
ぬったりと盛られた姿はいかにも香ってくれそうな風情に満ちている。



「ざる(細打ち)」
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箸先から濃厚にただよう、たまらぬかぐわしさ。
かすかに生々しさも感じる深い野生と黒い軽い香ばしさのバランス、
これは素晴らしいーーー!!
食感がまた最高で、なめらか密な質感の極細切り、のびるような自在なコシ。
その中にことさらでなくかすかに粗挽きの粒感が感じられるのがニクすぎる。
そのたまらぬ食感の内側から溢れる味わいは意外にも白く澄んで、
その美しさにハッとさせられる。
この野趣あふれる香りと食感にして、この美しい味わい。
あああああなんというニクさ・・・
もう溶けて流れて椅子から落ちたらすみません・・


「田舎(太打ち)」
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見るからにむっちりやわらかそうなみずみずしい肌。
こちらの方が淡めだが野生を感じる香りがほんのりと漂う。
舌触りは角がなく柔らかいのだが容易には嚙み切らせないむっちり密な質感。
モグンモグン噛む蕎麦だが決して硬いのではないところが素晴らしい。
噛みしめるほどに口中に生まれ続けるふくらむ黒い香ばしさに加え
こちらも「ざる」同様美しい白い味わいがひろがるのが驚きだ。
こんな「田舎」な見た目の蕎麦にして、この味わい!

うう〜〜〜ん 今夜は私シビレっぱなしですよ・・・

もちろんお酒のせいもあるとは思いますが
ああああ しあわせすぎる
あああああ

あっ!

せっかく「肉そば」にしたのに
いつもの癖で一回も汁につけないでお蕎麦だけで全部食べちゃった!!(lll ̄□ ̄)!!

どうしよう、お腹いっぱいだからとせっかく「1枚ぶんの量で二色もり」にしてもらったのに・・・
でもこの肉そば」の汁は食べたい。ぜひお蕎麦をつけて食べたい。
よし、せっかく1枚ぶんの量でやってくれた店主には申し訳ないが
もう一回同じのをお願いしよう!


というわけで、じゃじゃじゃーーーん

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デジャヴではございません。
撮影時間によると13分後の事象でございます(^^;;)


この「肉そば」の汁がまた素晴らしく美味しく楽しいことになっておりましてですね・・

このように、先ほどの「肉どうふ」を彷彿とさせる「濃厚な肉汁」と
別に「生卵」がやってくるのですが

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これを店主は
「もしよかったらですが、生卵は肉汁に入れずに別々につけるのがオススメです・・
お蕎麦を肉汁につけた後に生卵につけるというすき焼き風食べ方が僕は美味しいと思うんです!」
と言うのでもう私は俄然嬉しくなってしまった。
それ大賛成〜〜〜〜!!(≧∇≦)/

だいたい私は生卵がだーい好きなので
生卵かけご飯とか鍋焼きうどんとかの生卵をどう食べるかに対しては
笑っちゃうくらい真剣である。
特に鍋焼きうどんや温かい蕎麦など「汁物」の中の生卵は
たっぷりの汁に溶かしてしまうと生卵味が薄まってしまうし結局卵を全部食べられない。
かと言って卵を一口で食べてしまうのはもったいないし味としてもつまらない。
というわけで普段から私はなんとかそこらへんの器を使うなどしてそこに生卵を逃し
「すき焼き風に生卵を後からつけて食べる」ってことをしてるんですよね〜
(ってこんなくだらないことをこんなに字数使ってウキウキ説明する私も私ですが)
とにかくこの時の店主の申し出には私と似た「生卵への真剣さ」を感じ
(実は蒸し牡蠣の話の時にもちょっと感じてました(≧∇≦))
すっかり嬉しくなってその通り食べてみたら・・・

悶絶。

えええ〜〜〜〜・・・
お蕎麦がこんなに美味しいのにこんな美味しい「アイディアつけ汁」作られたら
私は今後どうしたらいいんだ!迷惑です!!
と言いたくなるほど本気でこまる。(毎回2枚ぶん食べなくちゃ)
こんなの反則だぁ〜〜〜


濃厚な肉汁にお蕎麦をつけ、生卵につけ・・・
ああああ・・・

あ!

また一枚あっという間になくなってしまった・・・
こんなにお腹いっぱいなのにこの魔力、すごすぎる。


蕎麦後の蕎麦湯。

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今夜私がこの店に着いた時は先客は一人だけだったが
私がカウンター席でめくるめく楽しい時を過ごしている間に
店の時間は少しずつ色を変えて移っていった。

グループや二人連れ、私のように一人で来ているお客さん。
なんだかんだと店主に話しかけ会話を楽しみたいお客さんもいれば
中にはなかなか気難しそうなお客さんもいる。
店主は、これだけの料理を忙しく提供しながらも
その一人一人に実に細やかに心を配り
冷静さと謙虚さ、そして誠実な温かさをもって笑顔を絶やさず接していた。
耳に入ってくる店の音を聞くともなしに聞き、店の時間を眺めていた私は
だんだんと、さらにこの店に魅せられすっかり感動してしまった。

す ば ら し い。


この感動はたぶん、私が酔っ払っているせいではないと思うんだ!(* ̄∇ ̄*)


こんな素敵な店なら
飲む店にゃうるさいであろう祖父もきっと喜んでくれるはず。
というわけで、次回は祖父とこの路地にやって来て、
「新橋ときそば」の蕎麦を二人でたぐる・・・

そんな夢物語を描きながら、
暗い路地を新橋駅まで歩きだした。


素晴らしき店に酔い、蕎麦に酔い。
祖父と腕を組んでいる夢を見ながら
ぽっとりあたたかい雫のように落ちていくような気がした。










posted by aya at 21:47 | Comment(5) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>港区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月04日

京都・スロヴェニア料理店で蕎麦料理!「ピカポロンツァ」


今夜は、蕎麦は蕎麦でもスロヴェニアの蕎麦料理〜♪
日本でただ一軒というスロヴェニア料理店に楽しみにやってきました。

スロヴェニアはヨーロッパの中でも非常に多く蕎麦を食べる国で
その消費量はなんと日本より多い。
日本のように麺状にして食べるのではなく
実に様々な形で毎日の食卓に登場するらしい。
パンやケーキはもちろん、ピザのような形状で乳製品や野菜と一緒に食べるもの。
リゾットやおかゆのようなもの。
ユニークなところでは「蕎麦の実の腸詰め」、要は蕎麦ソーセージ!
日本人から見るとかなり斬新なメニューに思えるがスロヴェニアでは
メジャーな食べ物だというのだから世界は広いものだ。

蕎麦という穀物を偏愛する動物として生まれた私は
とにかく蕎麦が入った食べ物はなんでも大好き。
もちろん一番好きなのはやはり日本の「もりそば」だが
蕎麦パンや蕎麦ガレット、蕎麦の入った料理など
蕎麦が入っていると知らなくても一口食べると
「コレ美味しい!!」と体が勝手に反応してしまう。
まさしく猫にマタタビ私に蕎麦なのだ。


京都、太秦天神川駅から北に歩いて5分ほど。

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お店の名前「ピカポロンツァ」はスロヴェニア語でてんとう虫という意味だそう。
意味も響きも可愛いなあ〜


ほらほら、お蕎麦メニューがいっぱいあるでしょ?

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「そば粉のズリヴァンカ」
「そば粉のパン」
めちゃくちゃおいしそーーーーー(≧∇≦)♡

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店の一階はカフェになっているらしいのだが・・・ん?誰もいない?

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一歩入るとチャイムが鳴り、二階から「どうぞお入りくださーい」と声がする。
ここを上がるんですね。

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靴を脱いで二階に上がろうとするとその階段がまた松本城もびっくりの急さ!
早速面白いぞ京都のスロヴェニア!! (≧∇≦)/


二階の客席。

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スリッパを履いているのでなんとなく家庭的なイメージだ。


日本人の奥さんが接客担当で
スロヴェニア人の終始寡黙なご主人がシェフとして厨房で黙々と作業している。

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メニューは写真に説明つきの丁寧なものだが
初心者の私にはそれでも想像がつかないものばかり。

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ギバニッツァ?
アイドウカ?
ベチェンカ?
クルヴァヴィツェ?


えーい、もう今日は結論から言わせて頂きますが
ここのお料理はとにかくどれもめちゃくちゃ美味しいんです。
もちろん私は蕎麦が入ったお料理が目当てだったのだが
蕎麦が入っていないものも、何を食べても美味しいなんて!



「蕎麦パン」
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ちょっと酸味のある素朴な穀物、プラス何かハーブの香り。
中は素朴にふんわり、軽すぎず重すぎず素晴らしく美味しい。
耳の部分はパリパリというよりシュー皮的なみっちりした感じ。
私は家で蕎麦粉十割のパンケーキを焼くのにハマっているのだが
(え、食べ過ぎ予防で蕎麦粉を家に持ち込まないことにしてるんじゃ?(^^;;))
こちらは蕎麦粉1割。なのにこの美味しさは一体なんなんですか〜〜


「そば粉のズリヴァンカ」
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台の部分は蕎麦粉10割。

これでもかと黒く小躍りしたくなるような美味しそうさ♡



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具の部分は日替わりで
今日はカッテージチーズと紫玉ねぎを合わせたものがのっている。
クリーミーな具の部分も美味しいし
台の部分のストイックな穀物感がたまりゃーん!
甘くて優しい小麦では絶対に出せない、渋く素朴な穀物感がこの料理のキモ。
ああすばらしやスロヴェニア料理・・・


この「そば粉のズリヴァンカ」についてきた付け合わせがまたすごい。
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「ザウワークラウトのかぶら版」と聞いて、
へーさすか京都だな〜とはんなりのんびり気分で口にすると・・・
おおおおお、本気の発酵の強烈な美味しさ。
酸っぱさが最高!
かぶらを塩でつけておいただけだそうで、野菜が自力で発酵した美味しさに驚かされた。


「豚のペチェンカ」(スロヴェニアのローストポーク)
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豚のブロック肉に下味をつけオーブンで焼くというスロヴェニアの代表的料理らしい。
メニューに「味わい深い肉の風味が大好評」と書いてあるがまさにその通り。
食べた瞬間思わず「ウワおいしー!!」と声に出てしまったほど。
豚肉の旨味が凝縮されたような、
私の理想である「素材をできる限りそのまま楽しむ」素晴らしい料理。
肉の下にある付け合わせは「ザウワークラウトをパプリカで煮たもの」。
これがまたマイルドなソースの役割をして滅法美味しい。
パンを使って一滴残さず食べてしまった。




さてお次はいよいよ、食べるまで私も全く想像がつかなかったこちら。

「アイドウカ(蕎麦の実のソーセージ)」
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見た目は美味しそうな普通のソーセージ。
「小ぶりのドーナツくらいのサイズ」と書いてあった通りサイズはかなり小さめ。

奥さんに「中身は肉より蕎麦の実の方が多い」と聞いてワクワク切ろうとしたが
プリプリ過ぎてなかなか切れない・・
やっと割れると、わあーすごい!!

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中から溢れる、ほろっほろの蕎麦の実。
蕎麦の実というのは蕎麦粉より蕎麦の香りは感じにくいのだが
米より麦よりさらに素朴な穀物の風味。
そこに肉(豚肉かな?)の風味がたまらない素朴な美味しさで
これは私にとっては最高の腸詰めだ。
付け合わせの紫大根がまた恐ろしく美味しい・・・
ドレッシングでマリネされたような感じなのだが
何故か大変美味しいマッシュルームの香りがする。
(マッシュルームは入っていないそう)
なんなんでしょうこのお店は、何を食べてもマホーのようにおいしい!!


先ほど付け合わせでついてきた「かぶらのザウワークラウト」が美味しかったので
メニューにある「ザウワークラウト」もとってみました。


「ザウワークラウト」
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これも食べた瞬間「ナニコレ!!」と小さく叫んでしまった。
大げさでなくそれくらい衝撃的に美味しいザウワークラウトなのだ。
本気の本物の野菜の自力発酵の美味しさ、プラス、ガーリックが入ってるのかな?
よくわかりませんがなんだか私のマタタビ的美味しい要素がいくつも絡み合っていて
美味しさメーターがまたまた振り切ってしまいました・・・


デザートは黒板にあるこちらから選ぶ。

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「ベリーのタルト」
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甘いものが全般的に苦手なためデザートへのやる気はほぼないといっていい私だが
ここはデザートまであまりにも美味しくて本当に驚いた。
全体にやけにジューシーでグジュとしてるだのだが
ベリーがしっかり酸っぱくてみずみずしくジューシーで、あっらー なんというおいしさ。
ネッチョリ濃いところがなくベリーの美味しさそのままの感じが素晴らしい。


「スロヴェニアのハーブティー」
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私が大好きなエルダーフラワーがありました♡


抽出時間のかわいい見張り番、ピカポロンツァ(てんとう虫)くん。

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観光で京都に行ってスロヴェニア料理っていうのは
なかなか考えない選択肢かもしれませんが
ここはほんとーーーうにおすすめです(≧∇≦)/

電車の駅から近いのも便利だし、京都にお越しの際は是非♡

(ちなみにパンは「全粒粉パン」「ライ麦パン」「玄米パン」の日もあるようなので
事前に電話でご確認を〜(^-^))




posted by aya at 16:06 | Comment(2) | TrackBack(0) | 関西の蕎麦>京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月28日

長野・塩尻「◯泉(まるいずみ)」


竹林を吹き抜ける春の風。

その葉擦れの音は私の時計を数十年分巻き戻し
サーー、ザーーーーー、と私を埋め尽くしていく。
私が生まれた家は竹林に囲まれていたので
あの家に帰ったような気がするのだ。


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知らぬ人はここが蕎麦屋だと言われてもピンとこないだろう。
まして知る人ぞ知る古くからの名店だとは。


人の気配を感じない古い家。
竹林は絶え間なく風の音を奏でている。

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近づいてもなお「今日やってるのかな?」と不安になるほどひっそりとした正午。



ガラガラと扉を開ける。


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奥まで長く土間になった昔のままの田舎の家。

「こんにちはぁ〜」

静寂の向こうから「はーい」と声がして
奥さんが案内してくれる。



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先代から息子さんに引き継がれて久しいが
この家にはずっと同じ色の時間が流れている。


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ドロボー、じゃなかった唐草模様の座布団がいい味出してますね〜(^^)




もちろんお目当ては「もりそば」と「十割そば」だが
ここは長野らしく鳥料理が名物だ。

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今日は大好きなお仲間と三人で張り切ってやって来たので
「丸泉を丸ごと」堪能すべく端から端までみんないっちゃおうぜということに!
うわーい! (≧∇≦)/
注文を取りに来た真面目そうな働き者そうな奥さんも
やる気満々ノリノリの三人組に思わずニコニコ♪


長野ですからとにもかくにもまずはお漬物。

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「きのこのおろし和え」
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うわ〜〜
もともときのこ好きの私ではありますがこれは大変においしい。
「こむそう」というきのこで「食感がシャクシャクしますよ」と奥さんが教えてくれたが
シャクシャクだけでは言い切れないなんとも豊かな森の噛みごこち。
そして何よりきのこそのものの味が濃い!
量がすごく多いわけではないのだが食感と味わいの豊かさで
ものすごくたっぷり楽しめてしまった一皿。
これが500円なんてすばらしすぎるー!



「やきとり」
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ウッ これは・・・
見るからに私好みな渋い見た目、おいしそーー!!
ガツンと野性味のある味わい、ギッシリとした歯ごたえ。
私は何でもしっかり噛み応えがあって素材そのものみたいなものが好きなのだが
これはまさに私の理想の焼き鳥だ。
放し飼いの鳥だというが素材の良さだけではないだろう。
香ばしい焼き加減も最高!




「つくね(煮込み)」
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あらーーーっ
これまたギッチリかためでしっかりした食感。
私はつくねというものが甘くて苦手なことが多いのだが
これが全く余ったるくなく鳥の旨みが激おいしい!!
煮汁がまたおいしい なんだこりゃ!!なんなんですか!



「モツの味噌いため」
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甘辛の味噌味、フワフワ柔らかい食感。
これは甘さも味も濃いからキャベツがいいですね〜






「十割そば」
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おお〜〜
黒っぽい肌、やや平打ちの極細切り。
個性的かつ独特の迫力を感じる姿にワクワク!


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ムワーーー!
濃厚に漂う独特の野生の香り。
表現が難しいがネパールのディド(そばがき)にも似たような
蕎麦畑をそのまま蕎麦にしたような荒々しい野生の香りだ。
質感がまた大変個性的で、表面にだけ膜があるように不思議な硬さがある。
ネッチリ密でコシはなく、しかし極細なのでその食感もまた楽しめ
極細の隙間からいくらでも香りが溢れ出てくる感じ。
面白い〜〜おいしい〜〜〜!
こんなお蕎麦出会ったことない。これぞ旅蕎麦の楽しみ♡



「もりそば」
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十割同様極細切り。
こちらの方がすこし肌が明るく水分でつやつやと輝いている。
以前は外一だったが今は外二らしい。

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おお〜
香りは先ほどの「十割そば」と同じ個性的な野生でそれがやや優しくなった感じ。
わかりやすいですね〜(^^)
こちらも十割同様独特の硬めの肌。
質感そのものは硬さはないのだが十割よりさらに膜のような肌質のせいで
舌触りはパリパリしていると言ってもいい。
これまた出会ったことのない不思議な美味しさの蕎麦。
楽しいなあーーー!来てよかったなあ〜〜




蕎麦も個性的だが汁も個性的だ。

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ご覧のように透き通るほど薄いのだが
これが摩訶不思議な美味しさ。
なんですかこのすっきり澄み渡るべらぼうな旨みは!!
甘さは非常に控えめだが気取った感じがない、シャープすぎない、物足りなくない。
なんと個性的で見事な蕎麦汁・・・
先程からつくねの煮汁などがやたらに美味しいわけもわかった気がした。

感激したので帰り際店主に聞くと
「煮干し四割と鰹と昆布の出汁」
とのことだった。
煮干しをいれたほうが薬味を入れた時に味が変わらない、
かといって煮干しだけだととっつきにくい味になるのでブレンドしている、と。
へぇー、そうなのですか!
その出汁もすごいがこの「シャープすぎない、物足りなくない」絶妙の感じは
醤油の美味しさもあるのでは?と感じさせられた。
(店は客席以外は暖房がないので大変寒いのだが店主が裸足であることにも驚いた。凄い!)




そしてまだまだびっくりは止まらない。
三人で行ったので
「雉の焼肉とつくねが入った温かい汁」の「きじそば」
も頼んでみたのだが・・

「きじそば」
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これがまたのけぞるほどの美味しさ!
先程から繰り返し感激させられている汁の見事さはもちろん、
なによりこの「キジのつくね」を食べた瞬間あまりの美味しさに
「ン−−−−!!!」と口を閉じたまま叫びました。
おつまみで食べた鳥のつくねも激ウマと言っていい美味しさだったが
これはさらにその上を行っている。
小さくてギッチリミッチリ骨っぽい食感、旨味が濃いのがたまらない!
ちょっとちょっと、美味しすぎますって〜〜〜!!




あまりに美味しく楽しいひと時を過ごした私たちだったが
店は昼時だというのにひっそりと静かである。
お客さんが向こうの席にも来たが
ひとりなので座敷には私たちの声しかしない。

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静かな春の気配に満ちた午後。


今は全国どこに行くのも便利だし、
東京に居ながらも全国各地の珍しいものが食べられる時代だが、
今日私がここで出会ったものは間違いなくここでしか出会えない味だった。
旅蕎麦の喜びをこんなにも感じたのは久しぶりだ。



距離も時間も、日常とはかけ離れた世界。

竹林の葉擦れの音が、また私の時計にいたずらをしている。

「あの家はどこにあったのだろう」

そう思いたくなるような、お伽話のような午後だった。




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posted by aya at 12:09 | Comment(1) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>長野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月25日

下北沢「正音」


今日は、とっても楽しみにしていた公演を観に下北沢へ♡

その前に大好きなご夫妻と
こーんないい事しに来ちゃった〜 (≧∇≦)

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元は「慶水」というお蕎麦屋さんがあった場所。
(慶水ビルなのでビルのオーナーさんだったんですね!)


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下北沢駅北口から近いのにこの落ち着いた静けさは素晴らしい。



店内のレイアウトは前のお店の時とほぼ変わっていない気がする。

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しかし別のお店なので当たり前だがメニューは全く違う。

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たいへんです、やたらおいしそうなものがいっぱいあります!(≧∇≦)
「夜のおすすめ」と書いてあるが確認したらお昼でも頼めるそう。
やったー!


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お蕎麦のメニューも豊富だし
こっちのページのおつまみもお酒にあいそうでいいですねえー


とは言え私は実は昨夜
なんと人生でほぼ初めて「ひとりで飲む」という大人の階段を上ったので
私やったぜ感がなんとなく体に残っており今日はお酒はもうムリな感じ。
(一晩で4分の1合・・ 飲める時はもうちょっとはいけるんですが(* ̄∇ ̄*))。
というわけで大好きなお二人が飲むのをたのしく眺めることにいたします♡


「燗酒」
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飲めない気分ではあったが好奇心はおさえられず
ひと舐めだけしてみると・・これが美味しい。
ストレートな入り口、そのあとの程よくずっしりとしたシャープさ。
メニューには「燗酒」とだけあったが尋ねると「あたごのまつ(宮城)」だった。


「トマトの出汁浸し」
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一般にお酒のおつまみメニューが多いお蕎麦屋さんにおいて
みずみずしい野菜が食べられるのは嬉しい限り。
出汁に浸った美しい畑の宝。
程よい酸味と甘み、ジューシーで美味しい〜


「鴨の九条ねぎ焼き」
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九条ねぎたっぷりが嬉しい。
そして焼き加減がまた素晴らしい。
焦げの香りが炭火のように香ばしく、肉がむっちり弾力があり大変美味しい。
一切れ食べたのにまだ食べたくて半分ちぎって強奪してしまいました(≧∇≦)/


「出汁巻玉子焼」
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おっほー 
大きくてふっくら、なんてゆたかな眺め。


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食感は見た目よりはしっかりとしていて
お母さんの卵焼きみたいでほっこり。
しかし出汁の味わいの濃さと潔いほどすっきりとした甘みのなさは
さすが素晴らしき蕎麦前、日本酒の友だ。



「小海老かき揚げ」
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うわっ
これは・・・これは見るからに絶対に美味しい!!
思ったとおりさっくりと見事な薄衣が素晴らしく
真ん中の方まで均一に行き届いたさっくり感。
海老がまたぷりんぷりんで美味しすぎます〜
お蕎麦屋さんで天ぷら屋さんみたいなすごい天ぷら食べちゃった(≧∇≦)♡



「豆腐の土佐揚げ」
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もともと揚げ出し豆腐が好きなものでこれまたツボな一品。
高さがあって豆腐の部分がたっぷりなので
全体にさっぱりめなのがとてもいい。
味付けもお薬味も最高のバランス。

いやー、「正音」さん、
どのおつまみも美味しすぎますってば〜 (≧∇≦)


「もり」
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うわっ

うわわわわ

「本陣房」で修行したと聞いていたのでそういう感じのお蕎麦を想像していただけに
この粗さ、この風情にはびっくり。
しかも本陣房系は「せいろ」「田舎」「変わり」など多種のお蕎麦を出すのがほとんどの中
ここは「もり」一本!
この「もり」に込めた気合を感じずにはいられない。


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冷気にのってフーッと漂う石のようなイメージのフレッシュなかぐわしさ。
満天の星空のような無数の蕎麦粒子がたまらなく美しい。
口に含むと意外にもつるりするりとした印象。
見た目の通りの素朴なざらつきはあるものの
非常にみずみずしく質感も堅めなのでそういう印象になるのだろう。
くっきりつるりとした輪郭線、容易には噛み切らせない強い食感。
香りはどんどん淡くなるタイプなのだが
ざらざらつるりと流麗な食感が実に清々しい。
これは飲んだ後にも素晴らしい粗挽き!


ちなみに写真だけですが

「九条ねぎおろしそば」
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おお〜
ここのお蕎麦にこのおろしとねぎの涼やかさは絶対合うに違いない。



今日は張り切って開店時間に来たので
こんなにゆっくりしても開演時間には余裕で間に合いそう。

下北沢の街をのんびり歩いて参りましょう〜
やーん もう楽しみすぎて今から笑っちゃうー(≧∇≦)♡






posted by aya at 07:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>世田谷区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月22日

長野・塩尻「蕎麦屋しみず」


大好きな長野も春の気配。

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広い空、静かに香る春の土。
ここをもう少し行くと日本三大遺跡のひとつである
「平出遺跡公園」がある。


その平出遺跡からすぐの「蕎麦屋しみず」は
自宅を改装して営業しているお蕎麦屋さん。

・・でありながらこの圧巻の風格、すごすぎるー!


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江戸時代から蕎麦屋です、と言われても信じてしまいそうな店構え。
東京だったらこんな自宅改造のお蕎麦屋さんはまずありえないので
ますます長野への憧れを持って見惚れてしまう。
瓦屋根と松が大好きな私にはたまらない景色だ。


扉をガラガラ開けると

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あらっ いきなりオウチっぽいですねー(^o^)
「お客様へ」という案内も家庭的でほのぼの。



今日は大好きなお仲間と三人張り切って開店時間にやってきたので
お客さんはまだ誰もいないようだ。
明るい笑顔とバシッとはっきりした口調が頼もしい店主が迎えてくれ
奥に案内される。

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張り切って開店時間にやってきたのには訳がある。
ここはお蕎麦が4種類もあって、しかも一種類は限定なのだ。
昼時は行列ができるほどの人気店につき
のんびりやってきてどれか一種類でも売り切れていて泣いたり倒れたりしたら
いろいろご迷惑おかけしますのでね〜(* ̄∇ ̄*)


ね〜ほら、すごいでしょう?うふ ♡

「更科」「挽きぐるみ」「田舎」


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「更科」「挽きぐるみ」「田舎」を3種盛りにしてくれる
「高ボッチ」というありがたいメニューもあるので一人で来ても安心(≧∇≦)/




そしてドキドキセレブ価格の手挽き十割、「玄蕃之丞」!


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ああ これらを全部食べられるなんて贅沢すぎる・・嬉しすぎる・・・



長野らしく「まずはお漬物」。

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手前はお通しの切り干し大根&ちくわの煮物。
ああ本当に長野っていいなあ〜



「夜明け前 純米吟醸」
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これがすんばらしくおいしくてびっくり大感激!!
入り口からすーっと澄んでいるのにうまみが厚みを持ってふくらむ。
私の理想といっていいおいしさ♡
開店1番ってことはまだ11時なんですがね・・・おほほ(* ̄∇ ̄*)



「海老野菜天ぷら」
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わー なんと豪華な楽しい盛り合わせ!
何種類あるのやらワクワク。
ふんわりと海老、アスパラガス、えんどう豆、ヤングコーン、とうもろこし
人参、エリンギ、じゃがいも、れんこん、
そして中央にあったのはズッキーニとプチトマトが楊枝にさしてある可愛らしいもの。
サクサクというよろふんわりと家庭的な感じの衣なのだがこれが滅法美味しい。
海老も大きくてプリプリで美味しかったし
ズッキーニ&プチトマトも真似したくなる美味しさで
大満足の盛り合わせ。



そして「その時」は突然に、いっぺんにやってきました。

眼下を埋め尽くすこの絶景・・・!!

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あああああ

おおおお〜〜ん・・・(遠吠え)

立派な大きなせいろにそれはそれはたまらないお蕎麦がたっぷり3種類。
これだけでテーブルがいっぱいになる見渡す限りの蕎麦だらけ、
この胸苦しいまでのときめきをどうしろと!!

しかもこれだけときめきつつも、
「茹でたてを1秒でも早くお客様へ!」
と小走りにやってきて並べてくれた奥さんの感じの良さにもシビれ、
この3種類をバシーッ同時に出してきてくれた
店主のプロフェッショナル技にも思いを馳せ、
遠吠えでお店の迷惑にならないよう自分を抑え
食べる前から私の心は忙しすぎる。



「更科」
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見入るほどに美しい、端正で繊細な極細切り。
極細な上に質感が軽いので手繰り上げた感じもこれ以上ないほど軽やか。
更科らしく味や香りはごく淡いが
ちゅるちゅるとみずみずしく軽い極細の食感が心地よい。


「挽きぐるみ」
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見入るほどにたまらなく美味しそうな粗挽きの極細。
なんという美味しそうさ・・・・!
そして、うわあーーーー
なんでしょうこのかぐわしさは!
表現がなかなか難しい、じわーと濃いたくましい香りだ。
さわやかさはなくじわーと低くたくましいのだが
どこか洗練された清澄さがある。
こちらも「更科」同様超繊細な極細なのだが
柔らかくふんわりとした素晴らしいコシがある。
挽きぐるみという名前だけれど色は美しく緑がかっていて
ああ 美味しい・・・素晴らしい〜〜



「田舎」
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「挽きぐるみ」よりぐっと黒っぽいこちらは
さすがにムワァ〜と黒い甘皮の香り。
香ばしいというより黒く甘い感じなのだがフレッシュで美しい感じがたまらなく嬉しい。
食感はネチッとして私が大好きな中国の干豆腐にも似た密な感じ。
しかしこれだけ端正な極細ゆえ黒さもネチさも全て洗練の中にある印象。
いやーーん どれも美味しくてこまっちゃうー



そしていよいよ・・・
その名も妖しい、限定の手挽き「玄蕃之丞」!


「玄蕃之丞」
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わわ

わわわわわ

こりゃ確かにものすごい


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これだけの粗挽きで十割でこの細打ちってすごすぎる。
迫力の粗挽き細打ち十割!

ザラザラザラ〜と口中をめぐる大変にみずみずしい粗挽き肌。
香りは先の「挽きぐるみ」にも似た低く静かなたくましさで
あまりにもみずみずしいためその全てが水の向こう側にあるイメージ。
味も香りも濃厚ではないのだがじわーとした滋味が舌にひろがり
あああ〜 なんという贅沢、なんというしあわせ・・・
八ヶ岳産信濃1号の十割。



ここは蕎麦汁も大変美味しい。

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鰹が華やかに香り甘さもしっかりしているのだが
全体のバランスが素晴らしくまろやかで美味しい。
蕎麦湯もそのまま飲むのが好きな私にとって
「蕎麦湯はお酒で蕎麦汁は最高のおつまみ」。
蕎麦湯をそのままゴクリ、蕎麦汁チロリが蕎麦後の至福のひとときなのだが
「この蕎麦汁は!」と思った時だけ蕎麦汁を蕎麦湯で割ることにしている。
本当に素晴らしい汁は割った時、それこそ「玄蕃之丞」の如く大化けするのだ。
「蕎麦屋しみず」の蕎麦汁も然り。
あたたかな蕎麦湯のなかで美しい鰹の香りとバランスの良い旨味がやわらかにひろがり
うわー これはかけそばもおいしそうだな〜


帰り際お手洗いを借りるとそこはますます民家そのもの。
それこそ「SOBA ISBA いさと」さん級の!
http://ayakotakato.seesaa.net/article/298826571.html


間違えてお風呂にも入っていっちゃいそうでした(* ̄∇ ̄*)





posted by aya at 08:32 | Comment(1) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>長野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする