2015年08月18日

名古屋・大曽根「手打そば 八千代」


地方に行っても蕎麦蕎麦蕎麦で大忙しで
その土地の名物というものを全く食べずに帰ってきてしまう私。
大阪の粉もんも博多のラーメンも京都のうどんも全く食べたことがないのだが
名古屋だけは別である。
東京の鰻よりも大好きな「ひつまぶし」があるから!!
いろいろ回った結果2店が大好きなのだが(バリッバリが好み♡)
もちろんお蕎麦屋さんにも必ず行く。

「味噌煮込みうどん」や「きしめん」など名物が華やかすぎて
お蕎麦屋さんの存在自体が目立たない名古屋だが
素晴らしく美味しい店や個性的で面白い店、いろいろあるんですよ〜〜♪

今回は駅近の親しみやすいお蕎麦屋さん「八千代」。

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「いらっしゃいませーえ!!」
と威勢よく元気に迎えてくれる店のおばちゃまスタッフといい、
明るく綺麗な店内といい、家族連れでもグループでも気軽にヒョイッと来られる雰囲気。

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店内BGMは琴演奏の「我は海の子」(^^)


メニューを見ると、
おお〜 さすがに味噌煮込みうどん様がいらっしゃいます!

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うどん類の充実もやはりさすが。

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で、ありながらお蕎麦はしっかり、
「せいろ」「太打ち田舎ざる」と2種類あるのもこの店の嬉しいところ。



「太打ち田舎ざる」
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ダイナミックな美しい流線型を描いて盛られた太打ち。
メニューの
「昔ながらの黒くて太いそばで香気と甘味が喜ばれます」
との言葉に食べる前から和んでしまう。
香気と甘味、ぜひ喜びますよ〜〜(^o^)

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赤黒い肌からは熟成を想像したがそうではなく、香りはフレッシュな甘皮の香り。
爽やかさすら感じるほどだ。
ねちっと密で固めの食感のためモグモグ噛みしめる蕎麦だが
平打ちなのでモグモグ+ヒラヒラ感もあり食べやすい。
噛みしめるうちにあま〜〜い味わいが深まっていく、まさに田舎らしい田舎蕎麦。



「せいろ」
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メニュー説明の
「そば通に好まれる一般向きのそばです」
との言葉には「そうか、そば通と呼ばれる人は一般なんだ」といろいろ考えてしまったが(^^)
とにかくこちらが細い方の蕎麦である。
かなり白め、これも平打ち。
極細な上に水分が多いので平たく固まったように重なっていて
口に含むとつるつるというよりちゅるちゅるという感じの食感。
香りも味わいもごく淡かったが、
だんだん白くやわらかい味わいも感じられてきたのが嬉しい。


このお店のありがたいのは土日祝日は通し営業してくれていること!
そう・・夕方お蕎麦を食べて夜ひつまぶし・・
なぁ〜んてこともできちゃうのだ!

うふふふふ〜〜

きゃー



(ひつまぶしと浮気中ショット(≧∇≦)!!)
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2012年08月24日

愛知・名古屋市名東区藤が丘「手打蕎麦切り 蕎野」


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モダンなエントランスと瓦屋根の、一風変わった外観。
店名は「蕎野(そーや)」と読む。


カウンターとテーブル席の小さな店にはビートルズが流れている。


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バイトらしい店員さんに「どうぞー」と案内され
カウンターに座る。
厨房との間にはお酒や焼酎が林立している。

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夏季限定の蕎麦メニュー
「冷かけそば」
「冷かけたぬき」
「冷かけ月見とろろ」
「そぼろと揚げなすの冷かけ」

うーん夏季限定だけでもいろいろあるなあ。

ランチセットの「丼セット」の充実も凄い。
蕎麦と組み合わせて、

「鶏つくね丼」「焼き鳥丼(鴨)」「かきあげ丼(たれ・しお)」
「地鶏そぼろ丼」「地鶏ユッケ丼(たれ・しお)」「とろろ御飯(卵黄入り)」
「地鶏ユッケ卵黄御飯」「そぼろ納豆御飯」・・・

これだけいろいろあって、しかも値段は840~1050円。

だんだん不安になってくる。

・・居酒屋さんぽいお店なのかな?

お蕎麦、おいしいかなあ・・・


「もりそば」
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んー・・・
なんとなく気持ちがアガらない風貌である。
どことなく、やる気の無さそうな印象・・?

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も、申し訳ございませんでした!!
えーっ ちょっとこれはびっくり、嬉しいびっくりですよ。
めちゃくちゃおいしいんですけどーーー!!

よくよく見ればさっきまでの私の目は節穴以下でございました。
不規則に揺れる素朴な輪郭線。
その肌に浮かぶ白き陰影、茶やオレンジのホシも
見つめれば見つめるほどまぶしい。

何より、淡く美しい香りをまとった蕎麦の、その食感が素晴らしすぎる。
絶妙のざらつき、ふんわりと軽くやさしいコシ。
これは東京・神田「眠庵」の極上やさしいコシを思わせる部分もあるが、
それよりはもう一歩しっかりしたコシ加減だ。
そのやさしさを噛みしめてひろがる、淡く美しい香りと味わい。
私はもう完全にノックアウトされた。
3分前には予想だにしなかった展開・・
はあああ 参りました。
おいしいよう〜


生卵+蕎麦に弱い私、
こちらもちょっと味見。

「冷かけ月見とろろ」
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とろろの中の揚げ玉カリカリ、生卵のとろ〜りゆたかな味わい、
そこにネギが効いてニクイ組み合わせ!
こんなんうみゃーに決まっとるがー
こりゃうみゃーでかんわー(^o^)!

ここの汁はちょっといりこ出汁のような濃さと甘さがあるのだが、
それがこの「冷かけ月見とろろ」にはよく合う。


BGMはずっとビートルズ。

昼時大繁盛の店内は少々せわしないが、
私の好きな"Here, There And Everywhere"が
蕎麦湯の湯気をゆっくりと空気に溶かしてくれる。




これも気になったぞ!
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2012年08月23日

愛知・名古屋競馬場前「手挽きそば 一心」


限定蕎麦というのは実に悩ましい。

土日限定、というような曜日限定も悩ましいが
「一日限定10食」なんていう限定蕎麦がある時の悩ましさと言ったらない。
それがなかなか行かれない地方の店だったりするとなおさらだ。
居ても立ってもいられないほどの不安、と言ったら大袈裟だと言われそうだが
恥ずかしながら私は本当にそれくらい不安なのだ。
「別にいいんですよ〜なかったらなかったで、別のものを食べましょう」
と言える大人になる日は来るのだろうか。


そんなわけで、この「手挽きそば 一心」に来るのも
本当にドキドキ心配だった。

「一心」は蕎麦の種類が多いのだが、なんといっても気になる蕎麦がある。

「木曽十割ざる」(挽きぐるみ、黒っぽい細打ち、産地は木曽福島)
「江戸十割ざる」(皮を剥いた丸抜き、白っぽいやや太打ち、産地は福井)
「がんこそば」(手石臼挽きの丸抜き、超太打ち粗挽き、産地は木曽福島)
「田舎ざる」(二八の細打ちそば、産地は福井)

この手挽きの「がんこそば」というのが
一日限定なんと5食なのだ!
5食って・・そりゃまた難易度高そう・・・



名古屋競馬場前だけに、競走馬のごとく駆けつけたつもりだったが
着いてみると店の前には行列が出来ていた。

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(写真は退店時に撮ったもの)

アカン・・もうおしまいや
5食なんてすぐだもの、手挽きそばよさようなら・・
と灼熱に意識も体も溶けていきそうになる私。

「別にいいんですよ〜なかったらなかったで、別のものを食べましょう」
と言えるようになるためのイメトレをしながら、平静を装い順番を待つ。


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住宅街に突如現わる田舎家風の建物。
道に面した手前の部分は店舗ではなく蕎麦打ち場になっているらしい。


いよいよ店内に入れた。
おそるおそる店員さんに聞いてみる。

「あの〜・・お蕎麦、できたら全種類食べたいんですけど
 今日はもう『がんこそば』は終わっちゃっていますよね・・?」

「ありますよ」

( °o°)

( °o°)

☆(≧∇≦)☆ ♪\(≧∇≦)/♪ ☆(≧∇≦)☆ !!!!!

うわああああ
あるんですかぁー!!
じゃあそれを!
それと「木曽十割ざる」「江戸十割ざる」「田舎ざる」もください!


このあと食べ終わって店を出てから気づいたのだが、
私がこの時どれほど嬉しかったかを示す事実がある。

なんと私、限定5食の手挽き「がんこそば」があった嬉しさ余って
一枚目の蕎麦の写真を全く撮り忘れました・・・
こんなことは初めて、どんだけ舞い上がってたんだ!


というわけで写真のないまま一枚目、

「木曽十割ざる」

つるぬるっと輝く、褐色の肌。
箸先にたぐりあげると熟成の香りがむわぁ〜。
とは言えいやらしさは感じられない、香ばしく美味しい熟成ぶりだ。
食感は見た目の通り表面がつるぬるっとして
コシがしっかりしているので細打ちだが食べ応えがある。
そして何より味が濃い!
薬味がたくさんついてきて驚いたが、これだけ味わいが濃厚なら
多少の薬味と共に食べても負けないだろう。
なんだか写真がないまま説明するのも変な気分ですね〜すみません。


2枚目は早速、
本日の私の心をかき乱した限定5食の手挽き「がんこそば」の登場である。
これは美しすぎて写真3枚掲載!

「がんこそば」(手石臼挽き)
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定食のようにいろいろ小鉢がついてきます。


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ウワー・・・・
なんという、なんという超絶ふっくら美肌。
みずみずしさに浮かぶ、しろく透明なかげろうたち。
さながら真新しき萩焼の肌のような・・



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これだけの粗挽きだけに、たぐり上げた箸先での香りは淡め。
と思いきや、口に含んで生まれくる
素朴な白い香りと味わいがすんばらしすぎるんですけれども!!
はあぁ・・・なんでしょう この夢のように美しい、真っ白な味わいは・・
これだけの太さだけに重量感はあるが
口中をすべらかにするする流れ、食べにくさなどは全くない。
万歳!!おいしすぎる!!
あああ 大して行いもよくない私なのに
こんなにおいしい限定5食の手挽きそばが食べられるなんて
今日は一体どうしたことだ。




3枚目
「田舎ざる」(二八の細打ちそば)
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おろし付きでやってくる「田舎ざる」。

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これが・・・期待をはるか上回る、びっくりの美味しさ!
ものすごーーーく香ばしいのだが、
その香ばしさがちょっと珍しい、たまらなくいい香りなのだ。
強いて言えばゴマに近いがそれだけではない、何とも言えぬ深い濃い香ばしさ。
端正な細打ちは噛みしめると程よくしっかりしたコシがあり、
時折刺激してくるジャリ感がニクイ。
味わいは濃いのに甘さは意外なほどスッキリ、というところもまたニクイ。
えええ〜ちょっとこれは予想外の展開ですよ。
これまたおいしすぎる!!



4枚目
「江戸十割ざる」(皮を剥いた丸抜き)
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何やらひとひねりありそうな、いかにも味わい深そうな蕎麦が
のんびり〜と盛られてやってきた。
しかし手繰り上げるとアレレレ、
この前の「田舎ざる」があまりに強烈だったせいか
香りも味わいもほとんどないように感じられる。
ところが、やや重めの食感の蕎麦を食べすすむうちに
どうにも説明の難しい美味しさがジワジワそこに感じられてくるから不思議だ。
はっきりこう、と言える味わいでなく、
ジワーーーーーと通奏低音のごとく流れる素材の良さ、粉の良さとでも言うべきか。
それでなければ汁なしで全部食べてしまうことはないだろう。




蕎麦湯。

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濃厚蕎麦湯が入った素朴な器は店主の作。


湯のみも店主作なのだがこれはまた全然ちがう趣。
形といい、石臼と散らばった蕎麦の絵付けといい
大変気に入ってしまった。

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ここはお蕎麦の種類が多いばかりでなく、
ランチセットなどのメニューも実に豊富。
店前に行列ができるほどの人気もうなずける。

「お昼の天ざるセット1480円」
「二八ざる、気まぐれ天丼、茶碗蒸しの松ランチ980円」
「二八ざる、ミニ天丼、小鉢、茶碗蒸し、デザートの桜ランチ980円」
その他
「お得な御膳セット1380円」というのも3種類もある。


お昼ランチセットはそれぞれ限定10食や30食だったりするのだが
その限定には全く不安を感じないのだから不思議だ。

あっ 蕎麦原理主義ってこういうこと?(^^;;)





posted by aya at 07:25 | Comment(4) | TrackBack(0) | 東海の蕎麦>愛知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月22日

愛知・名古屋市引山「志蕎庵 江月」

 
「大阪や名古屋は小麦粉文化だから
 美味しいお蕎麦屋さんなんてあまりないんでしょう?」
と言われることがある。

いえいえ、とんでもない。
たしかに土壌としては小麦粉文化、うどん文化であるから
お蕎麦屋さんの数自体は関東よりずっと少ない。
しかしそんな「タコ焼き県お好み焼き市うどん町」みたいなところで
敢えて蕎麦を打つお蕎麦屋さんと言うのは
やはり相当な「志」を持って「打って出ている」のである。


名古屋に来たら毎度外したくないこの名店。
その名も「志」がつく、「志蕎庵 江月」。

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外観はどうということのないシンプルさである。


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いつも大抵開店直後に来るので最初は誰もいない。
しかし人気店ゆえ、次から次へとお客さんが入ってきて
あっという間に満員になるのだ。



「粗挽きそばがき」

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粗挽きと言ったからには本当にザックザクの粗挽きである。
ひと粒ひと粒から香りがはじけだしてきそうな、まぶしいほどの蕎麦粒子たち。
もた〜とろ〜と半分湯に沈んだ姿に、私の方がとろけそうだ。

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もわぁ〜〜 とろどろ〜〜
食感は見た目以上にゆるめのとろーんそばがき。
今日はちょっと瓜にも似たような、ひねた穀物のような香りが
さわやかに華やかに、ふんだんに香っている。
とろとろの中のざらつぶ感が楽しい!
本日の蕎麦は茨城「常陸春そば」の新蕎麦。


「十割せいろ」
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おっなんだか今日は以前よりダイナミックな印象・・?

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のびのびと力強く流れるようなラインを描いて盛られた蕎麦。
ひんやりさわやかに漂うは、
先程のそばがきと同様、少し瓜に似たような、ややひねたような香り。
輪郭がパキパキはっきりしているのに、噛みしめるとふわっ・・と
意外なほど軽い、なんともすばらしいコシがある。
そしてその中に、かすかにかすかに感じる粗挽きのジャリ感がまたいい。
よく見なければ気づかない程度に「やや平打ち」のようだし
この食感は実に個性的だ。


この店の汁がまた醤油の強い、なかなか個性的なものであることは
私は毎回蕎麦湯の時まで忘れている。

気づけば店内は近所の会社の人などでまさに満員だ。
皆ランチ(丼とそばのセットなど)を慣れた調子でオーダーしている。


なかなか来られないけど、次回は是非土日に来て
久々にここの手挽き(土日限定)が食べたいなー!








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2012年08月19日

愛知・名古屋市鶴舞「春風荘」


目立たぬ場所のマンションの一階、という地味な立地だが
名古屋で蕎麦といえば必ず名が挙がる名店である。
ここで修行をして店を開いた人も多い。

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入り口のアンティークの薬箪笥。



昔は客席がソファーというユニークな蕎麦屋で
メニューも「せいろ 500円」「石挽手挽き1000円」などなかなか個性的だった。
手挽きとは言え見た目は似たようなもりそばなのに
値段が倍も違うというのは珍しい。だいたい「せいろ」が安過ぎた。
何度も食べ比べたが
私はなぜかいつも500円の「せいろ」のほうが好きなのが面白かった。

今はすっきりとした椅子席になり
メニューもかなり変わったが、やはり来るたび懐かしい気持ちになる。
ちょっとユニークなセンスもいろいろと健在だ。

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「十割そば 在来種全粒粉霧下そば(ひきぐるみ)」
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蕎麦だけが来るかと思いきや物凄い薬味祭りである。
1000円でも、これなら決して高くない。
生山葵、大根おろし、唐辛子、葱、天然塩、
そして・・・オリーブオイル&胡椒まで!

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うわぁ・・・
なんという趣に満ちた景色。
軽みをもって幾重にも重なりあうその肌にしばし見とれる。
ふんだんにちりばめられたホシ。
繊細に揺れる輪郭線。

箸先にたぐり上げると、お〜
この暑い夏に限界までしめていない。
まわりと同じ温度の空気が、
むわぁ〜と熟成感のあるピーナツのような香りに染まっている。

見た目の通り繊細な肌はふわっふわの軽さで食感も軽く、やわらかい。
味わいもぎゅうぅーと濃厚だ。
添えられたオリーブオイルが、フルーティーというより
花のような香り高さだったので楽しみに試してみたが
香りも味わいもこれだけずっしりした蕎麦だけに全然負けていなかった。




「せいろ」
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これまた限界までしめない、常温そば。
食感の軽さは先程の「十割そば(霧下そば)」と同じだが
こちらの「せいろ」には凛としたコシがある。
むわぁ〜、じわぁ〜と濃厚な香りと味わいがおいしい!
こちらは全く薬味を使うひまがないまま
気づいたら蕎麦だけで全部食べてしまった。
あらー やっぱりまた、
「春風荘」では基本の「せいろ」の方が好きなのですねえー私。



蕎麦湯。
ロイヤル・コペンハーゲンでというところが
ソファー席だった頃に通じる「春風荘」らしいセンスを感じる。

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ロイヤル・コペンハーゲンで蕎麦湯を出すお蕎麦屋さんは他にもあるのだが
(こことか)
青描絵なので和の空間にもよく馴染む。
ブルーフルーテッド・メガのシリーズは私も大好き!
持ってないけど・・
  

前から気になっている
「そばがき(青・赤・玄)」
までは今日もたどり着けず。
ここにはそれ以外にも
太さが全く違う蕎麦が混ぜて盛られている「荒挽き」など
ユニークなメニューがいろいろあるのだが・・


名古屋に来るといろいろ行きたいお蕎麦屋さんはあるし
だいたい「春風荘」が鰻の名店「うな富士」と同じ鶴舞にあるというのは
実に悩ましい問題だ!
(鰻はきれいな関東風よりバリバリの西のほうが断然好きなもので〜)



posted by aya at 08:55 | Comment(6) | TrackBack(0) | 東海の蕎麦>愛知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月25日

名古屋「紗羅餐 ミッドランドスクエア店」


「紗羅餐」と漢字だけ見ると取っつきにくいが、
フランス語の「sarrasin(サラザン=蕎麦)」に漢字をあてた店名である。
ちなみに蕎麦粉はfarine de sarrasin(ファリン・ド・サラザン )と言うらしい。

私のおかしいところは「蕎麦」「手打ち蕎麦」という言葉を溺愛するように
farine de sarrasinという言葉も好きになってしまうところである。
ファリン・ド・サラザン!スペルも響きもなんかステキ!
今ちょっとそれふうに発音してみた!できない!


さてお蕎麦屋さんの「紗羅餐」であるが
名古屋では本星崎の本店「蕎麦工房 紗羅餐」をはじめ
支店も幾つかあり「紗羅餐グループ」として名高い。
また本店の蕎麦教室の出身者によるお蕎麦屋さんは全国に増えていて
今や大きな「流れ」である。

その「紗羅餐」の中でも、名古屋の一番の中心部にある
「紗羅餐 ミッドランドスクエア店」。
2007年にできた名古屋駅前47階建ての商業ビルの4階にある。

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入り口を一歩入ると蕎麦打ち場が見える。
それはよくある作りだが、ここはその演出がいい。
低めにつけられた正方形の窓から
職人の手つきだけが見えてとても美しいのだ。

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顔が見えないので気恥ずかしさなく見ていられるし
低い位置にあるせいか「手打ち実演しています!」という
押し付けがましい感じもない。



店内はイタリアンバールのような小洒落た雰囲気。

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ランチタイムは天ぷらや丼物などとのセットメニューや
小鉢やかき揚げ、お寿司までついた「サラザン膳」などが
人気のようだが、ここでも、こんな奴ですみません。

「二八蕎麦」
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白や黒のホシが陽炎の如くゆらめく、
たまらなく美味しそうな肌。
手繰り上げて感激、素晴らしい穀物の香り!
やさしげな見た目より輪郭線は口中ではっきりとして
その肌の凹凸が心地よい。
味わって食べようとするとすぐにぴたぴたとしてきて
なかなか足の早い蕎麦であるが、
そうなってきた時がまた一層、
味も香りも甘さも最高潮になってくるのだからたまらない。
ああああ おいしい〜 
おいしいよう〜
来てよかったよう〜



「十割蕎麦」
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「二八蕎麦」よりさらに細打ち。
ぐっと黒っぽく見るからに香り高そうな蕎麦。

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ウワー

これまた・・・ううう降参・・・

なんとも素晴らしく香ばしい、深い穀物の香りである。
口に含むとふんわりしっとり。
そして驚きはその味わいである。
私は田園調布「ベッカライ・シュタインメッツ」のブロートや
三軒茶屋「シニフィアン・シニフィエ」のパン・オ・ルヴァンような
味わいの濃いパンが大好きなのだが、
この蕎麦はその味わいに近い、すんばらしく美味しい味がするのだ!
熟成系の蕎麦でもないのに本当に不思議。
それらのパンは発酵系だが、発酵ぽさが似ているのではなく
強いて言えば極上の香ばしさと濃い味わいが似ているのだ。
この野性味あふれる香ばしさにこの味。
参りました。美味しすぎる!



駅前のビルにこんなお蕎麦屋さんがあるなんて・・・

そして鰻は絶対蒸さないなんて・・・
(やっぱ焼きでしょ!バリバリでしょ!ひつまぶし万歳!)


あー 名古屋の人たちが羨ましい。



posted by aya at 12:29 | Comment(6) | TrackBack(0) | 東海の蕎麦>愛知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月24日

名古屋・浅間町「手打蕎麦 ふたば」


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不思議なムードのある店である。

24席あるのだから特に小さな店ではない、
しかし店の印象は実際以上に小さく薄暗いイメージで
どこか時代を超越したような枯れた情緒がある。


店構えはごくシンプル。
何を気取るわけでもなく、
白い首振り扇風機がのんびりと店内を見回している。


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しかもこの静かで薄暗い空間に、
開店時間前から行列ができたりするのだからまたのけぞる。

この蕎麦目当てに、車社会の名古屋中から、
続々車が集まってくるのだ。


「十割せいろ」

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繊細な細切り。
見た目の印象はしっとりやさしいが
たぐりあげると意外にもハリハリと固めの質感で
それが空気感をもってふんわりと重なっている。

この店のイメージにぴったりの、
干し草のような香りに「おいしい〜」。
噛みしめると穀物の甘みと、微かに熟成の味わいがひろがる。
長野県は八ヶ岳産の十割蕎麦である。



こちらは
「せいろ」

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何がすごいってまず値段がすごいんでございます。
先程の十割せいろが600円も安いですが
こちらのせいろは450円。
量が少なめとはいえ、どちらも手打ちでこの値段。
お代わりしやすくて嬉しい値段設定だ。

「十割せいろ」に比べると
白っぽく更にやさしい印象の「せいろ」。
味や香りはほとんどないが噛みしめるとのびるほどのコシがあり
汁につけて食べたらつるつるどんどん入ってしまいそうだ。

蕎麦前も充実しているので
早くも一杯やっている人。
家族連れで十割とせいろを適当に頼み分け合う人。
みな静かにこの店の時間を楽しんでいる。

「お子様そば」600円っていうのも見てみたいな〜


posted by aya at 23:35 | Comment(4) | TrackBack(0) | 東海の蕎麦>愛知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月18日

名古屋・東山公園「蕎麦切り ふ〜助」


関西の大半は、いわゆる「小麦粉圏」。
蕎麦屋の数は東京の比ではないとはいえ
西の蕎麦屋に行くのは楽しい。
西には、西の風が吹いている。


西の蕎麦屋に行って感じることはいろいろあるが
そのひとつに「意外と混んでいる」というのがある。

蕎麦屋の数が少ないからなのか、
私が行った店がその日たまたまなのか、
目立たぬ駅の目立たぬ場所にある蕎麦屋にたどり着き
その盛況ぶりに驚いた経験は少なくない。
道路に行列が出来ていたり(!)
扉を開けると待合室があって
順番待ちの紙に名前が並んでいたりするのだ。


名古屋市を東西に走る東山線「東山公園駅」近く。
「蕎麦切り ふ〜助」という可愛らしい名前の蕎麦屋は
マンションの半地下に、半分隠れて静かに佇んでいる・・

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と思いきや!



満員だがや・・・
どえりゃ混んどるがね・・

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お蕎麦が褒められていたりお蕎麦屋さんが大人気なのを見ると
孫の運動会のように嬉しくなってしまう彩ばあさん。
空腹も忘れニコニコと順番をまちます。
でもうらやましそうに人のお蕎麦を凝視するのはやめましょう。


お蕎麦は2種類。
もうそのネーミングからして楽しくてたまらない。
「ざるそば」と「きしそば」。
「ざるそば」はいわゆる一般的な太さの蕎麦で
「きしそば」はご存知名物きしめんのような
平打ちの太い蕎麦だそうだ。

まず珍しい方から先に来ちゃった。
「きしそば」。
うわー
これは楽しい眺めだ!

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色の濃い肌から香る、「黒い香り」。
香ばしく深く味わい深い、大好きな香りを
強烈にではなく、実に心地よくたたえている。

口に含むと想像よりかなり柔らかいのだが
幅広い輪郭をつかまえて噛みしめると黒い味わいが深まり
本当に美味しい。
この「きしめん型蕎麦」、いいなぁー!
あっという間に食べてしまう。



こちらは「ざるそば」。


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切り方の違いだけで
打ち方は「きしそば」と同じのよう。
見ての通り、こちらも蕎麦圏東京人からすると「茹で過ぎ?」と思うほど
ほにょんほにょんのやわらかさなのだが
それを「やさしさ」としてとらえると実に品が良い。
なによりこの香ばしく深い香りがおいしい。



私がうっとり食べている間も
次々とお客さんが入れ替わり立ち代り入ってくる大人気店。





蕎麦湯の湯桶に「かきまぜ棒」が入ってくるのも
メニューに「にしんごはん」「とり丼」なんてのがあるのも
西を感じて楽しいなー

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posted by aya at 23:20 | Comment(7) | TrackBack(0) | 東海の蕎麦>愛知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする