2017年01月29日

稲田堤「石づか」


住宅街のミシュラン蕎麦屋さん。
そして私にとって「ミシュランの見方が変わったお蕎麦やさん」!

もともとミシュランというものについては殆ど何も知らない。
しかしたまに掲載された店のリストなどを見ると、
少なくともお蕎麦に関して言えば味云々よりまず
「高級志向のお蕎麦屋さん」「おしゃれなお蕎麦屋さん」
というイメージだった。



ところがこのお店は・・・

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「稲田堤」駅から歩く、歩く、歩く。
もうこんなところに絶対に店は無いだろうと確信した時に店は現れる。
自宅の2階を改装したらしい簡素な構え。
1階は駐車場になっていてその脇の階段を上る。


店に入ると奥さんが迎えてくれて奥に通される。
店内は店らしくバッチリ改装してある感じではなく
住まいのイメージの名残を感じる作り。
やはり人の家に来たような感覚になり、お邪魔しまーすと言いたくなる。


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住宅街の静かな夜。

飾り気のない店内だけに
「特選食材 青森県産 無添加 ちくわの天ぷら 500円」
という張り紙がほのぼのと眼に映る。


定番のお蕎麦メニューはシンプルだが・・

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「今月のおすすめ」には美味しそうな楽しいメニューがいっぱい!

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「一品」はどうにもこうにも
お酒を飲まないわけにはいかなさそうなものが厳選されている。
いいですねえ〜♪


というわけで「 いづみ橋」「ばくれん」などの中からこれを選んだ。

「楯ノ川 純米大吟醸(山形)」
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まろやかフルーティー、ずっしりしたうまみもあるのに余韻はきれいで
あっらーこれは飲んじゃいますね〜 (≧∇≦)
(今夜は大好きなお友達と久々に会えてcatch up& girls' talk!
楽しい夜にぴったりなお酒〜♡)



「挽き立てそばがき」
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うわっ
これは・・・・
見るからにものすごーーくおいしそうな超微粉の肌!
これはぜっっっっっったいにおいしい!!
しかし〜ちょっと問題は、だし汁に浸かっていること・・(>_<)

もちろんそれはそれでとってもおいしいだろうと思うのだが
すみません、お蕎麦と私の間に入ろうとするもの全てを敵視するよう
DNAに組み込まれている虫のような私なもので(^^;)


汁さんちょこっとどいてください〜♪と、
なるべく浸ってなさそうなところを選びまして・・・

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・・・参りました。
この、スプーンで傷をつけるのも惜しいような超絶美肌。
口に含むと見た目通りの極上なめらか
もったりとぅる〜んとした肌が私に身を投げかけ、とにかくこの食感は最高すぎる!!
微粉系そばがきとしてひとつの頂点に達した素晴らしすぎる質感。
蕎麦の香りはだし汁の奥底にあるイメージでやはり感じづらいが
見つめるとかすかに落ち着いた穀物の香りが見えてくる。



「もつ煮」
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もつ煮だーい好きの私(^^)
ここのもつ煮には本当においしい!
味噌仕立ての汁の中に豚もつがたっぷり。
ネギも三つ葉も香り高く全体にさっぱりとして大変においしいもつ煮。



「豚の角煮」
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大きな角煮が2かけら。
こっくり濃いめでお酒のつまみに最高♡
脂も美味しく全部いただきました。



「せいろ」
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褐色の笊の上にひろびろと盛られた豊かな眺め。


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手繰り上げた香に思わず声が出る。いい香りー!
静謐な、石のようなイメージのストイックな香りを
二八らしいふっくらとした小麦の豊かな甘い香りが支えている。
口に含んだ食感にもハッとさせられる。
なめらかな肌はにゅるんとのびるような豊かなコシを持ち、
繊細端正な輪郭線が自在に口中をめぐる。
石のようなストイックな香りはだんだん白くまろやかな香りへと変化し
極上の更科蕎麦にも似たイメージとなってくる。
二八らしいほんのりとした甘みと味わいもあり実に美味しい二八そば。


「十割」
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おお〜
十割は珍しい箕のような形の笊で。

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なんとわかりやすい、こちらはまさに先程の二八の中の
「ストイックな石のようなイメージ」だけを集めて濃くしたようなかぐわしさ!
二八と比べるとしっかりとくっきり輪郭線を感じる舌触りでかみしめた質感もやや固め。
しかし柔らかなコシがあるため食べやすい。
味わいも甘みも淡いのでこちらのほうは二八よりさらに、うんとストイックなイメージだ。

「石づか」のお蕎麦は見た目以上に量があるので
2枚目となるとこの私ですらかなりお腹がいっぱいになってきた。
こんなにおいしいお蕎麦がこんなにたっぷりで、
しかもおかわりにすると「せいろ 320円」「十割 540円」という安さ!
ちょっとちょっと、いいんですか!?

お蕎麦を出す時だけは茹でたてをすぐに提供するためか
店主も出て来て奥さんと二人で運んで来てくれた。
店に入った時はこちらも人のお宅に来たようでやや緊張していたからかわからなかったが
店主も奥さんもすこぶる感じがいい。
取り立てて愛想を振りまくという感じではなく実に普通〜〜に、大変感じがいい。

こんなミシュラン店があったとは・・・
びっくり!


蕎麦汁は甘さは控えめでちょっと個性的な出汁。
しかし店主の狙い定めた「旨さ」の感じられる大変おいしい汁だった。
ちょっと更科そばのような?上新粉のような?白い趣の香りのそば湯にもよく合う。



奥さんに見送られて店を出ると、静かな川崎市の住宅街。


なんだか本当に「石塚さんち」にお邪魔していたような、

それとも全部夢だったような・・・

新鮮でちょっと不思議な、ほのぼのミシュラン体験の夜だった。







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2017年01月24日

たまプラーザ「風來蕎」


おしゃれ住宅街「たまプラーザ」の超人気店!

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開店前から行列ができてしまうほどの人気につき、
開店15分前に着いた私。
ラッキー! 今日は一番乗りだぁ〜


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暖簾をくぐったところが小さな待合になっている。
そこに座るとまもなく次から次にお客さんがやってきた。
土地柄か知的な雰囲気の方ばかりで
思いがけず話しかけられしばらくおしゃべりに花が咲いてしまい
それがとても楽しかった。


開店時間になると着物姿に白割烹着の美しい女将さんが
にこやかに店内に迎えてくれる。
拙著「蕎麦こい日記(飛鳥新社)」に書かせていただいた頃は
同じたまプラーザの小さなお店だった「風來蕎」。
時が経ってお店はこんなに立派に大きくなって大流行りなのに
女将さんは寸分変わらないのが不思議なくらいだ。
(クールビューティーなのにお話しするとおちゃめで面白い♪)


店は大きく、美しい。

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この席は光が気持ちよくて個室っぽくていいなあ。

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天ぷらが美味しい店なのでカウンターもいいムード。

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そしてですね・・・
さっき待合でお話しした方々もそうだったが
今日は何てったって「あるもの」をお目当てにやってきたのであります!

じゃーん、土日祝日限定のコレ!

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うはははは・・・・
うはははははははは・・・・

もう嬉しくて嬉しくて、まだ注文もしていないのに
世界を征服したようなこの達成感!!
やっと土日に来られてうれしい〜〜〜!!


それ以外にもここは美味しそうなものが多すぎて危険すぎます。

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ぎゃー 大粒カキの天ぷらはぜったい食べたい!
ここの天ぷらはおいしいですからねえ〜〜〜
白子は超食べたいけど
お魚好きが高じてアニサキスアレルギー発症して2年めの私は泣く泣く断念・・

でも実は今日は、スペインからの大事な大事なお客様♡をお連れしておりまして
彼らのために白子もいきましょ〜♪


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あ”〜〜
大好物のサバが美味しそう〜〜
でも食べ過ぎアレルギーは断つことで治るんじゃないかと
マエムキに、希望を持って我慢!



「おぼろ豆腐」

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スーッと薄く掬ったような盛り付けが
いかにも美味しそうなおぼろ豆腐。
美しい形を崩さぬよう口に入れると
なめらかでありながら大豆の素朴さも感じられる素晴らしい食感。
「豆の甘みが広がります」とメニューにある通り優しい甘みがひろがるが後味はスッキリ。
イマドキな感じのおぼろ豆腐とは一線を画す「中庸の美」を感じさせる美味しさ。
これ大好き♡



「野菜の白和えサラダ」
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ありそうでないちょっとユニークなメニュー。
白和えの豆腐部分がサラサラで「豆腐ドレッシングのサラダ」という感じ。
カブの質感がつるぬるパリッとしていい。



「鴨ロースあぶり」
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写真でもお分かりかと思うがこのあぶりの美味しさは普通ではないです!!
火の通り加減といい脂の美味しさといい程よい薄さ柔らかさといい素晴らしいの一言。
めちゃめちゃおいしい〜〜〜


「大粒かきの天ぷら」
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うわあぁ〜♡
これは嬉しいすんごい大粒!
小さくて味のつまったのも美味しいけどやっぱり大きいのがスキ!!
しかもここは天ぷらが本当に美味しいのでたまりまへん。
サクサク繊細に軽く、まさに花が咲いたような美味しい衣。
その中から現れる大粒クリーミーな牡蠣!
ああ〜〜〜ん(≧∇≦)


「ふぐの白子天ぷら」
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こちらも大変に美味しかったということが
スペインからの友人のとろける顔でよーーくわかりました。
私は我慢という名の精神修養中 (≧∇≦)



「油揚げの肉味噌挟み焼き」
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こちらは初めて頼んでみたメニュー。
先に食べた友人が口に入れた瞬間ビクッ!と飛び上がったのでびっくりしたら
なんと美味しすぎて飛び上がっちゃったらしい。
油揚げがパリッとして、中の肉味噌の味付けが絶妙、確かにおいしい〜〜!
薄いので軽く食べられる感じもいい。




今回一緒に行ったスペインの友人は料理上手で美味しい物大好き。
しかも日本人より日本人ぽいところが多くて笑っちゃうのだが
そんな彼らの大好物がこちら。


「そばがき」
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あたたかな濃厚蕎麦湯の中にもったりと身をひそめる姿。
この姿だけですでに彼らは大興奮、大喜び♡
よかった〜〜〜ありがとうございます!!

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このタイプは蕎麦湯にとろけて唇に触れた時の感激がたまらないのだが
うわあー・・・・
これはまた極上のとろんとろん、もたーっと私までとろけそう。
香りも味わいも上品に淡く、もたーっととろけて
はにゃはにゃ・・・ほにょほにょ・・しあわせ



「おせいろ」
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きたー・・・
何度出会っても感激で胸がいっぱいになる、「風來蕎」の「おせいろ」。


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ひらひらとやさしいラインを描く平打ちの輪郭線。
なめらかでクリーミーなアイボリー色の肌に浮かぶ無数の蕎麦粒子に、私は吸い込まれる。

キンッとひえた冷気がまとう淡い香り。
見た目は素朴だが食感は思いのほかつるつるとして
噛み締めると平打ちのはんなりやさしい質感。
意外にも香りや味わいは淡めで、
おおお〜こんな上品な「おせいろ」は初めて。

特に前回爆発的な深い香ばしさと甘みにノックアウトされた記憶が忘れられないだけに
この鮮やかな変化には驚かされた。
あの時のメモには
「うっひゃー!!福岡の美味しいカステラの焦げたとこみたいに
クラクラするほど甘く深く香ばしい香りが
蕎麦から濃厚に漂ってしまっているこの魔法!!」
と書いてある。
(いつもながら私のメモは頭わるそう(* ̄∇ ̄*))

打って変わって今日のこのほんのりとした「おせいろ」・・
白く美しい夢のような上品さだ。


「手挽きせいろ」
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やっと会えた!!
この深紅の器のドラマティックな演出。
移転前の小さな店舗の頃からこの演出には毎回唸らされてきた。
日本の器は本当に世界一だと思う。


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本当に久しぶりに食べる「風來蕎」の「手挽きせいろ」。
こちらも見た目は素朴だが質感は意外にもつるりとしている。
肌表面は確かにざらざらしているのだがつるりと滑りが良く質感も軽い。
味わいはみずみずしくすっきり軽く、香りも先程のせいろ同様淡めだが
見つめるとこちらには黒い香ばしさがほんのり浮かび上がってくる。
これだけたくさんの料理を準備する店主が
朝から時間をかけ力を込め手挽きした粉と思うと
より大切に味わわずにはいられない。




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さんざんゆっくりしてしまった上に濃厚蕎麦湯でまたゆっくり。
大混雑だった店内はようやく落ち着いてきた。

家族づれ、、マダムの女子会、熟年ご夫婦、若いカップル。
カウンターには一人客も多く、あらゆる層に大人気のこの店。


最近は昼ばかりで夜来ていないので
次回はゆっくりお酒を飲みながら・・是非♡


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2016年09月26日

神奈川・金沢文庫「寿徳庵」


信念を持って人が行かない道を突き進む。
その情熱と気迫に、尊敬を込めて笑っちゃう名店!


京浜急行「金沢文庫」駅から徒歩10分ちょっと。
車通りの多い横須賀街道沿いにぽつんと佇む町蕎麦屋風の古い店は
なんとなく寂しそうにすら見える。

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しかし近づいてみると早速様子がおかしいです。

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気迫を感じる文字で書かれた
「当店の一押しメニュー 季節の香り蕎麦 胡桃切り
 韃靼蕎麦 自家製粉 十割蕎麦」。
それも面白いが、気迫余ってそのままそのマジックで暖簾に書いちゃったみたいな
「二十四種の香り蕎麦」って・・?
暖簾にマジックで手書き!! (* ̄∇ ̄*)


さらに、扉を開けて驚かされる。
昼時とは言え店内はギッチリ満員!
決して広くはない20席ほどの空間に家族連れも多いので
外からの印象からすると仰け反るほどの賑わいだ。

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(帰り際ちょっと空いてきた時にこそっと撮影 m(_ _)m)


店の雰囲気にふさわしい、いい〜感じのお酒やおつまみのメニュー。

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おでん、いか焼き、豚角煮!

楽しいな〜 頼んじゃいたいなあ〜
 
しかーし、ここでは私
それらの楽しいおつまみにうつつを抜かしている余裕はないのであります。

壁の案内。
何やら話は1750年まで遡り「みかん切り」「貝切り」「こぶ切り」など
珍しい「変わりそば」が紹介されている。

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「必ずしもおいしい物ばかりとは限らず・・」
「珍しい事だけでもご賞味いただければ幸いです」
っていうのが正直すぎて素敵で可笑しい(≧∇≦)

そしてなんと「寿徳庵」では1年を24の季節に分けて
「二十四節季の香り蕎麦」を毎年展開し続けているのだ。
入り口の暖簾にマジックで殴り書いてあったのはそれである、



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本日の「香り蕎麦」は一番右の「くるみ切」。
他に「韃靼そば」「生粉打ち蕎麦(十割)」「もりせいろ(二八)」があるので
当然それ全部いきます( •̀ .̫ •́ )✧!!

でもさすがに4枚は無理なのでううう〜〜と思っていると
こちらのメニューに「二色せいろ」っていうのがあるではないですか!

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値段から推察するに「二色せいろ」は普通は「もりせいろ+何か」なのだと思うが
もし他の組み合わせもお願いできるなら少ない量で4種全部食べられるのでは?
と悪巧みを始める私。
店員さんに相談するとできるという。
やったあー!よかったぁ〜
では
「生粉打ち蕎麦(十割)」
「もりせいろ(二八)」
「韃靼そば」
「くるみ切」
全部お願いします!


店内満員につき店は大忙し。
奥の厨房には店主夫妻(?)がてんてこまいで働く姿が垣間見え
明るい声が甲斐甲斐しい女性が全てのお客さんに大変手際よくサービスしている。

ところがここで事件発生。
私が頼んだ「変則2色せいろ」が繁忙時にはややこしかったらしく
気がつけば厨房内が「男はつらいよ」のワンシーンのような大モメの事態に!
(茹でる人と盛る人とでズレが生じてしまったらしい)

あちゃー 申し訳ない・・・(>_<)
やりとりは客席には丸聞こえなのだがしかしそれが険悪な雰囲気ではなく
まさに映画のような「ムード」になるところがこの店らしい。
無事解決し、結局私がオーダーした通りで何の間違いもなかったのだが
何度も謝りながら持ってきてくれた。
こちらこそ忙しい時にすみません・・・


「2色せいろ」は重ねでやってまいります。

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左上のお椀は何かな?と開けてみたら
「そばがゆ」でした。
「そばがき」も「そばがゆ」もお腹に余裕がなくて頼めないと思っていたから
うれしいサービス。


しかし兎にも角にもまずはお蕎麦にダイブ!
うひょひょひょひょーい

「生粉打ち蕎麦(十割)」
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決然と勢いのあるラインを描く、いかにも香りそうな生々しい印象の肌。
手繰り上げると見た目の印象に違わぬ
ややツンとするほど強い野生を含んだ香りが濃厚に漂ってきた。
こういう野生は時として全体のバランスを壊しその野生だけになってしまいがちだが
この「生粉打ち」の野生はかぐわしさ、滋味深さの中で嫌味なく個性を主張している。
コシはなく固めで口中で暴れる感じがあるが細打ちゆえ食べづらさはない。
とても足が早く乾きやすい蕎麦だがあっという間に食べてしまい問題ナシ!
だって美味しかったんだもん〜〜(^o^)


「もりせいろ(二八)」
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こちらはとてもわかりやすく二八。
十割よりも香りは二割減な感じで、
そこに小麦のしなやかさと柔らかさ、甘みが加わり大変おいしい二八そば。
こちらもとても足がはやくかわきやすいので
美味しいものはさっさと食べちゃいましょう〜


「韃靼蕎麦」
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来ました来ました、
韃靼蕎麦ならではの目が覚めるような黄色!

血液をサラサラにするルチンが普通のお蕎麦の100倍と言われる韃靼蕎麦は
苦味があるのが特徴と言われている。
しかしもともと味の中の「苦味」という要素がとても好きらしい私(苦い食べ物大好き)は
毎度あんまり感じないんですよね・・・
この韃靼蕎麦はどうかな?


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あらー!
案の定ほとんど苦味はあまり感じません・・
お茶のような渋い香りと味わいがとてもおいしい!
(↑てことは一般的には苦いのでは?(^^;;))
これが4種の中で1番みずみずしい弾力があり
結局味、食感ともに1番気に入っちゃったかも。
でもどこでも韃靼蕎麦が一番好きというわけではないので
やっぱりこの韃靼蕎麦が特に美味しかったんです♪



「くるみ切り」
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可愛らしい薄桃色。

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香りはクルミと言われなければわからないが
独特の豊かなナッツ系の香りがふあ〜。
「変わり蕎麦」とは更科にくるみを混ぜ込んだ蕎麦だが
いわゆる更科のようなツルツル感や弾むようなコシはなく
やわらかく大人しい食感で全体の印象もおだやか大人しい蕎麦。
そうか、「香り蕎麦」というだけあって
香り以外の印象は大人しいのが正解なのかも♪



蕎麦湯を頼むとこうなったので驚いた。

どどん!

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普通の蕎麦湯と、韃靼蕎麦湯。
そうですよね〜ルチンは蕎麦湯に溶け出すから飲まなきゃソンソン!
ルチンの効果は超低血圧(90-50)の私が証明しております・・(飲みすぎ)


蕎麦汁はこの店の外観、内観のイメージからすると
信じられない程甘くなくすっきり洗練されている。
しかし出汁は結構個性的ですっきりしているだけにそれがドンと前に出ている。


「そばがゆ」
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サービスのそばがゆ。
個人的に、蕎麦は炊いてしまうと一番印象としての蕎麦度が低い気がするのだが
(香り・味の点で)
やっぱり古くから世界中で食べられてきただけに素朴なほっこり感がいい。


気づけば店内は少し空いて
昼下がりののんびりモードに切り替わっている。


「寿徳庵 二十四節季の香り蕎麦」はこの後、

「黒胡麻切り」9/23(秋分の日)から10/7まで
「菊切り」菊切り 10/8(寒露)から10/23まで
「般若切り」10/24(霜降)から11/7まで

と移り変わっていきます。

「般若切り」は仏教界での日本酒の隠語「般若湯」から名前を取ったお蕎麦で
なんと「八海山」で打っています。
しかも他の変わり蕎麦は全て御膳粉で打っていますが
般若切りだけは全粒粉で打っているとか!

うううーん 気になる!!

期間は霜降から立冬まで。

般若に会いに行きませんか〜(≧∇≦)/




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2016年09月12日

神奈川・長谷「栞庵」


「今日は右側♡」
帰ってきましたこの場所に!.

前回「割烹・蕎麦 波と風」の記事でご紹介した前代未聞の事態・・・

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古都鎌倉の名所、長谷寺に向かうメインストリート。
木の格子柵で飾られた階段の足下の看板は・・・

店名が2つ!!

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「手打ち十割蕎麦と甘味 栞庵」
「割烹・蕎麦 波と風」
同じ建物の2階に手打ち蕎麦屋さんが2軒あるんです!( °o°)


もうどれがどっちの看板だか、すごいことになっております。

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階段を上がると、まず出会うのは「波と風」。

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そしてこちら側が「栞庵」。

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両者はこの距離で向い合っております・・・
こんなの初めて見た!モダンアートみたい!(どんな)

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先日「波と風」にやって来てこの景色に出会い衝撃を受けた私は
何としてもと本日張り切ってこの場所に帰ってきたわけであります。


「栞庵」は「手打ち十割蕎麦と甘味」のお店だけあって
明るく綺麗な店内はさすが女性客オンリー。

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お琴アレンジのトトロのテーマソングがやさしく流れ、ほっこりした雰囲気。
あ、あそこにもトトロがいたぁ

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ハイジの次にトトロが大好きな私はニマニマ(๑˃̵ᴗ˂̵)


お茶と共に、まずは揚げそばのサービス。

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ここはお蕎麦が極細なので揚げそばも繊細でおいしい。



メニューを開くとまず楽しげな甘味メニューがいろいろある。

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「アイスもなか」や「白玉あんみつ」。
古都らしいしお参り帰りにぴったりでいいですね〜


とか言いながらそのページはクールにスルーし
張り切ってお蕎麦のページへ(≧∇≦)/

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わ〜 大好きな「冷やしすだちそば」がある〜
そして手打ち蕎麦屋さんだと意外になかなか出会えない「冷やしたぬきそば」も♡
ここのは冷やかけタイプなんだ。



といろいろ悩んだ振りをして普通〜にいつもの場所に着地する人(≧∇≦)

「せいろそば」
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えっ

うわー!
ちょっとちょっと、なんですかこの美しさはー!!


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見つめるだけで私まで澄んでいくような美しい緑。
極細切りの曲線、その一本一本が素朴な震えるラインを描き
肌を見入ればこれまた素朴な粗挽きの蕎麦粒子が無数に浮かんでいる。
うううう美しい・・・・・・
これだけ極細なだけにまるでミニチュアに見入っているような気がしてしまうほど
極細の粗挽き十割だ。


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たぐりあげてさらに目が覚める。
なんと素晴らしいかぐわしさナノデスカーーー!
フレッシュな青い野生がさわやかでうれしすぎる。
口に含むと見た目の通り、端正な極細なのに素朴な輪郭線、肌がたまらない舌触り。
食感はちょっとパッキリ、コシはなくスパンと噛み切れる感じ。
滋味深くしかしかろやかな味わいも素晴らしく
うっは〜〜おいしいなあ〜!!

汁は老若男女に愛されそうなやや甘め。
つけて食べたかったけどお蕎麦が美味しすぎて例によって最後まで一度もつけられず
蕎麦湯の時に大事にいただきました(^o^)


見回すと周りの女性客はお蕎麦の後に「白玉ぜんざい」を頼んだり
お茶を飲みながら鎌倉の午後を楽しんでいる。


私は一人で来て蕎麦湯を全部飲み終わった後に
「すみません 冷やしすだちそばもください・・」
っていうのはやっぱりヘンよね〜とひるみ、
おとなしくごちそうさましたのでしたm(_ _)m

鎌倉という上品イメージの土地柄+女性客オンリーだと
私もマトモなふりができると発見!

これが浅草ならよゆーで2枚目いってたんだけどな〜(≧∇≦)


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2016年09月11日

神奈川・長谷「割烹・蕎麦 波と風」


前代未聞の大変な事態となっております。

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古都鎌倉の名所、長谷寺に向かうメインストリート。
木の格子柵で飾られた階段の足下に、手打ち蕎麦の看板が賑やかに置かれている。


しかし、よ〜〜〜く見ると何故か名前が2つありませんか!?

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「割烹・蕎麦 波と風」
「手打ち十割蕎麦と甘味 栞庵」
2軒は全く別の店なのだが、
どちらもこの建物の2階にある!???


こちら「波と風」のメニュー。
奥に「栞庵」の看板も見えますね・・

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もう何が何だか入り乱れてすごいことになっております。

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「手打ち蕎麦」と「手打ち蕎麦」に挟まれるような複雑な幸福感で階段を上がると、
「波と風」に出会いました。

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シンプルで美しい佇まい。


しかーし、こんなことがあっていいのでしょうか!??

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て、手打ち十割蕎麦屋がこんな距離で向かい合っている・・・・
鏡ですか・・?


気を取り直しまして。
わたくし、本日は「波と風」にやってきたのであります。

中学高校時代の同級生の大好きなお友達とたまの贅沢ランチ〜♪
「お昼のおまかせ」のちいさいほうを予約して参りました。

うふ♡

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店は小さくシンプルだけれど
一流のおいしいものが出てきそうな雰囲気ムンムン。

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バシッとしたいでたちでキビキビ働く板長さんの姿にも
ますます期待が高まりまくり〜♪

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今日は事前に電話で私のアレルギーの話をしてあったのだが
その時の対応からしてプロフェッショナルぶりが凄かった。
アニサキスアレルギーという海のお魚が全部ダメな理解されづらいアレルギーなのだが
事も無げに「対応いたします、ご安心ください」と。
土地柄通常は魚メニューだらけであろうお店だけにびっくり感激。

もともとお魚が好きすぎて食べ過ぎてなってしまったアレルギーなので
海沿いの地域に来ると食べられない&食べたいものばかりで非常に寂しい私・・・
でも海老や貝類,たこ、川魚は大丈夫なことは伝えてあるし
あんな頼もしい電話対応だったので今日はワクワク♪


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うわあ・・・
素敵な器だなあー

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珍しい団扇形の器に盛られた明石の川津海老。
完璧な美しさとバリッとワイルドな食感と風味。
団扇の器のおかげで川床で食べているかのような楽しい気分になる。
おいしい〜〜


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この蓮の葉の器も大変にツボです〜〜
盛り付けも含めて素晴らしい景色。


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たこ。こちらも明石。
やわらかな弾力がおいしい。




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お野菜の炊合せは芋茎と万願寺とうがらし。
澄んだ出汁、スッと控えた完璧な味付け。
どんな料理でも素材のおいしさを感じたい私はこういうのに大変に弱い。
ヤラレマシタ!



そして

あああああああ

全世界に自慢したいこの眺め!

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木の盆、木の箸、竹の笊。
そこに盛られた蕎麦肌の美しさ。


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見入れば見入るほど心を奪われるこの肌、この曲線。
しっとりむっちりとした肌はいかにも香ってくれそうでドキドキ・・・
たぐりあげ、思わず目を見開く。
素晴らしい王道のかぐわしさ!!
蕎麦の香りのいいところを全てバランスよく濃縮したような
香ばしさも滋味深さも甘さもある、ザ・優等生な素晴らしい香り。
口に含むとはっきり、でもふっくらした
これまたザ・優等生な舌触りと完璧なコシに出会い
あまりの完璧さに「・・参りました!!」と思わずつぶやきそうになる、
お手本のようにすばらしい十割蕎麦だ。
おいし〜〜い!!できることならあと2枚くらい食べたい・・・
今日は埼玉と茨城のブレンドだそう。



蕎麦湯はこんなに濃厚。

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しかも濃厚なだけでなくものすごくおいしいー!
蕎麦粉の良さが伝わる美味しさだ。
すみません、あのー、お代わりしてもいいでしょうか〜〜(* ̄∇ ̄*)



デザートは赤紫蘇のシャーベット。

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古都鎌倉での優雅なランチタイム。

最高に美味しいお蕎麦を食べて「ごちそうさま〜」と暖簾を出ると
真正面に鏡のように、また十割手打ち蕎麦屋!


こんな摩訶不思議な面白い体験をして
黙っていられる蕎麦犬ではございません。

数日後、この人この場所に戻って参りました。

うはははは・・・続きは次回(≧∇≦)/











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2015年10月05日

神奈川・下飯田「坊ノ上 なむいち」


こんなにも不便な場所にある超大人気店!

どの駅からも遠いのどかな住宅街。
付近には畑もひろがり
空が広い〜

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最寄り駅は強いて言えば横浜市営地下鉄「下飯田」駅。
もしくは小田急線「湘南台」駅。
しかし歩くとかーなーり大変な事になる。
(一度真夏に迷子になってに倒れそうになりました(^^;;))

お客さんのほとんどは車での来店につき駐車場はバッチリ完備。

「ただいまお召し上がりいただけます」の看板が
日頃の人気ぶり、行列ぶりをうかがわせる。

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外で待つ人のためだろう、玄関前には看板いろいろ。

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店に入ると、いかにも近所の奥さん達と言った感じの女性スタッフ達が
ハキハキと迎えてくれる。


贅沢な山小屋のような気持ちのよい店内。

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今日は空いてそうな時間を狙って来たのだが、
ほんとに空いててラッキー!



蕎麦屋においてそのメニューがどんな構成なのか把握するのは早いはずの私だが
ここはちょっとユニークである。

まずこちらは普通にわかりやすいですね。

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「もりそば」のお代わり、「もりそば替え」は
産地の違うお蕎麦を出してくれるというのが嬉しい〜♪




ん?これはどうなってるのかな?

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要はお蕎麦を頼む時、プラス216円で
「さけのせごはん 一口天ぷら付き」
とかがつけられちゃうんです!
お蕎麦の価格設定はかなり高めだが
それ以外のオプションで賑やかに楽しませてくれるのが人気の秘密かもしれない。



レジ前には見本もあり、これが大変わかりやすい。
楽しい誘惑!

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「本日のおつまみ 216円」って、嬉しすぎませんか〜?

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というわけで

「本日のおつまみ」
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家庭的でおいしいおつまみ。
なんてしあわせな216円♪



「単品天ぷら」
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天ぷらもバリッバリでおいしい〜


そしていよいよお蕎麦。

「当店のそばは産地より直接仕入れています」
「北海道、岩手、新潟、長野、福井のそばを仕入れております」
「平日40〜50食、土日祝60〜70食のため、なくなり次第閉店とさせていただきます」

あ〜うれしいなあ、今日は久々に来られてよかったなあ〜
本日は長野と、今シーズン初めて仕入れたという茨城の蕎麦。


一枚目「もりそば(十割)」(長野 小諸)
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さわやかに漂う野生の香り。
青い強い野生の香りだが香り方がやさしいので全体の印象はすっきりさわやか。
何よりこの食感には参る。
端正な細切りながらふんわりふっくら、どこまでもやさしく
しかし凛としたものも感じさせるコシ。
十割蕎麦として完璧すぎるこの食感!
味わいはすっきりと美しく澄んだ印象で、
はあああ〜〜〜〜・・・なんでしょうこの美味しさは・・
今までもいつも美味しかったけれど感激としては今日が一番美味しい!!


二枚目「もりそば(十割)」(茨城・常陸秋そば)
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二枚目は茨城の常陸秋そば。
どんなかなあ、ワクワク〜♪

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お・・・?
箸先で漂う香りは不思議と先ほどの長野に似ている。
やや強い野生を感じつつもさわやかな香り。
しかし口に含んでみると味わいはこちらの方が濃厚で、
舌の上に広がるしっかりとした旨みがたまらない。
食感がまた素晴らしく、先ほどの長野より少しコシ強め。
素朴となめらかさを併せ持った肌を噛み締めると
しっかりにゅっとしたつながりが感じられ、
あああ〜〜〜素晴らしいぃいぃ〜〜〜〜〜
さっきの食感が完璧と思ったけれど
こちらを食べるとこちらも完璧!と思ってしまうくらい素晴らしいぃいぃ〜〜〜
香りも味わいもあまり常陸秋そばらしくはないのだが、
はじめから最後まで私を盲目夢中にさせる魅力に満ちている。



ここではいつも「もりそば」2枚に夢中で頼めないのだが
蕎麦が蕎麦湯とともに丼に盛られた「湯だめそば」っていうのが
本当はすごーーーく食べたいんですよね・・・
次回、次回、と思いつつ頼めていない憧れの君・・♡


甘いものが好きな方には本日のデザート」というのもある。
今日は「水ようかん」と「豆乳ゼリー」、どちらも自家製。
それもなんと108円で、
最後まで安くて楽しいオプションで楽しませてくれるところがさすがである。


しかし私にとってはこの店の最大の魅力はやっぱりそのお蕎麦。
そしてここで過ごせる時間のゆったり感は誰にとっても魅力だろう。
木造りの空間、どっしりとしたテーブル。
まわりには何も無いけれど本当の田舎ではないこの場所で
素敵な田舎に行ったような気持ちになれるというのは
素晴らしいリフレッシュになる。


土日は混むので、平日開店一番か遅めの時間を狙って是非どうぞ♪

私より先に「湯だめそば」食べてどうだったか教えてくださ〜い(^o^)


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2015年07月10日

神奈川・横須賀市秋谷「秋谷亭 あらき」


なにしろたどり着くまでは相当難儀だ。

カーナビに頼ろうにもカーナビの限界を超えた立地らしく見当違いな場所に案内されてしまうし
GoogleMapで表示される方向に進もうとしても
「エッ ここ車入れるの?」というくらい狭い、住宅と住宅の間の小さな坂道の連続。

134号線からどこをどう入り迷っていたのか記憶にもないが
入り組んだ細い坂道を縫って進んだ住宅街の奥の奥のてっぺん、という印象のあたりに
突然現れた「秋谷亭 あらき」の眺め。

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なんて可愛らしい小さな世界!
普通の住宅そのままといえばそのままなのだが
随所に可愛らしい趣向が感じられひとつの「世界」になっている。
近隣は全てびっちり住宅でこんなところによくお店が、と思わずにはいられないが
大人気店につき3台の駐車場には車が次々やってきては入れ替わっている。


ランダムな水玉の暖簾がすごく効いてるなあー 可愛いな〜

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お庭にはテラス席もあるみたい。

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玄関付近はちょっと謎めいた手作りの雰囲気。
いかにも「竹やぶ」出身の店らしいエントランスだ。

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大きくて立派な猫足椅子やテーブルなど店内もいろいろと「竹やぶ」な感じだが、やはりここは秋谷。
のんびりと上品で空気はゆる〜い感じがいかにもこの地らしく居心地がいい。



壁には「竹やぶ」阿部さんの壁飾りも。
相変わらず突き抜けてるなあ〜!
よく見ると細部がとても可愛くて見入ってしまった。

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メニューの体裁もとてもよくて大いに気に入ってしまった。
耳付きの分厚い和紙(?)に手書き。

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きゃー「朝ごはん」なんてのもやってるんだ!♡

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土日祝の8:00~9:30。
いいなあ〜 これは是非来たい!



ウッ これも惹かれる・・・

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でもにしんそばは今は食べられないしな・・
(昨年アニサキスアレルギーデビュー,海水魚類全面絶賛禁止中)
やっぱり「せいろそば」「田舎そば」「そばがき」は全部がっつり食べたいし
単品でいきまーす(^o^)!


その前にこんなご馳走を・・・♡



「玉子焼き」
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うっはー♡
なんと豊かでしあわせな眺め!


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ふるふるふるえるやわらかなボリューム感。
ほんのり薄味、ほんのり甘めの玉子焼き。


そしてですよ・・
「秋谷亭 あらき」にはなんとそばがきが二種類もあるのです。
「そばがき」と「荒びきそばがき」・・・(>_<)

蕎麦2種類食べたいし玉子焼きも頼んでしまったので両方は無理、
てなわけで熱が出そうになるほど悩んでこちらに決めました!
私は荒く激しく生きるのさ!
どーーん!!

「荒びきそばがき」
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ギャーーー!
すすすすすごすぎる、どんだけ荒いんですか!!

畑の蕎麦の実そのまんま丸めたようなこの眺め。
ザラザラつぶつぶドロドロ〜〜〜と大粒の岩石が流れるような食感と
激しいまでに強い野生の香り。
面白いなあ〜 「荒びき」でないほうのそばがきも是非食べてみたい!




「田舎そば」
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おお〜
店の美意識を感じる堂々たる景色。
朱塗りの盆に漆黒が目に鮮やかだ。

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見るからにふるふると軽そうな、透明感のある太打ち。
陽に透ける肌に浮かぶ粗挽きの蕎麦粒子が実に美しい。
太打ちだが舌触りはふるんっふわんっとやさしく、
私が大好きな手作りのこんにゃくのようなざらつきとふるふる感がある。
噛み締めた弾力やコシの強さも手作りこんにゃくにちょっと似た感じ?
香りはこれまた独特の青い野生+白く美しく澄んだ香りで
いろんな意味で大変個性的な「田舎そば」だ。


「せいろそば」
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繊細にふるえる輪郭線のうつくしさ。
クリーミーな肌にかすかに浮かぶ蕎麦粒子。
蕎麦と蕎麦と間に吸い込まれるようにしばし見惚れるひととき。(傍目にはかなりおかしい)
さきほどの「田舎そば」のような個性的な野性味はなく、白く美しく澄んだ香りがほわ〜
微粉のなめらかな肌を噛みしめるとくにゅんと弾むようなやわらかなコシが迎えてくれる。

いろいろと個性的なこちらのお店は汁もかなりの個性派。
甘み少なくすっきりなのだが大胆なまでに濃い。
ああ〜〜またしてもお蕎麦はお蕎麦だけで食べちゃった〜〜
ごめんなさい〜〜


ちなみに「秋谷亭 あらき」には「秋谷そば」というメニューがありましては
どんなお蕎麦かな?と思ったら私にとって禁断の「ぶっかけそば」でありました!

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まあ別に禁断ではないんですが
「ぶっかけ(冷やしたぬき含む)」というものは私の超大好物でありながら
いつもせいろとか田舎とかそばがきで手一杯腹一杯なので
「大好きだけど全然食べられない憧れのお蕎麦」なんですよね〜〜(>_<)♡

「秋谷そば」はしらすが入っているのが漁港がすぐそばのこの店ならでは。
こんなの美味しいに決まってますよねーーー!!


店内の隅にはこんなケースもあり手作りのデザートも楽しめる。

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「秋谷亭 あらき」にいらっしゃる皆様は
是非134号線のこの小さな看板をお見逃しなく〜(^o^)


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2015年03月05日

神奈川・秦野「手打そば くりはら」


今日は楽しい雛祭り♪

尊敬する大先輩、大好きなアノ方と、
大好きな「くりはら」にお出かけ〜♡*\(^o^)/*


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ぽかぽかとあたたかい早春の日差しの中、
またこの家に帰ってくることができた喜び。

あたりには甘い香りが幸せのように満ちている。
見上げるとそこここに、紅白の梅の花がちらほらとつぼみをほころばせている。


昼時の混雑でしばらく待つことになったが
梅の香り、鳥の声、やわらかな早春の風。
こんな楽しい待ち時間はなかなかない。


玄関。

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遠い記憶の中のような家。

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甲斐甲斐しい店員さんの明るい声に導かれテーブル席に。

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白梅と雛人形。
ああ〜かわいいなあ 楽しいなあ
雛祭りってこんなにウキウキするものだったかな?


もうウキウキしすぎて頭がいつも以上にパーだが
メニューを選ぶ時は一生懸命冷静に考える。

ほっこり分厚い和紙で作られた「くりはら」のメニュー。

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うっふん、アレとアレは、絶対いきますよね〜 (≧∇≦)♡



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「くりはら」で出される野菜はくりはらさんちの畑で採れたものや
その他できるだけ農薬を使わない自然な農法による野菜ばかり。


「刺身こんにゃく」
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だーい好きな、「くりはら」のこんにゃく。
プリプリつるつるした市販のこんにゃくとは全く別物!!
和玉芋から手造りしているだけに
表面は荒くジャクジャク〜〜ッとして、ふるふる〜とやさしくやわらかい。
おいしい〜〜なんでこんなにも違うんだろう!!

しかも添えられてきたのはなんと「くりはら」手造りのお醤油。
ああ〜心あたたまっちゃうなあ・・・



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天ぷらの野菜もくりはらさんの畑の物や地元の野菜中心。
なんとこの中の「さつまいも」を作っている農家さんが偶然お隣の席に居たりして
またまた和む〜 ますますおいしい〜




「ソバ掻き」
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最近インド旅行に行ってきたという店主夫妻。
「ブラックソルト」という珍しいものを添えてくれた。
(またここの店主夫妻のステキさといったら・・絵本級の癒しの世界(>_<)♡)

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ふわぁ〜と漂う正統派、王道の蕎麦のかぐわしさ。
いい香りだなあ〜と一口ぱくっと食べたら・・

( °o°)

( °o°)

( °o°)!!!

ナンデスカこのものすごい味の濃さはぁーーーーー!!!!
もっちりふっくらした食べ応えのある食感。
その中からあふれる・・どころではない。
その肌が舌に触れただけで舌の奥までぎゅうううーーー!!と押し込まれるような
強烈な旨みの濃さである。
食べ物の旨み成分グルタミン酸をはっきり感じすぎて
塩分も入っているような錯覚を覚えるほどの濃さ。
(これはお茶室でいただく上質な煎茶でも感じる感覚)

せっかくのブラックソルトを使いたい使いたいと思いつつ
とにかくそのまんまが濃厚でおいしすぎて全然使えない。
聞けば今日の「ソバ掻き」は、少量だけ手に入った奥出雲の小粒の蕎麦ということで
さすがというかなんというか、とにかくものすごいものを食べてしまった。

でもやっぱりせっかくのブラックソルト。
最後の一口だけつけてみたら・・・わ〜お!すごい硫黄の味、温泉たまご味!
私の人生のそばがき体験の中でもはじめての食べ方、初めての美味しさだ。
これ、できることなら定番化してもいいんじゃないかなあ〜〜




「手碾きざる」
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「ソバ掻き」にメロメロだった私の心を一瞬にして奪う、この景色。
玄関脇の蕎麦打ち部屋でくりはらさんが毎日重い石臼を
ゴリゴリ〜ゴリゴリ〜と回して碾いて打っている手碾きの十割蕎麦だ。
今日は新潟、津南町の蕎麦。

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うわー・・・
なんと、神々しいまでのこの姿。

むっちりふっくら、みずみずしい粗挽き肌。
ありそうでなかなかない、この稀有なる美。

太打ちとまではいかないやや太めで、密度が濃いのに陽に透ける感じもある。
そこに浮かぶ蕎麦粒子たちに私は目を見張る。
静謐でストイックなイメージのかぐわしさが
ふーっと鼻腔から私の脳を染め軽くノックアウトする。
むっちりふっくらした肌は「細かな荒さ」で口中を刺激し
その中から滋味深い味わいが静かにこぼれ始め・・

ああ〜〜おいしい〜〜〜おいしいよう〜〜〜

同じことを何度も言うのはやめようと思うのだが一口食べるごとに
口が勝手に「おいしいぃいぃ〜〜」と言ってしまう。



「せいろ」
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笊の上におおらかにひろがってやってきた瑞々しい姿。

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白やオレンジの蕎麦粒子を無数にたたえたやや平打ちの素朴な肌。
手繰り上げると見た目以上に重量感があり、見た目以上に密なつるつるした舌触りだ。
素朴でありながらつるっと食べられるところが「くりはら」らしい個性。
「手碾きざる」とは違う長野県筑北村の蕎麦だが香りの方向は似ていて
静謐でややストイックなイメージの香りが素晴らしい。
味わいはこちらの方が甘みがあるせいか「手碾きざる」以上に濃く感じ
もうとにかく美味しくて美味しくて
相当お腹いっぱいなのだが夢中で食べてしまう。


ああーっ
超濃厚蕎麦湯もすごく美味しかったのに
ウカレすぎて写真取り忘れちゃった・・!!


この「くりはら」は拙著「蕎麦こい日記」でも紹介させていただいたのだが
今日は偶然、もう一軒「蕎麦こい日記」で紹介している某埼玉の超名店ご夫妻が
同じ時間に「くりはら」に来ていて嬉しいビックリ!!
ご縁というもののありがたさ嬉しさにしみじみとしてしまった。


楽しい雛祭りはまだまだ続く〜♪

このあとは私がだーい好きな温泉に行って、
最後は止まらないキ○ガイセッションへ!!



楽しい一日は胸の中ではずっと終わらない。





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2012年4月の「手打そば くりはら」


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2014年09月24日

神奈川・菊名「手打ちそば大空」


東横線「菊名」駅から1分以内。

賑やかな商店街沿いながら
少しだけ奥まったいいロケーションにあるピカピカの新しい店舗。

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これ以上ないほど感じの良い笑顔の奥さんと店主、
そしてとお母さんの三人でやっているらしい。
お母さんがシャワーキャップのような衛生帽?をかぶって
運んできてくれる生真面目な姿が実に爽やか。
店内も明るくあたらしくピカピカで気持ちがいい。


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半生節が売りらしく、半生節100円というメニューや、
大根の千切りに半生節が乗った梅風味のサラダなどがある。

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まさに半生でくにょんとした、削り立ての鰹節が乗った大根サラダ。
ともすれば人生蕎麦のみ!になりがちな私には
こんなふうに野菜を美味しくちょこっとつまめるのは本当に嬉しいー♪



「せいろ」
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幌加内産二八のせいろは極細切り。
ふあーっと爽やかに香るいかにも北海道らしい野生の香り。
パキパキと尖って感じられるほどクッキリハッキリ角が感じられるが
食感そのものは硬くなく、
むしろその極細パキパキの輪郭線が口中を撫でるのが心地よい。
汁はストレートな旨味に優しい甘みが加えられたおいしい汁。



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甲斐甲斐しい一家の感じの良さに加え、
地元「菊名産はちみつ」なんてものも売ってるし
BGMはジブリのクラシックバージョンだし、
こちらまでニコニコしたくなるようなほんわか気分。


「焼き味噌ぶっかけ」「湯葉ぶっかけ」も気になる〜♪

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2014年08月08日

神奈川・大船「侘助」


大船駅からバスに乗って「常勝寺」というバス停で降りると
不思議なエリアがある。
「蕎麦と懐石(会席)料理」を出す、大きくて立派な店が2軒くっついているのだ。

一軒は横浜や玉川高島屋などにも支店がある「九つ井」の本店。
もう一軒がこの「侘助」だ。

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バスを降りた真ん前に店があるのだから何とも便利。

この外観写真だけではわかりにくいが
「侘助」の建物はなんと築200年の古民家。
福島県いわきで十代にわたり風雪に耐えた家というのだから
建物を見せてもらうだけでも価値があると言うものだ。


実際、息を飲む。
圧巻。

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なんと美しい空間だろう。
世界中に自慢したいこの眺め。
日本の古い家は、そしてお蕎麦屋さんはすてきだなあ・・

まだ時間が早いので店内には他に客もなくガランとしている。


「〆張鶴」
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吹き抜けの高い天井の下、この大きな古い家の時間を見つめるひととき。

店内には"Lullaby of Birdland"のピアノ演奏が流れている。



先付「白魚と芽かぶ」
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焼八寸
「稚鮎オイル漬け、いちじくワイン寄せ、焼き姫サザエ、オクラとイカ、
サワラ西京焼き、車海老塩焼き、サーモンチーズ、うなぎしんじょう、数の子」
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お酒のつまみにちょこちょこつまめる
カジュアルな雰囲気の焼八寸。
彩りも綺麗で楽しい。


きゃあ!
お作りの写真を撮り忘れている・・
「イサキ、マグロ、ヒラメ、ハタ」
ハタが美味しかったなあ〜



焼物「甘鯛のウニ焼き」
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煮物(冷し鉢)
「とうがん、なす、えび、鱧、枝豆しんじょう、そうめん瓜」
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ひんやり涼しい夏の煮物鉢。
そうめん瓜というのが珍しい。楽しい食感!


かわり揚げ
「キスの梅肉揚げ、ししとう海老しんじょう、蓮根」
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「手打ちそば」
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あらたいへんお海苔さんがのっかっております〜
普段は海苔は大・大好物だが、蕎麦との逢瀬時は別。
私と蕎麦との間に割り込もうとする輩はいかなる者も敵である!!



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小さめの塗りの器にみっしり。
お海苔さんには最初に薬味皿にお引越しいただいて一口・・・
いかにも二八の感じの肌はちゅるりとやわらかめの食感。
法事のあとのお年寄りにも愛されそうなやさしいやわらかさだ。
二八ならではの甘い粉の香りと味わいが濃厚で
つゆもこっくりと甘めの仕上がりである。



デザートはブルーベリーのゼリー。

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気がつけば店内には入れ替わり立ち代りお客さんが入ってきて
奥の座敷は家族連れで賑わっている。

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一見敷居が高そうな雰囲気ながらつまみ類も多いし
スペースもゆったりしているので家族での食事にもぴったりなのだろう。

そうだ、この家には「賑わい」が似合う。
「家族」が似合う。

最初ガランとした静けさの中でジャズピアノを聴いていた時間より
家族らの笑い声がこぼれる今の方がずっと居心地がいい。



200年という気が遠くなるほどの時間の中で
この家はどんな家族たちを見てきたのか。


今片隅に私が座っている今夜は
この家の歴史の中で一番新しい夜。


曲は"As Time Goes By"に変わった。
posted by aya at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>神奈川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月29日

茅ヶ崎「猪口屋」バースデー蕎麦♪



今日は私の誕生日。
大好きな仲間達がお祝いしてくれるということで
ワクワクやってまいりました〜!


茅ヶ崎、浜の風に吹かれて
「猪口屋」。

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去年までは、いつも人気でいっぱいの小さなお店だった猪口屋さん。
辻堂寄りに移転してこんな立派な日本家屋の店舗となった。



玄関付近もゆったりとした海辺の風情。
しばらくここに座っていたくなる。

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外観は落ち着いた日本家屋だが、店内は中をくりぬいたような
広々とした吹き抜けのモダンな空間。

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中央の大きなキッチンカウンターがお蕎麦屋さんとしては珍しい雰囲気で
ダイナミックな開放感がとてもいい。




この「猪口屋」さん、神楽坂「蕎楽亭」出身だけに
蕎麦もうどんもおいしい上にお料理が大変に楽しいのであります。
今日は私が好きなもの頼んでいいんだって・・♡わぁーい!

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お祝いということでこんなスタート。
カンパーイ うれし〜〜(≧∇≦)/♪

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どうして、アワアワしているとこんっなに美味しくて
私なんかでもたくさん飲めそうな気がしてくるのでしょう?
危険危険(≧∇≦)


「先付け 茶碗蒸し」
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お通しとして出されるこの小さな「茶碗蒸し」。
あまりにも美味しくて一同感激。
こんな小さなものに初っ端から感激させられると
期待も一層高まるというもの(^o^)




「蛤の酒蒸し」
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大好物の蛤。
「蛤の天ぷら」と「蛤の酒蒸し」と2品も蛤メニューがあるということは
「猪口屋」さんも蛤好きのようです。
気が合いますね〜 お酒にも合いますね〜

ちなみに この時は
福島「天明 純米・火入れ」を飲んでいたのだが
ウカレすぎていたらしくお猪口の写真を撮り忘れてしまった・・・
「猪口屋」さんなのに(>_<)




「牛スジ煮込み」
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これがまた大変に気に入ってしまいました。
珍しいほど甘さ控えめですっきりとした味付け。
甘いもの苦手&煮込み好きの私にはたまらない煮込み!



次はですね〜
可っ笑しいメニューなんです!

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思わずプッと吹き出したくなるダジャレメニュー。
100円の差というところがまた何とも面白い。


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おっ 見た目はややワイルド系?(^^)
伊勢原の朱雀卵、綺麗な黄色!

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わー!
「味は変わりません」とメニューにもあった通り、というべきなのか
これは大変においしいだし巻きです!!
ふっくらふるんと柔らかいけど軽すぎず、
食べた瞬間コクのあるダシ汁がジュワー!!

まわりのテーブルの方の注文も皆さん揃って
「だし巻」ではなく「でし巻」のほう。(^o^)
リピーターの方は「でし巻」の美味しさを知っているのだろうし、
初めての人はとりあえず弟子を応援したくなっちゃうんだろうなあ
安いからではないのだ、ウンウン!と一人勝手に嬉しくなっている酒気帯びの私。



「地場産 おかひじきのお浸し」
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へぇー この辺りでおかひじきが採れるんですか〜おかひじき大好き。
ミョウガがさわやかで実に美味しい。
もりもり食べたくなってしまう。



さぁていよいよ、ドドーンといっちゃいますか!

「天ぷら盛り合わせ」
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待ってましたー!
ここの天ぷらはさすがとても美味しいのであります。
サクッバリッと固めに揚げられ、穴子もふっくら。
特に海老の頭が美味しかった〜〜



「柚子みそ田楽」
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柚子味噌は自家製!



「会津の馬刺」
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これがまた一同が狂喜した美味しさ。
全くの赤身でさっぱりしているのにとろ〜んとして旨みが濃く
みんな遠慮しつつも美味しい美味しいとつつきまくり
あっという間になくなっちゃったのですぐにリピ決定!
おかわりくださーい!



皆さんはお酒もどんどん進んでいます(^o^)

「蕎麦焼酎 泰平踊り」
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凄い、アーティスティックな迫力ある器!


「鴨焼き 柚子こしょうで」
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最近 いわゆるブランド鴨というのを食べる機会が重なったのだが
この無冠の?の鴨も旨みしっかり、焼き具合も良くとてもおいしい。
どの一皿でもちゃんと「おいしい」って思わせてくれるってすごいことだ。


「蛸と芽かぶのネバネバ酢和え」
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これも大人気!
生らしいとぅるんとぅるんの蛸と芽かぶのとろみがよく合い
味付けはお酒にぴったりなしっかりめ。
あまり見かけない組み合わせのメニュー、やるなあ〜〜



あまりに楽しくておいしくて
ここまでをなんと1時間以内に駆け抜けてしまた私達!
まだ蕎麦には早すぎる、スピードダウン スピードダウン、
ということで、これでしばらくチビチビやることに。

「穴子の肝 佃煮」
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チビチビのはずが結構ガンガン売れてしまい
あまりスピードダウンにならず(^^;;)


そして、いよいよお蕎麦に参りますよーー!!

皆さん私と一緒なので蕎麦モードになってくれていたのですが
ここはひとつ冷静に、
「猪口屋は蕎麦も良いけど特にひやむぎ、うどんも美味しいよ!」
と力説。


その上で、それぞれに思い思いの注文をしました〜

私はやっぱり蕎麦も食べたいので
「蕎楽亭」系のお店ではいつも定番で頼んでしまう、
蕎麦とうどんが両方食べられるこちら。
「猪口屋」ではメニュー名が「めおともり」ではないんですね〜
夫婦という形にこだわらないパートナー?(^o^)


「相盛り」
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店内意外と暗いため愛する人の肌を美しく切り取れず
もどかしい、悲しい・・

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淡く香る野性の香り。
そして何よりこの独特の肌の「軽いざらつき」がすごい個性。
言葉は悪いが「スポンジのような」不思議なざらつきで
それが非常によい穀物感を出している。

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やっぱりうどん美味しいーー!
このとぅるっムチッとした食感、
ひろがる粉の素直な旨み、甘み。



隣では、もともと「ひやむぎ」とか「きしめん」が大好物の
親友みゆきちゃんが「ひやむぎ」の美味しさに大喜びの大騒ぎしてます(^o^)
なになに、一口ちょうだい!

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ひゃー!
これは大騒ぎも当然の美味しさ!!
神楽坂「蕎楽亭」の「ひやむぎ」もめちゃらくちゃらに美味しいのだが
「猪口屋」の「ひやむぎ」もすんばらしく美味しい!!
ちゅるちゅるとろっとした肌、やさしいけれどしっかり凛とした食感、
そしてうどん同様の粉の旨み、甘み・・・・たまりません・・・


そしてこちらは私の力説も虚しく?
「ざるそば」を、しかも「大盛り」で頼んでいます!
すごい、私より激しい蕎麦愛を感じます。

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個人的には「相盛り」のように寝かせた盛り方より
こういう蕎麦が踊るような盛り方がやっぱり好きだ。
そして自分の「相盛り」もちゃんと食べたのに
お蕎麦しっかり堪能したのに、
ここからも一口もらうのはどういうわけ?ねえ私?(^^;;)



うどんと蕎麦はもちろん別々の汁が来て、
それぞれにとても美味しい。


食後は、プレゼント大会となりまして
「ささやき声」でハッピーバースデーも合唱していただきまして
しあわせで胸もお腹いっぱい!


おまけでもらったプレゼントの精巧さにもびっくり。

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ほんの3,4cmのミニチュアなのに
天ぷらもお蕎麦も本物にしか見えません・・凄い〜



みなさま、素敵なお誕生日を本当にありがとうー!! ♪♡

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2014年05月03日

「達磨」高橋邦弘さんの蕎麦@逗子「手打蕎麦 おかむら」


今年に入ってますますお目にかかりづらくなっている
広島「達磨」の高橋邦弘さんの蕎麦。
昨年末にNHK「プロフェッショナル」に出演し
2014年で「達磨」を引退すると発表したせいもあって
以前以上に人が殺到しているらしい。
広島のお店には早朝から山の中に車行列が出来ているとか!!(〇o〇;)

高橋さんが全国を行脚し、各地で行われている「達磨の蕎麦会」も
ますます予約が取りづらくなっているわけだが
今日は素敵な方々のお仲間に入れていただき参加できることに。
うわーいありがとうございます〜♪*\(^o^)/*


今回の会場は高橋さんのお弟子さんである逗子「手打蕎麦おかむら」。

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逗子の山の上、高級住宅街にある「手打蕎麦おかむら」は
いつもはごく閑静な佇まいであるが今日はなにやらすごいことになっている。
入れ替え制の各予約時間になるとどこからともなく静かに、
車が人がウワ〜〜〜と集まってきては店に吸い込まれていく。


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これが若い人向けのイベントならかなり騒々しいのだろうが
みなさま上品知的な雰囲気の方ばかりで、終始静か。
しかしその全員の頭の中が蕎麦でウネウネいっぱいになっているかと思うと
勝手に可笑し嬉しくなっている私。




いつもはたくさんの美味しいメニューを取り揃えている「手打蕎麦おかむら」だが
本日は「達磨の蕎麦会」につきこの特別メニューのみ。

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今日の蕎麦会の固定コースである「蕎麦2枚+豆腐」に加えて追加注文したい人は
この中から選ぶことになる。


お蕎麦が来る前のセット。

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おおっ
今日のメニューは何もかも「達磨」仕様かと思いきや。
お豆腐は最近いつも「達磨の蕎麦会」で出されるアレではなく
これは「手打蕎麦 おかむら」通常メニューの「冷奴」ですね!?

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こうして出されると以前「達磨の蕎麦会」で出されていた
箱根の豆腐にも似ている気がしてくる「冷奴」。
豆の味が濃く、みっしりぎっしりした食感、
それでいて全体には非常にさっぱりとしている。
美味しいお豆腐だなあ〜〜



相変わらず美しい高橋さんの蕎麦打ち。

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私から見ても見惚れるほど美しく素早いが
蕎麦打ちする人にはそれ以上の物凄さらしく
感嘆の表情で動画を撮る人をどこの会場でも見かける。



というわけで、打ちあがりました一枚目。
やったぁーーー!

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昨年12月の練馬「達磨の会」以来、4ヶ月ぶりの高橋さんのお蕎麦。
その姿は、何度出会っても「何でもないような顔をしている」。

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ひとたぐりで、のけぞる!!!!!
目が覚める!!

本当に本当に、毎度のことながらヤラレる。

その姿は、のびのびと、おおらかに「何でもないような顔をしている」のだ。
しかしひと度たぐり上げると、おそろしいほど美しいかぐわしさが
はじけ飛ぶような勢いを持って私の鼻腔に飛び込んでくる。

毎日毎日あっちで一目惚れしてはこっちで浮気し、
ああかぐわしい、いい香りだ、素晴らしい蕎麦、と賛美に賛美を重ねている私だが
その全ての記憶がリセットされるような、
「かぐわしいとは、こういうことでした!!」
と平伏したくなるようなかぐわしさ。
とてつもなくフレッシュで、美しく、
香ばしさとたくましさと野性味と上品さとやさしさと
全てのバランスが調いすぎてそれが大きな円となって恍惚の雲の上に浮かぶような
私の脳が文章がかくもおかしく壊れるような、
そんなとんでもないかぐわしさなのだ。



しかもこれだけ長々書いておいてなんだが、
私はまだ食べてない。
香りだけで何十分でも酔っていられそうなほどではあるが
ついにドキドキと口に含むと

き、き、きました・・・

コレですコレです・・

それは、ぽーんと美味しさの海に投げ出されたような
うるさい形容詞を何も感じないような「おおらかな王道」で
最後にうれしくなるような弾むむっちりしたコシが受けとめてくれる蕎麦。
しかも、おー、今日はいつも以上にコシ強めかな?



2枚目
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同じ蕎麦なんだからいくら撮ったって同じじゃないか、
と言われればそうなんですけどね・・・
蕎麦以外の香りを避けるため汁や薬味を必死で遠ざけている
私の蕎麦犬ぶりでも見て笑っててくださいませ (* ̄∇ ̄*)

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しかーし!同じ蕎麦と思ったら大間違い、なところが面白いところ。
1枚目よりさらにかぐわしく、食感はちょっと優しくなっている!!
ご一緒の皆様も「一枚目と違う!」と口々におっしゃっております(^o^)
同じ人が打った蕎麦でも、茹で方が1秒以下でも違えば違ってくるんでしょうね〜〜
釜湯の濃さとかも関係あるのかなー?

ゆるぎなき王道の美味しさに身を委ねつつ
私の全身は一枚目からずっとこのかぐわしさに染まったままで
恍惚の雲の上から帰ってこられないまま・・
はにゃはにゃ・・・しあわせだー


二枚食べ終わり、幸せで意味なくニヤニヤニカニカしているところへ
スタッフが追加注文を取りに来た。
ご一緒の男性3人のうちお二人は3枚目を追加。
お一人は「やめておきます」と辞退され、
私もかなりお腹いっぱい胸いっぱいだったので迷ったのだが・・・


やっぱり「ハイッ」と手をあげちゃいましたぁ

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しあわせな会の後、葉山公園に行く。



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靴を脱いで砂浜を歩き


波の音の隙間に透き通る石を探して



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サングラスを落として


見つけて


たくさん笑って


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日が暮れるまで潮風の中に居た


湘南の一日。




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2014年04月24日

神奈川・葉山「蕎麦 恵土」


♪は〜るのおがわは さらさら いくよ

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この川沿いを行けば、大好きなあの家はもうすぐ。




心の中に眠っていた遠い昔の情景が
いま目の前に現れたような。


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「蕎麦 恵土」。





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玄関前の静けさは
古い日本映画の中のよう。



中に入っても人の気配はなく、
ふっと懐かしいような香が漂っているのみ。
奥にいるのでそのまま入るように書いてある。


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「こんにちは」

奥に向かって声をかけると、
古い廊下のきしむ音がし、やっとお店の人が出てくる。
昔の女学生のような雰囲気を残した、可憐な奥さん。

大人気店ゆえいつもはこんな雰囲気ではないのだが
今日は何もかもが映画の中のようにゆっくりと、美しい。



まずは蕎麦湯でもてなされる。

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前菜三種(昼)
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「蕗」
「麦烏賊の煮付けゲソづめ」
「サヨリの昆布締め桜あえ」

しみじみと、美味しいものばかり。



「だし巻き玉子」
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ふるんと軽く、ほんのり甘いだし巻き玉子。
明るく澄んだ黄色がきれい。




「そばがき(手挽き粉使用)」
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わ わわわ
見るからにものすごい美味しそうさ!!

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その粒、その肌、素朴な塊。
見入るほどに美しい、絶対的な存在感。
いつまでも見惚れていたいがかぐわしい香りが私を強烈に誘惑してやまない。
墨のようなヨモギのような、渋い野生の香り!
もっちりネチッと食べ応えがあり
その中で感じる粗挽きのザクザクした食感が楽しい。



「鰊煮」
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やわらかくハラリとした肉質がおいしい鰊煮。
まるで日本画のような、完成された景色。




「あら挽きせいろ」
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ああああ ついに。
もうどうにもこうにも嬉し過ぎる。
久しぶりに出会えた、恵土の「あら挽きせいろ」。
九一の常陸秋そばだ。

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(何せこちらの店内は暗いので、愛を込めて念力で撮りました!!)

深く濃厚に漂う香りは先程の「そばがき」とピタリ同じ、
ヨモギのような墨のような渋いかぐわしさ。
極粗いザリザリした舌触りながら
口中で感じる束は端正に繊細にほどけ
その最後に、ニクイほどやさしく心地よい腰がある。
甘みは少ないのがストイックなイメージのかぐわしさを際立たせ、
もうもうもう、ただ美味しくてたまらない。



「限定あら挽き 手挽きせいろ」
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うわあ〜
今度はぐっとふっくら、やさしい表情。

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たくましく黒いながらも、かすかな透明感のある肌。
上品で清澄な穀物のかぐわしさがフワーッと爽やかに漂い、
見つめるとその下を静かに先ほどの渋い香りが支えている。
食感がまた素晴らしい。
ものすごくやわらかくやさしい印象なのに全くやわらかすぎず、
むしろ凛としている。何ですかコレは!
そこに香ばしさ、甘さ、滋味深さが、見事なバランスで溢れ出してくるのだから
もうただただたまらない恍惚の連続。
さすがは常陸秋そば・・と思わずにいられない。

一枚目の「あら挽きせいろ」も同じ常陸秋そばだが、
皮ごと挽く部分と皮を剥いて挽く部分の配合率が違うそう。

うーん どちらもそれぞれに魅力的だが
今日のところは「限定あら挽き 手挽きせいろ」のほうが好きかなぁ〜!





汁は洗練すっきり、キュッとした感じのおいしい汁だが
もちろん結局最後まで蕎麦にはつけられず・・
ゆっくり、のんびりと蕎麦湯とともに味わう幸せ。

甘いものが苦手な私にとっては蕎麦湯が最高のデザートだが
私の前に座る美女はとても綺麗なデザートを頼んだ。


「桜のブランマンジェ」
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お蕎麦屋さんで出されるデザートして
とても洒落た季節のデザート。
「コレ美味しい〜」とニコニコ食べる、
おゆき坊さん(蜷川有紀さん)のチャーミングなこと。
これ以上ないほど幸せな昼餉。



帰り際にはほぼ満席となったが店の空気はそのまま。

「蕎麦 恵土」に流れる時間を楽しみたい人々が、静かに集っている。



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古いフィルムの中で瞬く

遠い日の情景のように。


「恵土」の景色が私の心に焼き付いている。











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2014年04月22日

神奈川・葉山「手打そば 和か菜」


「彩子ちゃん、和か菜に行きましょうよ」

美しい人にビロードのような声で言われて ぽーっとなってしまったが
よく考えるとそれはお蕎麦屋さんなのであった。

「ハイッ よろこんで!是非!!」

というわけで本日は、
かいぶつ句会でご一緒させていただいている
画家のおゆき坊さん(蜷川有紀さん)と、優雅に昼蕎麦〜♪


海と山に恵まれた、のんびりした田舎のような顔をして、
どっこい文化的に大変にシャレまくっている葉山の地。
田舎道にポツンポツンと現れる古くからある店が
まるでヨーロッパ映画の中のような可愛らしさだったり
(新しい店ならまだわかるが古いというところに仰け反る)
どこでもエシレバターが手に入ってしまったりという
恐るべき土地なのだ。
蕎麦の名店も点在するので私は来る度落ち着かないが
この「和か菜」は初めて。
どんなお店かな〜?


ご近所にお住まいのおゆき坊さんにとっては行きつけの一軒ということで、
ハリウッドスターみたいな車でサーッと連れていってくれる。

車を降りると、わ〜〜〜

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空気が違う!景色がひろい!
なんてのどか〜〜!
地元の野菜を売るおじさんの車がまたいい味出してます。
こんなに静かでのどかなのに、駐車場が車でいっぱい・・?



建物は上品な住宅のような、景色になじむやさしい雰囲気。

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入り口の手前に庭への入り口があったのでちょっと覗いてみる。

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春の緑のにおい。
小鳥のさえずり。

東京からやって来た私にはこのまま溶けてしまいたいほどの安らぎだが
心の半分はもうお店に入ってせいろを頼んでいる。



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外に居る時は小鳥の声しか聞こえず本当に静かだったのに
なんと店のなかはほぼ満席。


それもなんだか来ているお客さんが皆さんなんとも・・
私がいつも行くお店とは違いますよ・・

あちこちの席に目立つのは
「大統領夫人かっ」というくらい完璧に髪を美しくセットした
お年を召したレディー達。
もしくは住宅の広告にでも出てきそうな(?)お洒落な熟年カップル。
どのテーブルもみな楽しそうにおしゃべりをしながら
賑やかに蕎麦を手繰っている。

はあぁー こんな蕎麦文化がありましたか!
なんだか素敵な発見をしたような気持ちだ。


メニューを見るとお蕎麦は
「せいろ」「さらしな」「変わり(ゆず切り)」
の三種類。
メニュー本の細長い形やメニューからして一茶庵系らしい。
残念ながら「さらしな」は売切だったので
私もこの雰囲気に酔って、珍しく優雅に「せいろ天盛」などを♪


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さっくりと軽い、上品な天ぷら。

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「鎌倉一茶庵」や青山「くろ麦」を彷彿とさせる、
背の高い横長のせいろ。

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この店のイメージにぴったりの、明るく美しい肌。
上品な白いイメージの粉の香りをほんのり淡くまとい、
流麗な輪郭線を際立たせて口中をめぐる。
上品なレディー達にも舌の肥えたカップル達にも愛される、
穏やかに澄んだ蕎麦だ。



店の中は賑やかだが
窓の眺めは絵画のよう。


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おゆき坊さんが可笑しそうに言う。


「私、絵を描いたあと、夕方ガラガラの時にしか来たことがないから
 こんなに混んでいるのは初めてよ〜」



平日は17時まで、土日祝日は19:30まで
中休みなしの営業の「和か菜」ならではの贅沢な時間だろう。
 



帰り際、「和か菜」のお隣の「杉山神社」にお参りしてから、
山を抱き海を望むおゆき坊さんの美しいお家へ。




濃い緑の向こうに静かに輝く海と

アトリエで目撃した製作中の絵画の息を飲むような色彩と

おゆき坊さんの優雅な笑顔がコラージュのように切り貼りされ

一日中笑っていた気がする、

豊かな豊かな葉山の一日。






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2013年08月20日

神奈川・葉山「蕎麦処 鰹」


蕎麦屋で鰹たどういう訳だい、と問いたくなるが
元は地元の有名店である。

「話せば長い物語よ」と芝居じみてひょうきんに答える大女将は
御歳80歳を軽く超えて尚たいへんなお元気ぶり。
この大女将は同じ葉山の有名魚料理店「魚寅」の名物女将だった人である。

葉山で明治の昔から続く魚店「魚寅」は
今は5代目の経営する洒落た魚料理レストランに生まれ変わっている。
そしてこの「蕎麦処 鰹」は「魚寅」大女将とその娘さん夫婦、お孫さんが
自宅を改造して営んでいる「蕎麦と魚料理の店」である。



自宅改造の店だけに場所は大変にわかりづらい。

今日は私の大切な大切な「湘南の家族(要は親友みゆきちゃんファミリー♪)」
4人でウキウキやって来たのだが
私は久しぶりの「鰹」だったので今回も迷いまくってしまい
家族4人を盛大な迷子の巻き添えに!(ToT)

今回肝に銘じて
「葉山の有名なパン屋ブレドール、ケーキ店サンルイ島の左側の小道を入ったところ」
と覚えました!もうこれで迷いません!

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自宅改造の店ゆえ外観はまるきり普通の住宅である。



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夏の玄関、蝉の声。

白い暖簾の「鰹」の文字が潔く美しい。



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「こんにちはぁ〜」と中に入る。


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自宅改造とは思えぬほどゆったりとした空間。
この他に個室もある。



メニューは
もりそば、辛味、とろろ、鴨汁、カレーせいろなどの蕎麦メニュー、
出し巻き卵、そばがき、牛すじ煮込みなどのおつまみメニューの他に
「蕎麦処 鰹」ならではのすごいメニューがてんこ盛りである!

じゃーん

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じゃーん

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魚好きの私には身がよじれそうなほど美味しそうなメニュー!
しかもこの達筆はなんと今年御歳92歳という親父さん(大旦那)の手によるものと聞いて更に驚き。




「地 小あじナンバン」
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昔からのルートで新鮮な地のお魚が入ってくるというだけあって
「鰹」のお魚はいちいちおいしい。
胃の腑に染みとおるようにおいしい。
鯵の南蛮漬けはもともと大好きだがこれはなんだかやたらに美味しいなあ〜
「家族」と一緒だからかなぁ〜
これはみゆきママのチョイス。さすが!



そして大女将のすすめでお刺身は盛り合わせにしてもらいました。

どっかーーーん!

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まぐろ、タイ、アジ、つぶ貝、イカ、生しらす。
宝の山に潜り込んだ猫のようで楽しかった!おいしかった!特にアジ♪
こんなにおいしいものを家族でつつき合うひとときはしあわせの一言に尽きる。


アルコールはビール、焼酎、ワインに
お酒は「竹鶴」「白岳山」「群馬泉」などがあるが
本日は運転のせいもあってお酒大好きのパパもみゆきちゃんもめずらしくノンアルコール。
でもこの家族はよく喋るし飲んでなくても笑いが絶えず楽しいんだなあ〜(^o^)



「蕎麦の刺身」
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これはみゆきパパのリクエストで。

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最初箸先で香りを寄せたときはほとんど香りを感じなかったが
しっかりした歯応えを楽しむうちに
それはそれはかぐわしく、正統派の蕎麦の香りが膨らんできた。
味わいも滋味深く舌に染み渡るよう。おいしい!




「自家製豆腐」
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これはめずらしい、かなり液体に近いゆるゆるの豆腐である。
豆の味がとても濃いのがうれしい。


ここで「地 姫子だい天ぷら」というのが珍しいので頼んだら
今日は残念ながらできないということでメニュー変更。


「天ぷら盛り合わせ」
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海老、かぼちゃ、さつまいも、なす、ししとう。
そしてなんだかやたらにおいしかった白身のお魚は尋ねると
「地のカマス」って聞いた気がしたんだけど・・
違ったかなあ〜なんだかすごく意外なお魚だったのだが・・
もうニヤニヤ浮かれて頭がふやけてたので(いつもでは?)失念。



「もり」
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待ってました!
美味しい、大好きな、「鰹」のお蕎麦!

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ああああ 

すばらしいー・・・

氷水で締めない常温に近い空気が運ぶ、たくましい蕎麦の香り。
やや生々しいとも言える穀物のかぐわしさである。
ふっくらふわっとした舌触り、それに続く軽すぎない優しいコシが素晴らしい!おいしい!!
香りの割に味わいはすっきりとして、そのぶん甘みをストレートに感じる。
絶妙のふわっとしたコシを楽しむうちに、さらに濃くなっていく。
この蕎麦の美味しさにはグルメなみゆきちゃんファミリーも全員一致で唸ってました!
やったー(^o^)



濃厚蕎麦湯♪

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「蕎麦処 鰹」は蕎麦汁がまた大変美味しい。
代々魚のプロである店なのだから出汁がいい、と思えば納得である。
今も2年ものの鰹節を手でかいているそうだ。

「うちはさ、全部ほんもの、全部手作りだから。だからおいしいのよ!」

今までは蕎麦打ち担当のお孫さんや奥さんにしかお会いする機会がなかったのだが
今回は大女将とお話することができてまさに「鰹」の歴史を見る思いだった。

たたずまいは上品だが、常連客には「おや、もう帰んのかよ」とポンポン声をかけ
私たちにも「もうさー、暑くてやんなっちゃうよね、気をつけて帰んだよ」
と家族に言うように親切な大女将。
その人柄、口調はさすがの魅力を湛えている。


おっと、せっかく大女将から聞いた店名の由来を書くのを忘れていた。

「鰹は、一にめでたい。二に力がある。三に出汁が出る。」


まさにその通りの、葉山の名店「蕎麦処 鰹」である。






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(店内の自家製粉スペース。「鹿児島」っていう袋があったけど
今日の美味しいお蕎麦は鹿児島のだったのかな?(^o^))


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2013年08月09日

横浜「やぶそば 横浜そごう店」


今日は珍しく、母とお蕎麦♪

私の両親は浅草&日本橋の出身というど真ん中江戸っ子のくせに特に蕎麦好きではなく、
稲庭うどんやひやむぎのほうが好きという、私から見ると大変な変わり者。
まあ両親からすると蕎麦だらけの私こそが変わり者なのだろう(^^;;)

よって家族とお蕎麦屋さんに行く機会はあまりないだけに
(あっ家族5人揃って、なんて珍しいこともあったっけ!)
ちょっと不思議な気分だなあ〜


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蕎麦的に泣けるほど不毛の地である横浜駅周辺。
その中で、元の「荻窪やぶそば」系の手打ち蕎麦が食べられるというのはありがたいことだ。


私が食べるものはいつも、どのお店でも決まっている。
母はなにを食べるのかな?と思っていたら
私の母は大変大らかな人なので
「あたし何でもいい〜 どれがおいしい?(ニコニコ)」
とか言うので私の勧めでここに着地しました。


「江戸ご膳」
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「大根おろし、小海老天ぷら、万能葱、玉子、白胡麻、たんざく海苔」
が乗せられたぶっかけ蕎麦と「一口薬膳ご飯」のセット。

このぶっかけ蕎麦が、ひと口、いや3口ほどももらっちゃったのだが
めちゃらくちゃら美味しかった!
まあ元々私、こういうぶっかけが大・大好物なんですよね〜(^^)、
だから母に頼んでもらったんです。(3口も奪うとは計画的犯行か)

だって冷たいお蕎麦の上に小海老天ぷらだの万能葱だの玉子だの乗っかったら、
そんなの美味しいに決まってるじゃあないですか!!

そんなに好きなら自分で頼めばいいじゃないか、と怒られそうだが
まさにその通りm(_ _)m
でもですね・・わたくしはこういう事態となっておりまして、大変に忙しい身なのであります・・


どどーん

「せいろうそば」
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「粗挽きそば」
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それぞれが立派な大きなトレイに載っている上、
間を空けず2枚やってきたので
私の蕎麦だけで隣の席の場所まで二人分占拠してすごいことになっている。




「せいろうそば」
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「やぶそば」らしい濃い緑。
丸みを帯びた、揃った輪郭線(こちらは機械打ちのよう)。
ややひねたような穀物の香りが、ふーっと穏やかに鼻腔をくすぐる。
これもこの系列の「やぶそば」らしい、独特のフルフルした軽さのある蕎麦だ。
軽すぎて口中で全く束にはならず舌の上でフワフワ漂う感じすらある。

汁はいわゆる藪な濃いー!汁。
私好きなんですよね〜 おいしい。



「粗挽きそば」
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こちらは見るからに手打ちの風情、しかも素晴らしくいい香り!
けむるように香ばしく濃厚なかぐわしさに喜びつつ口に含むと、
これまた濃厚な旨味と甘味がじんわ〜〜と舌にひろがる。おいしいーーっ!
こちらも食感は「せいろうそば」に似てフルフルと軽めだ。
ちなみに今日のお蕎麦は山形は酒田市の「南部そば愛好会」生産による「でわかおり」。
量はかなりたっぷりに見えますが真ん中が膨らんだタイプの笊なので
おいしいおいしいとあっという間に食べてしまった。


いつも思うのですが・・なんで私のお蕎麦って人のより早く消えてしまうのでしょうか・・
もっと長く一緒に居たいのに(>_<)


この「粗挽きそば」は1260円もしてしまう、どうにもセレブ向けなお蕎麦なのだが
薬味もゴージャスだし、なによりここは蕎麦不毛ステーションヨコハマのオアシス。

渋谷駅上の「小松庵」もそうだが
巨大な砂漠の中でパッと命をつなぐ(血中蕎麦粉度を上げる)ことができるのだから
割高でも、私にはありがたい。


また横浜で「低血蕎麦粉」に陥ったら来ますねー!





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2012年12月14日

神奈川・七里ガ浜「丘の上の蕎麦」


湘南を第二の故郷とする私には「湘南の両親」がいる。
今はアメリカにいる親友、深雪ちゃんのご両親♪
今日は「親子風」の3人で湘南蕎麦&ドライブ。楽しいなー!!!


七里ガ浜の丘の上。
住宅街の中に遊歩道のようになっている通りがあり、そこに静かにお店が集まっている。
通りの向こうには海が輝き、ちょっと現実離れした風景だ。

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まだお昼時だというのに、今日は空が燃えるような不思議な色。


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お店の外観はシックで目立たないが「常陸秋そば」の幟が目印になってくれる。
おっ何か黄色い張り紙がありますよ・・

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えび天巻き(^o^)
お蕎麦とセットにもできるんだ〜
うん、それ いこういこう!


迎えてくれた奥さんは飾らない雰囲気でとても感じがいい。
昼時で忙しく店内を飛び回っているのだが、
その背中にはまるで静かな真綿の中で眠っているかのような赤ちゃんが!
お母さんもスゴイが赤ちゃんもスゴイ。
親子って素敵だなあー


ってなわけでここは珍しい「ベビーベッドがある蕎麦屋さん」でして。

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あとでこのベビーベッドに「中身」が入ってる超カワイイ写真も撮れちゃったんですがね・・
(立っちしてコッチ向いてる!)
それは私個人のお楽しみ用とさせていただきまして(^^)




ランチセットの
「えび天巻きとお好きなおそばのセット」。
わたしはもちろんせいろで。



「えび天巻き」来た!

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結構大きめな上に味付ごはんなのでボリュームあり。
おにぎりでないところが家庭的すぎずユニークで楽しいランチだ。


静かな遊歩道沿いの窓際の席は気持ちがいいし
親子風3人ですっかりのんびりニヤニヤ〜・・
とくつろいでいたが、お蕎麦が来て釘付けになった。


「もりそば」
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こ、これは、なんとおいしそうな・・

繊細でありながらふっくらとした肌。
食べずとも香りがこちらに立ち上ってくる。
うわー うれしいなあ 
このお蕎麦は絶対おいしい・・・


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お おいしいいい〜〜!!
なんですかこの香り高さは。素敵な食感は。
ふわっと空気感のある軽い食感の中から
かぐわしい香気と味わいがフレッシュに、いくらでも生まれてくる。
蕎麦の美味しさのすべての要素をバランスよく持った常陸秋そばの個性が
かろやかに、さわやかに濃縮されている。
あー おいしいよう〜 ご近所の方々が羨ましい!


「湘南パパ」はお蕎麦が口の中に入っているというのに
今頃黒板メニューに気づいたとかでさっきからソワソワ。
飲み好き、美味しいもの好きの湘南パパの「美味しいものアンテナ」はすごいのだ。

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楽しげにウキウキ迷って選んだのは・・


「ごぼうの唐揚げ」
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天ぷらでなく唐揚げというところがいい。
一本一本ががっつり食べ応えがあってとてもおいしいおつまみ。
これはビールに合うな〜


湘南パパが「かけ」も味見させてくれました。

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おいひい〜
やっぱり冬は「かけ」もいいやね〜
育ちは江戸っ子な湘南パパもお墨付きの美味しさ。




帰りに葉山で見た夕焼け。


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一日の終わりをこの目で見届ける数分間。

足りなかった何かが静かに押し上げられたような気持ちになる。





私も大きな空が見えるところに住みたいな。









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2012年11月03日

神奈川・鴨居「大久保西の茶屋 ららぽーと横浜店」


映画を観に、ららぽーと横浜へ。

しかし困った、このままだと観ている間にお腹が鳴ってしまいそうだ。

おやー 戸隠の「大久保西の茶屋 」が入っているではないですか!

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入りますよ入ります そんなもん入るに決まってます。

ワーイ!思いがけずお蕎麦だあ!(毎日そんなこと言っているような・・)




「戸隠ざるそば」

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トッピングで「きのこおろし」をつけてみた。
いつものようにお蕎麦のみをズルズル食べて美味しいお蕎麦もあれば
種物にしたほうが楽しめるお蕎麦もあるわけで・・
どっちかわからない時はこういうことをするんですね(^^;;)


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ぬたーりと横たわるぼっち盛り。
しかもすごく美味しそう・・・ちゃんと手打ちだし・・きのこいらなかったかな?



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ほわ〜と箸先からただようは、
小麦の甘い香りと蕎麦の渋いかぐわしさが混じり合った香り。
みずみずしい肌を噛みしめるとぎゅううと滋味深い味わいがひろがる。

わぁ〜これは美味しいではないですか〜
ショッピングモールでこんなお蕎麦が食べられるなんてありがたい。
当然の如くきのこを忘れてお蕎麦のみ完食してしまった私。


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あとから追いかけて食べたきのこがまた期待以上の美味しさ。
香りもよく、大ぶりゆえ食感が存分に楽しめ
これまた予想外の嬉しい展開。

戸隠の「大久保西の茶屋 」のFC店であるこの店は
店構えもラミネート加工された華々しいメニュー表も
いかにもチェーン店のような雰囲気。
でも(どこにも手打ちと書いてはいないが)お蕎麦は美味しい手打ちが運ばれてきているし
きのこも長野で食べるきのこを思い出させる味だ。


次にららぽーとに来た時も、ここに来よーっと!(^o^)










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2012年09月01日

秦野「手打そば くりはら」



「くりはら」に帰りたい。



春に訪れたあの日のアルバムをひらく。


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そんなに似ているわけでもないのに

生まれた家を思い出すような、

帰るべき場所に帰ってきたような気がする、

にほんの家。


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漬物ももちろん自家製。地ものの無農薬野菜。

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「ソバ掻き」
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自然のかたちの素朴な器に
自然のかたちの素朴な食べ物。
新潟、津南の蕎麦だ。

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ふわーーっとさわやかな、草原のような香り。
香りが濃厚さがたまらなくうれしい。
それほど微粉と言うわけでもなく素朴な肌に見えるのだが
口に含んだその肌のなめらかさ、きめ細かなつるつるさときたら!!
ほわもにょながらぷつりと噛み切れる感触も面白く
これは、おいしいおいしいおいしいぃ〜〜〜
ついどんどん食べてしまってあっという間に無くなってしまった・・(>_<)




季節の野菜や山菜をカラリと揚げた天ぷらは、
そのままくりはらさんと野原を散歩しているかのような眺め!
実際くりはらさんが摘んできた葉や山菜が多いのだ。

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ひとつひとつに
ものすごく大切な味がする。
畑で生まれたきれいなものの味。



これも自家製、大好物!

「刺身コンニャク」
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ぷるぷるやさしいみずみずしさ、静かな味わい。
売っているものとはまるで別物。




「せいろ」(十割)
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縁側から差し込む陽に
かさなる蕎麦の輪郭線があざやかに浮かびあがる。

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これまたさわやか、濃厚なかぐわしさ。
草原のようなさわやかさは「そばがき」と似ているな、
と思ったらこれも新潟の蕎麦だった。
しかしこの「せいろ」にはもう一歩踏み込んだ、ちょっとめずらしい野性味がある。
とは言えしばらく食べているとだんだんその香りにも慣れてしまって
味わいや甘みも淡く感じてきてしまったのだが
次の「手挽き」が出てきて食べるうち、
驚くほど甘みと味わいが濃くなってきた!
肌が少しぴとっとしてきた頃がまた超絶においしい〜〜〜〜



「手碾きざる」(あらびき十割)
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こちらはなんと地元秦野でくりはらさん自身が育てた
自家栽培蕎麦。
それを遠く眺むこのときめき。
どんな香りがするだろう・・とドキドキしながら近づいてみると

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粗挽きながらくっきりとした輪郭線を際立たせた
もっちり美肌蕎麦。
なんと香りは、これまた「そばがき」「せいろ」と同じ方向でびっくり。
しかしこちらは先程の濃厚な野性味よりも
ほんのりと甘くやさしい印象の方がつよい。
やや太めの蕎麦はたっぷりと重量感があり
箸先でピンピン跳ねてつかみにくい感じもあるが
それだけにもっちりした食感が楽しめる。

手動の石臼で蕎麦を碾く労力がどれほど大変なものか
身を持って知っている私からすると、
 (といっても「何時間か頑張った」とかいう立派な体験ではなく
 「ちょっと動かそうとしたけど1cmくらいしか動かなった」というどうしようもない話)
毎日手挽きで蕎麦を出しているというのは
気が遠くなるような仕事である。
1時間重い石臼を回し続けても10人分も碾けない程度なのだ。
お店が空いてくると、ここでくりはらさんが黙々と手碾きする姿が見られることもある。

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「黙々と」と書いたが、お伽話か絵本の中に出てきそうなくりはらさんに限っては
作業姿も結構楽しそうに見えてしまうから不思議。(大変なのにすみません(^^;;))

くりはらさんは私の知る限り「常に笑顔を絶やさない人ナンバー3」に
エントリーしている方もある。(ああ3人ここで発表してしまいたい)
しかもニコニコほのぼのしているだけではなく、こんなにえらい人でもある。

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しかも

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こっ こんなこともしていただいては
かたじけなくてうれしくて もうどうしましょう。
なんだか私の似顔絵?みたいのも描いてある?
きゃーうれしーい(≧∇≦)



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店内にはこんな子も。
私が酔っ払った時の立ち方、歩き方にそっくりだと大笑いされました。
またしてもキューピー・・祖父譲りなので、しかたない。(^^;;)




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この家はくりはらさんのおじいさん、おばあさんが実際に住んでいた家。
私までがなつかしい気持ちになるのは
この家が一度も人の手に渡ることなく
家族によって継がれてきたからかもしれない。




ああまた

「くりはら」に帰りたい。


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2012年03月04日

鹿島田「船勢」


お蕎麦・・?

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ビルに魚が泳いでいる。

でも、お蕎麦なの?




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すごいラインナップ!
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うーん、ここで、お蕎麦?

お魚がめちゃめちゃおいしそうですよ!

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ほらー、やっぱりおいしい。


変だなあ

こんなところで

手打ちそば・・・・


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出てきた!




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2012年02月21日

鎌倉「ほり内」


鎌倉駅西口。
御成通りから細い道を入っていくと、
住宅街の中にいきなりラーメン屋と蕎麦屋が並んで現れる。

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静かな付近ながらこの2軒にはお客さんが出たり入ったり。
ちょうど昼時なのでなかなか忙しい。

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「ほり内」の暖簾には「手打ち麺ところ 蕎麦 きしめん ほり内」
とあるが、そりゃあやっぱり私はお蕎麦がおすすめですよ!

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ドカーンとたっぷり、これで普通盛りである。
これだけの量で「ざるそば」は500円、
「きしめん」に至っては400円というのだから驚きだ。

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繊細で清らかな印象の極細切り。
ほんのりと品の良い香りがふわりと漂い、
口に含むとふんわりと美しい舌触りが迎えてくれる。
絶妙のコシ、やさしい甘みと味わい。
寒いのでまたまたきのこのつけ汁にしたのだが
蕎麦が美味しくて結局「汁は蕎麦後」になっちゃいました〜


これはきしめん大好きの親友深雪ちゃんが頼んだ
「きしめん(冷)」
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注文した時点で「うちのきしめん固めですがいいですか?」と聞かれ
男気美女の深雪ちゃんは「いいですよっ」と即答したのだが
男気も驚く固さだったらしい。

食べ物は固い方が断然好みの私には興味の突きぬ不思議店。

湘南らしく「しらす卵とじ」っていうのもあるし、
「煮込みきしめん」は「チーズ入り」にも出来るらしい・・


面白い!






.
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2012年01月23日

関内「古式手打蕎麦 凛正庵 宗由 」


時間が作れずすっかりブログから遠ざかってしまっていたが
そういう時期ほど蕎麦摂取量が多いのが常である。

もう何が何だかごちゃごちゃだが、
とりあえず今日は昼夜蕎麦だったので
(例の「ちゅうやそば」ではなく昼食と夕食)
the latestということで、夜の蕎麦。


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店名の読みは「りんしょうあん そうゆ」。
なんだか西の河原で果し合いを申込まれそうな名前である。


戸隠蕎麦のお店だけあって、メニューには長野の郷土料理もいろいろ。
特に馬肉料理の充実が面白く、
「馬刺し(特上ロース)」
「こおね脳(たてがみ)」
「馬たん燻製」
「おたぐり(馬モツの煮込み)」
など。

その他、焼き物、揚げ物、天ぷらも種類いろいろ。
周りを見わたせばグループのお客さんが多く、
皆本当に楽しそう。
向こうのテーブルからは先ほどから
「この馬刺し美味しい!」
「これうまい!」
など、つい「どれどれ!」と覗きに行きたくなるような
新鮮な反応が聞こえてくる。


もう何だか私、
ただ「戸隠(ざるそば)」だけ食べて帰るのが俄然寂しくなってきました。

メニューの写真に出ていた「鶏わさ」が美味しそうだったので
それと「戸隠(ざるそば)」とも考えたのだが
山菜が別盛でついてくるという「真田」が面白そう。
じゃあそれだ!
(お店のお姉さんかわいくてさりげない親切がいいなあ)


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山菜が思った以上にたっぷりで嬉しい。

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お蕎麦は戸隠、ぼっち盛りだ。

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ぼっち盛りは江戸蕎麦のような水切りをしないので
なんとなーくびちょーとした印象のものも多い。
蕎麦が水の膜の向こうにある感じが私には寂しかったりするが
「凛正庵 宗由 」の蕎麦はすべすべした肌の感触がダイレクトに楽しめる。

強いて言うとこのお蕎麦、田舎の、空気も水も綺麗なところで食べたいな・・
とは思ってしまったが、ここは関内、繁華街。
すっきりした汁にたっぷりの山菜を入れて
お蕎麦もたくさん猪口に入れて食べると
なんと豊かな山のごちそう、大地の恵み。
戸隠の清冽な空気と雪景色を思いながら、
蕎麦湯を飲む。



気づけば店は満席となっていたのだが
どのテーブルも実に楽しげなのが印象的だ。

先刻おいしいおいしいと盛り上がっていたグループは
どうやら全員で温泉旅行に行くことが決まったらしい。
蕎麦味噌も絶賛している。


私はといえば・・
自分の頭上にこんなメニューの張り紙があったのに
帰り際やっと気づいた。

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ぎゃーー!
これ食べたかった!!!



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2011年12月25日

鎌倉「手打そば 千花庵」


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何度行っても同じ席に座れてしまう店というのがある。

「手打そば 千花庵」 も然り。
自宅を改造したらしい店舗の左手には温室のような部分があり
その窓際の席は自然の光に包まれている。
この席を特等席のように勝手に思っているのだが、
私は何故か、いつも運良くここに座れてしまう。
他にお客さんが数組いる時もだ。

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付近は頼朝公の墓に近い閑静な住宅街。
この温室席での時間はいつも安らぎに満ちている。


「金鶴」
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いきなり「彩」と私の名前が書いてあるとびっくりするが
たまに見かける箸袋。


「板わさ」
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たっぷりの厚みも、羽根のような胡瓜の飾りもうれしい。


こちらが一日限定20食の
「田舎せいろそば」
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薬味にすだちがついてくるの、個性的でしょう?

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褐色の肌が、自然光に照らされ
その一瞬の美を鮮やかに私に投げかけてくる。
ふんだんに散りばめられたホシ、
素朴に流れる美しい輪郭線がまぶしい。

箸先でふっと香る、干し草を思わせる香り。
細打ちのつるつるした肌が口内をめぐるのが心地よく、
噛みしめるとちゅるんっと弾むような鮮やかなコシがある。
ああ しあわせだなぁー 今日もきてよかったなぁー


「せいろそば」
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こちらもすだちが添えられてやってくる。

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白っぽく品の良い姿に違わず
ほんわりほんのり甘い、白い香り。
噛みしめると上等の和菓子のような味わいも感じられる。
やわらかい舌触りながら噛みしめるとコシもしっかりありおいしい食感。
ほんわりほんのり、しろい夢。



帰りはどの道から帰るか、それも楽しく迷うところ。


今日はこんなポストサンに出会った。

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「ポストサン」って古い唱歌(戦前)、知っている人少ないだろうな〜



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2011年12月22日

鹿島田「手打 たけうち」


JR南武線「鹿島田」駅。
駅名自体知らない人もいるかもしれないが、
横須賀線「新川崎」駅と重なりそうで重ならない、
微妙な位置にある駅である。
両駅間の距離、およそ300m。


その鹿島田駅から東に、多摩川に向かって歩いて行くと
「古市場銀座」というちょっと不思議な、古い商店街がある。


いわゆる商店街らしいエリアもあるらしいのだが、
この「手打 たけうち」があるあたりは道幅も広くごく静か。
街路樹と並んで通りにいくつも飾られた
「古市場銀座」の看板が不釣合なほどである。


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店の印象は、外と中とでかなり違う。と私は思った。

開店間もない午前中。
何の先入観もなく「こんにちは〜」と店内に入り
椅子に座ってなんとなく周りを見回す。

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するとなんでしょう、私は突如、
ニヤニヤ〜〜〜とうれしい顔になってきてしまいました。
なんだかここは、すごーく楽しくて、すごーく居心地がいいぞ!

店舗そのものは白壁に白木の風合いの爽やかな
シンプルなインテリアに出来ているのが、
そこに加えられたこの店の人のセンスがなんとも楽しい。
至る所にベタベタとたくさん貼られた大きめ半紙のおいしそうなメニュー。
テーブルの上の、ランチョンマットがわりの簾も
この店のインテリアの大きなポイントになっている。
飾られた花もふんわりと遊んでいるように自然な姿で
全体に「実にセンス良くごちゃついている」のだ。
こういう居心地のよさは狙って出来るものではない。

しかもですよ。
壁に掲げられたメニューはどれも美味しそうなのだが、
あの、あのあたり、ヤバいんではございませんか?

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「自家製 帆立貝柱 酒粕漬 あぶり」
「自家製 かきオイル漬」
「自家製 大粒かきの酒粕漬 北海道 厚岸 仙鳳跡産」

ぜっっ
全部美味しそう過ぎて絶対に選べまへん!


とりあえずこれをつまみながら
どれにするか考えよう。

「和風すもーくサーモン」
「八海山しぼりたて原酒」
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最後のところだったから、とサービスで多めに盛ってくれました。
肉厚ふっくらおいしいスモークサーモン。
うーん、私は本当に燻製に弱いのぅ。


つまみながら、先程の黄金トリオの張り紙を穴が開くほど眺め
ついに心を決めました。

「自家製 大粒かきの酒粕漬 北海道 厚岸 仙鳳跡産」

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(>_<)

美味しそうだと思ったけどそれ以上に美味しい。
このねっとり濃厚、凝縮された牡蠣の旨味。
酒粕のやわらかい甘さ。
大粒だけに部位ごとの味わいの違いがはっきり楽しめるのもたまらない。
添えられた林檎がまた意外ながら実に良く合っている。
「すごい、この合わせ方上手すぎ!」
と思ったら
「いやー、いつも合わせてるキュウリ切らしちゃって、
 そこに林檎が目についたんでー」
と何でもなさそうに言う店主。もしや天才ですか?


2品しか頼んでいないというのに
ここまででもうやたら長居しています。
予定外の展開です。
居心地の良いお店ってどうしてもこうなってしまう。
最初はガラガラだった店内、気づけば昼時のお客さんで満員である。
みんなおいしいものがある場所は知っているんだなぁー

さてお蕎麦。
本日はこんな素敵なお蕎麦がありますの。うふっ

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「八ヶ岳そば 平出農園産 新蕎麦粗挽き 八ヶ岳山麓そば」!


では是非それと、スタンダードな「石挽そば」を1枚ずつくださーい。

「石挽そば」
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お皿にたっぷり小山盛り。

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見た目以上につるつるみずみずしい蕎麦。
説明に「コシの強いそば」とあったとおり、強靭なコシがある。
香りや味わいはごく淡いが濃厚サーモンや濃厚牡蠣を楽しんだあとの
このつるつるのみずみずしさは実にさわやかだ。
秋田県十和田産階上早生。


そして本日のお蕎麦
「八ヶ岳そば 平出農園産 新蕎麦粗挽き 八ヶ岳山麓そば」

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うわぁー素敵な眺めだ。
確かにこの肌、先程の「石挽そば」よりちょっと粗挽きかな?
と思ったが、こちらもつるつるみずみずしく
粗挽きと言うほど粗挽きでもない。
うーん、ここのお蕎麦は飲んだ後には最高なのですね。
私の体の中をサラサラサラ〜と蕎麦が流れていくようだ(文章はイメージです)。
こちらの方がかすかに、ちょっと不思議な粉の香りが楽しめる。
噛みしめるとまた淡い味わいが生まれ・・サラサラサラ〜



デザートは
「自家製そばシフォン」

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これがおいしくてびっくり!
いや、びっくりしては失礼なのだが、
私甘いもの全般が苦手なもので・・
きっと蕎麦粉の魔法だろう。
ふんわり過ぎない、素朴な粉の美味しさ。はじっこもおいしい。
「でもこれちょっとぼそぼそしてるでしょー、だからこれかけてみて」
と途中で梅酒をかけてくれた店主。
いやいや、なくても、と言うか私には何もない方がおいひいです!
そして添えられた「自家製紫芋アイス」がまた初めての美味しさ。
アイスと言うにはこれまたポロポロしているのだが
こういう「素材感」が味わえるデザートってなかなかない。


すっかり長居をしてしまい、店を出るとまた静かな並木通り。

外から店内の様子は伺えず、午前中に入ったときは
こんな展開になるとは全く思っていなかったことを思い出す。


「本日のそば」はいろいろ変わるので(手挽きもある)
次回は「あらかじめ長居するつもりで」参じますよー!






.
posted by aya at 11:26 | Comment(2) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>神奈川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月11日

鎌倉「純手打そば なかむら庵」


懐かしすぎて頭がグニャリ、ゆがみそうになる。

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湘南にある中学高校に6年通っていたので
鎌倉で古くからある蕎麦屋は皆懐かしい気持ちなってしまうが
ここは佇まいが佇まいだけに
「今ここにいるのに思い出のような」店だ。

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「クワァーーーーッッ!!」

思い出の隙間を漂泊する私が飛び上がったほどの奇声。
カウンターに座る常連のじいさんは痰が絡みやすいらしい。
何事もなかったように働く礼儀正しい店の人達。

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じいさんの痰はその後も何度もからむ。

だんだん私もこの店の午後の時間に染まってくる。


今日は久々なので「とろろそば」にしてみた!
(老舗のメニューで「鶉」の文字を見ると弱いのだ)

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電球に照らされた肌は不思議な色。
どこかクリーミーで緑ががかっている。
つなぎに小麦粉と卵を使っているせいかな?

たぐりあげるとむぅと濃厚な蕎麦の香りが嬉しい。たまらない。
パッキパキのかための輪郭線、密度の濃いすべらかな肌を噛みしめると
しっかりした歯ごたえの中から粉の甘みが溢れ出す。

お蕎麦が美味しくてどうしてもお蕎麦だけで食べるのがやめられず
「とろろにつけて食べたい、でもつけられない、次の一口で、次で」
というアホ過ぎる葛藤の末、結局最後までつけられなかった。
とろろと鶉はお蕎麦の後に単体で食べたのだが
これがまた何が違うのだかやたらと美味しい。



「ごちそう〜さま〜。うまかった。」
常連のじいさんがゆっくりと帰る。

「あいすみません〜!」
「お粗末さまでした〜!」
「毎度ありがとうございます〜!」




外は雪にならないのが不思議なほどの冷たい雨。
お腹の蕎麦湯が、湯たんぽを抱えているように暖かかった。




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2011年12月05日

鎌倉「手打ちそば 茶織菴」


純和風の、絵葉書の中のような佇まい。
鶴岡八幡宮至近というロケーションもムードを高めている。

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「手打ちそば 茶織菴(さおりあん)」。
2年前この店ができたときはなんて綺麗な店ができたんだろうと驚いた。
和の意匠の尽くされた店舗は、まるで何かのセットのようにピカピカで
白木部分は真っ白で香り立つよう。
夏には入り口のガラスの金魚鉢で赤い金魚が涼を呼び
現実離れしている気がするほどだった。
しかしあれから2年経ち、店はすっかり趣をたたえてきた。
鎌倉の街にいい感じで馴染んでいる、どころか
この店の佇まいが街の情緒を深めている。

右手にある古道具屋から古物がはみ出しているのがまたいい。


寒くなってきたので出羽桜の燗で
「板わさ」。

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「せいろ」
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白く輝く肌。
つるりと密なつながりが、流麗な舌触りを楽しませてくれる。
ほんのり甘い粉の香りと味わいを追いかけながら
夕時の鎌倉の音を聞く。



店を出ると遠くの空が小さく焼けている。

向かいの古い写真館はよく見るとなかなかモダンなデザインだ。

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ちなみに、「茶織菴」の左隣は
かつて私の母+三姉妹で通った美容室があった建物なのです。

ああ 懐かしや。




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2011年11月27日

由比ガ浜「鎌倉 松原庵」


うつくしき午後。

今日はmyソウルメイトのおじさん
計画してくれた鎌倉蕎麦デートの日。
おじさんと二人でではない。
おじさんはかねてより、おじさんが尊敬する女性老画家に
私を紹介したいと言ってくれていたのだ。

二人で、鎌倉の画家の家を訪れ、
ヨーロッパの田舎家のような大正ロマンのような居間で
お茶をご馳走になる。

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新しいものが一つも見あたらない家。
そこに調和する画家の作品の数々。
ストーブの上で湯気を立てるやかんの音を聞きながら、
私はその古びた空間の曇ったような輝きに圧倒された。
そしてその空間を輝かせているのは、
間違いなくその画家本人の輝きだった。
年齢からすれば「老画家」なのだが、その魂にも姿にも、
今すぐ絵や小説のモデルにしたいような、潔い美しさがあった。

お蕎麦が大好きなのだけど、近所のよく行くお店がなくなってしまった、
だから今日はうれしいと言ってくれる。
ストーブの火を消したのを2度確かめて家を出る。



松原庵。

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11月とは思えぬほど陽気のいい今日はテラス席もいっぱいだ。

まずおじさんはイソイソと、ぬる燗。

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私の好物
「くらかけ豆」
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画家のリクエストで
「海鮮のあられ揚げ」
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これが予想以上の豪華なボリューム。
海老、イカ、野菜がサクサクパリッと気持ちよく揚げられている。
ブロックで分かれやすいので皆で分け合うのにとてもいい天ぷらだ。


おじさんのリクエスト
「そば屋のだし巻玉子」
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「せいろ」
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松原庵らしいじんわり濃厚そうな姿ながら
今日はフレッシュで爽やかな香りが実にいい。
味わいもすっきりとしながら十分な味わい深さ、甘さ。
おいしいおいしいと言いながら私一人あっという間に食べてしまう。

築75年の古民家にはひっきりなしに人が訪れ
どのテーブルも楽しげに賑わっている。

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坪庭の向こうに浮かぶような打ち場。
このドラマティック?な演出を初めて見たときは驚いた。
打ち場は、鶴の機織場のような秘密の部屋だと思っていたから。

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食後、おじさんの発案で海を見に行く。

由比ガ浜。

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ヒールが砂に食い込むので防波堤で待っていた私に
おじさんが手を振っている。
画家はただその細い姿に、潮風を吹かせている。




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2011年11月08日

鎌倉「手打そば 段葛 こ寿々」



段葛の、美しき店。


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これ以上を思いつかないほど完璧な佇まいである。
一軒の蕎麦屋が、古都の参道に添える一層の趣。
町の宝と言っていい眺めだ。


こんなに美しい蕎麦屋が段葛というムードあるメインストリートにあって、
手打ちの美味しい蕎麦を出す店で、
しかも中休みなしでやってくれているというありがたさ。

もうそれだけで泣いてもいいくらい素晴らしい。


昼下がりの段葛で一杯。

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焼き海苔と、お酒についてくる蕎麦味噌。

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蕎麦は、大きな笊にざっくりと
素朴な姿でやって来る。

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白っぽい肌に黒くはっきりとしたホシ。
写真で見るとそうでもないが、実際はふっくらとすこし太めの蕎麦である。
やさしく上品な蕎麦の香りに誘われ口に含むと、独特の強い弾力。
そこからふくらむ美しい甘み。
太めで密なので重量感があるが、スルンスルンと涼やかにさっぱりと食べられる。




限界まで電灯に頼らず外の自然光を招き入れた店内。

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私は自然の光の下眺める蕎麦が好きだ。


光に透かしてその肌に、見入る。

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2011年11月06日

横浜駅相鉄ジョイナス地下街「手打ちそば 一茶庵」


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えーっ ここ書いちゃうんですかぁー

という店である。

私にとってはそれくらい懐かしく気恥ずかしいような場所。
横浜育ちの私、何せ地元過ぎる。
記憶は定かではないが初めて自分ひとりで入った蕎麦屋かも、しれない。

「大学生になって初めて一人で外食する機会が増え、
 気づいたらシステム手帳が蕎麦手帳になっていた」
というのが私の蕎麦浸りのはじまりということになっているのだが
よく考えるとその前には灰色の?浪人時代がある。
歌とピアノとソルフェージュの個人レッスンに通うだけの
肩身の狭い、友達もいない、ショボくれた日々。
そういえば浪人時代の歌の先生と自由が丘のさらしんに入り、
先生は鍋焼うどん、私はもりそばを食べた記憶も蘇ってきた。
真冬に何故もりそばなのかと面白がられたのだ。
となるとあの頃からお蕎麦が好きで、浪人の身とは言え
レッスン帰りなどに一人でちょっと蕎麦屋に寄ったこともあったかもしれない。
地元横浜のこの店が最初の一人蕎麦屋体験だった可能性も高い。


この店、「一茶庵」と言ったってあの名高き「一茶庵」とは
大分雰囲気が違う店である。
いや私からすれば、あの「一茶庵」がこの「一茶庵」とだいぶ違うのだ。
こちらは「おらがそば 一茶庵」。店名の通り信州蕎麦の店で
「信濃そば(冷)」「長野限定辛味おろしそば」なんてメニューがあったりする。

今日何年ぶりかで食べたが、
まあ 懐かしいということはこういうことか!
中学の同級生を食べている気分である。(えっ)
「そうそう、これこれ、プッッ(笑)」
という親しみ。
「いいところも、そうでもないところも全部オッケー大好きよ!」
という気になってしまう。



「もりそば」
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数年前にジョイナス地下街が改装して
別の店のように綺麗になった店内。

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太めだが、なんとなくふんわりと軽そうな肌。
食べてみると見た目の通り、重さ食べにくさはまったくない。
ふわほにょのんびりと食べられる田舎そばだ。
たぐりあげた香りはちょっと水っぽい感じなのだが
食べてみると、あああああ なんと懐かしや この甘さ。粉の香り。

これこれ、これなのですよ、ふわほにょおいしいのですよ。
最後の方、かなりうどんも混じっちゃっていたりしたが
もうなんだってかんだって「一茶庵」である。同級生気分である。
楽しいじゃないか!今日はうどんも食べられてトクしたよ!

汁につけて食べるということもしたくてたまらなかったが
この甘さと粉の味わいを楽しみたくてついに最後までつけられず。

蕎麦後、蕎麦湯を飲みながら汁をひと舐めしてまた目が覚める。
この甘く濃い味わい。寸分違わず昔のままだ。
ウワーありがたい。これですこれ。なつかしい。


そこへ洋服店の買い物袋を賑やかにいくつも抱えた、20歳くらいの女の子が一人。
つけま にショーパン、金ラメトレンカ、ファー付きブーティーといういでたちで
(意味不明な方は検索を)
ふうーとホッとしたように座り、店のおばちゃんに「牛丼!」。

「ハイ牛丼ね〜」
にこやかなおばちゃん。まるで女の子のお母さんのようだ。


そうだよねえー
こういう店はひとりでホッとしてごはん食べるのにいいよねー


あの頃の私は全然違う地味なタイプだったが
女の子を自分にちょっと重ね合わせて、
どんな私がここに座っていたのだろうと考える。







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2011年10月22日

鎌倉・材木座「梵蔵 自家挽工房 」


今日はぽかぽか、たのしい鎌倉あるき。


材木座郵便局そばの、小さな入口。

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ひょいっと覗けば、「梵蔵」の世界がはじまる。


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「ボンクラじゃなくてボンゾウです。ボンクラは店主です」
とは、この店がまだできたばかり頃の店主の言葉。



「和」と海辺ののんびりした雰囲気が入り混じる店内。

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掲げられた「きそば」の看板は
この店が出来る頃ちょうど店仕舞いした
三代続いた近所の蕎麦屋から受け継いだもの。
この地で生まれ育った店主の地元への愛情、
歴史を慈しむ気持ちが伝わってくる。




まずは
「喜美心」と「ばくらい」から。

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「梵蔵」の「莫久来」はなんだかやたらと、
今までで一番くらい美味しい。
そしてこの 馬上盃。
特注して作ってもらったそうだが
野性味のあるシンプルさがこの店の雰囲気にぴったりだ。




以前は昼と夜で2種類の蕎麦が食べられたのだが
(そのまた以前は昼でも2種類食べられたのだが)
今は「十割せいろ」一本になっちゃったのはちょっと寂しい・・・
イヤイヤ、決して文句は申すまい。

だって、こんなにおいしいのだ!


「十割せいろ」
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むっわーー!!
箸先で香る、大地の力強さを感じるたくましい香り。

口に含むとまた、これでもかと濃厚な穀物の味わいと甘さ。
端正な姿ながら歯ざわりはネチッと密度が濃く、
都会っぽいような田舎っぽいような、
何ともこの店らしい蕎麦である。
量はたっぷりあったのに、
おいしい〜 おいしいよう〜
とあっという間に食べてしまった。


ここはまた汁が大変美味しいので、常日頃
「蕎麦湯がお酒で、汁がおつまみ」
なんて言っている私は延々と蕎麦湯が止まらなくて困る。

蕎麦湯、ゴクリ。汁、チロッ。



懐かしい湘南でたぐるしあわせ。



鎌倉野菜ファンとしては
「鎌倉野菜としらす」っていうお蕎麦も気になるなあ〜












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2011年08月16日

神奈川・鴨宮「手打ち蕎麦 萬人」


小田原市鴨宮の住宅街に
私が大好きな店がある。

大好きなくせに、何度行っても軽く迷子になる。
鴨宮中学校の側ということはわかっているのだが
店に近づくと方向を失ってしまい
「あら? らららら?」と言っていると
なんだか突然現れる不思議な店。いや「家」だ。

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ごく普通の住宅を蕎麦屋に改装した店舗。
とは言え、私が初めて来た頃に比べれば
随分店舗らしくなってきた気がする。
店内もすっかり蕎麦屋らしい趣だ。


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ここはお蕎麦も美味しいがつまみも美味しい。

まずは

「そばがき」
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うわぁ 
今日のはまた一段と素晴らしい!
これ以上ないほど馥郁たる香ばしい香り、
とろぉりふわふわの食感がたまらない、
絶品の粗挽きそばがき。
「おいしい〜・・おいしい〜〜」と唸りつつ箸が止まらず
ひとりで全部食べてしまいたいほどであった。



「だし巻き卵」
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このだし巻きがまた、何ということはないようでいて
やたらと美味しい。
私が理想とする京都風あっさりでも繊細薄味でもないのだが
卵のうまみが濃厚に感じられる、ガツンと美味しいだし巻き卵。
おろしに混ぜられた紫蘇もとてもいい。


ここは華やかで楽しいランチセットが色々あり
お昼時はやはりそれらが大人気。

そんな中「せいろ蕎麦ください」という私の言葉は
相変わらず浮いている。


「せいろ蕎麦」
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来たぁ・・・
私の大好きな「萬人」の「せいろ蕎麦」。
本日は福井県坂井市丸岡町の丸岡在来種である。
見るからに美味しそうな肌にドキドキしながら箸先にたぐりあげれば、
あああ、まさに先程の「そばがき」と同じ、馥郁たるかぐわしさ。
このまま食べなくても満足なほどすでにうっとりなのだが、
噛みしめてその感激は更に深む。
じわぁーとひろがる素朴な穀物の味わい,甘み。
ああー 美味しいよう・・・
すみませーん、「せいろ蕎麦」もう一枚くださーい(^o^)


2枚目を待つ私の目の前には全く別の、
パリのクレープリーのような世界が広がっております。

「そば粉のガレットランチ」のガレット。
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ほわぁー おいしそう!
モンパルナスのジョスランでの大感激を思い出してしまったではないか。
蕎麦粉が入っていると何故か麻薬のように反応してしまう私。


ランチセットの本日のデザートは
「白玉ぜんざい」。
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鹿児島産本わらび粉と徳島産和三盆のみで作られた
「自家製極上わらび餅」というのもあるらしい。
「とろモチッの新食感」だって!
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そして最後のお楽しみ、
蕎麦湯の演出がまた素晴らしすぎる。

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ロイヤルコペンハーゲンBlue Flutedシリーズの
ミルクピッチャーとカップ!
Blue Flutedも蕎麦湯も大好きな私にはたまらない演出だ。



「田舎せいろ」が予約制になってしまったらしいのはちょいと残念だが
次回はしっかり予約して行けばいいのだー

とは言えなんだかんだいつも突然「立ち寄る」ので
なかなか難しいのだが・・・

2日前までに予約が必要な「おまかせコース」というのも気になるなあ〜


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2011年08月01日

神奈川・片瀬山「手打そば処 山家」


「片瀬山」駅と聞いても東京の人はピンと来ないと思うが
私には故郷のような場所である。
大船から湘南モノレールで約10分。
終点の「湘南江の島」駅の2つ手前のこの駅は
私が6年間通った中学・高校の最寄り駅であった。

駅前に店一つない静かな無人駅。
付近は立派な家が立ち並ぶいわゆる高級住宅地だが
駅の裏手に回るとこの「手打そば処 山家」の看板に出会う。

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自分の「故郷」にあるという意識があるからか、
ここの雰囲気は独特に感じる。

普通の蕎麦屋の姿をしているようで
そこに流れる時間は高級住宅地の中のサロンのような
とは言え何が違うわけでもない、普通の蕎麦屋のような。

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普通といったが、やはり訂正しよう、
すべてのメニューが、一般的な蕎麦屋よりやや高めの値段設定である。
「おろしそば」が1100円。
しかし値段も違えば、姿も味も違う。

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蕎麦にたっぷりとかかった胡麻にまず眼を見張る。
西国立 の「かめ井」で感激して以来
おろしにたっぷりの胡麻という組み合わせには弱いので
私が頼んだのではないがひと目で気に入る。

おろしが入っていた器。
たっぷりと大振りで、この絵付けこのデザイン。
なかなか出会えるものでない。

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蕎麦は湘南に何故か多い平打ちである。

「もりそば」
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箸先で香る正統のかぐわしさ。
しっかりしたコシを持ちつつもヒラヒラと軽やかな平打ちの食感。
噛みしめるためにふくらむ美しい味わい。
お、おいしい〜・・・
見た目は何となくのんびりしているが見事な蕎麦なのだ。


壁のメニューにある「めひびそば」も他ではあまり見かけないが
このメニュー名も知らない人には謎だろう。
卓上メニュー表の真ん中あたり・・「おやた?」。

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長野県南部の「親田(おやだ)地区」に伝わる「親田辛味大根」を使った辛味おろしそば。


静かに扉を開けては入れ替わり立ち替りお客さんが入ってくる。
昼時の厨房はなかなか忙しそうだが店内は静かで居心地がいい。

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長い間この地で愛され、育まれてきた「この店の時間」。
店の姿とは店だけで作っていくものでなく、
「店とお客さんで作っていくもの」だとつくづく感じされられる。

この日は午後1時には暖簾を仕舞ってしまったのだが
その商売気のなさもいかにもこの店らしい。

私の故郷にある特別な蕎麦屋だ。








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2011年07月23日

神奈川・藤沢「手打ちそば 酒処 ゆたか」(アートな迷宮)


数年に一度出会う、不思議な店にまた出会った。

外観は普通といえば普通なのだ。

藤沢駅北側の路地。


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純和風のしつらい。
扉の上の看板にしても垣根にしても
全体に手作りの感じなのが寂れた庵風だ。



店内も一見するとまあ普通の蕎麦屋の体である。

しかしどこか不思議な感じが・・


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店主手作りという無垢の木の机。
壁の版画もオブジェも全て店主の作。
版画を縁取るように描かれた灰色の雲はなんとも不思議な迫力を持って
こちらにまで及んできそうだ。


店主は彫刻家で版画家で武道家。
私の胃痛を即座になおした姿は治療家にも見えた。

彫刻だ版画だと言ったって趣味の延長のようなレベルでなく
巨大な作品を大きなビルや公園に数多く発表している芸術家だ。



化粧室までの通路は迷宮ギャラリー。

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よく見れば店全体が店主の作品ギャラリーである。

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私はこれがすき。
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巨大な彫刻作品になるはずだったもののミニチュアで
向こうを覗くとペン先?に何かが見えるデザインらしい。



彫刻作品、版画作品を何千と生みつつ?

その上イスラエルの大学で3年間歴史を教え、
カリフォルニア州立ロングビーチ大学で4年間美学を教えていたとか?

有名なCMやミュージカルに出演したり(それはたまたまらしいが)
戯曲を発表したり??


聞けば聞くほど頭がハテナでいっぱいになる店だが
武道家らしい見事な体躯の上にのっかった笑顔は
こちらのハテナ顔をよそに、
驚くほど素朴で感じがよく福島県人らしいあたたかさに満ちている。


そんなアーティストが作るがっつり蕎麦ランチ「牛筋小丼セット」。

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かなり熟成感たっぷりの二八蕎麦。




美しい翡翠色がアーティストらしい「翡翠そば」。

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インゲン豆と枝豆をペーストにしたソースに生クリームまであしらわれ、
店のアートと同じくらい不思議な蕎麦の形である。


食後には蕎麦を使った甘味つき。

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その他のメニューとして
「オムレツそば」
「そばニョッキイタリアントマト」
という文字を目撃したのだが・・


迷い込んだアートな庵は、まだまだ奥が深そうだ。











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2010年12月10日

綱島「石挽きそば 蕎真」


前回も書いたが、「せいろ以外のもうひとつの蕎麦」は
どこの店でも「せいろ」より売り切れやすい。
「田舎」や「粗挽き」、「手挽き」といった蕎麦だ。

「せいろはたっぷり打っておくから
あっちはまあなくなったらなくなったで、せいろ食べてね」
ということなのだろう。
限定ともなれば尚更なくなるのは早い。

それはよくわかる。

わかるのだが、つらすぎる。



しかし「なくてよかったかも、かえって得した気分!」ということもたまにはある。


半年ぶりの「石挽きそば 蕎真」。
東横線「綱島」駅から綱島街道を歩き、鶴見川を渡った先にある。

車通りの激しい綱島街道沿い、店らしい店もない付近だが、
店に入ると外の喧騒が嘘のように静かな時間が流れている。
自然光と複数の照明が織りなす陰影。


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さあここではやっぱりいつもの「せいろそば」と「手挽きそば」・・
と思ったらなんと!


「本日手挽き売り切れ」!!




( °o°)






ガーーーーーーン






ま、まあ10食限定っていうのはわかっていた話だしね・・・

と、何とか「大人な自分」を自分の中に見出そうとするが情けない程見つからない。
こんな時、
「売り切れ?アラ〜残念、ではこっちの下さい」
と即座ににこにこと言っている人を見かけるが
ああいう方々の心の内は
どうなっているのだろうか。
やはり私のように堪え難きを堪え、
断腸の思いを乗り越えての演技なのだろうか。
いや、私だってお蕎麦屋さん以外では
この半分も悲しくない。

とにかく落ち込んでいても仕方ないしこれも何かのご縁。
今日は「せいろそば」と
食べたことなかった「さらしなそば(10食限定)」を
頼んでみよう。


その前に。

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自家製の「刺身こんにゃく」。
前日に、とある画家の方からコンニャク作りの楽しさ美味しさについて話を聞いていたので
余計美味しく感じてしまう。
きめの粗いふるふる感がたまらない。

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「おろしきのこ」
おろし好き、きのこ好きの私は条件反射的に頼んでしまう。





そして、「せいろそば」。

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ぱっと見ていかにも美味しそう。
目を凝らせば、あああ
ほんのりとした白い影を無数に浮かべるこの美しき肌。
素朴な凹凸のある肌は窓からの光を浴びて不規則な透明感を呈している。


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まず箸先で香りを寄せ「おいしいー!」。
食べもせぬうちから小さく叫ぶ。
うっとりせずにおられぬ、上質な蕎麦の、素朴なかぐわしさ。
口に含むと、やさしい風情の見た目よりも端正さを感じる舌触り,歯ざわり。
ああ、おいしい・・・来てよかった。





「手挽きそばが売り切れで残念だけど・・」という
実は大変失礼な気持ちでお迎えした「さらしなそば」。

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うひゃ

これは。

どうも、ごめんなさい。

あなた、おいしいですね。

きっと、おいしいですね。

だってこんなに、こんなに、これは、ぜったい・・


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ウワ〜〜〜〜
何これ〜〜〜〜〜

「石挽きそば 蕎真」の「さらしなそば」ときたら。
今まで食べなかった私が馬鹿でした。

箸先で寄せた、馥郁たる香り。
こんなにも澄んで清らかでありながら、ふくよかな豊かさも同時に感じる。
口に含むと単純なツルツルではない、端整な輪郭とすべらかな肌。
本当においしいさらしなそばは、
こんなふうに香りも味も舌触りも清らかに深いのだ。




あー、今日はすっかり得した気分!

でも困ったぞ・・・
次回は「せいろそば」「手挽きそば」「さらしなそば」
全部食べたくなっちゃって、しかも手挽きもさらしなも限定だから
心配事が余計増えるではないか・・・

次回は是非、開店直後で!



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2010年12月04日

神奈川・藤沢本町「手打ち蕎麦 ひら井」



今日は、生粋の湘南育ちのみゆきちゃんと
湘南を心の故郷とする私とでのんびりランチ186608_17.gif

湘南はお蕎麦屋さんがとても多いのでありがたい。


「石臼挽自家製粉 手打ち蕎麦 ひら井」は
小田急線「藤沢」駅の隣駅である「藤沢本町」駅からもすぐ。
商店街・・と呼ぶにはあまりにのんびりした、
駅から一番わかりやすい道に面している。


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新しく美しい店内、
研ぎ澄まされた和の意匠。
世界に誇りたいような眺めである。


インテリアばかりでなく
蕎麦が運ばれてきて更にこの店の美意識の高さに驚かされる。

木や笊で出来た食器、水でこねて茹でただけの穀物。
いつもは当たり前のことながら
そのミニマリズムに胸打たれ、つい猪口等を退かし
真上から、蕎麦だけを、心ゆくまで眺む。

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大切に作り上げられ、今日このテーブルで出会うことできた
「限定手挽き田舎そば」。
見入ればさらに、
その肌の美しさに引き込まれずにはいられない。

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昼下がりの日差しの下、
そのみずみずしき透明感に息をのむ。
大小のホシをゆたかに浮かべた肌はさながら土佐和紙のような趣。
ああああ ずっと眺めていたいけど
早く食べたくて待ちきれない。

上品な甘い香りをまとった蕎麦は
見た目の通りのつるりとした舌触り。
噛みしめると優しいコシが受け止めてくれる。
なんと贅沢な午後だろう。


こちらは、「太打ち田舎そば」。

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黒々とした肌に無数のホシ。
コシのしっかりした太打ちだが
歯ざわりはつるりとすべらかなので食べやすい。
味わいは淡いのだが、
ほわんと甘い香りは「限定手挽き田舎そば」にも通ずる上品さがある。

のどかな街の、静かな時間。



帰りは駅前のスーパーを覗いてみよう。

名前を聞いただけでのけぞるほど懐かしい、
「やまかストア」があるんだもの!









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2010年11月19日

神奈川・鶴巻温泉「手打そば 信玄」


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小田急線「鶴巻温泉」駅と「東海大学前」駅のちょうど真ん中。
「石臼挽自家製粉 手打そば 信玄」はのんびりと幟を掲げている。



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中に入ると思いの外広々とした店内は
堀ごたつ式のテーブルがかなり間隔をもって配され
ゆったりとくつろげる印象。
しかしながら何かの道場のような熱い硬派な雰囲気も。
厨房も接客も男性というのが、この店には実によく似合っている。


蕎麦の種類もなかなか熱い。
なんと今日は4種類もある。

細挽きせいろ
手挽き粗そば(5食限定)
十割そば
田舎そば(太打ち)


この上手打ちのうどんもあって
種物だって「豚汁せいろ」「「牛スジカレーうどん」「蔵王鴨せいろ」ほか色々あって、
お昼には「大山地鶏丼、蕎麦、野菜の炊合せ」なんてセット物もやっている。
手挽き蕎麦までやる本格派ながらこのメニューの豊富さは凄い。
そしてそれぞれのメニューが何となく
男性らしくガッツリ美味しそうな感じがまたこの店である。

湯飲み茶碗して出された蕎麦猪口には金継ぎが施され
この道場のような店内で眺むるによい景色だ。

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「細挽きせいろ」。

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見た目はそんなに細く見えないかもしれないが
口に含むとザラザラの粗挽きでありながら繊細な細打ちなのが印象深い。
この香りは北海道かな、と思ったら本日はやはり北海道産の新蕎麦。
細挽きは「粗挽き外二」とある。



お次は、5食限定なのにまだあって大喜びした、
「手挽き粗そば」。

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この、見るからに香り豊かそうな眺め。
豪華にホシをまとった粗挽きの肌も見事ながら、
私をうならせるのはこの素朴に歪む輪郭線である。
嗚呼ずっと見惚れていたい。
口に含むと先程の「細挽きせいろ」に通ずるちょっと個性的な香りを淡くまとっている。
見ためから期待したとおりのザラ粒の舌触りが嬉しい蕎麦。



最後は「十割せいろ」

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こちらは打って変わってすべらかな肌と、
強靭なコシを持った蕎麦。
これまた、「細挽きせいろ」「手挽き粗そば」と同じ個性的な香りを
かなり濃厚にまとっているのが面白い。
確かにこれも北海道の蕎麦なのだが、
産地は「細挽きせいろ」とはちょっと違って「雨竜町産」である。
もともとしっかりとした味わいは噛みしめるほどに濃くなっていく。


「信玄」にて、
勇ましき山梨でなく
たくましき北海道を感じた午後であった。



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2010年10月31日

神奈川・津久井町「蕎麦小屋 つねっさ」



都心の蕎麦もいいけれど

田舎の蕎麦もいいけれど

近くの田舎は、得した気分。



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もう少しで相模湖にも手が届きそうな
相模原の自然の中。
「つねっさ」の可愛らしい「蕎麦小屋」ぶりが
小旅行気分をかきたててくれる。



大きな窓いっぱいの庭の緑。

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木の葉と空がこんなところにも。

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広々とした窓辺に置かれた蕎麦は、いかにも気持ちよさそうだ。

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黒く細かいホシを浮かべた綺麗な細打ちの「せいろ蕎麦」。
端整な細切りだが表面にねばりのあるような、
たくましいしっかりとした歯ざわり。



そしてこちらは土日限定の太打ち、「田舎十割せいろ」。

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表面がピカピカとしていた「せいろ蕎麦」とは対照的な、
粗挽きの素朴な肌。
しかし口に含むと思いの外表面はつるつるとして、
噛みしめると粗くプツプツしたものが感じられるのが楽しい。
歯ごたえはしっかりしているが平打ちなのでしなやかに食べられる、
近くの田舎の、田舎蕎麦。


ごちそうさまと店を出れば
玄関の梁の形に縁どられた広い空にはっとさせられる。

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お気に入りの温泉も近いし

「蕎麦の香り」より好きかもしれない「山のいいにおい」がするし、


近くの田舎は得した気分。







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2010年10月13日

神奈川・本厚木「石臼挽そば 石の森」「手打ちそば 初空」



本厚木まで来たからには
ハシゴしなけりゃ損ソン。
天高き秋晴れのハシゴ日和である。

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「石臼挽そば 石の森」。
不思議な魅力を持った店名だと思っていたら
今日お店の人に聞いてやっと判明。
店主の出身地である宮城県登米市の地名からとったそうだ。
漫画家の石ノ森章太郎氏も同じ石森の出身だそうである。
「石の森」、ひんやりと趣深い名前だ。




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やや黄味を帯びた明るい白い肌の蕎麦は
繊細な細切り。
丸いせいろ2つに並べられた演出も含めて
なかなか個性的な眺めである。

ウリを連想させるような爽やかな香りを淡くまとっているが、
やはりこの蕎麦の醍醐味は香りではなく食感だ。
極細切りながらしっかりとしたコシを持ち、
かといってツルツルとはしていないので
噛み締めるとシャクシャクとした独特の、
繊細な感触が歯に伝わってくる。


個人的には壁に見つけたこんなメニュー名に、
店主の遊び心を感じて嬉しくなったり。
初恋はキスと野菜の味なのだ。

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2軒めは、「手打ちそば 初空」。

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「初空」は「元旦の空」という意味では冬の季語だが、
こちらの店名の由来はもう一つの意味の方。
メニューにも花のイメージカットに添えて
「初めてその季節らしく感じる空を初空といいます」
と書いてある。
ここもまた、趣深い店名ではないか。


店はサラリーマンや女性の一人客でも入りやすい、
気取りのない雰囲気の店である。

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裾野ひろびろ、ドーンとおおらかな山盛り。
明るく澄んだすべらかな肌だけに、淡白な印象を受けたが
箸先で感じたフレッシュな香りが嬉しい。
今日は甘みがあまり感じられなかったが
この蕎麦は何より、ふんわりとした絶妙のコシがいい。
コシが強いわけではない、歯を優しく受け止める絶妙の弾力。

「石臼挽そば 石の森」の独特のシャクシャク感を思うと
香りより食感で勝負、なところに地域性を感じなくもない。
(実際「この沿線、この駅付近の数店の共通点」というのは
 よく感じるものなのだ)


地域性といえば、

「石の森」には
「ビール(中)一本又は地酒一合+三点の肴とせいろそば付」という内容の
「ほろ酔セット」(1360円)というのがあるし

「初空」には
「串揚げセット(6本+揚げ蕎麦付)+ビール小ビンor日本酒or焼酎+もりそば」という内容の
「おひとり様セット」(1500円)というのがある。


本厚木、なかなか乙な街である。


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2010年09月06日

神奈川・藤沢「すい庵」

 
私自身は藤沢という街に馴染みは薄いが
通っていた中学・高校が江ノ島を見下ろす山の上にあったため
当時同級生の多くは藤沢市、鎌倉市、逗子市あたり、
いわゆる湘南エリアに住んでいた。

となると、彼らにとって身近なショッピングゾーンと言えば藤沢。
私はクラスの中では一番遠い地域から電車で通っていたので
藤沢駅付近には殆ど行ったことがなく
クラスでよく耳にする
「ダイクマ」「コスタ」「さいか屋」
などは、私には聞いたことのない名前ばかり。
行ったことのない場所は素敵な場所に思えるもので、
「どんなところだろう、行ってみたいなあ」
なんて思っていた。
(今親友に電話で確認したら「ダイクマ」は茅ヶ崎だそうな。
ついでに当時私は「ヨーカドー」という場所にも是非行ってみたいと思っていた。)

学校帰りの寄り道も厳禁の、
先生方が一生懸命厳しくしている学校だったので
帰りに藤沢に寄ってみるわけにもいかず、
学校と家をひたすら往復するだけだったあの頃。
ピーンヨロロロ〜とトンビの鳴き声ものどかな学校だった。


そんな三つ編み中学生の私の憧れだった(?)「コスタ」は現オーパとなり・・

そのオーパのちょうど裏あたり、
駅から歩いて2分とかからない距離にあるのが
「すい庵」である。

何度来ても藤沢という街に慣れないのは
あの頃「こんな街かな」とずっと何となく思い描いていた街と
違うからかもしれない。

路地の奥の「手打そば」の看板が
私を現世に引き戻すかのようだ。


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元々鎌倉の「なかむら庵」の分店だった「すい庵」。
今日は1年ぶりほどである。
相変わらず入り口は素っ気ないが
店内には離れ座敷のような演出のなされた個室もあり、
風情ある雰囲気。
落ち着いた空間ながら
いつも地元のお客さんで賑わう人気店だ。


私はもちろん毎回「もり」と「田舎」の相盛♪
しかし今まで私以外にこれを頼んでいる人は私は見たことがありません・・・

何といってもここは品の良いご婦人づれが圧倒的に多く、
今日は家族連れやカップルも楽しげに憩っていたが、
とにかく天ぷらのセットが大人気!

天もりだけで4種類もあるし(イカ天、海老天、穴子天、かき揚げ天)
隣の女性はここの冷やしたぬきの揚げ玉の美味しさを力説していたので
天ぷら、実際美味しいのでしょうね〜


ちょっと羨ましいなと思いつつ、
自分の蕎麦に対峙すればそんな思いは吹き飛ぶ。


私は、何も(天ぷらも)持たぬあなたと
こうしてまっすぐに向き合い二人きりになりたかったのだ。

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「もり」

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「田舎」

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連日猛暑の季節柄か香りはどちらも穏やかだったが、
やはり田舎には田舎らしいたくましい香りが感じられるのが嬉しいところ。
そして面白かったのは、この二つを見比べたら
「もり」より「田舎」の方がざっくり、という印象も受けるのだが、
実際は「もり」のほうに微かに「ザリッ」という
ハードな食感が忍ばせてあったことである。
やや重量感を感じる冷たい蕎麦が
スルスルと口中を駆け巡る、暑中の極楽。



さて、今日は寄り道しても怒られないから
オーパでヘアクリップを買って帰ろうーっと♪







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2010年08月17日

綱島「手打ち蕎麦清風庵 富嶽」


東横線「綱島」駅から徒歩20分ほどの住宅街。
この角を曲がれば店があるはずなのだが・・

おっ?




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まるっきり普通の住宅過ぎてどうしましょう。
物干し台に揺れる洗濯物が平和過ぎます。

ほんとに入っていいのかな?と迷うほどだが、
暖簾は下りている。

ヨシ、と入ると・・・




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よかったー
入ってよさそうだ。

住宅街のこんな目立たないお店ながら、
お蕎麦の種類は意外な程多い。
「せいろ」「手挽きせいろ」本日は変わりで「抹茶せいろ」、
「手打ちひやむぎ」「うどん」までやっている。


そして読み応えがあるのはおつまみメニューである。


「じゃこ天」「板わさ」「山芋切り株」・・・
ふんふん、おいしそう。

「えび塩焼き」「どじょうの唐揚げ」
すごいね。

「穴子の柳川風鍋」「牛すき焼き風鍋」
なんともゴージャス。



「かえるの唐揚げ」

えっ?


「混雑時にはお断りする場合がございます」。




そうか・・
そうなのか・・・

何だかわからないがここの厨房には
かえるくんがスタンバイしているらしい。


東南アジア料理や中国料理ではおなじみかもしれないが
お蕎麦屋さんで思いがけずピョン吉に出会い
軽いショックを受ける私はまだまだである。


軽いショックの次にはヘビーなショックに見舞われた。

「手挽き売り切れ」・・・!

がーーーーーーーーーーーーん・・・


みっともないほど落ち込むが
それでは「せいろ」さんに失礼だ。
気を取り直して、「せいろ」一枚、くださーい!


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つやつやとおおらかな印象な蕎麦が
気持ちよさそうにざるの上に重なってやってきた。

たぐりあげるとやさしい粉の香り。
口に含むと少し生々しいような味わいの中に
甘さが広がってくる。

他にお客さんがいない店内は静かで、
厨房でコトコトと作業している音、
住宅街を飛び回る鳥の声だけが聞こえてくる。


もう蕎麦が出ているのに、
他にお客さんはいないのに
コトコトは何の音かと思っていたら、
最後にこんなサービスが。


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小さい頃、母と作るのが夢のように楽しかった白玉だんご。
ふたつくっついて小さな器に並んで、
あらためて、白玉だんごってなんて可愛らしいのだろう。
その都度作ってくれているらしい、
小さな、懐かしい、うれしいもてなし。


さあまた、のんびり歩いて帰ろーっと。


















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2010年08月12日

神奈川・東神奈川「手打そば 蔵」


10年程前なのか、それともそれ以上なのか。
まだ私がパソコンというものを
持っていなかった頃のことである。

ある夏の朝、私は新聞の片隅に、
元横浜市長の某氏が書いた小さな記事を偶然読んだ。

その中に
「横浜の東神奈川駅のそばに、かつての部下が
 実にうまい、いい手打ち蕎麦屋をやっているのだが
 不況の昨今、本当にいいものでも
 商売には難しい時代であるらしい」
というようなくだりがあった。 

なにー!それは聞き捨てならない。
当時から既にシステム手帳が「蕎麦手帳」化していた私は
「ボール取って来い」と言われた忠犬のごとく
すぐにでも走りだしたい気持ちに駆られた。

しかし今でこそ「じゃあネットで調べよう」
と話は簡単なのだが、何せ当時は何も手立てがない。

ではどうするか。
今思えば、何も持たぬ者のパワーって恐ろしい。
(と言うより自分の食い意地、蕎麦意地が恐ろしい)

「何だかわかんないけどとりあえず行ってみよう!」
と無謀にも一切の情報も持たぬまま名前もわからぬ蕎麦屋を探しに
電車に乗って東神奈川駅に降り立ったのだ。

しかし「東神奈川」、私鉄駅ではなくJR駅。
駅前には第二京浜が走っていて区画が大きく、
こちょこちょと駅前商店街があるような私鉄沿線とは訳が違う。
大型トラックが行き交う駅前は広々して
どのあたりにありそうか見当もつかない。

途方に暮れていても仕方ないので
とりあえず闇雲に歩きまくった私。
お蕎麦屋さんがあると、その店構えを睨み
「む・・!お主か、お主なのか、違うのか」
と斬るか斬られるかの無言問答を交わし意を決して入店した瞬間、

アリャーこりゃ絶対違うよ(でももう後には引けぬ)
「つけとろ1枚ください」・・・・

といった失敗も。
 (もりでなく、好きな種物を美味しく食べた方が確実に幸せな店もあるのだ!)


そんなわけで結局一日では見つからずまた後日出直し
今度は交番のおまわりさんを味方につけ
交番にある駅周辺の拡大地図を見せてもらって1軒1軒をワンワンわわん!と嗅ぎまくり
ようやくようやく探し当てたお店が


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ここ。
東神奈川「手打そば 蔵」である。

自分の足で見つけた感激はひとしお。
大喜びでもりそばを食べたものだった。

その後、何度めかにこの「蔵」を訪れた、また夏の日。
例によってもりそば1枚食べた私は、
なんと会計時に、自分がお金をほとんどもっておらず
支払いに30円足りないことに気がついた!!
(私はダメ伝説には事欠かない人間なのだ)

その時の
「あーいいですよ〜、今度で」
と言う店主の、
特に愛想がいいわけでもない、こちらに全く気を使わせない、
実に何でもなさそうなおおらかな態度に、
私はさらにこの店が好きになった。

もちろん30円は翌週返しに行き、
その後も時折訪れていたのだが
ここ数年なかなか行く機会がなく、
今回は久々の訪問であった。



店内は始終テレビの音に占領されている。

客層はサラリーマンから家族連れまで色々で、
子連れ客への対応も家庭的で親切だ。

蕎麦は特に研ぎ澄まされたものでもなければ
洗練されたものでもない。
誠実に打たれた、ほんわかとした、
そしてちょっとダイナミックな味わいの蕎麦である。


しかしわたしは、ここの蕎麦に対峙すると
味わい云々、香り云々より
ただ懐かしく、ほっとするのだ。


あの、この店に出会いたくて歩きまわった夏の日が
そして30円の御恩に与った何年後かの夏の日が、
遠く白い光の中に浮かぶ。


そのまぶしいような懐かしさに目を細めつつ

「ただいま」

と、この蕎麦に帰ってきたような気持ちになるのだ。


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2010年08月05日

神奈川・西鎌倉「ぐる庵」

 

北鎌倉なら知ってるけど「西鎌倉」なんてあるの?

あるのです、あるのです。

私にとって日本一懐かしい乗り物である「湘南モノレール」。

レールの上に乗っかっているのではなく
レールの上に「ぶら下がっている」このモノレール、
大船から江ノ島まで、
鎌倉の山の中を相当なスピードで暴走してくれる
一見のどかなようでなかなか激しいヤツでして。

私の姉が初めて乗った時の感想は、
「ねこバスだ!」。

確かに。
時に街を遠く見下ろしながら、
時に山に分け入り木の枝にゴンゴンぶつかりながら
高いところをワサワサワサーーーッッッと駆け抜ける勢いは
ねこバスそのものだ。


そのモノレールの「西鎌倉」駅から徒歩5分。

車通りは多いのに、
どうにも湘南、どうにものんびりした通りに面して
新しく綺麗なお蕎麦屋さんができた。
「ぐる庵」。
名前もなかなかユニークで興味をひくではないか。


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明るく甲斐甲斐しい印象の奥さんが持ってきてくれた「せいろ」は
やや太め、平打ち気味のお蕎麦。
「気味」というのは太さ、形状がややバラバラで断定しづらかったからなのだが
ここで申し上げたいのは、
この「太さがバラバラ」というのは私にとっては全く欠点ではないということである。
いろんな味がしてこれもまたすごく美味しいじゃないか!
と本気で思うのだ。
この辺が、頑なに蕎麦打ちをせぬままここまで来た
「ただ食べるだけの高遠」ののんきでしあわせなところである。
蕎麦打ちのことはよくわからないし
美味しいお蕎麦屋さんは私にとって魔法使いなのだ♪


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箸先にたぐると粉の甘い香りがむぅと漂う。
一本一本がずっしりと重量感のあるので口に入れるにも
やや暴れる感じのあるやんちゃな蕎麦だが、
噛みしめればすんなり優しい弾力を持ってほどけ
口内に甘みの余韻を残して消えていく。


金曜日は10食限定で田舎そばも打っているのとのことなので
それも気になるなあ〜

そして「名もなき豚とネギの蕎麦」ってネーミングいいなあ〜



さあ帰りもモノレール乗れるんだ!

うれしいなー













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2010年07月22日

神奈川・大船「手打そば 鎌倉」


JR「大船」駅,「北鎌倉」駅、
湘南モノレール「富士見町」駅、
3つの駅の真ん中のようなのどかな場所に
面白い蕎麦屋がある。

「手打ちそば 鎌倉」。
湘南モノレールで中学高校に6年間通学した私にとっては
何とも懐かしい、この辺り特有のゆるやかな風情。



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店構えは素っ気ないが
引き戸を開けると、テーブル席のよくある雰囲気ではなく、
すっきりと気持ちの良い座敷が現れる。


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靴を脱いで店内に入ると
並べられた座卓が低いので面積以上に広々と感じ、
書道教室か寺子屋かといった印象も。
とにかくこの店内の作りだけでも
湘南ののんびりさを感じ
私などは大いに嬉しくなってしまうのだ。



そしてこの店の何が面白いといって
その個性的な突っ走りぶりである。

個性的と言っても別に
「納豆切り」とか「カスタードそば」とかいう珍メニューがあるとか、
何かパフォーマンスがあるとかではない。
お品書きはいたって普通。
自家製粉,手打ちのお蕎麦は「田舎」「せいろ」「御前」と三種あり、
その他つけとろや、鴨せいろ、天せいろなど、
王道のメニュー揃いである。


では何が個性的か。
この店、本格的な手打ちそば屋ながら
どのメニューも「値段も倍なら量も倍」なのである。
この店で一番安い「御前」「田舎」「もり」と3種類あるもりそばは
各1300円という驚きの高価格。
しかしこの量である。


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せいろからはち切れんばかりに盛り上がり
ぎっしりと「積み上げられた」蕎麦。
なんとかせいろ内におさまっていることに感心してしまうほど
このせいろに対してギリギリの積荷量、
一般道はまず通行禁止である。
女性ならまず食べきれないボリュームゆえ、
「頼むから量も値段も半分にして欲しい」と考えるのが普通だが
いんや!ここの店主の蕎麦への思いはそんなにぬるくないのだ。

量も値段も倍と書いたが、
量は都心の「上品盛り」の店と比較したら倍ではきかず、
3倍、下手すれば4倍近くあるだろうから
逆にサービス価格と言ってもいいのではないだろうか
店主はとにかく、一度この店に入ったからには
「お蕎麦をたくさん食べて満足して欲しい」のだ。
それほど精魂を込め、彼のすべてが詰まった蕎麦なのだ。

値段も量も半分にした方が絶対に客層も広がるし
売り上げ自体も伸びるだろうに曲げない信念、不屈の理想。
かと言ってチラとのぞける店主の横顔は柔和そうで
サービスの奥さんも実に感じよく,
いいですねえー、こういうお店、こういう姿勢が
こんなところでこんなにもまっすぐに、
一見のんびりそうに貫かれていることが、
素晴らしい!





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機械打ちの蕎麦が山盛りというのと違い、
心意気の伝わる手打ち蕎麦がこれだけの山でやってくると
圧倒されるものだ。
ものすごい眺めを眼下にし
「た・・食べきれるのか、自分?」という一抹の不安を抱きつつ
箸をとる私は「食べ始める」というよりは登山に挑むような感覚だ。

案の定、蕎麦に箸を入れると
もちろん箸は底のせいろまでは遠く届かず
表面の幾層かをすくい上げるのみ。

ふんわりとした粉の優しい香りが箸先から伝わる蕎麦。
太さはあるが平打ちのため歯ざわりはやさしい。
粉の甘みがじわーと広がり、噛みしめるごとに深まっていく。


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対する田舎はかなり赤黒く、これも平打ち。
色のせいか威圧感もひとしおである。
運ばれてきて思わず「ウワー」と声を上げたほどの迫力だが
見入ればその眺めは大変美しい。
積み重なる蕎麦の美しい曲線、無数のうねり。
この盛り付けもまた熟練の技なのだということに今更気づく。


箸先に手繰り上げると、おお、これは。
目も覚めるような熟成ではないか。
濃厚な、力強く生々しい香りをきわだたせ
口に含めば熟成の強烈な甘みと味わいが噛まずとも広がってくる。





チョイと寄ってサッとひっかける蕎麦でなく
のんびりやってきて、ゆうるりたっぷり食べる蕎麦。

実際この店に流れるゆっくりした空気は
他にはないものだ。
通し営業ゆえ、北鎌倉の散策の後などにあの座敷で過ごす時間は
どんなに楽しいだろう。



湘南生まれ湘南育ちの親友深雪ちゃんと
のんびりゆったり楽しみすぎて店を出たらこの通り。


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これだけゆっくりしていたのに
「御前」そばまでは到底たどりつけなかったのが少し心残り。

また鎌倉に行くついでにでも、「鎌倉」、行きますよー



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2010年05月11日

神奈川・汐汲坂「まつむら」



みなとみらい線のおかげですっかり便利になった元町。

その裏通りにひっそりとある小さなお店である。

BGMも何もなく、
今の季節は開け放した扉に揺れる暖簾が気持ちいい。




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蕎麦は非常におおらかで自然で、
噛みしめると香りのある空気がほっこりと生まれる。


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そう言えば私、この元町通りにあった病院でこの世に生まれたので、
故郷と言えばまさにこのあたりが故郷かもしれない。


元町にお出かけの際は是非〜♪




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2010年04月28日

神奈川・鎌倉市腰越「そば切り 佳人」



通っていた中学・高校のある湘南は、第二の故郷。

そう間をあけずに訪れてはいるのだが、
その空気の濃さ、時間の流れのゆるさには毎度驚かされてしまう。
街の雰囲気もトンビの声も、何もかもが懐かしい。



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「そば切り 佳人」。

江ノ電「江ノ島」駅からも程近く、
路面のレール沿いを辿ってくれば簡単にたどり着ける。

店の前を時折通る江ノ電も嬉しいが、
もっと嬉しいのはこのお店は中休みがないということ。
昼下がり、江ノ電を眺めながらのんびり蕎麦。
こんな贅沢はなかなかない。


懐かしさに浮かれ、今日はめずらしくせいろではなく
釜揚げしらすの「しらすおろしせいろ」なんてものを注文してみた。

すると、なんとこの季節だけに生しらすにもできるとのこと!
釜揚げも大好きなのでちょっと迷ったが、せっかくなので生に。



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ふたつ山盛りで盛られてきたお蕎麦は極細の、女性的な印象の蕎麦。
箸先にたぐると、むわぁ〜。
湘南モードですっかりポケーとしていた私は
予想外の香ばしい香りにびっくり。

こ、これはっ、しらすおろしと一緒に食べてる場合じゃないんですけどっっ

と胸中いきなり大慌て、大津波。


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口に含むと、ちょいとほにょーと、やわらかい蕎麦。
香りは口の中でもふんだんに感じられ、舌に広がる味わいがまたしっかりとしていて嬉しい。
端正な輪郭とか、弾むようなコシとかいう蕎麦ではないが、
このゆるーい地にあってこのほにょーとした、
細くて食べやすい、なにより香りと味わいの素晴らしい蕎麦。

日が少し斜めになりかけたのんびりした通りを
ごとんごとんと眠くなりそうなスピードで江ノ電が走りすぎてゆく。


いいですねぇ〜、
今日は来て良かったですねぇ〜〜




さて先刻から気になってたまらないのは本日のお宝・生しらすさんを
いつどのように食べるかということ。
口の中がしらす味になってしまうとお蕎麦さんと今まで通りには仲良くできないので
タイミングについては真剣にならなくてはいけないのだが、
もう私待てません、いきますよ!



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まずはお蕎麦なしで食べてみて、
うーんさすがにおいしい。


しかしやっぱりお蕎麦と一緒にも食べてみたい。

うーん、でももったいないな、
こんなに薫ってくれるお蕎麦はお蕎麦だけで食べたいな。

でも生しらすはお蕎麦と食べたいな。

というアホな葛藤を乗り越えて、
生しらすとおろしを蕎麦つゆに投入して一口。



あらま



おいしーーーーーい!!!

おいっしーーーーーい!!!



うるさい落ち着け!と言われそうだが
私としては2回でやめたのを褒めて欲しいくらいである。



「生しらすおろしせいろ」というものがこんなに美味しいとは・・・

このあたりの定食屋や鮨屋はこの季節、
名物のように競って「生しらす丼」という幟を掲げ
観光客が行列したりもしているが、
わたしとしては生しらすはご飯とだと今ひとつバランスがよくないような気がする。
ご飯に対してしらすが物足りないような、
かといってそんなにしらすばかり大量に食べたくないような。

それに引き替え「生しらすせいろ」は素晴らしい!
蕎麦だと生しらすが口中で程よく散り、風味が全体にうまくひろがるのだ。
おろしが入っているというのも、
私にとっては惚れ薬が入っているのに近い効果があるのだと思うが・・・



種物も大好きなのに蕎麦が好きすぎてせいろしか頼めず
いつもメニューを見ては心千々に乱れる私の苦しみが、
また一つ深まってしまった湘南の午後であった。






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2010年02月09日

愛甲石田「手造りそば あり田 」

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昨日は神奈川県厚木市「本厚木」駅からバスに揺られて
「手造りそば あり田」へ。



ここのお蕎麦、すっごくいいのですよ〜emoj_btw_00687.gifemoj_btw_00510.gif




お蕎麦は3種類、
「二八そば」
「ふる里そば(粗挽き十割)」
「変わりそば」(柚子、抹茶、桜など)。

会津裏磐梯山麓の契約農家からの会津在来種だ。




特筆すべきは、こちらのお店、
「ふる里そば」と「そばがき」には
手挽きの蕎麦粉が混ぜ込まれているのだ。

もう、聞いただけでたまらないではないか!





まあ落ち着いて、こちらが「二八そば」。


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そしてお待ちかね、こちらが「ふる里そば」。


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この「ふる里そば」はですね、
ちょっとなかなか出会えない香りなのであります。

干し草のようなちょっと不思議な、
深く、でも軽く、そしてたまらなく香ばしい香り。


粗挽きの食感もプツプツザクザク素晴らしく、
噛みしめている間中香ばしい香りと味わいで体中が染まるよう。

おいしい〜〜おいしいよう〜〜〜と唸りながら
一気に食べてしまった。




そして珍しくうどんも紹介してしまいます。
一昨日「花園町 大木戸矢部」で食べたうどんの
完璧な、正統派の美味しさにも驚かされたが
(蕎麦よりよかったかも・・・)
ここの、手造りの誠実さの伝わるうどんも本当に美味しい。


その名も「きらきらうどん」60P600187_DCE.gif




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混ぜ込まれた小麦の「ふすま」が
金粉のように見えるということなのだが・・・




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ん〜静止画じゃ表現しきれず残念なのだが
特に襖絵、浮世絵などの古い日本画好きのわたしには
確かにアンティークな金粉のように見えましたよ〜60P600187_DCE.gif




でもほんとは、「ねっ金粉に見えるでしょ?」と
素敵な笑顔で教えてくれる店主の方が
よっぽどキラキラして見えるのだがEMOJI_131.gif60P600181_DCE.gif



そう、こちらはお蕎麦もうどんも素晴らしいのだが
店主夫妻がまたすんばらしいのだ。


明るい笑顔についこちらまでニコニコしてしまい、
ああ今日ここにきてよかったと、心から思う。


少しばかり遠い距離もその分短く感じるものだ。



駅からバスというと不便なイメージもあるが
駅のバス停は改札出てすぐ、
「リバーサイド前」のバス停降りたら店はそこに見えている。

店主は燻製名人のようでスモークものも充実。


「手造りそば あり田」、おすすめですよ〜index.gif



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posted by aya at 12:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>神奈川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする