2013年07月09日

雑司ヶ谷「そば処 和邑」


ひっそり内緒にしておきたいような名店。


その佇まい。
しみじみとした蕎麦の美味しさ。
居心地の良さ。


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飾り立てること無く、隅々まで調った店内。



静かな時間に身を委ねる。


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しかも
「こんな店にこんな女将さんがいたらいいな」
と胸に描いたような女将さんが迎えてくれるのだから
たまらないではないか。
朗らかで上品な接客には毎度惚れ惚れとさせられる。
人柄の良さが伝わる店主の笑顔も、ほっと嬉しくなる。


私にとってはとても大切で大好きな店ながら
前回から相当時間が流れてしまったので
今日は殊のほか懐かしく嬉しい気持ちだ。



「鬼殻焼」
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女将さんがニコニコと
「さっき脱皮したてなので柔らかいですよ〜」
と教えてくれた通り、皮がふにゃりとやわらかく
そのままかぶりつくとジュワッと旨みが広がる。
こんなの初めて食べた〜♪



「鴨ロースサラダ」
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ランダムに盛られた鴨肉は見た目以上にしっとりふっくらした舌触りで
香ばしい鴨の香りがすばらしい。
おいしいなあ〜



「そばがき」
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ウワーーーーー
これは・・!!
絶対においしい警報が突然なリクルっております!!
鳴り狂うの変換も狂うほどに!!
このなめらかな質感、かすかな輝き・・
もう食べずともわかるに決まっている。

あなた、絶対に美味しい!!

間違いなく美味しい!!

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ああああああ

きましたー・・・

もったりと箸ですくい、ドキドキとくちびるに触れた
その肌の極上のなめらかさにまずノックアウトされる。
なんとなめらかであたたかな夢。

その密なとろ肌とほわほわエアリーなふっくら感を口中の宝のように楽しむうち
次第に迫るように膨らんできた端正な美しいかぐわしさの中で

ああ もう わたしは


ほわもたとろふわ〜

ほわもたとろふわ〜


脳もエアリー、スカスカになっちゃいそうです・・




ハッッ

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ふと我に帰れば
こ、こ、事もあろうに「挽きぐるみ(中太)」のお蕎麦が
売り切れているではないですか!!

普段ならどうにも平静を装えないほどわかりやすく落ち込んでしまう私ですが
今日は久々の「和邑」にすっかり気持ちよく酔っ払って(注・ノンアルコール)
もう何があってもニヤニヤのニッコニコ。
そっかー、じゃあまたすぐに「挽きぐるみ」食べに来なくっちゃ(^o^)

今日は「せいろ」「しらゆき」と季節の変わり蕎麦の「笹ぎり」の
「三色そば」、お願いしまーす♪


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懐かしくも美しい、この眺め。
今日の蕎麦は埼玉県三芳町の「常陸秋そば」だ。


「せいろ」
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(>_<)





おいしいいいぃいいいいい〜〜!
元々美味しいお店ですがさらにさらに美味しさが極まってます!
深く香ばしいかぐわしさ。
うっとりするほどなめらかで、きめ細やかな肌。
端正な細切りの、なめらかな輪郭線をかみしめると
やわらかくふっくらとしたコシが迎えてくれ
はあああこれが十割なんて!
もうとにかくただただメロメロである。
いいなあ うれしいなあ
やっぱり「和邑」大好きだぁー!


「しらゆき」
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清らかに透きとおる、純白美肌。
香りも味わいもないツルツル感だけの更科そばとは全く異なり、
たぐりあげるとフワァ〜と美しい甘い香りが漂う。
(花のような香りがした錯覚すら覚えたがやっぱり気のせいかな?)
端正な細切り、ふるプルした食感は独特の繊細な軽さながら
噛みしめると余裕のコシがあるのがまた憎い。
これは美味しい「しらゆき」だな〜 しあわせだなあ〜


「笹ぎり」
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透明感のある美しい若草色。
その姿から青い野性的な香りを想像したが
どこか抹茶のような、焙じたような香ばしさを美しくまとっていた。
最初は店の雰囲気も相まってお茶室にいるような穏やかな気持ちになったが
いやいやこれはまさに笹の香り、瑞々しい笹の自然な香りであると感じられてきた。
食感は「しらゆき」と見事に同じで
ふるぷるの舌触りと程よいコシが素晴らしい。



すっかりくつろいで長居してしまい
最後のお客さんになってしまったため(すみません)
店仕舞でいつもの素敵な外観が撮れず残念・・

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帰りは、ちょうど裏の鬼子母神で夏祭をやっていたため
風に吹かれてふらふら迷い込む。


朝顔市。
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金魚すくいはいつの時代も大人気!

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ちいちゃい子の浴衣&兵児帯姿や、
ラムネを真剣に飲む表情が可愛かったなあ〜




この雑司ヶ谷で学生時代を過ごした頃の自分。

もっと遠い日、母に兵児帯を結んでもらって
近所のお祭に行った日の自分。



いろんな時間の旅をしながら歩けば
池袋駅なんてすぐなのだ。





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2013年04月15日

巣鴨「手打そば 菊谷」卯月の菊谷蕎麦会


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移転開店後2年も経たぬというのに
「巣鴨の名店」として不動の風格を誇る「手打そば 菊谷」。

蕎麦の美味しさ。つまみの美味しさ。お酒の品揃え。
蕎麦好きにもお酒好きにも最高の雰囲気。
全てが揃った名店は、連日大盛況だ。


まだ若い店主は何事も「これでよし」とすることを知らず、
とにかく研究熱心、チャレンジ精神旺盛な行動派。
蕎麦の打ち方、挽き方への飽くなき工夫から、
蕎麦粉のブレンド、打った蕎麦の熟成まで
そのチャレンジのバリエーションは無限のようだ。
美味しい蕎麦への追求は栽培にも及び、
練馬や秩父で蕎麦栽培に取り組んできた店でもある。


その「菊谷」の蕎麦会。
一度行ってみたいと思っていたのでHPを覗いてみたら
偶然にもちょうど次回蕎麦会開催の告知がされたところだった。
これは行くべし!と早速申込む。
告知直後だったので予約できてよかった〜


「菊谷」から来たお知らせによると今回の蕎麦会は

「秩父産自家栽培手刈り天日干し&練馬産「野饗」自家栽培手刈り天日干しの会」。

長すぎてかなり難解だが、要は
・「菊谷」が秩父で育てたお蕎麦
石神井公園の「野饗」が練馬で育てたお蕎麦
という2種の蕎麦を食べ比べる蕎麦会らしい。

会のシステムがまたユニークで
会 費
Aコース:6,000円(2時間、日本酒飲み放題)
Bコース:4,500円(日本酒3杯(1.5合)分込)
Cコース:3,500円(蕎麦、酒肴のみ)

となっている。
迷わず「蕎麦、酒肴のみ」の Cコースでお願いした私。


菊谷の酒肴がまたおいしいんだなあー!

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他の参加者と向い合ってテーブルについているので
4人分一緒に盛られてきた酒肴。

お隣の素敵なカップルさんが綺麗に取り分けてくれました。
これ、私のぶん(^o^)♪

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うふふふふ・・・(嬉しすぎてどうしても笑っちゃう)
左から
「利尻・香深浜産の天然昆布の佃煮」「きんぴらごぼう」
「チーズのかえし漬け」「東京・立川産のらぼう菜のおひたし」「さばの燻製」

どれも「菊谷」ではおなじみの名品ばかりで本当〜〜においしい。
同席のみなさんも口々に
「おいしいねえ〜おいし過ぎてもったいなくてちょっとずつしか食べられないね〜」
と言いながらチビチビチビチビ食べていました。



ここで、大ニュース発表。
今日はお蕎麦は告知されていた2種かと思っていたのだが
なんとその後に、産地のブレンドや熟成のお蕎麦が5種も出されることに!
ひゃーっ嬉しすぎる!!


1枚目「練馬産とよむすめ、H24SY、生粉打ち」
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ちなみに「H24SY」というのは
「平成24年に収穫した蕎麦」の「菊谷」流の表記。
「SY」というのは「Soba Year」だそうです。

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口に入れた瞬間「うまーーーーーーーっっ!」
と飛び上がりたくなった。
深い、渋い、土のような焙煎したような素晴らしい香り。
近年出会った記憶のない素っ晴らしい、個性的な香りである。
つるりとしながら手びねりの器のようないびつさを感じる肌といい、
口中でまとまってはみだれる束感といい、
もう何もかも最高過ぎる。わたしのメモは壊れすぎてほぼ判読不可能。
つるつる、するする、味わいはさっぱり甘さもさっぱり、
もう永遠にこの蕎麦と踊っていたい。酔っていたい。

店主によると、石神井公園の「野饗」店主が育てたこの蕎麦は
その畑での蕎麦栽培「初年度」の蕎麦だそう。
初めてその畑で蕎麦を育てた年の蕎麦は何故か必ず大変美味しいと聞いてはいたが
これがその「初年度の魔法」なのか?
とにかく、東京・練馬でこんな美味しいお蕎麦が生まれたことに
驚嘆せずにはいられない。万歳!



2枚目「秩父産、秩父在来・水府在来・常陸秋そばの交配種、H24SY、生粉打ち」
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こちらは「菊谷」自家栽培の蕎麦。
写真では違いがわかりづらいがぐっと黒めの蕎麦である。

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1枚目は「出会ったことのない素晴らしい香り」だったが
こちらは「よく知っている、最高に素晴らしい香り」。
ふっくらした穀物感、ぎゅうぎゅういくらでも出てくる甘み。
上からも下からもガッチリ濃厚に支えてくれるような味わいで
私がいっぱいになってしまう。なんという幸せ。
舌触りはするりとすべらかでやわらかくやさしいコシもすんばらしい。
よ〜〜く見つめると微かにねちっと感じ・・る前にするり消えていくお方。
うーーんニクイ、ニクイですよ!


「お漬物」
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これがまた美しいだけでなく大変に美味しい。
これはテーブルで一緒盛りだったのですが
ついついパクパク食べてしまいました〜 コラ。


「蕎麦味噌、ふき味噌、わさび味噌、わさび漬け」
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お酒なしのCコースにしちゃったけど
さすがにちょっと舐めたくなってくるではないですか・・


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ウズウズしてきたのは私だけではなく、
お隣の同じく「お酒なしCコース」の方はついに追加で注文に至りました(^^)
わかります〜そのお気持ち!




「揚げそばがき」
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見た目も最高に美味しそうだが
食べたら期待をはるかぶっとんで美味しくてビックリした「揚げそばがき」。
衣の何とも言えない香ばしさ、そばがきのホワホワむっちり感。
塩分はないのに濃厚な出汁のような旨みがあり、
甘みはないのにお菓子のような美味しさがある。
不思議!
あまりにも美味しいので厨房の方に聞いてしまったのだが
どうも作り方は至ってシンプルらしく「菊谷」の魔法としか言いようがない。
美味しいぃぃぃ〜〜



ここよりブレンド蕎麦になるので各蕎麦のタイトルは難解を極めますが、
私も全然わからないまま、ただ美味しがって食べていたので
深く考えずについていらしてください〜(^^)


3枚目 玄蕎麦粗挽きブレンド、二八蕎麦
「茨城県旧岩瀬町産、常陸秋そば、H24SY」
「栃木県益子町産、常陸秋そば、H24SY」

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3枚目以降は大きな笊に「5人分一緒盛り」で来たので
仲良く分けあっていただきました。


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ふわぁ〜とただよう香ばしさにまず酔わされる。
1,2枚目に比べて輪郭線はっきり、つるつるした肌の平打ち蕎麦。
この香ばしさ、滋味深さはゆっくり食べればもっともっと深まってきそうだなあ〜
とうっとりしていたらワワワワ、もう4枚目が来ちゃった!



4枚目 3枚目と同じ蕎麦、1日熟成
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打ってから数日寝かせる熟成蕎麦の研究にも熱心な「菊谷」店主。
こちらは熟成らしい艶と赤みをまとった蕎麦である。
つるりとした食感は3枚目と同じだが、
こちらの味わいにはやはり香ばしさより熟成感を強く感じる。
といってもいやらしさはなく落ち着いた熟成感が楽しめる、
1日熟成の蕎麦だ。



5枚目 3,4枚目と同じ蕎麦を丸抜き粗挽きブレンドした二八蕎麦、三日熟成
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こちらは3日熟成だけあってものすごい熟成感である。
甘さも味わいも猛烈に濃くなり、
ゴマとかトウモロコシとかにも似た香ばしさがいかにも熟成らしい。
見た目のとおりのぷるっとした食感で、同席の方々にも大好評!




6枚目 玄蕎麦粗挽きのブレンド蕎麦、外一蕎麦、一日熟成
「富山県山田清水産、在来種、H23SY」
「福島県柳津産、会津のかおり、H23SY」
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玄蕎麦粗挽きだけあって肌に散る黒いホシが華やか。
熟成感よりも「まろやか」という印象の濃厚な香り。
つるりぷるりの食感。
お〜〜、食べているうちに熟成の味わいも引き出されてきましたよ〜
たぶんこの蕎麦が本日の一番人気、同席の皆さん大絶賛でした!



7枚目 水洗い玄そば粗挽きのブレンド、外一蕎麦、0度で四日熟成
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四日も熟成? 0度? しかも水洗いって何?
いろいろハテナで頭がいっぱいになるが、
とにかく店主独自のアイディア、チャレンジで玄蕎麦の段階で一度水洗いをし
木綿の上で天地返ししつつ乾かしてみたそう。
(いろんな意味で「清める」狙いなのかな?)
そして打った後、通常の保管よりも低い0度で4日間熟成された蕎麦である。
すると、ワ〜面白い、なんだか「美しさ」のある熟成の香りになっております。
美しい香ばしさの内側にある熟成の香りと味わい。
年々熟成よりも「フレッシュな若い子好き」になっているオッサンな高遠だけに
この美しさは新鮮!
美しい中年さんってなかなか居ないだけに貴重ではありませんか〜(^^)



これだけの蕎麦が茹でられただけに
蕎麦湯の濃さにもびっくり。

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何も足さない「釜湯」の状態でこの濃さである。
おいしかったー



「菊谷」には何度も来ていても「蕎麦会」は初めてだった今回。
初対面の方々とテーブルにぎゅっと相席して
ひとつの器や笊から分けあったりするだけに
結構ドキドキしつつの参加でした。
でも参加者の皆さんが本当に素敵な方ばかりでびっくり!
楽しくて楽しくて、初参加のくせにくつろぎまくってしまいました。

参加者の皆さんは「菊谷」に何度か来て雰囲気がわかっている方ばかりだったので
これは「菊谷」の人徳ならぬ「店徳」に他ならない、なーんて思った私。



いい店には、いい客が集まるのだ。




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いいお酒も集まっておりましたよー!
(Aコースの方々のお酒♪)






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2011年09月21日

大塚「みとう庵」


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大塚駅前の路地に潜む、
立ち食いそば「みとう庵」。

お昼時の大人気ぶりは凄いもので
サラリーマンがひっきりなしに、
押し寄せるようにやってくる。

私の行った時間帯には女性客はおらず
全員クールビズなサラリーマン。
店内で並んでカウンターの空きを待っていると
「ハイここね!」と私がくっつくべき岸辺を指定されるので
慌ててそこに碇泊する。


最近になって
夕方5時までは細打ちの「石臼粗挽きそば」、
5時以降は太打ちの「石臼田舎そば」という
時間帯切り替えシステムになったこちら。
今は細打ちの時間帯だ。



「石臼粗挽きそば」

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「乱切り」という言葉を思わせるような(意味は違うが)
荒々しい切り口。
しかしこんなたっぷり250gの蕎麦が300円で食べられるのだから
味気ない機械製麺の蕎麦が出てきて当然のところなのだ。
手切り風・不揃い押し出し機械製麺というのもあるが
無論それとも違う。
包丁手切りの素朴な輪郭線、ありがたいなあ。

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ちょっと熟成を思わせるつやつやした肌。
たぐりあげるとムー!と濃厚な蕎麦の香り。
口内にかすかな、ちくちくとした刺激を感じるような粗挽きで
噛みしめると粘土のような密度の濃さを持っている。
香りも味も濃厚なら、食感まで濃厚な蕎麦だ。

これは、機械打ち手切りなのかな?
北海道幌加内産の玄蕎麦使用である。


店内で次から次に叫ばれるオーダーは
「かき揚げ天もり!」580円
「刻み鴨汁せいろ!」400円
「カレー南蛮!」580円
など、人気は集中せず様々のようだ。


入り口の食券売り場にあった
トッピング
「穴子天」200円
「かき揚げ天」100円
「ちくわ天」100円

ていうのも楽しそー!



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10/7、江古田バディでライブやります!



posted by aya at 22:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月29日

庚申塚「手打蕎麦 ひさご亭」


面白い駅があったものだ。

都電荒川線「庚申塚」駅。
電車からホームに降り立ったその足を、
そのままうっかり3歩5歩進めてしまうと
あら大変あんみつ屋に入ってしまう。

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この「あんみつ屋」と「炭火焼屋」の所在地は「庚申塚駅ホーム内」。
改札のない無人駅につき電車を利用しなくてもお店には入れるのだ。
小さな階段を降りた駅前にあるものといえば
「箏曲教園」の看板のみ。
なんて面白い眺めだ!


とは言え不思議な世界はこちら側だけで
ホームの反対側は商店街になっている。
観光地化して賑やかな「巣鴨地蔵通り商店街」が
やっと落ち着き普通の商店街らしくなってきたあたりだ。

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その商店街の八百屋さんの隣に、なにやらいい感じの構え。
「手打蕎麦」の四文字が、
私にはラス・ベガスの電飾くらいピカーッと輝いて見える。

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カウンター7席のみの小さな店。

店内は木の壁の雰囲気があたたかく、
清潔な調理道具、趣味のいい器などが整然と並んでいるのが目に入り
居心地はすこぶるいい。
奥の席では地元のおばちゃんが二人、
「アタシね、ここのお蕎麦だーいすき」と
お昼のサービスセットを食べている。

ランチタイムのサービスセットは
「天ぷら盛り合わせ(4品)+二八そば」。

天ぷらはまず海老かキスかを選び、
残りの3品は目の前の笊から好きな野菜を選ぶ。

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色鮮やかな野菜が美しく、何とも嬉しい演出。
お客さんが選ぶ時以外は
手拭いがかけられているのも良い風情。


目の前で揚げてくれた天ぷら。
ちょっとちょっと、特に手前のキス、おいしそうじゃあないですか?

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「おいしーー!」
思わず声を上げてしまった。
バリッとした衣の中の、ふんわり〜としたキス。
かぼちゃ、玉ねぎ、茄子も
香ばしくバリバリの衣に美味しさを守られて
うわー、こりゃおいしい天ぷらですよ。

「綿実油で、揚げているんですよ」。

美味しい美味しいと喜んでいる私に、店主がのんびり教えてくれる。
カウンターのみの小さな店は店主のキャラクターが
店の一番の印象となりやすいが、
この店は前述の通り、実に居心地がいい。

「二八そば」
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目の前で茹でられ、目の前で丁寧に美しく散らして盛られた蕎麦。

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ふわぁっと香る二八らしい甘い香り。
口に含むとまた「ふわぁっ」。
軽くやさしい食感である。
そっと大切にかみしめ、ひろがる甘みと味わいを楽しむ。
壁の張り紙によると「 群馬県赤城村産 深山蕎麦」だそうだ。


「ね、おいしいでしょ?ここのお蕎麦おいしいんだから!」
おばちゃんが話しかけてくる。
おばちゃんだけに勢いがあり、これでおいしくなかったら辛いところだが
本当においしかったので私もニコニコ
「おいしかったですー!」。



暖簾を出ると、雨上がりの商店街。



巣鴨方向へ歩き出すと、面白いもの発見。
さすがは「巣鴨地蔵通り商店街」。
ラーメン屋さんらしいのだが・・・
ショー・・?

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posted by aya at 01:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月30日

大塚「そば処 小倉庵」


大塚という土地には明るくないが
行く度に底知れないディープな面白さを感じる街である。

駅前のロータリーから、
急に一段下がったように斜めに入り込む路地、「三業通り」。
その名前も、ふいっと別の世界に入るような地形も
変わっているなとは思っていたが
ここがその昔遊郭への入り口であったことを今日知った。
なるほど、道が急にカギ状に曲がっているわけだ。

三業って
「芸妓置屋、待合、料亭の営業が許可される区域を指す行政用語」
なんですね。
このあたりに食の名店が多いわけである。




そんな三業通りにのんびりと翻る「手打そば」の幟。
看板の字もでかでかと「そば処 小倉庵」。
飾らず奇も衒わず、堂々のんきな感じがいい。

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ここはとにかく全てが安い。
店内に申し訳なさそうに値上げの張り紙がしてあるのだが
手打ちのせいろの、値上げ後の価格が500円である。
きしめんもうどんも全て手打ちで500円。
機械打ちならともかく手打でこの値段。
どうなっとんじゃ!


100円玉3つでこんな立派なかき揚げも食べられます。

「桜海老のかき揚げ」

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「よいしょそば」
「あつよいしょ」
「あつもり」
「てんぐざる」(かき揚げつけ麺)
「葉衣」(野菜天ぷらつけ麺)

なんて、他ではあまり見かけないメニューがぎっしり並んだ中から
今日は珍しく「せいろ」でなく
「とろろせいろ」

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このとろろが、フワフワに泡立てられ量もたっぷり、見るからに美味しそう!
私には少々濃くて塩辛かったが、
下町に来たってぇのはこういう事なんでい。




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ふっくらしたコシを持ったおらかな印象の白い蕎麦。



今日は十割がなくて残念だったけど、
また来ますよ〜

次回はどことハシゴしようかな?






.
posted by aya at 22:51 | Comment(4) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月12日

巣鴨「手打そば 菊谷」(移転新装開店 )


無事福岡から帰りました〜

福岡で行った5軒のお蕎麦屋さんの楽しさ素晴らしさ、
その興奮も覚めやらぬうちに元気に東京をたぐっております(^o^)

昨日は、移転新装開店の「手打そば 菊谷」@巣鴨へ。
福岡へ行っていてプレオープンに行かれなかったので
わーい、遅ればせながら、菊谷さんおめでとうございます〜〜



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開店早々、めっちゃ流行っております。
店内大賑わいであります。
正統派の店構え、綺麗なお店だなあ〜


スッキリと美しいピカピカの店内の奥のカウンターに通され・・

そう今日はお祝いですからね、私もこれくらいやりますよ!

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うほっ

四季桜花神。
実は一人でお蕎麦屋さんでお酒を飲んだことは
過去1回しかない私(^_^;)
今日は俄然大人な気分で、お祝いで、しかも四季桜はやたらに美味しい。
わははは さいこうだあ〜 ばんざーい



その上にこんなにおいしいおつまみを
盛り合わせにしてくれちゃったら・・・

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さばの燻製、ホタルイカの干物、鳥肝のしょうが煮、
きんぴらごぼう、鶏肉のスモーク、ぬか漬け、ふき味噌、わさび味噌

ウワー全部おいしくて大変に困りました
これでは四季桜が止まりまへん
「とても全部は飲めないと思いますが・・」なんてさっき菊谷さんに言った人誰だっけ(^^ゞ

おつまみ最高 ぜんぶ最高たのしいな ばんざーい




ほにゃららのままお迎えした、
お蕎麦1枚目は「秩父の二八」。

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いっ

一気に目が覚めました!!
この深く甘い香り。
口に含んで更に驚く穀物の甘み。
しっとりぴたぴたと繊細な舌触り。

おおお おいしい・・・・
菊谷さん、開店2日目でさぞドタバタだろうに、凄すぎる・・・





続いて2枚目は「福井丸岡在来玄挽粗挽き1割入り」でございます。

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うはあ
やっぱり

この、引き込まれるような濃厚、力強い蕎麦の香り。
ガツンと目が覚めるような野生を感じる香りだ。
しかしながらたぐりあげた姿は軽く繊細なところがまた心憎い。

福井です丸岡ですと言われたらついこういう世界を期待してしまうので
その期待通りと言うか想像以上の喜びを与えられると
そりゃあ四季桜も五臓六腑に染み渡り駆け巡るってもんです。





そして今日は3枚目まであるんだって!
ああー もう逆にこちらが祝われているような気分になっちゃうほど
嬉しすぎますよ菊谷さん!!

3枚目「茨城水府村の十割」。

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まろやか。上品なかぐわしさ。
しかしやさしいだけではない、その真ん中にちいさくしっかりと浮かぶ、
穀物のたくましさに私は降参だ。
十割だけに舌触りも前の二つとは違い、密な肌が口中をめぐる。

はああ どれが一番好きって、
今日は珍しく決められない・・・



濃厚蕎麦湯をお供に店内を見回してみれば、
どのテーブルも楽しそうで実にいい雰囲気。
店内にカメラを向けるわけにはいかないので真新しい天井を・・・
この灯りの下、今日どれほど沢山の人に、
どれほど楽しい時間が流れていただろう。

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帰り際にはすっかりシャッキリ戻っていた私。
(飲んだ量が量ですので〜(^_^;))

どの店も閉まり真っ暗な「巣鴨地蔵通商店街」を楽しく歩く。


おおっあれは何だ!

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「赤パンツ」というジャンルで日本一を競っている世界があるとは知らなんだ。
是非昼間見てみたいものだ。





夜のお寺は昼間見るよりも大きい。

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楽しい夜の散歩の終わり、商店街の看板。

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「手打そば 菊谷」は駅から実際遠くはないが
楽しい通りにあるので更に近く感じ、
あっという間に駅に着いてしまう。
しかも新生「手打そば 菊谷」は、なんと中休みなし、
11:30〜21:00までの通し営業!便利すぎる!


私も来週あたりまた行きたいなあ〜〜



手打そば菊谷
豊島区巣鴨4-14-15
11:30~L.O.20:30
03-3918-3462



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菊谷さんオメデトウ!






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2011年03月05日

豊島園「手打ち蕎麦 SOBAR UKOU」


練馬区の住宅街の奥の奥・・・

うーん、こんなところにお蕎麦屋さんがあるのかなあと
不安になりかけた頃、ちょこんと目に止まる看板。
看板さえなければ静かで平和な全く普通の民家である。

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手描きの看板はイラスト入りでなかなかの力作。
絵の上手な娘さんか奥さんが真心込めて書いたのだろうと、
入る前から心温まる思いだ。

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まるっきり普通の家のまるっきり普通の玄関を開けて中に入ると
これまた普通の家の小綺麗な和室に通される。
よく晴れた静かな昼時、窓辺の光がまぶしくあたたかい。

最初の印象は純和風の立派な和室といった雰囲気だったが
窓辺にくつろいでみればちょっと違ってくる。
店内にはどこからか、ラジオのような軽い音で
洋楽が小さく流れている。
まだ若い店主夫妻は都心のカフェでフレンチトーストでも運んできてくれそうないでたち。
自然な笑顔とどこか初々しい接客が実に感じがいい。


まずは外の看板を見て既に決めていた「蕎麦豆腐」。
器といい全体の演出といい、予想に反してなかなか渋いセンス。
これは・・期待高まっちゃいますよ〜

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看板に偽りなし。濃厚クリーミーな美味しい蕎麦豆腐だ。
豆乳のまろやかな味わいの中に、ちゃんと蕎麦粉のかぐわしさが感じられるのがいい。
蕎麦豆腐というのはその定義からして難しいのか多種多様で
濃くて美味しいけど肝心の蕎麦の味わいがないものや
これはもはや胡麻豆腐では?というものなどまであるだが
「手打ち蕎麦 SOBAR UKOU」の蕎麦豆腐は力作だ。




ランチタイムはランチメニューのみで
どのセットにも必ず天ぷらがついてくる。
というわけで私にしてはめずらしく天ぷら付きのセットですよ!

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ふっくら、こんもり、小山盛り。
薄桃色の萩焼のような丸い器の中央に
小さくも豊かに重なりあう美しい束。

見た目の通り重量感のある蕎麦で
たぐり寄せた刹那伝わるふわっとまろやかな蕎麦の香りが嬉しい。
(「うわっおいしい!」とこの時点で言うのはふつう変なのですよね)

口に含むとやはり、噛みごたえのあるしっかりとしたコシ。
見つめれば、後から後から品の良い蕎麦の風味が生まれ続ける。


食後には、こんな小さなデザートが。

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ウッ・・・

こ、この美しい佇まい。

小さな小さな器に入った、きなこのかかった蕎麦寒天・・なのですがね。

食べるよりもまず、先程から気になってたまらなかった
演出、器の素晴らしさについに我慢できなくなり
一体なんなのですかとついに聞いてしまった。

するとなんと、この店で使われている小さな素敵な器の数々は
先々代(蕎麦屋さんではないのだが)のコレクションなのだそうだ。
なるほど!あいわかった。

古き良きものが引き立てる、小さな小さな和のデザートの存在感。
甘いものは得意でない私だが、このデザートは素晴らしい。
さりげない甘味。
蕎麦と寒天,両方の素材の味。
小ささといい、大変に気に入りました。

ランチは他に
「赤いせいろセット」
「鴨せいろセット」
「たぬき蕎麦セット」
などいろいろあって
この季節は限定で桜せいろなども打っているよう。

基本的に金土日のみの営業なので
いらっしゃる前は是非電話かHPでご確認の上どうぞ〜♪



お店のHP




*高遠彩子3月〜5月のライブ出演予定*


posted by aya at 12:32 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする