お蕎麦屋さんの訃報を聞くたびに、
突き落とされたような気持ちになる。
あの素晴らしい世界を作った人が、
あの忘れられない時間を私にくれた人が
ふっ、といなくなってしまった。
私がこの手のひらの中でその温度を慈しみ
輝きに目を見張っていたあの世界は
どこへ行ってしまうのだろう。
その人の作った世界の大きさ、美しさ
その人の遺した言葉の深さ
優しくしてくれた笑顔を思うと
心の真ん中にあいた穴をふさぐように
この宇宙の真ん中に永遠に残るように
おおきくおおきく
あの世界の美しさを歌い続けていたくなるのです
R.I.P.
あの京都人特有のちょっといけずな言い回し
あの方独特の飄々とした雰囲気
長い長い付き合いだった
素敵な出会いだった
ただ ただ
寂しい