2022年04月26日

虎ノ門「蕎麦切り 酒 大愚」


「酒量だけは小鳥」な私のくせに、
背伸びして行ってしまいました〜

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路地に潜むさりげない外観、カウンターのみの粋な蕎麦屋。
以前はお昼もやっていたので
お蕎麦をメインに胸打ち震える時間を楽しめ、
もうなんというか、その蕎麦の超絶な美味しさと
お店としてのカッコ良さにシビレまくっていたんですが、
今は、夜のみ、4800円のコースのみ。

しかも、

「当店はお酒を呑む処です。
2合以上飲まない人は御入店は御断りします。
2合以上飲まない方は席代として1000円戴きます」

というルールの、大人のお店。

ということは、
私は最初からお断りされちゃう類の人間なわけですが
行っちゃったんです〜 ( ̄∇ ̄)


お酒のメニュー。

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さすが、通好みのセレクション。
しかも基本的に全て燗!!(燗酒大好き♡)




そして食事はコースのみで(追加メニューはあり)、
本日のコースメニューはこちら。

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◯ホタルイカの酢味噌和え
ホタルイカふっくら、酢味噌も上品で美味しい。

◯新じゃがのポテトサラダ
ツナ入りでクリーミー、一工夫が感じられる美味しさ。

◯鶏の炙り昆布〆

◯こめたまの出汁巻玉子
やけに色が白い卵だがこれが絶品!
出汁の良さがストレートに伝わる、シンプルで粋な美味しさ。
私が愛する某Nの出汁巻にとっても似ている味わいで、
こちらの方がぐっと上品な見た目と質感。

◯筍焼き

◯蚕豆饅頭
蓮根饅頭などの和食のお饅頭大好物の私。
新鮮な蚕豆の美味しさが凝縮された中に、
生姜風味の鶏ひき肉がまた素晴らしい。
そしてとにかく出汁がおいし〜い!!
素晴らしい!まさに一流店の味。

◯媛っこ地鶏と千住葱の塩焼き
鶏は皮パリふっくら、旨味しっかり。
ネギも最高の焼きと香り。
そしてこのつくねの上品な美味しさは最高だった。



ここの料理は、焼き物も含めて大変洗練され上品。
ガツンとしたところがなく、出汁もすっきりと澄み、
塩加減も上品に抑えてある。
でもそれって、私のように量を飲めない人にとってはあまりお酒が進まず、
お酒はちょこっとでも十分楽しめてしまう澄んだお味なんですよね〜
ガツンと脂ののった魚介類だの塩味しっかりの肴だのだったら、
こんな私でも結構お酒が進むんですが〜
(例:さんまの肝と日本酒で「肝!酒!肝!酒!」
という、おいっちにっ!みたいなリズムが
止まらなくなったことも( ̄▽ ̄)意外とやるっしょ)



ちなみにお酒はこれが美味しかったです。

「隆(燗)」

下を支えるガッツリ感がありつつすっきり澄んだ感じもあって、
うーん、おいしい〜〜!
基本すべて燗酒ってところもいかにもこの店らしくていい。



ここで、追加注文でそばがきを頼みました♡

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おおおお?
長年の愛と期待に反して香りはかなり控えめ・・・
しかし口に入れた時の食感に感激!!
極上の「ふわとろエアリーもっちり」なのだが
その尋常でない食感の素晴らしさにびっくり。
粗挽きのためか絶妙に、シュワッと泡が潰れるような感じがあり、
極端に言えばメレンゲのような軽さのあるもっちりなのだ。
香りと味わいは終始控えめで、
例えるならネパールのそばがきディロに似た香りが
ごく淡く漂っている。
茨城、常陸秋そば。




〆はもちろん、せいろと田舎の二色盛にしました!

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この美意識にまず参る。
この正方形のトレイ。この美しき笊。
ああー「大愚」はやっぱりかっこいいなあー


「せいろ」

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香りは意外にもごく淡い。
アレ?まさか、ここでそんなはずは・・・と思い、さらに全身で集中しながら向き合うと、
食べ進むうちにほんのりとした穀物感が内側から感じられてきた。
食感はさすがのしなやかさ、絶妙なコシで素晴らしい。


「田舎」

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ガッツリ太く黒い、田舎らしい田舎。
こちらも常陸秋そばで、先程のそばがきと同じ粉ということですが・・・
こちらは爆発的に香っておりますーー!♡
深くたくましく香ばしく、しかし嫌味は一切ない澄んだ強さ。
モグモグしっかり噛む蕎麦で、そこから溢れる味わいのふくよかさ、その旨みの質がすごい。
これに似た感じの蕎麦はいくらでもあるが、その中でこれは頂点に近い魅力がある。
素晴らしい!!


カウンター7席のみの店内にはコンテンポラリージャズが小さく流れ、
客席はほぼ満席。
寡黙な店主が手早く調理を続けているのを
全員見るともなしに見ながら、お酒を飲んでいる。


本日私のお隣とそのお隣は、別々の女性ソロの方々。
お二人とも一人静かにお酒を手酌でガンガン注ぎながら
追加注文も加えつつたっっぷり食べて飲んでおられました。
すごいなあ〜、やっぱりここはこういう人のためのお店なんだよなあ〜

対する情けない「酒量だけは小鳥」の私は
もちろん2合なんて飲めず、+席代1000円コース。
好きなおつまみと、ちょこっとお酒、
あとはお蕎麦をたっぷり楽しみたい私には、
やっぱりこのスタイルは大人すぎちゃうかも。。
今日は以前ほど、そばがきとせいろが香らなかったこともあって
ちょっとしょんぼり。。



でもこの店の美意識は、
やっぱり大好きなんですよね〜♡


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2011年9月の「蕎麦切り 酒 大愚」










posted by aya at 16:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の蕎麦>港区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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