2022年12月07日

山形・村山市「あらきそば」



夏の思い出。

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日本中にその名を轟かす超有名店は
いつ行っても大賑わい。


その古い日本の家で聞いた蝉の声、蕎麦を啜る音。

何度訪れても、そこで過ごした時間は
子供の頃の懐かしい思い出のように胸の中で小さく揺れている。



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江戸時代の茅葺き屋根の田舎家。



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創業約100年、現在は四代目が蕎麦を打っている。



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この建物が蕎麦屋として使われる前の時代のことを思いながら、
暖簾をくぐる。


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こんにちは、と言いながら入るが
奥は大賑わいの様子。

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この時たまたま全員黒い靴で
なんだか「オシャレな日常」が撮れちゃいました (≧∇≦)



ただお蕎麦屋さんに人が集まって蕎麦を啜っているだけなのに
なぜこんなにも心やすらぐ眺めになるのだろう。

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都会で育ったら、こんな景色はなかなか見られるものではない。



座るとまず野のものでおもてなししてくれる。

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(嬉しいんだけど少々塩辛すぎました〜(* ̄∇ ̄*))



メニューはとてつもなくシンプル。

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「うす毛利」というのが一人前。
以前は大盛りの1.5人倍のものを「むかし毛利」と呼んだが
今はわかりやすく数字で示すようになったらしい。


私はやはり基本の「うす毛利」。
注文をすると、番号札をくれる。
時節柄使い捨てのものということで、ますます素朴〜 (≧∇≦)

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そして言わずと知れたここの蕎麦の景色である。

確認するが、私が頼んだのは基本の「うす毛利」。
1人前である。


それがですよ?
さあみなさんでびっくりしましょう!

どーん!


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もう泳げるんじゃないかってくらい
プールみたいに大きな板にどあああああーーー!と広がって、
ゴン太のお蕎麦が輝いているのだ。


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飛び込み台からプールを見下ろしてる気分(≧∇≦)
さあ今から高遠彩子がダイブしますよ 〜!


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のびやかにひろびろ盛られているので
アップの写真だと意外とそんなに太くないように見えるかもしれないが、
しっかり、容赦ない極太である。


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ムワァーー!と濃厚に香る、
逞しすぎるくらい逞しい、力強い香り。
食べるとやはりものすごい太さだが硬さはなく、
むっちりとやさしい食感に出会う。素晴らしい。
つるつるさはなく素朴な肌を噛み締め、
モグンモグン食べる。
ごはんのように食べる。
味わいも濃厚だが甘さはあまりなくすっきり、
そこがたくさんの量を食べやすいところかもしれない。

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蕎麦汁は甘さしっかりめ、出汁の味わいが良く、
実にまろやかによくまとまった美味しい汁。



食べ終わるとこの景色。
達成感すら感じる眺めである。

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難を言えばこの時近くのテーブルで
「にしんの味噌煮」を頼んだ人がいたのだが
それが驚くほど香り高すぎて私の鼻腔内は
「にしんの味噌煮」色一色に染まってしまい、
蕎麦の香りを見つめ愛しみ、
蕎麦と二人切りの世界に浸ることが極めて困難だった(笑)。

同じ茅葺き屋根の田舎家のココで、
新たな呼吸法技を開発した時のことを思い出してしまいました〜
http://ayakotakato.seesaa.net/article/151066818.html



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私は隅の席でのんびりしてしまったが、
店内は入れ替わり立ち替わり客が入り始終大賑わい。

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蕎麦屋であるから、無論蕎麦を食べにくるわけだが
私にとってはそれよりも「ここで過ごす時間」が宝物のような店。

いつまでもそのままでそこにあってほしい、
日本の宝の店である。





posted by aya at 20:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東北の蕎麦>山形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月02日

巣鴨「菊谷」(菊谷で、あらきそば!)


巣鴨の「菊谷」さんにて
山形の「あらきそば」さんのお蕎麦に出会うという
たいへん面白い体験をしました。

「あらきそば」と言えば全国にその名を轟かせる
山形・村山市の超有名店。
お蕎麦のみならず江戸末期の茅葺き屋根の建物でも有名で、
山形のみならず「日本の宝」のような存在のお店です。
そしてなんということか、私一度も「あらきそば」を書いたことがないということに
今更気づきびっくり。今年も行ったので近々書きますね〜
(と思っているお店が常に何十軒もある( ̄▽ ̄)  )

「あらきそば」のお蕎麦と言えば、
まな板みたいに大きな板にひろーーーーく広がった
これでもかというゴン太の黒いお蕎麦。
「菊谷」の、東京らしい粋で繊細なお蕎麦と
全然イメージがつながらないのでますます楽しみ。



いつ来ても素晴らしいのです。
巣鴨とげぬき地蔵の商店街のこの風情。

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この可愛らしいお地蔵様にご挨拶してから入ります。

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「菊谷」はお蕎麦も素晴らしいんですが
とにかく酒肴が素晴らしすぎて。
「酒量だけは小鳥」の私も、ここでは飲みたい欲が爆発します!!


「おまかせ酒肴五品盛り」
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私が愛してやまない「菊谷のさばの燻製」を始め
糠漬けやきんぴら、昆布の佃煮、切り干し大根やチーズの味噌漬けなど、
素朴にして最高の酒の友ベストメンバー。


ちょびっと、秋のお裾分けをいただきました。
紅玉とむかごの天ぷら。

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紅玉のてんぷらは前回もいただきましたが
http://ayakotakato.seesaa.net/article/486354633.html
個性があっていいですね〜



お蕎麦は

「益子産常陸秋そば(新そば)」

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箸先から香りを寄せると、
うわああ なんと鮮やかで印象的な香り。
やや野生味を帯びた青く美しい香りプラス、
不思議な甘さがあるのだ。
バニラ・・・まではいかないにしろ、
通常お蕎麦に感じられる素朴さや逞しさのある甘さではなく
ちょっとお菓子的な?上品な甘さ。
(それがだんだん柚子の香りに感じられてきたのはさらにびっくり)
味わいはすっきり澄んでいて、
滑らかな舌触りと余裕のコシでさすが素晴らしい食感。
うーーん、おいしい!!



そして早くも、本日の目玉のお蕎麦です。

「山形・あらきそばの蕎麦粉」
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わっ

わわわわわ 
こりゃすごい!!

やっぱりか!という感じもするし
こんなに!?とびっくりもしちゃう、
「菊谷」ではありえない色、太さ、質感、雰囲気!

まずとにかく、ビビるほど赤いです。
現地「あらきそば」の蕎麦ほどは太くないが
「菊谷」としては珍しいこの太さ。
そしてこの不思議な透明感・・・

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箸先から香りを寄せて思わず声を上げました。
ナンデスカこの個性的な香りはーー!!
まず感じるのはシャープに尖った野生。
それにこの表現は書くたびに響きの悪さで申し訳ない気持ちになるのだが
蕎麦の個性として時々出会う香りの質なので敢えて書くと
カビのような古い墨のような?ひなびた印象の香り。
(しつこいようですが悪い意味でも香りでもなく、新鮮な蕎麦の個性です)
シャープな野生とひなびた個性で、
なんというか、古くからその土地で育まれてきた在来種のような
尊いイメージ、印象を受ける。
(実は在来種ではなく、でわかおりと最上早生のブレンドでしたが!てへっ)
そしてこちらは「あらきそば」さんの方で90メッシュという
超微粉に仕上げられた粉だけあってさすがにつるつる食べられる。
ただ肌そのものはそこまでつるつるというわけではなく
90メッシュと聞くともっとつるんつるんの肌かな?と思っていたので
聞いてみると、粗挽きの打ち粉のせいかも?とのことだった。
へえ〜打ち粉でそんなに変わるんですねえ〜
そして特筆すべきはこの蕎麦の軽さ。
見た目の透明感から少し想像はできていたが
噛み締めると不思議な空洞感のある歯触りなのだ。
ネッチリもぐもぐみたいな重い蕎麦ではなく
実に軽やかな「菊谷」の「あらきそば」だった。




「益子産・秩父在来種」
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うわー
これまた美しい!
めちゃめちゃ好みなルックスです〜
すき!!
私ってばほんとメンクイだわ〜♡(笑)


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やや粗挽きの肌、かすかに震える輪郭線の美しいこと。
香りは大変バランスの良い香ばしさ、甘さ、素朴な滋味を感じるかぐわしさ。
しかし食べると見た目に反してかなりパキパキな質感。
やさしそうに見えたのでほんと意外!
そして味わいはすっきりで、そのあたりも在来種っぽくなく
予想した感じとは違ったけれど美味しいお蕎麦でした〜



最後にいただいた小さな一枚♡

「益子産・秩父在来種と桜川の新蕎麦のブレンド」
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実は、意外にも、
こちらが一番気に入ってしまいました〜!!
フレッシュな青さと素朴な香ばしさを感じる軽やかな芳しさが最高!
そして何より噛み締めて広がる味わいのおいしいことと言ったら・・・
蕎麦という穀物の滋味深いありがたいうまみが口いっぱいにひろがり
しあわせで二の腕がシビレました♡




今日は思いがけずめちゃめちゃ素敵な素晴らしい方々にもお会いでき、
こんなに美味しいものを立て続けいただき
それはそれは楽しひとときだったというのに、
私ときたらその後仕事があって、お酒も飲まずに!?
お先に帰らねばならなかったなんて・・・
神様ナンの罰ですかい!?


きっと今夜もお蕎麦なのが神様にバレてるんだわ・・・( ̄▽ ̄) 









posted by aya at 13:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月30日

名古屋・東枇杷島「七里庵」


名鉄名古屋駅からたった2駅だというのに
駅を降りたら静かな住宅街。


店の前の通りの風情が、また最高なのだ。
(名高き名店の目立たなさにもびっくり)

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この右手がお店。
この街並みと青空に旅情を煽られ
あまりにも気に入って向こう側に回り込みます。


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いい!


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いい!!
ちょっとー
この風情、最高すぎませんか!?




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この限界まで削ぎ落とした、ひなびた店構え。
素晴らしい!!




中に入ると手前がカウンターで奥に長いお店。
スタンダードジャズが響く中奥に進みます。

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メニューはシンプルながら少数精鋭。

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お蕎麦は全て十割。


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ミニマムに食べたい人、粋に食べたい人、ガッツリ食べたい人に
幅広く対応してくれる感じですね〜
煮込みがあるのがさすが名古屋。

人気店ゆえ店内は入れ替わり立ち替わりお客さんが訪れ
それに対し店主がなんと一人で全部対応している。
淡々とした接客だがその対応は実に無駄がなく迅速でお見事。
お客さんの方もそれに呼応するように
セルフサービスの飲み物をとってきて静かに蕎麦を待っている。


私はこれにしました。

「天ざる」

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おーっ かなり黒っぽい太打ち。
いかにも香ってくれそうな肌にワクワク。


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まずは天ぷらをパクリ。
ちょっと個性的な天ぷらで衣の感じが
スナックっぽいというか?フリットっぽい?質感で、
油感もしっかりある天ぷら。
こういうタイプのって天ぷらだけで食べるより
まさに「天ざる向き」と私は思うのです♡



そのくせお蕎麦はお蕎麦だけで食べたいので
言ってることとやってることが噛み合ってないのですが〜 (^^;)

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箸先から香りを寄せると、まずは黒い香ばしさが
ふわーっ。
その香りはだんだんと変化し、北海道の蕎麦らしい
鋭い青い野生を含んだ香りになっていった。
(私の中ではウリっぽいジャンル、いつもながら私にしか伝わらない表現 (≧∇≦))
かなり粗挽きに見える肌は「細かい荒さ」を感じるすべらかな舌触り。
そしてこれだけの太打ちながら全く硬さを感じさせないのもすばらしい。
もぐんもぐんと噛み締めた膨らむ味わいは
たくましい甘さなどはなく意外とスッキリしている。

このスッキリ感はここの蕎麦汁にも共通していて
甘味も酸味もガツンと濃いのに
後味はスッキリしている蕎麦汁だった。



この時点で13:30。
店主が今来たお客さんにお蕎麦売り切れで煮込みしかできないと
断っているのが聞こえた。
早いですねえ〜すごい人気!


先にも書いたがここの店主はニコニコしたりはしない。
しかしワンオぺでどんなに忙しくても非常に慣れていて
落ち着いた声で淡々と礼儀正しい。
断り方も感じがよかった。
普段からテンション高めで忙しくなるとすぐパニクる私は
ほえ〜っと感心して見ておりました(笑)




私のバイブル、Sarah VaughanのLullaby of birdland
を聴きつつ蕎麦湯。

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この蕎麦湯がまた、ちょっと葛湯っぽい雰囲気の中に
蕎麦粉の風味と質感がある。
名古屋の他のお店でも感じたことがある印象なので
地域性もあるのかな?
(蕎麦の地域性って本当に不思議で面白いのだ。
例えば東京だとなんの関係もないけど同じ沿線のお店の蕎麦が似ていたりする!)


店の外に出てから気づいたのだが
今日のお蕎麦は「北海道幌加内産」でありました。



ところで、煮込みというのはうどんしかないと思っていた東京モンの私ですが、
ここのはなんとお蕎麦らしいです!
しかも私が先程食べた十割蕎麦ではなく、
うどんに見える白っぽい太打ちのお蕎麦で、
それがまためちゃめちゃ美味しいらしいです!

お蕎麦を愛しすぎて全国各地の名物を食べ損ねる人生の私。
大阪の粉もんも札幌のラーメンも食べたことありません( ̄∇ ̄)

ここの味噌煮込み蕎麦、気になる〜〜♡












<t7s8>
posted by aya at 12:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東海の蕎麦>愛知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月29日

神奈川・秦野「手打ちそば 石庄庵 」


神奈川といってもかなり山のほう。
水と空気の美しい、奥の細道を進んだわかりにくい場所にありつつも
昔から名高いお蕎麦屋さんである。
私がお蕎麦を食べ始めた頃も雑誌などにもバンバン出ていて
憧れのお店でした〜


立派なお庭もあるお店なのですが
夜だと全然わからず残念。

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外観は意外とモダンなのです。

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堂々たる暖簾はなんとなく「道場」って感じの雰囲気?

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中に入るといろんなものが所狭しとある感じが年月を感じさせます。
少し前と印象が変わったような〜

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わー!店内の印象もかなり変わりました。
長くやっているお蕎麦屋さんあるあるですが、
座卓だったのがすべてテーブル席になっています。

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テーブルに切り替えたお店ではどこでも、
座卓の方が和の風情としてはやっぱり素敵だったなあー
とは思っちゃうのですが、
座るのが苦手なお客さんのための配慮ですから大賛成。
立派なテーブルセットで高級感のある座敷席になっています。



メニューもすごく増えた気がする!
楽しい〜

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そばがきは絶対いくよね〜♡
そば懐石楽しそうだなあ


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(ピンボケ失礼)

もちろんお目当ては
「十一せいろ」
「玄挽き田舎切り」
なかなか高級なお値段でございますが
「冷やしぶっかけ」とかも食べたいし、
「うなとろぶっかけ」ってめっちゃ気になるんですけど!?♡



1977年創業ということは今年で45年。
この地に惚れ込み、その時代は珍しかった自家栽培・自家製粉を始め、
この地で愛され続けてきた歴史を感じ、
今から出会うお蕎麦がますます楽しみ!

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(これまたピンボケ失礼・・・登山後でお腹空いてて手に力が入っていない?笑)



「石臼挽きそばがき」
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意外にも椀がきのような見た目でやってまいりました!
濃厚な香りを期待して香りを寄せると・・・
アララララ?お蕎麦の香りはほぼせず、
ほのかに柚子の香りがしています・・・
ところが!口に含むと何が爆発したんですかというくらい
もんのすごい強烈な蕎麦の旨味がブワーッとひろがりびっくり!!
旨味が濃すぎて塩分があるように錯覚するほどの
グルタミン系の濃厚な旨味だ。
本当にお蕎麦ってすごい穀物だなあ〜
食感はネッチリべっとりかなり重く、
お箸がえらいことになるほどの粘度でありました (^^;)




「天ぷら盛り合わせ」
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美しいー!!
お料理の本の表紙のような眺めに気分が上がります〜♡
そして、美しいものは美味しいのだ。
一口食べて私、思わず「おいしいーっ!」と叫んじゃいました (≧∇≦)
衣が美味しい、とにかく軽い、香り高く軽い衣!♡
パリパリだけど薄くてやさしいという理想の天ぷら。
おめでたい感じの美しい形に仕上げられたエビ、
イカ、白身魚、かぼちゃ、ピーマン、、しそ、しいたけ。
巧い人の手にかかると一つ一つの素材が
宝物に変身しちゃうんですよね〜



「十一せいろ」
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限界まで削ぎ落とされた日本の絶景。
艶やかに輝く蕎麦肌が美しく、いかにも香ってくれそう!

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ところが、意外にも香りはごくごく淡く・・・
香りを見つめるとなぜかこちらも微かに柚子が香り、
さらにさらによーく五感を研ぎ澄ませると
白くまろやかな上品な香りを感知できた。
しかしですよ!こちらも先程のそばがき同様、
食べるといきなり蕎麦の穀物らしい香りがブワッと広がるんです!
すんごいですけど! (≧∇≦)
メニューには「石臼挽き自家製分の甘味」と書いてあり
確かに甘味もあるが、それよりも濃厚な、たくましい旨味がものすごい。
食感もさすがにすごい。
やわらかいのにむちーっとしたコシ、密で滑らかな質感。
ここまでしっかりとしたコシがあると
普通は硬めの印象が残るがそれが全くない!
時間経つとさすがコシは減るけどそれで普通のお蕎麦くらいのコシかな?



「玄挽き田舎切り」
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こちらはやや太切り。

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やや濃いめの肌、粗挽きの素朴な輪郭線が
いい〜ですねえ〜〜〜
太さはそこまで太くないがかなりしっかりした質感で、
手繰り上げようにも噛もうにも暴れる感じのある逞しいお方!
箸先から香りを寄せると、これまた最初の香りは限界まで淡く・・・
食べていくうちに渋い、落ち着いた蕎麦の香りが
どんどん膨らんできて嬉しくなりましたー♡


蕎麦汁は結構攻めていて、
かなりキュンッと酸味強め、濃度も濃い!
お蕎麦の香りを愛しすぎてお蕎麦はお蕎麦だけで食べちゃう大悪党の私に
蕎麦汁を語る口はありませんが、もう少し薄い方がいいような・・・
でもここのお蕎麦は味が濃いからコレで合うのかも (≧∇≦)



そして今日は登山で冷えたので
私には大変珍しく、あたたかいお蕎麦も頼んでみました。
なにか「石庄庵 」らしい個性を感じるメニューを食べたかったのもあります。

「あしながきのこ蕎麦」
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メニューには「創業時と変わらぬ味そば増量」って書いてあります。
サイコーじゃないか! (≧∇≦)

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きのこの温かいお蕎麦だから、だいたい味と香りの想像つきますよね?
ところがー!これがまた「石庄庵 」ならではの華麗なる裏切り♡
まず出会う香りに本当にびっくりさせられます!
めっちゃたくましいかぐわしさ!
出汁なのか何なのかわからないが、きのこだけの蕎麦というより、
肉も魚も野菜も豪華に入った鍋を煮詰めたような、
めちゃめちゃ美味しそうなものすごい力強い香りがしてくるのだ。
蕎麦は田舎で、温蕎麦だとそれがとても甘くなって
質感も柔らかけどむっちりしていてすばらしい。
ごま油で炒めた茄子がうれしい〜、これも頼んでよかったー!



帰り際に見た美しい蕎麦打ち場。

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歴史、というものが、この中にある気がした。


今夜私がここで過ごした時間は、
書かなければ何も、どこにも残らない。
蕎麦を食べるのは数分だし食べてしまえばなくなってしまう。
それが生み出されるまでに込められた思いと労苦は
目では見えない。
ただそこには、その店の「日常」の時間が流れているだけ。


それをなんとか掬い上げたくて、形に残したくて。


こんな駄文を私は書き続けているのだ。




posted by aya at 10:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>神奈川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月25日

山梨・甲府「一草庵 紬」


甲府の高級お蕎麦屋さん!

同じ甲府の「一草庵」の息子さんによる手打ち蕎麦屋で、
眺めの良い荒川沿いにどっしり構える「一草庵」に対し、
こちらは甲府駅にもほど近い街中にあるモダンなオシャレ系。


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今夜も大人気でやっと最後空いているところに入れた感じ。
すごいなあ〜


入り口入ってすぐ右脇に蕎麦打ち場があります。

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カウンターは奥行きがうんとあって広々。
オープンキッチンスタイルなのでどんどん入る注文を一人でこなす店主と
ホール担当の若い女性スタッフの忙しさが伝わってくる。

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お隣はワイン好きのグループのようで
ワインのペアリングを次々と楽しんでいる様子。
ワイン談義に花咲き優雅ですねえ〜♪


そんな横に、とにかくお蕎麦お蕎麦と目を爛々とさせた動物(私)が
座っております (≧∇≦)


こちらはお蕎麦の産地がその時々で変わるので
今日はどこかなー、楽しみ〜

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冒頭で「高級」と書きましたが
お蕎麦のメニューはこんな感じ。

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うっほー!
「二八蕎麦(もりそば)」は1,012円、
「限定十割蕎麦(十食限定)」は、せんろっぴゃくさんじゅうきゅうえん
でございます!!
もりそば2枚で2,651円という緊急事態( °o°)

「二色食べ比べ蕎麦」という有難いメニューにすれば
少し助かりますが、量的にも1枚ずつ食べたい私は
2,651円コースでいっちゃおうと思いまっす! (≧∇≦)



でも温かい蕎麦も美味しそうだなあ
豆乳蕎麦気になるぅぅぅぅぅ〜〜

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そして「もりそば」と比べると
「かき揚げ天ぷら蕎麦」とかすごくリーズナブルに感じますよね〜
桜海老も惹かれる♡



一品料理も充実。

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やっぱり甲府に来たからにゃ「とりもつ」だよね!♡
「そばがき」も「鴨肉アヒージョ」も「穴子の白焼き」も食べたい・・・


日本酒メニュー。
こちらもなかなか高級です。

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テーブルにはお蕎麦の食べ方の指南書も。

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かつて私は関西にあった某食べ方の厳しいお蕎麦屋さん(?)で
店主から直接、「まず何も付けずに食べてみてください」と言われ
「ハーイ!」と大喜びで食べ(ずっと見てるので視線が怖かったけど(笑))
「次に、添えてある岩塩を少しつけて食べてみてください」と言われて固まり、
困った挙句「え・・・イヤです・・・」と答えて
いつものように最後まで何もつけずに食べちゃったという珍話を持つ人間である。
(店主は去ってゆきました(笑))


というわけでこちらでもすみません、
いうこと聞かずに全部何もつけずにいっちゃうと思います〜( ̄∇ ̄) 
(お蕎麦屋さんは蕎麦と蕎麦汁のコンビネーションに命を懸けているので
 よいこはまねをしてはいけません。わるいこより。)



「二八蕎麦(もりそば)」
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なんかこのカウンターの素材と置いてあるお酒、トレイという雰囲気が、
私の行きつけNさんにすんごい似ている気がしてきた・・・
こちらのほうがずっとゆったりしてますが〜(笑)

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箸先から香りを寄せると、ふわ〜と軽やかに、
ちょっと強め激しめの野生が軽やかに香ってくる。
食感はエッジくっきりはっきりで
口に含んだ瞬間は硬めに感じるが噛み締めるとしなやかさもある感じ。






「限定十割蕎麦(十食限定)」
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うわわわ
お値段も違いますが存在感も違いますねえ〜♡

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箸先から香りを寄せると・・・おおお〜〜!!
なんとフレッシュで美しくさわやかな、最高の香り!!
それがしっかり濃厚に香ってくれて
初っ端からノックアウトされました(>_<) ♡
しかもですよ、その香りが食べ進むうちにさらに素晴らしくなっていきまして
たくましさ、香ばしさもプラスされ、
かぐわしさの全てが揃ったような、完全美の世界となりました。
食感は意外にも、先程の「二八蕎麦」以上のかなりパッキパキ。
シャープなエッジでしっかりかみごたえのあるやや硬めのお蕎麦。


そしてここは汁がまた巧い。

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濃厚な旨味、甘味が見事に合わさって
たいへんまろやか、バランスがよい。
そして濃厚なのになんだが上がストーンと開いたような
スッキリさがあるのがよい。

蕎麦湯は濃いめだったが味はスッキリ系。

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結局今日はどこのお蕎麦かわからなかったので
ぜひ聞きたかったのだが、とにかく店主は忙しそう。
カウンター7席、 テーブル12席?(個室もあるのでよくわからないが)
それで厨房一人な上にこの人気ぶりである。




次回は「豆乳蕎麦」と「そばがき」も食べるぞーー! (≧∇≦)


posted by aya at 13:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>山梨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする