2022年04月20日

長野・駒ヶ根「丸富」


全国にその名を轟かせる超名店。

森の中にひっそりと隠れるように佇んでいるのに
人気者は放っておいてはもらえない。

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ここのお蕎麦に会いたくて、
もう何度来たかわからないほど来ているのに
その度感情のコップが溢れてしまい
なんと一度も文章に書いたことがなかった私。
(ということに最近気づきました。
まあそういうお店はいっぱいあるんですけど〜 (^^;)


春の雨の中に佇む赤い屋根の建物。
外から見ているだけで、
私の心のコップはまた溢れそうになる。


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この空間がとても好きだ。

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厨房の音、外の緑、雨の気配。




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店前の桜はもう葉が出始めていたが、まだまだ気温は早春の長野。
薪ストーブの温もりが嬉しい。



時節柄カードケース入りとなったメニュー。

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この店の困ったところは、お蕎麦が3種類もあること!

「十割蕎麦(枚数限定)1100円」
「粗挽きそば(二八蕎麦)1000円」
「しらびそそば(土日のみ枚数限定、平日ご予約)1200円」

何が困るって、種類が多いのは大変嬉しいことなのだが
とにかく人気過ぎて売り切れてしまうことが多いのが大問題。
「今あるお蕎麦は全部食べたい」という欲が恥ずかしいほど強い私(^^;) は
どれかが売り切れてしまっていないか
毎度心配でたまらないのだ。

本日は確実に3種類食べるために
土曜日の開店時間を狙ってやってきましたので
3種類ありましたーーー!よかった!!
(でも実は本日2軒目のお蕎麦屋さんなんだな〜ლ(ʘ▽ʘ)ლ)

せいろ蕎麦が一枚1000〜1200円というのは
ここが都会だとしてもかなりの高価格なのだが、
愛は盲目。
私も含め、皆さんここの空間、ここのお蕎麦に会いたくて
遠方から集まってくるのだ。



「季節の地野菜の盛り合わせ」

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菜の花は、胡麻あえ。
ウコギは、きゅっきゅっとした食感。
とうぶきは、見た目よりやわらか。
やまうどは、胡麻あえ。
たけのこの豊かな香り。
わらびは、ちょっとピリ辛の味付け。
かぼちゃのみずみずしさ。
なすは、ごま油でボリューム感あり。

ひとつひとつの春の恵みに、違った色の手間をかけ、
この店らしい世界をこの一皿の中に作っている。




「蕎麦掻き(1400円)」

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ここのそばがきが好きすぎる私は
もう蓋を開けるのもドキドキ!!
ああ いよいよ会える〜〜♡

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一口食べて目がかっ開く。
なんっっっというなめらかさ!!
私の大好物の京都の生麩のような?搗き立てのお餅のような?
とにかく珍しいほどのモッチモチさ、ふっくらさ、なめらかさ。
もっちりしているのにお箸でぱつんと綺麗に切れるというのがすごい。
香りはおとなしめだが静かに香るふっくらふくよか系。
味わいも濃厚ではないがじんわりと滋味深さが伝わってくる。
この比類なきモチモチふっくらなめらかな食感に泥酔しつつ
穏やかな香りと味わいを追いかけるひととき・・・



そしていよいよ、
会いたかった御三方に会える時が来た。


今回は残念なことに自然光の当たらない暗めの席になってしまったので
(開店時間に来たというのに本当にすごい人気)
写真が難しく、その肌の美しさを捕らえたい私は
かなり苦戦したが・・・



「十割蕎麦(枚数限定)1100円」
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順番はお任せしたのだが
まず「十割蕎麦」からやってきましたー!


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宝物のように極細な、美しき極細。
そっと手繰り上げ箸先から香りを寄せると、ふわっと香ばしく、
ふっくらとしたまろやかさもある香りが迎えてくれた。
食感はなめらかちゅるゅるで、
極細ながら密な肌はしっかりしているのだが
硬さはまったくなく、ふんわりとやわらかなコシが素晴らしい。
味わいとしてはたくましくなまなましい系なのだが
それが濃厚ではなくおだやかに淡いので印象は美しいまま。
いろいろと、十割とは思えない魅力、美味しさだ。



そしていよいよ、南信州・下栗産の在来種使用のこちら。

「しらびそそば(土日のみ枚数限定、平日は予約)1200円」

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うわああ なんという美しさ!
こちらはさらに繊細、さらに極細。
このままただずっと眺めていたくなる宇宙。


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写真では伝わりにくいが、肉眼で見た時は
その肌があまりになめらかに輝いているので
少し硬そうな蕎麦に見えたのだ。
しかし、口に含むとその滑らかな肌は硬いどころか
とても柔らかくちゅるちゅるの質感、やさしいコシ。
香りは青畳を思わせるような爽やかで軽い野生の香り。
味わいは最初ほとんど感じられなかったのだが
次第に先の十割にも似た、生々しいようなたくましい味わいが
ひそやかに後からやってきた。




「粗挽きそば(二八蕎麦)1000円」

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こちらはガラッと印象が変わります。
太めの粗挽き。

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その肌に陽炎のように浮かぶ、白い陰影、褐色のホシ。
箸先から香りを寄せると、小麦っぽいあまーい香りに目が覚める。
口に含むと見た目以上に太打ちに感じられ、
フワンと軽い食感がユニーク。
粗挽き感はあまりなくむしろなめらかで、
めちゃめちゃ香ばしく甘い香りが美味しい。
この独特のむぎ香ばしさと味わい、
私が大好きな「蕎楽亭もがみ」のお蕎麦を思い出させるなあ〜




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蕎麦汁はかなり濃いめ。
(今回もついに一度もお蕎麦をつけることができなかった大悪党だが)
強い旨みと甘みがあるがこっくりとまろやか、
実によく合わさっている。


夢のように駆け抜けた時間はあっという間で、
食べ終わったのは12:20。
この時点で「しらびそ蕎麦」は売り切れ!
すごいなあ〜 流石の人気である。




山の中の、素朴な洗練。

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店を出る時、前回ここに来てから今日までの時間と、
今日から次にここに帰ってくるまでの時間を、
ふっと思う。


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帰りに見た水仙の群生が綺麗だったなあー

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posted by aya at 22:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 甲信越の蕎麦>長野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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