2011年10月21日

つつじヶ丘「そば処 末広 」


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とにかくメニューが豊富である。

「カツ丼」「カツカレー「とんかつ定食」「エビフライ定食」
「焼肉定食」「うな重」「天ぷら弁当」「和風サラダうどん」
「すき焼きうどん」他セット物多数・・・

そして「もり」は量たっぷりで600円である。
(ついこの間までは550円だった!)

そんな大衆ムードムンムン店でありながら
突然、


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と言われたらそりゃあ驚く。
自家製粉は今や一般的として、自家栽培は凄い。

群馬県妻恋村・群馬川場村・福島会津磐梯に畑があり
店主自ら農作業を行っているらしい。
メニューには畑の様子や刈り入れ時の写真が入っている。


「もり」
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横長のせいろに山盛りでたっぷりとやってきた「もり」。
さてどんなすごい蕎麦かと期待したが、
非常に堅実な、誠実な、言ってしまえば地味な印象の蕎麦である。
格別華やかなかぐわしさも濃厚な味わいもないが
しっかりした歯ごたえと、粉の甘みをのんびり楽しむ。


自家栽培まで行っている店にしては
蕎麦の印象も価格もメニュー構成も意外なことづくめだが
こういうことは田舎ではよくあること。

「幻の在来種を手刈り天日干しして蕎麦打ち名人のばあちゃんが打ちました!」
さて蕎麦は?

「あらっ 意外と・・?」


しかし、そこには「真心」がある。
蕎麦への「真心」と、気が遠くなるような作業の労苦がこもった蕎麦だ。


「末広」さんが種から育て、刈り取り、自家製粉した手打ち蕎麦。
噛みしめれていくうちに、ほわ〜と蕎麦の滋味深き香りと味わいが
浮かび上がってきた。


自家栽培までしながらカツカレーも出すお店。

次回は具沢山のぶっかけみたいな「尾瀬の里」っていうの、
頼んでみたいな〜





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2010年04月25日

府中ハシゴ蕎麦2→いいかげんにしなさい



反省。

昨日は府中蕎麦第2弾に出掛けたのだが。



「蕎藤」@府中
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「蕎麦 田なか」@府中
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「千寿」@府中
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「手打ち蕎麦 ほてい家」@府中
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まあ一応遠征であるし、ここまではいいとして。


いくら分けあって食べたとは言え、
栄養としてはお蕎麦しか食べていないのだから
夜はちゃんと他のものを食べなくてはいけなかったのだが・・・



あらっ

足が!

勝手に!!



「手打そばと酒 いいかげん」@目黒
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人気でいつも混んでいるお店だが、
予約が入っている7時までなら、ということで入れてしまいラッキー☆




相変わらず「いいかげん」さんには
ハァ〜〜〜ッとため息をつくばかり。

全てがこなれて力が抜けていて、のんびり〜とした雰囲気。
しかし、何もかもが揺るぎなき本物の安定感に支えているのが、
これまたのんびり〜と伝わってくる。

私のような若造には到底至れない境地であり
それでいて誰にも微塵も緊張感は与えない
古寺の大木のような、小さな蕎麦居酒屋。



いかにも適当そうにポンポンと飾られた置物や花も
よくよく見入れば何だかもっと見ていたくなるものばかりで
ひょいと出してくれる器のいちいち美しいこと。


「いいかげん」なんて名前をつけてしまうあたり
ニクイとしか言いようがないのだ。



そして、お蕎麦・・・


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いかにもいかにもこの店らしく
いかにもいかにもこの店主らしい、
としか言いようがない。



ことり、と置かれた小さめの丸い曲げの器の中、
何でもなさそうに、ヒョイと軽く超越した世界。


力強いが、驚くほどやさしい香り。
おおらかに、ふんだんに散りばめられた粗挽きのツブ感は
口中では殊更際立たず、優しい舌触りの内側にくるまれているかのようだ。
その刺激なき刺激。


舌触りにしても香りにしても、
深さも激しさも含んでいるようなのに、
感じるのはただただやさしさなのが不思議なほどの、
「何でもなさそうに、ヒョイと軽く超越した世界」。


雲の上でにっこり笑う観音さまだか大黒さまだかが見えるような。


あれ本当に見えた。





と思ったら、

「今日はごめんね。またゆっくり来てね」。


雲の上ではなく、カウンターの中でのんびりやさしく笑う店主だった。






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@ほてい家


2010年04月01日

府中ハシゴ蕎麦1(渾身の!府中蕎麦)


昨日行ったお蕎麦屋さん。


通りすがりにみつけてしまった分倍河原の「松寿庵」。



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店員さん、いや奥さんなのだろうか。
明るく朗らかな接客で本当に感じがいい店。

お昼時だったのでつぎつぎとお客さんが入ってきたが
どのお客さんもみんな常連さんで
自分の家のようにくつろいでいた。


お蕎麦は機械打ちと、「渾身の手打ち二八そば 大寿」とあるのだが、
(何故か府中のお蕎麦屋さんは「渾身の手打ち」という言葉が大好きなのだ)

この大寿・・・・



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ちぢれております。


食感はまるで弾力のあるかた焼きそばのよう。
蕎麦が強いコシをもって口の中でねじれるという
初めての経験をしてしまった。


ここに限らず府中のお蕎麦屋さんは概して
「なにがなんでもコシやねん!!」という傾向にあり
香りより味わいより何よりもコシに、
全ての情熱を注いでいるところが多い気がする。
何たって「渾身の手打ち」であるから、お蕎麦も強靱になるわけだ。


松寿庵のあとハシゴしたのは歩ける距離にある「手打ち蕎麦 やざき」。


そもそもは「やざき」に行く途中に松寿庵を見つけてしまったので
急遽ハシゴになってしまったのだ。


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ここはもう、何と言ったって雰囲気がたまらない。

入店して一番に「いらっしゃいませぇええ!!」と
大きな声で言ってくれたのは正面の席でこっち向いて座っている
お客さんのおばあちゃんである。


しかししばらく店内を眺めているとそのおばあちゃんが
あまりにも全てのお客さんとお友達であることがわかってきて、
やっと「このお店の大奥さん(?)」であることがわかる。


店内はすこぶる広く、今では珍しいような昭和の食堂スタイル。
しかもこれだけ広いのにお客さんでいっぱいで実に活気があるのだ。


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「渾身」とは銘打っていないがここもすごいコシ!
ぼんやり噛み締めていては噛み切れない程である。
香りは淡いようで噛みしめるとよい蕎麦の味わいが
ゆっくりとひろがってくるのがいい。

府中はとにかくお蕎麦屋さんが多くて
ちょっと行くとすぐ「蕎麦」の看板にぶつかるので
全くおちおちしては歩けない。
しかも「やざき」の帰りに見たお蕎麦屋さんは
なんと出前のバイクが3台も!



府中の蕎麦度の高さに圧倒された一日であった。



(本当はあと2軒行ったのだが・・・(^^;))


2010年02月08日

多磨「たか志」 (古吟)



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久々に訪れた、府中市の住宅街にある「たか志」。



おばちゃんも相変わらず元気そうで親切で、
おばちゃんの方でも「元気そうでよかった〜」と言ってくれ
それだけでも来てよかったなあと思えたが。



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お蕎麦食べたら、頭が真っ白になってしまった。
なんという美味しさ。

今まで何回この店に来たかわからないが、過去最高の感激といってよかった。




こちらは普通の「もり」。

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そしてこっちが冬の吟醸そば、通称「古吟」。

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ふわり、やさしい弾力を持つ「もり」も素晴らしかったが、今回の古吟は凄すぎた。

ふくよかさ。おおらかさ。あらあらしさ。やさしさ。ゆたかさ。かぐわしさ。おくふかさ。


こんな蕎麦があるのか、と驚かされた。

陶酔、恍惚のひととき。




吟醸そばは春・夏・秋・冬で替わるので、
来る度に違う出会いが楽しめる。

季節によって蕎麦が替わるばかりではない。
たか志の蕎麦はすべて手挽き。
何から何まで、全く機械に頼らず全て店主の「手」で作られる蕎麦だけに
わたしの知る限り、最も「来る度に違う表情を楽しませてくれる店」の一つである。


今回わたしが食べた「冬の吟醸そば 古吟」は2月いっぱい。

興味ある方は、2月中に、是非どうぞ!
(わたしも2月中にもう一回行きたい〜(>_<)!)







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