2016年03月30日

練馬「玄蕎麦 野中」


こんな名店、誰だって大好きだ!

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みんなが大好きな名店はいつ来ても混んでいる。
店前で席が空くのを待ちながらももうすぐ会えるお蕎麦にワクワク。

楽しみすぎて目を爛々とさせてお店を見つめすぎて
あの暖簾の奥に頭から吸い込まれていきそうな気がする。(こわい)

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ようやく席が空きお店の人が奥の席に案内してくれる。
私がよく座る席。
不思議といつも同じ席になるお店ってあるものだ。
お座敷もあるのだがお座敷は上がったことがないなあ〜



黒豆茶。
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これ、香ばしくて大好き。
いつも豆まで食べ尽くします。



そしてねーー!
今日は水曜日なんですぅ〜〜♪♪♪

水・金・日は一日10食限定で「蟻巣(アリス)の田舎蕎麦」がある日!

この右側に説明があるのですが・・

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パッと読んだだけではアリスという文字ばかりが目立ってしまい
頭の中でアリスちゃんが蕎麦ダンスを踊るばかりでかなり不思議の国かと!(^^;;)
しかし私からすると、このやや不器用な説明文の行間に
製粉への情熱が燃えたぎっている感じがたまらなく魅力的・・♡
要は、こちらはたいへんにありがた〜〜い「手挽き十割蕎麦」なんです。
蟻巣(アリス)という珍しい石で出来た重〜い石臼を
手でゴロ〜〜〜ゴロ〜〜〜と回し続けるという
大変な重労働によって挽いた蕎麦粉で打たれたお蕎麦。



黒豆茶の次にやってきたのはお箸。
なんとロイヤルコペンハーゲンのFluted Signatureシリーズの長皿を
お箸皿にしてしまうというアイディア。

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ロイヤルコペンハーゲンにはちょっと思い入れがある私。
「ちょっと不思議なデンマークの本店」「オーデンセの市場で買ったアンティーク」!)
デンマークの人がこのお箸のアイディアを見たら面白がってくれそう〜♪




「蟻巣の田舎蕎麦」(手挽き十割)
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ぎゃぎゃぎゃ
手挽きの方から先に来てしまいましたぁ〜〜〜!!
どこの店でも「順番はお任せします」と言っているので全然いいのですが、
愛が深いほど、熱いほど こっ 心の準備がっっっ


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あああああ

そんなに誘惑しないでください・・・

ひんやりした空気が運ぶ、静謐な、石のようなイメージの香り。
ストイックに澄んだかぐわしさは私の脳を駆け抜け突き抜け
私は黙って感激してるつもりであったがどこかで「うわはーっ」と変な声がする。私か。

口に含むと大きな粒の凹凸をゆるやかに感じ
ことさらなボコボコではないのが実にニクいところ。
目を閉じて見つめるとその肌全てにごく細かなざらつきを帯び
それに加えて大きな粒の凹凸がある。
食感はかなりしっかりとして容易には噛み切らせないので、
その分噛み締めて楽しむ時間が長い。
静謐なかぐわしさに酔いつつ
「ゆるやかな凹凸」と「きめ細やかなざらつき」の両方を追いかけるひととき。
栃木は益子の常陸秋そば。
ああああおいしいよう〜〜〜今日もきてよかったよう〜〜〜



「せいろ」
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無骨なまでに分厚い手びねりの器に盛られてきた田舎蕎麦とは対照的に
こちらは明るい色の笊の盛られた端正な姿。
見ただけでこちらの心も明るく澄んでいくような気持ち。
本日は北海道・音威子府のキタワセ。
この肌も見れば見るほど・・・たまらなく美味しそう〜香りそう〜〜〜!

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こちらはフレッシュな青さを感じるさわやかなかぐわしさ!
するりつるりとした肌は見た目より密な重量感があり
これまたしっかりかための歯触り。
噛みしめるほどに甘みも味わいも深まり、ああ〜おいしいなあ〜〜




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人気店の店内は始終混雑しているのでお店の女性スタッフは大忙しだが
皆さんとても親切。

「玄蕎麦 野中」は天ぷらとセットの蕎麦が充実しており
「海老天おろし」「いか天おろし」「海老天とろろ」
「かき揚げ天せいろ」「小振りな海老の天せいろ」「穴子天せいろ」
「魚介天せいろ」「大きな海老の天せいろ」
とあるのでさすがに天ぷらもののオーダーがバンバン入っている。


隅の席で二種の蕎麦に耽溺しつくした私は
もう少し蕎麦酔いの余韻に浸っていたかったが
次のお客さんに席を譲るとして・・




次回は「淡い緑の荒挽き蕎麦」を食べに
火・木・土曜日に来ようーっと!(^o^)


posted by aya at 09:53 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>練馬区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月19日

達磨さんの蕎麦


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言わずと知れた、全国を行脚する蕎麦打ち職人。
「達磨さん」といえば高橋邦弘さんである。

蕎麦を打つ姿に人々が群がって見入り感嘆し、
シャッターを切る者、ビデオ撮影までする者が後を絶たない。

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休むことなく打っては切り、打っては切りを何時間も続けているのに
寸分足りとも狂わぬ完璧な仕事。

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近づけば思わず目を見開き、何度も瞬きしてしまう。
これほどまでに美しい蕎麦束が機械のようなスピードで「量産」されていくのだから
何回見ても「口あんぐり」である。


誰もが「機械としか思えない!」と呆れ返るほどのこの眺め。

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箸先でふっ、と上品に香る、美しい美しい常陸秋そばの香り。
それが口中で絶妙のコシとともフワーッと勢い良く広がる。
ウエーン 美味しいようー 美味しいようー(;_;)


運良く出会えた田舎にも驚かされる。

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極上のなめらかさを持ったきめ細かな肌。
噛みしめると「せいろ」よりもさらに滋味深い味わいがあるのだが
何に驚いたと言ってその食感である。
太めで、コシもしっかりとあるのに、なんというか・・
その「表面」を感じさせずにいきなり内側を味わえるとでも言おうか。

ううう ちょっとでも長くこの蕎麦と一緒にいたい・・
でも何故かどんどんなくなっちゃう・・・

あっ 

3枚も食べちゃった!



posted by aya at 13:50 | Comment(3) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>練馬区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月24日

石神井公園「手打そば うどん 山喜」


商店街の音も賑やかな「石神井公園」駅前にある、

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外観はまるで立ち食い店のようだが店内は広い、

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「手打そば うどん 山喜」で出会った、

ちょっといい眺め。





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2012年01月13日

石神井公園「そば切り なかやしき」


改装してここまでイメージの変わった店も少ないだろう。

築120年を超えていた庄屋造りの田舎家から
コンクリート打ち放しのスタイリッシュな店舗へ。

石神井公園の畔、「そば切り なかやしき」。

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入り口に掛けられた古伊万里の蕎麦猪口デザインの暖簾が
無機質なコンクリートに程よい和の雰囲気を添えている。

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布一枚が、門のような役目を果たしている。
暖簾というものは実に便利で面白いものだ。





コンクリートに木目が映える店内。

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平日限定「お昼のサービスランチ」は
1 ランチせいろ
2 野菜天丼セット
3 小海老天丼セット
4 天ぷらセット

どのセットにも「せいろ」か「かけ」がついている。


「ランチせいろ」

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せいろ、一口天ぷら、雑穀ごはん、つけもの。



「せいろ」
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シャキーンと清冽、潔いまでに冷たくしめられた、自家製粉の二八蕎麦。
こんなにもしめられているのに、ふわぁっとさわやかな香りに出会い感激する。
みずみずしい肌の内側から溢れる、正統派の美しい味わいも嬉しい。
かなり繊細な蕎麦なのか、今日は後半香りが弱まってきた・・かな?と、
思ったときにはもう食べ終わってしまっていた。
どうして私の蕎麦は早くなくなってしまうんだろう。




そして名前からして魅惑の響きです。
大好物が3つ重なった、
「舞茸天おろし蕎麦」!
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これが凄い眺め。
写真では意外とちんまり見えるが、大きめの丼に
ドカーンと岩のようなボリュームの天ぷらが
高さをもって重なっている。
しかもそれが潔いまでにバリンと固い。
うわー美味しい。私こういうの大好きー!
 


石神井公園側から太陽光が斜めに差し
陰影がゆっくりとうつってゆく店内。

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公園の脇にこんなお蕎麦屋さんがあるなんて
石神井公園はいいな。

すべての公園にお蕎麦屋さんがくっついていたらいいのにな! 




posted by aya at 05:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>練馬区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月16日

石神井公園「手打ち蕎麦 二村」


石神井公園駅から線路沿いを歩けばすぐ。


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駅からこんなに近いのに
付近はあまり賑やかとは言えない雰囲気。
そこに突然ポンとこの新しい綺麗な店が現れると意外なほどである。
向かいの線路側が大がかりな工事中のせいもあるだろう。

オープンしてまだ半年、店内は清潔感にあふれとても綺麗だ。

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そのすっきりとした店内で、
まず目をひくのが冷蔵庫にある銘酒の数々。
手書きのメニューにもそれぞれのお酒の特徴がわかりやすく書かれていて
お酒に詳しくなくても楽しく選べるようになっている。

飛騨、新潟、高知、神戸などの銘酒の中から
飛騨「蓬莱 まるしぼ生原酒」。
「アルコール度を極限まで高めた生原酒。辛口ばかりがもてはやされる昨今、
 甘い口当たりの中にふくよかなこくをお楽しみください」
って全然私向きではなさそうなお酒なのだが・・

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(ちょっと飲んだ後でスミマセヌ)

こ れ が! おいしい!びっくり!
甘いと言えばそうなのだが、
すっきり澄んだ入り口から一瞬でプワァ〜ンとふくらんで舌を満たす感じがたまらん!
お酒についての形容は、私相当個性的=ヘンらしいのであまり書きたくないのだが(^_^;)

お酒が美味しいお店はおつまみが美味しいからこまったもんです。

自家製の燻製がいろいろ選べる、と聞いただけで
長居決定である。

鯖にも相当惹かれたが迷いに迷って

「豆腐と砂肝」
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さくらの木で燻したという燻製。
豆腐は濃厚でチーズのよう。
反対に砂肝はコリコリさっぱり、香りは深くこうばしく
いいコンビだな〜

ってなわけで早くも
飛騨「糖類無添加酒米づくり研究会」
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(これもちょっと飲んだ後・・)

「ひだほまれ米使用。
 お米を一粒たりとも無駄にせず造ったお酒はリーズナブルな価格の純米造り」
これはお酒ヒヨコ組長の私にはちょっと激しいが
バシッと、お酒好きの人が好きそうなお酒。


ここは個性的なおつまみがいろいろあって本当に楽しい。

またまた迷いに迷って

「豚の角煮(自家製)」
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煮肉好きですから必ず気になるメニュー。
じっくり煮込まれた甘めの角煮。
お酒に合いますのぅ〜

「手羽元のリンゴ酢煮」
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「和風餃子(自家製)」
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この餃子が、なんたって本日一番の感激でございます。
どこが和風なのかと聞けば「ニラを使わず、タレが蕎麦屋風になっている」らしいのだが
とにかく素直に、ものすごく美味しい。
格別パリパリとかジューシーとかでもないのに、
素材の良さと作り手の真心が伝わるような、なんともじわーと、
ありがたいような気持ちになる味。
私最近、餃子が美味しくて有名なお店にも行ったりしたのだが
大して感心はしなかった。
これに比べるとなんて乱暴でジャンキーな味だったのだろうと思う。
聞けばなるほど「二村」の餃子は人気で売り切れてしまうことも多いそうなので
是非お試しを〜


見わたせば、店内は地元の「おひとりさま奥様」でいっぱいである。
これは地域に愛されている証拠である。
複数でおしゃべりランチ、とかいう奥様よりもシビアにメニューを見極め
今日のランチのおかずはどんななのかと詳しく聞いたりしている。
うーん、なかなか手強そうだが、みな「じゃあそれ!」とランチに決め
美味しそうに食べている。

どれどれ、その売り切れ必至のランチをみてみよう・・
「せいろランチ」900円
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卵焼き、小鉢、かやくご飯。

でもすみません、私の目は一点のみに釘付けです。

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おほー
みずみずしい肌、くっきりした輪郭線が
ナチュラルな木のせいろの上に気持ちよさそうに
ひろがっている。
箸先で淡く漂う甘い香り。
口に含むと見た目通りのパッキパキの食感で
しっかりした歯ごたえの中から粉の旨味があふれる。


こんなのもあります。

「ぶっかけ(豚しゃぶ+ゴマだれ)」
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美味しいものがいろいろあって、何よりも居心地がいい。
店の奥さんの接客がなんとも営業的でないやさしい雰囲気で
帰り際さり気なく挨拶した店主も感じがいい。

開店時間に入りちょっと軽く・・のつもりが
思いのほか長居してしまった。


いい店というのはこうして愛されはじめ、
愛されていくのだ。




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2011年08月15日

保谷「そばきり すゞ木」


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灼熱の練馬区南大泉。
住宅街に佇む美しきオアシスには
12時前に「本日の蕎麦は売り切れました」の看板が立つ。


この泉の水を知る人が静かに憩う空間。

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お酒は美しいガラス器で

「大信州 純米大吟醸 」
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昼のおまかせコースより

「胡瓜漬」
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「秋刀魚の酢漬け」
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この時期の秋刀魚、そして酢漬けとくれば
私好みど真ん中!



「人参のきんぴら」「ポテトサラダ」
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ころんとまあるく仕立てられたオシャレなポテトサラダ。
上にかかっているのはバルサミコかな?と思いきや
ウスターですよウスター!
こうこなくっちゃ、と感激に泣くオジサマもいるのではないだろうか。
ポテサラというものにそれほど興味がない私だが
このポテサラは何だかやたらと美味しい。
玉ねぎの風味が実に爽やかで、じゃがいもの素朴な味わいが豊かで、
あれーポテトサラダってこんなに美味しいものだったっけ?


「ささみの風干し」
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最初ほんの一瞬コワイと思ってしまったのだが
(恐竜がいた頃の動物のイメージ?)
鶏のささみである。これがおいしい!
まるで燻製のように香ばしいのだ。



「蕎麦豆腐」「キャベツの漬物」
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「夏野菜の天ぷら」
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これはメニュー表で美味しそうだったので追加注文、

「砂肝煮」
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美味しい焼き鳥の味わいのようでもあり、
ワインに合うフレンチでも食べているような気にもさせられる
ぎゅーっと濃厚な旨み!



蕎麦は季節の「トマト蕎麦」と「せいろそば」、
2種やってくるという嬉しさ。

「トマト蕎麦」
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鮮やかな絵画のような眺め!
ことり、とテーブルの上に置かれただけで
トマトの甘い香りがふわぁーっと漂う。
トマトの青い香りというよりは、
フレッシュなトマトジュースのイメージの甘い香り。

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味わいはごくすっきりとシンプル。
青紫蘇のみでアクセントをつけているのが実に心憎い。おいしすぎる。
さらさらひんやりしたトマトのジュースの中に
粗挽きのしっかりした蕎麦が泳ぐ、真夏の午後の夢。
しあわせだ・・
今日ここに来て良かった!


「せいろそば」
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粗挽きの素朴な肌と直線的なラインが美しい、
「そばきり すゞ木」らしい「せいろそば」。

手繰り上げて思わず小さく「おいしい!」。
やや枯れたイメージの独特の香ばしさがふわりと迎えてくれる。

見た目の通りのしっかり固めの歯ざわりで
噛みしめると粒の中からまた別のふっくらした香りが生まれ続ける。
口中を無数にくすぐる粗挽きの粒感がたまらない〜・・



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デザートは熊本のスイカ。
ノスタルジックな手毬の器がぴったりよく合い
「にほんの夏はいいなあ〜」と
最後まで楽しい気持ちにさせてくれる演出だ。


店を出ればまた目も眩むような灼熱地獄。
しかし往時の半分もつらくない。
オアシスで得た潤いは、どうやら駅までは保ちそうだ。


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2011年08月05日

石神井公園「蕎麦に銘酒 野饗(のあえ)」


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石神井公園駅から徒歩3分の路地。

2005年、ここに「手打そば 菊谷」が生まれた。
店は瞬く間に近所の人や遠方の蕎麦好きに愛される人気店となり
そして今年、巣鴨に移転した。
かつて店があった場所に立ち、時の流れに思いを馳せる。

ここは今、「蕎麦に銘酒 野饗(のあえ)」。
「手打そば 菊谷」の店舗を引継ぎ開店した店も、またいい店だ。
店先の杉玉が銘酒処としての心意気を示している。


「冷肴おまかせ五品もり」を頼むと
こんな楽しいことになる。

「そばの実おひたし」
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「ゴーヤのおひたし」
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「鳥肝しょうが煮、きんぴら、昆布煮」
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この店の主は日本酒ライター。
カウンター前の大きな本棚には日本酒に関する文献が図書館のように並び
店内黒板には他では見かけないような名酒の名前がズラリ。

暗号のような名前があると思ったら、酵母の名前で出しているお酒だったり!


お酒好きのハートをガッチリ掴むおつまみメニューの中に
野菜料理が多いのも嬉しい。


「鯖の燻製」
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「茄子の煮浸し」
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「しらすおろし」
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蕎麦は産地別で二種用意されている。

まずは

「福井産の十割」
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はかないまでに繊細な粗挽き。
箸先から漂う香の素晴らしさに、思わず食べもせぬうちから
「おいしい〜!」。
口に含めば見た目以上の繊細さで、まさに「はかない」食感。
しかしそのはかなさの中から、ふっくらとした味わいがしっかりと溢れ出して来る。



二枚めは

「栃木産の二八」
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うーん、栃木の香ばしさ!
こちらは二八だけに先程の福井十割に比べるとムチッとしたコシがある。
みずみずしくしっかりとした蕎麦。
何より私は栃木の香ばしさに弱いのですっかり酔わされる。




ところで今回この店の帰りに面白い店を見つけた。


「蕎麦に銘酒 野饗」からも石神井公園駅からもすぐ。

「茶房 珈路(こみち)」。
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商店街に面して「自家焙煎」「一杯出し珈琲専門店」と看板にあるが
店は2階なのでなかなか地味な印象である。


しかし2階に上がると、そこは!

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一階の印象からは想像できない、
驚きの広さの、実に美しい店なのだ。
なんとも嫌味のない高級感。
肩肘張ったような洗練ではなく、
ホテルオークラの旧館ロビーのような、のどかな気品。

あまりにも専門的なコーヒーメニューには圧倒されたが
相談に乗ってくれた店主は極めて感じがよく
バシッと美しい姿勢で丁寧に淹れてくれる。

そのコーヒーが、驚くほど美味しい。

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石神井公園にこんなコーヒーの名店があったとは・・


「蕎麦に銘酒 野饗」に帰りには是非。







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カウンター正面の窓。一面のコブシ!(茶房 珈路)





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2011年03月30日

石神井公園「手打そば 菊谷」


5月から巣鴨に移転ということで、
石神井公園での営業は3月いっぱいまでとなった「手打そば 菊谷」。

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こうして眺めてみればいつのまにか街の風景にすっかり馴染んでいる。


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昼時前から、店には途切れず客が訪れる。

ひとりランチのおじいさん
予約してきたお洒落なマダムズ
小学生の男の子連れのお父さん
昼から一杯のおじさま
小さな女の子と明るいおばあちゃん
赤ちゃんを連れたお母さん
品のよい老婦人

ちょっとこの店に居ただけで街の縮図を見てしまったかというような
地元の多様な人々が次々と訪れる。
皆思い思いの好きな蕎麦を注文し、美味しそうに食べている。


お蕎麦が愛されていると全然関係ないはずの私まで無性に嬉しい。

だいたい私は自分が蕎麦を食べるのはもちろん好きだが
人が食べているのを見るのも大好きなのだ。
「菊谷」の素朴で美しい蕎麦を
あああの人もたぐっている、
あんな小さな子も上手に口に入れている・・

それぞれの箸先にたぐられた、しなやかな蕎麦の曲線。
たぐる姿もいいのだが、すする音もまたたまらない。
特におっさんがたててくれるズズズッは最高だ。

なんにせよ、うっかりすると私は蕎麦を食べている人をうっとりと凝視してしまう。
それは傍から見ると、ただ人の食べ物を羨ましがっている動物のようで不気味なので要注意だ。
(でも実際、食前でも食後でも私は人の蕎麦が羨ましいのだから不気味大正解である)


隣の人の蕎麦も美味しそうだが、
わー、私の前にはこんな素敵なものがやってきましたよ!

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「菊谷」の「蕎麦掻き」。
いかにもむっちりと、香り高そうな肌。
見入れば、素朴な粗挽き感にときめかされる。

箸先にむんずと取れば、

もわぁあ〜〜〜

ふっくらとゆたかな、なんという香ばしさ!

口に含むとむっちりあたたかい肌から香りと味わいと甘みが溶け出し
ああ・・なんと滋味深き美味しさ。



玉子焼き。

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平生、玉子焼きはすすんで頼まぬ私であるが
「菊谷」の「玉子焼き」は太鼓判の美味しさ。

軽いのだがふわりとしすぎず、
あっさりとした味付けが卵そのものの味を前に押し出している。
ぱくぱくとあっという間に二切れ食べてしまった。


そして待ってました、
先程から何人の、他の方のお蕎麦を遠く羨ましく眺めていたことか。
2種の蕎麦が楽しめる「菊谷」の「利き蕎麦(ききそば)」。
1枚目は「二八」。今日は福井・丸岡と秩父のブレンドだ。

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(写真は1枚の半量)

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先程から眺めていたとおりの、見た目の美しさにまずヤラレる。
この一歩控えた、力の抜けた佇まい。
ことさらでない静かな野趣は、見つめるほどに、深い。

手繰り上げると、香りも味も見た目どおり。
ことさらではないのだ。
風味も甘みも香りも、濃ければいいというものではないことを
実感せずにはいられない美味しさ。
淡くやさしい印象の真ん中に
上質の蕎麦の味がほんわりと浮かびあがるような。

「やさしい粗さ」の肌の凹凸をなぞりつつ、
鼻腔をくすぐるほのかなかぐわしさを追いかけ、
舌に広がるやさしい味わいを追いかけ、
あああああもうなくなっちゃった・・・



2枚目は北海道産の「十割」。

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(写真は1枚の半量)

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うわぁ

これは香ばしいですよ!
いい香り〜〜
ずっと香っていたいが口が勝手にどんどん食べてしまう。
こちらは甘さと味わいが二八より更に淡く、
それによってかぐわしさがより軽やかに
ふわーっとひろがって感じられる蕎麦だ。
おっ おいしい・・・
「菊谷」さん、お蕎麦両方共、美味しすぎますよ!



そしてこの店は本当に困った店で、
お蕎麦がこれだけおいしいのに、美味しい種物をいろいろ展開しています。
ああお腹が3つ欲しい・・

この「練馬地野菜ぶっかけ」、
本当はひとり分全部食べたかったーー!!(お腹いっぱいすぎです)

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野菜はその時々の美味しい練馬野菜を使うらしいのだが、
今日はなんとキャベツ。お蕎麦屋さんでは意外と出会わぬ野菜である。
自宅の冷蔵庫にキャベツ欠かさぬキャベツ好き高遠、
そんなぶっかけ好きに決まってます。
しかもこのキャベツ、上物ですよ〜

そしてね、このぶっかけは「揚げ玉」がやたらと美味しいのだ。
「この揚げ玉、何ですか!!??」と聞いてしまったほど。揚げ玉だってば(^_^;)
菊谷の魔法のかかった、美味しい揚げ玉なのだ。




「あ〜キミは次回からもう大盛りだね」。

隣の、小学生の男の子連れのお父さんの声。
男の子はまだ2年生くらいで、小さくて細いのに、お父さんのお蕎麦をどんどん奪って食べている。
嬉しそうに奪われるお父さん。
その向こうに今入ってきたサラリーマン風の男性は
常連らしく慣れた様子でランチを注文している。
移転の張り紙を見て
「えっ もうそんなだっけ?あれー・・そうかあ・・」



移転は喜ぶべき店の進化の形だが
これだけ地元の人に愛されているのを見ると、
私までふっとさみしい気持ちになる。

石神井公園の地で愛され6年。
新しい「菊谷」は2011年5月から、豊島区巣鴨にてスタートする。


楽しい進化を、明るい気持ちで祝おう。




お店のHP




*高遠彩子4月〜5月のライブ出演予定*

posted by aya at 18:03 | Comment(6) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>練馬区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月20日

光が丘「玄蕎麦 芳春庵 小坂」


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春一番吹き荒れる中、こころ晴れやかに眺む「玄蕎麦 芳春庵 小坂」。
拙著「蕎麦こい日記」巻末の「おすすめ蕎麦店33選」にも
是非と掲載させていただいた、大好きな店である。

初めて来たのはまだ学生の頃だったろうか。
当時はいわゆる地味〜な町蕎麦屋風だった店内で
目が覚めるほどフレッシュな、かぐわしい蕎麦に出会った衝撃は今も忘れない。

数年前に改装してからは店名に「芳春庵」という綺麗な屋号が入るようになり
店内もぐっと洗練された印象に。


いつも早くお蕎麦に会いたくてもうそれこそ駅から滑り込む勢いでやってくるので
よく見ちゃいなかったが、今日明るい青空の下よく眺むれば
時折あちこちで出会えるカラフルな意匠、楽しい面影が、ここにも・・・

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開店直後の店内はまだ静かでのんびり。

メニューを見ながら「せいろ静御前」と「手挽野州蕎麦きり」をください、と頼むと
お店の女性は「ハイッ 二八と田舎ですねっ!」とハキハキと答える。

何がどうでも、とにかくここのお蕎麦に会えると思うと
嬉しくって嬉しくってヒューズがぶっ飛びそうではないか!!

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まずは「せいろ静御前」から。

なんと清らかな漣、繊細な陰影。

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たぐりあげるとふわり、意外な香りに驚く。
今日は、香りはかなり個性的な印象だが
つるつるとすべらかな舌触りと
噛み締めるとしなやかにのびるようなコシが心地よい。




こちらが「手挽野州蕎麦きり」。

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胸がいっぱいになるような、この姿。

白いホシを影絵のようにゆらゆらと浮かべた肌は萩焼の名陶のよう。
久々に会えたと思うと一層胸打つ美しさである。

口に含めば ふわり、軽い歯ざわり。
今日はいつもより全てが淡い印象なのだが、
その淡さの奥から美しい粉の香りが
しずかに、ほんのりと浮かび上がってくる。
それをどうにかつかまえたくて追いかけたくて、
恍惚と空(くう)を見たまま焦点の合わぬ私は
相変わらず店一番の挙動不審客である。



2種の蕎麦がちょこっとずつついて
いろんなおかずやご飯、お味噌汁、デザートまで楽しめる
超盛り沢山なランチセット(950円)は一日限定8食ですので、お早めに〜





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2010年03月14日

練馬「玄蕎麦 野中」「法師人」 (白梅経由、はしご蕎麦)



「野中から白梅経由、法師人へ」

「二軒目は春風のせい梯子蕎麦」




昨日はちょっとした録音の後
スタジオからメールしたら
幸運にも愛するまゆきちと合流でき嬉しかったーーimage/2010-03-06T23:27:026


何の計画もなかったけれど、その場で練馬ツアーを企て
ウキウキいそいそ春の宵、はしご蕎麦image/2010-03-06T23:27:023




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お蕎麦も楽しかったが
とにかく春の夜風が気持ちよくて気持ちよくて。

二人お酒も飲んでいないのに
酔っぱらったようにヘラヘラニヤニヤ浮かれて歩いて
たのしかったなあーーー!!


特に途中見かけた白梅には感動。

白梅が大ー好きな私の、好みど真ん中の美人さんに偶然遭遇。
まあるい薄桃色の、はずかしそうなつぼみがちょんちょんと枝に並び、
今夜ぱっと開いたばかりの若々しい花びらたちは
誇らしげに甘い香りを漂わせていた。

私は道路端だというのに低い塀によじ登ってまで香りや姿に酔い、
まゆきちにまで「これを香らなきゃ損!」とよじ昇りを強要。
つきあってくれたまゆきち、ありがとう(^_^;)







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まゆきちも激写中@野中。



今日も昨日の血中蕎麦粉度で、
元気にがんばりましょーーー!





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