2016年09月21日

埼玉・秩父「手打そば こいけ」


歴史に残る名店がその幕を閉じる。

一代で築き一代で消える星。
その存在の大きさ、影響力を思うと私には閉店することが今だに信じられないが
店はなんということもなく普通に営業を終える。

40年以上、驚くべき「普通さ」を持って頂天に輝き続けてきたように。




知らぬ人は蕎麦屋とも気付かず通り過ぎてしまうであろう
慎ましき外観。

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別に何も隠れていない。
駅からの大通りに面して非常にわかりやすい立地と言える。
しかしこの凄みすら感じるほどのさりげなさは何だ。

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私はこの眺めを「完璧だ」と思う。
そのあり方全てが完璧だと思う。

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店内もまた然り。

私が愛してやまない「手打そば こいけ」の景色。

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日本映画の監督が見たら涎を垂らして欲しがるに違いない、
飴色の時間が流れている。



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私はこの店のメニュー書きが大好きなのだが
今回はじめてそれが店主の手によるものと知って驚かされた。
素朴で誠実な、実に良い文字だ。

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メニューの書かれたこの和紙がまたいい。
私は和紙には詳しいのだがさすがは「こいけ」だけあって埼玉の和紙だそう。




「そばがき」
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お湯の中に身を寄せ合う、クラシックなコロコロスタイル。
このシンプルな器も大好き。



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ほわーんと香る誠実な蕎麦の香り。
とろける肌に浮かぶ蕎麦粒子たちに思わず目を奪われる。
もったりモチッとした食感で
味わいもまた誠実な印象の、一歩控えた王道の蕎麦の美味しさだ。



一枚目に来たのは

「田舎」
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窓からの自然光の中で眺める「こいけ」の「田舎」。

私は茶室や寺院で感じる精神的な美しさを
この景色にも感じずにいられない。
世界に誇りたいこの眺め!


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素朴なたくましさとやさしさを併せ持つ太打ち。
その肌に浮かぶ蕎麦粒子にみとれつつたぐりあげると・・・
うわー!野菜みたいなフレッシュな野生溢れる香り!
なんですかこの、葉物野菜のようなじゃがいものような爽やかな野生と
トウモロコシのような甘い爽やかさは!!
よくあるトウモロコシ系の香りは加熱した香ばしいトウモロコシの香りだが、
こちらは生のトウモロコシ+新鮮な生の野菜のような爽やかな野生の香り。
こんなに太打ちでしっかりした蕎麦ながら
噛みしめるとむっちりと余裕のコシがあり硬さはゼロ。
全体の印象はむっちりなめらかにやさしい。
フレッシュな野生の香りとじんわりした甘みに酔い、
絶妙過ぎる食感に酔い・・・
ああああああ
私はどれだけ「こいけ」が好きなのだろう。
愛が溢れて止まらない。



「せいろ」は「天せいろ」にしてみました♡
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キャー(≧∇≦)
なんて美しい緑!!

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いかにも気持ちよさそうに自然に笊の上にひろがる輪郭線。
こちらも野菜のようなフレッシュな香りだ。
しかし田舎と違ってこの「せいろ」は甘さのないシャープな野生。
ふんわりふっくら、やさしいむっちり感。
味わいはすっきりで野生の香りが鼻腔を抜け
「これぞ王道の、最高に美味しい蕎麦だ」と思わせる揺ぎ無い世界がそこにある。
なんでもなさそうなふりをしてヒョイと頂点に連れて行かれるこのニクさ!!
もうもうかっこよすぎますよ、メロメロですよ「こいけ」さん・・・(T_T)♡



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「こいけ」は天ぷらも素晴らしい。
ものすごくナニがナントカというのではなく
全体にジワジワやたらにおいしい。
程よくぱりっとした薄衣に閉じ込められた素材の味わい。
天ぷらって素晴らしいご馳走だなあ〜〜



本日の「変りそば」は「けし切り」。

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蕎麦の香りを嗅ぎたい一心の蕎麦犬としては
普段変わり蕎麦に対する関心は薄めなのだが
芥子切りは好きな変わりそば。
しかも「こいけ」の「けし切り」は特別なんですよ・・・


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これがまた美味しすぎて困っちゃうんですけどーー!!
「こいけ」の「けし切り」は反則的に美味しすぎる。こんなのありえないでしょ!!
豊かなオイリーな香りに加えて私の目に星が飛びそうなほど華やかなこうばしさがある。
食感はさらしなのようにちょっとプルプルしていて
平打ちなのでそれがヒラリヒラリと繊細にめぐる心地よさ。
あ”〜〜〜〜〜〜!!!
もうもうもう、この愛をどうしていいか・・・
9月末で閉店なんて・・・


「そばがきの天ぷら」
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なんと前代未聞の事件発覚。
涙にむせびながら三種類の蕎麦に耽溺している間に
「そばがきの天ぷら」はひとつも食べないうちに無くなってしまった!!
普段ならショックを受けそうな私だが今日は全然いいんです、
そのくらい私は「こいけ」での最後のひとときを最高に楽しんでいるんです・・・
(私も大人になったものだ(≧∇≦))


例によってここまで一度も蕎麦汁を使わなかった大悪党の私だが
蕎麦湯と共に大好きな「こいけ」の蕎麦汁を味わう。
少し濃いめの、キュンとした上品過ぎない汁。
うーん美味しいなあぁ〜・・・としみじみ感じさせられる「上手さ」だ。



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「こいけ」の「超越した普通さ」。
蕎麦もおつまみも外観も店の雰囲気も、
全てが私には「何をどうしたらこうなるのか」と不思議でたまらなくなるほどの
普通そうな超越っぷりである。
ついでに言うと店主の人柄も姿も。
(言っちゃった!!大ファンなんです(≧∇≦))。

そんな超越店主に今日の蕎麦の産地を尋ねると
数年前の大ヒット作に私が方方の店で大感激して以来ファンになった産地を答え
「なんかヘンだったね・・・ヘンな蕎麦だよね・・」
と若い人のように素朴に言う店主。


ええ?
ああ〜〜確かに!
あの野菜っぽさは変っていると言えば変わってるし
ここでもかつて食べたことのない個性的な蕎麦だったけど
それがまた超越して美味しかったのだからすごすぎる。


働き者の奥さんもまたしみじみと素敵な方なのだが
9月末日で閉店することもこの店主夫妻にとっては事件でも悲しいことでもないらしい。
閉店後時間ができるのが今から楽しみで仕方ないとニコニコしている。



たくさんの人に愛された時間が、あと少しで終わる。

最後まで普通そうに頂天に輝き続けた「手打そば こいけ」という星。

私も騒がず悲しまず、穏やかな気持ちで秋の空高くに見送りたい。



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2013年6月の「手打そば こいけ」





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2015年05月08日

熊谷「蕎麦 藍」


私がどれほどこの店を愛しているかは筆舌に尽くし難い。

東京の人は「熊谷?ちょっと遠いな〜」と思うかもしれない。
でも遠かろうとなんだろうと、
たとえ九州からでも北海道からでも行くことを強くお薦めしたくなる店。

なんなら私が皆さんを集めて東京駅とか新宿駅とかから大型バスを運転して
「蕎麦藍ツアー」を敢行したいとまで思う程の、私のこの藍への激愛。
(※ちなみに普通免許すら持ってません(^^;;))

そんな私の激情をよそに、
熊谷駅から乗ったバスを降りると、そこには広い青空と麦畑がのんびりひろがっている。

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バス停からはすぐ。
ほーらもう看板が見えちゃった!

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来ちゃったあ〜〜〜
私の愛する「蕎麦 藍」に!!!

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掲載店は東京の店がほとんどの拙著「蕎麦こい日記」において
唯一埼玉のお蕎麦屋さんとして紹介させていただいた「蕎麦 藍」。


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相変わらずの佇まいにほっと和む・・と書きたいが
和むどころか嬉しさあまってスーパーハイ、
でも一応大人なのでそれをセーブするのに精一杯だ。



玄関は二重の作りになっていて
のれんをくぐるとこんなスペースがあり奥に店の入り口がある。

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ほっこりと可愛らしく、明るい清潔感にあふれた店内。

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私にはこの雰囲気からしてもうたまらない。
ありそうでなかなかない、と思う。
家庭的にほっこりしているのだけど、隅々まですっきり綺麗で居心地がいい。




メニューの体裁もとても素敵。

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何もコーティングされていない、和紙の風情が素朴でいい。

活字の読みやすさと手作りのあたたかみのいいとこ取りで
素晴らしいバランス!

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メニュー本以外にも黒板におすすめメニューがあるので
もうワクワクソワソワキョロキョロ!
ここはお蕎麦はもちろん、おつまみもお酒も最高過ぎて・・

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で、まずはこうでしょう!!

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「蕎麦 藍」の窓辺にて、「開運」・・
ああ〜〜しあわせですねえ〜
開運は素晴らしいお酒ですねえ〜(≧∇≦)/



お酒と一緒にやってきたお漬物の可愛いこと。

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奥さんが静岡出身の「蕎麦 藍」らしい可愛らしさ。



おつまみは一日6皿限定の「本日のおまかせ料理」にする。

まずはじめに「自家製豆腐」がやってきて、そのあと
「おからの唐揚げ・菜の花とウドのサラダ・セリのお浸し・そばだんご(ひしお醤油)」
というプレートがやってくるという内容。


「自家製豆腐」
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おぼろ豆腐のような柔らかさの中に感じる素朴な質感。
さっぱりとした中に豆の味わいがじわ〜とある、まさに私好みのタイプ!
おいしいい〜〜
最近使い出したという埼玉県小川町の青山在来大豆。



そしてこのプレートがやってきた瞬間、私はおもちゃの猿のようになってしまいました。
(嬉しくて手を叩いて止まらない)

「おからのから揚げ・菜の花とウドのサラダ・セリのお浸し・そばだんご(ひしお醤油)」
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ひだまりの中眺める、この家庭的な美味しそうさ、素朴な美しさ・・
やっぱり「蕎麦 藍」は「ありそうでなかなかない店」!

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おからのから揚げは、軽いけど密な食感で素朴なケーキのような感じも。
家庭的な味つけが素直においしい。

ウドのサラダもドレッシング?がおいしい。
ルッコラ好きの私の頭の上で「ルッコラセンサー」が嬉しくピコピコしてしまう。

せりの香りも大好物。素晴らしい春の香り!

そばだんごには「ひしお醤油」という珍しい、伝統的な糀の調味料が添えられている。
やや甘めで発酵の感じがもろみ味噌みたい。
そばだんごはむっちりした食感で蕎麦の風味はあまりしない、と思いきや
やや粉っぽい中に蕎麦の香りと味わいがムンと感じられてきて嬉しい〜〜


さてここで皆様には盛大にビックリしていただきたい。
「自家製豆腐」とこの賑やか美味しいプレートがセットになった「本日のおまかせ料理」、
なんと580円なんです!!( °o°)
手間がかかるので一日6皿限定しかできないそうだが
それよりなにより安すぎませんか・・
素材の素晴らしさとひとつひとつのメニューの丁寧さを思うと
のけぞる価格設定である。
「蕎麦 藍」さん・・どこまで私を骨抜きにするのですか・・


しかしまだまだグニャグニャになっている場合ではない。
お酒だってちゃんと「おちょこ半分以下」でセーブして
清い瞳とお腹で私はこの後のお楽しみに備えているのだ。


「そばがき」
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ウホホホ〜〜〜♪
絶景かな絶景かな 秩父の「こいけ」さん譲りのプチ水餃子スタイル♪

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ふはぁ〜〜〜
フレッシュな香りが素晴らしい!!
エアリー感はなくやや生の粉の感じがあり、
ねとーりとろぉり、口の中で固形がとろける感じ。
これまた大好きな秦野の「くりはら」さんが育てた蕎麦粉。



そしていよいよこの時が・・・
落ち着け私、今この時を大事にしよう、
大好きな人との大切な逢瀬のひとときが
奇声をあげて汗かいて一瞬で過ぎてしまわぬよう・・・



一枚目「長野・筑北村」
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来た〜・・来ちゃった〜・・・

あああ ときめきでどうにかなる。

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( °o°)

(>_<)

(>_<)

あろうことか、食べる前からのそのあまりのかぐわしさに上半身が支えきれなくなった。
なんという美しい香ばしさ!!
嬉しくて笑いが止まらなくなるような素晴らしい香り。
しかもこのとんでもない味の濃厚さは何なんですか!
なんとも美しくおいしい味わいが、じわ〜〜と舌に伝わりつづけてくるこのしあわせ。
輪郭線はややつるりとはっきりしているのだが食感は柔らかく、
ふっくらやわらかな最高のコシがある。
もう何がどうでも、とにかく完璧すぎて最高すぎて口がきけない。目が開かない。
しばらくすると香りが変化し全体の印象が全く違ってきたのも面白い。
美しいフレッシュさの中から、いかにも長野らしい、強い野生が顔を出してきた。

わおーん

わおーん

もう遠吠するしかないしあわせ・・・




二枚目「富山」
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おお〜
こちらの方が緑がかってさらにフレッシュなイメージ。

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わー!
期待通り、いやそれ以上にフレッシュな、澄んだ青い香り!!
こちらのほうが輪郭線はさらにはっきりして、食感もむっちりしっかり目。
それをかみしめると富山にしては上品な味わいがふんだんに、濃厚に溢れ出す。
ちょっ ちょっ ちょっ
何をどうしたらこんなお蕎麦になっちゃうのですか?
おかしくないですか?
もう私帰りたくないよう〜
とか意味分からない愛の言葉を唱える私。
だってだって、こんなにおいしいんだもん・・大好きなんだもん・・

わおーん

わおーん




「そば茶のミルクプリン」
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蕎麦藍はデザートもすべて手作り。
どのメニューもまさにこの店らしく、
素材の良さ、家庭的なやさしいほっこり感が感じられるものばかり。
くどさがなくさっぱりとしていて、蕎麦茶の香ばしさがたまらない。
黒蜜の上に散りばめられた蕎麦の実が特に嬉しい私(^^)



立地は決して便利とは言えないけれど、だから何だ。ぱんだがなんだ。
「一番が決められない女好きのような蕎麦好き」
を自称する私(一番じゃない子もそれぞれに可愛い♡)を
こんなにも惹きつける「蕎麦 藍」の魅力は、やはり何と言っても蕎麦。
そして「泣けるほどほのぼのとした家庭的な雰囲気」と「プロの洗練」のバランスだろう。
この絶妙なバランスに私は弱い。
いつもブログのほとんどが遠吠えで終わっている
代田橋「まるやま」の魅力にも似ているかもしれない。




みなさ〜ん、
熊谷は池袋から湘南新宿ラインで54分♪
熊谷駅北口のファミマ前から「妻沼行き」か「太田ゆき」のバスに乗り、
「中奈良」下車ですぐ「蕎麦 藍」で〜す!

無免許の私が運転する大型バスツアーより安全快適ですので是非お気軽に♪ (≧∇≦)/







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2015年02月26日

埼玉・霞ヶ関「十割蕎麦 みかあさ」


「心温まる」どころの話ではない。

ある夜のこと。
初めて行くこの店に到着するのがラストオーダーギリギリになりそうだった私は
途中で電話をし営業時間と場所の確認をさせてもらった。
そして15分後に到着すると・・
( °o°)
なんと、店主が、店の外に立って待っていてくれた!!!!!
この2月の寒夜に・・・ (;o;)

驚き恐縮する私に
「いやぁ〜、わかんなくて通り過ぎちゃうといけないと思って!」
と快活に笑う店主。
電話の私の声がよほど頼りなかったのかもしれないが
(何せ血中蕎麦粉度最低状態だったので)
それにしたって泣ける温かさではないか。


店に入ると何より印象的なのはずらり並んだ美味しそうな一升瓶。
さすがは「手打ちそばと純米燗酒 十割蕎麦みかあさ」と名乗るだけのことはある。
(燗酒、ってとこがまたすごい。店名からして温まる〜(≧∇≦))

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店内手前にカウンター席、奥が座敷席になっている。
とにかくお酒好きなら店に入っただけでワクワクしてしまうに違いない楽しい雰囲気だ。


お酒は「杜の蔵」をはじめ
「鷹勇 純米吟醸なかだれ」
「独楽蔵 無農薬山田錦60」
「きもとのどぶ」
「秘 純米大吟醸」
「須々許里 純米古酒」
など、力いっぱいの酒愛感じるセレクション。


本日はお酒が飲めないのが誠に残念無念だが
(飲めたとしたって酒量だけは小鳥なのだが)
こういうお店には絶対に美味しいおつまみがあるのです。
ほらね!

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えー!

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イヤ〜〜ン

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ちょっとー、あんまり迷わせないでー!!
ってくらいの誘惑っぷり、この美味しそうさ。

とはいえもうラストオーダータイムですから急いで一気に頼まねば。
頭がちぎれそうなほど迷いまくった挙句こうなりました(^o^)


「蕎麦屋のポテトサラダ」
ゆで卵とマヨネーズのシンプルなポテサラです、って書いてあったので
フツウのポテサラを想像していたら・・
全然フツウじゃない!!
美味しそうすぎる!!

いきますよ〜〜

どーーーん!

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きゃー!
アイス型も、散らされた蕎麦の実も素晴らしい。
マヨネーズ味というよりもずっと上品で、なめらかで、クリーミーな美味しさ。
しかもちょっとスパイシーで、それがジャガイモのほくほくした味わいを引き立て、
・・・すみません、全然フツウじゃなく異常に美味しいんですけど・・・
きゃーきゃー (≧∇≦)


しかもですよ・・・先程から注文を取ったりお料理を運んできたりしてくれているのは
この店の奥さんらしいのだが、その接客がこれまたたまらなく素晴らしい。
あまりの感じの良さに奥さんが去った後ポカーンとその印象に浸ってしまうほど。
うーん、店の前で立っていてくれた店主といい、今夜は飲まずとも酔えそう・・ヾ(*´∀`*)ノ
美味しいおつまみがますます美味しく感じられてしまうではないか。



「産直!深谷ねぎの黒焼き」
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黒焼きと言ったからには本当に黒かった!
網焼きの香りが最高で、その中からトゥルッと熱々のあま〜いネギ♡
ついてきたにんにく辛味噌も大変美味しい。



「福岡産蕾菜(つぼみな)の天ぷら」
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蕾菜はからし菜の新芽。
辛みや香りは淡いが、ブロッコリーに似たような野菜の甘みが春らしい。
写真ではわかりづらいが実に薄く綺麗に揚げられている。
パリッと硬くてとても美味しい。



「だし巻き玉子」
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うっわー
なんて綺麗なだし巻き玉子なんだろう。
まさにお手本のような完璧な眺め。

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わ わわわわわ
しかも見た目だけでなくめっちゃめっちゃおいしいではないですかー!
私好みど真ん中ストライクのだし巻き卵!!
甘み少なく上品な出汁がしっかり。
卵の旨味が濃厚に感じられふっくらした軽さと濃さのバランスも完璧。
ここのおつまみはいろいろとみんな素晴らしい〜〜!


「熊本直送 馬刺 上バラ赤身」
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ねっとり濃厚、やわらかいのに噛みごたえがあり
旨みが長〜く楽しめる赤身の馬肉は大好物。
うーん、これはやっぱりお酒ですよねえー♪



「そばがき」
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ちょっと椀がきのような風情もあるそばがき。
茨城の蕎麦粉。

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やや青い穀物の香りが鼻腔をかすめ
食感はもっちりねっとり、ちょっとフワ感もある。
甘みは少なめで素朴な印象。



「せいろそば」
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うわー・・
これはちょっと見たことがないほどの、超超超極細切りだ。

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写真ではわかりづらいが本当に本当にものすごい極細切り。
しかも一本一本が工芸品のようにパッキリ繊細な輪郭線をもっている。
精巧なミニチュア品を見ているような気持ちになる。
口に含むとまた驚くべき食感。
かたく細い糸のような繊細な束が口の中でほどけてめぐる。

・・・ん?
ちょっと待ってこの蕎麦は??
ここであらためてメニュー本をゴソゴソ探り、
あーやっぱり、なるほど〜とやっと気づきました。

「十割蕎麦 みかあさ」の蕎麦は「富倉そば」。
つなぎに小麦粉は一切使わないのだが、
山ゴボウの一種のオヤマボクチでつなぐ手法で打たれている。
富倉は長野県飯山市にある集落で、そこに伝統的に伝わる蕎麦の製法だ。
長野では時々このオヤマボクチの蕎麦に出会うが
今夜川越でこの蕎麦に出会えるとは思っていなかった。

香りはあわくさわやかな、野生的な草のような香り。
甘みはなく、味わいもい草のような抹茶のような野性味に満ちている。

蕎麦汁もおいしい。
出汁、甘み、醤油、がそれぞれに感じられるのに
なんだかまとまっている不思議なおいしさ。


奥さんが明るい声でやさしく親切にしてくれる姿に接しながら
美味しいものをワーッとたくさん食べ、
たった数十分でものすごく楽しい気持ちになり、
意味ないヤル気のようなものに満ちあふれてしまった私。


「みかあさ」、Mi casa、スペイン語で私の家。

説明によると、「お客様に、我が家のように居心地がいいなあ〜、と感じて欲しい」
ということと、店の奥さんの名前が「みか」さんであることをかけたらしい。
うっはぁ〜かわいらしいなあ〜
何から何まで「心温まる」どころの騒ぎではない。



川越に別宅ができました(^o^)



(閉店後につき暗かったけど記念に一枚♪)
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2015年02月11日

朝霞「水魚亭」


東横線、副都心線が和光市まで伸びて
都心からのアクセスがぐんと便利になった「朝霞」駅。

駅からすぐの好立地、マンションの1階にピカーッと輝くお蕎麦屋さん。

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昨年12月22日、冬至の日にオープンしたばかりの「水魚亭」。
なにもかもが新しく赤い暖簾とポストがなんともキュートだが
通りからかなり奥まっているので雰囲気は静かなのがとてもいい。

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店内ももちろん真新しくピカピカ。
しかも予想以上に広い〜〜

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カウンター席が三箇所もあって、

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その上テーブル席もある。

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「手打ち蕎麦と地酒の店」ゆえ、珍しいお酒もいろいろ。

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お酒メニューに日付が入っているということは、次々変わるんだなあ〜♪



案の定、メニューに無いお酒がいっぱいありました。


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おお〜〜
ではこの右の「苗加屋 特別純米 琳青」 からいってみましょう!



らっきょう
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「苗加屋 特別純米 琳青」
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うわー これ、ものすごい私好み(>_<)
旨味がまろやかに深くてそれがスパッと切れる。
しょっぱなから大変だー 飲みたくなってしまうではないか!



メニュー名を見ただけですごーく美味しそうなおつまみ達。
あれとあれと、あれも食べたい♡

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「蛸とにらのぬた」
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みずみずしい弾力のある柔らかさ、蛸の火の通し方が実にいい。


「里芋と鶏肉の煮物」
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家庭的だがありそうでない取り合わせ。
ほのぼの、おいしい〜



私の目の前にはプチ盆栽が。

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松好き、盆栽大好きの私。
これは怪獣の卵みたいなモダンな器と松がいいバランスですねえ〜



「太刀山 純米 無濾過 生酒」
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おつまみが美味しいとついお酒がすすみます・・
と言っても相変わらず「酒量だけは小鳥」の私、
一種につきおちょこ一杯も飲んでないのですが〜(^^;;)

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うっ 濃い・・
これはなんとなくラベルからして想像した通り
お酒一年生(いつまで進級しないんだか)の私にはかなり濃い上にひねがはいっていて
かなりお酒上級生向きなのでした・・
上級生にはおすすめです♪




「春菊のごまあえ」
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ごまあえが春菊とほうれん草から選べるあたり
胡麻好きにはたまりません。
しかも黒胡麻あえとは珍しい。
甘みもしっかり、栄養たっぷり。



うっふん
ここからおつまみグランドフィナーレ、
一番食べたかったものにはいります。

「うずらの玉子の半熟(三個)」
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「水魚亭」にはうずらメニューが二つある。
本当は
「うずらの玉子の燻製(三個)」
っていう方にしたかったけどこの次が本命燻製なので
大人のブレーキかけてみました。
半熟も美味しい〜



「鴨はつの燻製」
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店に入った瞬間、なんと蕎麦メニューより先に目に入ってしまった
この美味しそうすぎるメニュー。
燻製大好き、お肉より内蔵好きの私にはたまらぬ美味しさ!!(>_<)
あまりにも美味しくて
「ズルすぎる、こんな美味しいおつまみ出したらみんなお酒がどんどんすすんじゃうじゃないですか!」
とつい言ったら
「アハハ〜 でも仕込みが大変なんですよ〜」
と爽やかに笑う店主。
本当にこの店主の笑顔には爽やか、という言葉が似合う。
大変でも、どうかこのメニューはお客さんのためにがんばってください!!


というわけで最後のお酒はこの右の「三笑楽」。

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こ〜れ〜が〜
さらに大人向きな上に私には海老?甲殻類?カブトムシ?系な香りを感じる・・
私のお酒の形容詞はお酒好きがひっくり返って笑うほど独特らしいので
どうぞ話半分にお聴き下さいませ(^^;;)
お酒好きには大変好評のお酒のようです♪




さあいよいよときめくこの時が!!


「水魚亭」のお蕎麦は「せいろ」と「十割せいろ」の二種類。

まずは「せいろ」から・・


「せいろ」
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シンプルながらちょっと珍しい塗のせいろ。
日本が誇る美しい眺めだ。

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美しい粗挽きの肌からふーっとただよう静謐なかぐわしさ。
口に含むとまずはっきりくっきりした輪郭線を感じるが、
すぐにその肌の粗挽き感に驚き、魅せられる。
うーんこれは他にあまりない食感だ。
噛み締めるとかなり硬めのコシが応えてきて、
そこから二八らしい味わいがむんむん膨らむ。
モグモグ夢中で食べるしあわせのひととき。



「十割せいろ」
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十割はビシッと黒塗りのせいろで。

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二八同様の粗挽き、しかし二八よりも美しい青さにまずときめく。
ドキドキしつつ箸先から香りを寄せると、さっきの二八に似た、
しかしそれをもっとストイックに研ぎ澄ませたような静謐な香りが穏やかに漂っている。
こちらも食感はしっかりめで最初の印象は二八にかなり似ている。
しかし見つめると繊細で密な舌触りといい、じわーと滋味深い旨みといい、
うーーん これまたたまらなく魅力的・・!!
同じ茨城の常陸秋そばだが二八と十割でこんなふうに違いが出てくるところが面白い。




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蕎麦粉が美味しいと蕎麦湯もおいしい。
蕎麦湯が美味しいと蕎麦後が長い。



 
今日は「自家製ごまどうふ」が売切れだったのがとても残念だったので
次回はそれ食べに参りますよ〜!


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2014年03月13日

埼玉・東所沢「松むら」


住宅街にあるお店は、昼と夜とで表情が違う。

昼間はご近所の庭木や洗濯物を通り過ぎ、
子供たちの元気な声に追い越されながら店に着くという
のんびりした雰囲気。

夜はひっそりと暗闇にその姿を見つけることになる。

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小上がりもある店内。

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一人お酒とお蕎麦を楽しむダンディーな初老の男性。
おしゃべりに花咲く奥様グループ。
先程から熱燗をちびちびやっているキャリアウーマン風女性など
それぞれがそれぞれにこの店を楽しんでいる。



この店は「自家製豆腐」「自家製温豆腐」というメニューがある。
豆腐好きは当然両方行きますよ!


「自家製豆腐」は「一人前 200円」と書いてあり
小さな器にデザートのようにやって来る。

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表面にプリンのようなツヤがあるほどのなめらかさ。
某有名人気なめらか豆腐にも似た、
なめらかさと豆の甘さがおいしいお豆腐。


そして打って変わって、
「自家製温豆腐」はどーん!とやってくる。

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鍋に入っているのはまだサラサラの豆乳で、
テーブルで火を入れ固まるのを待つスタイル。
火が消えるまで待っていると・・・


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出来上がり〜!
出来上がってもとろ〜り柔らかいほんわか温豆腐。
温かいとやはり豆の味わいが濃く感じられて美味しいので
「温豆腐」の方が私は好み♪
演出も楽しくてとてもいい。


「夜の部限定 旬菜の一品」というメニューより
「うるいと蛤のおひたし」
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うるいが大変に美味しい。
はきはきとした食感、静かな山の味わい。
店の奥さんが野菜ソムリエと聞くとますます納得してしまう美味しさだ。
蛤の味わいは思ったより淡かったが
それだけに全体にすっきり薄味で上品。
それもこれも出汁が美味しいからこそだろう。
これはいいもの食べたなあぁ〜




同じく「夜の部限定 旬菜の一品」メニューより
「鰆の刺身 香味野菜のせ」
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刺身と書いてあったが炙りが入っていてタタキになっていた。
炙りの香ばしい香りに大変弱いので嬉しい!
ふっくらジューシーな鰆といっぱいの香味野菜で大満足。




「鴨つくね焼」(夜の部のみのメニュー)
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写真では伝わらない気がするのだが
これ、一個がゴロンとかなり大きいのだ!
小さな三つにせず、大きなゴロン二つというのがなんとも可愛らしい。
甘辛いタレの香りがテーブル中にひろがり、
ハンバーグにむしゃぶりつく感じに近い。



そして「松むら」において絶対にハズせないのがこちら!!

「そばがき」
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うっぴゃ〜〜
美味しそうすぎる!!
この思いっきり香ってくれそうな肌・・・
たまりませぬ!!!

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(>_<)

おおおおおおいしいぃ〜〜〜〜〜〜〜〜

濃厚に香る、墨のように渋い野性味。
ぽってりと箸に取り口に含むと
ざっくりとした粗挽きながらモチッとして、どろ〜として
ふわっとエアリー感もあって最高の美味しさ!!
甘みは潔いほどなく、それがまた渋い滋味をストイックに深める。
ううう 香りといい食感といい・・・美味しすぎる・・・



「ざるそば」
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これまた深く香ってくれそうな、ストイックな印象の肌・・・

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黒っぽい肌に浮かぶ、無数のホシ。
キンと氷水でしめられた肌からは最初は冷気のみが伝わってきたが
だんだんに、濃厚なかぐわしさが伝わってきた。
先刻のそばがきの墨っぽい渋さにくわえ
野性的なたくましさがあるのが素晴らしい。
噛みしめるとジャリッとした刺激が、ほんのごく微かであるところがニクイ。
実はこの蕎麦もそばがきも、
潔いまでに甘みがなくストイックに香ばしいという特徴が面白いなと思い
しばらくおいたら甘みが出るかな?などと思って
わざとものすご〜〜くゆっくり食べてみるという、
お店の方にはちょっと申し訳ないことをしてみた。
そして発見したビックリは・・・
このお蕎麦、いくら時間がたってものびません、乾きません!
出された時のフレッシュなみずみずしさと食感を保ち続けるミラクルな十割そば。

ちなみに「松むら」では日によって
「福井産丸岡在来」「茨城産常陸秋蕎麦」「青森産階上早生」など
各地の蕎麦が味わえるのだが、この日私が食べたのは安曇野の信濃一号。
自家製粉の十割そばである。


またおつまみの「うるいと蛤のおひたし」でもオオッと思った通り
「松むら」が汁が大変に美味しい。

「蕎麦湯はお酒で、汁はつまみ」だと思っている私は
普段は蕎麦湯はそのままゴクリ、汁を舌にチロリなのに
今日は「うるいと蛤のおひたし」の澄んだ美味しさにつられて
汁を蕎麦湯に入れてみて大正解!
蕎麦湯に加えると極上のスープになった。


今日はせっかくの「松むら」なのに
新しいカメラにまだ慣れていなくて
光も足りていなかったようで超残念・・・(;_;)

土日限定の「田舎そば」も食べたいし
今度は週末、昼間に行きたいなあ〜♪




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製粉機に貼ってある「松むら」シールがナイス♪


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2013年06月08日

埼玉・秩父「手打そば こいけ」


私の胸の奥に宿り、輝きつづける無二の存在。


全国にその名を知られ騒がれようが、
飛行機に乗ってまで訪れる人がいようが、
名店はどこまでも「普通」である。

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知らぬ人なら気付かず通り過ぎてしまうであろう。


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謙虚に毎日蕎麦を打ち、気取らぬ飾らぬ素朴な店で、
ただ最高に美味しいものを食べさせてくれる。

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いつ来ても、その尊さに心打たれずにはいられない。



店内。

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秩父がこれほど蕎麦で有名になる前にこの店を開き、
40年以上もここで蕎麦を打ち続けてきた店主。


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飴色の時間。



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アラッ いきなり「ビール色の時間」になってしまいました(^^;;)

本日は今をときめく東京蕎麦界のプリンス様たちとご一緒させていただいております。
30代から70代まで、知識感性食欲酒欲マックスな皆さまに混ぜていただき
蕎麦犬わくわくキョロキョロしております。
いつもはテーブル席なので、囲炉裏風の小上がりが嬉しいなあ〜♪


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「こいけ」定番ビールのお供、揚げそば。
シンプルでおおらかな出し方もとてもいい。



熊本「香露 大吟醸」熊本県酒造研究所
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「手打そば こいけ」のお酒はどれもお酒一年生には大人の味・・かな〜?
これはバシッと濃いめで、ひと舐めで脳にきました(^^;;)


「わらびのお浸し」
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茹で具合といい、濃すぎない品の良い味付けといい、
最高の「わらびのおひたし」!
このはりパリっとした歯応えと香り・・おいしすぎる(>_<)



「焼きみそ」
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先程の「香露 大吟醸」を、今度は燗で。
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「山菜の天ぷら」
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今日は「山菜の天ぷらがある季節のうちに、こいけへ!」とやって参りました。
わらび、こしあぶら、ふきのとう、アスパラ、たらの芽、こごみ。
ああ山の恵みはいいなあ・・
(やっぱりフキノトウが一番好き〜)



「行者ニンニク」
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ワラビのおひたしとは対照的に
行者ニンニクの強い味に負けない、うんと濃い味に仕立ててある。
店主が行者ニンニク好きだけあって、
これはここのお酒のどれもに合う。



「そばがき」
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お湯の中に身を寄せる、かぐわしきかたまりたち。

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ほわぁ〜んと鼻腔をくすぐる美しい香り。
くちびるを寄せると、うわー・・・比類なきとろとぅる肌に食べぬうちから恍惚である。
舌触りはとろーんとしつつもどこか生っぽい蕎麦粉感もあり、
噛みしめるとほわっとエアリー。おいしいぃぃ・・・・


大阪「呉春」呉春酒造
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「そばがきの天ぷら」
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そしてついにこの時が


「せいろ」
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ああ もう
大げさでなく心臓がドキドキする。

あなたに、会いたかった!!

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・・・なんというか・・
ひたすら言葉を失うのであります。
それくらい、飛び抜けちゃっているのであります。
食べたことのない方は、もうこんな私の文章なんてどうでもいいので
とにかく一度食べていただきたい。
もう最高過ぎて何が何だかわからなくなるほど、完璧な王道。
繊細な超絶美。

こんなにも端正で繊細な舌触り・・・
それが美しい蕎麦の香りにつつまれて、口中でハラリほどけては流れる。
その奥に現われるほんのり、しかし凛としたコシ・・・

私は、もう溶けていってしまいそうです、否、もう溶けてしまいたい・・
美味しすぎる!!!




「田舎そば」

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あーうれしいよう しあわせすぎる。
大好きな「こいけ」の「田舎そば」。

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ピカピカと輝く平打ちの輪郭線。
ずっしりと重量感があり、箸先で寄せた香りは穏やか。
しかし表面に水分をたっぷりとたたえたつるつるの肌を口にふくむと
突然「ぷわぁー!」と香りと味が広がり目が覚めるよう。
こんなにも水分があるのにこんな濃厚な味と香りが生まれ続けるってすごいことだ。
ずっしりとしているが密すぎない、軽すぎもしない。
これは間違いなく稀有な蕎麦だ。

と書いているとしっかりしているようだが先程から私は
「おいしい〜 うーおいしい〜 おいしい〜」と
馬鹿の一つ覚えのように唸り続けている。
もうやめようと思っても「ぷわぁー!」と美味しさが広がり続けるので
口が勝手に言ってしまう。
ここに一人で来たことはないが一人で来ちゃったらお店の迷惑ですね。
店の片隅から念仏のような唸り声が・・・?(^^;;)



そして今月の「変わりそば」は「けしきり」。

「けしきり」
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蕎麦原理主義という物凄いあだ名?をつけられたりもしている私。
蕎麦の香りがあまりしない変わりそばというものに長年あまり興味がなかったのだが、
芥子の実って良い香りですよねー♪
ふっくら豊かな香ばしさはフカフカの焼きたてパンでも食べているような贅沢さ。
「こいけ」のは平打ちで、ふんだんに散りばめられた芥子の実が
白いつるつるした肌に映えて美しい。

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最高濃度で香る、芥子の豊かな香ばしさ。
見た目でつるつると思った肌は意外にもすべすべとして
きめ細かな石のような舌触り。
変わりそばはつるつる系が圧倒的に多いのでこれまたニクイ肌である。
そのすべすべした肌、ふるふるとしたコシの中で出会う芥子のプツプツ。
もうお腹いっぱいなのですが・・どんどんお腹に入ってしまいます・・・


そして「こいけ」はうどんがまたものすごく美味しいときているのです。
私の胃は本日宇宙のように拡がっています。


「もりうどん」
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うわーこの色の濃さ、いかにも弾力がありそうな肌。
見るからに美味しそう!

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お、おおおおいしいぃ〜〜
ふくよかな小麦の香り、食べた瞬間舌にひろがる味の濃さ!
つるん ぷるっとした歯応えと、弾むようなコシ、
あまりにおいしくて思わず顔がニヤけてしまう。
練らない捏ねない踏まない半干し、というのおいしさの秘密らしい「こいけ」のうどん。
「こいけ」ほどの名店が、うどんまでこんなに美味しいなんて
本当に悩ましすぎるではないか。


でも一人で来ちゃっても大丈夫(^o^)
「こいけ」には「三色もり」という素晴らしいものがあるのですー♪♪

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左から「田舎そば」「せいろ」「けしきり」。
こんなにたくさん蕎麦の写真を載せると一体どれだけ食べたのかと言われそうだが、
私もよく分かりません・・・
(あまりにも夢中だった&はんぶんこさせていただいたりしていたので)
でも同席の男性5人の中で一番食べたのは間違いないらしいです・・ (* ̄∇ ̄*)


もう、もう、どうにも私はしあわせまみれでへにゃへにゃですが
酒宴はまだまだ続きます。


山形「上喜元」酒田酒造
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秩父の人たちがオーダーして作った「秩父花暦」というお酒。
五百万石を50%磨いて9号酵母で作ったという贅を極めたもので、
香りが濃厚〜


千葉「岩の井 無濾過」岩瀬酒造
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千葉「木戸泉 高温山廃仕込無濾過生原酒」木戸泉酒造
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「手打そば こいけ」の店主はきのこ採りの名人でもあるので
次はきのこを狙って来なくっちゃ!

「湿度が高い季節、夏に良いきのこが出る」そうですよ、きゃ〜♪




<お知らせ>
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「手打そば こいけ」で修行した巣鴨の大人気店「手打そば 菊谷」では
次期料理長を志望する、蕎麦職人・料理人の見習いの方を募集しています。
詳しくは「菊谷」店主ブログ

写真は秩父にある菊谷の蕎麦畑にて、蕎麦の花♪
(と私の手〜(^^;;))




posted by aya at 03:30 | Comment(1) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月13日

浦和「 庵 浮雨(un peu)」


私はどちらかというと古典好きである。
落語の話ではない。
(落語は新作も古典もどっちも大好き!)

例えばインテリアはモダンよりクラシック好きだし、
今の季節、浴衣は涼し気な古典柄をしゃっきり着たい。
「和風を現代風に楽しむ」というような
アレンジものに対しては、あまり柔軟に対応出来ないタイプなのだ。

食べるものに関してもそうで、
例えば和食屋さんでメインのお魚がちょっと洋アレンジの調理法だと
がっかりしてしまったりする。
なのでお蕎麦屋さんにおいても、
できるだけ何でも純和風であることを願ってしまいがちだ。

しかし「庵 浮雨」に来るたび私は考えを改めざるを得ない。
元はフレンチ出身の店主の、その料理の飛び抜けた上手さ。センスの良さ。

普通の蕎麦屋にはない個性的なメニューたちが、
軽々ヒョイッと、全部美味しい!


お通しとして出される「おから」。

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小さなお通しながら、のっけから衝撃の一皿である。
ブラックオリーブが顔をのぞかせているだけあって
純和風のおからではない。
「オリーブオイルと塩でシンプルに味付け」
と聞くとだいたい味の想像はつくし
「自分でも作れそうだな」なんて思ってしまいそうだが
ノ〜〜ン、ノンノン!!
全く想像を越えた、なんとも中間色の最高に美味しいところを突いてきている。
作る過程においてのすべての「加減」が上手いとしか思えない。
うーん参った。おいしすぎる!!


おからを食べながらも、目はまだまだメニューから離れない。
なにしろここは店主の腕が鳴って鳴って仕方ない店なので
おいしいおつまみがそれこそごっちゃりとあるのだ!

「定番の野菜料理(all ¥320)」というメニュー。
今日は
「自家製濃厚豆腐」
「ゴボウのマスタードマヨネーズあえ」
「トマトのおひたしサフラン風味」
「みょうがのピクルス」
「ブロッコリーのアーリオオーリオ」
「きのこのマリネ」
などなど。

均一価格というのが立ち飲み屋さんぽくて、
そして「庵 浮雨」の店主らしくて楽しい。

私が選んだのは、

「自家製濃厚とうふ」
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世の中に濃厚豆腐は数あれど、この超濃厚クリームっぷりは物凄い。
もったりずっしり、なめらかトロどろ〜〜
普段私は今流行りの濃厚系豆腐よりもややすっきり、
くらいの豆腐が好みだが
「庵 浮雨」の豆腐はそういう次元の話ではない。
これはもうフレンチといってしまいたい食感とクリーミーさで、
その上店主はこんなことをしてくる。

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小さなガラスのピッチャーに入れられた、香り高いオリーブオイル!
「豆腐がこんなにクリーミーなんだからこれ以上オイルなんて・・」
と思うなかれ。
これがむちゃくちゃ合う!!
超シンプルながら世界に自慢したくなるおいしさだ。
アラン・デュカスよ今すぐ浦和に来るべきです。


「洋風小皿料理」も均一価格。
これは
1p ¥420 / 2p ¥790 / 3p ¥1100 /5p ¥1700
となっている。
本日は
「ブリの炙りカルパッチョ」
「イナダの洋風なめろう」
「イカのわたクリームあえ」
「エビとアボカドのオーロラソース」
「たらこのスモーク」
「地どりのささみの洋風とりわさ」
「鴨のスモーク(+¥100)」
「豆腐チーズ」
「酒盗クリームチーズ」
「ミモレットチーズ&わさびづけ」

蕎麦屋のおつまみとしてこれだけ楽しい自由自在さは
そうないだろう。

あまり迷わない私がかなり迷って、2p選ぶことにした。

「ブリの炙りカルパッチョ」
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想像したよりずっと肉厚のブリ。
炙った挙句にカルパッチョですよ。
はじけるピンクペッパーと炙った香ばしい香りがおいしい。




「鴨のスモーク(+¥100)」
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「燻製したてだし、今日オススメです」と言われた通り
この鴨のスモークはおいしすぎる!!
ふっくらとした肉が燻製のかおりで染められて
肉がおいしい!香りが美味しい!脂がおいしい!
店内には他のお客さんもいたのに「おいしい〜っ おいしい〜っ」
つい声が出てしまう。
もう〜、なんで上手な人って何作っても上手なんだろう。
これはもう、ニクイほどのおいしさだ。



「せいろ」
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来たぁー 来ちゃったぁー
今日はこの後冷かけなども食べたいので「半もり」にしてくれました。
埼玉の新蕎麦(夏蕎麦)。

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ぶわぁーっと押し寄せるように香る、たくましいかぐわしさ。
しっとりやさしいざらつきと、やさしいけどしっかり受け止めてくれるコシ。
はああーなんでしょうねえ このおいしさは。
むっちり濃厚、たくましいのにどこまでもフレッシュな印象の香りなのは
やはり新蕎麦だからなのだろう。

こんなおいしい「せいろ」であるから
また例によって汁は一度もつけなかった大悪党高遠だが、
ここは汁がまた絶品なのですよ。
蕎麦汁としてのうまみの要素全てが、完璧なバランスでギュッと濃縮されたような。
も〜ほんとに、上手い人は何作っても上手いんだから〜


「トマトの冷かけ」
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顔を近づけただけでパーンと香る、フレッシュな青い香り。
オリーブオイルもトマトも、なんと軽やかに美しく香っていることか。
食べてみると出汁のおいしさにまたヤラれる。
すっきり美味しい汁と、香り高いオリーブオイルとトマト、
やさしいざらつきのあるキュッとしまった蕎麦が
ひんやりサラサラ〜と体に入ってくる。
ひゃー、こりゃおいしいよ!




「かけ」
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普段あたたかい蕎麦をほとんど食べない私だが、
店主の話を聞いていて食べたくなった。
蓋付きなんですね〜
開けたときの香りが楽しみ!

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ほっわぁーん・・・・
柚子と出汁の香りが私を全部包むよう・・・

そしてね、私「かけ」の経験値は相当低いんですが
なんだかんだか、「庵 浮雨」の「かけ」はめちゃくちゃ美味しいんです。
普段私にとって「かけ」という食べ物は
「味が濃すぎる」とか「やや甘い」とか「出汁の感じがちょっとイヤ」とか
なんのかんのと難癖つけては
「やっぱり何も着ていない冷たいせいろさんに会いたい」
という切なさだけが残る、そんな食べ物なのだが・・・
「庵 浮雨」のはそんな切なさは全く感じないうちに
おいしいおいしいと食べ終わってしまう。
出汁のおいしさ、蕎麦のやわらかすぎずふっくらした食感と穀物の甘み。
おいしい「かけ」はおいしいんだなぁー!!


「パンナコッタ」
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小さな小さな蕎麦猪口で出される食後のデザートがかわいい。
あ、比べないと分からないですよね。

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も〜上手い人は演出まで上手いんだから〜




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私がめくるめくおいしい時間を楽しんでいる間に
この小さな店にはひっきりなしにお客さんが訪れ、
入れ替わり立ち代わりそれぞれの蕎麦を楽しんでは帰っていった。
(やっぱり一番人気は「肝せいろ」だったかな?)

中には、タイミングが悪く入れなかった人もいれば、
のんびりじっくり一人晩酌を楽しんでいた人も。




名店は、浦和駅前CORSO裏の「ナカギンザ通り」。

浦和は上野からJR東北本線で19分ですよ〜





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2011年04月の「庵 浮雨(un peu)」
2011年03月の「庵 浮雨(un peu)」
2010年08月の「庵 浮雨(un peu)」

posted by aya at 22:02 | Comment(3) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月16日

本川越「農家の店 三たて蕎麦 やじま」


大好きな「農家の店」。

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付近は田園風景と言ってもいいのどかさだが
店に近づけばたいてい駐車場はいっぱい。
店内に入れても中で待つこともしばしばである。

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席に着くとまず、ことりとおかれる蕎麦湯。

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常に蕎麦切れ状態の私の体に蕎麦が染み渡る。
蕎麦中毒患者にはたまらないサービスだ。
おいしい〜 さすがぁぁ〜




「十割そば(田舎せいろ)」
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深呼吸し続けたくなるほどの、たまらぬ香ばしさ。
よくある「黒い香り」というものから
野性じみた泥くささ品のなさをすべて取り去ったような、
美しい「黒い香り」だ。
つながりは非常に強く、ムチッと強靭なコシが楽しめる。
何より、あとからあとから溢れ出る滋味深き味わいが・・
ああ これは本当にすばらしい蕎麦だ!


「二八せいろ」
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うつくしく緑がかった蕎麦。
綺麗だよぅ〜 うれしいよぅ〜

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こちらは「田舎そば」とは打って変わって
上品、クリーミーなイメージの香りがほわぁ〜。
その中にかすかに、草のような青い香りも含まれている。
見た目は優しげだが、口に含むとまたまたビシッと締まった、大変に強靭なコシ。



「農家の店」とある通り
ここの蕎麦は店主が3ヘクタールほどの畑で育てた自家栽培蕎麦。
黙々と働く店主は昔は勝手におっかないイメージを持っていたものだが
全然おっかなくはなく、むしろ親切に蕎麦について教えてくれる。
無表情だが、私がおいしがるとニカッと笑ったりする。
日に焼けた顔は今食べた蕎麦と同じ陽を浴びてきたのだろう。
飾り気のない、素朴な店だ。



混雑時は注文出来ないのだが、
今日は昼時を過ぎたので頼めた、

「そばがき」
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ふわどろ〜 とゆるめのそばがき。
今日はやや香りが淡かったのだが味わいがすごい。
濃厚な穀物の力強い味わいがふわどろの中に
ぎゅうううと濃縮されているかのようだ。




店主が育てた「蕎麦」と水だけで生まれるこの味わい、
このバリエーション。
今日私のお腹にはほぼ、店主の畑の蕎麦粉しか入っていない。


私にとって
「蕎麦を食べに店に行く」というより、
「蕎麦を食べに畑に行く」。
もっと言うと
「畑を食べに畑に行く」イメージの、
大好きな「三たて蕎麦 やじま」なのだ。





.
posted by aya at 16:20 | Comment(8) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月16日

埼玉・浦和「庵 浮雨(un peu)」


「庵 浮雨(あんぷう)」の楽しさは
そのユニークなセンスだけではない。
「そこにとどまらない力」。
フレンチの修行を積んだ店主だけに、
腕の鳴るままどんどん美味しいものが生まれてしまうのだ。

また今度はいろいろメニューが増えてるぞ!


まずはいつものように「自家製豆腐」から。
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うーん、今日のは一段と甘い。
これが大豆の甘みとは信じられないほど、
ほんのりどころかしっかりはっきりした甘み。
埼玉産「借金なし」大豆である。




本日の小皿料理より
「穴子のエスカベッシュ 洋風南ばんづけ」
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「自家製ピクルス」
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赤ピー黄ピー、カリフラワー、人参、みょうがなど、
ぱりっカリッと、全ての野菜の硬さが「これです!」という絶妙さ。
それだけじゃなく、なんだかやたらに美味しい秘密があるような・・
と思ったら、酸味をお酢でなく柚子でつけているそう。
食べた瞬間「柚子!」とわかる使い方でない上手さは、さすが「庵 浮雨」。
柚子はあまりに香り高い為、上手に使うのは非常に難しい食材であると
常々私は思っているのだ。




本日の小皿料理より
「鳥ムネとゴボウの青唐ミソマヨ和え」
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「自家製湯葉」
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豆腐があの濃さであるから当然湯葉も濃い。
甘さもしっかりだが全体にやや豆腐よりさっぱりめに感じ
うーん、私は湯葉の方が好きかも♪





「ホタルイカの燻製」
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「庵 浮雨」の自家製燻製にはファンが多く、勿論私もその一人。
鴨、その季節の海の幸(アジ、サーモン、カンパチ等)、タラコなど
本当に美味しくて毎回絶対に外せないのだがホタルイカは今回初めて。
これが教えたくないほど美味しい! 危険! だいすきー!!
ふっくらぷりぷりのホタルイカが、いい〜感じに燻されて
たまらぬ美味しさだ。




「ホタテのムニエル バターしょうゆソース」
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「温野菜 かつおだしバター風味」
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メニュー名から想像するよりかなり洗練、フレッシュな印象の一品。
野菜はどれも色鮮やかで、カリッとした歯ごたえを残している。




本日の小皿料理より
「砂肝のコンフィとレンズ豆のサラダ」
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こ〜れ〜も〜〜〜
私好み、美味しすぎる!
ほんのりガーリック風味の砂肝はコリッとした食感を残していて
そこに大好きなレンズ豆ときた日には・・こんなのもっと食べたいに決まってます。



「美桜鶏のササミと春菊のサラダ」
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メニューを見て一番食べたかったものはやっぱり大当たり。
つまりは「洋風 とりわさ」。
春菊を生で食べるサラダ仕立てというところがウマい!



「だし巻き風オムレツ」
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店主が惚れ込んで仕入れている、日高産の高級卵「たかはしたまご」使用。
「おいしいたまご」をダイレクトに味わいたい方には是非是非おすすめ!
ぐわぁああっと卵のコク、美味しさが味わえます。
だし巻きとオムレツのいいとこどりってのが庵 浮雨のニクイところ。



以上、本日ここでご紹介した蕎麦前はざっと11種類。
「ここ、お蕎麦屋さんでしたよね?」という位、
これだけたくさんの美味しい蕎麦前が揃っていたら
お蕎麦食べなくても十分満足!・・・と言いたいところだが。


すみません、私の心(お腹)はみっともないほど
最初から蕎麦だけに集中しておりまして・・


だって私はあなたに会いに、ここまで来たのだ。

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本日の「二種せいろ」は鹿児島と埼玉。
こちらが鹿児島。
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ふっくらとやさしい風情。
見た目の印象を裏切らぬふくよかな香りがふわりと漂う。
やさしい歯ざわり、じわっと広がる静かな風味。




こちらは埼玉。
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箸先に手繰り上げ、フレッシュな美しい香りにまず嬉しくなる。
爽やかな味わいが口中に広がり、噛みしめるごとに甘みがふくらむ。
ああこの埼玉素晴らしい・・・
うわあん美味しいようー 来てよかったようー


名物のつけ汁「クリームせいろ」も最近はシリーズ化していて
日替わりで一日一種類。

「カレークリーム鴨せいろ」
「花巻クリームせいろ」
「カルボナーラせいろ」
「サフランクリームせいろ」
「牡蠣クリームせいろ」
などなど。


「とどまらない」庵 浮雨はデザートも大発展中。
自家製ジェラートや豆乳パンナコッタも
日替わりフレイバーでシリーズ化しそうな気配。

ジェラート(本日はジャスミン)
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豆乳パンナコッタ(本日は杏仁)
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腕があるだけでなく、そのアイデア、センス、何より「とどまらないパワー」。
来る度にほんとうに楽しい気持ちにさせてもらえるお蕎麦屋さん。


今日は何があるのかワクワク、
メニュー見て何を食べようかワクワク。
どうぞ浦和「ナカギンザ通り」へ♪




2011年03月の「庵 浮雨(un peu)」
2010年08月の「庵 浮雨(un peu)」



*高遠彩子4月〜5月のライブ出演予定*
posted by aya at 21:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月07日

埼玉・浦和「庵 浮雨(un peu)」


浦和駅前のデパート裏。



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「ナカギンザ通り」という名のアーケードに一歩足を踏み入れると
いつも時空がグニャリと歪む。

私は昭和の映画の中にでも流れついてしまったのか。

ここに、埼玉が誇る超・名店蕎麦屋が潜んでいるとは
知らぬ人にはわかるまい。




この店に来たら、まずはとにかく「自家製豆腐」と「自家製燻製」!

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これを食べて飲みたくならない人っているんだろうか?
この私がそんな生意気を思うほどの美味しさである。

埼玉産の大豆「借金なし(何度聞いてもスゴイ名前)」
で作られた豆腐はまるでチーズのような存在感。
とろ〜り甘くて濃厚な豆腐が大流行の昨今であるが、
ギュウッとした凝縮感と味わいの深さは他では出会えないもの。
お酒のつまみとしてチーズのように
チビチビ食べられる稀有な豆腐である。


そしてメニューには、ずらーり並んだ選びぬかれたお酒のラインナップ。
ここの店主は「酒好き、おいしいもの好き」のかゆいところをかきまくってくれるのだ。


もちろん蕎麦好きの、かゆいところもですよ。

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ふっくらした肌。
そこにゆらめく白い陰影に見入れば、ときめき過ぎて言葉にならない。
(大嘘。ウワー!!おいしそーっっ!!って大騒ぎしました)



こちらは、産地違いで,福井。

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みずみずしくふくよかな蕎麦を箸先にたぐれば
鼻腔をくすぐるさわやかな蕎麦の香り。
品のよいやさしい味わいが、口の中を美しく染める。

ああ今日も、やたらにしあわせだなあぁー
来られてよかったなあー



そしてこの店の困ったところは、お蕎麦がこんなに美味しいのに、
フレンチ出身の店主が腕に任せて
美味しいつけ汁をバンバン発明してしまうところだ。


「肝せいろ」
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「クリーム花巻せいろ」
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その他、「鴨せいろ」「カレークリームせいろ」などなどあるのだが。

あのー、そんなことされてもですねぇ〜・・

お蕎麦がこんな美味しくちゃあ、
いつまでたっても私は汁にはつけられないんですよぉー!



先程隣の席にやって来たサラリーマンらしき男性は
慣れた風に入ってきて
「カレークリーム大盛り!」。
美味しそう〜に、かなりの量をあっという間に平らげ
今は満足そうに蕎麦湯を飲んでいる。
そう、ここのつけ汁のファンはとても多い。
「庵 浮雨」にしかない美味しさなのだ。


だというのに、このどこまでも融通のきかないわからず屋(私)は、
今回もまたつけ汁は最後までつけず、
お蕎麦とは別々に味わいやがりました。
全く・・・


お蕎麦さんはお蕎麦さんだけで♪
汁も遠ざけ、薬味も遠ざけ、
ああ今宇宙にはお蕎麦と私の二人きり・・・


ぷう太郎さま、しあわせを、ありがとう〜〜〜




2010年08月の「庵 浮雨(un peu)」






*高遠彩子3月〜5月のライブ出演予定*

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2010年10月03日

埼玉・蕨「玄 田むら」


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「蕨」駅から徒歩3分ほどだが、歩いた試しがない。
タクシー?
いえいえ、嬉しすぎて、楽しみすぎて、
つい小走りになっちゃうんです、「玄 田むら」!

毎回お決まりで必ず頼むのは
「せいろ」と「粗挽き」を二種食べられる「味くらべ」。
名前も楽しくていいじゃあありませんか。


今日の「せいろ」の香り高さには、全く参った!

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箸先せ寄せた香りのすばらしさにまず両目をつぶり。
しっかりと角の立った輪郭を噛みしめて
その強靭なコシと味わいの濃さに肩に力がぎゅううと入り。

あ〜〜来てよかった、今日このお蕎麦が食べられて本当に良かった。
なんて美味しいんだろう!


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こちらは粗挽き。
粗挽きはなくなってしまうこともあるのだが
今日はまだあってよかった。

ザラつぶの見た目だがつるつるとすべらかな食感。
今日はいつもの溢れんばかりの香ばしいかぐわしさと比べると香りは淡めだったが
噛みしめるとつるつるのなかにごく微かな粗さが感じられるのが面白い。


おつまみもいろいろ充実しているし、
お店の人も本当に感じが良くて居心地が良くて、
ここは来る度に「あー来てよかった」としあわせに浸れる、大好きなお店だ。


「蕨」駅は上野から京浜東北快速だと22分。
駅から「小走りで2分」ですよ〜



(本日はカメラが無くて携帯カメラだったのがちょっと残念(>_<))


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2010年09月07日

埼玉・浦和「手打そば 梅玉」

 
延々と広がるお蕎麦不毛地帯というのも悩ましいが
名店同士が近すぎるというのもこれまた大変悩ましい問題である。

しかもそのそれぞれの店お蕎麦が
数種あるとか1枚の量がたっぷりだとか
つまみがすごく美味しいとかだと
人類に胃がひとつしかないことを呪うばかりである。
(それは違うような・・)

浦和と言えば名店「庵 浮雨」がある街。
「分上野藪 かねこ」だってある街。


そして、その私の愛して止まない「庵 浮雨」から
あまりに近すぎることで悩ましい老舗が
「梅玉(ばいぎょく)」なのである。

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まず、その外観からして素晴らしい。
駅からもすぐの賑やかな交差点、
今時らしいビルに挟まれつつ、
店の正面いっぱいに大きく掲げられた梅の紋。
ドーン!「梅玉」。
格好いいったらありゃしない。

いよっ!待ってました!梅玉!

と歌舞伎ファンよろしく掛け声で応援したくなる、
鮮やかな決め姿である。


店内はいわゆる老舗店よりも一段照明が落とされ
昭和の映画のようなやすらぎのある空間。
ここでコンビニや量販店の過剰照明を思うと、
それだけで目が眩みそうだ。


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2枚重ねでやってくる「せいろ」は
いかにも老舗な店の外観イメージからすると、ぐっと気骨ある印象。
見るからに密度の濃そうな黒めの蕎麦は
素朴で不規則なラインを描き丸い笊の中におさまっている。
1本1本にハリがあるため
蕎麦と蕎麦の間に豊かに空気をはらむように重なっているのが
なんともいい眺めだ。

箸先で香りを寄せると
むわぁ〜・・
力強い、野趣に富んだ香りが脳にまで届く。

待ちきれず口に含むと見たとおりの密度の濃さ。
これまた好物の、中国の「干豆腐」にも似た
しっかりとしたつながりで
噛みしめるとややネチッとするような歯ざわりが楽しめる。

噛むほどに濃厚な甘み、味わいが広がり、
かぐわしい香りは途切れることなく私じゅうを染め・・

あああ

じゃなかった、

いよっ!梅玉!大好きですよ!


秋になったらまたあの十割も打ってくれるらしいので
それも待ち遠しいなあ・・



さてっ

ぷうたろさまにご挨拶にいきますか〜♪












posted by aya at 12:58 | Comment(2) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月27日

埼玉・深谷「遊歩」


高崎線「深谷」駅から徒歩20分程。

たどり着いてみると、店は古いボウリング場の横に
奥まってひっそりと佇んでいる。




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竹林の葉擦れの音も清々しい、「遊歩」。




ちょうどお昼時だったので入店時はなんと満員。
奥の隠れ座敷(?)までいっぱいだったが
ほどなくしてゆっくりとした昼下がりに。
窓からの青々とした眺めはさながら探幽の軸の如き鮮やかさ。

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まずは「そばがき」。
八ヶ岳山麓産の信濃一号を手挽きした蕎麦粉、
なんて聞いただけで胸ときめいてニヤニヤ待ちきれない思いだったが
むむっ。
やはりやはり、香りが線香花火のように飛んできそうな
そばがきさんがやってきましたよ・・・

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ぽってりとまとまりつつも、
ドロッと感の感じられる眺め。
そして何より、その極粗挽きのつぶつぶがたまらない。

箸先にとると、
ふわふわ感よりモチモチ感より
ゆるやかなドロっと感のある個性的なそばがき。 
ドロッとしながらも、箸でちぎった後は
生クリームを泡立てている時のようにツノを立て、
そっと近づくとフレッシュな蕎麦の香りが華やかに漂ってくる。
うっとりと口に含めば、
口中をゆっくりと流れるような極粗挽きの蕎麦粉が心地いい。






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一枚めのお蕎麦、「せいろ」は
先ほどの「そばがき」同様八ヶ岳山麓産、十割蕎麦である。
密度の濃い滑らかな肌。
箸先で寄せた香りは淡いのだが
太さの割に重量感のある蕎麦を噛みしめるうち
じわじわと下から支えるように、実に美しい香りが満ちてくる。



そしていよいよ。
十食限定、手挽きの「粗挽き」の登場である。

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この、震える輪郭線。
手挽き粗挽きならではの不規則な曲線は眺めるに飽きないものである。


手繰り上げると
「!!!」


同じ八ヶ岳山麓産でありながら、
何故弾き方が違うだけでこうも美しく香るのだろう。

たぐり上げ、寄せた香りもさることながら
口に含んだ瞬間、かぐわしいそよ風につつまれたような
やわらかな感激を覚える。
極粗挽きの不定形な肌が口中を心地よく撫で
噛みしめるとしっかりとしたコシの内側からもまた香りがひそやかにこぼれる。
香り爆発,というのではないのだが
その香りの美しさに酔うひととき。


「今日は太さがちょっとマチマチになっちゃって・・」
なんて他のお客さん(こちらのご意見番のようです)に謙遜する店主。

いえいえいえ、
私はこんなにしあわせにしていただきましたよー♪



食後には、「遊歩オリジナルジェラート」もおすすめ。
なんと「遊歩」自慢の「手挽き粗挽き蕎麦粉」「返し」「蕎麦焼酎」が入っているという
無添加ジェラート。
これがね・・・さっぱりして、
ちょっと塩気のある深い味わい、美味しいですよ〜
しかもお蕎麦入っちゃってますから
猫にマタタビ、高遠に蕎麦。


東京からはちょいと距離があるが、
その距離がまた楽しい小旅行。

手挽きゆえ,次回はまた全く違うお蕎麦に出会えるだろう。



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2010年08月15日

浦和「庵 浮雨(un peu)」


埼玉県浦和市「浦和」駅。
都心からは遠いイメージもあるかもしれないが
高崎線に乗ってしまえば上野からわずか18分である。

その浦和駅。
西口の駅前のデパート裏に
戦後の香りをすら残す「ナカギンザ通り」という
古いアーケード商店街がある。

昼なお暗い通路は夜ともなればさらにひっそり。
ぽつりぽつりと灯りをともす居酒屋などは
古き良き日本映画を思わせる情景だ。

その中で、新店ながらユニークなセンスと実力で
一際輝くお店がある。
「庵 浮雨(un peu)」。
あんぷう、お蕎麦屋さんである。

フレンチ出身の店主、店名の由来はフランス語で
塩少々、胡椒少々,というときの「少々」。
それに「浮くくらいゆっくりした雨」という漢字を当てたという辺りからも
この店主の自由な感性が伺えるではないか。
(学生時代「あやぷー」と呼ばれていた私には
 個人的に親しみを感じてしまう名前でもあるのだ)

うら寂しいアーケードに掲げられた「un peu」の看板と和のしつらい。
他にはない、エスプリに富んだ外観は
まさにこの店そのものを表している。

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神田「眠庵」で修行した店主だけに蕎麦はもちろん良いのだが
まずこの店の魅力としてあげられるのは
お酒好きにはたまらない日本酒の品揃え。
そしてそれをガッチリ支える魅力的なおつまみの数々である。

アルコールが余り強くない私ですら
これは飲まなきゃ始まらないでしょ!と思うほどの
「求酒力」を持った美味しいおつまみ。
それに合わせて選りすぐられ、しかも種類も豊富な日本酒が
非常にリーズナブルに楽しめてしまうのだから
これは行かなきゃソンソンの隠れ名店なのだ。


さて今日は・・

「鳥ハツとブロッコリーのガーリックマリネ」
「地鶏のササミと三つ葉の鳥わさ」
「小松菜とトマトのお浸し」

などなども大変気になるのだが
ここはやはり、どうしても
「眠庵」仕込みの「自家製豆腐」なのだ!


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「庵 浮雨」の豆腐は「眠庵」よりさらに濃厚。
地元埼玉産の、その名も「借金なし」という大豆使用というのも面白い。

この「借金なし」、地元の農林振興センターによれば

「借金なしは、こくと甘みが豊富で美味しい在来大豆。
 収量が多くこれを作っていれば借金をなすことができると言われていたのが
 命名の由来という説がある。」

ということなのだが、本当に濃厚な味を持った大豆である。
それが「庵 浮雨」店主の手にかかり,今日などは豆腐というより
クリームチーズのような味わい。
お酒にあわせチビリチビリ、ということができる、
地産地消の名品なのだ。


そしてそして何よりも、この店において絶対にはずせないのは
燻製名人の店主の自慢(いや店主は自慢していない、したいのは私)、
その時々で種類も変わる楽しい燻製メニューの数々である。

本日できますのは

鴨、サーモン、カツオ、カンパチ、タラコ、うずらの卵。

単品でも頼めるし、人数に合わせて盛り合わせにも応じてくれるのが嬉しい限り。
今日は「できるだけちょこっとずつ」と我が儘を言ってみたのだが・・


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いや〜〜〜〜
私が燻製好きということもありますがね。
この盛り合わせの楽しさは筆舌に尽くし難いものがありますよ。
お酒は強くないとは言え、こんなにも美味しいものには
日本酒がとんでもなく合っちゃって困っちゃう、ということを
某師匠だの、某師匠だのに教わってしまった私。
今日もちょびっと舐めつつ・・・
うははは・
うははははは・・・(昇太風)

これは・・・合いすぎではございませんでしょうか?



そして、本日のお蕎麦は「新潟」と「茨城」。

このお蕎麦がまた「庵 浮雨」らしい個性を放っている。


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箱盛りの、ふたつの小山。
この2種が2種とも、平静で眺めろと言われてもどうにも無理な
胸打震わす眺めである。


まずは茨城山に近づいてみましょう。

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もはや不整脈でも起こしそうなこの姿。
極粗挽きの肌に浮かぶ、白い陽炎のような淡いホシ、
まばらに見え隠れる橙色のホシ。
不規則に震える素朴な輪郭線。
ロミオのようにいつまでも賛美していたくなるのは
さっきの日本酒のせいなのかこのアーケードの魔法なのか。

箸先の香りはまるみを持った、おだやかながら芳しい蕎麦の香り。
しかし店主は
「この蕎麦、すごく変わってて、出したて,挽きたてなのに
もう熟成臭がするんですよ」
と言う。
へ、そうかい?とワクワクして、口に含み
香りを探って探って味わうと・・・
確かに。
底の方に流れる熟成のような力強い香りを見つけた。
しっとりした舌触りの中から生まれる、
甘みと、香ばしい味わいと、底に流れる熟成感。
奥深い、厚みのある味わいに恍惚のひとときである。

そして、お隣にありますのは新潟山でございます。
ううう・・
これはさらにすごい眺めとなっておりますよ・・・


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見るからにしっっっとりとした、茨城よりもぐっと黒めのお蕎麦は
こちらも粗挽き。
肌の下にうごめくように淡い大小のホシが見え隠れしている。

箸先に手繰り上げて衝撃。
感じたことの無い香りがする!
これは・・・蕎麦なのか?というほど
胡椒でも無い、生姜でもない、どこかスパイシーな香りである。
完全な十割で、原材料は蕎麦のみなのだから
蕎麦という穀物の奥深さにあらためて驚かされる。

口に含むと思った通り、いやそれ以上のしっとり感。
もにゃもにゃとやわらかい夢のなかに
異国情緒すら感じる不思議な蕎麦の香りと
いわゆる蕎麦らしい滋味溢れる味わいが織りなされている。

衝撃を受けているのは私一人ではなかった。
今日はじめて、はるばると電車に乗ってきたというお隣の男性。
「カレークリームせいろ」のあまりの美味しさに
あまりおしゃべりな人ではないようなのにその感動を店員さんに伝えている。

そうこの店は、この店主ならではの楽しい種物のファンが非常に多く
ランチ時はかき揚げセットや種物目当ての客でいっぱいなのだ。
種物は

「カレークリームせいろ」
「花巻クリームせいろ」
「トマト蕎麦」

などなどいろいろ。

花巻クリームせいろはアサリの出汁がきいていて
そう、まさに青海苔入りクラムチャウダー!
そんなのおいしいに決まっている。
ちょっと試食させてもらったが
本当に本当にお腹が2つ欲しいと切望せずにいられない
美味しさであった。



ここは「眠庵」同様、蕎麦湯がまた大変に美味しい。
釜湯にわざわざ蕎麦粉を溶いて
ポタージュのようにしてくれるところが増えたのはうれしいのだが
ただ濃いだけ、のところも少なくはないの事実。
美味しい蕎麦湯は、やはり蕎麦から味わいが溶け出した釜湯が美味しくなくてはならないし
そこ溶いてくれる蕎麦粉の香りももちろん大切。
その両方が素晴らしいらしいここの蕎麦湯は
お風呂のように入ってしまいたいほど美味しすぎる。


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扉を出れば、ふっ と寂しいナカギンザ通り。

しかしその暗さが、
今過ごした時間の楽しさ、
3回もお代わりした蕎麦湯で温められた自分のお腹を
照らし出すのだ。



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2010年06月24日

埼玉・与野「孤丘」(うははは・・・)



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うははははは・・・

うははははは・・・・


何って、のろけてるんでございます。


あまり認めたくありませんが
こうした小さき愛らしきものに
時々一目惚れし大恋愛に発展させてしまう私。

今夢中なのは・・・こやつ・・・
スクーンと名付けた、
スコットランド人(?)でして。


かごの中にいっぱい入って、
たった2.99ポンド(400円)で
私のところに来てくれるというので
それはもう、血相変えてレジに走った次第でございます。



身の丈わずか13センチほどですので
こうしてキーボードの上にいらしていただいても
全く邪魔でなく、むしろ邪魔して欲しいくらいで。


もうもうもう、視界にいてくれるだけで
なんだか訳も無く笑いたくなる、


あ〜〜〜〜
うははははは・・・・・


ちなみに、
私がこのように笑う時のイメージはいつも「春風亭昇太風」。
落語の登場人物が浮かれてる時の笑い声が
超おかしいんですよ!



そんなわけで,本当は今日の与野「孤丘」にも
この方を連れていき、せいろの横に立たせたりして
(想像しただけでトキメクではないか!!)
ずっと「うはははは・・・」と浮かれていたかったのですが

それでは、いよいよ知能を疑われますので。



「孤丘」、聞きしに勝るスーパー贅沢&優雅な空間でたまげました。

なんたって立派なお庭に離れ個室が3棟もあります。


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せいろは、ふわあーと豊かな薫りを放ちつつ、
味わいは淡白。
端正な輪郭線を持つ繊細な細切りが
口の中で美しくほどける様が心地よい。
涼やかな夢を追うように噛みしめるうちに
淡くやさしい味わいがこぼれてくる。


対する粗挽きは、ガッチリと固いラインを描く太打ち。
箸先では1本1本がなじまず
こぼれ落ちてしまうほどの力強さを持ちつつも
かみしめた歯ざわりはやさしい弾力。
薫りも甘みも豊かで、
のんびりとそれを楽しもうとすると
時々目が覚めるような「ガリッッッ」という
強烈なジャリ感で個性を主張してくる。


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自然光の気持ちよい、広々とした空間の中、
洗練の「冷かけ」の姿にも惚れ惚れ。
素晴らしい!

でもお味の方は、想像とちょっと違ったような?





あー

うはははは・・・・





あっ 大評判の昇太さんのお芝居
ぜったい行かなくっちゃー確か7月4日まで!



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.
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2010年03月13日

埼玉・宮原「手打ちそば うどん いわ」



BGMはド演歌。

そして店主のおしゃべりである。

店内はふるくひなびた趣で
これで演歌とおしゃべりがなかったら
昭和文学のワンシーンのような情緒もあるのだが
そうはさせないのがこの店の親しみやすさだ。


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量もたっぷりの手打ちの「もりそば」は530円。
安い。
そしてこの姿である。


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もりそば以外に、1日限定10食の「そば粉100% 」という蕎麦もある。


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どうです、ひなびた店に見えて、蕎麦はかなりぶっ飛んでるでしょう?


もりそばは、香りも味わいも見た目ほど強烈でなく
つるつるいける感じ。
あっこのお店はメニューにはないですがクルミ汁もありますよ。

そして「そば粉100%」の方はもうこの店の演歌くらい凄い。
(しかしおじちゃんのおしゃべりよりは凄くない。)
香り爆発、味わい濃厚スペシャル。
舌触りはネト〜〜〜と濃密で、
よくつながるなあと感心してしまうような極粗ザラツブ感。
しかし平打ちのため繊細さもあり、口の中ではしなやかにほどけてゆく。




そして店主がしきりと勧めてくれたので出会えた「そばがき」。
勧めるだけあって、こりゃびっくりこんなの初めて見た。


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このそばがきは、汁ではなく塩とともに出される。
表面に焼き目をつけたそばがきは時々出会うが
「いわ」のは、ころころと小さく丸めたそばがきがバーナーであぶってあるため
今まで感じたことのない香ばしさ。

そしてこの形も、食べてみれば味はそばがきなのに
お菓子のような味がする錯覚すら覚え新鮮である。
店主が独自に考案、創作した「いわのそばがきのスタイル」なのだ。




この地に暖簾を下ろし30年。
お客さんの数はひとときの10分の1と嘆く。

しかし私にはどうしようもなく面白い店だ。

こんなに小さく目立たない場所の、こんな老舗にして、
あの個性的暴走気味な蕎麦。


「お客さんにはよく”ここのはサラシナじゃない、黒い”って
言われちゃうんですけどねえ〜」
と苦笑いしつつ、自分の蕎麦は決して変えない。

そして限定でさらに黒い蕎麦を出し、
さらに個性的なそばがきを考える。


店主は実に話し好きで、盗塁を狙う野球選手のように
常に厨房からはみ出している。
大きな目をぐりぐりさせながら、一生懸命、
お客さんが過ごしやすいように尽くしてくれる。

東京から通ってきてくれるお客さんがいる、先週は神奈川からも、
と嬉しそうに話す。
実際遠方からのお客さんが多いらしい。

黙々とかいがいしく働く奥さんの姿も見逃せない。


応援したい店というものはあるものだ。




「宮原」駅はJR高崎線で、大都市「大宮」駅の隣。
上野駅からは1本で31分だ。

こんなに近くに、タイムスリップしたような時間がある。




手打ちそば・うどん いわ
さいたま市北区宮原町4-7-10
048-665-8835
11:00〜20:45
水曜定休


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posted by aya at 10:47 | Comment(4) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月03日

埼玉・浦和美園「しのうち」



車がないとかなり不便なのだが
苦労してたどり着いた先には
それは素晴らしい空間が・・・





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あらっ、これですか?


予想していたよりも小さく新しく、
一見普通な外観にやや拍子抜けする。




しかしですよ・・・
眺めれば眺めるほど、この佇まい。
どこまでもさりげないが、どこまでも隙がない。


全く、名店の美意識にはやられっぱなしである。


道路脇の看板、俳句か何かかと思ってしまいました。
いきなり道路端で詠われても困るが。


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お気づきの方も多いかと思いますが、開店直後だというのに
店の前の駐車場は既に車がいっぱい。
しかも遠方からの高級車も多い。




かーっ高級車で蕎麦!
おれぁイヤだねそんな嫌味ッたらしい気取った店は。
なーんて安鶴風に言い捨てるのはまだ早い。


あたいの目が黒いうちは・・ではなく、

この「しのうち」の蕎麦が500円のうちは・・である。






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細打ちの、繊細な優しさをもった蕎麦が、
湖面の静かなさざなみのように
それは美しい曲線を笊の上に描いている。

箸でたぐり上げると、なるほど・・
この店らしいといえばまさにこの店らしい、
少し控えた、しかし研ぎ澄まされた美しい香り。

口に含むとやわらかにほどけ、
繊細な曲線が口内を踊るように撫でていく。


ほえー!
こりゃあよいお蕎麦ですよ。



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500円だというのに量もたっぷり。
笊の上の蕎麦に箸をあてたらもう底に届いて「ガツン」なんてことはない。
豊かに、ふんわりと受け止めてくれるのだ。
もう、この湖で気持ちよく泳いでしまいたいくらいである。



ここで、


「ふーん、500円で量もしっかりってことは、
ラーメン屋みたいなカウンターで、水汲みはセルフサービスとか?」


っていうような合いの手をいただけると
この先非常に書きやすいのだが、
どなたかお願いできます?



しのうちの店内は純日本風、まさに「庵」の風情のつくり。
テーブル席もあるにはあるが、
メインとなるのはいくつか小さく分かれている座敷である。

全くの個室の部屋もあり、その静謐で落ち着いた空間は
日常の慌ただしさをを忘れさせてくれるに十分だ。

私のいる部屋からは、一番奥にテーブル席、
その手前では個室でくつろぐ人が見えている。
聞こえてくるのは、静けさの向こう、カタコトと忙しげな厨房の音のみ。





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それぞれが離れているので大変だろうに、
一つ一つの座敷にいちいちきちんと上がって
お茶や猪口や笊や蕎麦湯をよいタイミングで
運んできてくれる丁寧な接客。


これで「せいろ」500円。
全く、格好いいにもほどがある。



ちなみに「かけ」も、大変よいです。
すっきりと、大人の味わい。



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そのうちと言わずしのうち、明日あたり如何?





posted by aya at 09:19 | Comment(8) | TrackBack(0) | 関東の蕎麦>埼玉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする